JP3120354B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP3120354B2
JP3120354B2 JP07004481A JP448195A JP3120354B2 JP 3120354 B2 JP3120354 B2 JP 3120354B2 JP 07004481 A JP07004481 A JP 07004481A JP 448195 A JP448195 A JP 448195A JP 3120354 B2 JP3120354 B2 JP 3120354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿等に書かれた文
字、図形等の画像を手送り走査により入力するととも
に、入力された画像の歪みを補正する画像処理方法およ
び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿などに書かれた文字、図形などの画
像上を手送り走査することにより、その画像を読み取る
画像入力手段(一般にスキャナと呼ばれている)の一例
としては、先端部に設けられたローラ部分を文字などに
接触した状態で転がしながら走査することにより、光学
的に画像を読み取って光電変換し、それを画像処理手段
で画像処理するものが従来より一般的に用いられてい
る。
【0003】この画像入力手段(以下、ローラ式画像入
力手段という)は、前記ローラの回転から走査移動距離
を求めて、たとえば、1mm移動するごとに16回の画
像データを取り込み、それを画像処理手段で画像処理す
るというような動作を行う。したがって、ローラを画像
に確実に接触させた状態で走査することが条件となり、
この条件下においては、走査速度に関係なく理想的な画
像の読み取りが可能となる。
【0004】しかし、ローラを画像に確実に接触させた
状態で走査することは、操作者にとっては負担であり、
状況によっては、ローラが画像から離れた状態で走査さ
れてしまうこともある。このように、ローラが画像から
離れた状態で走査されると、ローラが回転しないため、
移動距離が求められず、走査速度に対応した正確な画像
の読み取りが行われないことになる。また、このローラ
式画像入力手段は、ローラやこのローラの回転数から移
動距離に応じたパルス信号を発生するエンコーダユニッ
ト部が設けられることから、全体として、筐体部が大型
化する欠点がある。さらに、可動部(ローラ部など)が
存在することから、使用頻度が高いと、可動部が磨耗し
たり破損することもあり耐久性の面でも問題があった。
【0005】このようなローラ式画像入力手段の欠点に
対処するため、図36に示すようなものが開発され実用
化されている。
【0006】この画像入力手段は、同図に示すように、
1次元イメ−ジセンサとして2つのラインセンサ10
1,102(以下、第1のセンサ101、第2のセンサ
102という)を有するとともに、所定間隔で配置され
た2つの光透過孔111,112を有し、LED1から
の光を2つの光透過孔111,112を通して原稿上の
文字などに照射し、その反射光を光学系3を介して第1
のセンサ101、第2のセンサ102で受ける仕組みと
なっている。以下、この画像入力手段を前記ローラ式画
像入力手段と区別するため、ここでは、2ラインセンサ
式画像入力手段という。
【0007】図37は、このような2ラインセンサ式画
像入力手段によって読み取られた画像データの処理を説
明するブロック図であり、100は画像入力部(スキャ
ナ)、200は画像入力部100で読み取られた画像デ
ータを処理する画像処理部である。
【0008】画像入力部100は、前記した第1のセン
サ101、第2のセンサ102、これら各センサに対し
て読み取りタイミング信号を与える読み取りタイミング
信号発生回路103、前記第1,第2のセンサ101,
102で読み取った画像データを蓄える第1,第2のバ
ッファ104,105、前記第1,第2のセンサ10
1,102で読み取った画像データをいずれか一方のバ
ッファに蓄えるために第1,第2のバッファ104,1
05を選択する入力側のバッファ切替え手段106、前
記第1,第2のバッファ104,105のうち画像デー
タが予め設定された量だけ蓄えられるた側のバッファか
ら画像データを取り出して、画像処理部200に転送す
る出力側のバッファ切替え手段107などから構成され
ている。
【0009】前記入力側のバッファ切替え手段106
は、たとえば最初は、第1のバッファ104を選択して
おり、これにより、第1,第2のセンサ101,102
で読み取った画像データは第1のバッファ104に蓄え
られ、この第1のバッファ104に予め設定された量だ
け画像データが蓄えられると、次に第2のバッファ10
5を選択し、この第2のバッファ105に第1,第2の
センサ101,102で読み取った画像データを蓄え、
予め設定された量だけ画像データが蓄えられると、次に
第1のバッファ104を選択するという動作を行う。
【0010】また、前記出力側のバッファ切替え手段1
07は、たとえば、第1のバッファ104に予め設定さ
れた量だけ画像データが蓄えられ、画像データの蓄え処
理が第2のバッファ105に切り替わると、所定のタイ
ミングで第1のバッファ104を選択し、この第1のバ
ッファ104に蓄えられた画像データを取り出して画像
処理部200に転送する。
【0011】一方、画像処理部200は、大きく分け
て、バッファ210、速度検出手段220、画像補正手
段240から構成されている。前記速度検出手段220
は、第1の特徴抽出手段221、第2の特徴抽出手段2
22、特徴バッファ223、特徴比較手段224、速度
判定手段225などから構成されている。
【0012】このような構成において、画像処理部20
0では、画像入力部100で読み取られた画像データを
バッファ210に一時的に蓄えたのち、速度検出手段2
20で速度検出を行い、画像補正手段240にてその検
出速度に基づいた画像補正を行う。
【0013】なお、画像入力部100は画像データの入
力を行う際、たとえばハンディ型のスキャナであれば、
ここでは図示されてはいないが、画像の入力を可能とす
るためのスイッチとして、入力ボタンなどが設けられて
いて、この入力ボタンを押しながら読み取り走査を行う
のが普通であり、この入力ボタンが押されている間のみ
画像が入力される。したがって、画像入力部100を走
査(移動)しても入力ボタンが押されていなければ、画
像データの入力は行われず、また、画像入力部100を
走査(移動)していなくても入力ボタンが押されていれ
ば、画像データの入力が行われるのが一般的である。
【0014】そして、画像処理部200では、バッファ
210から画像データを取り出して、速度検出手段22
0により走査速度を検出する。
【0015】すなわち、前記速度検出手段220では、
第1の特徴量抽出手段221にて第1のセンサ101か
らの或る時点における画像データの特徴を抽出し、その
特徴データを特徴バッファ223に格納しておき、この
特徴バッファ223に格納されている特徴データと第2
の特徴量抽出手段222にて抽出した第2のセンサ10
2からの画像データの特徴とを、特徴比較手段224に
て比較して両者の一致を調べる。ここで、両者の画像デ
ータが一致するということは、第1のセンサ101によ
る画像データの入力位置に第2のセンサ102が到達し
たということである。したがって、その間の時間を基
に、速度判定手段225によって、画像入力部100の
走査速度が判定される。そして、この走査速度を基に画
像補正手段240によって、入力された画像データの歪
みを補正する。なお、この補正処理は、前記第1、第2
のセンサ101,102のうち一方のセンサから入力さ
れた画像データについて補正を行えばよい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た2ラインセンサ式画像入力手段を用いた画像入力装置
においては、確かに、画像入力部100の走査速度の変
化を考慮して、画像の歪みを補正するという処理は行わ
れるものの、従来の走査速度変化を考慮した画像の歪み
補正処理は、なお不十分な点があった。
【0017】たとえば、画像入力部100が画像データ
入力走査中に、前記入力ボタンを押した状態(オンした
状態)で走査(移動)をしばらく停止させたのち、再び
走査(移動)を開始したような場合の歪み補正は、従来
では、画像データ入力走査を停止している間も、その走
査停止状態を考慮する手段は無く、本来は速度が0にも
係わらず、前後の移動距離から求められる平均速度によ
って歪み補正がなされてしまう。
【0018】これを図38を用いて説明する。図38
(a)は時間と走査速度の関係を示す図であり、時間t
01で画像入力部100の走査を一旦停止、つまり、画
像データを入力するための入力ボタンはオンとしたまま
画像入力部100の走査を停止し、時間t02で再び画
像入力部20の走査を開始した状態を示している。図
中、v1,v2,・・・,v7は、前記速度判定手段2
25で求められた走査速度を示しており、実際には、図
の矢印で示す間の平均速度を示している。ところで、時
間t01と時間t02との間は、実際には、走査速度は
0であるが、特徴比較手段224からの情報を基に速度
判定をする従来の方法では、画像入力部100の走査が
停止している間も、移動距離から求められる平均速度v
aで移動していると見做されて、その速度に応じた補正
がなされることになる。なお、同図において、点線で示
す曲線は、v5とv6の間の推定速度変化を示してい
る。
【0019】すなわち、時間t01からt02の間は、
実際には、走査速度は0であるにも係わらず、動いてい
るものとして(図38(a) の斜線を施した部分の面積が
その移動量に相当する)歪み補正がなされるため、誤っ
た歪み補正が行われることになる。同図(b)は第2の
センサ102で入力された画像データであり、画像入力
部100の走査速度に応じて画像データは走査方向(副
走査方向)に歪みが生じ、特に、走査が停止している間
は同じ画像データが長い時間取り込まれることになり、
副走査方向に長く引き伸ばされた画像となっている。そ
して、画像補正手段240では、速度判定手段225で
判定された速度情報(同図(a) の v1,v2,・・
・,va,・・・,v7)にもとづいて歪み補正を行う
が、前記したように、移動が停止している間も速度va
によって歪みの補正がなされてしまうため、図39
(c)のように、「副走査方向」の「査」の部分に歪み
が残った状態での補正結果しか得られないという問題が
あった。
【0020】また、従来の2ラインセンサ式画像入力手
段を用いた画像入力装置においては、画像データの入力
を開始するときに、前記画像データの入力を可能とする
ための入力ボタンを押した(オンした)状態でしばらく
その位置に停止させたのち、走査を開始したような場
合、さらには、走査を終了しようとするとき、前記入力
ボタンを押した(オンした)状態でしばらくその位置に
停止させたのち、入力ボタンをオフするというような場
合もある。すなわち、前記したローラ式画像入力手段の
場合は、入力ボタンを押してもローラが回転しない限り
画像の入力は行われないが、2ラインセンサ式画像入力
手段は、入力ボタンが押されると同時に画像の入力が開
始され、入力ボタンが押されている間は、たとえ、走査
が停止していても画像は入力されるのが普通である。
【0021】しかし、ユーザは前記したように入力ボタ
ンを押してから入力位置をあわせて、しばらくしてから
走査を開始するといった動作、あるいは、走査を終了し
てもしばらくは入力ボタンを押したままの状態としてお
くといった動作をしばしば行う。
【0022】このように、走査を開始する前の位置合わ
せの間、あるいは走査を終了後においても入力ボタンが
押されていれば、画像データは入力されることになる
が、これらの画像データは、ユーザが入力しようとする
データではなく、不要な画像データである。このような
不要な画像データを蓄えるのは無駄な処理を行うことに
なり、メモリ容量も大きなものを用意する必要があり、
また、このような画像データに対して歪み補正がなされ
ると、歪みの残った画像が現れたり、真っ黒な画像が現
れるなどの問題があった。
【0023】そこで、本発明はこれらの課題を解決する
もので、その目的とするところは、画像入力手段の走査
中に、画像データの入力を可能とするための入力ボタン
を押した(オンした)状態で走査を一時停止して再び走
査を開始した場合にあっては、走査停止状態を検出し、
停止状態を考慮した歪み補正処理を可能とし、歪の無い
高品質な画像を得られ、また、画像データの入力開始時
に、入力ボタンを押した状態でしばらくその位置に停止
させたのち、走査を開始したような場合、さらには、走
査を終了しようとするとき、前記入力ボタンを押した状
態でしばらくその位置に停止させたのち、入力ボタンを
オフするというような場合においては、不要な画像デー
タに対する歪み補正処理は行わないようにすることで、
メモリ資源の有効利用および補正処理時間の削減を図
り、高品質な画像を得ることを可能とした画像処理方法
および画像処理装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、画像入力部とこの画像入力部で読み取った画像デ−
タを補正する画像処理部とからなり、光源により照射さ
れた原稿上の文字、図形等を読み取る一次元イメージセ
ンサとしての第1,第2のセンサを有し、手送り方向に
対して先に進む第1のセンサがある位置で読み取った画
像デ−タを、後から進む前記第2のセンサが読み取るま
での時間から走査速度を検出し、その走査速度に応じて
画像デ−タを補正処理する画像処理方法において、前記
第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出する
とともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タから
特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出された
特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この特徴
バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出
手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を判定
して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置に対
する走査速度を判定する速度判定工程と、前記画像入力
部が画像データ入力を可能とするための入力スイッチを
オンした状態で走査停止状態となっているか否かを判定
する停止状態判定工程と、この停止状態判定工程により
判定された走査停止状態の走査停止時間および前記走査
速度判定工程に基づいて走査停止状態の前後の走査速度
を判定する停止状態前後速度判定工程と、この停止状態
前後速度判定工程および前記速度判定工程により得られ
た速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行う画像補正
工程とを有する。
【0025】前記停止状態判定工程は、前記第1のセン
サおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像デー
タの時間的変化を観察し、或る一定時間以上画像の変化
が無い場合、前記画像入力部の走査が停止していると判
断する。
【0026】そして、前記停止状態判定の指標とする或
る一定時間は、走査停止状態前の走査速度をもとに算出
される時間または前記停止状態判定の指標とする或る一
定時間は、読み取り対象文字の大きさをもとに算出され
る時間、さらに、走査停止状態前の走査速度と、読み取
り対象文字の大きさとをもとにして算出される時間であ
ってもよい。また、実用的には、前記停止状態判定の指
標とする或る一定時間は、100msec から200msec の間に
選ぶことで対応できる。
【0027】また、前記速度判定工程により判定される
走査速度が、前記停止状態判定手段により判定された走
査停止時間を跨いで算出される場合には、走査停止時間
による走査速度への影響を考慮して走査速度の判定を行
う。
【0028】また、前記速度判定工程により判定される
走査速度が、前記停止状態判定手段により判定された走
査停止時間を跨いで算出される場合における走査停止状
態以前の走査速度は、それ以前に算出された走査速度か
ら推定して決定するとともに、走査停止状態以降の走査
速度は、前記走査停止状態以前の走査速度により決定す
る。
【0029】そして、前記走査停止状態以前の走査速度
の推定をそれ以前に算出された走査速度から推定した結
果、推定走査速度が0以下となった場合には、前記走査
停止状態以前の走査速度は、走査停止状態開始時点の走
査速度に連続につながるような速度推定を行い、推定走
査速度が0以下とならない場合には、前記走査停止状態
以前の走査速度は、走査停止状態開始時点の走査速度に
不連続につながるような速度推定を行う。
【0030】また、前記走査停止状態以前の走査速度に
より決定される走査停止状態以降の走査速度は、走査停
止状態終了時点の走査速度に連続につながるような走査
速度推定を行う。
【0031】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理方法において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出するとともに、前
記第2のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出し
たのち、前記第1のセンサから抽出された特徴データを
特徴バッファに一時的に格納し、この特徴バッファに格
納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴デ−タを比較して対応関係を判定して、判定さ
れた対応関係に基づいて画像入力位置に対する走査速度
を判定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査を開始したか否かを判定する走査開始判定工程
と、前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判
定する走査開始速度判定工程と、この走査開始速度判定
工程により判定された走査開始時における走査速度およ
び前記速度判定工程により判定された走査速度に基づい
て入力画像の歪みを補正する画像補正工程とを有する。
【0032】前記走査開始判定工程は、前記第1のセン
サおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像デー
タの時間的変化を観察し、画像データに変化が生じた場
合に、走査が開始したと判断する。
【0033】そして、前記走査開始判定工程は、前記第
1のセンサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの
画像データの時間的変化を観察し、画像データに変化が
生じた場合においても、その画像データの黒領域が読み
取り領域の端部に存在している場合には、走査は開始し
ていないと判断する。
【0034】また、前記走査開始速度判定工程は、前記
走査開始判定工程により判定された走査開始位置におけ
る走査速度を、前記速度判定工程により判定される走査
開始直後の走査速度と、走査開始以前の入力画像をもと
に推定する。
【0035】そして、前記走査開始速度判定工程は、走
査開始以前の入力画像に黒領域が存在し、しかもその黒
領域が主走査方向における読み取り領域の端部に存在し
ていない場合には、前記走査開始位置における走査速度
を0とし、また、前記走査開始速度判定工程は、走査開
始以前の入力画像が、真っ白の場合、または、入力画像
に存在する黒領域が読み取り領域の端部に存在している
場合には、前記走査開始位置における走査速度を、前記
速度判定工程により判定される走査開始直後の走査速度
から推定する。
【0036】そして、前記走査開始直後の走査速度から
前記走査開始位置における走査速度の推定を行う場合、
走査開始位置における走査速度を推定した結果、推定走
査速度が0以下となった場合には、走査開始位置の走査
速度を0とする。
【0037】また、前記画像補正工程は、前記走査開始
判定工程により判定された走査開始位置以降の画像デー
タを補正する。
【0038】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理方法において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出するとともに、前
記第2のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出し
たのち、前記第1のセンサから抽出された特徴データを
特徴バッファに一時的に格納し、この特徴バッファに格
納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴デ−タを比較して対応関係を判定して、判定さ
れた対応関係に基づいて画像入力位置に対する走査速度
を判定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査を開始したか否かを判定する走査開始判定工程
と、前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判
定する走査開始速度判定工程と、前記第1のセンサおよ
び第2のセンサからの画像データを蓄えるバッファとし
てリングバッファを用い、このリングバッファの書き込
み終了アドレスを更新するリングバッファ書き込み終了
位置更新工程と、前記走査開始速度判定工程により判定
された走査開始時における走査速度および前記速度判定
工程により判定された走査速度に基づいて入力画像の歪
みを補正する画像補正工程とを有している。
【0039】前記リングバッファ書き込み終了位置更新
工程は、前記走査開始判定工程により走査開始と判定さ
