JP3120050U - 切粉受けカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】あらゆる回転刃の周りに切粉が飛散するのを予防でき、しかも作業現場で簡便に使用できる切粉受けカバーを提供する。
【解決手段】切粉受けカバー10は、出力軸1を本体ヘッド2から突出した回転機3に取付けられるものであり、出力軸1に接続された回転刃4の周りを囲繞する伸縮フード5と、回転機3の本体ヘッド2に伸縮フード5を接続する継手部材6と、伸縮フード5と継手部材6との間に介在し回転刃4の遠心方向に凹形を成す切粉溜め部材7とを備える。出力軸1と回転刃4とはそれぞれの軸方向を一致させている。
【選択図】 図1
【解決手段】切粉受けカバー10は、出力軸1を本体ヘッド2から突出した回転機3に取付けられるものであり、出力軸1に接続された回転刃4の周りを囲繞する伸縮フード5と、回転機3の本体ヘッド2に伸縮フード5を接続する継手部材6と、伸縮フード5と継手部材6との間に介在し回転刃4の遠心方向に凹形を成す切粉溜め部材7とを備える。出力軸1と回転刃4とはそれぞれの軸方向を一致させている。
【選択図】 図1
Description
本考案は、ドリル、ホールソー、又はコアドリル(以下で「回転刃」と総称する。)を用いて穿孔作業を行う際に、回転刃の周りに飛散する切粉を受け留める切粉受けカバーに関する。
図9に示す回転機3は、作業者が片手で把持できるグリップ31、及びバッテリー32を備えており、「ハンディドリル」等と呼ばれるものである。回転機3は、その本体ヘッド2から出力軸1を突出し、出力軸1にチャックを介して回転刃4が着脱自在に取付けられている。回転機3を用いて天井板、石膏ボード、壁パネル、又は壁板Wに穿孔する場合に、回転刃4の根元部に取付けたカバー80により、回転刃4の周りに切粉が飛散するのを防止する試みがある。この他、下記の特許文献には、回転刃の周囲をカバー等で覆う技術が開示されている。
特開昭61−219509号公報
特開平06−270005号公報
しかしながら、複数の箇所を順に穿孔する場合、先ず一箇所の穿孔作業を行った後、作業員が、回転機3を他所へ移動させようとして、図10に示すように、回転機3の本体ヘッド2を不用意に下向きにすると、カバー80の中に溜まった切粉が床等に落下し、又は切粉が作業員の目に入るという不具合が起こる。特に、足場等に登って穿孔作業を行う場合、1回の穿孔作業を行う毎に、カバー80の中の切粉を排除することは困難であるので、作業員は足場等に1度登れば数回の穿孔作業を続けて行わなければならない。このため、過度に多くの切粉がカバー80に溜まるので、作業員が回転機3の本体ヘッド2を水平に向けた状態、例えば回転機3を壁板Wから離した直後に、上記の不具合が起こる。
また、図10には、回転刃4がカバー80から突出した形態を表している。本来は、回転刃4の刃先をカバー80の内方へ僅かに後退させるのが望ましいが、市販されている回転刃4は極めて多様であり、その全長は必ずしも既成のカバー80より短いとは限らない。上記のようにカバー80から突出した回転刃4を壁板Wに切り込ませると、回転刃4の周りに飛散した切粉が、カバー80と壁板Wとの間を通り抜けることになり、上記の不具合が起こる。
また、回転刃4の根元部にカバー80を取付ける構造は、回転刃4と共にカバー80が回転する危険性がある。これは、回転刃4とカバー80との間にベアリング等を介在して、回転刃4のトルクがカバー80に直接伝わるのを防止することで、ある程度は回避できるが、回転刃4とカバー80との機械的な接続を完全に遮断するには至らない。
本考案は、上記の実情に鑑みて成されたものであり、あらゆる回転刃の周りに切粉が飛散するのを予防でき、しかも作業現場で簡便に使用できる切粉受けカバーを提供することを目的とする。
