JP3120249B2

JP3120249B2 - 電動床下収納庫

Info

Publication number: JP3120249B2
Application number: JP03235383A
Authority: JP
Inventors: 治利太田
Original assignee: Johnan Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Johnan Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1991-08-22
Filing date: 1991-08-22
Publication date: 2000-12-25
Anticipated expiration: 2015-12-25
Also published as: JPH0552032A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は床に設けた開口部を通し
て収納ケースを昇降させる昇降用駆動機構部を備えた電
動床下収納庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、台所等における床の開口部に開閉
自在の蓋部を付設し、開口部の下方に設置した昇降用駆
動機構部によって収納ケースを開口部を通して昇降させ
るとともに、昇降する収納ケースの変位或は昇降用駆動
機構部の動作に連動させて蓋部の開閉を自動で行うよう
にした電動床下収納庫は、実公昭５７−３６７５９号公
報で開示される床下収納箱装置、実公昭５８−３０９０
６号公報で開示される床下収納装置、実開昭６４−７６
４６号公報で開示される床下収納装置、特開昭５７−１
９４６６号公報で開示される床下収納庫昇降装置におけ
る蓋体開閉機構等で知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、収納ケース
に収納される物品は袋物等のように比較的高さの低い物
品であれば、収納ケースの上昇高さは高いほうが収納或
いは取出を容易に行うことができるが、他方、ビン類等
のように比較的高さの高い物品であれば、収納ケースの
上昇高さはむしろ低目のほうが収納或いは取出を容易に
行うことができるとともに、昇降ストロークが短くなる
ことから、省エネルギー性の観点からも好ましい。

【０００４】しかし、上述した従来の電動床下収納庫は
収納ケースの上昇高さが比較的高い位置に一義的に決め
られていたため、このような要請に応えることができ
ず、結局、使用上の利便性や使い勝手、さらには省エネ
ルギー性の面において十分とはいえない難点があった。

【０００５】本発明はこのような従来の技術に存在する
課題を解決したものであり、利便性及び使い勝手の向上
を図るとともに、省エネルギー化に寄与できる電動式床
下収納庫の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る電動床下収
納庫Ｍは、床Ｆに設けた開口部Ｓを通して床下に配した
収納ケースＣｘ…を昇降させる昇降用駆動機構部２を備
えてなる電動床下収納庫を構成するに際して、特に、収
納ケースＣｘ…に対して異なる複数の上昇高さＨｘ、Ｈ
ｙ、Ｈｚを設定する設定機能部３と、収納ケースＣｘ…
を設定した上昇高さＨｘ…まで上昇させる制御機能部４
を備えることを特徴とする。また、本発明の他の形態に
係る電動床下収納庫Ｍは、開口部Ｓの下方両側に配した
水平ガイドレール５ｐ，５ｑに沿って移動するケース支
持部６により支持される複数の収納ケースＣｘ，Ｃｙ，
Ｃｚを備え、各収納ケースＣｘ…に対してそれぞれ異な
る上昇高さＨｘ…を設定する設定機能部３と、各収納ケ
ースＣｘ…を設定した上昇高さＨｘ…まで上昇させる制
御機能部４を備えることを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明に係る電動床下収納庫Ｍによれば、昇降
用駆動機構部２の作動により、床下に配した収納ケース
Ｃｘ…は床Ｆの開口部Ｓを通して昇降する。

【０００８】この際、設定機能部３により複数の収納ケ
ースＣｘ、Ｃｙ、Ｃｚに対して、それぞれ異なる上昇高
さＨｘ、Ｈｙ、Ｈｚを、例えば、収納ケースＣｘ…の高
さを検出可能な検出スイッチ７ｘ、７ｙ、７ｚによって
設定することにより、使用時に、任意の収納ケースＣｘ
…を指定すれば、昇降用駆動機構部２の作動により任意
の収納ケースＣｘ…は上昇するも、収納ケースＣｘ…が
対応する上昇高さＨｘ…まで上昇した時点で、対応する
検出スイッチ７ｘ…がＯＮし、これにより、制御機能部
４は昇降用駆動機構部２の作動を停止させる。

【０００９】これにより、各収納ケースＣｘ…は予め設
定された対応する異なる高さＨｘ…までそれぞれ上昇せ
しめられる。

【００１０】

【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。

【００１１】まず、本発明に係る電動床下収納庫Ｍの全
体的概略構成について、図１〜図４を参照して説明す
る。

【００１２】図２において、Ｆは台所等の床であり、矩
形状に形成した開口部Ｓには上から挿入した本体フレー
ム１１を設置する。本体フレーム１１は例えば複数のフ
レームメンバにより全体を直方体状に骨組構成し、その
上面部には前後一対の蓋部Ｌｘ、Ｌｙを付設する。この
場合、蓋部Ｌｘ、Ｌｙは各外端辺を本体フレーム１１の
前後に位置するフレームメンバにヒンジ結合し、両開き
式に構成する。

