JP3121329U - シャワーヘッド用グリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】脱塩素機能を備えるとともに、カートリッジ内の薬剤の交換が容易であり、かつ、カートリッジが通水を遮ることによる圧力損失が発生し難いシャワーヘッド用グリップを提供する。
【解決手段】シャワーヘッド用グリップ1は、両端に開口部7a,7bを有するとともにシャワーヘッド5及びシャワーホース6の取付部が形成された中空形状の本体部2内に、断面中央部に穿設された貫通孔10の周囲に薬剤を収納するための収納部11が形成された二重筒状体のカートリッジ3が挿脱自在に挿設されており、貫通孔10には第一の通水路が形成され、収納部11内にはその両端にそれぞれ設けられた導入口12から吐出口13に向かう第二の通水路が形成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、浴室や洗面所等で使用するシャワー設備に用いられるシャワーヘッド用グリップに係り、特にシャワー設備に供給される水道水中の残留塩素を除去する機能を備えたシャワーヘッド用グリップに関する。
一般家庭の浴室等で使用されるシャワー設備には、通常、原水として水道水が供給される。ところが、水道水は殺菌用の塩素を含んでおり、頭髪や肌を傷める危険性がある。そこで、塩素除去機能付きのシャワー設備が盛んに開発されており、これまでにも幾つかの発明や考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「薬剤徐放機能付シャワーヘッド及び薬剤徐放カートリッジ」という名称で、内部に充填された薬剤を流水中に安定して徐放することが可能な薬剤徐放カートリッジとそれを備えた薬剤徐放機能付シャワーヘッドに関する発明が開示されている。
以下、図5を参照しながら、特許文献1に開示された発明について説明する。
図5は従来技術の薬剤徐放機能付シャワーヘッドの縦断面図である。
図5に示すように、従来技術に係る発明である薬剤徐放機能付浴用シャワーヘッド51は、下流端と上流端に吐出口52aとねじ部52bがそれぞれ形成されるとともに上流端から下流端に至る流路52cが内部に形成された筒体からなる第一部分52と、下流端にねじ部53aが形成されるとともに上流端から下流端に至る流路53bが内部に形成された筒体からなる第二部分53とを備え、流路53bは上流端から延びる小径部53cと、この小径部53cに接続する拡径部53dとからなり、拡径部53dは下流端へ向かって漏斗状に広がった構造となっている。第二部分53は、ねじ部52bに螺合した状態で第一部分52に連結されており、上流端に給水ホース56が接続されるとともに、側面に水抜き弁54が取り付けられている。また、第一部分52の流路52c内には、一端が閉鎖され他端が完全開放された直円筒体55aと、この直円筒体55aの開放端を覆う多孔質膜55bと、直円筒体55aの外面に形成された複数の突起55cとから構成される薬剤徐放カートリッジ55がその開放端を上流側に向けて挿入されている。薬剤徐放カートリッジ55は硬質材からなり、内部にアスコルビン酸の粉末とアスコルビン酸飽和水溶液が充填されるとともに、その周囲には環状流路52dが形成されている。さらに、直円筒体55aの開放端の開口面積は開放端近傍の流路53dの流路面積と同程度に設定されている。
上記構造の「薬剤徐放機能付シャワーヘッド」においては、水道水に混入したアスコルビン酸によって残留塩素が除去される。また、薬剤徐放カートリッジ55の開放端が多孔質膜55bによって覆われているため、拡径部53dを流れる水道水の一部が徐々に薬剤徐放カートリッジ55内へ流入し、アスコルビン酸飽和水溶液は少しずつ放出される。そして、薬剤徐放カートリッジ55が硬質材で形成されているため、内部に充填されたアスコルビン酸の粉末又はアスコルビン酸飽和水溶液が外圧による変形によって過剰に放出されるというおそれがない。
また、特許文献2には、「塩素除去機能付きシャワーヘッド」という名称で、手元で止水操作を行うことができるとともに、原水と塩素除去水とを切換えて通水することが可能な塩素除去機能付きシャワーヘッドに関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、塩素中和剤の水溶液が内部に充填されるとともにこの水溶液を通水路に注出させるための注出口が下端に設けられた容器と、外部からの操作により止水状態、原水通水及び脱塩素水通水の状態に切り換える切換弁と、この切換弁が脱塩素水通水のための開放状態にある場合に注出口を開くシャッターとをシャワーヘッド本体が備えた構造となっている。
上記構造の「塩素除去機能付きシャワーヘッド」においては、塩素中和剤の使用量を制御して、塩素中和作用を長期間持続させることが可能である。