本発明は、出力軸を本体から突出した回転機に取付けられる切粉受けカバーに係るものであって、前記出力軸に接続され前記出力軸の軸方向に延びる回転刃の周りを囲繞する伸縮フードと、前記回転機の本体に前記伸縮フードを接続する継手部材と、前記伸縮フードと前記継手部材との間に介在し前記回転刃の遠心方向に凹形を成す切粉溜め部材とを備えることを特徴とする。
本発明は、出力軸を本体から突出した回転機に取付けられる切粉受けカバーに係るものであって、前記出力軸に接続され前記出力軸の軸方向に延びる回転刃の周りを囲繞する伸縮フードと、前記回転機の本体に前記伸縮フードを接続する継手部材とを備え、前記伸縮フードと前記継手部材との間に、前記回転刃の周りに切粉を溜める空隙を確保したことを特徴とする。
前記伸縮フードは、先端及び後端を有する蛇腹管を、前記先端と後端との間で切断することにより、前記回転刃の軸方向の全長に相当する長さに成形されるものであることが好ましい。
また、前記伸縮フードは、内周面、先端、及び後端を有し、互いに前記軸方向から対面する前方傾斜面と後方傾斜面との間に画定される周溝を前記内周面に形成し、且つ前記前方傾斜面と前記後方傾斜面とが、前記先端から後端へ向って起伏を繰り返す蛇腹管であり、前記前方傾斜面が前記軸方向に対して傾く前方傾斜角度を、前記後方傾斜面が前記軸方向に対して傾く後方傾斜角度より大きく設定したものであっても良い。
或いは、前記伸縮フードは、前記回転刃を内側に挿通させる口縁枠と、前記口縁枠を前記継手部材に前記軸方向へ変位自在に接続する弾性体と、前記口縁枠と前記継手部材との間を密閉する可撓筒体とを備えることを特徴とする。
以上に述べた伸縮フードは、透明な周面部を有し、前記軸方向に沿って延びる基準線を、前記周面部に付したものであっても良い。
本考案に係る切粉受けカバーによれば、例えば壁板の穿孔作業を行う際に、回転刃の周りを伸縮フードで囲繞することにより、回転刃の周りに飛散しようとする切粉を受け止めることができる。そして、穿孔作業が終了したところで、作業者が伸縮フードを上向きに傾けると、伸縮フードの中の切粉が切粉溜め部材へ滑落する。この後、作業員が伸縮フードを誤って下向きにしても、切粉が直ちに切粉溜め部材から蛇腹管へ向って逆流することはないので、切粉が床等に落下することはなく、又は切粉が作業員の目に入るという不具合も起こらない。
更に、伸縮フードを構成する蛇腹管を、その先端と後端との間で切断することにより、蛇腹管の長さを、回転刃の軸方向の全長に相当する長さとなるよう調節できる。従って、当該切粉受けカバーによれば、あらゆる回転刃の周りを伸縮フードで確実に囲繞できるので、回転刃の仕様に関わらず、上記の効果を達成することができる。
更に、伸縮フードは、軸方向に沿って延びる基準線を、透明な周面部に付したものであるので、例えば壁板の穿孔作業に先立って、同壁板の穿孔すべき位置に付された罫書き線に基準線を合致させることにより、回転刃の中心を所望に位置決めできる。また、基準線の周面部における配置は蛇腹管を何処で切断しても変わらないので、基準線による上記の位置決めは、蛇腹管を切断する箇所に関わらず達成できる。
また、前方傾斜面と後方傾斜面とが先端から後端へ向って互いに起伏を繰り返す蛇腹管を、伸縮フードとして適用した場合、次の利点が得られる。蛇腹管の周溝の前方傾斜面が軸方向に対して傾く前方傾斜角度は、後方傾斜面が軸方向に対して傾く後方傾斜角度よりも大きく設定さているので、作業者が伸縮フードを上向きにすれば、蛇腹管の中の切粉は、後方傾斜面に沿って切粉溜め部材へ速やかに滑落する。反対に、作業員が伸縮フードを誤って下向きにしても、切粉が蛇腹管の先端へ向かうのを前方傾斜面によって阻止することができる。
また、本考案に係る切粉受けカバーに適用した伸縮フードは、口縁枠を継手部材に弾性体を介して接続し、口縁枠と継手部材との間を可撓筒体で密閉したものであるので、回転刃の周りを可撓筒体で囲繞することにより、穿孔作業に伴なって回転刃の周りに飛散しようとする切粉を受け止めることができる。更に、回転刃が壁板に没入するに従って弾性体が撓むので、口縁枠と継手部材との間隔が短縮する。そして、回転刃が壁板を貫通したところで、作業者が回転刃を壁板から引き抜けば、穿孔作業が終了する。この時点で弾性体が復元する。
