JP3121379B2 - カラーテレビジョン信号伝送方式 - Google Patents

カラーテレビジョン信号伝送方式

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JP3121379B2
JP3121379B2 JP03189833A JP18983391A JP3121379B2 JP 3121379 B2 JP3121379 B2 JP 3121379B2 JP 03189833 A JP03189833 A JP 03189833A JP 18983391 A JP18983391 A JP 18983391A JP 3121379 B2 JP3121379 B2 JP 3121379B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は伝送信号の帯域を狭くし
ても画質が劣化しないようにするカラーテレビジョン信
号伝送方式に関する。
【0002】[発明の概要]本発明はカラーテレビジョ
ンシステムにおける色信号伝送方式に関するものであ
り、色信号に輝度信号情報を利用した非線形処理を施す
ことにより、輝度の高い画素では色差信号になり、また
輝度の低い画素では色度信号になるような伝送色信号を
構成することによって、より狭い色信号帯域でも高い画
質を保持することができるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】カラーテレビジョン信号の帯域圧縮方法
の1つとして、従来RGB3原色信号を輝度信号と、2
つの色信号に変換し、色信号を狭帯域に制限して伝送す
る方法がよく使用されている。
【0004】例えば、スタジオ規格などでは、4:2:
2方式などが規格化されている。
【0005】このとき、色信号としては、R−Y、B−
Yなどの色差信号が使用され、これに対し色信号が被写
体の色度(色相、彩度)に直接、対応するように、(R
−Y)/Y、(B−Y)/Yなどの色度を表わす色度信
号を伝送色信号とする方法も提案されている(NHK編
「カラーテレビジョン」、P.199、日本放送出版協
会、1961年)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人間の視覚
特性から画像の色度情報の所要帯域は輝度に比べて“1
/5”以下と言われている。
【0007】しかし、現在広く使用されている色差信号
では、被写体の色度と、信号値とが直接対応していない
ため、高画質を保持するためには輝度信号帯域の“1/
3”以上が必要とされている。
【0008】そこで、上述した色度信号も提案されてい
たが、色度信号を作成するためには割り算回路が必要で
あり、アナログ回路では不安定であるため、実用になっ
ていなかった。
【0009】しかしながら、近年、発達したデジタル技
術により、このような技術的な問題を解決することがで
きるものの、実際に実験したところ、もう1つの問題と
して色度信号(R−Y)/Y、(B−Y)/Yなどを受
像側て3原色信号に復元する過程で輝度信号を色度信号
に乗じることが必要であるため、色度信号を帯域制限す
るフィルタのリンギングが輝度の高い画像部分で増幅さ
れ、受像画像に大きな画質劣化が発生してしまうことが
分かった。
【0010】同じ理由により、伝送路での量子化誤差や
ノイズも増幅され、やはり大きな画質劣化が発生してし
まう。
【0011】本発明は上記の事情に鑑み、色信号の帯域
を輝度信号帯域の“1/5”以下にしても画質が劣化し
ないようにすることができるカラーテレビジョン信号伝
送方式を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明によるカラーテレビジョン信号伝送方式は、
3原色信号を輝度信号と2つの色信号とに変換して伝送
するテレビジョンシステムにおいて、色差信号を取り込
んで輝度の高い画素に対しては色差信号を出力し、輝度
の低い画素に対しては輝度信号によって色差信号を除算
して出力する伝送色信号生成回路と、この伝送色信号生
成回路から出力される信号に帯域制限を施すローパスフ
ィルタ回路とを備え、前記ローパスフィルタ回路の出力
を色信号として伝送することを特徴としている。
【0013】
【作用】上記の構成において、伝送色信号生成回路によ
って色差信号が取り込まれ、この色差信号に基づいて輝
度の高い画素に対しては色差信号が出力され、輝度の低
