JP3121528U - ガスライター - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガスライター使用後に都合で炎が消えないことがあり、ライターのキャップに消火部材を設けているが、消火部材の蓋部材が十分開口することが出来ず、炎で熱せられて火傷を負う虞がある。
【解決手段】 操作ボタン7の上部に作動竿81の一端を固定して他端を自由端とし、その一方側に第1ピニオンギア82を設け、該第1ピニオンギア82に歯合するラック83と、該ラック83の他方側で歯合する第2ピニオンギア85が設けられた消火部材84を回動自在にキャップ42に軸支させる。消火部材84にはキャップ42の火口を塞ぐ蓋部材88が設けられる。操作ボタン7を押し下げると、作動竿81が下がり第1ピニオンギア82と歯合するラック83を回転させ、これに伴い第2ピニオンギアも回転して消火部材84を反時計方向に回転させて、蓋部材88が火口43から離れてガス通路を開口する。
【選択図】 図3

Description

本考案は煙草などの着火に用いられるガスライターに関し、特に使用した後、都合によって燃料ガスが漏れたとしても完全に消火するような機構を有するライターに関する。
ガスライターとして良く用いられる放電点火式ライターは、操作ボタンを介して圧電ユニットを押し下げることにより、レバー機構を介して噴出ノズルを引き上げて弁機構を開いてガス通路を開放し、噴出ノズルから噴出した燃料ガスに圧電ユニットで発生した高電圧パルスを放電して着火するようにしている。
着火終了後には、弁機構が最初の状態に戻ってガス通路を閉塞し火が消えるようになるが、例えば砂粒や小さなごみがレバー機構あるいは噴出ノズルの隙間に入り込み、各々の作動を妨害し、噴出ノズルから少量の燃料ガスが漏出して火が消えないという可能性がある。
そこで、この対策として操作ボタンと連動して着火時に火口を開口し、終了時に火口を塞ぐような蓋を設けたものが知られている。
特開昭53−83872号公報 特開昭2003−240235号公報
特許文献1に記載のガスライターにおいては、一般的な構成のライターにあって火口が開口されたキャップの上面に、開口を塞ぐことが可能な大きさの指掛部を有する蓋体を設け、ライターを使用する際に、指掛部に触れて蓋体を時計方向に回転させて火口を開けながら操作ボタンを押し込むようにして着火する。使用後は操作ボタンの指を離すことで蓋体が閉まり、火を完全に消すことが出来る。
しかしこのライターの蓋体は、キャップの火口を十分に開口することが出来ずに炎で熱せられて、操作する指に伝わり火傷を引き起こす虞がある。
特許文献2に記載のガスライターにおいても、操作ボタンと連動して火口が開口されたキャップの開口を塞ぐことが可能な大きさの蓋体を設け、ライターを使用する際に操作ボタンを押し込むことで、蓋体を時計方向に回転させて火口を開けながら着火する。使用後は操作ボタンの指を離すことで蓋体が閉まり、火を完全に消すことが出来る。
しかしこのライターの蓋体は、キャップの火口で生じる炎で熱せられて、操作する指に伝わり火傷を引き起こす虞がある。また、垂直に近い蓋体によって風を火口に呼び込みやすく、炎が消えやすくなる事がある。
燃料ガスを貯蔵したライター本体と、
前記ライター本体の燃料ガス通路を弁機構を介して噴出ノズルに供給する燃料供給手段と、
前記燃料供給手段における弁機構を開閉作動する作動レバーと、
前記噴出ノズルから噴出する燃料ガスに点火する点火手段と、
押し下げ操作により前記作動レバーを操作すると共に点火手段による点火動作を行う押し下げ手段とを備え、
前記押し下げ手段の上部に一端が固定され他端が回動部材に接続された作動竿と、前記回動部材に接続されキャップの火口を開閉する蓋部が設けられた消火部材とが、押し下げ操作により作動竿が下がるにつれ回動部材が回動し、消火部材の蓋部材をキャップの火口から離してガス通路を開口するようにした。
本ガスライターの蓋部材は、押し下げ操作する指から離れたキャップの先端側に向かって開いていくので、キャップの火口で生じる炎で熱せられたとしても、操作する指に伝わり火傷を引き起こす事はない。
キャップの先端側で開いた蓋部材が壁となって、キャップ火口で発生した炎の風防となり、炎が消えにくくなる。
<第1の実施形態>