本考案に係る切粉受けカバーについて図面を参照しながら説明する。図中の各要素は説明の便宜を優先してアウトスケールで表示しており、実際の寸法に基づくものではない。また、従来例として述べた要素、及び以下の各実施例で共通する要素には、それぞれの図示の有無に関わらず、重複した説明を避けるため、同じ符号又は同じ呼称を用いる。
図1に示すように、切粉受けカバー10は、出力軸1を本体ヘッド2から突出した回転機3に取付けられるものであり、出力軸1に接続された回転刃4の周りを囲繞する伸縮フード5と、回転機3の本体ヘッド2に伸縮フード5を接続する継手部材6と、伸縮フード5と継手部材6との間に介在し回転刃4の遠心方向に凹形を成す切粉溜め部材7とを備える。
出力軸1と回転刃4とはそれぞれの軸方向を一致させている。また、特に断らない限り「接続」とは、一の部材の内側に他の部材を嵌め込むこと、一の部材の雄ねじを他の部材の雌ねじに螺合すること、或いは、2つの部材をボルト、バンド、又は粘着テープ等で結束することを意味する。
伸縮フード5は、先端81及び後端82を有する長尺な蛇腹管8を主体とし、先端81から後端82までの全長は約5〜60cmに設定されている。実際に、切粉受けカバー10を使用するときには、蛇腹管8を先端81と後端82との間の適所にて切断することにより、蛇腹管8を回転刃4の軸方向の全長に相当する長さに成形する。言い換えると、回転刃4の全体を囲繞できる形状となるよう蛇腹管8を成形する。ここで、回転刃4の軸方向の全長とは、図示の通り継手部材6に回転機3の本体ヘッド2を接続した状態で、蛇腹管8の切り口である伸縮フード5の口縁51よりも回転刃4の刃先が僅かに後退、或いは、伸縮フード5の口縁51と回転刃4の刃先とが図中で重なるような蛇腹管8の長さを意味する。
伸縮フード5の材質としては、弾性に富んだ合成樹脂又はゴム等が好ましい。また、伸縮フード5に透明な材質を適用すれば、その周面部52を透して作業員は伸縮フード5の外側から回転刃4を目視することができる。この場合、図2(a)に示すように、伸縮フード5の周面部52に、回転刃4の軸方向に沿って延びる4本の基準線9を、互いに90°の等ピッチで割り付ける。そして、同図(b)に示すように、穿孔作業に先立って壁板Wに付された十字の罫書き線に、4本の基準線9をそれぞれ合致させることにより、点Oで指した回転刃4の中心を、罫書き線の交点に容易且つ正確に位置決めできる。従って、上記の壁板Wにポンチを打つ作業を省略しても良い。
また、4本の基準線9の配置は、蛇腹管8を先端81と後端82との間の何処で切断しても同じなので、4本の基準線9による位置決めは、蛇腹管8を切断する箇所に関わらず達成できる。同図(c)は、3本の基準線9を120°の等ピッチで周面部52に付した例を示している。
図1に示すように、切粉溜め部材7は、蛇腹管8の後端82付近を回転刃4の遠心方向に膨らませることにより、後端82付近の内部の容積を積極的の増大させた部位である。同図では、蛇腹管8、切粉溜め部材7、及び継手部材6を一体物として表しているが、個々の要素を別ピースとして成形し、これらを互いに着脱自在に接合しても良い。
継手部材6は、適度に弾性変形できる筒体であり、その内側に回転機3の本体ヘッド2を着脱自在に嵌め込むことができる。一般に普及している回転機3の形態は多様であるため、本体ヘッド2の断面は円形に限らず、四角形やその他の多角形に近いのものがある。このような本体ヘッド2の断面の形状に照らして、継手部材6を適宜に変形、又は交換できるように、数種の継手部材6を準備しておくことが望ましい。