い画素に対しては輝度信号で色差信号が除算されて出力
されるとともに、ローパスフィルタ回路によって前記伝
送色信号生成回路から出力される信号に帯域制限が施さ
れ、これが色信号として伝送される。
【0014】
【実施例】図1は本発明によるカラーテレビジョン信号
伝送方式の一実施例を適用したテレビジョンシステムの
一例を示すブロック図である。
【0015】この図に示すテレビジョンシステムは、送
像側に設けられるエンコーダ1と、受像側に設けられる
デコーダ2とを備えており、テレビカメラ等によって得
られたR’G’B’信号を取り込んで輝度信号Yと、色
信号C1、C2とを作成してこれを受像側に設けられた
エンコーダ2に伝送してデコードさせ、前記R’G’
B’信号に対応したRr ’Gr ’Br ’信号を再生させ
る。
【0016】エンコーダ1は図2に示す如く3つの逆ガ
ンマ補正回路3a〜3cと、マトリックス回路4と、伝
送色信号生成回路5と、2つのローパスフィルタ回路6
a、6bとを備えており、テレビカメラ等によって得ら
れたR’G’B’信号を取り込んで輝度信号Yと、狭帯
域化した色信号C1、C2とを作成しこれを伝送路上に
送出して受像側に設けられたエンコーダ2に伝送する。
【0017】各逆ガンマ補正回路3a〜3cは各々、テ
レビカメラ等によって得られたR’G’B’信号を各
々、取り込むとともに、これを逆ガンマ補正してリニア
なRGB信号を生成しこれをマトリックス回路4に供給
する。
【0018】マトリックス回路4は前記各逆ガンマ補正
回路3a〜3cから各々、出力されるRGB信号を取り
込むともに、これをマトリックス処理して輝度信号Y
と、2つの色差信号R−Y、B−Yを生成した後、前記
輝度信号Yを受像側に設けられたデコーダ2に伝送する
とともに、前記輝度信号Yと、2つの色差信号R−Y、
B−Yとを伝送色信号生成回路5に供給する。
【0019】伝送色信号生成回路5は前記輝度信号Yを
取り込んで予め設定されている特性の信号F(Y)に変
換する非線形レベル変換回路7と、この非線形レベル変
換回路7から出力される前記信号F(Y)によって前記
マトリックス回路4から出力される2つの色差信号R−
Y、B−Yを各々、除算する2つの除算回路8a、8b
とを備えており、前記輝度信号Yを取り込み、これを予
め設定されている特性の信号F(Y)に変換するととも
に、この信号F(Y)によって前記色差信号R−Y、B
−Yを各々、除算して信号(R−Y)/F(Y)、(B
−Y)/F(Y)を求めこれを各ローパスフィルタ回路
6a、6bに各々、供給する。なお、上述した非線形レ
ベル変換回路7については、後で詳述する。
【0020】各ローパスフィルタ回路6a、6bは前記
伝送色信号生成回路5から出力される各信号(R−Y)
/F(Y)、(B−Y)/F(Y)を取り込み、これら
各信号(R−Y)/F(Y)、(B−Y)/F(Y)の
高周波成分をカットして前記輝度信号Yの帯域に対し、
前記各信号(R−Y)/F(Y)、(B−Y)/F
(Y)の帯域を“1/5”程度に制限した色信号C1、
C2を生成し、これを受像側に設けられたデコーダ2に
伝送する。
【0021】デコーダ2は図3に示す如く2つのローパ
スフィルタ回路10a、10bと、伝送色信号復元回路
11と、逆マトリックス回路12と、3つのガンマ補正
回路13a〜13cとを備えており、前記エンコーダ1
から出力される輝度信号Yと、色信号C1、C2とをデ
コードして、前記R’G’B’信号に対応したRr ’G
r ’Br ’信号を再生してこれをディスプレィ(図示は
省略する)に供給して表示させる。
【0022】各ローパスフィルタ回路10a、10bは
前記エンコーダ1から出力される色信号C1、C2を取
り込むとともに、これら色信号C1、C2の高周波成分
をカットして伝送路で混入した不要な雑音信号や妨害信
号を除去した後、処理済みの色信号C1、C2を伝送色
信号復元回路11に供給する。
【0023】伝送色信号復元回路11は前記エンコーダ
1から出力される輝度信号Yを取り込んで予め設定され
ている特性の信号F(Y)に変換する非線形レベル変換
回路14と、この非線形レベル変換回路14から出力さ
れる信号F(Y)と前記各ローパスフィルタ回路10
a、10bから出力される2つの色信号C1、C2とを
各々、乗算する2つの乗算回路15a、15bとを備え
ており、前記輝度信号Yを取り込んでこれを予め設定さ
