JP3119729B2 - 開閉試験装置 - Google Patents

開閉試験装置

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JP3119729B2
JP3119729B2 JP04236147A JP23614792A JP3119729B2 JP 3119729 B2 JP3119729 B2 JP 3119729B2 JP 04236147 A JP04236147 A JP 04236147A JP 23614792 A JP23614792 A JP 23614792A JP 3119729 B2 JP3119729 B2 JP 3119729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は開閉試験装置に係り、特
に、パソコン、端末装置等の蓋の耐久性を調べるための
開閉試験装置に関する。
【0002】パソコン、端末装置等の軽量化、小型化に
伴い、製品の構成材料は軽量化、薄肉化される傾向にあ
る。特に、ラップトップパソコン等では、蓋を開閉する
際、可動部分に力が加わるため、材料が薄くなると強
度、耐久性に問題が出てくる。
【0003】そこで、設計、試作段階で製品の耐久度を
調べておく必要がある。このための耐久試験に専用機、
ロボット等が使われるが、試験装置の設定を容易に簡便
に行えることが必要とされている。
【0004】
【従来の技術】従来、試作されたパソコン、端末装置等
の開閉試験(例えば蓋の開閉試験)は、人手、或いは専
用機で行われていた。しかし、耐久試験は数千〜数万回
行われるため、人手で試験するときには大きな負担とな
っていた。
【0005】また、専用機で試験するときには、蓋を開
閉するときの軌道を専用機に教示する必要があり、軌道
を教示する際の設定が煩雑であった。更に、疲労度を測
定するには、開閉試験装置から製品を外してトルク計等
で測り、測定後に再度軌道の教示を行う必要があった。
【0006】上記の課題を解決するものとして、蓋から
ロボットに働く円軌道の法線方向の接触力を基に倣い動
作をさせて、蓋を開閉するときの軌道を自動的に算出し
て、開閉試験動作を行う試験装置が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の試験装置によれ
ば、試験装置が自動的に蓋の円軌道を算出するため、試
験装置に対して軌道の教示をする必要がなく、試験装置
の設定を容易に簡便に行うことができる。
【0008】しかるに、この試験装置では、蓋の自重や
開閉時の摩擦が大きいと、開閉軌道を求めるために用い
る接触力が円軌道の法線方向と一致せず、正しい円軌道
を算出することが難しくなる。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、蓋の自重や摩擦が大きい端末装置等の開閉試験にお
いても、蓋の軌道を自動的に正しく算出して開閉試験動
作を行うことができる開閉試験装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図を示す。上記課題は図1に示す如く、開閉する試験対
象物を把持する把持手段13と、把持手段13の把持中
心の位置、及び試験対象物から上記把持手段13が受け
る力、を検出する検出手段14と、上記把持手段13の
把持中心を原点とする方向一定の座標系の全方向を所定
の力制御状態にする力制御の目標値を生成する力制御設
定手段21と、上記力制御状態において、上記把持手段
13の把持中心が移動する円軌道上の位置データを取得
し、上記円軌道を規定する円軌道データを生成する円軌
道データ生成手段24と、上記円軌道生成手段24から
供給される円軌道データと、前記検出手段14から供給
される現在の把持手段13の把持中心の位置データとを
基に、上記把持中心が上記円軌道上を移動するための軌
道制御の目標値、及び力制御の目標値を生成する円軌道
設定手段22と、試験動作開始時には、上記力制御設定
