JP3118697U - 冷暖房衣服 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 冷暖房チョッキ1に着脱自在に装着でき、電圧の供給により遠赤外線を放射する遠赤外線放射シート2と、冷暖房チョッキ1に着脱自在に取り付けられ、送風によって体温を冷す送風ファン3・3と、遠赤外線放射シート2と送風ファン3・3の駆動を一台で共用できる携帯型二次電池4とを備えている。このような構成にすることにより、取り外し可能であるため洗濯も問題無く行え、暖房用と冷房用を一台の二次電池で済ますことができ、さらに冷房のみ、暖房のみ、冷暖房兼用型にも対応できるので、広範囲に使用することができる。
【選択図】 図2
Description
例えば、下記特許文献1には、車両等の蓄電池を電源として用い、電熱ヒーター入り衣服の端子を運転者の衣服のズボン臀部外側に取り付け、運転者が座席に座った時に座席側と衣服側の端子を圧接することにより、電流が流れるように構成した電熱ヒーター入り衣服が提案されている。
一方、近年、ジャンバーなどの作業着に空冷ファンを取り付け、携帯型の二次電池によって空冷ファンを駆動して作業者の身体を冷す衣服も提案されている。
(A)寒冷作業用と高温作業用の二種類の作業服が必要になる課題
上記構成の作業服であれば、寒冷時に使用する作業服と、暑い時に使用する作業服を二種類購入する必要がある。
また、暑い日に冷凍庫内での作業を行う場合や、寒い日に温室内で作業する場合などがある。このように暑い場所で作業を行う時間帯と寒い場所で作業を行う時間帯とが一日の作業時間内で混在する場合、その都度、作業服を着替えるようなことは面倒であり、寒冷作業用と高温作業用の二種類の作業服を兼用できる衣服が望まれていた。
空冷ファンを利用した冷房服に要求される二次電池の特性と、温熱ヒーターを利用した暖房服に要求される二次電池の特性とは異なるので、冷暖房服を製造する場合、二種類の二次電池を用意する必要があった。この場合、冷房服と暖房服の使用時に応じて二種類の二次電池を取替える必要があり、その管理が面倒になる。また、上記兼用型の冷暖房衣服の場合、電池の総重量が大きくなって作業の負担になるとともに製造コストが高くなるという課題がある。
現在のところ、暖房か冷房のどちらか一方だけであり、宇宙服のような特別な物を除き、簡単な構成で冷暖房を一つの衣服で行えるようにした実用的なものは少ないようである。また、従来の暖房衣服は、電熱ヒーターを衣服内に縫い込むことで、衣服の装着感が著しく低下する問題があり、日常作業において手軽に使用しづらいという課題がある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(a)寒冷作業用のみならず、高温作業用としても使用できる兼用型の冷暖房衣服を提供する。
(b)冷暖房共用であっても使用する二次電池を一つでき、かつ二次電池の管理を簡単にできる冷暖房衣服を提供する。
(c)重量が軽くかつ日常作業においても違和感が無く装着しやすい実用的な冷暖房衣服を提供する。
なお、上記に記載した以外の考案の課題、その解決手段及びその効果は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
第1考案の冷暖房衣服は、衣服に着脱自在に取り付けられ、電源の供給により発熱する面状発熱体と、衣服に着脱自在に取り付けられ、送風によって体温を冷す送風ファンと、面状発熱体と送風ファンの駆動を一台で共用できる携帯型二次電池と、を備えたことを特徴とする。
第1考案において、面状発熱体としては、低温輻射熱を利用する面状発熱体を採用することが好ましい。また、遠赤外線を多く発生する面状発熱体を使用することが好ましい。携帯型二次電池に使用する直流電源はリチウム電池などの長時間使用できるものを採用することが好ましい。
第3考案において、前記電圧制御手段はマイクロコンピュータを含んだ構成にすることが好ましい。また、面状発熱体と送風ファンの操作パネルを設け、駆動強度を「強、中、弱」のように作業者が選ぶことができるように構成してもよい。
第4考案に関連して、第4考案以外の本考案においては、衣服内の空気を衣服の外部に放出する送風ファンの構成も採用することも可能である。
送風ファンによって発生した風を保水布帛の広範囲に導くための送風路を形成することが好ましい。このような送風路は衣服内面に内層材を設け、その内層材に送風路を形成することで構成することが好ましい。
第5考案は、第1考案に従属しない独立した考案とすることもできる。即ち、前記面状発熱体を設けず、少なくとも送風ファンの駆動を行うことができる携帯型二次電池を設ける構成である。
第6考案において、前記ホケット部は衣服の材質で形成されることが多く、その形状は特に限定されない。必要であれば、マジックテープ(登録商標)のような着脱自在部材を備えた当て布で発熱体ポケット部を形成し、発熱体ポケット部自体を衣服から着脱自在にすることもできる。