切粉受けカバー10を取付けた回転機3で穿孔作業を行うには、例えば壁板Wに回転刃4の刃先を押付ける。この状態で、伸縮フード5の口縁51が壁板Wに密接するので、回転刃4の周りに飛散しようとする切粉は、伸縮フード5によって確実に受け止められる。作業者が回転刃4を壁板Wに更に強く押付けると、回転刃4が壁板Wに徐々に没入し、これに従って蛇腹管8が短縮する。
続いて、回転刃4が壁板Wを貫通したところで、作業者が回転刃4を壁板Wから引き抜けば、図3(a)に示すように穿孔作業が終了する。この時点で、蛇腹管8が伸長し自然長に復元する。回転刃4としてドリルを適用した場合、ドリルはホールソーに比べて穿孔時に切り込むストロークが深いので、弾性的に伸縮できる範囲の広い蛇腹管8は、伸縮フード5の最適な素材である。
また、穿孔作業が終了した後、同図(b)に示すように、作業者が回転機3の本体ヘッド2と共に伸縮フード5を上向きにするだけで、蛇腹管8の下側に集まった殆どの切粉は切粉溜め部材7へ滑落し、切粉溜め部材7に蓄積されることになる。このとき、蛇腹管8の周溝83に落ち込んだ僅かな切粉は、溜め部材7へ滑落しないで蛇腹管8に残留するが、作業員が回転機3の本体ヘッド2と共に伸縮フード5を誤って下向きにしても、切粉溜め部材7、及び蛇腹管8の中の切粉が、直ちに伸縮フード5の口縁51から落下することはない。
以上に述べた穿孔作業は、回転刃4の軸方向を水平方向に向けて行ったが、天井板に穿孔する場合のように、回転刃4の軸方向を鉛直方向に向けて穿孔作業する場合には、同作業の最中に、切粉溜め部材7に切粉が自然に集まるので、作業者は穿孔作業が終了した時点で回転機3の本体ヘッド2の向きを意識する必要はない。また、足場等に1度登った作業員がそのまま数回の穿孔作業を続けて行う場合でも、数回の穿孔作業に伴ない発生する切粉を切粉溜め部材7に蓄積できる。このため、蛇腹管8の中に過度に溜まった切粉が、蛇腹管8から落下することはなく、又は作業員の目に入る惧れがない。
また、切粉受けカバー10は、継手部材6を回転機3の本体ヘッド2に接続する構造であるので、回転刃4と共に蛇腹管8が回転する危険性が全くない。このため、穿孔作業の最中に回転機3の本体ヘッド2が回転刃4の反力を受けて不意に回転しないように、作業者が本体ヘッド2付近を直に、又はハンドルを介して握る必要があっても、作業者は蛇腹管8に手が触れないよう細心の注意を払わなくて良い。
また、切粉受けカバー10は、図1に示した形態に限定されるものではなく、回転刃4の周りに切粉を溜める空隙を確保できるならば、切粉溜め部材7を省略して、蛇腹管8の内部の後端82付近、又は継手部材6の内部に切粉を溜めるようにしても良い。
本実施例に係る切粉受けカバー20は、伸縮フード5として、図4に示す蛇腹管11を適用したものである。蛇腹管11に透明の材料を適用し、その周面部に基準線9を付しても良い。また、蛇腹管11の当初の全長を上記のように約5〜60cmに設定しておき、これを所望の長さに切断しても良い。
蛇腹管11は、図5(a),(b)に示すように、互いに軸方向から対面する前方傾斜面12と後方傾斜面13との間に画定される周溝14を内周面に複数形成したものである。前方傾斜面12と後方傾斜面13とは、先端81から後端82へ向って蛇腹管11の内周面が起伏を繰り返すものである。
切粉受けカバー20を取付けた回転機3で穿孔作業を行うには、例えば壁板Wに回転刃4の刃先を押付ける。この状態で、図5(a)に示すように、伸縮フード5の口縁51が壁板Wに密接する。作業者が回転刃4を壁板Wに更に強く押付けると、回転刃4が壁板Wに徐々に没入し、これに従って蛇腹管11が短縮する。そして、回転刃4が壁板Wを貫通したところで、作業者が回転刃4を壁板Wから引き抜けば、同図(b)に示すように穿孔作業が終了する。この時点で、蛇腹管11が自然長に復元し、その周溝14の下側に切粉が集まる。
