JP3119506U - 破砕装置 - Google Patents

破砕装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3119506U
JP3119506U JP2005010372U JP2005010372U JP3119506U JP 3119506 U JP3119506 U JP 3119506U JP 2005010372 U JP2005010372 U JP 2005010372U JP 2005010372 U JP2005010372 U JP 2005010372U JP 3119506 U JP3119506 U JP 3119506U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crushing
container
reciprocating motion
crushed
holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005010372U
Other languages
English (en)
Inventor
進 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
Original Assignee
Kyushu University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2005010372U priority Critical patent/JP3119506U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3119506U publication Critical patent/JP3119506U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

【課題】被破砕物を安価、高効率でむらなく破砕することができる破砕装置を提供する。
【解決手段】電動モータ2と往復動変換部1が設けられ電動モータ1の回転を往復動変換部1で往復動に変換しロッド6の往復動として出力する駆動部Aと、ロッド6の自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダ23とを備えた破砕装置であって、往復動変換部1がロッド6とホルダ装着ロッド21を往復動させると共に揺動させ、このときの容器ホルダ23の重心の変移でロッド6とホルダ装着ロッド21に捻り振動を加え、破砕体に破砕容器23内でループ軌道を描かせて破砕動作させる。
【選択図】図2

Description

本考案は、細胞組織等の生体試料を安価、高効率にむらなく破砕してDNA等を抽出することができる破砕装置に関する。
従来、動植物の細胞組織等を分析するために、破砕容器内に被破砕物と破砕体とを収容し、この破砕容器を容器ホルダに多数装着してこれを破砕装置に装填し、この破砕装置を高速で往復動させることによって破砕容器内の被破砕物を破砕する破砕装置が知られている。被破砕物と破砕体を収容した破砕容器を高速で振動すると、被破砕物と破砕体との衝突が繰返され、破砕体の慣性力で被破砕物を破砕するものである。
このような破砕装置として、従来、被破砕物と破砕体とを収容した破砕容器に「8」の字状の振動を加えて効率的且つ安定した被破砕物の破砕を行うことができるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、このような破砕装置の構成を示すもので、回転軸108にその軸芯に対して軸芯が傾斜した傾斜軸体111を設け、傾斜軸体111に相対回転自在に環状体115を外嵌させると共に、この環状体115に取付けられた磁石116と、これに対極する固定磁石118とにより環状体115の回転を弾性的に拘束し、環状体115に取付けられた環状保持体120の外周部に破砕媒体132と被破砕物とを収容した細長い破砕容器130を環状保持体120の軸芯と平行な姿勢で保持できるように構成したものである。回転軸108を図外のモータにより回転駆動すると、破砕容器130にはその軸芯方向の比較的長い行程の主往復移動とそれに直交する方向の比較的短い行程の副往復移動とが組み合わされた「8」の字状の往復振動が加わり、破砕媒体132が相対回転しながら破砕容器130の底部に衝突することにより、破砕容器130が乳鉢、破砕媒体132が乳棒のように作用して、被破砕物が植物組織や動物組織、あるいはプラスチック材料や鉱物材料であっても効率的に破砕することができるものである。
特開2000−23660号公報
以上説明した特許文献1の破砕装置は、「8」の字状の往復振動で被破砕物を効率的に破砕できるものであったが、高価で手軽には利用し難い装置ものであった。