れるまでの間に書き込まれたデータに対しては、リング
バッファの書き込み終了アドレスを常に更新するように
する。
【0040】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理方法において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出するとともに、前
記第2のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出し
たのち、前記第1のセンサから抽出された特徴データを
特徴バッファに一時的に格納し、この特徴バッファに格
納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴デ−タを比較して対応関係を判定して、判定さ
れた対応関係に基づいて画像入力位置に対する走査速度
を判定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程
と、前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判
定する走査終了速度判定工程と、この走査終了速度判定
工程により判定された走査終了時における走査速度およ
び前記速度判定工程により判定された走査速度に基づい
て入力画像の歪みを補正する画像補正工程とを有してい
る。
【0041】前記走査終了判定工程は、前記第1のセン
サおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像デー
タの時間的変化を観察し、或る一定時間以上画像データ
に変化が無い状態で、かつ、前記入力スイッチがオフさ
れた状態にある場合に、前記或る一定時間以上画像デー
タに変化が無い状態の開始点を、走査終了点と判断す
る。
【0042】また、前記走査終了判定工程は、前記第1
のセンサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画
像データの時間的変化を観察し、画像データに変化が生
じた場合においても、その画像データの黒領域が読み取
り領域の端部に存在している状態で、かつ、前記入力ス
イッチがオフされた状態にある場合に、黒領域が読み取
り領域の端部に存在しない画像データの最後の変化点
を、走査の終了点と判断する。
【0043】前記走査終了速度判定工程は、前記走査終
了判定工程により判定された走査終了位置における走査
速度を、前記速度判定工程により判定される走査終了直
前の走査速度と、走査終了以前の入力画像をもとに推定
することを特徴とする請求項21記載の画像処理方法。
【0044】そして、前記走査終了速度判定工程は、走
査終了以後の入力画像に黒領域が存在し、しかもその黒
領域が読み取り領域の端部に存在していない場合には、
前記走査終了位置における走査速度を0とし、また、前
記走査終了速度判定工程は、走査終了以後の入力画像
が、真っ白の場合、または、入力画像に存在する黒領域
が読み取り領域の端部に存在している場合には、前記走
査終了位置における走査速度を、前記速度判定工程によ
り判定される走査終了直前の走査速度から推定する。
【0045】そして、前記走査開始直前の走査速度から
前記走査終了位置における走査速度の推定を行う場合、
走査終了位置における走査速度を推定した結果、推定速
度が0以下となった場合には、走査終了位置の走査速度
を0とする。
【0046】前記画像補正工程は、前記走査終了判定工
程により判定された走査終了位置以降の画像データを補
正する。
【0047】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理方法において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出するとともに、前
記第2のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出し
たのち、前記第1のセンサから抽出された特徴データを
特徴バッファに一時的に格納し、この特徴バッファに格
納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴デ−タを比較して対応関係を判定して、判定さ
れた対応関係に基づいて画像入力位置に対する走査速度
を判定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査停止状態となっているか否かを判定する停止状態
判定工程と、この停止状態判定工程により判定された走
査停止状態の走査停止時間および前記走査速度判定工程
に基づいて走査停止状態の前後の走査速度を判定する停
止状態前後速度判定工程と、前記画像入力部が前記入力
スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判定
する走査開始判定工程と、前記画像入力部の走査開始時
における走査速度を判定する走査開始速度判定工程と、
前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程と、前
記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定する
走査終了速度判定工程と、前記画像入力部の走査途中に
おいては、前記停止状態前後走査速度判定工程および前
記速度判定工程により得られた速度情報に基づいて入力
画像の歪補正を行い、前記画像入力部の走査開始時にお
いては、前記走査開始速度判定工程により判定された走
査開始時における走査速度および前記速度判定工程によ
り判定された走査速度に基づいて入力画像の歪み補正を
行い、前記画像入力部の走査終了時においては、前記走
査終了速度判定工程により判定された走査終了時におけ
る走査速度および前記速度判定工程により判定された走
査速度情報に基づいて入力画像の歪み補正を行う画像補
正工程とを有している。
【0048】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理方法において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出するとともに、前
記第2のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出し
たのち、前記第1のセンサから抽出された特徴データを
特徴バッファに一時的に格納し、この特徴バッファに格
納された特徴デ−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴デ−タを比較して対応関係を判定して、判定さ
れた対応関係に基づいて画像入力位置に対する走査速度
を判定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査停止状態となっているか否かを判定する停止状態
判定工程と、この停止状態判定工程により判定された走
査停止状態の走査停止時間および前記走査速度判定工程
に基づいて走査停止状態の前後の走査速度を判定する停
止状態前後速度判定工程と、前記画像入力部が前記入力
スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判定
する走査開始判定工程と、前記画像入力部の走査開始時
における走査速度を判定する走査開始速度判定工程と、
前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程と、前
記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定する
走査終了速度判定工程と、前記第1のセンサおよび第2
のセンサからの画像データを蓄えるバッファとしてリン
グバッファを用い、前記画像入力部の走査開始時におい
て、前記走査開始判定工程により走査開始と判定される
までの間に書き込まれたデータに対しては、リングバッ
ファの書き込み終了アドレスを常に更新するリングバッ
ファ書き込み終了位置更新工程と、前記画像入力部の走
査途中においては、前記停止状態前後速度判定工程およ
び前記速度判定工程により得られた速度情報に基づいて
入力画像の歪補正を行い、前記画像入力部の走査開始時
においては、前記走査開始速度判定工程により判定され
た走査開始時における走査速度および前記速度判定工程
により判定された走査速度に基づいて入力画像の歪み補
正を行い、前記画像入力部の走査終了時においては、前
記走査終了速度判定工程により判定された走査終了時に
おける走査速度および前記速度判定工程により判定され
た走査速度情報に基づいて入力画像の歪み補正を行う画
像補正工程とを有している。
【0049】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、この特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査停止状態となっているか
否かを判定する停止状態判定手段と、この停止状態判定
手段により判定された走査停止状態の走査停止時間およ
び前記走査速度判定手段に基づいて走査停止状態の前後
の走査速度を判定する停止状態前後速度判定手段と、こ
の停止状態前後速度判定手段および前記速度判定手段に
より得られた速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行
う画像補正手段とを有している。
【0050】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、前記特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判定
する走査開始判定手段と、前記画像入力部の走査開始時
における走査速度を判定する走査開始速度判定手段と、
この走査開始速度判定手段により判定された走査開始時
における走査速度および前記速度判定手段により判定さ
れた走査速度に基づいて入力画像の歪みを補正する画像
補正手段とを有している。
【0051】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、この特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判定
する走査開始判定手段と、前記画像入力部の走査開始時
における走査速度を判定する走査開始速度判定手段と、
前記第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データ
を蓄えるバッファとしてリングバッファを用い、このリ
ングバッファの書き込み終了アドレスを更新するリング
バッファ書き込み終了位置更新手段と、前記走査開始速
度判定手段により判定された走査開始時における走査速
度および前記速度判定手段により判定された走査速度に
基づいて入力画像の歪みを補正する画像補正手段とを有
している。
【0052】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、この特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査を終了したか否かを判定
する走査終了判定手段と、前記画像入力部の走査終了時
における走査速度を判定する走査終了速度判定手段と、
この走査終了速度判定手段により判定された走査終了時
における走査速度および前記速度判定手段により判定さ
れた走査速度に基づいて入力画像の歪みを補正する画像
補正手段とを有している。
【0053】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、この特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査停止状態となっているか
否かを判定する停止状態判定手段と、この停止状態判定
手段により判定された走査停止状態の走査停止時間およ
び前記走査速度判定手段に基づいて走査停止状態の前後
の走査速度を判定する停止状態前後速度判定手段と、前
記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走査
を開始したか否かを判定する走査開始判定手段と、前記
画像入力部の走査開始時における走査速度を判定する走
査開始速度判定手段と、前記画像入力部が前記入力スイ
ッチをオンした状態で走査を終了したか否かを判定する
走査終了判定手段と、前記画像入力部の走査終了時にお
ける走査速度を判定する走査終了速度判定手段と、前記
画像入力部の走査途中においては、前記停止状態前後速
度判定手段および前記速度判定手段により得られた速度
情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前記画像入力
部の走査開始時においては、前記走査開始速度判定手段
により判定された走査開始時における走査速度および前
記速度判定手段により判定された走査速度に基づいて入
力画像の歪み補正を行い、前記画像入力部の走査終了時
においては、前記走査終了速度判定手段により判定され
た走査終了時における走査速度および前記速度判定手段
により判定された走査速度情報に基づいて入力画像の歪
み補正を行う画像補正手段とを有している。
【0054】また、本発明の画像処置装置は、画像入力
部とこの画像入力部で読み取った画像デ−タを補正する
画像処理部とからなり、光源により照射された原稿上の
文字、図形等を読み取る一次元イメージセンサとしての
第1,第2のセンサを有し、手送り方向に対して先に進
む第1のセンサがある位置で読み取った画像デ−タを、
後から進む前記第2のセンサが読み取るまでの時間から
走査速度を検出し、その走査速度に応じて画像デ−タを
補正処理する画像処理装置において、前記第1のセンサ
が入力した画像デ−タから特徴を抽出する第1の特徴抽
出手段および前記第2のセンサが入力した画像デ−タか
ら特徴を抽出する第2の特徴抽出手段と、前記第1の特
徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時的に格納する
特徴バッファと、この特徴バッファに格納された特徴デ
−タと前記第2の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タ
を比較して対応関係を判定する特徴比較手段と、この特
徴比較手段により判定された対応関係に基づいて画像入
力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段と、前
記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入力
スイッチをオンした状態で走査停止状態となっているか
否かを判定する停止状態判定手段と、この停止状態判定
手段により判定された走査停止状態の走査停止時間およ
び前記走査速度判定手段に基づいて走査停止状態の前後
の走査速度を判定する停止状態前後速度判定手段と、前
記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走査
を開始したか否かを判定する走査開始判定手段と、前記
画像入力部の走査開始時における走査速度を判定する走
査開始速度判定手段と、前記画像入力部が前記入力スイ
ッチをオンした状態で走査を終了したか否かを判定する
走査終了判定手段と、前記画像入力部の走査終了時にお
ける走査速度を判定する走査終了速度判定手段と、前記
第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データを蓄
えるバッファとしてリングバッファを用い、前記画像入
力部の走査開始時において、前記走査開始判定手段によ
り走査開始と判定されるまでの間に書き込まれたデータ
に対しては、リングバッファの書き込み終了アドレスを
常に更新するリングバッファ書き込み終了位置更新手段
と、前記画像入力部の走査途中においては、前記停止状
態前後速度判定手段および前記速度判定手段により得ら
れた速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前記
画像入力部の走査開始時においては、前記走査開始速度
判定手段により判定された走査開始時における走査速度
および前記速度判定手段により判定された走査速度に基
づいて入力画像の歪み補正を行い、前記画像入力部の走
査終了時においては、前記走査終了速度判定手段により
判定された走査終了時における走査速度および前記速度
判定手段により判定された走査速度情報に基づいて入力
画像の歪み補正を行う画像補正手段とを有している。
【0055】
【作用】このような手段を用いることにより、画像入力
部の走査途中において、画像データ入力を可能とするた
めの入力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっ
ているか否かを的確に判定でき、停止状態と判定された
場合には、停止区間の走査速度を0とし、その前後の速
度変化を前記停止状態判定手段により判定された走査停
止状態の情報および前記速度判定手段により得られる速
度情報に基づいて推定することにより、実際の走査状態
に近い速度変化が得られ、この停止前後速度変化および
前記速度判定手段により得られる速度情報に基づいて歪
み補正を行うことにより、正確な歪み補正が可能とな
る。
【0056】また、画像入力部の走査開始時において、
走査を開始したか否かを的確に判定でき、また、走査開
始時における速度変化を走査開始速度判定手段を用いて
推定することにより、実際の走査状態に近い速度変化が
得られ、この走査開始時における速度変化および前記速
度判定手段により得られる速度情報に基づいて歪み補正
を行うことにより、正確な歪み補正が可能となり、ま
た、走査開始前の不要なデータは補正対象としないこと
により、歪み補正時間の削減が図れ、補正精度の向上が
図れる。
【0057】さらに、このような走査開始時において、
画像入力部にて入力された画像データを蓄えるバッファ
をリングバッファとし、このリングバッファの書き込み
終了位置更新手段を設け、前記走査開始判定手段により
走査が開始したと判定されるまでに入力された画像デー
タのリングバッファへの書き込み終了位置を常に更新す
るようにしている。これにより、走査が開始前に入力さ
れた不要な画像データがリングバッファに蓄積されるこ
とがないため、メモリ資源の有効利用が図れる。
【0058】また、画像入力部の走査終了時において、
走査を終了したか否かを的確に判定でき、また、走査終
了時における速度変化を走査終了速度判定手段を用いて
推定することにより、実際の走査状態に近い速度変化が
得られ、この走査終了時における速度変化および前記速
度判定手段により得られる速度情報に基づいてこれを参
照して歪み補正を行うことにより、正確な歪み補正が可
能となり、また、走査終了後に入力された不要な画像デ
ータは補正対象としないことにより、補正精度の向上が
図れる。
【0059】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の実施例1に係る画像入力装
置の構成図である。同図において、100は画像入力部
(スキャナ)、200は画像入力部100で読み取られ
た画像データを処理する画像処理部である。
【0060】画像入力部100は、前記したように2ラ
インセンサ式画像入力手段であり、第1のセンサ10
1、第2のセンサ102、これら各センサに対して読み
取りタイミング信号を与える読み取りタイミング信号発
生回路103、前記第1,第2のセンサ101,102
で読み取った画像データを蓄える第1,第2のバッファ
104,105、前記第1,第2のセンサ101,10
2で読み取った画像データをいずれか一方のバッファに
蓄えるために第1,第2のバッファ104,105を選
択する入力側のバッファ切替え手段106、前記第1,
第2のバッファ104,105のうち画像データが予め
設定された量だけ蓄えられるた側のバッファから画像デ
ータを取り出して、画像処理部200に転送する出力側
のバッファ切替え手段107などから構成されている。
この画像入力部100の構成は、図37と同じであり、
図37と同一部分は同一符号を付し、個々の機能などの
説明はここでは省略する。
【0061】また、画像処理部200は、図37と同
様、大きく分けて、バッファ210、速度検出手段22
0、画像補正手段240から構成されている。そして、
前記速度検出手段220は、第1の特徴抽出手段22
1、第2の特徴抽出手段222、特徴バッファ223、
特徴比較手段224、走査速度判定手段225の他、こ
の実施例1では、画像入力部100の走査が走査途中で
停止したことを判定する停止状態判定手段226と、こ
の停止状態判定手段226からの情報と前記走査速度判
定手段225からの情報をもとに画像入力部100の走
査停止状態前後の走査速度を判定する停止状態前後速度
判定手段227が新たに設けられている。なお、これら
停止状態判定手段226、停止状態前後速度判定手段2
27については後に詳細に説明する。
【0062】なお、画像入力部100は画像データの入
力を行う際、ここでは図示されてはいないが、入力ボタ
ンなどが設けられていて、この入力ボタンなどを押しな
がら読み取り走査を行うようになっている。つまり、こ
の入力ボタンは画像の入力を可能とするためのスイッチ
であり、この入力ボタンが押されている間のみ画像が入
力される。したがって、画像入力部100を走査しても
入力ボタンが押されていなければ、画像データの入力は
行われず、また、画像入力部100を走査していなくて
も入力ボタンが押されていれば、画像データの入力が行
われるようになっている。なお、ここで走査とは、入力
すべき文字上を画像入力部100を移動させることをい
う。
【0063】そして、画像処理部200では、画像入力
部100による画像データの入力走査によりバッファ2
10に蓄えられた画像データを取り出して、速度検出手
段220により走査速度を検出する。
【0064】すなわち、前記速度検出手段220では、
第1の特徴抽出手段221にて第1のセンサ101から