また、周溝14の前方傾斜面12が軸方向に対して傾く前方傾斜角度θ1は、後方傾斜面13が軸方向に対して傾く後方傾斜角度θ2よりも大きく設定さている。従って、作業者が回転機3の本体ヘッド2と共に伸縮フード5を上向きにすれば、上記のように周溝14に受け止められた切粉は、後方傾斜面13に沿って切粉溜め部材7へ速やかに滑落する。反対に、作業員が回転機3の本体ヘッド2と共に伸縮フード5を誤って下向きにしても、切粉が伸縮フード5の口縁51へ向うのを後方傾斜面13によって阻止できる。この他の構成、又は効果については実施例1と同様である。
本実施例に係る切粉受けカバー30は、その伸縮フードを図6,7に示す形態とした点を除いて実施例1と同様である。即ち、伸縮フード50は、回転刃4を内側に挿通させられる程度の内径を有する口縁枠52と、口縁枠52を継手部材6に軸方向へ変位自在に接続する弾性体53と、口縁枠52と継手部材6との間を密閉する可撓筒体54とを備える。口縁枠52は、円形のものを図示しているが四角形やその他の多角形でも良い。弾性体53としては、図6に示すの板ばねに限らず、図7に示すコイルばねを適用できる。可撓筒体54としては薄手の合成樹脂フィルム、紙、又は布等を筒形に成形したものを適用できる。可撓筒体54は透明であることが好ましく、更には、可撓筒体54に基準線9を付しても良い。
切粉受けカバー30を取付けた回転機3で穿孔作業を行うには、例えば壁板Wに回転刃4の刃先を押付ける。この状態で、伸縮フード50の口縁枠52が壁板Wに密接する。符号55は、口縁枠52と壁板Wとの気密を確保するために、口縁枠52の端面に貼付けられるパッキン材を指している。作業者が回転刃4を壁板Wに強く押付けると、回転刃4が壁板Wに徐々に没入する。これに従って弾性体53が撓むことにより、口縁枠52が図示の位置から継手部材6に接近するので、口縁枠52と継手部材6との間隔が短縮する。
続いて、回転刃4が壁板Wを貫通したところで、作業者が回転刃4を壁板Wから引き抜けば、穿孔作業は終了する。この時点で弾性体53が復元して口縁枠52と継手部材6との間隔が伸長することにより、口縁枠52が図示の位置に復帰する。また、可撓筒体54は、口縁枠52と継手部材6との間隔が伸縮するのに伴なって自在に変形できる。また、可撓筒体54の内側に、ある程度の切粉を溜めるようにしても良い。この他の作用、又は効果については実施例1と同様である。
尚、本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、又は変形を加えて実施しても良く、以下のように実施することもできる。
図8(a)に示すように、継手部材6として、互いに軸方向に隔たる一端開口61、及び他端開口62を有する複数の筒体63〜64を準備する。複数の筒体63〜64は、軸方向に整列した状態で互いに隣接する筒体同士の一方に、他方の筒体を接続する(嵌め込む)ことができる。例えば、作業者が筒体64を用いて回転機3の接続を行う場合は、最小径の筒体65は使用しない。そして、蛇腹管8に形成した継口部66に最大径の筒体63の一端開口61を接続し、この筒体63の他端開口62に、筒体64の一端開口61を接続し、次いで筒体64の他端開口62に回転機3の本体ヘッド2を接続する。この要領で、筒体63〜64の中から選択した何れかの筒体に、回転機3の本体ヘッド2を接続するようにしても良い。
また、図8(b)に示すように、回転刃4として外径が100mmを超えるようなコアドリルを適用する場合、蛇腹管8の後端開口84に継手部材6を着脱自在に接続する。蛇腹管8を継手部材6から取外せば、継手部材6を回転機3の本体ヘッド2に接続したままの状態で、回転刃4を交換するために出力軸1のチャックを緩め、又は同チャックを締付ける作業を行うことができる。更に、継手部材6の半分に相当する部位67と、ドットを付した残り半分に相当する部位68とを別ピースとして形成し、これらを着脱自在に接続しても良い。この場合、回転刃4を出力軸1に取付けたままの状態で、蛇腹管8及び継手部材6を、回転機3に接続し、又は回転機3から取外すことができる。