しかし、このような複雑な運動でなく、単純な往復動で安価な破砕装置を作成しようとすると、破砕容器は直線運動となり、破砕容器内では破砕体の動きが偏り、被破砕物の抵抗の小さいところで往復動するようになり、未破砕のまま取り残される被破砕物もかなりあり、破砕むらが起こるという問題があった。
また、複雑な運動をさせる破砕装置ほど価格と耐久性が問題になり、安価で確実に破砕できる破砕装置が望まれている。
そこで本考案は、被破砕物を安価、高効率でむらなく破砕することができる破砕装置を提供することを目的とする。
本考案は、電動モータと往復動変換部が設けられ電動モータの回転を往復動変換部で往復動に変換し出力ロッドの往復動として出力する駆動部と、出力ロッドの自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダとを備えた破砕装置であって、往復動変換部が出力ロッドを往復動させると共に揺動させ、このときの容器ホルダの重心の変移で出力ロッドに捻り振動を加え、破砕体に破砕容器内でループ軌道を描かせて破砕動作させることを主要な特徴とする。
本考案の破砕装置によれば、細胞組織等の被破砕物を安価、高効率にむらなく破砕してDNA等を抽出することができる。
本考案の第1の形態は、電動モータと往復動変換部が設けられ電動モータの回転を往復動変換部で往復動に変換し出力ロッドの往復動として出力する駆動部と、出力ロッドの自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダとを備えた破砕装置であって、往復動変換部が出力ロッドを往復動させると共に揺動させ、このときの容器ホルダの重心の変移で出力ロッドに捻り振動を加え、破砕体に破砕容器内でループ軌道を描かせて破砕動作させることを特徴とする破砕装置であり、往復動変換部によって出力ロッドを往復動させると共に揺動し、これにより破砕体をループ軌道で運動させ、慣性力によって細胞組織等の被破砕物を破砕できるので、被破砕物を安価に高効率で破砕することができる。
本考案の第2の形態は、電動モータと往復動変換部が設けられ電動モータの回転を往復動変換部で往復動に変換し出力ロッドの往復動として出力する駆動部と、出力ロッドの自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダとを備えた破砕装置であって、駆動部には、電動モータの回転を揺動運動に変換する揺動変換部が設けられ、揺動変換部が出力ロッドを往復動と同期して揺動させ、このときの容器ホルダの重心の変移で出力ロッドに捻り振動を加え、破砕体に破砕容器内でループ軌道を描かせて破砕動作させることを特徴とする破砕装置であり、揺動変換部が出力ロッドを往復動と同期して揺動し、これにより破砕体をループ軌道で運動させ、慣性力によって細胞組織等の被破砕物を破砕できるので、被破砕物を安価に高効率で破砕することができる。
本考案の第3の形態は、第2の形態に従属する形態であって、往復動変換部が出力ロッドを往復動させると共に揺動させ、この揺動が揺動変換部の揺動に重畳されることを特徴とする破砕装置であり、往復動変換部と揺動変換部が出力ロッドを重畳的に揺動し、これにより破砕体をループ軌道で運動させ、慣性力によって細胞組織等の被破砕物を破砕できるので、被破砕物を安価に高効率で破砕することができる。
本考案の第4の形態は、第1〜3のいずれかの形態に従属する形態であって、ループ軌道の基本的な軌道が、破砕容器内の空間で往復動方向に描かれる「8」の字状の軌道であることを特徴とする破砕装置であり、細胞組織等の被破砕物を確実且つ高効率で破砕することができる。
本考案の第5の形態は、第1〜4のいずれかの形態に従属する形態であって、容器ホルダが、往復動方向と直交する平面内で「8」の字状のループ軌道を描いて揺動することを特徴とする破砕装置であり、容器ホルダのループ軌道に従って運動により破砕体もループ軌道をこの平面内で描き、細胞組織等の被破砕物を確実且つ高効率で破砕することができる。
本考案の第6の形態は、第1〜5のいずれかの形態に従属する形態であって、容器ホルダには、ホルダ装着ロッドが螺合され、この周囲に破砕容器を装着するための装着穴が均等に設けられたことを特徴とする破砕装置であり、容器ホルダを安価で簡単に作製でき、複数の破砕容器を装着でき、大きくバランスを崩すことなく、ループ軌道を継続して描かせることができる。
本考案の第7の形態は、第1〜6のいずれかの形態に従属する形態であって、往復動変換部が、電動モータによって回転するクランク板と、該クランク板に偏心して取付けられたガイドローラーと、該ガイドローラーと係合し、出力ロッドを往復動作させるスライダとから構成されたことを特徴とする破砕装置であり、往復動変換部を安価に作製でき、簡単且つ容易に往復動と共に揺動成分を生成することができる。