の或る時点における画像データの特徴を抽出し、その特
徴データを特徴バッファ223に格納しておき、この特
徴バッファ223に格納されている特徴データと第2の
特徴抽出手段222にて抽出した第2のセンサ102か
らの画像データの特徴とを、特徴比較手段224にて比
較して両者の一致を調べる。ここで、両者の画像データ
が一致するということは、第1のセンサ101による画
像データの入力位置に第1のセンサ102が到達したと
いうことである。したがって、その間の時間を基に、速
度判定手段225によって、画像入力部100の走査速
度が判定される。そして、この走査速度を基に画像補正
手段240によって、入力された画像データの歪みを補
正する。なお、この補正処理は、前記第1、第2のセン
サ101,102のうち一方のセンサから入力された画
像データについて補正を行えばよい。
【0065】以上の処理は従来の処理と同様であるが、
この実施例1では、この処理の他、画像入力部100の
走査が走査途中で停止したことを停止状態判定手段22
6にて判定し、この停止状態判定手段226からの情報
と前記速度判定手段225からの情報をもとに停止状態
前後速度判定手段227にて画像入力部100の走査停
止状態前後の走査速度を判定する処理を行う。
【0066】以下、これらの処理について詳細に説明す
る。
【0067】前記停止状態判定手段226は、画像入力
部100が走査途中で走査を一旦停止した状態かどうか
を判定するもので、バッファ210に蓄えられた第1,
第2のセンサ101,102からの画像データをそれぞ
れ観察し、画像データ中に所定時間以上の無変化領域が
あるか否かを検出する。
【0068】図2は第1,第2のセンサ101,102
からの画像データを示すもので、同図(a)は第1のセ
ンサ101からの画像データ、図(b)は第2のセンサ
102からの画像データである。このような画像データ
から、無変化領域が長く続く部分を調べ、この無変化領
域が長く続く部分を走査停止候補時間とすると、左下が
り斜線(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の部分が、第1
のセンサ101からの画像データにおける走査停止候補
時間であるとのと仮判定を行い、また、右下がり斜線
(あ)、(い)、(う)、(え)、(お)、(か)の部
分が、第2のセンサ102からの画像データにおける走
査停止候補時間であるとの仮判定を行うことができる。
前記無変化領域は、画像データに変化の無い部分であ
り、図2の場合、たとえば、時間t0で第1のセンサ1
01からの画像データに変化が生じるが、この時点で
は、第2のセンサ102からの画像データには変化が生
じない。そして、時間t1からしばらくは、第1のセン
サ101からの画像データは「副」という文字の横方向
に同じ状態で線状に連なる画素の部分であるので、画像
に変化がないため、この第1のセンサ101からの画像
データは時間t3まで無変化領域となる。一方、第2の
センサ102からの画像データは時間t2にて無変化領
域は終了する。
【0069】ところで、第1,第2のセンサ101,1
02は同一走査されているので、第1のセンサ101が
走査停止状態で画像入力しているときは、当然のことな
がら第2のセンサ102も第1のセンサ101とは入力
位置は異なるが走査停止状態で画像入力している。つま
り、走査停止状態では、第1,第2のセンサ101,1
02は、同一時刻において異なる位置の画像を停止して
入力していることになる。したがって、図2において、
第1,第2のセンサ101,102の走査停止候補時間
(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)と(あ)、(い)、
(う)、(え)、(お)、(か)の一致した部分(図
示、網目部分x1,x2,x3,x4)の時間Δt1,
Δt2,Δt3,Δt4が、画像入力部100の走査が
停止していると考えられる時間である。この時間を以下
では画像入力部走査停止候補時間という。この画像入力
部走査停止候補時間はこの段階ではあくまで画像入力部
100の走査が停止している可能性があるとみなされる
時間である。
【0070】次に、前記のように画像入力部100の走
査が停止している可能性があるとみなされる画像入力部
走査停止候補時間Δt1,Δt2,Δt3,Δt4が、
実際に画像入力部100が停止状態にあるか否かの判断
を行う。この判断を行うには、前記画像入力部走査停止
候補時間Δt1,Δt2,Δt3,Δt4が、予め設定
したしきい値と比較して、このしきい値よりも大きい画
像入力部走査停止候補時間を画像入力部走査停止時間と
する。
【0071】ここでは、しきい値をΔtsとし、このΔ
tsと前記Δt1,Δt2,Δt3,Δt4を比較する
と、この場合、図2からもわかるように、Δt3のみが
Δtsよりも大きいので、このΔt3の時間に対応する
位置を画像入力部走査停止位置と決定する。つまり、こ
の場合、第2のセンサ102からの画像データを補正対
象とすれば、図2(b)の画像データにおいて、Pの部
分が走査停止区間(画像入力部100が走査を停止した
状態で画像データを入力した区間)と判定できる。な
お、Δt3以外の他の部分は、画像入力部100の走査
は停止せず、たとえば極めてゆっくり走査された場合な
どが考えられる。
【0072】そして、このように判定された画像入力部
走査停止位置における画像補正は、その画像入力部10
0が走査を停止した状態で入力された部分を除去して歪
み補正を行うが、その場合の停止前後の走査速度を如何
にして決定するかなどについての説明は後述する。
【0073】ところで、前記しきい値Δtsは常に一定
な時間とするのではなく、画像入力する走査速度や入力
される文字の大きさなどによって、しきい値Δtsを決
定する。以下、これについて説明する。
【0074】しきい値Δtsを一定とすると、遅い速度
で画像入力した場合(図3参照)と速い速度で画像入力
した場合(図4参照)とでは、図3、図4に示すよう
に、第1,第2のセンサ101,102から得られる画
像データの走査方向(副走査方向)の歪みの大きさが異
なる。つまり、前記した図2の場合の走査速度よりも遅
い走査速度で画像入力した場合は、図3に示すように、
画像データ全体が走査方向に間延びした形となり、これ
を前記同様のしきい値Δtsと比較すると、本来、走査
を停止していなかった部分(図2において、Δt2の部
分)も、Δt2>Δtsとなり、その部分も画像入力部
走査停止位置と判定されることになる。その結果、画像
補正手段240によって走査停止状態に対応した補正処
理がなされる。つまり、本来、走査を停止していないに
も係わらず、走査を停止したものと判断され、走査停止
状態に対応した補正処理が行われるため、補正後の画像
は図39(a)に示すように、「副走査方向」の「走」
の部分が過度に縮められた画像となってしまう。
【0075】一方、前記した図2の場合の走査速度より
も速い走査速度で画像入力した場合は、図4に示すよう
に、画像データ全体が走査方向に縮んだ形となり、これ
を前記同様のしきい値Δtsで判断すると、本来、走査
を停止した部分(図2において、Δt3の部分)も、Δ
t3<Δtsとなり、その部分も走査停止位置ではない
と判定されることになる。したがって、この図4の画像
は走査停止状態は無いと判断され、その結果、画像補正
手段240によってそれに基づいた補正処理がなされ
る。つまり、本来、走査を停止した状態(Δt3の部
分)が有るにも係わらず、走査を停止していないと判断
された補正処理が行われるため、補正後の画像は図39
(c)に示すように、「副走査方向」の「査」の部分が
過度に間延びした画像となってしまう。
【0076】以上のような不都合を解消するため、本発
明では、走査速度に応じたしきい値Δtsの設定を行
う。すなわち、前記したように、画像入力部100の走
査が停止している可能性があるとみなされる画像入力部
走査停止候補時間Δt1,Δt2,Δt3,Δt4が求
められる画像位置の直前の走査速度に基づいて、しきい
値Δtsの設定を行う。つまり、走査速度が遅ければ、
しきい値Δtsはそれに応じて大きいしきい値とし、走
査速度が速ければ、しきい値Δtsはそれに応じて小さ
いしきい値とする。たとえば、図3のように走査速度が
遅い場合は、しきい値Δtsをそれより大きいしきい値
Δts1と設定することにより、図2と同様、Δt3の
部分が走査を停止した状態と判定される。また、図4の
ように走査速度が速い場合は、しきい値Δtsをそれよ
り小さいしきい値Δts2と設定することにより、図2
と同様、x3のΔt3の部分が走査を停止した状態と判
定される。このように、画像入力部走査停止候補時間が
求められる画像位置の直前の走査速度に基づいてしきい
値の設定を行うことにより、走査速度に応じたしきい値
が設定され、画像補正手段240による補正処理結果
は、走査速度に関係なく、図39(b)のような歪みの
ない画像となる。
【0077】具体的には、画像入力部100の読み取り
幅が8mm程度である場合、入力できる文字の大きさは、
7mm×7mm以下である。したがって、最大の文字サイズ
を7mmと仮定し、かつ、第1,第2のセンサ101,1
02の読み取り間隔を1mmとすると、同一画像が6mm以
上続いて取り出されることはない。したがって、人間が
この種の画像入力部を走査する走査速度の範囲を一般的
に60mm/secから30mm/secとすると、60mm/secで走
査された場合には、同一画像が続くのは、最大でも10
0msec以下であり、また、30mm/secで走査された場合
には、同一画像が続くのは、最大でも200msec以下で
ある。よって、画像入力部100の読み取り幅や第1,
第2のセンサ101,102の読み取り間隔、あるいは
走査速度の範囲などの条件が上記のような場合には、し
きい値Δtsは、100msecから200msecに設定すれ
ば、正確な停止状態を判定することができ、画像の歪み
補正を的確に行うことができる。
【0078】以上は画像入力する走査速度に応じてたし
きい値Δtsの決定を行う例について説明したが、次
に、入力する文字の大きさに応じてしきい値Δtsの決
定を行う例について説明する。
【0079】入力する文字の大きさが異なる場合、すな
わち、図5(a)に示すような大きな文字を入力した
り、同図(b)に示すような小さな文字を入力したりす
る場合には、走査停止状態にあるか否かの判断を行う前
記しきい値Δtsを、入力する文字の大きさに応じて決
定する必要がある。
【0080】図5(b)に示す小さな文字を、図2と同
じ走査速度で入力した画像が図6である。図6(a)は
第1のセンサ101からの画像データ、同図(b)は第
2のセンサ102からの画像データであり、これらの画
像データから停止候補位置を推定すると、x1〜x4の
4つ停止候補位置が推定される。これらの停止候補位置
を、図2で示したのと同じしきい値Δtsで判断する
と、この場合、x1〜x4の4つ停止候補位置の全てが
停止状態ではないと判断されることになる。
【0081】このような不都合を解消するために、本発
明では、入力する文字の大きさを考慮し、文字の大きさ
に応じたしきい値Δtsを設定する。たとえば、図5
(b)に示す小さな文字の場合は、その文字の大きさに
応じてしきい値Δts3を設定すれば、この新たに設定
したしきい値Δts3と比較することにより、図2と同
様、x3のΔt3の部分が走査を停止した状態と判定さ
れる。このように、文字の大きさに基づいてしきい値の
設定を行うことにより、走査速度に応じたしきい値が設
定され、画像補正手段240による補正処理結果は、歪
みのない画像を得ることができる。
【0082】具体的には、画像入力部100の読み取り
幅が8mm程度である場合、入力できる文字の大きさは、
7mm×7mm以下である。したがって、最大の文字サイズ
を7mmと仮定し、かつ、第1,第2のセンサ101,1
02の読み取り間隔を1mmとすると、同一画像が6mm以
上続いて取り出されることはない。したがって、人間が
この種の画像入力部を走査する走査速度の範囲を一般的
に60mm/secから30mm/secとすると、60mm/secで走
査された場合には、同一画像が続くのは、最大でも10
0msec以下であり、30mm/secで走査された場合には、
同一画像が続くのは、最大でも200msec以下である。
また、これより小さい文字として、たとえば、4mmの文
字の場合、上記したものと同じ画像入力部では同一画像
が3mm以上続いて取り出されることはない。したがっ
て、60mm/secで走査された場合には、同一画像が続く
のは、最大でも50msec以下であり、30mm/secで走査
された場合には、同一画像が続くのは、最大でも100
msec以下である。よって、画像入力部100の読み取り
幅や第1,第2のセンサ101,102の読み取り間
隔、あるいは走査速度の範囲などの条件が上記のような
場合には、しきい値Δtsは、文字の大きさに応じて5
0msecから100msecに設定すれば、正確な停止状態を
判定することができ、画像の歪み補正を的確に行うこと
ができる。
【0083】なお、このしきい値Δtsは、さらに具体
的には、入力する文字の大きさを2mm〜7mmと仮定し、
入力走査速度を60mm/secから30mm/secとし、画像入
力部100の読み取り幅を8mm、第1,第2のセンサ1
01,102の読み取り間隔を1mmとすると、文字の大
きさが2mmの場合、入力走査速度が60mm/secである
と、同一画像の続く最大時間は20msec、入力走査速度
が30mm/secであると、同一画像の続く最大時間は40
msecとなる。また、文字の大きさが7mmの場合、入力走
査速度が60mm/secであると、同一画像の続く最大時間
は100msec、入力走査速度が30mm/secであると、同
一画像の続く最大時間は200msecとなる。
【0084】したがって、同一画像が続く時間は20ms
ecから200msecとなるが、実際には、走査途中で一旦
走査を停止すると、走査を停止して直ちに走査を開始し
たとしても、必ず100msec以上同一画像が入力される
(これは、繰り返しの実験によるものである)ため、実
用的には、100msecから200msecの間に、前記しき
い値Δtsを設定すれば、60mm/secから30mm/secの
入力速度で入力した画像には対応できる。図7は実際に
小刻みに走査と停止を繰り返して得られた画像である
が、停止から走査に移る動作を極めて素早い動作で行っ
ても、どの停止部分も必ず100msec以上の停止状態と
なる。したがって、通常の動作では、100msecより短
い停止状態は不可能であることから、実用的には、10
0msecから200msecの間に、前記しきい値Δtsを設
定すればよいといえる。
【0085】なお、以上のようにして設定された走査速
度に応じたしきい値および文字の大きさに応じたしきい
値の両方を加味したしきい値を新たに求め、この両方を
加味したしきい値を用いることにより、より高精度に停
止状態の判定を行うことができる。
【0086】以上は走査途中における走査停止状態を判
断する処理についての説明であるが、次に、この走査停
止状態が検出された場合に、その走査停止状態をどのよ
うに処理するかについて説明する。
【0087】走査途中において走査を一旦停止したの
ち、再び走査を開始するというような走査がなされる
と、特徴比較手段224による第1,第2のセンサ10
1,102からの画像の対応関係が図8で示すように、
停止状態時間Δtをまたいで同一と判定される場合があ
る、つまり、第1のセンサ101による特徴点検出が時
間t11でなされたのち、第2のセンサ102がその特
徴点を時間t12で検出するという場合がある。このよ
うな場合は、前記従来技術の項で説明したように、従来
では、画像データ入力走査を停止している間も、平均速
度vaで走査されているものとして歪み補正がなされる
ことになる。すなわち、走査停止状態では、実際には、
走査速度は0であるにも係わらず、図8(a)の場合、
時間t11から時間t12までの間の平均速度vaに応
じた歪み補正がなされるため、誤った歪み補正が行われ
ることになる。
【0088】そこで、本発明は、このように走査途中に
おいて走査を一旦停止したのち、再び走査を開始すると
いうような走査がなされたとき、特徴比較手段224に
よる第1,第2のセンサ101,102からの画像の対
応関係が図8の矢印aで示すように、停止状時間Δtを
またいで同一と判定される場合は、図8の一点鎖線で示
すように、停止状態においては、走査速度を0とし、停
止区間における移動量を停止状態の前後に配分する処理
を行う。
【0089】すなわち、図38で示した従来の停止状態
を含むその前後の速度変化(図中、点線で示す)は、停
止区間においては速度が0であることを考慮していない
ものであるが、停止区間をまたいだ速度変化から求めら
れる画像入力装置100の移動量そのものは正しい値で
ある。したがって、単に、停止区間の速度を0とし、停
止区間前後の速度は従来の速度変化(図中、点線で示
す)をそのまま用いたのでは実際の走査にそぐわないも
のとなる。
【0090】そこで、従来の停止区間での移動量(図
中、斜線を施した部分)を停止区間前後に配分すること
で、停止区間直前の走査速度変化(同図において速度v
5の検出点から停止状態開始点までの走査速度変化)と
停止区間直後の速度変化(同図において停止状態終了以
降の走査速度変化)を推定する。この速度推定は図9に
示すように、従来の停止区間での移動量(図中、斜線部
分Aおよび横線部分B)のうち移動量Aが新たに推定さ
れた速度変化(一点鎖線で示す)と従来の推定速度変化
(点線で示す)との差の面積Cと等しくなるように、ま
た、従来の停止区間での移動量(図中、斜線部分Aおよ
び横線部分B)のうち移動量Bが新たに推定された速度
変化(一点鎖線で示す)と従来の推定速度変化(点線で
示す)との差の面積Dと等しくなるように速度変化の推
定を行う。また同時にこれは、平均速度で考えると、図
10に示すように、停止状態をまたいで検出された平均
速度vaの停止区間の移動量Eが面積Gと同じ、また、
平均速度vaの停止区間の移動量Fが面積Hと同じにな
ることを意味している。これにより、停止状態における
速度変化に対する影響を考慮した正確な速度変化の推定
が可能となる。
【0091】ただし、実際には、停止区間前の走査速度
変化が決定できないと、移動量の配分はできない。そこ
で、停止区間前の走査速度変化Vに基づいて速度v5の
検出点から停止状態開始点までの走査速度変化Vα1を
図示一点鎖線の如く推定し、この推定された速度変化か
ら求められる移動量Cをもとに前記移動量Aを求め、従
来の停止区間での移動量(図中、斜線部分Aおよび横線
部分B)から、移動量Aを差し引いた移動量Bを求め
て、移動量Dが移動量Bと同じになるように停止状態終
了点以降の走査速度変化Vα2を推定する。
【0092】ところで、停止区間前の走査速度変化Vに
基づいて停止状態開始点までの走査速度変化Vα1を推
定する場合、図11のように、停止区間前の走査速度変
化Vの状況によっては、走査速度変化Vα1が図中、一
点鎖線で示すように、推定速度が0以下になることがあ
る。しかし、実際の入力走査では走査方向が逆行するこ
とはない。そこで、このような場合には、停止状態開始
点にて走査速度が0となるように、停止区間前の走査速
度変化Vに連続的な速度変化Vα3を推定する。また、
図12のように、停止区間前の走査速度変化Vの状況に
よっては、走査速度変化Vα1が図示点線で示すよう
に、推定速度が0とならない場合には、停止状態開始点
にて走査速度が0となるように、停止区間前の走査速度
変化Vに不連続的な速度変化Vα4を推定する。
【0093】次に停止状態が終了して再び走査が開始さ
れる際の速度推定を行う。この再び走査が開始される際
の速度推定を行う例としては、図12において、停止区
間前の速度変化Vα4に連続的につながるような速度変
化Vα5を推定することも考えられる。これは、停止区
間をまたいだ平均速度および停止時間を速度推定のデー
タから除外して速度推定を行おうとするもである。しか
し、停止区間終了時においては、走査速度は0であるこ
とは明白であるのに対し、この速度推定方法では、停止
区間終了時点において、或る速度を持っているため、そ
のまま歪み補正を行うと、その速度差に対応した歪みが
生じてしまう。
【0094】したがって、停止状態が終了して再び走査
が開始される際の速度推定は、走査速度0から連続的に
つながるように速度変化の推定を行う。つまり、図12
で示したものを例に取れば、再び走査が開始される際の
速度推定は図12において要部を拡大して示す点線円内
に示すような速度変化Vα6を推定する。これにより、
実際の速度変化に極めて近い速度が推定できる。
【0095】図13は以上説明した本発明の実施例1に
おける速度検出手段220の処理を説明するフローチャ
ートである。停止状態の検出処理は、同図において、ス
テップS1からステップS8で示されている。この停止
状態の検出処理を要約すると、まず、第1のセンサ10
1からの画像データ(第1の入力画像)に特徴点がある
か否かを判断し(ステップS1)、特徴点がなければ、
第2のセンサ102からの画像データ(第2の入力画
像)に変化があるか否かを判断する(ステップS2)。
変化があれば画像入力部100は動いているということ
であり、変化がなければ停止している可能性があるとい
うことである。したがって、第2の入力画像に変化が無
い場合には、第1の入力画像に変化が有るか否かを判断
する(ステップS3)。このステップS3で第1の入力
画像に変化がないと判断された場合は、画像入力部10
0は停止している可能性が高く、次に、その点が無変化
状態となった開始点か否かの判断を行い(ステップS
4)、開始点であれば、その点を無変化状態開始点とし
て登録し(ステップS5)、その時点から無変化時間を
カウントアップする(ステップS6)。一方、ステップ
S4にて無変化状態となった開始点でないと判断された
場合は(すでに無変化状態開始点が登録されていて、そ
の途中である場合)は、すでにその時点までの無変化時
間がカウントアップされているので、それに続いて無変
化時間のカウントアップを行う(ステップS6)。そし