手段21を有効とし、上記円軌道設定手段22を無効と
し、上記円軌道生成手段24から円軌道データを生成し
たことを示す制御モード切り換え信号を供給されたとき
は、上記円軌道設定手段22を有効とし、上記力制御設
定手段21を無効とする制御モード選択手段23と上記
検出手段14から供給された位置信号及び力信号と、上
記力制御設定手段21又は円軌道設定手段22から供給
された軌道制御の目標値及び力制御の目標値とに応じ
て、上記把持手段13の軌道制御及び力制御を行う軌道
/力制御手段12とを有する構成とすることにより解決
される。
【0011】
【作用】本発明では、力制御設定手段21が、把持手段
13の把持中心を原点とする方向一定の座標系の全方向
を所定の力制御状態として把持手段13を移動させ、こ
の際、円軌道生成手段24が試験対象物の円軌道上の位
置データを取得し、上記円軌道を正しく規定する円軌道
データを生成する。このため、試験対象物の自重や摩擦
が大きい場合においても、試験対象物の円軌道を自動的
に正しく算出して開閉試験動作を行うことを可能とする
ことができる。
【0012】
【実施例】図2は本発明の一実施例の構成図を示す。同
図中、図1と同一構成部分には同一符号を付す。動作シ
ーケンス生成部31は、力制御設定手段21である中心
位置探索動作設定部32、円軌道倣い動作設定部33、
及び制御モード選択手段23である制御モード選択部3
4を有する。
【0013】また、作業座標系算出部35は、円軌道デ
ータ生成手段24である中心位置算出部37、及び作業
座標系演算部36からなる。なお、円軌道設定手段22
は、円軌道倣い動作設定部33、及び作業座標系演算部
36とからなる。また、軌道/力制御手段12は、軌道
制御部41、力制御部42、及び操作部43からなる。
検出手段14は、位置検出部44、及び力検出部45か
らなる。
【0014】把持手段13であるロボット53は、ある
支点を中心に開閉動作をする試験対象物である、例えば
端末装置等の蓋を把持し、開閉動作をさせる。
【0015】位置検出部44は、ロボット53の関節部
のモータの回転角を検出するエンコーダ、及びカウンタ
と、回転角から基準座標系へ座標を変換する座標変換部
からなり、基準座標系でのロボット53の把持中心の位
置を検出する。
【0016】力検出部45は、ロボット53のアームの
先端に接続された力覚センサと、力覚センサで検出され
た電気信号から基準座標系における接触力を算出する力
信号算出部からなり、基準座標系での試験対象物との接
触力を検出する。基準座標系での接触力の算出方法は、
後述する。
【0017】操作部43は、サーボ・モータ、パワーア
ンプ、D/Aコンバータ、補償器で構成され、軌道制御
部41、力制御部42で生成された基準座標系での速度
指令VP 、Vf に追従するように、ロボット53の関節
部を駆動する。
【0018】軌道制御部41は、位置検出部44で検出
されたロボット53の把持中心の位置と動作シーケンス
生成部31から与えられた目標位置を示す位置指令
0 、動作時間及び軌道制御ゲイン等の軌道制御パラメ
ータに基づいて、軌道制御方向の速度指令信号VP を生
成する。
【0019】力制御部42は、力検出部45で検出した
力信号と、動作シーケンス生成部31から与えられた目
標設定力(力指令F0 )、及び力制御パラメータとに基
づいて、力制御方向の速度指令信号Vf を生成する。
【0020】次に、動作シーケンス生成部31、作業座
標算出部35の各部の概略について説明する。開閉試験
の動作には、試験対象物の円軌道の中心位置を求める中
心位置探索動作と、円軌道の中心位置を算出した後に、
円軌道の倣い動作をする円軌道倣い動作とがある。
【0021】動作シーケンス生成部31は、力指令F0
の生成、力制御パラメータの力制御部42への転送、位
置指令X0 の生成、動作時間及び軌道制御ゲイン等の軌
道制御パラメータの軌道制御部41への転送、軌道制御
と力制御の切り換え、制御方向を示すベクトルの軌道制
御部41、力制御部42への設定を行う。
【0022】中心位置探索動作設定部32は、本開閉試