れている特性の信号F(Y)に変換するとともに、この
信号F(Y)と前記色信号C1、C2とを各々、乗算し
て色差信号(R−Y)r、(B−Y)rを求めこれを逆
マトリックス回路12に各々、供給する。
【0024】逆マトリックス回路12は前記エンコーダ
1から出力される輝度信号Yと、前記伝送色信号復元回
路11から出力される色差信号(R−Y)r、(B−
Y)rとを取り込むとともに、これらを逆マトリックス
処理して受像3原色を示すRrGrBr信号を生成し、
これを各ガンマ補正回路13a〜13cに各々、供給す
る。
【0025】各ガンマ補正回路13a〜13cは各々、
前記逆マトリックス回路12から出力されるRrGrB
r信号を各々、ガンマ補正してRr’Gr’Br’信号
を生成し、これをデコーダ出力としてディスプレィ等に
出力して表示させる。
【0026】次に、上述した非線形レベル変換回路7、
14について、詳細に説明する。
【0027】まず、非線形レベル変換回路7、14が図
4に示す如く輝度信号Yの公称ダイナミックレンジの1
00%黒から100%白の範囲で“0”〜“1”の範囲
に収まり、その許容範囲が“−B1”〜“(1+B
2)”(但し、“B1”、“B2”は正の値)となる入
出力特性を持つものと仮定する。
【0028】この場合、通常の状態では、輝度信号Yの
値は負になることはないが、テレビジョンカメラで過度
の輪郭補償を行なったときや、テレビジョンカメラが原
色点補正のためにリニアマトリックスを有しているとき
には、負になることもあり得る。
【0029】そこで、信号F(Y)のパラメータとして
変数dを導入して、この変数dの値を次式に示す如く設
定する。
【0030】
【数1】
【0031】このようにすることにより、低域の周波数
では、色信号C1の値を次式で表わすことができる。
【0032】 C1=(R−Y)/(Y+d) …(2) これによって、輝度信号Yの値が許容範囲のいかなる値
をとっても、色信号C1の値を常時、有限な正の値にす
ることができる。
【0033】また、値B1は通常、小さな値であり、例
えばCCIR勧告601では、次式に示す値となる。
【0034】
【数2】
【0035】この場合、信号(R−Y)/Yは“NHK
編「カラーテレビジョン」、P.199、日本放送出版
協会、1961年”に示されているように、光の色度と
1対1で対応する信号(色度信号)であるので、人間の
視覚特性から色信号C1を輝度信号帯域の“1/5”以
下に帯域制限しても画質はほとんど劣化しない。
【0036】つまり、被写体の彩度が高く、かつ輝度が
低いとき、色信号帯域が受像画質に大きく影響するもの
の、輝度が高いときには、色信号帯域が受像画質に及ぼ
す影響が小さく、色信号を色度信号とする効果は小さ
い。
【0037】一方、図2に示すローパスフィルタ回路6
a、6bでは一般に波形応答にリンギングが生じるた
め、マトリックス回路4から出力される輝度信号Yや色
差信号(B−Y)が図5(a)、(b)に示すような波
形になり、1つのローパスフィルタ回路6bから出力さ
れる出力信号中に図5(c)に示す如く振幅“e”のリ
ンギングがあるとき、図4の点線に示すように“F
(Y)=Y+d”とすると、このローパスフィルタ回路
6bから出力される出力信号の上側において、次式が成
り立ち、
【0038】
【数3】
【0039】伝送色信号復元回路11の乗算回路15b
から図5(d)の点線で示す波形の色差信号(B−Y)
rが出力される。
【0040】このとき、この図5(d)の点線に示す波
形のステップ量は“P1(Y1+d)”であるから、ス
テップに量対する相対的なリンギング量“gr’”は次
式に示す値になる。
【0041】
【数4】
【0042】そして、前記ローパスフィルタ回路10b
から出力される色信号C2では、この(5)式で示され
る値は“g=e/P1”であるから、前記リンギングに
対する伝送色信号復元回路11の増幅度“gr’/g”
は次式に示す値になる。
【0043】
【数5】
【0044】したがって、このとき、次式に示す関係が
成り立っていると仮定すれば、 Y1》d,Y2》d …(7) 色信号C1、C2に生じたリンギングが受像側で“Y2
/Y1”倍に増幅されることになる。そして、ここで次
式に示す関係が成り立っていると仮定すれば、 Y2>Y1 …(8) リンギングによる受像画像の画質劣化は大きなものにな
る。
【0045】例えば、“Y2=1”、“Y1=0.