さらに、特許文献3には「脱塩素フィルター」という名称で、通水性を高めるとともに、ろ過剤の過度の溶出を防ぐことが可能な脱塩素フィルターに関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、水道水中の残留塩素を分解可能なろ過剤により形成された柱状体を筒状のカートリッジ容器内に挿脱自在に挿置し、この柱状体の内部や周囲に通水経路や通水溝を設けたことを特徴とするものである。
上記構造の「脱塩素フィルター」においては、水道水が通水経路内を流れるため、その勢いが低下するおそれがなく、また、ろ過剤間を流れる水の量が少なくなることによって、ろ過剤の溶解量が抑えられるという作用を有する。
特開平09−187681号公報 特開2001−218691号公報 特開平07−68275号公報
しかしながら、上述の従来技術である特許文献1に開示された発明においては、下流端が閉塞された薬剤徐放カートリッジ55によって通水が遮られ、圧力損失が発生するという課題があった。
特許文献2に開示された発明においても、塩素中和剤の水溶液が内部に充填された容器の注出口が下端にのみ設けられているため、特許文献1に開示された発明と同様に、容器内で圧力損失が発生することにより流水の勢いが減殺されてしまうという課題があった。
また、特許文献3に開示された発明においては、柱状体がろ過剤を固めて形成されたものであるため、ろ過剤の溶解に伴い、柱状体に設けられた通水経路や通水溝の形状が変化する。この場合には、ろ過剤の溶解量が変動するため、残留塩素を分解する効果を長期間安定して維持することが困難となる。また、ろ過剤の溶解量を把握することが容易でなく、柱状体の原形が残っている間はろ過剤の補充ができないという課題があった。
本考案はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、脱塩素機能を備えるとともに、カートリッジ内の薬剤の交換が容易であり、かつ、カートリッジが通水を遮ることによる圧力損失が発生し難いシャワーヘッド用グリップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の考案であるシャワーヘッド用グリップは、本体部の両端に開口部を有し、本体部の一端にシャワーヘッド取付部が設けられ、他端にシャワーホース取付部が設けられた中空形状のシャワーヘッド用グリップにおいて、断面中央部に貫通孔が設けられるとともにこの貫通孔の周囲に薬剤を収納するための収納部が形成された二重筒状体を備え、貫通孔は第一の通水路を形成し、収納部は両端に導入口及び吐出口が設けられるとともに、この導入口から吐出口に向かう第二の通水路を形成することを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、二重筒状体が通水を遮らないため、圧力損失が発生し難いという作用を有する。
また、請求項2記載の考案は、請求項1に記載のシャワーヘッド用グリップにおいて、本体部は、上端にシャワーヘッド取付部が形成された本体上部と、下端にシャワーホース取付部が形成され本体上部と着脱可能な本体下部とから成り、収納部は本体上部及び本体下部によって形成される中空部に挿脱自在に挿設されることを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、収納部内の薬剤の補充や交換を容易にするという作用を有する。
請求項3記載の考案は、請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド用グリップにおいて、二重筒状体の貫通孔が形成する第一の通水路の流路面積はシャワーホース取付部側からシャワーヘッド取付部側へ向かうに連れて減少することを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、第一の通水路が下流側で先細りして水(温水)の流速を増加させて動圧を増加させ、もって静圧を減少させることで、二重筒状体の出口近傍の周囲に対して負圧を生じさせるという作用を有する。
請求項4記載の考案は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップにおいて、本体部は二重筒状体の吐出口位置からシャワーヘッド取付部側に向かうにつれて縮径され、その内径は収納部の吐出口の内側径よりも小さいことを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、二重筒状体から流出した水(温水)の一部が本体部の内壁面に衝突し反転した後、内壁面に沿って渦流を形成し、本体部の水平断面の中央部を流れる水と合流して再び上昇する流れを形成する。
請求項5記載の考案は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップにおいて、収納部は導入口及び吐出口をそれぞれ覆う多孔質膜を備えることを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、多孔質膜の孔径や膜厚等に応じて、収納部から流出する薬剤の量が調節される。
請求項6記載の考案は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップにおいて、薬剤は、粒状又は粉状のアスコルビン酸であることを特徴とするものである。
このような構成のシャワーヘッド用グリップにおいては、アスコルビン酸によりシャワーホースから供給される水道水(温水)中の塩素が除去される。また、アスコルビン酸が粒状又は粉状であるため、流水に溶解し易い。
以上説明したように、本考案の請求項1に記載のシャワーヘッド用グリップにおいては、圧力損失が小さいため、エネルギーの無駄を少なくすることができる。
本考案の請求項2に記載のシャワーヘッド用グリップにおいては、薬剤の補充や交換を容易に行うことができるため、保守性に優れる。
本考案の請求項3に記載のシャワーヘッド用グリップにおいては、二重筒状体の出口近傍において、第一の通水路のからの吐出水(吐出温水)に第二の通水路からの吐出水(吐出温水)が引き寄せられるように流れが形成され効率よく混合させることが可能である。
本考案の請求項4に記載のシャワーヘッド用グリップによれば、本体部の上部に形成される二重筒状体の吐出口位置からシャワーヘッド取付部側に向かう空間において、第一の通水路からの吐出水(温水)による渦流によって、第二の通水路からの吐出水に含まれる溶解した薬剤を流水中で満遍なく分散させることができる。
本考案の請求項5に記載のシャワーヘッド用グリップにおいては、流水中の塩素除去作用を安定して維持することが可能である。
本考案の請求項6に記載のシャワーヘッド用グリップにおいては、アスコルビン酸を薬剤として使用することで、塩素除去に際して薬剤の人体への影響をなくし、安価で容易に薬剤を調達することが可能となる。
以下に、本考案の最良の実施の形態に係るシャワーヘッド用グリップの実施例について図1乃至図4を用いて説明する。
まず、本実施例のシャワーヘッド用グリップの構造について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は本考案の実施の形態に係るシャワーヘッド用グリップの縦断面図である。また、図2(a)及び(b)はそれぞれ図1のシャワーヘッド用グリップの本体上部及び本体下部の外観図である。
図1に示すように、シャワーヘッド用グリップ1は、両端に開口部7a,7bを有する略円筒形状の本体部2内に、断面中央部に穿設された貫通孔10の周囲に収納部11が形成された二重構造の略円筒形状であって蓋3aとカートリッジ本体3bとから構成されるカートリッジ3が挿脱自在に挿設された構造となっている。なお、本体部2及びカートリッジ3は硬質の合成樹脂により形成されている。
カートリッジ3の蓋3aには本体部2の、カートリッジ3出口側に形成される空間部19aに連通する吐出口13が設けられ、カートリッジ本体3bには本体部2の、カートリッジ3入口側に形成される空間部19bに連通する導入口12が設けられている。そして、蓋3aはカートリッジ本体3bの上部にO型ゴム製リング16b,16cを介して着脱可能に取付けられており、収納部11内にはアスコルビン酸が収納されている。
本体部2は本体上部2aと本体下部2bとからなり、本体上部2aの上端には雌ネジ8aが螺設されてシャワーヘッド5の取付部を形成し、本体下部2bの下端には雄ネジ9bが螺設されてシャワーホース6の取付部を形成している。そして、本体上部2aに形成された空間部19aの内径は吐出口13の位置、すなわち、カートリッジ3の上端からシャワーヘッド5の取付部が設けられた開口部7aに向かうにつれて徐々に小さくなっている。
図2に示されるとおり、本体上部2aの下端及び本体下部2bの上端には雄ネジ9a及び雌ネジ8bがそれぞれ螺設されており、本体上部2aは雄ネジ9aが雌ネジ8bに螺合した状態でO型ゴム製リング16aを介して本体下部2bに着脱可能に接続されている。また、蓋3aの上端縁はゴム製パッキン17aを介して段差部15aに当接し、カートリッジ本体3bの下端縁はゴム製パッキン17bを介して段差部15bに当接している。すなわち、カートリッジ3は、その両端を段差部15a,15bによって挟まれた状態で本体部2の中空部14a,14bに固定されている。
このような構造のシャワーヘッド用グリップ1においては、シャワーホース6から開口部7bを経て空間部19bに供給された水が、貫通孔10の開口部7d及び導入口12を通って貫通孔10及び収納部11の内部にそれぞれ流入する。収納部11内に流入した水はアスコルビン酸の一部を溶解させた後、吐出口13から流出し、さらに、空間部19aにおいて貫通孔10の開口部7cから流出した水と合流する。そして、溶解したアスコルビン酸によって塩素成分が除去された水が開口部7aを経てシャワーヘッド5から噴射される。なお、アスコルビン酸の溶解量が少なすぎると、流水中の残留塩素成分の除去が不完全となるため、収納部11に収納するアスコルビン酸は、粒状又は粉状として流水への溶解を容易にすることが望ましい。この場合、アスコルビン酸の溶解量の調節も容易となり、流水中に含まれる塩素の除去効果を長期間維持することが可能となる。
また、本実施例のシャワーヘッド用グリップ1によれば、カートリッジ3が通水を妨げないため、圧力損失を小さくしてエネルギーの無駄を省くことができる。さらに、カートリッジ3の交換が容易であることに加え、収納部11内のアスコルビン酸の補充や交換も容易である。従って、保守性が良い。さらに、残留塩素除去のための薬剤としてアスコルビン酸を選択することで、人体や排出後の環境にも優しく、経済的でもあり入手や管理も容易となる。
次に、シャワーヘッド用グリップ1内の水の流れについて図3及び図4を用いて説明する。
図3(a)及び(b)はそれぞれカートリッジの蓋の正面図及び上面図であり、(c)乃至(e)はそれぞれカートリッジ本体の上面図、正面図及び底面図である。また、図4は図1のシャワーヘッド用グリップ内に形成される通水路を説明するための概念図である。
蓋3aは下端に雄ネジ9cが螺設され、断面中央部に貫通孔10aが設けられ(図3(a))、水平方向に貫通孔10aを挟んで略対称に吐出口13が2箇所穿設されている(図3(b))。また、カートリッジ本体3bは上端に雄ネジ9cと螺合可能な雌ネジ8cが螺設され、断面中央部に貫通孔10bが穿設されるとともに、上端に開口部7eを有する収納部11が貫通孔10bの周囲に形成されている(図3(c)及び(d))。さらに、収納部11の下端には水平方向に貫通孔10bを挟んで略対称に2つの導入口12が設けられている(図3(e))。なお、吐出口13及び導入口12はそれぞれ多孔質膜4a,4bにより覆われており、多孔質膜4a,4bの孔径や膜厚等を調整することにより収納部11からのアスコルビン酸の流出量を調節可能となっている。これにより、アスコルビン酸による流水中の塩素除去作用を短期間に集中したり長期間維持したりすることが可能である。
また、蓋3aをカートリッジ本体3bの上部に開口部7eを覆うように取り付けると、貫通孔10aと貫通孔10bは連通して貫通孔10を形成し、吐出口13は開口部7eに連通する。従って、開口部7bから空間部19bに流入した水は、貫通孔10内を流れる通水路18aと、収納部11内を流れる通水路18bとに分流し、空間部19aにおいて再び合流する(図4)。
さらに、既に述べたように、空間部19aはカートリッジ3の上端から開口部7aに向かうにつれて内径が徐々に小さくなるように形成されている。そして、その内径の最小値は、吐出口13の内側間距離D、すなわち、吐出口13の中心間距離Pから吐出口13の直径Dを引いた値よりも小さく、かつ、貫通孔10の開口部7cの径よりも大きくなるように設定されている。従って、空間部19aで合流した水の一部は矢印Aで示すように本体上部2aの内壁面に衝突して反転した後、内壁面に沿って下降する渦流を形成し、本体上部2aの水平断面の中央部で合流して再び上昇する流れを形成する。これにより、通水路18bで溶解したアスコルビン酸が空間部19aで十分に攪拌されて満遍なく流水中に分散されるのである。
貫通孔10bは開口部7dから開口部7eに向かうにつれて内径が徐々に小さくなっており、貫通孔10a,10bにより形成される貫通孔10はいわゆる先細りノズル形状をなしている(図3(d))。従って、通水路18aの流路面積の減少に伴って、通水路18aの水(温水)は流速を増しながら開口部7dから開口部7cに向かい、開口部7cから空間部19aへと流出する。
ここで、流水の動圧は流速の自乗に比例し、動圧と静圧の和はエネルギー保存の法則から一定となることが知られている(ベルヌーイの定理)。すなわち、流速の増加によって動圧が増加すると、静圧が減少する。従って、空間部19aにおいて周囲よりも流速が速い通水路18aの出口側では、カートリッジ3の通水路18b出口近傍の周囲に比較して負圧となり、その近傍の水を巻き込んで流れるような作用が生じる。その結果、通水路18aと通水路18bからの流水は効率よく混合されることになる。すなわち、前述のアスコルビン酸の流水中への分散作用がより促進されるのである。
さらに、本実施の形態においては通水路18bの流路面積を徐々に拡大させている。これは通水路18aの流路面積を徐々に減少させていくことによって、付帯的にそのように形成されているということだけでなく、薬剤であるアスコルビン酸の収納部11としてより多く封入することを可能とし、また、通水路18bでの圧力損失を可能な限り低下させて、アスコルビン酸の流水中への溶出を促進させるためである。
なお、本考案のシャワーヘッド用グリップ1は本実施例に示した構成に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、本体部2及びカートリッジ3はそれぞれ中空形状及び二重筒状体であれば良く、必ずしも円筒形状に限定されるものではない。その素材も硬質の合成樹脂に限らず、軽量で錆び難いものであれば良い。また、カートリッジ3は蓋3aとカートリッジ本体3bの一体構造とすることもできる。さらに、導入口12や吐出口13はカートリッジ3の両端にそれぞれ形成されていれば良く、その配置、大きさ及び個数は適宜変更可能である。さらに、空間部19aの内径の最小値を貫通孔10aの径よりも小さくなるように設定しても良い。この場合、圧力損失が大きくなるものの、図4に矢印Aで示した流水の量が増加するため、溶解したアスコルビン酸を分散させる効果が増すという作用を生じる。