験装置の試験動作の開始時に、制御モード選択部34に
より有効とされ、ロボット53の把持中心を原点とする
方向一定の座標系の全方向を所定の力制御状態にするた
めの設定力(力制御目標値)を、力制御部42に設定す
る。これにより、ロボット53は、所定の力制御状態
で、把持中心が試験対象物の円軌道上を移動する。
【0023】中心位置算出部37は、上記力制御状態に
おいて、ロボット53の把持中心が移動する円軌道上の
位置データを複数取得し、この取得した位置データから
円軌道の中心位置を算出する。また、中心位置の算出を
終了した時点で、制御モードを中心位置探索動作から円
軌道倣い動作に切り換えることを指示する制御モード切
り換え信号を制御モード選択部34に供給する。
【0024】作業座標系演算部36は、中心位置算出部
37から供給された円軌道の中心位置のデータから、ロ
ボット53が倣い動作をするための作業座標系を算出
し、円軌道倣い動作設定部33に供給する。
【0025】円軌道倣い動作設定部33は、中心位置の
算出を終了した時点で、制御モード選択部34により有
効とされると、作業座標系演算部36から供給された作
業座標系と、オペレータにより設定された移動速度等に
基づいて、ロボット53の把持中心が試験対象物の円軌
道上を倣い動作で移動するための目標速度(軌道制御の
目標値)を軌道制御部41に設定し、設定力F0 (力制
御の目標値)を力制御部42に設定する。
【0026】次に、本実施例における作業座標系、基準
座標系について説明する。作業座標系は、ロボット53
の制御方向を記述するために用いられる、ロボット53
の把持中心を原点とする座標系で、基準座標系は、ロボ
ット53の基準となる固定の座標系である。作業座標系
は、中心位置探索動作時と、円軌道倣い動作時で異な
る。作業座標系のX、Y、Z軸のそれぞれの単位ベクト
ルnL 、oL 、aL を求めることで作業座標系を決定す
る。
【0027】図3は試験対象物である蓋71の開閉動作
と作業座標系の説明図を示す。中心位置探索動作時は、
図3(A)に示すように、ロボット53の把持中心を原
点とし、オペレータが指定した力Fp の発生方向をX軸
とし、X軸に直交する方向をY軸、Z軸とする作業座標
系を定義する。
【0028】図3の例では、図3(A)のIに示すよう
に、蓋71の動作開始位置において、円軌道の接線方向
に力Fp を設定し、この方向をX軸とし、円軌道の法線
方向をY軸、円軌道の有る面と垂直な方向(紙面に垂直
な方向)をZ軸としている。中心位置探索動作時の作業
座標系は、ロボット53の把持中心の移動に伴って原点
が移動するが、X軸、Y軸、Z軸の方向は変わらず一定
である。中心位置探索動作時の作業座標系の各軸を制御
方向と対応付けると、下記のようになる。
【0029】X軸 目標力FP の力制御方向 Y軸 目標力ゼロの力制御方向 Z軸 目標力ゼロの力制御方向 単位ベクトルnL 、oL 、aL は、目標力ベクトルFP
により下記の式から求める。
【0030】
【数1】
【0031】ベクトルoL は、ベクトルnL に垂直であ
り、内積nL ・oL =0が成立するように設定する。ま
た、ベクトルaL は、下記のように、nL とoL の外積
で表される。
【0032】aL =nL ×oL なお、単位ベクトルnL 、oL 、aL を、基準座標系で
表したベクトルを、 OL OL OL とする。
【0033】円軌道倣い動作時の作業座標系は、試験対
象物の開閉動作の制御方向を表すために用いられる。こ
の作業座標系では、図3(B)に示すように、ロボット
53の把持中心を原点とし、軌道円の法線方向をX軸、
接線方向をZ軸、X軸とZ軸に直交する方向をY軸とし
て定義する。円軌道倣い動作時の各軸を制御方向と対応
付けると、下記のようになる。
【0034】X軸 力制御方向 Y軸 目標力ゼロの力制御方向 Z軸 ロボットの進行方向 円軌道倣い動作時は、円軌道上の各点において、X軸、
Y軸、Z軸それぞれの単位ベクトル OL OL O
L (基準座標系での記述)を作業座標系算出部35が
