本考案は、携帯型情報処理端末及びサーバに関し、特に携帯型情報処理端末に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯型情報処理端末及びそのアプリケーションプログラムを携帯型情報処理端末に送信可能なサーバに関する。
eコマース(EC)などにおける決済サービスを利用可能な携帯電話機に対するアプリケーションが提供され出した。特に、コンビニエンスストアなどでも、電子財布機能を持つ携帯電話機を財布代わりに使用するサービスも出てきた。参考文献として、特許文献1と特許文献2を挙げる。
特開2004−280656号公報
特開2002−352173号公報
しかしながら、各eコマースのサイトとの関係では、特に携帯電話機という制限下ではユーザに提供する情報の表示画面のレイアウトなどの点で自由度には制限があり、実質的に専用フォーマットのアプリケーションが要求され、既存の素材を転用等して利用することは困難である。また、専用フォーマットが要求される傾向である結果、多種類のレイアウト要望に対応するとすれば別々のアプリケーションが必要とされる一方、ユーザからすれば各eコマースのサイトにアクセスして決済を行うことを希望する毎に専用のアプリケーションをダウンロードして対応する必要があり、不便であった。
ゆえに、本考案は、上記問題を解決すべく、ブラウザ機能と課金機能とをシームレスとした一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯電話機のような携帯型情報処理端末及びこのようなアプリケーションプログラムを携帯型情報処理端末に送信可能なサーバを提供する。
請求項1に係る考案は、携帯型情報処理端末において、携帯型情報処理端末には課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムが搭載され、ブラウザ機能により表示されるサイトの画面には課金ボタンが表示可能であり、課金ボタンが操作されることにより課金機能が呼び出されるための専用タグがサイトソース内に埋め込まれており、アプリケーションプログラムが専用タグを検知したことに応答して課金ボタンを表示させる。
請求項2に係る考案は、携帯型情報処理端末に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを送信可能なサーバであって、ブラウザ機能により表示されるサイトの画面には課金ボタンが表示可能であり、課金ボタンが操作されることにより課金機能が呼び出されるための専用タグがサイトソース内に埋め込まれており、携帯型情報処理端末に搭載されたアプリケーションプログラムが専用タグを検知したことに応答して課金ボタンを表示させる。
なお、上記考案を、名称がアプリケーションプログラムという技術的思想と捉えてもよく、名称が上記アプリケーションプログラムを記録した記録媒体という技術的思想と捉えてもよい。
本考案によれば、上記専用タグにより一つのアプリケーションプログラムであってもブラウザ機能と課金機能とがシームレスとなる。したがって、ユーザにとっての利便性が向上するとともに、アプリケーションを共通化しつつ、既存の素材を最大限に利用してバリエーションに富む表示画面をユーザに示すこともできる。
図1はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。図2及び図3はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す動作説明図である。
サイト1のサーバにはショップAのデータが蓄積されており、サイト3のサーバにはショップBのデータが蓄積されており、サイト5のサーバにはショップCのデータが蓄積されている。各ショップのデータは、商品データを含み、中継サーバ7から各サイト1、3、5のサーバにアクセス可能である。
中継サーバ7にはショップ共通アプリケーションプログラムが準備されており、ユーザはショップ共通アプリケーション11を携帯電話機9にダウンロードできる(図2ステップS1)。このショップ共通アプリケーション11は中継サーバ7経由で各サイト1、3、5のサーバにアクセスするので、各サイト1、3、5のサーバの設置場所は同一箇所である必要はなく中継サーバ7からアクセスできる範囲で自由に選択できる。そして、ユーザは携帯電話機9から各サイト1、3、5のサーバに接続することが可能となる。
上記したショップ共通アプリケーションプログラムは、携帯電話機9に課金機能とブラウザ(携帯版WEBサイトを閲覧可能な)機能とを実現させる一つのプログラムである。この課金機能とブラウザ機能とがシームレスとなるように、携帯サイト構築言語に課金機能を呼び出す図4に示すような専用タグが、サイトソース内に記載されて既存サイトの課金を行いたい箇所に追加して埋め込まれている。なお、この専用タグはiモード用コンパクトHTML形式としており、課金に必要な情報がパラメータとして記載されている。
このようなアプリケーションプログラムが、サービス利用者であるユーザに、図2に示すダウンロードにより(図2ステップS2〜S5)、或いは携帯電話機に当初から搭載されて配布される。このアプリケーションは、専用タグがダウンロードされた携帯サイトソース内に発見されると画面に課金ボタンを表示し(図2ステップS6、S7)、ユーザは、専用タグが埋め込まれたサイトの画面を閲覧できる。なお、中継サーバ7は、このアプリケーションがダウンロードしたサーバ以外とは通信できないというセキュリティの面で必要とさせている。
そして、ユーザはそのボタンを押すなどの操作を行うことができ(図3ステップS8)、上記したパラメータにより課金処理が呼び出される(図3ステップS9)。課金手段として例えばフェリカのような特定処理が必要とされるかが判断され(図3ステップS10)、特定処理が必要であればそのネットワークを利用した課金処理が行われ(図3ステップS11、S12)、特定処理に関するデータ更新も行われる(図3ステップS13)。一方、クレジット等の上記特定処理以外であれば、中継サーバ7を介して課金処理が行われ(図3ステップS14〜S16)、中継サーバ7にその結果情報が送られて(図3ステップS17)、最終的に結果表示が行われる(図3ステップS18)。
図5は本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
図5を用いて、ユーザがサービスを利用する状況を説明する。ユーザが、例えば複数のショップが参加しているショッピングモールを利用するべきアクセスを行うと、図5(A)のモールサイトTOP画面が携帯電話機9の表示部に表示される。この中で、ユーザが文房具屋△△を選んだとすると、図5(B)のような画面が携帯電話機9の表示部に表示される。なお、上記ではメニューの中から選んだが検索機能より選ぶことができてもよい。
ユーザは、このショップ内に売られている商品一覧から各商品選択することにより、図5(C)のような商品説明を見て、購入希望商品を探す。図5(C)では、鉛筆が示されており、課金ボタンである「購入」ボタンが表示されている。ここで、ユーザは、この商品を購入することを希望しており、購入本数として10本を入力し、「購入」ボタンを押す操作を行う。これにより、課金機能が呼び出され、図5(D)に示す課金情報確認画面が表示される。そして、ユーザは、「OK」ボタンを押して操作すれば購入処理が行われて、販売が完了する。
ところで、上記において図5(B)に示す各ショップの画面以降の画面は、各ショップが既存の素材を生かした上での自由なレイアウトにて作成することが可能である。
以上のように、搭載されたブラウザ機能によりユーザは通常の携帯サイトのままの画面で閲覧可能な上で、このブラウザ機能に課金機能がシームレスなためにユーザの利便性が高い。そして、このシームレスな機能の組み合わせにおいて、既存の素材と技術をそのまま利用したサイト構築が可能であり、さらに携帯電話機向けサイト構築言語の範囲でレイアウトが自由であるために様々な課金サイトの多種多様なレイアウト要望にも一つのアプリケーションで対応でき、アプリケーションの共通化も可能である。
なお、ここで、上記では携帯電話機向けサイト構築言語の一例としてCHTML形式を示したが(図4参照)、他の携帯電話機向けサイト構築言語であってもよい。例えば、MML
、HDML、WML、XHTMLが挙げられる。但し、現状のように携帯キャリア側が共通化・標準化されていない状況であっても、本考案においてアプリ側で統一的に例えばCHTML形式を採用することによりサイト製作者はその統一的なCHTMLで製作すれば足り、サイト製作者側の製作負担が軽減され、サイトソースが同一となりメンテナンスも一箇所ですむ。さらに、携帯電話キャリアに対して言語の共通化・標準化が進めば本考案におけるアプリ側もその言語を用いることにより、コンテンツ製作者側は言語の問題をより考慮することもなくなりコンテンツ制作負担がさらに軽減される。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第1の動作説明図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第2の動作説明図である。
専用タグの一例を示す図である。
本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
符号の説明
7 中継サーバ
9 携帯電話機
本考案は、通信システム、携帯型情報処理端末及びサーバに関し、特に携帯型情報処理端末に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯型情報処理端末及びそのアプリケーションプログラムを携帯型情報処理端末に送信可能なサーバを備える課金処理のための通信システム等に関する。
eコマース(EC)などにおける決済サービスを利用可能な携帯電話機に対するアプリケーションが提供され出した。特に、コンビニエンスストアなどでも、電子財布機能を持つ携帯電話機を財布代わりに使用するサービスも出てきた。参考文献として、特許文献1と特許文献2を挙げる。
特開2004−280656号公報
特開2002−352173号公報
しかしながら、各eコマースのサイトとの関係では、特に携帯電話機という制限下ではユーザに提供する情報の表示画面のレイアウトなどの点で自由度には制限があり、実質的に専用フォーマットのアプリケーションが要求され、既存の素材を転用等して利用することは困難である。また、専用フォーマットが要求される傾向である結果、多種類のレイアウト要望に対応するとすれば別々のアプリケーションが必要とされる一方、ユーザからすれば各eコマースのサイトにアクセスして決済を行うことを希望する毎に専用のアプリケーションをダウンロードして対応する必要があり、不便であった。
ゆえに、本考案は、上記問題を解決すべく、ブラウザ機能と課金機能とをシームレスとした一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯電話機のような携帯型情報処理端末及びこのようなアプリケーションプログラムを携帯型情報処理端末に送信可能なサーバを備える課金処理のための通信システム等を提供する。
請求項1に係る考案は、サーバと携帯型情報処理端末を備える課金処理のための通信システムであって、前記サーバは、前記携帯型情報処理端末に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶するサーバ側記憶手段と、前記携帯型情報処理端末に前記アプリケーションプログラムを送信する送信手段とを有し、前記携帯型情報処理端末は、前記送信手段により送信されたアプリケーションプログラムを受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたアプリケーションプログラムを記憶する端末側記憶手段と、表示手段と、前記ブラウザ機能により前記表示手段に表示されるサイトの画面には操作されることにより前記課金機能が呼び出される課金ボタンが表示可能であり、サイトの画面が表示されるときにサイトソース内に専用タグが埋め込まれているか否かを判断して、サイトソース内に専用タグが埋め込まれているならば課金ボタンを表示する制御手段とを有するものである。
請求項2に係る考案は、ブラウザ機能と課金機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶する記憶手段と、表示手段と、前記ブラウザ機能により前記表示手段に表示されるサイトの画面には操作されることにより前記課金機能が呼び出される課金ボタンが表示可能であり、サイトの画面が表示されるときにサイトソース内に専用タグが埋め込まれているか否かを判断して、サイトソース内に専用タグが埋め込まれているならば課金ボタンを表示する制御手段と、を備える携帯型情報処理端末である。
請求項3に係る考案は、携帯型情報処理端末に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶する記憶手段と、前記携帯型情報処理端末に前記アプリケーションプログラムを送信する送信手段と、前記ブラウザ機能により指定されたブラウズ先を受信するとブラウズ先サーバへアクセスしてサイトソースを受信して受信した前記サイトソースを前記携帯型情報処理端末に送信するアクセス手段と、を備える中継サーバであって、前記ブラウザ機能により表示されるサイトの画面には課金ボタンが表示可能であり、サイトソース内には前記課金ボタンが操作されることにより前記課金機能が呼び出されるための専用タグが埋め込まれており、前記携帯型情報処理端末に搭載されたアプリケーションプログラムは前記専用タグが検知された場合に前記課金ボタンを表示させるものである。
なお、上記考案を、名称がアプリケーションプログラムという技術的思想と捉えてもよく、名称が上記アプリケーションプログラムを記録した記録媒体という技術的思想と捉えてもよい。
本考案によれば、上記専用タグにより一つのアプリケーションプログラムであってもブラウザ機能と課金機能とがシームレスとなる。したがって、ユーザにとっての利便性が向上するとともに、アプリケーションを共通化しつつ、既存の素材を最大限に利用してバリエーションに富む表示画面をユーザに示すこともできる。
図1はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。図2及び図3はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す動作説明図である。
サイト1のサーバにはショップAのデータが蓄積されており、サイト3のサーバにはショップBのデータが蓄積されており、サイト5のサーバにはショップCのデータが蓄積されている。各ショップのデータは、商品データを含み、中継サーバ7から各サイト1、3、5のサーバにアクセス可能である。
中継サーバ7にはショップ共通アプリケーションプログラムが準備されており、ユーザはショップ共通アプリケーション11を携帯電話機9にダウンロードできる(図2ステップS1)。このショップ共通アプリケーション11は中継サーバ7経由で各サイト1、3、5のサーバにアクセスするので、各サイト1、3、5のサーバの設置場所は同一箇所である必要はなく中継サーバ7からアクセスできる範囲で自由に選択できる。そして、ユーザは携帯電話機9から各サイト1、3、5のサーバに接続することが可能となる。
上記したショップ共通アプリケーションプログラムは、携帯電話機9に課金機能とブラウザ(携帯版WEBサイトを閲覧可能な)機能とを実現させる一つのプログラムである。この課金機能とブラウザ機能とがシームレスとなるように、携帯サイト構築言語に課金機能を呼び出す図4に示すような専用タグが、サイトソース内に記載されて既存サイトの課金を行いたい箇所に追加して埋め込まれている。なお、この専用タグはiモード用コンパクトHTML形式としており、課金に必要な情報がパラメータとして記載されている。
このようなアプリケーションプログラムが、サービス利用者であるユーザに、図2に示すダウンロードにより(図2ステップS2〜S5)、或いは携帯電話機に当初から搭載されて配布される。このアプリケーションは、専用タグがダウンロードされた携帯サイトソース内に発見されると画面に課金ボタンを表示し(図2ステップS6、S7)、ユーザは、専用タグが埋め込まれたサイトの画面を閲覧できる。なお、中継サーバ7は、このアプリケーションがダウンロードしたサーバ以外とは通信できないというセキュリティの面で必要とさせている。
そして、ユーザはそのボタンを押すなどの操作を行うことができ(図3ステップS8)、上記したパラメータにより課金処理が呼び出される(図3ステップS9)。課金手段として例えばフェリカのような特定処理が必要とされるかが判断され(図3ステップS10)、特定処理が必要であればそのネットワークを利用した課金処理が行われ(図3ステップS11、S12)、特定処理に関するデータ更新も行われる(図3ステップS13)。一方、クレジット等の上記特定処理以外であれば、中継サーバ7を介して課金処理が行われ(図3ステップS14〜S16)、中継サーバ7にその結果情報が送られて(図3ステップS17)、最終的に結果表示が行われる(図3ステップS18)。
図5は本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
図5を用いて、ユーザがサービスを利用する状況を説明する。ユーザが、例えば複数のショップが参加しているショッピングモールを利用するべきアクセスを行うと、図5(A)のモールサイトTOP画面が携帯電話機9の表示部に表示される。この中で、ユーザが文房具屋△△を選んだとすると、図5(B)のような画面が携帯電話機9の表示部に表示される。なお、上記ではメニューの中から選んだが検索機能より選ぶことができてもよい。
ユーザは、このショップ内に売られている商品一覧から各商品選択することにより、図5(C)のような商品説明を見て、購入希望商品を探す。図5(C)では、鉛筆が示されており、課金ボタンである「購入」ボタンが表示されている。ここで、ユーザは、この商品を購入することを希望しており、購入本数として10本を入力し、「購入」ボタンを押す操作を行う。これにより、課金機能が呼び出され、図5(D)に示す課金情報確認画面が表示される。そして、ユーザは、「OK」ボタンを押して操作すれば購入処理が行われて、販売が完了する。
ところで、上記において図5(B)に示す各ショップの画面以降の画面は、各ショップが既存の素材を生かした上での自由なレイアウトにて作成することが可能である。
以上のように、搭載されたブラウザ機能によりユーザは通常の携帯サイトのままの画面で閲覧可能な上で、このブラウザ機能に課金機能がシームレスなためにユーザの利便性が高い。そして、このシームレスな機能の組み合わせにおいて、既存の素材と技術をそのまま利用したサイト構築が可能であり、さらに携帯電話機向けサイト構築言語の範囲でレイアウトが自由であるために様々な課金サイトの多種多様なレイアウト要望にも一つのアプリケーションで対応でき、アプリケーションの共通化も可能である。
なお、ここで、上記では携帯電話機向けサイト構築言語の一例としてCHTML形式を示したが(図4参照)、他の携帯電話機向けサイト構築言語であってもよい。例えば、MML、HDML、WML、XHTMLが挙げられる。但し、現状のように携帯キャリア側が共通化・標準化されていない状況であっても、本考案においてアプリ側で統一的に例えばCHTML形式を採用することによりサイト製作者はその統一的なCHTMLで製作すれば足り、サイト製作者側の製作負担が軽減され、サイトソースが同一となりメンテナンスも一箇所ですむ。さらに、携帯電話キャリアに対して言語の共通化・標準化が進めば本考案におけるアプリ側もその言語を用いることにより、コンテンツ製作者側は言語の問題をより考慮することもなくなりコンテンツ制作負担がさらに軽減される。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第1の動作説明図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第2の動作説明図である。
専用タグの一例を示す図である。
本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
符号の説明
7 中継サーバ
9 携帯電話機
本考案は、携帯電話機対応通信システム、携帯電話機及び携帯電話機対応中継サーバとして用いられる通信装置に関し、特に携帯電話機に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯電話機及びそのアプリケーションプログラムを携帯電話機に送信可能な携帯電話機対応サーバとして用いられる通信装置とを備える課金処理のための携帯電話機対応通信システム等に関する。
eコマース(EC)などにおける決済サービスを利用可能な携帯電話機に対するアプリケーションが提供され出した。特に、コンビニエンスストアなどでも、電子財布機能を持つ携帯電話機を財布代わりに使用するサービスも出てきた。参考文献として、特許文献1と特許文献2を挙げる。
特開2004−280656号公報
特開2002−352173号公報
しかしながら、各eコマースのサイトとの関係では、特に携帯電話機という制限下ではユーザに提供する情報の表示画面のレイアウトなどの点で自由度には制限があり、実質的に専用フォーマットのアプリケーションが要求され、既存の素材を転用等して利用することは困難である。また、専用フォーマットが要求される傾向である結果、多種類のレイアウト要望に対応するとすれば別々のアプリケーションが必要とされる一方、ユーザからすれば各eコマースのサイトにアクセスして決済を行うことを希望する毎に専用のアプリケーションをダウンロードして対応する必要があり、不便であった。
ゆえに、本考案は、上記問題を解決すべく、ブラウザ機能と課金機能とをシームレスとした一つのアプリケーションプログラムを搭載した携帯電話機及びこのようなアプリケーションプログラムを携帯電話機に送信可能な携帯電話機対応サーバとして用いられる通信装置とを備える課金処理のための携帯電話機対応通信システム等を提供する。
請求項1に係る考案は、携帯電話機と携帯電話機との間で通信する携帯電話機対応サーバとして用いられる通信装置とを備える課金処理のための携帯電話機対応通信システムであって、前記携帯電話機対応サーバとして用いられる通信装置は、前記携帯電話機に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶するサーバ側携帯電話機用アプリケーション記憶部と、前記携帯電話機に前記アプリケーションプログラムを送信する携帯電話機用アプリケーション送信部とを有し、前記携帯電話機は、前記携帯電話機用アプリケーション送信部により送信されたアプリケーションプログラムを受信する携帯電話機用アプリケーション受信部と、前記携帯電話機用アプリケーション受信部により受信されたアプリケーションプログラムを記憶する携帯電話機側携帯電話機用アプリケーション記憶部と、前記携帯電話機の画面表示部と、前記ブラウザ機能により前記画面表示部に表示されるサイトの画面には操作されることにより前記課金機能が呼び出される課金ボタンが表示可能であり、サイトの画面が表示されるときにサイトソース内に専用タグが埋め込まれているか否かを判断して、サイトソース内に専用タグが埋め込まれているならば前記画面表示部が前記課金ボタンを表示する制御を行う前記携帯電話機の課金ボタン表示制御部とを有するものである。
請求項2に係る考案は、携帯電話機であって、ブラウザ機能と課金機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶する携帯電話機用アプリケーション記憶部と、前記携帯電話機の画面表示部と、前記ブラウザ機能により前記画面表示部に表示されるサイトの画面には操作されることにより前記課金機能が呼び出される課金ボタンが表示可能であり、サイトの画面が表示されるときにサイトソース内に専用タグが埋め込まれているか否かを判断して、サイトソース内に専用タグが埋め込まれているならば前記画面表示部が前記課金ボタンを表示する制御を行う前記携帯電話機の課金ボタン表示制御部と、を備えるものである。
請求項3に係る考案は、携帯電話機との間で通信する携帯電話機対応の中継サーバとして用いられる通信装置であって、前記携帯電話機に課金機能とブラウザ機能とを実現させる一つのアプリケーションプログラムを記憶する携帯電話機用アプリケーション記憶部と、前記携帯電話機に前記アプリケーションプログラムを送信する携帯電話機用アプリケーション送信部と、前記ブラウザ機能により指定されたブラウズ先を受信するとブラウズ先サーバへアクセスしてサイトソースを受信して受信した前記サイトソースを前記携帯電話機に送信する携帯電話機対応アクセス部と、を備え、前記ブラウザ機能により表示されるサイトの画面には課金ボタンが表示可能であり、サイトソース内には前記課金ボタンが操作されることにより前記課金機能が呼び出されるための専用タグが埋め込まれており、前記携帯電話機に搭載されたアプリケーションプログラムは前記専用タグが検知された場合に前記課金ボタンを表示させるものである。
なお、上記考案を、名称がアプリケーションプログラムという技術的思想と捉えてもよく、名称が上記アプリケーションプログラムを記録した記録媒体という技術的思想と捉えてもよい。
本考案によれば、上記専用タグにより一つのアプリケーションプログラムであってもブラウザ機能と課金機能とがシームレスとなる。したがって、ユーザにとっての利便性が向上するとともに、アプリケーションを共通化しつつ、既存の素材を最大限に利用してバリエーションに富む表示画面をユーザに示すこともできる。
図1はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。図2及び図3はサイトとサーバと携帯電話機との関係を示す動作説明図である。
サイト1のサーバにはショップAのデータが蓄積されており、サイト3のサーバにはショップBのデータが蓄積されており、サイト5のサーバにはショップCのデータが蓄積されている。各ショップのデータは、商品データを含み、中継サーバ7から各サイト1、3、5のサーバにアクセス可能である。
中継サーバ7にはショップ共通アプリケーションプログラムが準備されており、ユーザはショップ共通アプリケーション11を携帯電話機9にダウンロードできる(図2ステップS1)。このショップ共通アプリケーション11は中継サーバ7経由で各サイト1、3、5のサーバにアクセスするので、各サイト1、3、5のサーバの設置場所は同一箇所である必要はなく中継サーバ7からアクセスできる範囲で自由に選択できる。そして、ユーザは携帯電話機9から各サイト1、3、5のサーバに接続することが可能となる。
上記したショップ共通アプリケーションプログラムは、携帯電話機9に課金機能とブラウザ(携帯版WEBサイトを閲覧可能な)機能とを実現させる一つのプログラムである。この課金機能とブラウザ機能とがシームレスとなるように、携帯サイト構築言語に課金機能を呼び出す図4に示すような専用タグが、サイトソース内に記載されて既存サイトの課金を行いたい箇所に追加して埋め込まれている。なお、この専用タグはiモード用コンパクトHTML形式としており、課金に必要な情報がパラメータとして記載されている。
このようなアプリケーションプログラムが、サービス利用者であるユーザに、図2に示すダウンロードにより(図2ステップS2〜S5)、或いは携帯電話機に当初から搭載されて配布される。このアプリケーションは、専用タグがダウンロードされた携帯サイトソース内に発見されると画面に課金ボタンを表示し(図2ステップS6、S7)、ユーザは、専用タグが埋め込まれたサイトの画面を閲覧できる。なお、中継サーバ7は、このアプリケーションがダウンロードしたサーバ以外とは通信できないというセキュリティの面で必要とさせている。
そして、ユーザはそのボタンを押すなどの操作を行うことができ(図3ステップS8)、上記したパラメータにより課金処理が呼び出される(図3ステップS9)。課金手段として例えばフェリカのような特定処理が必要とされるかが判断され(図3ステップS10)、特定処理が必要であればそのネットワークを利用した課金処理が行われ(図3ステップS11、S12)、特定処理に関するデータ更新も行われる(図3ステップS13)。一方、クレジット等の上記特定処理以外であれば、中継サーバ7を介して課金処理が行われ(図3ステップS14〜S16)、中継サーバ7にその結果情報が送られて(図3ステップS17)、最終的に結果表示が行われる(図3ステップS18)。
図5は本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
図5を用いて、ユーザがサービスを利用する状況を説明する。ユーザが、例えば複数のショップが参加しているショッピングモールを利用するべきアクセスを行うと、図5(A)のモールサイトTOP画面が携帯電話機9の表示部に表示される。この中で、ユーザが文房具屋△△を選んだとすると、図5(B)のような画面が携帯電話機9の表示部に表示される。なお、上記ではメニューの中から選んだが検索機能より選ぶことができてもよい。
ユーザは、このショップ内に売られている商品一覧から各商品選択することにより、図5(C)のような商品説明を見て、購入希望商品を探す。図5(C)では、鉛筆が示されており、課金ボタンである「購入」ボタンが表示されている。ここで、ユーザは、この商品を購入することを希望しており、購入本数として10本を入力し、「購入」ボタンを押す操作を行う。これにより、課金機能が呼び出され、図5(D)に示す課金情報確認画面が表示される。そして、ユーザは、「OK」ボタンを押して操作すれば購入処理が行われて、販売が完了する。
ところで、上記において図5(B)に示す各ショップの画面以降の画面は、各ショップが既存の素材を生かした上での自由なレイアウトにて作成することが可能である。
以上のように、搭載されたブラウザ機能によりユーザは通常の携帯サイトのままの画面で閲覧可能な上で、このブラウザ機能に課金機能がシームレスなためにユーザの利便性が高い。そして、このシームレスな機能の組み合わせにおいて、既存の素材と技術をそのまま利用したサイト構築が可能であり、さらに携帯電話機向けサイト構築言語の範囲でレイアウトが自由であるために様々な課金サイトの多種多様なレイアウト要望にも一つのアプリケーションで対応でき、アプリケーションの共通化も可能である。
なお、ここで、上記では携帯電話機向けサイト構築言語の一例としてCHTML形式を示したが(図4参照)、他の携帯電話機向けサイト構築言語であってもよい。例えば、MML、HDML、WML、XHTMLが挙げられる。但し、現状のように携帯キャリア側が共通化・標準化されていない状況であっても、本考案においてアプリ側で統一的に例えばCHTML形式を採用することによりサイト製作者はその統一的なCHTMLで製作すれば足り、サイト製作者側の製作負担が軽減され、サイトソースが同一となりメンテナンスも一箇所ですむ。さらに、携帯電話キャリアに対して言語の共通化・標準化が進めば本考案におけるアプリ側もその言語を用いることにより、コンテンツ製作者側は言語の問題をより考慮することもなくなりコンテンツ制作負担がさらに軽減される。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第1の動作説明図である。
サイトとサーバと携帯電話機との関係を示す第2の動作説明図である。
専用タグの一例を示す図である。
本考案に係る携帯電話機の画面の例を示した図である。
符号の説明
7 中継サーバ
9 携帯電話機