【００１３】また、本体フレーム１１には図１に示すよ
うな収納ケースを昇降させるための昇降用駆動機構部２
を取付ける。昇降用駆動機構部２は本体フレーム１１の
左右に位置する側面部に取付ける一対の昇降駆動ユニッ
ト１２…を備え、本体フレーム１１の内部に配した昇降
フレーム１３を昇降させる。図１には一方の昇降駆動ユ
ニット１２を示す。昇降駆動ユニット１２（他方も同
じ）は回動軸１５を介して回動自在に結合したメインア
ーム１６とサブアーム１７からなるＸアーム機構１４を
備え、メインアーム１６の一端とサブアーム１７の一端
は、昇降フレーム１３の左右方向一方の端辺に固定した
水平な可動レール１８にスライド自在に装填する。この
場合、サブアーム１７の一端は可動レール１８に対して
回動自在にのみ取付けてもよい。一方、メインアーム１
６の他端にはセクタギア１９を固定するとともに、メイ
ンアーム１６におけるセクタギア１９と回動軸１５の中
間位置は支軸２０を介して本体フレーム１１に回動自在
に取付ける。また、本体フレーム１１には固定レール２
１を取付け、この固定レール２１にサブアーム１７の他
端をスライド自在に装填する。さらにまた、２２は駆動
部であり、駆動モータ２３と減速ギア機構２４からな
る。減速ギア機構２４は駆動モータ２３の回転シャフト
に取付けたウォームギア２５、ウォームギア２５に噛合
するウォームホイール２６、ウォームホイール２６に同
軸一体のピニオン２７からなり、ピニオン２７は前記セ
クタギア１９に噛合する。

【００１４】よって、駆動モータ２３を作動させれば、
減速ギア機構２４を介してセクタギア１９が変位し、メ
インアーム１６は支軸２０を中心に回動変位する。この
結果、メインアーム１６の一端は昇降変位し、これに伴
って昇降フレーム１３も昇降する。

【００１５】一方、開口部Ｓの下方には、図４に仮想線
で示すような左右一対の水平ガイドレール５ｐ、５ｑを
配設する。各水平ガイドレール５ｐ…は施工性を考慮し
て、例えば本体フレーム１１の左右に位置する側面部に
取付ける中間レール部と、中間レール部の前後に位置す
る床構成材に取付ける前レール部及び後レール部の組合
わせにより構成できる。

【００１６】また、水平ガイドレール５ｐ、５ｑにはケ
ース支持部６を移動自在に装填する。ケース支持部６は
矩形枠状に構成したケース支持フレーム６ｘ、６ｙ、６
ｚからなり、相連結することにより三連式に構成する。
そして、ケース支持フレーム６ｘは収納ケースＣｘを、
ケース支持フレーム６ｙは収納ケースＣｙを、ケース支
持フレーム６ｚは収納ケースＣｚをそれぞれ支持する。
なお、各収納ケースＣｘ…は各ケース支持フレーム６ｘ
…に対して上方への変位が許容される。

【００１７】さらにまた、一端に位置するケース支持フ
レーム６ｚには図４に示す水平移動用駆動機構部３１を
設ける。同駆動機構部３１において、３２ｐ、３２ｑは
ケース支持部６の左右に取付けたワイヤガイドであり、
このワイヤガイド３２ｐ…には水平ガイドレール５ｐ、
５ｑ側に固定する固定部材３３ｐ、３３ｑをスライド自
在に装填する。一方、ケース支持フレーム６ｚの一端に
設けた支持プレート３４には駆動ユニット３５を取付け
る。駆動ユニット３５は駆動モータ３６と減速ギア機構
３７からなる。また、減速ギア機構３７は駆動モータ３
６の回転シャフトに取付けたウォームギア３８、ウォー
ムギア３８に噛合するウォームホイール３９、ウォーム
ホイール３９に同軸一体のピニオン４０からなり、ピニ
オン４０の１８０°対向位置には一対のギアードワイヤ
４１、４１を噛合させる。そして、各ギアードワイヤ４
１…の一端は自由端４１ｆ…とし、他端４１ｃ…はワイ
ヤガイド３２ｐ、３２ｑを通して固定部材３３ｐ、３３
ｑに結合する。

【００１８】よって、駆動モータ３６を作動させれば、
減速ギア機構３７により各ギアードワイヤ４１…が進退
変位するも、この際、各ギアードワイヤ４１…の他端４
１ｃ…は固定部材３３ｐ、３３ｑを介して水平ガイドレ
ール５ｐ、５ｑに固定されているため、その反力により
ケース支持部６は水平ガイドレール５ｐ、５ｑに沿って
進退移動（自走）する。