本考案の第8の形態は、第2〜7のいずれかの形態に従属する形態であって、揺動変換部が、電動モータによって回転するカムと、該カムによって揺動する揺動ローラーとから構成されたことを特徴とする破砕装置であり、揺動変換部を安価に作製でき、簡単且つ容易に往復動と同期する揺動運動を生成することができる。
本考案の第9の形態は、第1〜8のいずれかの形態に従属する形態であって、駆動部が、電動ジグソーの駆動部であることを特徴とする破砕装置であり、きわめて安価に確実且つ高効率に破砕できる破砕装置を作製することができる。
(実施例1)
以下、本考案の実施例1の破砕装置について説明をする。図1は本考案における破砕装置の外観図、図2は本考案における破砕装置の一部破砕要部断面図、図3(a)は本考案の実施例1における破砕装置のアタッチメント部のホルダ装着ロッド斜視図、図3(b)は(a)のX−X断面図、図4(a)は本考案の実施例1におけるアタッチメント部の容器ホルダの分解斜視図、図4(b)は(a)のY−Y断面図、図5は本考案の実施例1における破砕装置の破砕容器と破砕体の説明図、図6は本考案の実施例1における保護箱の斜視図、図7(a)は本考案の実施例1における容器ホルダと破砕容器の横断面の動作説明図、図7(b)は(a)の容器ホルダに装着した破砕容器の縦断面の動作説明図である。
実施例1の破砕装置は、駆動源の回転を往復動に変換するための駆動部と、この駆動部によって加えられた振動により、被破砕物を破砕容器内で破砕するための容器ホルダを備えたアタッチメント部から構成される。図1に図示したAは実施例1の破砕装置における駆動部であり、Bは容器ホルダを装着して駆動部Aに取付けられるアタッチメント部、Cは容器ホルダを安全のために外部から隔離する樹脂製の保護箱である。
まず、この駆動部Aについて説明する。図2において、1は回転を往復動に変換する往復動変換部、2は回転を出力する駆動源の電動モータ、3は回転数を調節する中間歯車である。
4は回転を往復動に変換するための往復動変換部1を構成するクランク板、5はクランク板4に偏心して取付けられたピンに回転自在に装着されたガイドローラー、6は上下に往復動するロッド(本考案の出力ロッド)、6aはロッド6に設けられたアタッチメント装着部、7はロッド6に直交する方向に取付けられてクランク板4、ガイドローラー5と共に往復動変換部1を構成するスライダである。なお、スライダ7は図2に示すように断面コ字状の部材である。
電動モータ2の回転が中間歯車3を介してクランク板4に伝達されると、クランク板4に偏心して取付けられスライダ7と係合したガイドローラー5が、スライダ7内で左右にスライドする。これによって、クランク板4はガイドローラー5を公転させ、ガイドローラー5がスライダ7の中でスライドすることで、ロッド6の運動をその軸方向に拘束して往復動させ、さらにこのロッド6の下端のアタッチメント装着部6aに装着したアタッチメント部Bを上下に往復動させるものである。なお、往復動変換部1はスライダ7とガイドローラー5、クランク板4などの構成に限られるものではなく、他の構成でもよい。
この駆動部Aの説明を続けると、8はロッド6を保持するロッドホルダ、8aはロッドホルダ8を駆動部Aの本体に支持する支持軸部、9は圧縮バネ、10はカム板(本考案のカム)、11は揺動ローラーである。ロッド6は、支持軸部8aを介して前後に揺動可能に設けたロッドホルダ8に上下動可能に支持されている。ロッドホルダ8は圧縮バネ9により切断方向後方へ付勢されている。一方、中間歯車3にはカム板10が取付けられており、中間歯車3の回転に伴うカム板10の上下動により揺動ローラー11が梃子の動作で前後に動いて、アタッチメント部が圧縮バネ9に抗して前方向に押されるようになっている。本考案における揺動変換部は、この回転するカム板10と、カム板10によって揺動する揺動ローラー11などから構成される。
従ってこの構成によれば、ロッドホルダ8が支持軸部8aを介して支持されているため、ロッド6やアタッチメント部Bを上下の往復動をさせながら、同時に前後に揺動させることができる。そして、カム板10と揺動ローラー11とから構成された揺動変換部の揺動が、この往復動変換部1の揺動に重畳される。
この往復動変換部1は、スライダ7がロッド6と一体になって前後に揺動させるために、スライダ7とガイドローラー5との間にはこのガイドローラー5に対するスライダ7の傾きを許容するための隙間(遊び)を設けることが必要である。その結果スライダ7が前後に変位することが可能になり、ロッド6、さらにはアタッチメント部Bを、ガイドローラー5の軸方向に向けて前後に所定の範囲で揺動させることができる。
続いて、実施例1の破砕装置におけるアタッチメント部Bの説明をする。図2において、21はアタッチメント部Bを構成するホルダ装着ロッド、23は後で詳述する容器ホルダ、28は容器ホルダ23を覆う蓋である。