て、そのカウント数が予め設定されたしきい値Δts以
上か否かの判定を行い(ステップS7)、カウント数が
しきい値Δts以上であれば停止状態であるとして登録
を行う(ステップS8)。
【0096】なお、前記しきい値Δtsは前述したよう
に、画像データ入力の走査速度に応じたしきい値および
入力される文字の大きさに応じたしきい値が設定され、
これらのしきい値(いずれか一方、または両者を考慮し
たしきい値)が用いられる。この画像データ入力の走査
速度に応じたしきい値は、図13のフローチャートのス
テップS22からステップS24で示されるように、速
度判定手段225により画像入力走査の平均速度を算出
し、この平均速度をもとに速度変化の推定を行ったの
ち、走査速度に応じたしきい値が設定される。また、入
力される文字の大きさに応じたしきい値は、ステップS
12、ステップS13で示されるように、文字のサイズ
を推定したのち、文字サイズに応じたしきい値が設定さ
れる。
【0097】なお、前記平均速度の推定(ステップS2
2)は、たとえば第1の入力画像に特徴点が存在したと
判定された場合(ステップS1)、その第1の入力画像
の特徴情報を特徴バッファ223に登録(ステップS
9)したのち、特徴バッファ223に登録されている第
1の入力画像の特徴点が第2の入力画像に出現したか否
かを判定し(ステップS10)、出現した場合は、それ
に基づいた平均速度の算出を行う(ステップS22)。
また、前記文字のサイズを推定(ステップS12)は、
たとえば、第1の入力画像に特徴点が存在したと判定さ
れた場合(ステップS1)、その第1の入力画像の特徴
情報を特徴バッファ223に登録(ステップS9)した
のち、特徴バッファ223に登録されている第1の入力
画像の特徴点が第2の入力画像に出現したか否かを判定
し(ステップS10)、全特徴との比較(ステップS1
1)を終了したのち、文字のサイズを推定(ステップS
12)を行う。そして、これら、各しきい値が設定され
ると無変化時間のカウントをクリアする(ステップS1
4)。
【0098】また、前記ステップS10にて、特徴バッ
ファ223に登録されている第1の入力画像の特徴点が
第2の入力画像に出現したか否かの判定において、特徴
点が出現した場合は、その特徴点の出現が停止状態をま
たいでいるか否かの判断(ステップS15)を行い、停
止状態をまたいでいる場合は、停止状態開始点の速度推
定を行い(ステップS16)、推定速度が0以下か否か
の判断を行う(ステップS17)。この判断において、
図11を参照して説明したように、推定速度が0以下と
なる場合には、停止状態開始点の速度を0として(ステ
ップS18)、停止状態となる前の速度変化の推定を行
う(ステップS19)。また、ステップS17の判断に
おいて、推定速度が0以下とならない場合には、ステッ
プS19にて、停止状態となる前の速度変化の推定を行
う。
【0099】そして、次に、ステップS20にて停止後
の移動距離算出処理を行い、ステップS21にて停止後
の速度変化推定を行ったのち、無変化時間のカウントク
リア処理を行う(ステップS14)。これらステップS
20、S21の処理は、前記図9を参照して説明したよ
うに、停止状態となる前の速度変化から求められる移動
量Cをもとに移動量Aを求め、従来の停止区間での移動
量から、移動量Aを差し引いた移動量Bを求めて、移動
量Dが移動量Bと同じになるように停止状態終了点以降
の走査速度変化Vα2を推定する。なお、前記ステップ
S15において、特徴点の出現が停止状態をまたいでい
ないと判断された場合には、無変化時間のカウントクリ
ア処理を行う(ステップS14)。
【0100】以上、実施例1の説明は、概略的には、画
像入力部100が走査途中で走査を一旦停止したのち再
び走査を開始した状態かどうかを判定し、停止したと判
定した場合、走査停止区間の走査速度は0とし、停止区
間前後の速度をどの様に推定するかという処理について
である。
【0101】この実施例1によれば、走査途中での走査
停止状態を、停止状態となる前の走査速度や文字の大き
さに応じたしきい値を設定し、このしきい値と比較する
ことにより走査停止状態か否かを判定しているので、的
確な走査停止状態の判定が行える。また、走査停止状態
が生じた場合は、その走査停止区間の移動量を前後に分
配した形で走査停止区間前後の速度推定を行うことで、
実際の走査状態に近い速度変化が得られ、正確な歪み補
正が可能となる。
【0102】(実施例2)次に本発明の実施例2を説明
する。図14は実施例2に係る画像入力装置の構成図で
ある。同図において、100は画像入力部(スキャ
ナ)、200は画像入力部100で読み取られた画像デ
ータを処理する画像処理部である。
【0103】画像入力部100の構成は、図37と同じ
であり、図37と同一部分は同一符号を付し、個々の機
能などの説明はここでは省略する。
【0104】また、画像処理部200は、図37と同
様、大きく分けて、バッファ210、速度検出手段22
0、画像補正手段240から構成されている。そして、
前記速度検出手段220は、第1の特徴抽出手段22
1、第2の特徴抽出手段222、特徴バッファ223、
特徴比較手段224、速度判定手段225の他、この実
施例2では、画像入力部100の走査が開始したことを
判定する走査開始判定手段228と、この走査開始判定
手段228からの情報と前記速度判定手段225からの
情報をもとに画像入力部100の走査開始時の走査速度
を判定する走査開始速度判定手段229が新たに設けら
れている。なお、これら走査開始判定手段228、走査
開始速度判定手段229については後に詳細に説明す
る。
【0105】前述したように、従来のローラ式画像入力
手段の場合は、入力ボタンを押してもローラが回転しな
い限り画像の入力は行われない。これに対して、2ライ
ンセンサ式画像入力手段は、入力ボタンが押されている
間は、たとえ、走査が停止していても画像は入力される
のが普通であり、ユーザは入力ボタンを押してから、た
とえば入力位置をあわせて、しばらくしてから走査を開
始するといった動作をしばしば行う。
【0106】このように、走査を開始する前のしばらく
の間に入力ボタンが押されていれば、画像データは入力
されることになるが、これらの画像データは、ユーザが
入力しようとするデータではなく、不要な画像データで
ある。このような不要な画像データを蓄えるのは無駄な
処理を行うことになり、メモリ容量も大きなものを用意
する必要がある。そこで、実施例2はこのような走査開
始時における種々の不都合を解消しようとするものであ
る。
【0107】以下、実施例2について詳細に説明する。
【0108】前記走査開始判定手段228は、第1,第
2のセンサ101,102から送られてくる画像を観察
して、画像に変化が生じたときに始めて画像入力部10
0の走査が開始したものと判断する。これを図15を用
いて説明する。
【0109】図15において、画像入力部100からは
入力ボタンが押された時間t21から画像が入力され
る。走査開始判定手段228は、第1,第2のセンサ1
01,102から送られてくる画像を観察することによ
り、第1のセンサ101から送られてくる画像が始めて
変化する時間t22を検出するとともに、第2のセンサ
102から送られてくる画像が始めて変化する時間t2
3を検出する。これにより、画像入力部100が時間t
22から走査を開始したと判定される。このとき、バッ
ファ210には時間t22以降の画像を蓄える。なお、
実際には、必ず第1のセンサ101から送られてくる画
像が先に変化するという保証はなく、入力画像および入
力開始位置に大きく影響される。したがって、第1,第
2のセンサ101,102の両方の画像を観察し、いず
れか一方に変化が生じた時点を走査開始時間と判定す
る。
【0110】このような走査開始判定を行う際、ユーザ
が入力ボタンを押した状態で位置合わせするという動作
を行ったとすると、画像入力部100が宙に浮いた状態
では、センサ(第1,第2のセンサ101,102)の
焦点は何処にも合っていない。このような状態において
は、光源としてのLEDからの光は、紙面で反射して再
びセンサに焦点を結ぶことはない。したがって、センサ
にはLEDからの光は届かず、センサに入るのはノイズ
としての外乱光のみである。このため、センサから得ら
れる画像は図16のE1の区間で示すように真っ黒な画
像となる。その後、画像入力部100が入力すべき紙面
に近づくにつれ、紙面で反射されるLEDからの光がセ
ンサに届くようになり、図16のE2の区間で示すよう
な画像が現れて、画像に変化が生じる。
【0111】しかし、この画像の変化はセンサの焦点が
合いはじめるときに生じる画像の変化であり、画像入力
部100の走査による画像の変化ではない。センサの焦
点が合いはじめるときに生じるこのような画像の変化
を、走査開始点と判断しないように以下のような処理を
行う。
【0112】すなわち、縮小光学系を用いた場合、画像
は中心付近が最も収差が小さい。逆に周辺部分が収差が
大きく、焦点がかなり合わないときれいな画像が入力で
きない。この現象が、画像入力部100が紙面に近づく
ときに中心部から白くなり、周辺に黒領域の残る原因で
ある。したがって、画像に変化が現れても、その画像の
黒領域が周辺部分に存在する場合には、画像入力部10
0は紙面に接触していないと判断できる。また、入力さ
れる画像にもともと黒領域が周辺部に存在しているよう
な場合もあるが、この場合には、必ず、黒領域から白領
域への変化が生じるので問題ない。これにより、センサ
により入力された画像の端部に黒領域が存在するか否か
を判断して、たとえば図16のE1で示すような黒領域
が存在する場合には、走査開始点と判断しないようにす
る。なお、図16においては、t31が走査開始点と判
定される。
【0113】ここまでの処理は図17のフローチャート
のステップS31からステップS36に示されている。
図17において、まず、初期の画像が補正済か否かを判
断し(ステップS31)、補正済でなければ、第1の入
力画像に変化が存在したか否かを判断し(ステップS3
2)、変化していなければ、次に、第1の入力画像に変
化が存在したか否かを判断する(ステップS33)。そ
して、第1,第2の入力画像の少なくとも一方に変化が
あると判断された場合は、黒領域が画像データの端に存
在するか否かを判断し(ステップS34)、黒領域が存
在しなければ、画像入力部100は走査状態であると判
断され、走査開始点が登録される(ステップS35)。
なお、前記ステップS32,33において、第1,第2
の入力画像に変化が存在しないと判断された場合、ある
いは、ステップS34において黒領域が画像データの端
に存在すると判断された場合は、いずれも画像入力部1
00は走査状態ではないため、バッファ210の書き込
み先頭アドレスの更新を行う(ステップS36)。この
ように、走査開始前は常にバッファ210の書き込み開
始アドレスの更新することにより、走査開始と判断され
た以降の画像データがバッファ210の先頭アドレスか
ら書き込まれる。
【0114】以上は実施例2における走査開始点を判断
する処理であり、次に、このように判定された走査開始
点における走査開始速度を判定する処理について説明す
る。
【0115】この走査開始点における走査開始速度は、
ユーザがどのような状態で画像入力部100の入力ボタ
ンを押したかによって大きく影響され、常に固定の値を
取るわけではない。しかしながら、入力された画像デー
タの全体的な変化を見ることにより、走査開始時点での
走査速度をある程度推定することができる。そこで、本
発明では、走査開始直後の走査速度と走査開始前の入力
画像データを基に、走査開始速度判定手段229で走査
開始速度を推定することにより、実際の入力動作に近い
速度変化を推定することを可能とする。
【0116】以下、この走査開始速度を推定する処理に
ついて説明する。
【0117】図18は画像入力部100を紙面に接触さ
せた状態で入力ボタンを押したまましばらく経過したの
ち、走査を開始した場合の入力画像データである。この
画像データは、走査開始前は変化のない黒領域がしばら
く続くが(E11の区間)、この黒領域が画像データの
端に存在しないことから、文字画像であると判断でき
る。したがって、その後走査が開始されたとすれば、必
ず画像データに変化が現れる(時間t41)はずである
から、E11の区間では画像入力部100の走査は開始
していないと言える。したがって、このような状態で画
像データに変化が現れたとき(時間t41)は、画像入
力部100の走査速度は0であり、このときから走査が
開始したと判断される。
【0118】このような状況における走査開始速度の推
定を図19を参照して説明する。図19において、t4
0は入力ボタンが押された時間、t41は画像データに
変化が現れた時間すなわち走査開始と判定された時間で
ある。また、実線で示す曲線は走査開始後の各平均速度
(速度判定手段225により求められる)v1,v2,
・・・から推定された速度変化である。ここで、走査開
始速度を走査開始後の速度変化をもとに推定すると、走
査開始と判定された時間t41における走査速度は速度
v01と推定されることになる。しかし、前記したよう
に、走査開始以前の画像をもとにして考えれば、画像デ
ータに変化が現れたとき、すなわち走査開始と判定され
た時間は、画像入力部100の走査速度は0であること
は明白であるので、時間t41における0の走査速度が
平均速度v1に連続的につながるような速度推定を行う
(図中、点線で示す)。これにより、走査開始直後の速
度変化を正確に推定することができる。
【0119】以上のように、画像入力部100の走査開
始時点の走査速度は、走査開始前の入力画像データの変
化状態を観察することにより推定できるが(たとえば、
前記の例では走査開始時点の走査速度は0であると推定
できた)、走査開始時点の走査速度の推定が不可能な画
像もある。たとえば、図20のように、入力ボタンが押
されてから画像に変化が現れる(P1)までの区間E2
1の画像が真っ白の状態の場合、あるいは、前記した図
16のように画像入力装置が浮いた状態から入力ボタン
が押された場合の画像は、入力ボタンが押されてから画
像に変化が現れるまでの間の走査速度が0であっても、
また、或る走査速度で走査されていても、同様の画像が
入力される可能性があり、これら図16、図20の画像
からは、走査開始速度を一意に決定することはできな
い。
【0120】しかし、入力走査は連続的な動きであるの
で、走査開始後の速度変化には、走査開始時点での速度
を推定するに必要な程度の情報が残っている。そこで、
本発明では、上記した図16、図20のような画像の場
合には、走査開始速度判定手段229により判定された
走査開始点以前の画像をもとに走査開始点の速度推定は
行わず、走査開始後の速度変化から逆上って走査開始点
の速度推定を行う。これを図21により説明する。
【0121】図21において、t50は入力ボタンが押
された時間、t51は画像データに変化が現れた時間す
なわち走査開始と判定された時間である。また、実線で
示す曲線は走査開始後の各平均速度(速度判定手段22
5により求められる)v1,v2,・・・から推定され
た速度変化である。ここで、走査開始速度を走査開始後
の速度変化をもとに、この速度変化に連続的につながる
ように逆上って速度推定すると、走査開始と判定された
時間t51における走査速度は速度v02と推定される
ことになる(図中、点線で示す)。これにより、走査開
始直後の速度変化を正確に推定することができる。
【0122】このように、走査開始速度を一意に決定す
ることができない場合でも、走査開始後の速度変化から
逆上って走査開始点の速度推定を行うことができるが、
速度開始後の速度変化が急激な場合に、その速度変化を
もとに走査開始点の速度推定を行うと、図22に示すよ
うに、走査開始点の速度が0以下となってしまうことが
ある(図中、一点鎖線で示す)。図22において、t6
0は入力ボタンが押された時間、t61は画像データに
変化が現れた時間すなわち走査開始と判定された時間で
ある。また、実線で示す曲線は走査開始後の各平均速度
(速度判定手段225により求められる)v1,v2,
・・・から推定された速度変化である。この場合、平均
速度v1からv2への速度の上昇が急激であることを示
している。
【0123】しかし、入力画像からは、時間t61の時
点で画像に変化が生じ、少なくとも0以上の速度で走査
されていることは明白である。したがって、これは急激
な速度変化がもたらす結果であると判断し、走査開始と
判定された時間t61は、画像入力部100の走査速度
は0であると見做し、時間t61における0の走査速度
が平均速度v1に連続的につながるような速度推定を行
う(図中、点線で示す)。これにより、入力開始時の画
像を0以下の速度に対応した補正を行うというような不
都合がなくなり、走査開始直後の速度変化を正確に推定
することができる。
【0124】以上の処理は前記した図17のフローチャ
ートのステップS37からステップS49に示されてい
る。速度判定手段225による平均速度の算出処理は、
ステップS37からステップS41で行われ、これは図
13のフローチャートのステップS1、ステップS9,
S10,S11,S22と同じである。このようにして
求められた平均速度から速度変化の推定を行う(ステッ
プS42)。そして、このように速度変化推定が終了す
ると、走査開始時における速度推定処理に入り、以下の
処理を行う。
【0125】すなわち、初期の画像が補正済であるか否
かを判断し(ステップS43)、補正済であれば、開始
時における速度推定は行う必要がないが、補正済でなけ
れば、走査開始時における速度推定を行うに必要な速度
情報が所定数以上あるか否かの判断を行い(ステップS
44)、所定数以上あれば、画像データに変化が現れた
時間すなわち走査開始と判定された時間前の画像が白画
像か、または、端に黒領域が存在するかを判断する(ス
テップS45)。この判断において、白画像でもなく、
また端に黒領域が存在しない場合(図18参照)は、画
像入力部100の走査が紙面に接触状態で停止している
場合であると判断し、この場合は、図19で説明したよ
うに、走査開始時点における走査開始速度を0とする
(ステップS48)。一方、前記ステップS45の判断
において、白画像か、または、端に黒領域が存在する場
合(図15、図20参照)には、前記図21、図22で
説明したように、走査開始時点の速度推定を行い(ステ
ップS46)、その走査開始時点の推定速度が0以下と
なるか否かの判断を行う(ステップS47)。この判断
において、走査開始時点の推定速度が0以下とならない
場合は、走査初期の速度変化を図21の点線で示す曲線
のように推定する(ステップS49)。また、走査開始
時点の推定速度が0以下となる場合(図22参照)は、
走査開始時点における走査開始速度を0(ステップS4
8)としたのち、走査初期の速度変化を図22の点線で
示す曲線のように推定する(ステップS49)。
【0126】ところで、前記したように、走査開始点ま
でに入力された画像データは入力しようとして入力した
画像データではなく不要な画像データである。したがっ
て、この走査開始点までに入力された画像データの補正
は行う必要がない。したがって、前記図16、図18、
図20のそれぞれの画像データに変化が現れる時間(t
31,t41,t51)までに入力された画像データ
は、画像データとしては不要なデータであり、この間の
画像データはバッファに蓄えずに補正を行わないように
する。
【0127】(実施例3)この実施例3では、走査開始
点までに入力された画像をバッファに蓄積しないように
するため処理であり、それを実現するために図23に示
す構成とする。
【0128】図23において、100は画像入力部(ス
キャナ)、200は画像入力部100で読み取られた画
像データを処理する画像処理部である。
【0129】画像入力部100の構成は、図14と同じ
であり、図14と同一部分は同一符号を付し、個々の機
能などの説明はここでは省略する。
【0130】また、画像処理部200は、図14同様、
大きく分けて、バッファ210、速度検出手段220、
画像補正手段240から構成されている。なお、バッフ
ァ210はこの実施例3ではリングバッファであるの
で、この実施例3では、リングバッファ210という。
また、前記速度検出手段220は、図14同様、第1の
特徴抽出手段221、第2の特徴抽出手段222、特徴
バッファ223、特徴比較手段224、速度判定手段2
25、走査開始判定手段228、走査開始速度判定手段
229が設けられ、この実施例3では、さらに、前記走
査開始判定手段228からの情報を受けて前記リングバ
ッファ210の書き込み終了アドレスを更新するリング
バッファ書き込み終了位置更新手段(以下、書き込み終
了位置更新手段と略す)230が新たに設けられてい
る。
【0131】このような構成において、たとえば図20
のような画像の場合、画像入力部100は、入力ボタン
が時間t50で押されたときから、画像データの入力を
開始し、第1、第2のセンサ101、102からの画像
データは第1、第2のバッファ104、105に蓄えら
れていき、一杯になったバッファ内の画像データがリン
グバッファ210に転送されて行く。これを図24を参
照しながら説明する。
【0132】まず、リングバッファ210は、入力ボタ
ンがt50で押されたときは、図24(b) の(あ)に示
すように、まだ全てが空の状態である。その後、第1の
バッファ104が一杯となると、蓄えられた画像データ
は、リングバッファ210に転送され、書き込み開始位
置を表すポインタpsから順次書き込まれ、同図(b)の
(い)に示すような状態となる。続いて、第2のバッフ
ァ105が一杯となると、蓄えられた画像データは、書
き込み開始位置を表すポインタpsから順次書き込ま
れ、同図(b) の(う)に示すような状態となる。そし
て、さらに続いて、第1のバッファ104が一杯となる
と、蓄えられた画像データは、リングバッファ210に
転送されるが、同図(b) の(う)からもわかるように、
この時点では、リングバッファ210には空き領域が少
ししかなく、第1のバッファ104に蓄えられた画像デ
ータの一部のみが書き込まれ、リングバッファ210は