算出する。
【0035】中心位置探索動作時、円軌道倣い動作時の
いずれの場合でも、試験装置の各部で、作業座標系と基
準座標系との間の変換が行われる。作業座標系で記述さ
れているベクトルを基準座標系表現に変換する変換行列
OL をベクトル OL OL OL で表すと、下
記のように表せる。
【0036】
【数2】
【0037】変換行列 OL は、作業座標系上で算出さ
れた速度指令の基準座標系への変換、基準座標系で表さ
れた位置、力の作業座標系への変換に用いられる。
【0038】次に、力制御部42について説明する。力
制御部42では、中心位置探索動作時には、試験動作開
始前にオペレータが指定した方向(X軸方向)へは、検
出した接触力を目標力FP に一致させる速度指令を生成
し、他の制御方向は、接触力をゼロとする速度指令を生
成する。
【0039】また、円軌道倣い動作時には、作業座標系
のX軸方向へは、接触力を目標力ゼロに一致させる速度
指令を生成し、Y軸方向へは、接触力をゼロとする速度
指令を生成する。
【0040】図4は力制御部42の説明図を示す。力制
御部42では、力検出部45の力覚センサで検出した力
を作業座標系の目標力に一致させる速度指令を生成す
る。この速度指令の生成のために、先ず、作業座標系上
での目標力と検出力との差を算出する。
【0041】基準座標系記述の接触力ベクトル O
qrを、作業座標変換部51にて、作業座標系記述に変換
する。作業座標系から基準座標系への変換は、作業座標
系の単位ベクトル OL OL OL で表せる、行
OL の転置行列 OL T を用いる。作業座標系記述
の接触ベクトル Lq は、下記のように表せる。
【0042】Lq OL T Oqr 従って、目標力ベクトル Loqと検出ベクトル Lq
の偏差 LdFは、下記のように表せる。
【0043】L dF= Loq−(− Lq )= Loq Lq 検出ベクトル Lq が負となるのは、接触ベクトル O
flw と法線ベクトル OL の向きが逆であることによ
る。
【0044】次に力補償器52により速度指令を生成す
る。力制御速度指令ベクトル Lf’は、力補償器52
のゲインGf を用いて、下記のように表せる。
【0045】Lf ’=Gf LdF 制御方向選択部53では、下記の選択行列 Lf によっ
て力制御方向の速度指令が抽出される。
【0046】中心位置探索動作状態では、力制御は、作
業座標系のX軸、Y軸、Z軸方向で行われ、下記の選択
行列 Lf によって全軸の力制御方向の速度指令が抽出
される。
【0047】Lf =diag(1 1 1 ) また、円軌道倣い動作時には、力制御は、作業座標系の
X軸、Y軸方向で行われ、下記の選択行列 Lf によっ
て力制御方向の速度指令が抽出される。
【0048】Lf =diag(1 1 0 ) 制御方向選択部53が生成する最終的な速度指令ベクト
Lf は、下記のように表せる。
【0049】Lf Lf Lf ’ 基準座標変換部54では、力制御速度指令 Lf を基準
座標系へ変換する。変換された速度指令 Of は、下記
のようになる。
【0050】Of OL Lf なお、ゲインGf 、選択行列 Lf は、動作シーケンス
生成部31より与えられる。
【0051】次に、軌道制御部41について説明する。
図5は軌道制御部41における速度指令生成の説明図を
示す。開閉試験動作では、軌道制御部41は円軌道倣い
動作時に用いられる。軌道制御部41では、ロボット5
3の把持中心の位置制御速度指令をロボット53の進行
方向である作業座標系のZ軸方向に生成する。
【0052】ロボット53の進行方向の速度指令は、関
数発生器61を指令源とする開ループ系から算出され
る。進行方向の速度指令は、オペレータが指定した、動
作時間tind 、最大速度vflw 、加速度aCLを基に、関
数発生器61で算出される。関数発生器61では、速度
関数が図6に示すような台形状の速度指令 Loaを生成
する。
【0053】ここで、一定速度動作開始時刻tstと、一
定速度動作終了時刻tenは、下記の式で与えられる。