このホルダ装着ロッド21について図3(a)(b)に基づいて説明をすると、21aはホルダ装着ロッド21に設けられて容器ホルダ23に螺合される雄ネジ部、21bは面取り部、22は駆動部Aのアタッチメント装着部6aに挿入され、ネジ等で固定される挿入部である。ホルダ装着ロッド21は実施例1においてはステンレス製であるが、容器ホルダ23の慣性による引張や圧縮、曲げモーメントに耐えられる強度があればよい。本考案の出力ロッドは、ロッド6とホルダ装着ロッド21とから構成され、この自由端側に容器ホルダ23が取付けられる。
次に、図4(a)(b)に基づいてアタッチメント部Bの容器ホルダ23について説明する。図4(a)(b)において、23aはで比重の小さい(軽い)材質で形成された容器ホルダ本体である。アルミニウムや樹脂等が望ましい。しかし、実施例1においては、ロッドホルダ8で片持ち支持され、端部に取付けた容器ホルダ23が慣性で揺動に基づいたループ運動をする必要があり、ロッド6とホルダ装着ロッド21とから構成される出力ロッドとの関係で適当な重量であることが好適である。
容器ホルダ23において、24は容器ホルダ本体23aに形成されたチューブ状の破砕容器31(後述)を収容するための装着穴である。装着穴24は容器ホルダ本体23aに均等に配置される。実施例1においては、6個の装着穴24が60°間隔に設けられている。
25は容器ホルダ本体23aをホルダ装着ロッド21の雄ネジ部21aと羅合するための雌ネジ部、26は重量軽減のために削られた重量調整穴、27は容器ホルダ本体23aをホルダ装着ロッド21にさらに固定するための第2のネジを挿入する第2固定穴である。第2固定穴27は重量調整穴25から雄ネジを挿入できるように雌ネジ部25との間を貫通するように設けられる。
図1において既述した蓋28は、破砕容器31を装着穴24に収容した状態で容器ホルダ本体23aを覆って保持するものである。29はこのときに蓋28をホルダ装着ロッド21と羅合させる雌ネジである。従って、破砕容器31を容器ホルダ本体23aの装着穴24に収容(全てあるいは1個以上し)、これを蓋28で覆って、ホルダ装着ロッド21を雄ネジ部21a、29と羅合させることにより、アタッチメント部Bの容器ホルダ23が構成される。
次に、図5に基づいて破砕容器31について説明する。破砕容器31は樹脂製のチューブ状の容器で、内部に細胞組織等の生体試料を収容して破砕するものである。31aは破砕容器31の開口を封止するキャップである。キャップ31aには、容器ホルダ本体23aと蓋28とによって挟持される平面部と、破砕容器31内に圧入される挿入部が一体に設けられており、この平面部には破砕処理後にキャップ31aを外すためのタグが形成されている。キャップ31aは破砕容器31と同じ樹脂で構成するのがよいが、ゴム等密封性の高い別の素材を使用してもよい。
32は慣性で細胞組織等を破砕する金属(鋼球)等の破砕体、33はこの細胞組織等の試料(本考案の被破砕物)である。この破砕体32は、試料33を効果的に破砕できればどのような形状のものでもよいが、慣性力で破砕するため比重の大きいものほど効果的である。実施例1においては、図5に示すように球状で装着穴24の直径より比較的小さい破砕体32を使用しているが、装着穴24の直径に近い大きさのものでも、小さいものでもよい。小さい直径の破砕体32の場合は、複数個同時に収容することもできる。さらに、破砕体32の形状も、球状に限らず、柱状、立方体、ラグビーボール等の回転体形状、錘状、その他様々の形状でよい。
続いて、高速で振動するアタッチメント部Bを安全のために隔離する保護箱Cについて図6に基づいて説明する。図6において、34はアクリル等の樹脂製の天面板、34aは天面板34に設けられたホルダ装着ロッド21を挿入する角穴である。角穴34aの大きさは、ホルダ装着ロッド21が揺動するため、ガイドローラー5の軸方向(前後方向)、さらにこれと直交する平面方向(左右)に余裕をもたせて矩形状に開口される。天面板34は透明で内部の状態を外部から確認できるようにするのが好適である。
35は金属板等からなる底板、36は底板35と天面板34の間で3面を囲んだアクリル等の樹脂製の壁板、37はアクリル等の樹脂製の開閉扉である。天面板34と同様に、壁板36、開閉扉37も透明の樹脂製板で構成し、内部の状態を外部から確認できるようにするのが好適である。また、アタッチメント部Bが上下に運動し、運動方向に当たるため、さらに装置を安定させるため、底板35は重心を下げることができる金属板等が望ましい。次に、38は開閉扉37を壁板36に開閉自在に取付けるヒンジ、39はアタッチメント部Bを装着後に開閉扉37を閉めてロックするロック金具である。