同図(b) の(え)に示すように一杯の状態となる。この
結果、画像入力処理を続けることはできなくなり、画像
入力は終了することになる。
【0133】しかし、本発明の画像入力装置は、画像入
力を行いながら、画像の歪み補正を行うため、通常の入
力においては、画像書き込み終了位置を表すポインタp
eが、処理の終了したところまで常に更新される。すな
わち、図24(b)において、(う)の段階では、すで
に、第1のバッファ104から得られた画像データ(図
中、斜線部分)の多くの部分が既に補正処理を終了して
いるため、同図(b)の(え)に示すように、補正処理
を終了した部分が、その画像データの書き込み終了位置
となる。つまり、画像データ書き込み終了位置を表すポ
インタpeが処理の終了したところまで更新され、空き
領域が生じて次の画像データの書き込みが可能となるた
め、画像書き込み終了位置を表すポインタpeに新たな
画像データの書き込み開始位置psが直ちに追いつくこ
とはなく、長時間の画像データ入力が可能となる。
【0134】ところが、前記した図20のように、入力
開始後しばらくの間、画像データに変化のない場合、画
像データの歪み補正処理は行われないので、前記したよ
うに、画像データ書き込み終了位置を表すポインタpe
の更新がなされない。したがって、リングバッファ21
0はすぐに一杯の状態となり、それ以上の画像データ入
力ができなくなってしまうという不都合が生じる。しか
し、前記したように、実際に必要な画像は、図20の場
合では、t51以降の画像データであり、t51に達す
るまでの画像データは蓄えておく必要はない。そこで、
本発明では、図25に示すような処理を行う。以下、図
25を参照しながら説明する。
【0135】図25(a)は図26(a)と同様、図2
0の画像における第1、第2のバッファ104、105
に蓄えられた画像データを示すもので、同図(b)はリ
ングバッファ210のデータ格納状態を示すものであ
る。
【0136】リングバッファ210は、入力ボタンがt
50の位置で押されたときは、図25(b) の(イ)に示
すように、まだ全てが空の状態である。このとき、画像
データ書き込み開始位置を示すポインタpsと画像デー
タ書き込み終了位置を示すポインタpeは同じ位置にあ
る。その後、第1のバッファ104が一杯となると、蓄
えられた画像データは、リングバッファ210に転送さ
れ、リングバッファ210は同図(b) の(ロ)に示すよ
うになる。その結果、画像データ書き込み開始位置を示
すポインタpsは図示する位置に移動し、次の画像デー
タはこの位置から書き込まれる。ここで、次の画像デー
タが転送されてくるまでの時間に、走査開始判定手段2
28により画像データの判定が行われ、第1のバッファ
104からの(ロ)の画像データは走査開始状態ではな
いと判断される。その結果、書き込み終了位置更新手段
230によって、画像データ書き込み終了位置を示すポ
インタpeは同図(b) の(ハ)で示される位置に更新さ
れ、リングバッファ210はすべて空き領域となる。
【0137】続いて、第2のバッファ105が一杯とな
ると、蓄えられた画像データは、リングバッファ210
に転送され、画像データ書き込み開始位置を示すポイン
タpsから順次書き込まれ、同図(b) の(ニ)に示すよ
うになる。ここで前記同様、次の画像データが転送され
てくるまでの時間に、走査開始判定手段228により画
像データの判定が行われ、第2のバッファ105からの
(ニ)の画像データは走査開始状態ではないと判断され
る。その結果、書き込み終了位置更新手段230によっ
て、画像データ書き込み終了位置を示すポインタpeは
同図(b) の(ホ)で示される位置に更新され、リングバ
ッファ210はすべて空き領域となる。
【0138】さらに続いて、第1のバッファ104が一
杯となると、蓄えられた画像データは、リングバッファ
210に転送され、画像データ書き込み開始位置を示す
ポインタpsから順次書き込まれ、書き込みきれなかっ
た分が最初から書き込まれて、同図(b) の(ヘ)に示す
ようになる。ここで前記同様、次の画像データが転送さ
れてくるまでの時間に、走査開始判定手段228により
画像データの判定が行われるが、この場合は、途中で走
査開始と判定されることになる。
【0139】したがって、走査開始と判定されるまでの
間は、画像データ書き込み終了位置を示すポインタpe
の更新が行われ、この場合、結局、ポインタpeは同図
(b)の(ト)で示される位置に更新されることになる。
この同図(b) の(ト)のように蓄えられた画像データ
は、走査開始以降のデータであり、歪み補正の対象とな
るデータであるので、画像データ書き込み終了位置を示
すポインタpeの更新は行わず、次の第2のバッファ1
05に蓄えられた画像データは、画像データ書き込み開
始位置を示すポインタpsから書き込まれ、同図(b) の
(チ)に示すようになる。
【0140】以降は、前記したように、画像入力を行い
ながら、画像の歪み補正を行うため、通常の入力におい
ては、画像書き込み終了位置を表すポインタpeに新た
な画像データの書き込み開始位置psが直ちに追いつく
ことはなく、長時間の画像データ入力が可能となる。
【0141】このように、走査開始判定手段228によ
り走査開始と判定されるまでの画像データは、リングバ
ッファ210に蓄積されることがないため、バッファの
有効利用が図れ、走査開始前に長時間の走査停止状態が
続くような場合にも、バッファがすぐに一杯となって、
画像データ入力ができなくなるという問題を解消するこ
とができ、時間を気にしない画像データ入力が可能とな
る。
【0142】(実施例4)次に本発明の実施例4を説明
する。図26は実施例4に係る画像入力装置の構成図で
ある。同図において、100は画像入力部(スキャ
ナ)、200は画像入力部100で読み取られた画像デ
ータを処理する画像処理部である。
【0143】画像入力部100の構成は、図37と同じ
であり、図37と同一部分は同一符号を付し、個々の機
能などの説明はここでは省略する。
【0144】また、画像処理部200は、図37と同
様、大きく分けて、バッファ210、速度検出手段22
0、画像補正手段240から構成されている。そして、
前記速度検出手段220は、第1の特徴抽出手段22
1、第2の特徴抽出手段222、特徴バッファ223、
特徴比較手段224、速度判定手段225の他、この実
施例4では、画像入力部100の走査が終了したことを
判定する走査終了判定手段231と、この走査終了判定
手段231からの情報と前記走査速度判定手段225か
らの情報をもとに画像入力部100の走査終了時の走査
速度を判定する走査終了速度判定手段232が新たに設
けられている。なお、これら走査終了判定手段231、
走査終了速度判定手段232については後に詳細に説明
する。
【0145】前述したように、従来のローラ式画像入力
手段の場合は、入力ボタンを押してもローラが回転しな
い限り画像の入力は行われない。これに対して、2ライ
ンセンサ式画像入力手段は、入力ボタンが押されている
間は、たとえ、走査が停止していても画像は入力される
のが普通であり、ユーザは入力走査を終わった後も、し
ばらくの間、入力ボタンを押しままにするといった動作
をしばしば行う。
【0146】このように、入力走査を終わった後も、入
力ボタンが押されていれば、画像データは入力されるこ
とになり、これらの画像データに対しても歪み補正が行
われる。しかし、ユーザが入力走査を終了したあとに入
力される画像データは、入力しようとするデータではな
く、不要な画像データである。このような不要な画像デ
ータを蓄えるのは無駄な処理を行うことになり、メモリ
容量も大きなものを用意する必要がある。そこで、実施
例4はこのような走査終了時における不都合を解消しよ
うとするものである。
【0147】以下、実施例4について詳細に説明する。
【0148】前記走査終了判定手段231は、第1,第
2のセンサ101,102から送られてくる画像を観察
して、画像に変化がなくなった位置で始めて画像入力部
100の走査が終了したものと判断する。これを図15
を用いて説明する。
【0149】図15において、入力ボタンが離された
(オフされた)画像データ上の位置t26で画像入力が
終了する。しかし、実際には、それ以前に画像データの
入力走査は終了している場合もある。走査終了判定手段
231は、第1,第2のセンサ101,102から送ら
れてくる画像データを観察することにより、第1のセン
サ101から送られてくる画像データの最後の変化点の
時間t24を検出するとともに、第2のセンサ102か
ら送られてくる画像データの最後の変化点の時間t25
を検出する。これにより、画像入力部100が時間t2
5にて走査を終了したと判定される。なお、実際には、
必ず第2のセンサ102から送られてくる画像データの
変化点が後になるという保証はなく、入力画像および入
力開始位置に大きく影響される。したがって、第1,第
2のセンサ101,102の両方の画像を観察し、いず
れかの遅いほうの最後の変化点を観察し、その最後に変
化した時点を走査終了時間と判定する。
【0150】すなわち、画像入力部100が走査されて
いることにより画像データに変化が生じているが、走査
が停止すると、画像データに変化がなくなる。したがっ
て、画像データに変化がなくなって、それが一定時間継
続し、その後、入力ボタンが離された場合に、最後に画
像データに変化がなくなった点を、ここでは最後の変化
点といっている。また、この最後の変化点は、ある一定
時間以上画像データに変化が生じない状態の開始点とも
いえる。よって、走査終了判定手段231における走査
終了点の一つの判断としては、ある一定時間以上画像デ
ータに変化が生じない状態で、しかも、入力ボタンが離
された場合に、そのある一定時間以上画像データに変化
が生じない状態の開始点を走査終了点とする。なお、前
記一定時間とは、実施例1で説明したように、予めしき
い値を設定し、このしきい値より大きいかどうかで走査
状態を判断する。そして、そのしきい値は走査速度や文
字の大きさなどにより決定されるものであるが、これら
については、前記実施例1で説明したので、ここでの説
明は省略する。
【0151】このように走査終了判定を行う際、入力ボ
タンが離される以前に走査を終了している場合が多い。
これは、走査を終了してしばらくしてから入力ボタンが
離されたり、走査を終了して画像入力部100を紙面か
ら離したのちに入力ボタンが離されことが多いからであ
る。
【0152】特に画像入力部100を紙面から離したの
ちに入力ボタンが離された場合、つまり、画像入力部1
00が宙に浮いた状態では、センサ(第1,第2のセン
サ101,102)の焦点は何処にも合っていない。こ
のような状態においては、光源としてのLEDからの光
は、紙面で反射して再びセンサに焦点を結ぶことはな
い。したがって、センサにはLEDからの光は届かず、
センサに入るのはノイズとしての外乱光のみである。こ
のため、センサから得られる画像は図27のE31の区
間で示すように真っ黒な画像となる。このような真っ黒
な画像となる以前、つまり、画像入力部100は紙面か
ら離れつつあるときは、紙面で反射されるLEDからの
光が徐々にセンサに届かなくなり、図27のE32の区
間で示すような画像が現れて、画像に変化が生じる。
【0153】しかし、この画像の変化はセンサの焦点が
ずれ始めるときに生じる画像の変化であり、画像入力部
100の走査による画像の変化ではない。センサの焦点
がずれ始めるときに生じるこのような画像の変化を、走
査開始点と判断しないように以下のような処理を行う。
【0154】すなわち、縮小光学系を用いた場合、画像
は中心付近が最も収差が小さい。逆に周辺部分が収差が
大きく、焦点がかなり合わないときれいな画像が入力で
きない。この現象が、画像入力部100が紙面から遠ざ
かるときに周辺部分から黒くなる原因である。したがっ
て、画像に変化が現れても、その画像の黒領域が周辺部
分に存在する場合には、画像入力部100は紙面に接触
していないと判断できる。また、入力される画像にもと
もと黒領域が周辺部に存在しているような場合もある
が、この場合には、必ず、黒領域から白領域への変化が
生じるので問題ない。これにより、センサにより入力さ
れた画像の端部に黒領域が存在するか否かを判断して、
たとえば図27のE33で示すような黒領域が存在する
場合には、走査終了点と判断しないようにする。なお、
図27においては、t71の位置が走査終了時間と判断
される。
【0155】このように、走査終了判定手段231にお
ける走査終了点の他の判断方法としては、第1,第2の
センサからの画像データの時間的変化を観察し、入力画
像データに変化が現れてもその画像データの黒領域が読
み取り領域の端に存在している状態で、しかも、入力ボ
タンが離された場合には、読み取り領域の端に黒領域が
出現した時点を走査終了点(図27においてはt71の
位置)とする。
【0156】以上は実施例4における走査終了点を判断
する処理であり、次に、このように判定された走査終了
点における走査終了速度を判定する処理について説明す
る。
【0157】この走査終了点における走査終了速度は、
ユーザがどのような状態で画像入力部100の入力ボタ
ンを離したかによって大きく影響され、常に固定の値を
取るわけではない。しかしながら、入力された画像デー
タの全体的な変化を見ることにより、走査終了時点での
走査速度をある程度推定することができる。そこで、本
発明では、走査終了直前の走査速度と走査終了以降の入
力画像を基に、走査終了速度判定手段232で走査終了
速度を推定することにより、実際の入力動作に近い速度
変化を推定することを可能とする。
【0158】以下、この走査終了速度を推定する処理に
ついて説明する。
【0159】図28は画像入力部100の走査を停止し
たのち、画像入力部100を紙面に接触させた状態で入
力ボタンをしばらく押したままにして、その後、入力ボ
タンをオフした場合の入力画像データである。この画像
データは、走査終了後は変化のない黒領域がしばらく続
くが(E43の区間)、この黒領域が画像データの端に
存在しないことから、文字画像であると判断できる。し
たがって、走査が続いていれば、必ず画像データに変化
が現れるはずであるから、E43の区間は画像入力部1
00の走査は終了していると言える。したがって、この
ような状態で画像の最後の変化点(時間t81)での画
像入力部100の走査速度は0であり、この時点で走査
が終了したと判断される。
【0160】このような状況における走査終了速度の推
定を図29を参照して説明する。図29において、t8
1は画像データの最後の変化点すなわち走査終了と判定
された時間、t82は入力ボタンがオフされた時間、で
ある。また、実線で示す曲線は走査終了直前の各平均速
度(速度判定手段225により求められる)v11,v
12,・・・から推定された速度変化である。ここで、
走査終了速度を走査終了直前の速度変化をもとに推定す
ると、走査終了と判定された時間t81における走査速
度は速度v02と推定されることになる。しかし、前記
したように、走査終了以降の画像をもとにして考えれ
ば、画像データに変化がなくなったとき、すなわち走査
終了と判定された時間は、画像入力部100の走査速度
は0であることは明白であるので、時間t81における
走査速度0が平均速度v14に連続的につながるような
速度推定を行う(図中、点線で示す)。これにより、走
査終了直後の速度変化を正確に推定することができる。
【0161】以上のように、画像入力部100の走査終
了時点の走査速度は、走査終了後の入力画像データの変
化状態を観察することにより推定できる(たとえば、前
記の例では走査終了時点の走査速度は0であると推定で
きた)が、走査終了時点の走査速度の推定が不可能な画
像もある。たとえば、図30のように、画像が真っ白の
状態(区間E51)で入力ボタンが離された場合、ある
いは、前記した図27のように画像入力装置が浮いた状
態で入力ボタンが離された場合の画像は、最後の画像の
変化点すなわち走査終了時から入力ボタンが離されるま
での間の走査速度は0であっても、また、或る走査速度
で走査されていても、同様の画像が入力される可能性が
あり、これら図27、図30の画像からは、走査開始速
度を一意に決定することはできない。
【0162】しかし、入力走査は連続的な動きであるの
で、走査終了以前の速度変化には、走査終了時点での速
度を推定するに必要な程度の情報が残っている。そこ
で、本発明では、上記した図27、図30のような画像
の場合には、走査終了速度判定手段232により判定さ
れた走査終了以降の画像から走査終了時点の速度推定は
行わず、走査終了以前の速度変化から走査終了時点の速
度推定を行う。これを図31により説明する。
【0163】図31において、t71は画像データにお
ける最後の画像の変化点すなわちすなわち走査終了と判
定された時間であり、t72は入力ボタンがオフされた
時間である。また、実線で示す曲線は走査終了直前の各
平均速度(速度判定手段225により求められる)v1
1,v12,・・・から推定された速度変化である。こ
こで、走査終了速度を走査終了直前の速度変化をもと
に、この速度変化に連続的につながるように速度推定す
ると、走査終了と判定された時間t71における走査速
度は速度v03と判定されることになる(図中、点線で
示す)。これにより、走査終了時の速度変化を正確に推
定することができる。
【0164】このように、走査終了速度を一意に決定す
ることができない場合でも、走査終了直前の速度変化か
ら走査終了時の速度推定を行うことができるが、走査終
了直前の速度変化が急激な場合に、その速度変化をもと
に走査終了時の速度推定を行うと、図32に示すよう
に、走査終了点の速度が0以下となってしまうことがあ
る(図中、一点鎖線で示す)。図32において、t91
は画像データにおける最後の画像の変化点すなわち走査
終了と判定された時間であり、t92は入力ボタンが押
された時間である。また、実線で示す曲線は走査終了直
前の各平均速度(速度判定手段225により求められ
る)v11,v12,・・・から推定された速度変化で
ある。この場合、平均速度v13からv14への速度の
下降が急激であることを示している。
【0165】しかし、入力画像からは、時間t91が最
後の画像の変化点すなわち走査終了点であるので、少な
くとも0以上の速度で走査されていることは明白であ
る。したがって、走査終了点の推定速度が0以下となっ
てしまうのは急激な速度変化がもたらす結果であると判
断し、走査終了と判定された時間t91は、画像入力部
100の走査速度は0であると見做し、時間t91にお
ける走査速度0が平均速度v14に連続的につながるよ
うな速度推定を行う(図中、点線で示す)。これによ
り、走査終了時の画像を0以下の速度に対応した補正を
行うというような不都合がなくなり、走査終了時の速度
変化を正確に推定することができる。
【0166】図33は以上の処理を示すフローチャート
であり、このフローチャートによりこの実施例4の処理
を要約して説明する。
【0167】図33において、走査終了判定処理は、ス
テップS51からステップS59で示されている。ま
ず、入力処理が終了したか否か、つまり入力ボタンが離
されたか否かを判断し(ステップS51)、入力処理が
終了してなければ、第1のセンサ101からの画像デー
タ(第1の入力画像)に特徴点があるか否かを判断し
(ステップS52)、特徴点がなければ、第2のセンサ
102からの画像データ(第2の入力画像)に変化があ
るか否かを判断し(ステップS53)、変化があれば画
像入力部100は動いているということであり、変化が
なければ停止している可能性があるということである。
したがって、第2の入力画像に変化が無い場合には、次
に、第1の入力画像に変化が有るか否かを判断する(ス
テップS54)。このステップS53で第1の入力画像
に変化がないと判断された場合は、画像入力部100は
停止している可能性が高く、次に、その点が無変化状態
となった開始点か否かの判断を行い(ステップS5
5)、開始点であれば、その点を無変化状態開始点とし
て登録し(ステップS56)、その時点から無変化時間
をカウントアップする(ステップS57)。一方、ステ
ップS55にて無変化状態となった開始点でないと判断
された場合は(すでに無変化状態開始点が登録されてい
て、その途中である場合)は、すでにその時点までの無
変化時間がカウントアップされているので、それに続い
て無変化時間のカウントアップを行う(ステップS5
7)。そして、そのカウント数が予め設定されたしきい
値Δts以上か否かの判定を行い(ステップS58)、
カウント数がしきい値Δts以上であれば前記無変化状
態となった開始点を走査終了候補点であるとして登録を
行う(ステップS59)。
【0168】なお、前記しきい値Δtsは前述したよう
に、画像データ入力の走査速度に応じたしきい値および
入力される文字の大きさに応じたしきい値が設定され、
これらのしきい値(いずれか一方、または両者を考慮し
たしきい値)が用いられる。この画像データ入力の走査
速度に応じたしきい値は、図33のフローチャートのス
テップS62からステップS64で示されるように、画
像入力走査における平均速度の算出、速度変化の推定を
行い、走査速度に応じたしきい値が設定される。また、
入力される文字の大きさに応じたしきい値は、ステップ
S66、ステップS67で示されるように、文字のサイ
ズを推定したのち、文字サイズに応じたしきい値が設定
される。
【0169】なお、前記平均速度の算出(ステップS6
2)は、たとえば第1の入力画像に特徴点が存在したと
判定された場合(ステップS52)、その第1の入力画
像の特徴情報を特徴バッファ223に登録(ステップS
60)したのち、特徴バッファ223に登録されている
第1の入力画像の特徴点が第2の入力画像に出現したか
否かを判定し(ステップS61)、出現した場合は、そ
れに基づいた平均速度を算出する(ステップS62)。
また、前記文字のサイズを推定(ステップS66)は、
たとえば、第1の入力画像に特徴点が存在したと判定さ
れた場合(ステップS52)、その第1の入力画像の特
徴情報を特徴バッファ223に登録(ステップS60)