本考案に係る切粉受けカバーは、穿孔を行う対象物については特に限定されず、また回転刃が砥石又は鋸刃であっても上記の効果を達成できる。また、回転機は、必ずしも作業員が手持ちできる仕様に限らず、据付型の工作機械に、当該切粉受けカバーを取付けても良い。
1:出力軸
2:本体ヘッド(本体)
3:回転機
4:回転刃
5,50:伸縮フード
6:継手部材
8,11:蛇腹管
9:基準線
10,20,30:切粉受けカバー
12:前方傾斜面
13:後方傾斜面
14:周溝
52:口縁枠
52:周面部
53:弾性体
54:可撓筒体
81:先端
82:後端
83:周溝
2:本体ヘッド(本体)
3:回転機
4:回転刃
5,50:伸縮フード
6:継手部材
8,11:蛇腹管
9:基準線
10,20,30:切粉受けカバー
12:前方傾斜面
13:後方傾斜面
14:周溝
52:口縁枠
52:周面部
53:弾性体
54:可撓筒体
81:先端
82:後端
83:周溝
Claims (6)
- 出力軸を本体から突出した回転機に取付けられる切粉受けカバーであって、
前記出力軸に接続され前記出力軸の軸方向に延びる回転刃の周りを囲繞する伸縮フードと、前記回転機の本体に前記伸縮フードを接続する継手部材と、前記伸縮フードと前記継手部材との間に介在し前記回転刃の遠心方向に凹形を成す切粉溜め部材とを備えることを特徴とする切粉受けカバー。 - 出力軸を本体から突出した回転機に取付けられる切粉受けカバーであって、
前記出力軸に接続され前記出力軸の軸方向に延びる回転刃の周りを囲繞する伸縮フードと、前記回転機の本体に前記伸縮フードを接続する継手部材とを備え、前記伸縮フードと前記継手部材との間に、前記回転刃の周りに切粉を溜める空隙を確保したことを特徴とする切粉受けカバー。 - 前記伸縮フードは、先端及び後端を有する蛇腹管を、前記先端と後端との間で切断することにより、前記回転刃の軸方向の全長に相当する長さに成形されることを特徴とする請求項1又は2に記載の切粉受けカバー。
- 前記伸縮フードは、内周面、先端、及び後端を有し、互いに前記軸方向から対面する前方傾斜面と後方傾斜面との間に画定される周溝を前記内周面に形成し、且つ前記前方傾斜面と前記後方傾斜面とが、前記先端から後端へ向って起伏を繰り返す蛇腹管であり、
前記前方傾斜面が前記軸方向に対して傾く前方傾斜角度を、前記後方傾斜面が前記軸方向に対して傾く後方傾斜角度より大きく設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の切粉受けカバー。 - 前記伸縮フードは、前記回転刃を内側に挿通させる口縁枠と、前記口縁枠を前記継手部材に前記軸方向へ変位自在に接続する弾性体と、前記口縁枠と前記継手部材との間を密閉する可撓筒体とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の切粉受けカバー。
- 前記伸縮フードは、透明な周面部を有し、前記軸方向に沿って延びる基準線を、前記周面部に付したことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の切粉受けカバー。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013205127A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 原子力プラントにおける核燃料物質の切削装置および切削方法 |
JP2019206061A (ja) * | 2018-05-30 | 2019-12-05 | 中国電力株式会社 | 打撃工具 |
-
2005
- 2005-12-27 JP JP2005011008U patent/JP3120050U/ja not_active Expired - Fee Related
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