そこで、以上説明した実施例1の破砕装置の動作について説明をする。図7(a)は実施例1における容器ホルダ23と破砕容器31の横断面の動作を示している。図7(a)において、実線の破砕体32は、アタッチメント部Bが揺動ローラー11によって前後(矢印方向)に揺動されたとき、実線の矢印方向に最大に揺動された状態を示し、破線の破砕体32は破線の逆方向に最大に揺動された状態を示している。また、容器ホルダ23の重心G、Gはその運動に伴って破砕体32と試料33が変動するため、最大揺動位置は図7(a)のような位置になる。
ところで、破砕体32と試料33の間、破砕体32と破砕容器31との間には摩擦があって、往復動、揺動時に各破砕容器31の破砕体32にはそれぞれ異なった慣性力、回転力が生じる。破砕容器31に収容した試料33の量にも違いがある。こうした各破砕容器31内でそれぞれ個別に起こる予測の難しい運動は、主として破砕体32と試料33の個体の相違、偏在に原因があり、この容器ホルダ23の左右のアンバランスは、ホルダ装着ロッド21の捻りも加わって、その重心をG、G間の直線的な変移ではなく、基本的にG、Gを頂点とする「8」の字状のループ状の変移に変える。そして、一旦このループ軌道を描く原因となる変位が発生すると、容器ホルダ23の慣性、その重心の変移、ホルダ装着ロッド21の捻り振動とで、駆動部A、揺動ローラー11による往復動、揺動の間中ループ運動を継続させる。この容器ホルダ23のループ運動は、相対的に各破砕容器31内(横断面)の破砕体32にそれぞれのループ軌道を描く破砕動作を行わせる。
なお、破砕容器31を容器ホルダ23に対して半面側に偏って装着するなどのような場合には、上記ループ軌道は「8」の字状でなく、楕円軌道や円軌道、あるいは歪な形状の軌道を描いたりする可能性もある。本考案のループ軌道は、このような軌道まで含むものである。
そして、図7(b)に示すように実施例1の破砕装置によれば、破砕容器31の上下方向でも破砕体32が「8」の字状のループ軌道を描くことにより、破砕動作が行われる。すなわち、破砕容器31はアタッチメント部Bの往復動と同期して前後に揺動を繰返す。従って、破砕容器31が下方へ移動(往路)し後方へ揺動すると、慣性により破砕体32は上端、前方に移動する。そして破砕容器31が逆に上方へ移動(復路)し、前方へ揺動すると、慣性により下端、後方側に移動する。破砕体32は上下端において慣性、回転力が作用するため、次の往復動のサイクルでは、往路で反対側へ移動し、復路でもその反対側に移動する。この結果、破砕容器31の上下方向においても破砕体32は「8」の字状のループ起動を描いて、破砕動作を行うことになる。
このように、破砕体32と試料33は、アタッチメント部Bの高速の往復動と前後の揺動により、破砕容器31から運動量、回転力を得て、破砕容器31内で「8」の字状のループ運動を行い、移動、流動する。このとき、破砕体32の慣性が試料33より大きいため、破砕体32は容器ホルダ23の運動に遅れる形で運動し、試料33を圧搾、破砕する。
なお、ここで「8」の字状のループというのは、試料33がないか若しくは均一に収容されているような場合に描く理想的な場合の基本的なループであり、実際には試料33が偏在して存在するため歪な軌道、運動になるものである。これは以下説明するループや運動でも同様である。
ところで、「8」の字状等のループ状の破砕動作が行われると、試料33の破砕むらがなく、効率的且つ確実に破砕することができる。すなわち、実施例1の破砕装置は、クランク板4、ガイドローラー5、スライダ7を設けて往復動に加えて揺動させ、同時にカム板10で揺動ローラー11を前後に動かして揺動を重畳するので、試料33を均一且つ効率的に、確実、安価に破砕することが可能になる。
そして、実施例1の破砕装置の駆動部Aは、電動工具として知られている電動ジグソーを採用することができる。このとき、駆動部Aのほかに、破砕容器31と、アタッチメント部Bと、安全のための保護箱Cとを設けるだけで、きわめて安価に破砕装置を作製することができる。
さらに、実施例1においては、上記構成からカム板10や揺動ローラー11を使った揺動構成を省いても、上記「8」の字状の破砕動作を実現することができる。電動モータ2とクランク板4、ガイドローラー5、スライダ7等の往復動変換部1だけでも、その機構上の遊びにより、アタッチメント部Bを往復動させると共に揺動させることができるからである。
すなわち、各破砕容器31内での破砕体32と試料33の偏在によるアンバランス成分は、容器ホルダ23の揺動運動を図7(a)のG、Gを頂点とする「8」の字状のループ運動に変える。片持ち支持した容器ホルダ23にはロッド6の支持位置から重心までの回転半径のモーメントが作用するが、ロッド6が軸中心から最も撓んだ位置がG、Gとなり、アンバランス成分のため一旦横断面内の運動を起こすと、このまま継続してG、Gを通る「8」の字状のループ軌道を描くようになる。このように往復動変換部1だけでも、軌道は小さく、破砕力も若干小さくなるが、「8」の字状の破砕動作を実現し、より安価に破砕を行うことができる。