1”、“d=0.08”の場合、リンギングは“約6
倍”に増幅されることになる。
【0046】このように、画像の輝度が高い部分におい
ては、色度信号による伝送は効果が少ないばかりか、逆
に画質劣化が生じることになる。
【0047】そこで、本実施例においては、信号F
(Y)を例えば図4の実線に示すような特性にして、
“Y<0.3”のとき、色信号C1、C2を色度信号に
ほぼ等し、また“Y>0.3”のとき、信号F(Y)を
ほぼ一定値にして、色信号C1、C2を色差信号(R−
Y)、(B−Y)にほぼ等しくし、これによって両者の
長所を合わせ持たせている。
【0048】このとき、伝送色信号復元回路11に設け
られた乗算回路15bから出力される信号は図5(d)
の実線に示すようになる。
【0049】ここで、上述した手法と同様にしてリンギ
ングの増幅度を求めると、“Y2>0.3”、“Y1<
0.3”とすれば、次式が成り立ち、 er=e(0.3+d) gr=e(0.3+d)/P1(Y1+d) g=e/P1 …(9) この(9)式から次式が成り立つ。
【0050】 gr/g=(0.3+d)/(Y1+d) …(10) そして、“Y1=0.1”、“d=0.08”であると
すれば、次式が成り立ち、
【0051】
【数6】
【0052】この(11)式から明らかなように、前記
信号F(Y)が“F(Y)=Y+d”であるときに比べ
て、色度信号伝送の欠点をかなり軽減させることができ
る。
【0053】また、このとき、波形のY1側(有彩色
側)では、色度信号伝送にほぼ等しくなるので、図5
(c)、(d)に示す如く有彩色側(Y1側)におい
て、各ローパスフィルタ回路10a、10bの定数によ
って決まる立ち上がり時間“Δt”よりパルスの立ち上
がり時間“Δtr”を短縮することができ、これによっ
て受像画像の色鮮度を向上させることができる。
【0054】このようにこの実施例においては、図4の
実線に示す如く“Y<0.3”のとき、色信号C1、C
2が色度信号にほぼ等くなるようにし、また“Y>0.
3”のとき、信号F(Y)をほぼ一定値にして、色信号
C1、C2が色差信号(R−Y)、(B−Y)にほぼ等
しくなるように輝度信号Yを信号F(Y)に変換するよ
うにしているので、色信号の帯域を輝度信号帯域の“1
/5”以下にしても画質が劣化しないようにすることが
できる。
【0055】図6は本発明によるカラーテレビジョン信
号伝送方式の他の実施例を適用したテレビジョンシステ
ムの一例を示すブロック図である。
【0056】この図に示すテレビジョンシステムは、送
像側に設けられるエンコーダ20と、受像側に設けられ
るデコーダ21とを備えており、テレビカメラ等によっ
て得られたR’G’B’信号を取り込んでデジタル形式
の輝度信号YD、色信号C1D 、C2Dを作成しこれを受
像側に設けられたデコーダ21に伝送してデコードさせ
て、前記R’G’B’信号に対応したRr’Gr’B
r’信号を再生させる。
【0057】エンコーダ20は図7に示す如く前処理回
路22と、伝送色信号生成回路23と、後処理回路24
とを備えており、テレビカメラ等によって得られたR’
G’B’信号を取り込んでデジタル形式の輝度信号YD
と、色信号C1D 、C2Dとを作成してこれを受像側に設
けられたデコーダ21に伝送する。
【0058】前処理回路22は図8に示す如く3つのA
/D変換回路25a〜25cと、3つの逆ガンマ補正回
路26a〜26cと、1つのマトリックス回路27とを
備えており、テレビカメラ等によって得られたR’G’
B’信号を取り込んでこれをデジタル信号に変換して逆
ガンマ補正した後、これをマトリックス処理して輝度信
号Yを生成し、これを伝送色信号生成回路23と後処理
回路24とに供給するとともに、前記マトリックス処理
によって得られた2つの色差信号(R−Y)、(B−
Y)を伝送色信号生成回路23に供給する。
【0059】各A/D変換回路25a〜25cは各々、
テレビカメラ等によって得られたR’G’B’信号を各
々、取り込むとともに、これを充分な標本化周波数fs
でA/D変換して充分な量子化ビット数(例えば、10
ビット)のデジタル信号に変換し、これを各逆ガンマ補