したのち、特徴バッファ223に登録されている第1の
入力画像の特徴点が第2の入力画像に出現したか否かを
判定し(ステップS61)、全特徴との比較(ステップ
S65)を終了したのち、文字のサイズを推定(ステッ
プS66)を行う。そして、これら、各しきい値が設定
されると無変化時間のカウントをクリアする(ステップ
S68)。
【0170】次に、入力処理が終了した(入力ボタンが
離された)と判断(ステップS51)された場合、走査
停止状態で入力処理が終了したか否かを判断し(ステッ
プS69)、走査停止状態で入力処理が終了した場合
は、走査終了と判定された時間後の画像の端に黒領域が
存在するかを判断する(ステップS70)。この判断に
おいて、端に黒領域が存在しない場合(図28参照)
は、画像入力部100の走査が紙面にに接触状態で停止
していると判断し、この場合は、図29で説明したよう
に、走査終了時点における走査終了速度を0とする(ス
テップS73)。一方、前記ステップS70の判断にお
いて、白画像か、または、端に黒領域が存在する場合
(図27、図30参照)には、前記図31、図32で説
明したように、走査終了時点の速度推定を行い(ステッ
プS71)、その走査終了時点の速度推定が0以下とな
るか否かの判断を行う(ステップS72)。この判断に
おいて、走査終了時点の速度を推定した場合、速度が0
以下とならなければ、走査終了時の速度変化を図31の
点線で示す曲線のように推定する(ステップS74)。
また、走査終了時点の速度を推定した場合、速度が0以
下となってしまう場合(図32参照)は、走査終了時点
における走査終了速度を0(ステップS73)としたの
ち、走査終了時の速度変化を図32の点線で示す曲線の
ように推定する(ステップS74)。
【0171】ところで、前記したように、走査終了点以
降に入力された画像データは入力しようとして入力した
画像データではなく不要な画像データである。したがっ
て、この走査終了点以降に入力された画像データの補正
は行う必要がない。したがって、前記図27、図28、
図30のそれぞれ走査終了と判断される位置(時間t7
1,t81,t91)以降の画像データは、画像データ
としては不要なデータであり、この間の画像データはバ
ッファに蓄えずに補正を行わないようにする。これによ
り、走査終了時における歪み補正処理時間の削減を図
れ、正確な歪み補正処理が可能となる。
【0172】(実施例5)次に本発明の実施例5を説明
する。この実施例5は前記実施例1、実施例2、実施例
4を組み合わせた構成である。図34は実施例5に係る
画像入力装置の構成図である。同図において、100は
画像入力部(スキャナ)、200は画像入力部100で
読み取られた画像データを処理する画像処理部である。
【0173】画像入力部100の構成は、これら各実施
例にて用いた図1、図14、図26と同じであり、同一
部分は同一符号を付し、個々の機能などの説明はここで
は省略する。
【0174】また、画像処理部200は、大きく分け
て、バッファ210、速度検出手段220、画像補正手
段240から構成されている。そして、前記速度検出手
段220は、第1の特徴抽出手段221、第2の特徴抽
出手段222、特徴バッファ223、特徴比較手段22
4、速度判定手段225、画像入力部100の走査途中
で走査が停止されたか否かを判定する停止状態判定手段
226、この停止状態判定手段226と前記速度判定手
段225からの情報をもとに停止前後の走査速度を判定
する停止状態前後速度判定手段227、画像入力部10
0の走査が開始したことを判定する走査開始判定手段2
28、この走査開始判定手段228からの情報と前記速
度判定手段225からの情報をもとに画像入力部100
の走査開始時の走査速度を判定する走査開始速度判定手
段229、画像入力部100の走査が終了したことを判
定する走査終了判定手段231、この走査終了判定手段
231からの情報と前記速度判定手段225からの情報
をもとに画像入力部100の走査終了時の走査速度を判
定する走査終了速度判定手段232が設けられている。
【0175】前記のような構成において、個々の動作は
すでに説明したのでここでは詳細な説明は省略する。こ
のような構成とすることにより、画像入力部100が走
査途中において走査が一旦停止したのち再び走査が開始
されたような場合に、停止状態判定手段226により走
査停止状態を的確に判定でき、停止状態判定手段226
と前記速度判定手段225からの情報をもとに停止前後
の走査速度を推定するようにしたので、走査途中におい
て走査が一旦停止したのち再び走査を行うという動作に
対して、実際の走査状態に近い速度推定を行うことがで
き、歪みのない画像を生成することができる。
【0176】また、走査開始時においては、走査開始判
定手段228により画像入力部100の走査が開始した
ことを的確に判定するとともに、この走査開始判定手段
228からの情報と前記速度判定手段225からの情報
をもとに画像入力部100の走査開始時の走査速度を走
査開始速度判定手段229により判定することで、走査
開始時の走査速度を的確に推定できる。また、走査が開
始される前に入力された画像データは、歪み補正を行わ
ないようにしたので、無駄な補正処理を行わないことか
ら処理時間の削減、高精度の補正が可能となる。
【0177】さらに、走査終了時においては、走査終了
判定手段231により画像入力部100の走査が終了し
たことを的確に判定するとともに、この走査終了判定手
段231からの情報と前記速度判定手段225からの情
報をもとに走査終了速度判定手段232によって、画像
入力部100の走査終了時の走査速度を判定すること
で、走査終了時の走査速度を的確に推定できる。また、
走査が終了された後に入力された画像データは、歪み補
正を行わないようにしたので、無駄な補正処理を行わな
いことから処理時間の削減、高精度の補正が可能とな
る。
【0178】図35は、図34で示した構成に、さらに
前記実施例3で説明したリングバッファ書き込み終了位
置更新手段230を付加した構成を示すものである。な
お、この場合、バッファ210はリングバッファであ
る。このリングバッファ書き込み終了位置更新手段23
0については前記実施例3で詳細に説明したのでここで
は説明は省略する。
【0179】このような構成とすることにより、前記同
様、画像入力部100が走査途中において走査が一旦停
止したのち再び走査が開始されたような場合に、停止状
態判定手段226により走査停止状態を的確に判定で
き、停止状態判定手段226と前記速度判定手段225
からの情報をもとに停止前後の走査速度を推定するよう
にしたので、走査途中において走査が一旦停止したのち
再び走査を行うという動作に対して、実際の走査状態に
近い速度推定を行うことができ、歪みのない画像を生成
することができる。
【0180】また、走査開始時においては、走査開始判
定手段228により画像入力部100の走査が開始した
ことを的確に判定するとともに、この走査開始判定手段
228からの情報と前記速度判定手段225からの情報
をもとに画像入力部100の走査開始時の走査速度を走
査開始速度判定手段229により判定することで、走査
開始時の走査速度を的確に推定できる。また、走査が開
始される前に入力された画像データは、歪み補正を行わ
ないようにしたので、無駄な補正処理を行わないことか
ら処理時間の削減、高精度の補正が可能となる。
【0181】さらに、走査終了時においては、走査終了
判定手段231により画像入力部100の走査が終了し
たことを的確に判定するとともに、この走査終了判定手
段231からの情報と前記速度判定手段225からの情
報をもとに走査終了速度判定手段232によって、画像
入力部100の走査終了時の走査速度を判定すること
で、走査終了時の走査速度を的確に推定できる。また、
走査が終了された後に入力された画像データは、歪み補
正を行わないようにしたので、無駄な補正処理を行わな
いことから処理時間の削減、高精度の補正が可能とな
る。
【0182】ここまでは図34と同様であるが、図35
では、リングバッファ書き込み終了位置更新手段230
を付加したことにより、走査開始判定手段228により
走査開始と判定されるまでの画像データは、リングバッ
ファ210に書き込まれても、走査開始と判定されるま
では、図25にて説明したように、その書き込み終了位
置の更新が行われるため、リングバッファ210に蓄積
されることがないため、バッファの有効利用が図れ、走
査開始前に長時間の走査停止状態が続くような場合に
も、バッファがすぐに一杯となって、画像データ入力が
できなくなるという問題を解消することができ、時間を
気にしない画像データ入力が可能となる。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像処理
方法は、請求項1によれば、画像入力位置に対する走査
速度を判定する速度判定工程と、画像入力部が画像デー
タ入力を可能とするための入力スイッチをオンした状態
で走査停止状態となっているか否かを判定する停止状態
判定工程と、この停止状態判定工程により判定された走
査停止状態の走査停止時間および前記速度判定工程によ
り判定された通常走査時おける走査速度情報に基づいて
走査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前後
速度判定工程と、この停止状態前後速度判定工程により
判定された走査停止状態前後における走査速度および前
記速度判定工程により判定された走査速度に基づいて入
力画像の歪みを補正する画像補正工程とを設けることに
より、走査途中で画像入力部の走査を一端停止したの
ち、再び走査を開始したような場合においても、実際の
走査状態に対応した的確な走査状態の把握が行え、これ
により、歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0184】また、請求項2によれば、前記停止状態判
定工程は、第1のセンサおよび第2のセンサから得られ
るそれぞれの画像データの時間的変化を観察し、或る一
定時間以上画像の変化が無い場合、前記画像入力部の移
動が停止していると判断するようにしたので、正確に画
像入力部の停止状態を判定できる。
【0185】そして、請求項3によれば、前記停止状態
判定の指標とする或る一定時間は、走査停止状態前の走
査速度をもとに算出することで、走査速度に関係なく正
確に画像入力部の停止状態を判定できる。
【0186】さらに、請求項4によれば、前記停止状態
判定の指標とする或る一定時間は、読み取り対象文字の
大きさをもとに算出することで、文字の大きさに関係な
く正確に画像入力部の停止状態を判定できる。
【0187】請求項5によれば、前記停止状態判定の指
標とする或る一定時間は、走査停止状態前の走査速度お
よび読み取り対象文字の大きさの両方を考慮して算出す
ることで、走査速度や文字の大きさに関係なく正確に画
像入力部の停止状態を判定でき、より正確な画像入力部
の停止状態の判定が可能となる。
【0188】そして、請求項6によれば、前記停止状態
判定の指標とする或る一定時間を、100msec から200mse
c とすることで、実用上十分な画像入力部の停止状態の
判定が可能となる。
【0189】また、請求項7によれば、前記速度判定工
程により判定される走査速度が、前記停止状態判定手段
により判定された走査停止時間を跨いで算出される場合
には、走査停止時間による走査速度への影響を考慮して
走査速度の判定を行うことにようにしている。これは、
具体的には、走査停止時間は走査速度を0とし、その前
後の速度推定を実際の走査状態に近い速度変化とするこ
とで、歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0190】そして、請求項8によれば、前記速度判定
工程により判定される走査速度が、前記停止状態判定手
段により判定された走査停止時間を跨いで算出される場
合における走査停止状態以前の走査速度は、それ以前に
算出された走査速度から推定して決定するとともに、走
査停止状態以降の走査速度は、前記走査停止状態以前の
走査速度により決定するようにしているので、停止区間
前後の速度変化の推定を実際の走査状態に近い速度変化
に推定でき、これにより、歪みの少ない補正処理が可能
となる。
【0191】また、請求項9によれば、前記走査停止状
態以前の走査速度の推定をそれ以前に算出された走査速
度から推定した結果、推定走査速度が0以下となった場
合には、前記走査停止状態以前の走査速度は、走査停止
状態開始時点の走査速度に連続につながるような速度推
定を行い、推定走査速度が0以下とならない場合には、
前記走査停止状態以前の走査速度は、走査停止状態開始
時点の走査速度に不連続につながるような速度推定を行
うことにより、ユーザの様々な走査の停止の仕方、たと
えば、走査速度を上昇した状態で停止したり、または、
走査速度を遅くした状態で停止したりというような状態
に的確に対応できる。
【0192】また、請求項10によれば、前記走査停止
状態以前の走査速度により決定される走査停止状態以降
の走査速度は、走査停止状態終了時点の走査速度に連続
につながるような走査速度推定を行うことにより、走査
停止状態以降は実際の走査状態に近い速度変化を推定で
き、これにより歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0193】また、本発明の画像処理方法は、請求項1
1によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定工程と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査を開
始したか否かを判定する走査開始判定工程と、前記画像
入力部の走査開始時における走査速度を判定する走査開
始速度判定工程と、この走査開始速度判定工程により判
定された走査開始時における走査速度および前記速度判
定工程により判定された走査速度に基づいて入力画像の
歪みを補正する画像補正工程とを設けることにより、た
とえば、ユーザが画像入力を可能とするための入力スイ
ッチをオンした状態で入力位置の位置合わせを行うよう
な場合、走査開始判定を行うことによって、走査開始判
定前に入力された画像データは不要データとみなし、こ
れをバッファに蓄えたり、補正を行ったりしないように
することが可能となり、メモリ資源の有効利用が図れ、
また、不要な画像を補正処理しないことから歪みの少な
い補正処理が可能となる。
【0194】そして、請求項12によれば、前記走査開
始判定工程は、前記第1のセンサおよび第2のセンサか
ら得られるそれぞれの画像データの時間的変化を観察
し、画像データに変化が生じた場合に、走査が開始した
と判断することにより、走査開始判定を確実に行うこと
ができる。
【0195】さらに、請求項13によれば、前記走査開
始判定工程は、前記第1のセンサおよび第2のセンサか
ら得られるそれぞれの画像データの時間的変化を観察
し、画像データに変化が生じた場合においても、その画
像データの黒領域が読み取り領域の端部に存在している
場合には、走査は開始していないと判断することによ
り、ユーザが前記入力スイッチをオンした状態で、入力
位置の位置合わせを行うために、宙に浮かした状態で画
像データが入力されたような場合における走査開始判定
を確実に行うことができる。
【0196】また、請求項14によれば、前記走査開始
速度判定工程は、前記走査開始判定工程により判定され
た走査開始位置における走査速度を、前記速度判定工程
により判定される走査開始直後の走査速度と、走査開始
以前の入力画像をもとに推定を行う。これは、走査開始
時点での走査速度はユーザがどのような状態で入力スイ
ッチをオンしたかに大きく影響され、走査速度を一意に
決定することはできない。そこで、走査開始直後の走査
速度と、走査開始以前の入力画像をもとに走査開始位置
における走査速度を推定することにより、実際の入力動
作に近い速度変化を推定でき、これによって、歪みの少
ない補正処理が可能となる。
【0197】さらに、請求項15によれば、前記走査開
始速度判定工程は、走査開始以前の入力画像に黒領域が
存在し、しかもその黒領域が主走査方向における読み取
り領域の端部に存在していない場合には、前記走査開始
位置における走査速度を0とすることにより、実際の走
査状態に対応した走査開始位置における走査速度を推定
でき、これによって、歪みの少ない補正処理が可能とな
る。
【0198】さらに、請求項16によれば、前記走査開
始速度判定工程は、走査開始以前の入力画像が、真っ白
の場合、または、入力画像に存在する黒領域が読み取り
領域の端部に存在している場合には、前記走査開始位置
における走査速度を、前記速度判定工程により判定され
る走査開始直後の走査速度から推定することにより、た
とえば、入力スイッチがオンしてから画像に変化の生じ
るまでの間の走査速度が0であっても、あるいは、或る
速度で走査されていたとしても、同様の画像が入力され
るような場合、つまり、走査開始速度が一意に決定でき
ない場合においても、実際の走査状態に対応した走査開
始位置における走査速度を推定でき、これによって、歪
みの少ない補正処理が可能となる。
【0199】そして、請求項17によれば、前記走査開
始直後の走査速度から前記走査開始位置における走査速
度の推定を行う場合、走査開始位置における走査速度を
推定した結果、推定走査速度が0以下となった場合に
は、走査開始位置の走査速度を0とすることにより、ユ
ーザが走査速度を急激な変化させたような場合において
も、走査開始位置における走査速度を実際の走査状態に
対応させたものとすることができ、これによって、歪み
の少ない補正処理が可能となる。
【0200】また、請求項18によれば、前記画像補正
工程は、前記走査開始判定工程により判定された走査開
始位置以降の画像データを補正することにより、走査開
始前の不要な画像データは補正対象外とすることがで
き、歪み補正時間の削減が図れ、また、不要な画像デー
タを蓄えるバッファの削減が図れる。
【0201】また、本発明の画像処理方法は、請求項1
9によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定工程と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査を開
始したか否かを判定する走査開始判定工程と、前記画像
入力部の走査開始時における走査速度を判定する走査開
始速度判定工程と、前記第1のセンサおよび第2のセン
サからの画像データを蓄えるバッファとしてリングバッ
ファを用い、このリングバッファの書き込み終了アドレ
スを更新するリングバッファ書き込み終了位置更新工程
と、前記走査開始速度判定工程により判定された走査開
始時における走査速度および前記速度判定工程により判
定された走査速度に基づいて入力画像の歪みを補正する
画像補正工程とを設けたことにより、走査開始前に入力
された画像データがリングバッファに書き込まれても、
リングバッファの書き込み終了アドレスが常に更新され
るため、その書き込まれた画像データの領域は再び空き
領域とすることができ、走査を開始する前からバッファ
の書き込み領域がなくなってしまうという不都合がなく
なり、走査開始以降も画像データ入力を長時間続けて行
うことが可能となる。
【0202】請求項20によれば、前記リングバッファ
書き込み終了位置更新工程は、前記走査開始判定工程に
より走査開始と判定されるまでの間に書き込まれたデー
タに対しては、リングバッファの書き込み終了アドレス
を常に更新するすることにより、走査開始前に入力され
た画像データはリングバッファに書き込まれても、リン
グバッファの書き込み終了アドレスが常に更新されるた
め、その書き込まれた画像データの領域は再び空き領域
とすることができ、走査開始以降の画像データ入力を長
時間続けて行うことが可能となる。
【0203】また、本発明の画像処理方法において、請
求項21によれば、画像入力位置に対する走査速度を判
定する速度判定工程と、前記画像入力部が画像データ入
力を可能とするための入力スイッチをオンした状態で走
査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程と、前
記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定する
走査終了速度判定工程と、この走査終了速度判定工程に
より判定された走査終了時における走査速度および前記
速度判定工程により判定された走査速度に基づいて入力
画像の歪みを補正する画像補正工程とを設けたことによ
り、ユーザは走査を終了した後も、しばらくのあいだ、
画像入力を可能とするための入力スイッチをオンしたま
まにしておくような場合、走査終了判定を行うことによ
って、走査終了判定以降に入力された画像データは不要
データとみなし、これをバッファに蓄えたり、補正を行
ったりしないようにすることが可能となり、メモリ資源
の有効利用が図れ、また、不要な画像を補正処理しない
ことから歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0204】そして、請求項22によれば、前記走査終
了判定工程は、前記第1のセンサおよび第2のセンサか
ら得られるそれぞれの画像データの時間的変化を観察
し、或る一定時間以上画像データに変化が無い状態で、
かつ、前記入力スイッチがオフされた状態にある場合
に、前記或る一定時間以上画像データに変化が無い状態
の開始点を、走査終了点と判断することにより、走査終
了判定を確実に行うことができる。
【0205】さらに、請求項23によれば、前記走査終
了判定工程は、前記第1のセンサおよび第2のセンサか
ら得られるそれぞれの画像データの時間的変化を観察
し、画像データに変化が生じた場合においても、その画
像データの黒領域が読み取り領域の端部に存在している
状態で、かつ、前記入力スイッチがオフされた状態にあ
る場合に、黒領域が読み取り領域の端部に存在しない画
像データの最後の変化点を、走査終了点として判断する
ことにより、走査終了後、ユーザが前記入力スイッチを
オンした状態で、宙に浮かした状態で画像データが入力