以上説明したように、本考案の実施例1の破砕装置は、破砕容器31の横断面内、さらには往復動方向に2重のループ状の軌道で破砕動作を実現でき、細胞組織等の生体試料を安価に確実且つ高効率で破砕してDNA等を抽出することができる。電動ジグソーを採用すれば、きわめて安価に確実且つ高効率に破砕できる破砕装置を作製することができるものである。
本考案は、細胞組織等の生体試料を安価に高効率に破砕してDNA等を抽出することができる破砕装置に適用できる。
本考案における破砕装置の外観図 本考案における破砕装置の一部破砕要部断面図 (a)本考案の実施例1における破砕装置のアタッチメント部のホルダ装着ロッド斜視図、(b)(a)のX−X断面図 (a)本考案の実施例1におけるアタッチメント部の容器ホルダの分解斜視図、(b)(a)のY−Y断面図 本考案の実施例1における破砕装置の破砕容器と破砕体の説明図 本考案の実施例1における保護箱の斜視図 (a)本考案の実施例1における容器ホルダと破砕容器の横断面の動作説明図、(b)(a)の容器ホルダに装着した破砕容器の縦断面の動作説明図 従来の破砕装置
符号の説明
A 駆動部
B アタッチメント部
C 保護箱
1 往復動変換部
2 電動モータ
3 中間歯車
4 クランク板
5 ガイドローラー
6 ロッド
6a アタッチメント装着部
7 スライダ
8 ロッドホルダ
8a 支持軸部
9 圧縮バネ
10 カム板
11 揺動ローラー
21 ホルダ装着ロッド
21a 雄ネジ部
23 容器ホルダ
23a 容器ホルダ本体
24 装着穴
25 雌ネジ部
26 重量調整穴
27 第2固定穴
28 蓋
29 雌ネジ
31 破砕容器
31a キャップ
32 破砕体
33 試料
34 天面板
34a 角穴
35 底板
36 壁板
37 開閉扉
38 ヒンジ
39 ロック金具

Claims (9)

  1. 電動モータと往復動変換部が設けられ前記電動モータの回転を前記往復動変換部で往復動に変換し出力ロッドの往復動として出力する駆動部と、前記出力ロッドの自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダとを備えた破砕装置であって、前記往復動変換部が前記出力ロッドを往復動させると共にこれを揺動させ、このときの前記容器ホルダの重心の変移で前記出力ロッドに捻り振動を加え、前記破砕体に前記破砕容器内でループ軌道を描かせて破砕動作させることを特徴とする破砕装置。
  2. 電動モータと往復動変換部が設けられ前記電動モータの回転を前記往復動変換部で往復動に変換し出力ロッドの往復動として出力する駆動部と、前記出力ロッドの自由端側に取付けられ内部の被破砕物を破砕体の慣性力で破砕するための破砕容器を着脱できる容器ホルダとを備えた破砕装置であって、前記駆動部には、前記電動モータの回転を揺動運動に変換する揺動変換部が設けられ、前記揺動変換部が前記出力ロッドを前記往復動と同期して揺動させ、このときの前記容器ホルダの重心の変移で前記出力ロッドに捻り振動を加え、前記破砕体に前記破砕容器内でループ軌道を描かせて破砕動作させることを特徴とする破砕装置。
  3. 前記往復動変換部が前記出力ロッドを往復動させると共にこれを揺動させ、この揺動が前記揺動変換部の揺動に重畳されることを特徴とする請求項2記載の破砕装置。
  4. 前記ループ軌道の基本的な軌道が、前記破砕容器内の空間で前記往復動方向に描かれる「8」の字状の軌道であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された破砕装置。
  5. 前記容器ホルダの運動が、前記往復動方向と直交する平面内で「8」の字状のループ軌道を描く運動であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された破砕装置。
  6. 前記容器ホルダには、ホルダ装着ロッドが螺合され、この周囲に前記破砕容器を装着するための装着穴が均等に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された破砕装置。
  7. 前記往復動変換部が、前記電動モータによって回転するクランク板と、該クランク板に偏心して取付けられたガイドローラーと、該ガイドローラーと係合し、前記出力ロッドを往復動作させるスライダとから構成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された破砕装置。
  8. 前記揺動変換部が、前記電動モータによって回転するカムと、該カムによって揺動する揺動ローラーとから構成されたことを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載された破砕装置。
  9. 前記駆動部が、電動ジグソーの駆動部であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載された破砕装置。