【００１９】一方、図２及び図４に示すように、ケース
支持部６の左右であって、連続した前後一対の収納ケー
スＣｘとＣｙ間の略中央位置、即ち、ケース支持フレー
ム６ｙにおけるケース支持フレーム６ｘ側には、水平方
向横方に突出した主係合部４２、４２を設ける。また、
ケース支持フレーム６ｙの左右であって、ケース支持フ
レーム６ｚ寄りには、主係合部４２…と同様に構成した
補助係合部４３、４３を設けるとともに、ケース支持フ
レーム６ｚの左右であって、ケース支持フレーム６ｙ寄
りには、主係合部４２…と同様に構成した補助係合部４
４、４４を設ける。この場合、各補助係合部４３…、４
４…の位置は主係合部４２が後述するスタンバイ位置Ｕ
以外の全ての位置において、少なくとも各係合部４２
…、４３…、４４…の一つが後述する蓋開閉リンク機構
部４５ｘ…又は４５ｙ…に係合し、蓋部Ｌｘ、Ｌｙを開
いた状態に保持可能な位置を選定する。このため、補助
係合部は一又は二以上の任意の数量を選定できる。

【００２０】他方、図２及び図３に示すように、係合部
４２、４２が開口部Ｓの前後方向中央に位置するスタン
バイ位置Ｕにおいて蓋Ｌｘ、Ｌｙを閉じ、かつ係合部４
２、４２がスタンバイ位置Ｕ以外の位置において係合部
４２…、４３…、４４…と係合することにより、蓋Ｌ
ｘ、Ｌｙを開く前後一対の蓋開閉用のリンク機構部４５
ｘ…、４５ｙ…をそれぞれ左右に設ける。なお、各リン
ク機構部４５ｘ…と４５ｙ…はギアを介して連動する。

【００２１】次に、本発明に係る電動床下収納庫Ｍの要
部構成について、図１を参照して説明する。

【００２２】３は設定機能部であり、例えば、マイクロ
スイッチを利用した検出スイッチ７ｘ、７ｙ、７ｚを用
いて構成する。各検出スイッチ７ｘ…は前述した本体フ
レーム１１に取付け、各検出スイッチ７ｘ…の取付位置
は各収納ケースＣｘ…の上昇高さに対応させる。即ち、
検出スイッチ７ｘは比較的低い上昇高さＨｘを、検出ス
イッチ７ｚは比較的高い上昇高さＨｚを、検出スイッチ
７ｙは当該高さＨｘとＨｚの中間位置となる上昇高さＨ
ｙに対応させてそれぞれ取付ける。他方、昇降フレーム
１３には各検出スイッチ７ｘ…のスイッチレバー部７ｘ
ｓ…を操作可能な操作ノブ５１を取付ける。これによ
り、各収納ケースＣｘ…が対応する上昇高さＨｘ…に上
昇すれば、操作ノブ５１が対応する検出スイッチ７ｘ…
をＯＮさせ、その高さを検出できる。

【００２３】また、４は制御機能部であり、操作パネル
５２を接続した制御回路５３を含む。各検出スイッチ７
ｘ…は制御回路５３に接続するとともに、さらに、制御
回路５３には前述した昇降用駆動機構部２における駆動
モータ２３及び水平移動用駆動機構部３１における駆動
モータ３６を接続する。なお、操作パネル５２には格納
ボタンＢｉ、収納ケースＣｘの上昇ボタンＢｘ、収納ケ
ースＣｙの上昇ボタンＢｙ、収納ケースＣｚの上昇ボタ
ンＢｚをそれぞれ備える。

【００２４】次に、本発明に係る電動床下収納庫Ｍの全
体動作について説明する。

【００２５】まず、非使用時の場合、係合部４２…は図
２に示すように、開口部Ｓの前後方向中央のスタンバイ
位置Ｕに位置する。この結果、各リンク機構部４５ｘ…
及び４５ｙ…に対する係合部４２…の係合は解除され、
蓋Ｌｘ、Ｌｙは自重により閉じるとともに、各収納ケー
スＣｘ、Ｃｙ、Ｃｚのうち収納ケースＣｘとＣｙが開口
部Ｓに対して前後対称位置に待機する。