正回路26a〜26cに各々、供給する。
【0060】各逆ガンマ補正回路26a〜26cは各
々、前記各A/D変換回路25a〜25cから出力され
るデジタル形式のR’G’B’信号を取り込み、これを
逆ガンマ補正してリニアなRGB信号を生成しこれをマ
トリックス回路27に供給する。
【0061】マトリックス回路27は前記各逆ガンマ補
正回路26a〜26cから各々、出力されるRGB信号
を取り込むともに、これをマトリックス処理して輝度信
号Yと、2つの色差信号R−Y、B−Yとを生成し、前
記輝度信号Yを後処理回路24に供給するとともに、前
記輝度信号Yと、2つの色差信号R−Y、B−Yとを伝
送色信号生成回路23に供給する。
【0062】伝送色信号生成回路23は前記輝度信号Y
を取り込んで予め設定されている特性の信号F(Y)に
変換する非線形レベル変換回路28と、この非線形レベ
ル変換回路28から出力される前記信号F(Y)によっ
て前記マトリックス回路27から出力される2つの色差
信号R−Y、B−Yを各々、除算する2つの除算回路2
9a、29bとを備えており、前記輝度信号Yを取り込
んで予め設定されている特性の信号F(Y)に変換する
とともに、この信号F(Y)によって前記色差信号R−
Y、B−Yを各々、除算して信号(R−Y)/F
(Y)、(B−Y)/F(Y)を求めこれを後処理回路
24に各々、供給する。
【0063】後処理回路24は図9に示す如く2つのロ
ーパスフィルタ回路30a、30bと、2つのサブサン
プラ31a、31bと、2つの伝送ガンマ補正回路32
a、32bと、3つの量子化回路33a〜33cとを備
えており、前記前処理回路22から出力される輝度信号
Yを取り込んで輝度信号YD を生成し、これを受像側の
デコーダ21に伝送するとともに、前記伝送色信号生成
回路23から出力される信号(R−Y)/F(Y)、
(B−Y)/F(Y)を取り込んで色信号C1D、C2D
を生成し、これを受像側のデコーダ21に伝送する各ロ
ーパスフィルタ回路30a、30bは前記伝送色信号生
成回路23から出力される各信号(R−Y)/F
(Y)、(B−Y)/F(Y)を取り込むとともに、こ
れらの高周波成分をカットして前記輝度信号Yの帯域に
対し、前記各信号(R−Y)/F(Y)、(B−Y)/
F(Y)の帯域を“1/5”程度に制限して色信号C
1、C2を生成し、これを各サブサンプラ31a、31
bに各々、供給する。
【0064】各サブサンプラ31a、31bは前記各A
/D変換回路25a〜25cの標本化周波数fsの“1
/5”に間引かれた標本化周波数fs/5に基づいて前
記各ローパスフィルタ回路30a、30bから出力され
る各色信号C1、C2をサンプリングしてこれを各伝送
ガンマ補正回路32a、32bに各々、供給する。
【0065】各伝送ガンマ補正回路32a、32bは前
記各サブサンプラ31a、31bから出力される各色信
号C1、C2を取込んで、これを伝送ガンマ補正して非
線形な色信号C1、C2にした後、各量子化回路33
b、33cに各々、供給する。なお、これらの各伝送ガ
ンマ補正回路32a、32bについては、後で詳細に説
明する。
【0066】各量子化回路33b、33cは各々、前記
各伝送ガンマ補正回路32a、32bから出力される色
信号C1、C2を取り込み、これらを個々に量子化して
“5”ビットの色信号C1D 、C2D を生成し、これを
受像側のデコーダ21に伝送する。
【0067】また、残りの量子化回路33aは前記前処
理回路22から出力される輝度信号Yを取り込み、これ
らを量子化して“8”ビットの輝度信号YD を生成し、
これを受像側のデコーダ21に伝送する。
【0068】この場合、後処理回路24から出力される
輝度信号YD の伝送ビットレートを“8fs(bit/
s)”にするとともに、各色信号C1D、C2D の伝送
ビットレートを“(fs/5)×5=1fs(bit/
s)”にしているので、輝度信号YD の伝送ビットレー
トに対し、各色信号C1D 、C2D の伝送ビットレート
を“1/8”に圧縮することができる。
【0069】これは、通常のデジタル伝送である“4:
2:2”方式の色信号における伝送ビットレート“4f
s(bit/s)”に比べても、さらに“1/4”にな
っている。
【0070】しかしながら、本発明によれば、色の情報
が受像画質に大きく影響を与えるような色信号が色度に
ほぼ直接対応しているので、伝送路の量子化誤差が受像
画像において色信号レベルにかかわらず視覚的に均等に
設定されていれば、上述したように低ビット数への量子
化を行なっても高い画質を維持させることができる。
【0071】また、デコーダ21は図3に示すデコーダ
2を図7〜図9に示すエンコーダ20に対応するように
変更したものであり、前記エンコーダ20から出力され
るデジタル形式の輝度信号YD 、色信号C1D 、C2D
をデコードして前記R’G’B’信号に対応するRr’
Gr’Br’信号を再生する。なお、このデコーダ21
については、図3に示すデコーダ2を図7〜図9に示す
エンコーダ20に対応させたものであり、類推容易であ
るるため、詳細な回路構成については省略する。
【0072】次に、図10を参照しながら上述した伝送
ガンマ補正回路32a、32bについて詳細に説明す
る。
【0073】まず、一般に色度信号のダイナミックレン
ジは正負対称になっていないので、図6に示す実施例に
おいても同様に色度信号のダイナミックレンジが正負対
称になっていない。
【0074】例えば、信号F(Y)として図4に示す特
性(d=0.08とする)を使用し、次式に示す関係が
成り立っていると仮定すると、 Y=0.30・R+0.59・G+0.11・B …(12) 色信号C2のダイナミックレンジは“B=1,G=0,
R=0”のとき、次式で示される最大値となり、 C2=(1−0.11)/(0.11+0.08) =4.68 …(13) また“R=G=1,B=0”のとき、次式で示される最
小値となる。
【0075】 C2=−(0.30+0.59)/(0.3+0.08) =−2.34 …(14) このため、図6に示す実施例においては、伝送逆ガンマ
補正回路32a、32bとして、“4.68”〜“−
2.34”の範囲に若干の余裕を設けた範囲の入力信号
に対してのみ出力を定義している。
【0076】このとき、視覚特性として、色度図上でB
原色方向に近づくにしたがって人間の目の色弁別能力が
優れていることが明らかになっているので、受像画像に
おける量子化誤差を均一に見せるようにするため、色信
号C2の値が大きくなるほど、量子化を細かくすること
が必要となる。このため、この実施例においては、各伝
送逆ガンマ補正回路32a、32bの特性として、図1
0の特性曲線Aに示す特性を使用している。
【0077】但し、この特性は入力信号の値が“0”の
とき、出力信号の値が“0”にならず、伝送路における
信号処理などで不都合が生じることもあり得るため、こ
のようなときには、図10の特性曲線Bに示す特性を使
用する。この場合、特性曲線Bを使用することにより、
特性曲線Aよりも若干、効果が低下するもの、実用に差
し支えない程度の効果を確保することができる。
【0078】このようにこの実施例においては、信号F
(Y)の特性を図4の実線に示すような特性にして、
“Y<0.3”のとき、色信号C1、C2を色度信号に
ほぼ等し、また“Y>0.3”のとき、信号F(Y)を
ほぼ一定値にして、色信号C1、C2を色差信号(R−
Y)、(B−Y)にほぼ等しくし、これによって両者の
長所を合わせ持たせるようにしているので、色信号の帯
域を輝度信号帯域の“1/5”以下にすることができる
とともに、画質が劣化しないようにすることができる。
【0079】また、デジタル伝送においては、上述した
色信号C1、C2に対し、伝送ガンマ補正を加えるよう
にしているので、色度信号に特有な量子化誤差の増大を
防ぐことができるとともに、高画質色信号の低ビットレ
ート伝送を行なうことができる。
【0080】また、上述した各実施例においては、テレ
ビジョンカメラ等から出力されるR’G’B’信号が非
線形な場合について説明しているが、テレビジョンカメ
ラから出力されるリニアなRGB信号が出力されるとき
には、エンコーダ1、20から逆ガンマ補正回路3a〜
3c、26a〜26c等を削除し、またデコーダ2、2