【0054】tst=vflw /aCLen=tind −vflw /aCL 図6の速度関数を式で表すと、下記の式となる。
【0055】
【数3】
【0056】関数発生器で生成された速度 Loaは、作
業座標系のZ軸方向のみに発せられるため、制御方向選
択部62において、選択行列 Loa=diag(0 0
1)によって、進行方向の成分が抽出される。この
後、基準座標変換部63にて、基準座標系記述の速度 O
oaに変換される。基準座標系記述の速度 Ooaは、下
記の式で表せる。
【0057】Ooa OL Loa Loa 次に、本実施例における、中心位置探索動作、円軌道倣
い動作について詳しく説明する。試験動作開始前に、オ
ペレータは、動作シーケンス生成部31に対して、中心
位置探索動作に必要な、目標力FP 、動作開始位置
1 、移動距離L1、L2 を指定する。また、円軌道倣
い動作に必要な動作時間tind 、最大速度v flw 、加速
度aCLを動作シーケンス生成部31に指定する。
【0058】動作試験開始時には、制御モード選択部3
4が中心位置探索動作設定部32を有効とし、円軌道倣
い動作設定部33を無効とする。これにより、中心位置
探索動作設定部32は、ロボット53の把持中心を原点
とする作業座標系の全方向を所定の力制御状態にするた
めの目標力を、力制御部42に設定する。
【0059】即ち、図3(A)のIに示すように、開閉
試験の動作開始位置において、試験対象物の蓋71の円
軌道の接線方向に目標力FP (X軸方向)、法線方向
(Y軸方向)、及び、Z軸方向に目標力ゼロを設定す
る。以後、中心位置探索動作時は、この作業座標系の方
向は変わらず、原点のみがロボット53の把持中心の移
動に伴って移動する。
【0060】この中心位置探索動作設定部32による目
標力の設定により、力制御部42は、力検出部45によ
り検出される力が、目標力と一致するように操作部43
を介してロボット53を制御する。
【0061】これにより、ロボット53は、作業座標系
のX軸方向の目標力がFP 、Y軸、Z軸方向の目標力が
ゼロの力制御状態で、把持中心が蓋71の円軌道上を移
動する。ロボット53は、ロボット53から蓋71に加
えている力FP と、蓋71の摩擦力FR 、蓋71の円軌
道の法線方向でロボット53に働く応力FB とが釣り合
う位置まで移動する。図3(A)のIIは、上記の釣合い
が成立してロボット53が停止した状態を示している。
【0062】上記の力制御状態でロボット53が移動す
る際に、円軌道を規定するデータを得るために、中心位
置算出部37が、ロボット53の把持中心の軌道上の点
のデータ2点を取得する。この後、中心位置算出部37
は、取得した円軌道のデータから、円軌道の中心位置を
算出する。図7は、中心位置算出部37の処理手順を示
すフローチャートである。
【0063】ステップ101、ステップ102では、図
3(A)に示す、動作開始位置のP 1 との距離が指定し
た距離L1 以上となる点P2 を求めている。ステップ1
01では、位置検出部44から供給される現在の位置デ
ータをP2 に入れる。
【0064】次のステップ102では、P1 −P2 の絶
対値とL1 を比較して、P1 −P2の絶対値がL1 以上
であるときは、このときのP2 を求める値として固定
し、次のステップ103へ進む。P1 −P2 の絶対値と
1 を比較して、P1 −P2 の絶対値がL1 以上でない
ときは、ステップ101へ戻って、現在位置と開始位置
1 の比較を続ける。
【0065】ステップ103、ステップ104では、図
3(A)に示す、P2 との距離が指定した距離L2 以上
となる点P3 を求めている。ステップ103では、位置
検出部44から供給される現在の位置データをP3 に入
れる。
【0066】次のステップ104では、P2 −P3 の絶
対値とL2 を比較して、P2 −P3の絶対値がL2 以上
であるときは、このときのP3 を求める値として固定
し、次のステップ105へ進む。P2 −P3 の絶対値と