また、アスコルビン酸は粒状や粉状に限らず、固形状であっても良い。また、脱塩素機能を有するものであれば、アスコルビン酸以外の薬剤を使用することもできる。なお、薬剤の概念は、脱塩素機能を有するものに限らず、洗浄機能や精神安定機能などを備えるようなものも含む。従って、脱塩素機能を備えた薬剤の他に、洗剤や香料を含むようなものを単独で、あるいはこれらを複合的に含むようなものをカートリッジ3に収納した構造としても良い。
以上説明したように、請求項1乃至請求項6に記載された本考案は、浴室等で使用するシャワー設備以外に、機器等の洗浄設備や洗車設備に用いられる放水用ノズルに対しても適用可能である。
本考案の実施の形態に係るシャワーヘッド用グリップの縦断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ図1のシャワーヘッド用グリップの本体上部及び本体下部の外観図である。 (a)及び(b)はそれぞれカートリッジの蓋の正面図及び上面図であり、(c)乃至(e)はそれぞれカートリッジ本体の上面図、正面図及び底面図である。 図1のシャワーヘッド用グリップ内に形成される通水路を説明するための概念図である。 従来技術の薬剤徐放機能付シャワーヘッドの縦断面図である。
符号の説明
1…シャワーヘッド用グリップ 2…本体 2a…本体上部 2b…本体下部 3…カートリッジ 3a…蓋 3b…カートリッジ本体 4a,4b…多孔質膜 5…シャワーヘッド 6…シャワーホース 7a〜7e…開口部 8a〜8c…雌ネジ 9a〜9c…雄ネジ 10,10a,10b…貫通孔 11…収納部 12…導入口 13…吐出口 14a,14b…中空部 15a,15b…段差部 16a〜16c…O型ゴム製リング 17a,17b…ゴム製パッキン 18a,18b…通水路 19a,19b…空間部 51…薬剤徐放機能付浴用シャワーヘッド 52…第一部分 52a…吐出口 52b…ねじ部 52c…流路 52d…環状流路 53…第二部分 53a…ねじ部 53b…流路 53c…小径部 53d…拡径部 54…水抜き弁 55…薬剤徐放カートリッジ 55a…直円筒体 55b…多孔質膜 55c…突起 56…給水ホース A…矢印 D…吐出口内側間距離 D2…吐出口直径 P…吐出口中心間距離

Claims (6)

  1. 本体部の両端に開口部を有し、前記本体部の一端にシャワーヘッド取付部が設けられ、他端にシャワーホース取付部が設けられた中空形状のシャワーヘッド用グリップにおいて、断面中央部に貫通孔が設けられるとともにこの貫通孔の周囲に薬剤を収納するための収納部が形成された二重筒状体を備え、前記貫通孔は第一の通水路を形成し、前記収納部は両端に導入口及び吐出口が設けられるとともに、この導入口から吐出口に向かう第二の通水路を形成することを特徴とするシャワーヘッド用グリップ。
  2. 前記本体部は、上端に前記シャワーヘッド取付部が形成された本体上部と、下端に前記シャワーホース取付部が形成され前記本体上部と着脱可能な本体下部とから成り、前記収納部は前記本体上部及び前記本体下部によって形成される中空部に挿脱自在に挿設されることを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド用グリップ。
  3. 前記二重筒状体の貫通孔が形成する第一の通水路の流路面積は前記シャワーホース取付部側から前記シャワーヘッド取付部側へ向かうに連れて減少することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド用グリップ。
  4. 前記本体部は前記二重筒状体の吐出口位置から前記シャワーヘッド取付部側に向かうにつれて縮径され、その内径は前記収納部の吐出口の内側径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップ。
  5. 前記収納部は前記導入口及び前記吐出口をそれぞれ覆う多孔質膜を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップ。
  6. 前記薬剤は、粒状又は粉状のアスコルビン酸であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシャワーヘッド用グリップ。

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JP2018083182A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 株式会社Shaft ガス溶解器

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