されたような場合における走査終了判定を確実に行うこ
とができる。
【0206】また、請求項24によれば、前記走査終了
速度判定工程は、前記走査終了判定工程により判定され
た走査終了位置における走査速度を、前記速度判定工程
により判定される走査終了直前の走査速度と、走査終了
以後の入力画像をもとに推定するようにしている。これ
は、走査終了時点での走査速度はユーザがどのような状
態で入力スイッチをオフしたかに大きく影響され、走査
速度を一意に決定することはできない。そこで、走査終
了直前の走査速度と、走査終了以降の入力画像をもとに
走査終了位置における走査速度を推定することにより、
実際の入力動作に近い速度変化を推定でき、これによっ
て、歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0207】そして、請求項25によれば、前記走査終
了速度判定工程は、走査終了以後の入力画像に黒領域が
存在し、しかもその黒領域が読み取り領域の端部に存在
していない場合には、前記走査終了位置における走査速
度を0とすることにより、実際の走査状態に対応した走
査終了位置における走査速度を推定でき、これによっ
て、歪みの少ない補正処理が可能となる。
【0208】さらに、請求項26によれば、前記走査終
了速度判定工程は、走査終了以後の入力画像が、真っ白
の場合、または、入力画像に存在する黒領域が読み取り
領域の端部に存在している場合には、前記走査終了位置
における走査速度を、前記速度判定工程により判定され
る走査終了直前の走査速度から推定することにより、た
とえば、走査終了時から入力スイッチがオフするまでの
間の走査速度が0であっても、あるいは、或る速度で走
査されていたとしても、同様の画像が入力されるような
場合、つまり、走査終了速度が一意に決定できない場合
においても、実際の走査状態に対応した走査終了位置に
おける走査速度を推定でき、これによって、歪みの少な
い補正処理が可能となる。
【0209】そして、請求項27によれば、前記走査終
了直前の走査速度から前記走査終了位置における走査速
度の推定を行う場合、走査終了位置における走査速度を
推定した結果、推定速度が0以下となった場合には、走
査終了位置の走査速度を0とすることにより、ユーザが
走査速度を急激に変化させたような場合においても、走
査終了位置における走査速度を実際の走査状態に対応さ
せたものとすることができ、これによって、歪みの少な
い補正処理が可能となる。
【0210】また、請求項28によれば、前記画像補正
工程は、前記走査終了判定工程により判定された走査終
了位置以前の画像データを補正することにより、走査終
了以降の不要な画像データは補正対象外とすることがで
き、歪み補正時間の削減が図れ、また、不要な画像デー
タを蓄えるバッファの削減が図れる。
【0211】また、本発明の画像処理方法は、請求項2
9によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定工程と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査停止
状態となっているか否かを判定する停止状態判定工程
と、この停止状態判定工程により判定された走査停止状
態の走査停止時間および前記走査速度判定工程に基づい
て走査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前
後速度判定工程と、前記画像入力部が前記入力スイッチ
をオンした状態で走査を開始したか否かを判定する走査
開始判定工程と、前記画像入力部の走査開始時における
走査速度を判定する走査開始速度判定工程と、前記画像
入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走査を終了
したか否かを判定する走査終了判定工程と、前記画像入
力部の走査終了時における走査速度を判定する走査終了
速度判定工程と、前記画像入力部の走査途中において
は、前記停止状態前後速度判定工程および前記速度判定
工程により得られた速度情報に基づいて入力画像の歪補
正を行い、前記画像入力部の走査開始時においては、前
記走査開始速度判定工程により判定された走査開始時に
おける走査速度および前記速度判定工程により判定され
た走査速度に基づいて入力画像の歪み補正を行い、前記
画像入力部の走査終了時においては、前記走査終了速度
判定工程により判定された走査終了時における走査速度
および前記速度判定工程により判定された走査速度情報
に基づいて入力画像の歪み補正を行う画像補正工程とを
設けることにより、たとえば、ユーザが画像入力を可能
とするための入力スイッチをオンした状態で走査途中で
画像入力部の走査を一端停止したのち、再び走査を開始
したような場合においても、実際の走査状態に対応した
的確な走査状態の把握が行え、また、走査開始時におい
て、入力スイッチをオンした状態で入力位置の位置合わ
せを行うような場合、走査開始判定を行うことによっ
て、走査開始判定前に入力された画像データは不要デー
タとみなし、これをバッファに蓄えたり、補正を行った
りしないようにすることが可能となり、さらに、走査終
了時においては、走査を終了した後も、しばらくのあい
だ、画像入力を可能とするための入力スイッチをオンし
たままにしておくような場合、走査終了判定を行うこと
によって、走査終了判定以降に入力された画像データは
不要データとみなし、これをバッファに蓄えたり、補正
を行ったりしないようにすることが可能となり、メモリ
資源の有効利用が図れ、また、不要な画像を補正処理し
ないことから歪みの少ない補正処理が行える。
【0212】また、本発明の画像処理方法は、請求項3
0によれば、前記請求項29にさらに、前記第1のセン
サおよび第2のセンサからの画像データを蓄えるバッフ
ァとしてリングバッファを用い、前記画像入力部の走査
開始時において、前記走査開始判定工程により走査開始
と判定されるまでの間に書き込まれたデータに対して
は、リングバッファの書き込み終了アドレスを常に更新
するリングバッファ書き込み終了位置更新工程とを付加
することにより、前記請求項29で述べた効果の他、走
査開始前に入力された画像データがリングバッファに書
き込まれても、リングバッファの書き込み終了アドレス
が常に更新されるため、その書き込まれた画像データの
領域は再び空き領域とすることができ、走査を開始する
前からバッファの書き込み領域がなくなってしまうとい
う不都合がなくなり、走査開始以降も画像データ入力を
長時間続けて行うことが可能となるという効果を得るこ
とができる。
【0213】また、本発明の画像処理装置は、請求項3
1によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定手段と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査停止
状態となっているか否かを判定する停止状態判定手段
と、この停止状態判定手段により判定された走査停止状
態の走査停止時間および前記速度判定手段により判定さ
れた走査速度に基づいて走査停止状態の前後の走査速度
を判定する停止状態前後速度判定手段と、この停止状態
前後速度判定手段および前記速度判定手段により得られ
た速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行う画像補正
手段とを設けたことにより、たとえば、ユーザが走査途
中で画像入力部の走査を一端停止したのち、再び走査を
開始したような場合においても、実際の走査状態に対応
した的確な走査状態の把握が行え、これにより、正確な
歪み補正処理が可能となる。
【0214】また、本発明の画像処理装置は、請求項3
2によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定手段と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査を開
始したか否かを判定する走査開始判定手段と、前記画像
入力部の走査開始時における走査速度を判定する走査開
始速度判定手段と、この走査開始速度判定手段により判
定された走査開始時における走査速度および前記速度判
定手段により判定された走査速度に基づいて入力画像の
歪みを補正する画像補正手段とを設けたことにより、た
とえば、ユーザが画像入力を可能とするための入力スイ
ッチをオンした状態で入力位置の位置合わせを行うよう
な場合、走査開始判定を行うことによって、走査開始判
定前に入力された画像データは不要データとみなし、こ
れをバッファに蓄えたり、補正を行ったりしないように
することが可能となり、メモリ資源の有効利用が図れ、
ハードウエアの負担を軽減でき、また、不要な画像を補
正処理しないことから歪みの少ない補正処理が行える。
【0215】また、本発明の画像処理装置は、請求項3
3によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定手段と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査を開
始したか否かを判定する走査開始判定手段と、前記画像
入力部の走査開始時における走査速度を判定する走査開
始速度判定手段と、前記第1のセンサおよび第2のセン
サからの画像データを蓄えるバッファとしてリングバッ
ファを用い、このリングバッファの書き込み終了アドレ
スを更新するリングバッファ書き込み終了位置更新手段
と、前記走査開始速度判定手段により判定された走査開
始時における走査速度および前記速度判定手段により判
定された走査速度に基づいて入力画像の歪みを補正する
画像補正手段とを設けたことにより、走査開始前に入力
された画像データがリングバッファに書き込まれても、
リングバッファの書き込み終了アドレスが常に更新され
るため、その書き込まれた画像データの領域は再び空き
領域とすることができ、走査を開始する前からバッファ
の書き込み領域がなくなってしまうという不都合がなく
なり、走査開始以降も画像データ入力を長時間続けて行
うことが可能となる。
【0216】また、本発明の画像処理装置は、請求項3
4によれば、画像入力位置に対する走査速度を判定する
速度判定手段と、前記画像入力部が画像データ入力を可
能とするための入力スイッチをオンした状態で走査を終
了したか否かを判定する走査終了判定手段と、前記画像
入力部の走査終了時における走査速度を判定する走査終
了速度判定手段と、この走査終了速度判定手段により判
定された走査終了時における走査速度および前記速度判
定手段により判定された走査速度に基づいて入力画像の
歪みを補正する画像補正手段とを設けたことにより、ユ
ーザが走査を終了した後も、しばらくのあいだ、画像入
力を可能とするための入力スイッチをオンしたままにし
ておくような場合、走査終了判定を行うことによって、
走査終了判定以降に入力された画像データは不要データ
とみなし、これをバッファに蓄えたり、補正を行ったり
しないようにすることが可能となり、メモリ資源の有効
利用が図れ、ハードウエアの負担を軽減でき、また、不
要な画像を補正処理しないことから歪みの少ない補正処
理が行える。
【0217】また、本発明の画像処理装置は、請求項3
5によれば、前記請求項31、請求項32、請求項34
を組み合わせた構成とすることにより、たとえば、ユー
ザが画像入力を可能とするための入力スイッチをオンし
た状態で走査途中で画像入力部の走査を一端停止したの
ち、再び走査を開始したような場合においても、実際の
走査状態に対応した的確な走査状態の把握が行え、ま
た、走査開始時において、入力スイッチをオンした状態
で入力位置の位置合わせを行うような場合、走査開始判
定を行うことによって、走査開始判定前に入力された画
像データは不要データとみなし、これをバッファに蓄え
たり、補正を行ったりしないようにすることが可能とな
り、さらに、走査終了時においては、走査を終了した後
も、しばらくのあいだ、画像入力を可能とするための入
力スイッチをオンしたままにしておくような場合、走査
終了判定を行うことによって、走査終了判定以降に入力
された画像データは不要データとみなし、これをバッフ
ァに蓄えたり、補正を行ったりしないようにすることが
可能となり、メモリ資源の有効利用が図れ、また、不要
な画像を補正処理しないことから歪みの少ない補正処理
が行える。
【0218】本発明の画像処理装置は、請求項36によ
れば、前記請求項31から請求項34を組み合わせた構
成とすることにより、前記請求項35で述べた効果の
他、走査開始前に入力された画像データがリングバッフ
ァに書き込まれても、リングバッファの書き込み終了ア
ドレスが常に更新されるため、その書き込まれた画像デ
ータの領域は再び空き領域とすることができ、走査を開
始する前からバッファの書き込み領域がなくなってしま
うという不都合がなくなり、走査開始以降も画像データ
入力を長時間続けて行うことが可能となるという効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示すブロック図。
【図2】実施例1における停止状態判定を説明する図。
【図3】走査速度が遅い場合の停止状態判定を説明する
図。
【図4】走査速度が速い場合の停止状態判定を説明する
図。
【図5】文字の大きさによる停止状態判定を説明する
図。
【図6】文字が小さい場合の停止状態判定を説明する
図。
【図7】小刻みに走査と停止を繰り返した例を示す図。
【図8】走査速度が停止時間をまたいで算出される例を
説明する図。
【図9】走査速度が停止時間をまたいで算出される場合
における停止区間前後の速度推定方法を説明する図(そ
の1)。
【図10】走査速度が停止時間をまたいで算出される場
合における停止区間前後の速度推定方法を説明する図
(その2)。
【図11】停止区間前の推定速度が0以下となる場合の
停止区間前後の走査速度推定方法を説明する図。
【図12】停止区間前の推定速度が0以下とならない場
合の停止区間前後の走査速度推定方法を説明する図。
【図13】実施例1の全体の処理を説明するフローチャ
ート。
【図14】本発明の実施例2の構成を示すブロック図。
【図15】走査開始および終了を説明する図。
【図16】走査開始前の位置合わせを行う際に得られる
入力画像例を示す図。
【図17】実施例2の全体の処理を説明するフローチャ
ート。
【図18】走査開始時における走査停止状態により得ら
れる入力画像例を示す図。
【図19】図18で示す画像における走査開始時の速度
変化推定を説明する図。
【図20】走査開始前の入力画像が真っ白な場合の入力
画像例を示す図。
【図21】走査開始時における速度が0以下でないと推
定された場合の速度推定を説明する図。
【図22】走査開始時における速度が0以下と推定され
た場合の速度推定を説明する図。
【図23】本発明の実施例3の構成を示すブロック図。
【図24】実施例3を説明するに当たり本発明の問題点
を説明する図。
【図25】実施例3の動作を説明する図。
【図26】本発明の実施例4の構成を示すブロック図。
【図27】走査終了後に画像入力部が宙に浮いた状態で
入力される入力画像例を示す図。
【図28】走査終了時における走査停止状態により得ら
れる入力画像例を示す図。
【図29】図27で示す画像における走査終了時の速度
変化推定を説明する図。
【図30】走査終了後の入力画像が真っ白な場合の入力
画像例を示す図。
【図31】走査終了時における速度が0以下でないと推
定された場合の速度推定を説明する図。
【図32】走査終了時における速度が0以下と推定され
た場合の速度推定を説明する図。
【図33】実施例4の全体の処理を説明するフローチャ
ート。
【図34】本発明の実施例5の構成を示すブロック図。
【図35】実施例5においてさらにリングバッファ書き
込み終了位置更新手段を付加した構成図。
【図36】従来より用いられ本発明においても使用され
る画像入力部の構成図。
【図37】従来の画像処理装置の構成を説明するブロッ
ク図。
【図38】従来の画像処理装置において走査を一旦停止
した場合の処理を説明する図。
【図39】画像データの補正例を示す図。
【符号の説明】
100・・・画像入力部 101・・・第1のセンサ 102・・・第2のセンサ 200・・・画像処理部 210・・・バッファ(リングバッファ) 220・・・速度検出手段 221・・・第1の特徴抽出手段 222・・・第2の特徴抽出手段 223・・・特徴バッファ 224・・・特徴比較手段 225・・・速度判定手段 226・・・停止状態判定手段 227・・・停止状態前後速度判定手段 228・・・走査開始判定手段 229・・・走査開始速度判定手段 230・・・リングバッファ書き込み終了位置更新手段 231・・・走査終了判定手段 232・・・走査終了速度判定手段 240・・・画像補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−292053(JP,A) 特開 昭61−88658(JP,A) 特開 昭61−88657(JP,A) 特開 昭61−78274(JP,A) 特開 平3−286679(JP,A) 特開 平3−292052(JP,A) 特開 平8−23417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 430 G06T 3/00 200

Claims (36)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力部とこの画像入力部で読み取っ
    た画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源に
    より照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次元
    イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、手
    送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で読
    み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサが
    読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査速
    度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法にお
    いて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定工程と、 この停止状態判定工程により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記速度判定工程により判定された
    走査速度に基づいて走査停止状態の前後の走査速度を判
    定する停止状態前後速度判定工程と、 この停止状態前後速度判定工程および前記速度判定工程
    により得られた速度情報に基づいて入力画像の歪補正を
    行う画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記停止状態判定工程は、前記第1のセ
    ンサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像デ
    ータの時間的変化を観察し、或る一定時間以上画像の変
    化が無い場合、前記画像入力部の走査が停止していると
    判断することを特徴とする請求項1記載の画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記停止状態判定の指標とする或る一定
    時間は、走査停止状態前の走査速度をもとに算出される
    時間であることを特徴とする請求項2記載の画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記停止状態判定の指標とする或る一定
    時間は、読み取り対象文字の大きさをもとに算出される
    時間であることを特徴とする請求項2記載の画像処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記停止状態判定の指標とする或る一定
    時間は、走査停止状態前の走査速度と、読み取り対象文
    字の大きさとをもとにして算出される時間であることを
    特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記停止状態判定の指標とする或る一定
    時間は、100msec から200msec とすることを請求項2記
    載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記速度判定工程により判定される走査
    速度が、前記停止状態判定手段により判定された走査停
    止時間をまたいで算出される場合には、走査停止時間に
    よる走査速度への影響を考慮して走査速度の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記速度判定工程により判定される走査
    速度が、前記停止状態判定手段により判定された走査停
    止時間を跨いで算出される場合における走査停止状態以
    前の走査速度は、それ以前に算出された走査速度から推
    定して決定するとともに、走査停止状態以降の走査速度
    は、前記走査停止状態以前の走査速度により決定される
    ことを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記走査停止状態以前の走査速度の推定
    をそれ以前に算出された走査速度から推定した結果、推
    定走査速度が0以下となった場合には、前記走査停止状
    態以前の走査速度は、走査停止状態開始時点の走査速度
    に連続につながるような速度推定を行い、推定走査速度
    が0以下とならない場合には、前記走査停止状態以前の
    走査速度は、走査停止状態開始時点の走査速度に不連続
    につながるような速度推定を行うことを特徴とする請求