【００２６】一方、任意の収納ケース、例えば収納ケー
スＣｘを使用する場合には上昇ボタンＢｘを押せばよ
い。これにより、水平移動用駆動機構部３１が作動し、
ケース支持部６は水平ガイドレール５ｐ…に沿って移動
するとともに、収納ケースＣｘは開口部Ｓの真下まで移
動する。この際、ケース支持部６の移動により、係合部
４２…はスタンバイ位置Ｕ以外の位置に移動するため、
係合部４２…はリンク機構部４５ｙ…に係合し、蓋Ｌｘ
及びＬｙを全開させるとともに全開状態を保持する。そ
して、昇降用駆動機構部２の作動により、昇降フレーム
１３は上昇し、開口部Ｓの下方に位置する収納ケースＣ
ｘは開口部Ｓを通して床Ｆの上方に上昇せしめられる。
収納ケースＣｘが上昇高さＨｘに達すれば、操作ノブ５
１は検出スイッチレバー部７ｘｓを押すため、検出スイ
ッチ７ｘはＯＮする。この結果、制御回路５３は昇降用
駆動機構部２における駆動モータ２３を停止させる。

【００２７】なお、この状態から収納ケースＣｘを床下
に格納する場合には格納ボタンＢｉを押せばよい。これ
により、各駆動機構部２及び３１は逆方向に作動し、収
納ケースＣｘは上昇高さＨｘから図２に示す位置に戻さ
れるとともに、係合部４２…もスタンバイ位置Ｕに戻
り、蓋Ｌｘ、Ｌｙは閉じられる。

【００２８】このような動作は収納ケースＣｙ、Ｃｚを
使用する場合にも同様であり、収納ケースＣｙは上昇高
さＨｙまで、収納ケースＣｚは上昇高さＨｚまで上昇せ
しめられる。なお、収納ケースＣｚの場合には、図３に
示すように、主係合部４２…は蓋開閉リンク機構部４５
ｘ…を通過し、係合が解除されるが、この係合が解除さ
れる前に、補助係合部４３…又は４４…の一方又は双方
が、蓋開閉リンク機構部４５ｘ…に係合するため、蓋部
Ｌｘ、Ｌｙはそのまま開状態に保持される。

【００２９】よって、収納ケースＣｘの場合には比較的
低い上昇高さＨｘとなるため、ビン類等の高さの高い物
品を収容すれば、収納及び取出が容易になるとともに、
消費電力の節減が可能となる。また、収納ケースＣｚの
場合には比較的高い上昇高さＨｚとなるため、袋物等の
ように高さの低い物品を収容すれば、収納や取出が容易
となる。なお、収納ケースＣｙの場合にはこれらの中間
的な物品の収納に適している。

【００３０】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
例えば、実施例は三つの収納ケースに対してそれぞれ異
なる複数の上昇高さを設定したが、単一の収納ケースに
対して複数の異なる高さを設定してもよい。また、収納
ケースは二つ又は四つ以上であってもよい。さらにま
た、上昇高さの設定は検出スイッチを用いたが、例え
ば、駆動モータに回転数検出器等を付設し、収納ケース
の上昇高さを駆動モータの回転数等により設定してもよ
い。その他、細部の構成、形状等において、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で任意に変更できる。

【００３１】

【発明の効果】このように、本発明に係る電動床下収納
庫は収納ケースに対して異なる複数の上昇高さを設定す
る設定機能部と、収納ケースを設定した上昇高さまで上
昇させる制御機能部を備えてなるため、どのような物品
であっても収納ケースに対して容易に収納及び取出を行
うことができ、利便性及び使い勝手の向上を図れるとと
もに、省エネルギー化に寄与できるという顕著な効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電動床下収納庫の要部を示す構成
図、

【図２】同電動床下収納庫の非使用時の模式的側面構成
図、

【図３】同電動床下収納庫の使用時（動作時）における
模式的側面構成図、

【図４】同電動床下収納庫の模式的平面構成図、

【符号の説明】

２昇降用駆動機構部３設定機能部４制御機能部５ｐ… 水平ガイドレール６ケース支持部Ｈｘ… 上昇高さＭ電動床下収納庫Ｆ床Ｓ開口部Ｃｘ… 収納ケース

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】床に設けた開口部を通して床下に配した
収納ケースを昇降させる昇降用駆動機構部を備えてなる
電動床下収納庫において、収納ケースに対して異なる複
数の上昇高さを設定する設定機能部と、収納ケースを設
定した上昇高さまで上昇させる制御機能部を備えること
を特徴とする電動床下収納庫。
【請求項２】床に設けた開口部を通して床下に配した
収納ケースを昇降させる昇降用駆動機構部を備えてなる
電動床下収納庫において、開口部の下方両側に配した水
平ガイドレールに沿って移動するケース支持部により支
持される複数の収納ケースを備え、各収納ケースに対し
てそれぞれ異なる上昇高さを設定する設定機能部と、各
収納ケースを設定した上昇高さまで上昇させる制御機能
部を備えることを特徴とする電動床下収納庫。