ガスライター1は、燃料ガスが貯蔵されたライター本体2と、このライター本体2からのガス通路を開閉し燃料ガスの供給を開閉する弁機構3と、この弁機構3に連通してガスを噴出する噴出ノズル4と、この噴出ノズル4を引き上げて弁機構3の開閉作動を行うガスレバー5と、噴出ノズル4から放出されるガスを着火させる圧電ユニット6及び前記ガスレバー5を作動して着火を行う操作ボタン7と、火口孔43を有するキャップ42と、残り火消火機構8とを備えている。
ライター本体2は、合成樹脂で成形された有底筒状のタンク本体21の上面に上蓋22が気密に固定され、その内部にブタンガスなどの燃料ガスが貯蔵されるタンク部分が構成されると共に、その上部に中間ケース23が嵌着されてなる。
ライター本体2の上蓋22には、貯蔵された燃料ガスの噴出量を制御する公知の弁機構3が配設され、弁機構3の中心にパイプ状の噴出ノズル4が軸方向に移動可能に配設され、先端が中間ケース23より上部に突出している。噴出ノズル4の先端部にはノズルチップ41が装着され、放電点火による着火性を高めるために、噴出されるガスの一部を外周部に拡散させて空気の混合性を高めている。
点火機構は、圧電ユニット6に結線された放電電極61が操作ボタン7の上部に配設され、圧電ユニット6の作動に伴って発生される高電圧が、放電電極61と噴出ノズル4との間に印加されて放電が行われる。
操作ボタン7の押し下げ操作に伴って、圧電ユニット6の上半分が下降移動するが、圧電ユニット6の移動部分に、ガスレバー5の脚部に当接してガスレバー5を回動させるレバー押し51が設置されている。
図2に示す残り火消火機構8を説明する。残り火消火機構8は、操作ボタン7に一端が固定された作動竿81と、中間ケースに固定されたラック83と、第2ピニオンギア85が設けられた消火部材84とから成る。
作動竿81は合成樹脂で一方側に第1ピニオンギア82が設けられ他方は直線上に棒状に形成され、操作ボタンの両側に一端が溶着や螺子により固定され他端が中間ケース23側で自由となっている。
消火部材84は図4に示すように耐熱性樹脂または金属で形成され、外周に第2ピニオンギア85が設けられた4半円をした伝達部材86と、伝達部材86からキャップ42の高さほどに延びた連結竿87と、連結竿87に取り付けられキャップ42の火口を塞ぐ大きさの蓋部材88とで成り、連結竿87の下側にキャップ42に取り付ける孔89が穿設され、消火部材84はキャップ42下端の孔89で軸支されて回動可能となる。
ラック83は中間ケース23の両側で軸支され、ライターを使用しない状態の時は作動竿81の第1ピニオンギア82の下端部と歯合している。また消火部材84の第2ピニオンギア85とは上端部と歯合している。
以上の構成から成るライター1の作用につき説明する。ライター1を作動させない非操作時には、操作ボタン7は図示しない圧電ユニット6内のスプリングの弾発力により上端に押し上げられ、作動竿81も最上位置にあって第1ピニオンギア82の下端部でラック83と噛み合う。一方、消火部材84の第2ピニオンギア85とは上端部と歯合しているから、蓋部材88はキャップ42の火口43を塞ぐ位置に押される。
次にライター1を作動させるときには、スプリングの力に抗して操作ボタン7を押し下げると、圧電ユニット6が押し下げられレバー押し51がガスレバー5を揺動させることにより、テコの作用で噴出ノズル4が引き上げられ、弁機構3が開放されてガスが噴出ノズル4から噴出され、その直後に圧電ユニット6による放電が行われてガスに着火する。上記操作ボタン7の押し下げと同時に操作ボタン7に固定した作動竿81と第1ピニオンギア82も押し下げられる。第1ピニオンギア82の下がることでラック83が時計方向に回転し、それにつれて消火部材84の第2ピニオンギア85が反時計方向に動き出すと、軸支された孔89を中心に連結竿87がキャップ42から離れるように回動して、蓋部材88がキャップ42の火口43から離れて火口43を開き、炎が出る。
着火操作が終了し、消火するべく操作ボタン7から指を離すと、噴出ノズル4は弁機構3のスプリングによって没入方向に移動し、これに応じてガスレバー5も水平状態に揺動する一方、操作ボタン7は圧電ユニット6に内蔵のスプリングによって上昇移動し、操作ボタン7に固定した作動竿81の第1ピニオンギア82も上昇して噛み合っているラック83を反時計方向に回転させる。すると伝達部材86が孔89を中心に時計方向に回転し、連結竿87がキャップ42に向かうように回動して、蓋部材88がキャップ42の上面に当接して噴出口を塞ぐ初期状態に戻る。