第7考案において、「締め具」としては、肩部に設けられたギャザーや、腰回りに設けられた締め紐が例示できる。
第9考案において、防刃パネル収容袋は防刃パネルの形状に合致する形状に構成されることが好ましい。また、防刃パネルの移動を抑制する留め具を備えていることが好ましい。
第1考案であれば、以下の特有の効果を有する。
(イ)面状発熱体、送風ファンをそれぞれ衣服に着脱自在に取り付けるようにすることにより、冷房のみ、暖房のみの使用時には簡単にそれぞれ面状発熱体、送風ファンを取り外すことができる。したがって洗濯も問題無く行えることになる。
(ロ)本考案に係る携帯型二次電池は、面状発熱体と送風ファンの駆動を一台で共用できる携帯型二次電池としているので、暖房用と冷房用を一台の二次電池で済ますことができ、取り扱いが簡便となる。
(ハ)冷房のみ、暖房のみ、冷暖房兼用型にも対応できるので、広範囲に使用することができる。
また、衣服の背面の面積の1/4〜1/6程度に設定することにより、背中面の全体に面状発熱体を設ける構成に比べて、二次電池の動作時間を長くすることができるとともに、電池エネルギーの消費に比べて体感的な温感効果を高めることができる。
第5考案であれば、前記送風ファンによって生じた送風を含水用布帛に当てることにより水の気化を促進させて冷房効果を高めることができるので、少ない電力で高い冷房効果を得ることができる冷暖房衣服を提供できる。
図1〜図6はそれぞれ本考案に係る第1実施形態を示す図であり、冷暖房衣服としての冷暖房チョッキ1を示している。
図1(A)は冷暖房チョッキ1の正面図、図1(B)はその背面図、図2はその内部の様子を示す図である。
図2に示すように、送風ファン3・3は、チョッキ1の両脇の下側位置に一対取り付けられている。送風ファン3・3は、外部の空気を衣服の内部に取り入れ、衣服内の体温で暖まった空気を外部へ放出することにより、衣服内を冷房するように構成してある。
また、チョッキ1の内側下部に電池ポケット部12を設け、その電池ポケット部12に携帯型二次電池4を収容できるようになっている。
なお、この実施形態に係るチョッキ1では、首回りから送風ファン3・3の送風が吹き出すことになる。首回りから送風が吹き出させることにより、顔及び首回りも冷却することができ、冷却効果を高めることができる。
ジャンバーに携帯型二次電池4を収容する電池ポケット部(図4において図示せず)を設けるとともに、ベルト19にベルト装着具20を設け、そのベルト装着具20内に携帯型二次電池4を収容するようにしてある。そして、図3に示す遠赤外線放射シート2および送風ファン3・3からの各接続線7・10をベルト装着具20に収容された携帯型二次電池4にまで達する長さに設定している。
ベルト19に携帯型二次電池4を止めるように構成することによって、衣服に携帯型二次電池4を装着するよりも重さを感じにくくなるとともに、動作が激しい場合にも携帯型二次電池4の揺れを小さくできる利点がある。
図5において、携帯型二次電池4は、リチウム電池などの直流電源21と、その直流電源21に接続され、接続端子9に係る電圧を制御するマイクロコンピュータを備えた電圧制御部22と、所定の判別要素を検出することにより遠赤外線放射シート2の端子8(図3参照)であるか送風ファン3・3の端子11(図3参照)であるかを判別する判別部23とを備えている。
前記判別要素としては、接続端子9に接続された各端子の形状等を検出することによってどの端子8・11であるかを判別する方法や、接続された端子8・11に流れる電流や抵抗値等を測定してどの端子であるかを判別する方法などがある。
図6(A)は遠赤外線放射シート2の端子8(図3参照)であると判別された時に電圧制御部22が印加する電圧の一例を示した図であり、接続端子9に端子8が接続された直後から大きな第1電圧V1を印加してできるだけ早く遠赤外線を放出するように駆動し、遠赤外線量がある程度の量得られる時点で、印加電圧を下げて第2電圧V0で継続駆動する。
図7(A)〜図10は、それぞれ本考案の第2実施形態を説明するための図であり、衣服に水を含ませて蒸発によって冷却するようにした冷暖房チョッキの説明図である。なお、第1実施形態とほど同じ機能を有する部材には同じ符号を付けてその説明は省略する。
図7(A)は冷暖房チョッキ33の正面図、図7(B)はその背面図、図8は内部の様子を示す図である。図9と図10は冷暖房チョッキ33の構成を説明するための図であり、図9は冷暖房チョッキの一部を切り欠いた図、図10は縦断面図である。
図7と図8においては水貯蔵部34の配置位置が分かりやすいように描いているが、実際には水貯蔵部34の上には隠し布が設けられ、水貯蔵部34が外部からは分からないように構成して、デザイン性を向上させてある。