1からRrGrBr信号を直接、出力させても良いとき
には、このデコーダ2、21からガンマ補正回路13a
〜13cを削除することは勿論である。
【0081】また、図1に示すテレビジョンシステムを
デジタル回路によって構成する場合には、大容量のRO
Mによって伝送色信号生成回路11を構成するようにし
ても良い。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、色
信号の帯域を輝度信号帯域の“1/5”以下にしても画
質が劣化しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーテレビジョン信号伝送方式の一実施例を
適用したテレビジョンシステムの一例を示すブロック図
である。
【図2】図1に示すエンコーダの詳細な回路例を示すブ
ロック図である。
【図3】図1に示すデコーダの詳細な回路例を示すブロ
ック図である。
【図4】図2および図3に示す非線形レベル変換回路の
特性例を示す模式図である。
【図5】図1に示す実施例の効果例を示す波形図であ
る。
【図6】カラーテレビジョン信号伝送方式の他の実施例
を適用したテレビジョンシステムの一例を示すブロック
図である。
【図7】図6に示すエンコーダの詳細な回路例を示すブ
ロック図である。
【図8】図7に示す前処理回路および非線形レベル変換
回路の詳細な回路例を示すブロック図である。
【図9】図7に示す後処理回路の詳細な回路例を示すブ
ロック図である。
【図10】図9に示す伝送ガンマ補正回路の特性例を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ 2 デコーダ 5 伝送色信号生成回路 6a、6b ローパスフィルタ回路、 7、14 非線形レベル変換回路 8a、8b 除算回路 11 伝送色信号復元回路 31a、31b サブサンプラ 33a〜33c 量子化回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 11/02 H04N 9/64

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3原色信号を輝度信号と2つの色信号と
    に変換して伝送するテレビジョンシステムにおいて、 色差信号を取り込んで輝度の高い画素に対しては色差信
    号を出力し、輝度の低い画素に対しては輝度信号によっ
    て色差信号を除算して出力する伝送色信号生成回路と、 この伝送色信号生成回路から出力される信号に帯域制限
    を施すローパスフィルタ回路と、 を備え、前記ローパスフィルタ回路の出力を色信号とし
    て伝送することを特徴とするカラーテレビジョン信号伝
    送方式。
  2. 【請求項2】 受像側に、前記ローパスフィルタ回路か
    ら出力される前記伝送色信号生成回路と逆の処理を行な
    って色差信号を復元する伝送色信号復元回路を、 設けた請求項1記載のカラーテレビジョン信号伝送方
    式。
  3. 【請求項3】 前記伝送色信号生成回路および前記伝送
    色信号復元回路は輝度信号を取込み、この輝度信号の値
    が小さいときには、前記輝度信号に比例した値の出力信
    号を生成し、前記輝度信号の値が大きいときには、飽和
    特性を持つ出力信号を生成する非線形レベル変換回路
    と、 この非線形レベル変換回路から出力される出力信号によ
    って色差信号や伝送色信号を除算する除算回路と、 を備えた請求項1または2記載のカラーテレビジョン信
    号伝送方式。
  4. 【請求項4】 前記ローパスフィルタ回路の出力信号の
    信号レベルが大きいときには、細かな量子化となるよう
    に非線形に量子化し、この量子化動作の前または後で、
    前記量子化と同時に輝度信号の数分の1の標本化周波数
    で標本化する、 請求項1または2、3のいずかに記載のカラーテレビジ
    ョン信号伝送方式。
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