<第2の実施形態> 図5及び図6に本実施形態のガスライターを示す。残り火消火機構以外のキャップ42、操作ボタン7などは第1の実施の形態と同様に設けられ、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
残り火消火機構9は、操作ボタン7に一端が固定された作動竿91と、中間ケース23に軸支された伝達部材92と、キャップ42に軸支された消火部材94とから成る。作動竿91は合成樹脂で形成され一端は操作キャップ7の上部に固定され、他端は自由端でその端部に軸受け部が形成されている。
伝達部材92は、くの字をした合成樹脂で成形されており、両端近傍に突起92a、92bが突設され、中央で中間ケース23に軸支された軸受け93により揺動自在となっている。
消火部材94は耐熱性樹脂または金属で形成され、伝達部材92の突起92bが摺動自在に挿入されるよう画設された溝部95と、伝達部材92からキャップ42の高さほどに延びた連結竿96と、連結竿96にとりつけられたキャップ42の火口43を塞ぐ大きさの蓋部材97とで成り、連結竿96の下側にキャップ42に取り付ける孔98が穿設され、消火部材94は孔98で軸支されて回動可能となる。
ライターを作動させない非操作時には、操作ボタン7は図示しない圧電ユニット6内のスプリングの弾発力により上端に押し上げられ、作動竿91下端の軸受け部が最上部に来て伝達部材92の突起92aを持ち上げることで、消火部材94をキャップ42に近づけ火口43を蓋部97で塞いでいる。
ライターを作動させるために、スプリングの力に抗して操作ボタン7を押し下げると、圧電ユニット6が押し下げられレバー押し51がガスレバー5を揺動させることにより、テコの作用で噴出ノズル4が引き上げられて弁機構3が開放され、ガスが噴出ノズル4から噴出され、その直後に圧電ユニット6による放電が行われてガスに着火する。上記操作ボタン7の押し下げと同時に作動竿91も下がり始め、伝達部材92の突起92aを下側に連動させ、軸受け93を中心に時計方向に回動する。すると他方の突起92bは溝部95内を作動竿91側に移動しながら消火部材94を反時計方向に回動し、蓋部材97を火口43から離して噴出口のガス流路を開けてガス噴出の妨げにならない。
本発明に掛かるライターの断面図 第1の実施態様における正面図 作動状況を示す正面図 消火部材の斜視図 第2の実施態様における正面図 作動状況を示す正面図
符号の説明
1 ガスライター
2 ライター本体
4 噴出ノズル
7 操作ボタン
42 キャップ
8,9 残り火消火機構
81,91 作動竿
86,92 伝達部材
87.96 連結竿
88,97 蓋部材
82 第1ピニオンギア
83 ラック
85 第2ピニオンギア
95 横溝

Claims (4)

  1. 燃料ガスを貯蔵したライター本体と、
    前記ライター本体の燃料ガス通路を弁機構を介して噴出ノズルに供給する燃料供給手段と、
    前記燃料供給手段における弁機構を開閉作動する作動レバーと、
    前記噴出ノズルから噴出する燃料ガスに点火する点火手段と、
    押し下げ操作により前記作動レバーを操作すると共に点火手段による点火動作を行う押し下げ手段とを備え、
    前記押し下げ手段の上部に一端が固定され他端が回動部材に接続された作動竿と、前記回動部材に接続されキャップの火口を開閉する蓋部材が設けられた消火部材とが、押し下げ操作により作動竿が下がるにつれ回動部材が回動し、消火部材の蓋部をキャップの火口から離してガス通路を開口したことを特徴とするガスライター。
  2. 前記回動部材はラックであり、作動竿と消火部材の各々にピニオンギアが設けられていることを特徴とする請求項1記載のガスライター。
  3. 前記回動部材は両端に突起が設けられた棒状であり、各々の突起が作動竿と消火部材に個別に連結されたことを特徴とする請求項1記載のガスライター。
  4. 前記回動部材の回動による消火部材の蓋部は、キャップの火口から反時計方向に移動することを特徴とする請求項1記載のガスライター。
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