図9に示すように、貯水袋37の下部位置には開口39を形成し、その開口39に水が伝わり落ちる紐40を取付けている。そして、その紐40から貯水袋37内の水を徐々に保水布帛35に染み込ませるように構成してある。
保水布帛35は本実施形態において、最も特徴のある材料であり、保水布帛35の身体側部分は水分を通さない加工又は水分を通さない繊維材料で構成されるとともにその外側部分は水分を通しやすい繊維材料で構成されている。また、保水布帛35はその全面にわたって、風通しを良くするために細かい開口又は切り目(両方とも図示せず)が形成されている。必要に応じて下地生地41にも開口又は切り目を設けても良い。
また、図10に示すように冷暖房チョッキ33の下端には腰回り位置に帯状に延びる下端保水材44が設けられている。下端保水材44は、保水布帛35から蒸発せず、垂れてきた余分な水を保持するためのものである。
このような構成であれば、含水用布帛の水分が外側に漏れて付着することはなく、かつ送風ファンによって気化が促進された水蒸気は外側に逃すことができ、効率的に衣服内を冷すことができる。
(1)前記実施形態では、衣服としてチョッキ、ジャンバーを例示したが、それら以外にもコートなどの外装着や、コートなどの下側に着る衣服などにも適用できるものである。
(2)前記実施形態では、送風ファン3・3を2個設けるとともに、遠赤外線放射シート2は背中に1個だけ設けた場合を示したが、送風ファン3・3を2個以上設ける形態や、ほぼ背中全体を覆うように遠赤外線放射シート2を設ける構成などが採用可能である。
Claims (9)
- 衣服に着脱自在に取り付けられ、電源の供給により発熱する面状発熱体と、衣服に着脱自在に取り付けられ、送風によって体温を冷す送風ファンと、面状発熱体と送風ファンの駆動を一台で共用できる携帯型二次電池と、を備えたことを特徴とする冷暖房衣服。
- 請求項1に記載の冷暖房衣服において、前記面状発熱体の配設位置は、衣服の装着時におおよそ背骨の第7胸椎と第8胸椎の部分を覆うように面状に広がり、かつ衣服背中面の面積の1/4〜1/6に設定してある、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、前記携帯型二次電池が、面状発熱体と送風ファンのどちらかに接続されたかを判別する判別手段と、電圧制御手段とを備え、判別手段が面状発熱体に接続されたと判別した場合には、電圧制御手段が接続後しばらくの間は高い第1電圧を印加して加熱し、その後はその第1電圧よりも低い第2電圧で面状発熱体を加熱し、判別手段が送風ファンに接続されたと判別した場合には、電圧制御手段が第3電圧とその第3電圧よりも低い第4電圧を時間的に交互に印加するようにした、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、前記送風ファンは、外部の空気を衣服の内部に取り入れ、衣服内の体温で暖まった空気を外部に放出させることにより、衣服内を冷房する構成である、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、衣服の上部側に設けられた水貯蔵部と、衣服の所定箇所に設けられ、水貯蔵部から徐々に漏れる水を保持する保水布帛とを備え、前記送風ファンによって生じた送風を保水布帛に当てることにより水の気化を促進させて冷房効果を高めた、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、衣服の背中対応部分に面状発熱体を収容する発熱体ポケット部を設けることにより、面状発熱体を着脱自在に取り付けた、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、衣服形状をチョッキ形状にするとともに、腕が出る両肩部と腰回りに送風ファンからの送風が肩部と腰回りから漏れることを抑制する締め具を設けた、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、衣服に携帯型二次電池を収容する電池ポケット部を設けるとともに、携帯型二次電池をベルトに止めるベルト装着具を設け、面状発熱体および送風ファンからの各接続線をベルト装着具に収容された携帯型二次電池にまで達する長さに設定した、冷暖房衣服。
- 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の冷暖房衣服において、衣服の前面のファスナー等の開閉部材を挟んで、左右対称に防刃パネルを入れる防刃パネル収容袋を設け、開閉部材を開いた状態で左右の防刃パネル収容袋に防刃パネルの左右両端部を挿入し、開閉部材を綴じることにより、衣服の前面に防刃パネルを配置させるようにした、冷暖房衣服。
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