    項8記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記走査停止状態以前の走査速度によ
    り決定される走査停止状態以降の走査速度は、走査停止
    状態終了時点の走査速度に連続につながるような走査速
    度推定を行うことを特徴とする請求項8記載の画像処理
    方法。
  11. 【請求項11】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判
    定する走査開始判定工程と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定工程と、 この走査開始速度判定工程および前記速度判定工程によ
    り得られた速度情報に基づいて入力画像の歪みを補正す
    る画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記走査開始判定工程は、前記第1の
    センサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像
    データの時間的変化を観察し、画像データに変化が生じ
    た場合に、走査が開始したと判断することを特徴とする
    請求項11記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記走査開始判定工程は、前記第1の
    センサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像
    データの時間的変化を観察し、画像データに変化が生じ
    た場合においても、その画像データの黒領域が読み取り
    領域の端部に存在している場合には、走査は開始してい
    ないと判断することを特徴とする請求項11記載の画像
    処理方法。
  14. 【請求項14】 前記走査開始速度判定工程は、前記走
    査開始判定工程により判定された走査開始位置における
    走査速度を、前記速度判定工程により判定される走査開
    始直後の走査速度と、走査開始以前の入力画像をもとに
    推定することを特徴とする請求項11記載の画像処理方
    法。
  15. 【請求項15】 前記走査開始速度判定工程は、走査開
    始以前の入力画像に黒領域が存在し、しかもその黒領域
    が主走査方向における読み取り領域の端部に存在してい
    ない場合には、前記走査開始位置における走査速度を0
    とすることを特徴とする請求項14記載の画像処理方
    法。
  16. 【請求項16】 前記走査開始速度判定工程は、走査開
    始以前の入力画像が、真っ白の場合、または、入力画像
    に存在する黒領域が読み取り領域の端部に存在している
    場合には、前記走査開始位置における走査速度を、前記
    速度判定工程により判定される走査開始直後の走査速度
    から推定することを特徴とする請求項14記載の画像処
    理方法。
  17. 【請求項17】 前記走査開始直後の走査速度から前記
    走査開始位置における走査速度の推定を行う場合、走査
    開始位置における走査速度を推定した結果、推定走査速
    度が0以下となった場合には、走査開始位置の走査速度
    を0とすることを特徴とする請求項16記載の画像処理
    方法。
  18. 【請求項18】 前記画像補正工程は、前記走査開始判
    定工程により判定された走査開始位置以降の画像データ
    を補正することを特徴とする請求項11記載の画像処理
    方法。
  19. 【請求項19】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判
    定する走査開始判定工程と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定工程と、 前記第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データ
    を蓄えるバッファとしてリングバッファを用い、このリ
    ングバッファの書き込み終了アドレスを更新するリング
    バッファ書き込み終了位置更新工程と、 前記走査開始速度判定工程および前記速度判定工程によ
    り得られた速度情報に基づいて入力画像の歪みを補正す
    る画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  20. 【請求項20】 前記リングバッファ書き込み終了位置
    更新工程は、前記走査開始判定工程により走査開始と判
    定されるまでの間に書き込まれたデータに対しては、リ
    ングバッファの書き込み終了アドレスを常に更新するす
    ることを特徴とする請求項19記載の画像処理方法。
  21. 【請求項21】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を終了したか否かを判
    定する走査終了判定工程と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定工程と、 この走査終了速度判定工程および前記速度判定工程によ
    り得られた速度情報に基づいて入力画像の歪みを補正す
    る画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  22. 【請求項22】 前記走査終了判定工程は、前記第1の
    センサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像
    データの時間的変化を観察し、或る一定時間以上画像デ
    ータに変化が無い状態で、かつ、前記入力スイッチがオ
    フされた状態にある場合に、前記或る一定時間以上画像
    データに変化が無い状態の開始点を、走査終了点と判断
    することを特徴とする請求項21記載の画像処理方法。
  23. 【請求項23】 前記走査終了判定工程は、前記第1の
    センサおよび第2のセンサから得られるそれぞれの画像
    データの時間的変化を観察し、画像データに変化が生じ
    た場合においても、その画像データの黒領域が読み取り
    領域の端部に存在している状態で、かつ、前記入力スイ
    ッチがオフされた状態にある場合に、黒領域が読み取り
    領域の端部に存在しない画像データの最後の変化点を、
    走査終了点と判断することを特徴とする請求項21記載
    の画像処理方法。
  24. 【請求項24】 前記走査終了速度判定工程は、前記走
    査終了判定工程により判定された走査終了位置における
    走査速度を、前記速度判定工程により判定される走査終
    了直前の走査速度と、走査終了以後の入力画像をもとに
    推定することを特徴とする請求項21記載の画像処理方
    法。
  25. 【請求項25】 前記走査終了速度判定工程は、走査終
    了以後の入力画像に黒領域が存在し、しかもその黒領域
    が読み取り領域の端部に存在していない場合には、前記
    走査終了位置における走査速度を0とすることを特徴と
    する請求項24記載の画像処理方法。
  26. 【請求項26】 前記走査終了速度判定工程は、走査終
    了以後の入力画像が、真っ白の場合、または、入力画像
    に存在する黒領域が読み取り領域の端部に存在している
    場合には、前記走査終了位置における走査速度を、前記
    速度判定工程により判定される走査終了直前の走査速度
    から推定することを特徴とする請求項24記載の画像処
    理方法。
  27. 【請求項27】 前記走査開始直前の走査速度から前記
    走査終了位置における走査速度の推定を行う場合、走査
    終了位置における走査速度を推定した結果、推定速度が
    0以下となった場合には、走査終了位置の走査速度を0
    とすることを特徴とする請求項26記載の画像処理方
    法。
  28. 【請求項28】 前記画像補正工程は、前記走査終了判
    定工程により判定された走査終了位置以前の画像データ
    を補正することを特徴とする請求項21記載の画像処理
    方法。
  29. 【請求項29】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定工程と、 この停止状態判定工程により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記走査速度判定工程に基づいて走
    査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前後速
    度判定工程と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を開始したか否かを判定する走査開始判定工程と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定工程と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定工程と、 前記画像入力部の走査途中においては、前記停止状態前
    後走査速度判定工程および前記速度判定工程により判定
    された速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前
    記画像入力部の走査開始時においては、前記走査開始速
    度判定工程および前記速度判定工程により得られた速度
    情報に基づいて入力画像の歪み補正を行い、前記画像入
    力部の走査終了時においては、前記走査終了速度判定工
    程および前記速度判定工程により得られた速度情報に基
    づいて入力画像の歪み補正を行う画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  30. 【請求項30】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理方法に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    するとともに、前記第2のセンサが入力した画像デ−タ
    から特徴を抽出したのち、前記第1のセンサから抽出さ
    れた特徴データを特徴バッファに一時的に格納し、この
    特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の特徴
    抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関係を
    判定して、判定された対応関係に基づいて画像入力位置
    に対する走査速度を判定する速度判定工程と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定工程と、 この停止状態判定工程により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記走査速度判定工程に基づいて走
    査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前後速
    度判定工程と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を開始したか否かを判定する走査開始判定工程と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定工程と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を終了したか否かを判定する走査終了判定工程と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定工程と、 前記第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データ
    を蓄えるバッファとしてリングバッファを用い、前記画
    像入力部の走査開始時において、前記走査開始判定工程
    により走査開始と判定されるまでの間に書き込まれたデ
    ータに対しては、リングバッファの書き込み終了アドレ
    スを常に更新するリングバッファ書き込み終了位置更新
    工程と、 前記画像入力部の走査途中においては、前記停止状態前
    後走査速度判定工程および前記速度判定工程により判定
    された速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前
    記画像入力部の走査開始時においては、前記走査開始速
    度判定工程および前記速度判定工程により得られた速度
    情報に基づいて入力画像の歪み補正を行い、前記画像入
    力部の走査終了時においては、前記走査終了速度判定工
    程および前記速度判定工程により得られた速度情報に基
    づいて入力画像の歪み補正を行う画像補正工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  31. 【請求項31】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 この特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定手段と、 この停止状態判定手段により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記速度判定手段により判定された
    走査速度に基づいて走査停止状態の前後の走査速度を判
    定する停止状態前後速度判定手段と、 この停止状態前後速度判定手段および前記速度判定手段
    により得られた速度情報に基づいて入力画像の歪補正を
    行う画像補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  32. 【請求項32】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 前記特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判
    定する走査開始判定手段と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定手段と、 この走査開始速度判定手段により判定された走査開始時
    における走査速度および前記速度判定手段により判定さ
    れた走査速度に基づいて入力画像の歪みを補正する画像
    補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  33. 【請求項33】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 この特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を開始したか否かを判
    定する走査開始判定手段と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定手段と、 前記第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データ
    を蓄えるバッファとしてリングバッファを用い、このリ
    ングバッファの書き込み終了アドレスを更新するリング
    バッファ書き込み終了位置更新手段と、 前記走査開始速度判定手段および前記速度判定手段によ
    り得られた速度情報に基づいて入力画像の歪みを補正す
    る画像補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  34. 【請求項34】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 この特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査を終了したか否かを判
    定する走査終了判定手段と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定手段と、 この走査終了速度判定手段および前記速度判定手段によ
    り得られた速度情報に基づいて入力画像の歪みを補正す
    る画像補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  35. 【請求項35】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 この特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定手段と、 この停止状態判定手段により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記走査速度判定手段に基づいて走
    査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前後速
    度判定手段と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を開始したか否かを判定する走査開始判定手段と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定手段と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を終了したか否かを判定する走査終了判定手段と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定手段と、 前記画像入力部の走査途中においては、前記停止状態前
    後速度判定手段および前記速度判定手段により得られた
    速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前記画像
    入力部の走査開始時においては、前記走査開始速度判定
    手段および前記速度判定手段により得られた速度情報に
    基づいて入力画像の歪み補正を行い、前記画像入力部の
    走査終了時においては、前記走査終了速度判定手段およ
    び前記速度判定手段により得られた速度情報に基づいて
    入力画像の歪み補正を行う画像補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  36. 【請求項36】 画像入力部とこの画像入力部で読み取
    った画像デ−タを補正する画像処理部とからなり、光源
    により照射された原稿上の文字、図形等を読み取る一次
    元イメージセンサとしての第1,第2のセンサを有し、
    手送り方向に対して先に進む第1のセンサがある位置で
    読み取った画像デ−タを、後から進む前記第2のセンサ
    が読み取るまでの時間から走査速度を検出し、その走査
    速度に応じて画像デ−タを補正処理する画像処理装置に
    おいて、 前記第1のセンサが入力した画像デ−タから特徴を抽出
    する第1の特徴抽出手段および前記第2のセンサが入力
    した画像デ−タから特徴を抽出する第2の特徴抽出手段
    と、 前記第1の特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを一時
    的に格納する特徴バッファと、 この特徴バッファに格納された特徴デ−タと前記第2の
    特徴抽出手段で抽出された特徴デ−タを比較して対応関
    係を判定する特徴比較手段と、 この特徴比較手段により判定された対応関係に基づいて
    画像入力位置に対する走査速度を判定する速度判定手段
    と、 前記画像入力部が画像データ入力を可能とするための入
    力スイッチをオンした状態で走査停止状態となっている
    か否かを判定する停止状態判定手段と、 この停止状態判定手段により判定された走査停止状態の
    走査停止時間および前記走査速度判定手段に基づいて走
    査停止状態の前後の走査速度を判定する停止状態前後速
    度判定手段と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を開始したか否かを判定する走査開始判定手段と、 前記画像入力部の走査開始時における走査速度を判定す
    る走査開始速度判定手段と、 前記画像入力部が前記入力スイッチをオンした状態で走
    査を終了したか否かを判定する走査終了判定手段と、 前記画像入力部の走査終了時における走査速度を判定す
    る走査終了速度判定手段と、 前記第1のセンサおよび第2のセンサからの画像データ
    を蓄えるバッファとしてリングバッファを用い、前記画
    像入力部の走査開始時において、前記走査開始判定手段
    により走査開始と判定されるまでの間に書き込まれたデ
    ータに対しては、リングバッファの書き込み終了アドレ
    スを常に更新するリングバッファ書き込み終了位置更新
    手段と、 前記画像入力部の走査途中においては、前記停止状態前
    後速度判定手段および前記速度判定手段により得られた
    速度情報に基づいて入力画像の歪補正を行い、前記画像
    入力部の走査開始時においては、前記走査開始速度判定
    手段および前記速度判定手段により得られた速度情報に
    基づいて入力画像の歪み補正を行い、前記画像入力部の
    走査終了時においては、前記走査終了速度判定手段およ
    び前記速度判定手段により得られた速度情報に基づいて
    入力画像の歪み補正を行う画像補正手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
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