2 を比較して、P2 −P3 の絶対値がL2 以上でない
ときは、ステップ103へ戻って、現在位置とP2 の比
較を続ける。
【0067】ステップ104が終了した時点で、円軌道
を規定するのに必要な、円軌道の開始点P1 と2点
2 、P3 の3点の位置データが得られている。ステッ
プ105では、上記の3点P1 、P2 、P3 から円軌道
の中心位置を求める。
【0068】開閉試験動作の開始位置をP1 (x1 ,y
1 )、点P1 から距離L1 だけ移動した点P2 をP
2 (x2 ,y2 )、点P2 から距離L2 だけ移動した点
3 をP 3 (x3 ,y3 )とおいたとき、円軌道の中心
位置P0 (x0 ,y0 )は、下記の式により算出され
る。
【0069】
【数4】
【0070】ステップ105で中心位置P0 を算出した
後、ステップ106では、制御モードを中心位置探索動
作から円軌道倣い動作に切り換えることを指示する、制
御モード切り換え信号を制御モード選択部34に供給す
る。
【0071】作業座標系演算部36では、中心位置算出
部37から供給された中心位置P0のデータと、現在の
ロボット53の位置データ、及び、オペレータにより指
定された軌道平面指定ベクトル Op から、円軌道倣い
動作のための作業座標系を算出する。算出した作業座標
系の単位ベクトル OL OL OL (基準座標系
での記述)を円軌道倣い動作設定部33に供給する。
【0072】法線方向の単位ベクトル OL は、中心位
置P0 (x0 ,y0 )と点P1 (x 1 ,y1 )から、下
記の式により求められる。
【0073】
【数5】
【0074】ロボット53の進行方向の単位ベクトル O
L は、オペレータが指定した軌道平面指定ベクトル O
OP OL とから下記の式により求められる。
【0075】
【数6】
【0076】また、もう一つの単位ベクトル OOL
は、オペレータが指示した軌道平面指定ベクトル OOP
を用い、 OOL OOPとする。
【0077】円軌道倣い動作設定部33は、中心位置算
出部37における中心位置の算出が終了した時点で、制
御モード選択部34により有効とされ、円軌道倣い動作
のための目標力を力制御部42に設定し、ロボット53
の進行方向の速度のパラメータを軌道制御部41に設定
する。
【0078】即ち、作業座標系算出部35から供給され
た作業座標系の単位ベクトル OL OL OL
軌道制御部41、及び力制御部42に設定し、目標力ベ
クトルを算出して力制御部42に設定する。この目標力
ベクトルは、図3(B)に示す円軌道の法線方向の接触
力FB がゼロとなるように、X軸方向(単位ベクトル O
L )の目標力をゼロとし、また、Y軸方向(単位ベク
トル OL )の目標力もゼロとする。
【0079】また、オペレータが指定した、動作時間t
ind 、最大速度vflw 、加速度aCLを、円軌道の接線方
向であるZ軸方向の速度のパラメータとして軌道制御部
41に設定する。
【0080】中心位置算出部37による円軌道の中心位
置算出の終了後、円軌道倣い動作設定部33による軌道
制御部41、及び力制御部42に対する上記の設定によ
り、ロボット53の把持中心は、試験対象物の蓋71の
円軌道をオペレータの指定した速度で移動する。
【0081】上記のように、本実施例では、中心位置探
索動作設定部32が、ロボット53の把持中心を原点と
する方向一定の座標系の全方向を所定の力制御状態とし
てロボット53を移動させ、この際、中心位置算出部3
7が試験対象物である蓋71の円軌道上の位置データを
取得し、この円軌道の中心位置を正しく算出する。
【0082】このため、蓋71の自重や摩擦が大きい場
合においても、試験対象物の円軌道を自動的に正しく算
出して開閉試験動作を行うことができる。従って、開閉
試験装置の設定を容易に簡便に行なうことができる。
【0083】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、力制御設
定手段が、把持手段の把持中心を原点とする方向一定の