JP2005010372U 2005-12-07 2005-12-07 破砕装置 Expired - Fee Related JP3119506U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005010372U JP3119506U (ja) 2005-12-07 2005-12-07 破砕装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005010372U JP3119506U (ja) 2005-12-07 2005-12-07 破砕装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3119506U true JP3119506U (ja) 2006-03-02

Family

ID=43469730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005010372U Expired - Fee Related JP3119506U (ja) 2005-12-07 2005-12-07 破砕装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3119506U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH706410A1 (de) * 2012-04-16 2013-10-31 Rpd Tool Ag Vorrichtung zur Extraktion von Analyten mit Mahlkugeln.
CN114749009A (zh) * 2022-05-19 2022-07-15 新疆金禾山能源科技有限公司 一种节能型煤锅炉烟气处理用脱硝剂制备装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH706410A1 (de) * 2012-04-16 2013-10-31 Rpd Tool Ag Vorrichtung zur Extraktion von Analyten mit Mahlkugeln.
CN114749009A (zh) * 2022-05-19 2022-07-15 新疆金禾山能源科技有限公司 一种节能型煤锅炉烟气处理用脱硝剂制备装置
CN114749009B (zh) * 2022-05-19 2024-04-12 新疆金禾山能源科技有限公司 一种节能型煤锅炉烟气处理用脱硝剂制备装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2010111915A (ru) Инструмент ударного действия
KR101327413B1 (ko) 힘 전달기구
EP2674258B1 (en) Impact tool
JP2007001005A (ja) ハンマードリル
EP1502685A1 (en) Reciprocating power tool
US7832498B2 (en) Impact tool
JP2008012660A (ja) 舗装破砕機
EP2119536A3 (en) Power tool incorporating vibration reduction apparatus
JP3119506U (ja) 破砕装置
JP2007237008A (ja) 破砕方法及び破砕装置
EP2384859A2 (en) Power tool
EP3381619B1 (en) Reciprocating work machine
US5921254A (en) Power flossing device
JPH0219157A (ja) つぼ打ち器
JP2008012659A (ja) ハンマードリル用ビートピース支持構造
CN102125910B (zh) 一种振幅和能量可调节的机械式随机振动激振装置
JP4364302B2 (ja) 電気かみそり
CA1193498A (en) Synchronous vibratory impact hammer
CN106457543A (zh) 作业工具
US6538186B1 (en) Music box container
JP4100567B2 (ja) 破砕装置
CN112970451A (zh) 一种电动修枝机
CN114011360B (zh) 一种日化用品乳化反应用震荡混合反应釜
RU2175578C2 (ru) Вибрационное устройство
CN209406218U (zh) 具有高稳定性的水平振荡器

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees