JP3118490B2 - セラミック焼結体 - Google Patents

セラミック焼結体

Info

Publication number
JP3118490B2
JP3118490B2 JP04355025A JP35502592A JP3118490B2 JP 3118490 B2 JP3118490 B2 JP 3118490B2 JP 04355025 A JP04355025 A JP 04355025A JP 35502592 A JP35502592 A JP 35502592A JP 3118490 B2 JP3118490 B2 JP 3118490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zro
phase
less
sintered body
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04355025A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06183827A (ja
Inventor
靖夫 新矢
良雄 堀尾
Original Assignee
株式会社陶研産業
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社陶研産業 filed Critical 株式会社陶研産業
Priority to JP04355025A priority Critical patent/JP3118490B2/ja
Publication of JPH06183827A publication Critical patent/JPH06183827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3118490B2 publication Critical patent/JP3118490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体を扱う機器に用
いられる耐摩耗性セラミック、特にアルミナ系焼結体に
関するものであり、例えば、粉粒体の分散流体を発生さ
せるブラスト機やポンプのインペラー、粉粒体の噴射用
ノズル,輸送管やホッパーのライニング材、或いは各種
粉粒体の粉砕機用メディアやレンガ等に利用されるもの
である。
【0002】
【従来の技術】過酷な摩耗条件の一つである石碑等の字
彫りや溶接部のバリ取り用のサンドブラストノズルやホ
ーニング用ガンノズルは、金属ショットの他、アルミナ
や炭化珪素等の研磨材を空気等の媒体に分散させて、5
〜10Kg/cm2の高圧下に噴射される。被加工物にもま
してノズル自身が激しく摩耗し頻繁に取り替えられるの
である。これらのノズルの材質は、硬質の特殊鋼や硬質
磁器が用いられてきたが、近年は汎用セラミックである
アルミナが多く用いられるようになり、さらにはより硬
いB4C等のカーバイドも使用されている。しかしカー
バイドは高価であり、安価なアルミナ材の一層の性能向
上が求められている。
【0003】従来の耐摩耗アルミナ焼結体は大体におい
て、Al23純度90〜99%、相対密度90〜94
%、粒径が平均2〜10μmで5〜10μm又はそれ以
上の粗大粒を含むことが多く、耐摩耗性が不十分であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、焼結
密度、焼結粒径その他を制御し、粉粒体用の耐摩耗性に
優れたアルミナ系セラミック焼結体を安価に得るように
したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、安定
化剤を含むZrO2 が5〜30重量%とAl23 が70〜
95重量%とから成り、相対密度が92%以上、粒子径
が平均3μm以下で最大粒子径が8μm以下、ビッカー
ス硬さが1500以上、及びZrO2 の単斜相が10%以下で
って、安定化剤として2〜6モル%のY 2 3 を添加
すると共に、1600〜1750℃の温度範囲で焼成することに
よって、単斜相を除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%
の立方相を生成した構成としている。
【0006】原料のAl23とZrO2は純度99%程度
以上、平均粒径0.1〜1乃至2μm位の入手し易い市販
粉末を使用できる。ZrO2は5〜30重量%、Al23
が70〜95重量%が適切である。ZrO2が5重量%以
下では粒成長抑制効果が不十分であり、またZrO2がA
l23より軟らかいためZrO2を30重量%以上とすれ
ば硬度が低下して好ましくないのである。
【0007】また、ZrO2 の安定化剤としてはY 2
3 、CaO、MgO、CeO 2 その他希土類金属の酸化物等が
周知であるが、立方相を生成させるためには、Y 2 3
が適しており、Y 2 3 は単独で添加するか、或いは予
めZrO 2 と合成して添加する。合成した場合は元原料同
様の平均粒径に粉砕して用いればよい。又、Y 2 3
添加量は、2モル%未満では単斜相を生じ易く、6モル
%超過では焼結粒が粗大化して(即ち最大粒子径が過大
となって)、焼結体の硬度及び強度が低下するため、2
〜6モル%の範囲が適切である。
【0008】成形は、用途及び形状に応じて一般的な粉
体成形法を用いればよい。サンドブラスト等用のノズル
形状は、原料を顆粒として一軸プレスやラバープレス、
又は熱可塑性樹脂と混練して射出成形する。輸送管や粉
砕機のライニング材等の板やレンガ形状はプレス法や、
練土を調製して押出し成形する。ポンプのインペラー等
の複雑形状は射出法や、スリラーを調製して鋳込み成形
する。粉砕機用のメディアのボール等はラバープレスや
転動造粒すればよい。
【0009】その焼成は、射出成形体のように多くの樹
脂を含む場合は予め脱脂後、その他は普通は直接に昇温
する。 又、焼成温度としては、1500℃未満では焼結が不
十分で緻密化せず、1800℃超過では焼結粒が粗大化して
焼結体の硬度及び強度が低下するため、1500℃〜1800℃
の範囲が好ましく、1600℃未満では立方相の生成量が不
足し、1750℃超過では正方相が単斜相に転移し易く単斜
相の生成量が増加するため、1600℃〜1750℃の範囲がよ
り好ましい。
【0010】焼結体としては、相対密度が92%以上、
ビッカース硬さが1500以上、粒径が平均3μm以下で最
大粒径が8μm以下であることが必要である。92%以
下の密度では焼結不足であり、焼結粒の結合が弱くて粉
粒体の衝突で容易に剥離する。焼結粒は微細なほど硬
度、強度が高くて有利であり、実験によって平均3μm
以下で最大粒径が8μm以下が適当であった。ZrO2
は粒径が大きいと単斜相になり易く、この点でも微細な
方がよいが好ましくは2μm以下がよい。
【0011】ZrO2 結晶相としては、単斜相は存在して
もよいが少ない方がよい。又、正方相は焼結粒が大きい
と焼成工程における降温時に単斜相に転移し易く、この
時の体積増加のために周辺にマイクロクラックを生じて
強度が低下するとされるため好ましくないのである。硬
度はAl23 よりもZrO2 が低いが、中では立方相は高
く、正方相、単斜相と低くなる。この意味で、また上記
からも単斜相は少ない方がよく、10%以下が適当であ
る。また立方相は硬度の点においては多いほど有利であ
が、2〜6モル%のY 2 3 を添加すると共に、1600
〜1750℃の温度範囲で焼成することによって、単斜相を
除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%の立方相を生成し
たものが、耐摩耗性の点で優れていることが確認され
た。
【0012】
【作用】ZrO2により粒成長抑制効果が良好であると共
に、ZrO2の単斜相が少なく、ビッカース硬さが1500以
上及び相対密度が92%以上となる焼結で、粒径が平均
3μm以下で最大粒径が8μm以下の微細なため、且つ
ZrO2の単斜相が10%以下と少なくすることで高硬
度、高強度な焼結体となるのである。
【0013】
【実施例】純度99.9%、平均粒子径0.5μmのAl2
3を80重量部と、純度99.9%、平均粒子径0.3μ
mの3モル%Y23固溶ZrO2を20重量部に結合剤等
を添加して混合スラリー化した。スプレードライヤーで
顆粒とし、サンドブラストノズル形状に成形し、1650゜
C及び1700゜Cで焼成して長さ62mm、ノズル穴径2.4m
mの焼結体を得た。また、同様に4モル%Y23固溶Zr
2も用い1650゜C及び1700゜Cで焼成して同様のノズ
ルを得た。
【0014】各実施例のノズルをサンドブラスト装置の
噴射ホースにセットし、#40のSiC砥粒を空気圧7K
g/cm2で15分間噴射し、摩耗容積を測定した。その焼
結状態及び摩耗結果を、97%Al23の同形状の従来
ノズルと比較して表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように、本発明実施例の
焼結体は比較品に比べて43〜61%の摩耗量であり、
良好な耐摩耗性を示したのである。
【0017】
【発明の効果】本発明は、安定化剤として2〜6モル%
のY 2 3 を添加すると共に、1600〜1750℃の温度範囲
で焼成することによって、単斜相を除いたZrO 2 結晶相
中に10〜70%の立方相を生成したので、立方相はZ
rO 2 の結晶相中最も硬く、而もその生成量が適正な範囲
内に制御されているため、従来のアルミナ系焼結体に比
べ、耐摩耗性の点で極めて優れており、従って、高硬度
の粉粒体を扱うために過酷な使用条件に耐えなければな
らない機器に使用する耐摩耗部材として適用することが
出来る。 又、ZrO2 により粒成長抑制効果が良好である
と共に、ZrO2 の単斜相が少なく、ビッカース硬さが15
00以上及び相対密度が92%以上となる焼結で、粒径が
平均3μm以下で最大粒径が8μm以下の微細なため、
且つZrO2 の単斜相が10%以下とする制御によって高
硬度、高強度な焼結体となるのである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−223159(JP,A) 特開 昭61−21963(JP,A) 特開 平3−265563(JP,A) 特開 平3−12356(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安定化剤を含むZrO2 が5〜30重量%
    とAl23 が70〜95重量%とから成り、相対密度が
    92%以上、粒子径が平均3μm以下で最大粒子径が8
    μm以下、ビッカース硬さが1500以上、及びZrO2 の単
    斜相が10%以下である耐摩耗セラミック焼結体であっ
    て、安定化剤として2〜6モル%のY 2 3 を添加する
    と共に、1600〜1750℃の温度範囲で焼成することによっ
    て、単斜相を除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%の立
    方相を生成したことを特徴とする粉粒体用の耐摩耗セラ
    ミック焼結体。
JP04355025A 1992-12-17 1992-12-17 セラミック焼結体 Expired - Lifetime JP3118490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04355025A JP3118490B2 (ja) 1992-12-17 1992-12-17 セラミック焼結体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04355025A JP3118490B2 (ja) 1992-12-17 1992-12-17 セラミック焼結体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06183827A JPH06183827A (ja) 1994-07-05
JP3118490B2 true JP3118490B2 (ja) 2000-12-18

Family

ID=18441470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04355025A Expired - Lifetime JP3118490B2 (ja) 1992-12-17 1992-12-17 セラミック焼結体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3118490B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101912804B (zh) * 2010-09-03 2012-07-25 华智节能(香港)有限公司 水泥工业管磨机用新型衬板结构及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06183827A (ja) 1994-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3262301B2 (ja) 炭化ケイ索焼結研摩粒子およびその製造方法
AU685205B2 (en) Alpha alumina-based abrasive grain
EP1770145B1 (en) Agglomerate abrasive grain and a method of making the same
EP0579281B1 (en) A grinding wheel
JP2779252B2 (ja) 窒化けい素質焼結研摩材及びその製法
JP4298198B2 (ja) 砥粒、研磨物品およびその製造および使用方法
JPH10113875A (ja) 超砥粒研削砥石
CA2244172C (en) Moulded spherical ceramic body, production process and use
AU1050795A (en) Abrasive grain and method for making the same
AU1370595A (en) Alpha alumina-based abrasive grain having an as sintered outer surface
CA2243298A1 (en) Microwave sintering of sol-gel derived abrasive grain
CN105859258B (zh) 一种水泥球磨机用陶瓷研磨球及其制备方法
JP3118490B2 (ja) セラミック焼結体
JP3450045B2 (ja) 耐摩耗性アルミナ焼結体及びその製造方法
JP3203311B2 (ja) 砥石及びその製造方法
JP2014009119A (ja) アルミナ質焼結体及びその製造方法
JPS58122032A (ja) 球状化された固体材料の粒状粒子を製造する方法および装置
JP2944271B2 (ja) アルミナ基複合焼結体の製造方法及びアルミナ基複合焼結体
JPH0544428B2 (ja)
JPH0457882A (ja) バレル研磨用メディア
JP2000108036A (ja) ノズル
JPH0225865B2 (ja)
Vaughan EFFECT OF HARDNESS AND TOUGHNESS ON THE EROSION OF CERAMIC AND ULTRAHARD MATERIALS
JPH06226634A (ja) ウォータージェット加工方法
JPS5947163A (ja) サンドブラスト用回転羽根

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081006

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 13