座標系の全方向を所定の力制御状態として把持手段を移
動させ、この際、円軌道生成手段が試験対象物の円軌道
上の位置データを取得し、上記円軌道を正しく規定する
円軌道データを生成するため、試験対象物の自重や摩擦
が大きい場合においても、試験対象物の円軌道を自動的
に正しく算出して開閉試験動作を行うことができる等の
特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例の構成図である。
【図3】蓋の開閉動作と作業座標系の説明図である。
【図4】力制御部の説明図である。
【図5】軌道制御部における速度指令の生成の説明図で
ある。
【図6】速度関数の説明図である。
【図7】中心位置算出部の処理手順を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
12 軌道/力制御手段 13 把持手段 14 検出手段 21 力制御設定手段 22 円軌道設定手段 23 制御モード選択手段 24 円軌道データ生成手段 31 動作シーケンス生成部 32 中心位置探索動作設定部 33 円軌道倣い動作設定部 34 制御モード選択部 35 作業座標系算出部 36 作業座標系演算部 37 中心位置算出部 41 軌道制御部 42 力制御部 43 操作部 44 位置検出部 45 力検出部 53 ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 13/00 B25J 13/00 G05B 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉する試験対象物を把持する把持手段
    (13)と、 上記把持手段(13)の把持中心の位置、及び試験対象
    物から上記把持手段(13)が受ける力、を検出する検
    出手段(14)と、 上記把持手段(13)の把持中心を原点とする方向一定
    の座標系の全方向を所定の力制御状態にする力制御の目
    標値を生成する力制御設定手段(21)と、 上記力制御状態において、上記把持手段(13)の把持
    中心が移動する円軌道上の位置データを取得し、上記円
    軌道を規定する円軌道データを生成する円軌道データ生
    成手段(24)と、 上記円軌道生成手段(24)から供給される円軌道デー
    タと、上記検出手段(14)から供給される現在の把持
    手段(13)の把持中心の位置データとを基に、上記把
    持中心が上記円軌道上を移動するための軌道制御の目標
    値、及び力制御の目標値を生成する円軌道設定手段(2
    2)と、 試験動作開始時には、上記力制御設定手段(21)を有
    効とし、上記円軌道設定手段(22)を無効とし、上記
    円軌道生成手段(24)から円軌道データを生成したこ
    とを示す制御モード切り換え信号を供給されたときは、
    上記円軌道設定手段(22)を有効とし、上記力制御設
    定手段(21)を無効とする制御モード選択手段(2
    3)と上記検出手段(14)から供給された位置信号及
    び力信号と、上記力制御設定手段(21)又は円軌道設
    定手段(22)から供給された軌道制御の目標値及び力
    制御の目標値とに応じて、上記把持手段(13)の軌道
    制御及び力制御を行う軌道/力制御手段(12)とを有
    する構成としたことを特徴とする開閉試験装置。
  2. 【請求項2】 前記円軌道データ生成手段(24)は、
    前記円軌道の中心位置を生成することを特徴とする請求
    項1記載の開閉試験装置。
  3. 【請求項3】 前記円軌道設定手段(22)は、前記円
    軌道の法線方向を力制御とし、接線方向を速度制御とす
    る倣い動作のための軌道制御の目標値、及び力制御の目
    標値を軌道/力制御手段(12)に供給することを特徴
    とする請求項1記載の開閉試験装置。
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