JP3118490B2 - セラミック焼結体 - Google Patents
セラミック焼結体Info
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Description
いられる耐摩耗性セラミック、特にアルミナ系焼結体に
関するものであり、例えば、粉粒体の分散流体を発生さ
せるブラスト機やポンプのインペラー、粉粒体の噴射用
ノズル,輸送管やホッパーのライニング材、或いは各種
粉粒体の粉砕機用メディアやレンガ等に利用されるもの
である。
彫りや溶接部のバリ取り用のサンドブラストノズルやホ
ーニング用ガンノズルは、金属ショットの他、アルミナ
や炭化珪素等の研磨材を空気等の媒体に分散させて、5
〜10Kg/cm2の高圧下に噴射される。被加工物にもま
してノズル自身が激しく摩耗し頻繁に取り替えられるの
である。これらのノズルの材質は、硬質の特殊鋼や硬質
磁器が用いられてきたが、近年は汎用セラミックである
アルミナが多く用いられるようになり、さらにはより硬
いB4C等のカーバイドも使用されている。しかしカー
バイドは高価であり、安価なアルミナ材の一層の性能向
上が求められている。
て、Al2O3純度90〜99%、相対密度90〜94
%、粒径が平均2〜10μmで5〜10μm又はそれ以
上の粗大粒を含むことが多く、耐摩耗性が不十分であっ
た。
密度、焼結粒径その他を制御し、粉粒体用の耐摩耗性に
優れたアルミナ系セラミック焼結体を安価に得るように
したものである。
化剤を含むZrO2 が5〜30重量%とAl2O3 が70〜
95重量%とから成り、相対密度が92%以上、粒子径
が平均3μm以下で最大粒子径が8μm以下、ビッカー
ス硬さが1500以上、及びZrO2 の単斜相が10%以下で
あって、安定化剤として2〜6モル%のY 2 O 3 を添加
すると共に、1600〜1750℃の温度範囲で焼成することに
よって、単斜相を除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%
の立方相を生成した構成としている。
以上、平均粒径0.1〜1乃至2μm位の入手し易い市販
粉末を使用できる。ZrO2は5〜30重量%、Al2O3
が70〜95重量%が適切である。ZrO2が5重量%以
下では粒成長抑制効果が不十分であり、またZrO2がA
l2O3より軟らかいためZrO2を30重量%以上とすれ
ば硬度が低下して好ましくないのである。
3 、CaO、MgO、CeO 2 その他希土類金属の酸化物等が
周知であるが、立方相を生成させるためには、Y 2 O 3
が適しており、Y 2 O 3 は単独で添加するか、或いは予
めZrO 2 と合成して添加する。合成した場合は元原料同
様の平均粒径に粉砕して用いればよい。又、Y 2 O 3 の
添加量は、2モル%未満では単斜相を生じ易く、6モル
%超過では焼結粒が粗大化して(即ち最大粒子径が過大
となって)、焼結体の硬度及び強度が低下するため、2
〜6モル%の範囲が適切である。
体成形法を用いればよい。サンドブラスト等用のノズル
形状は、原料を顆粒として一軸プレスやラバープレス、
又は熱可塑性樹脂と混練して射出成形する。輸送管や粉
砕機のライニング材等の板やレンガ形状はプレス法や、
練土を調製して押出し成形する。ポンプのインペラー等
の複雑形状は射出法や、スリラーを調製して鋳込み成形
する。粉砕機用のメディアのボール等はラバープレスや
転動造粒すればよい。
脂を含む場合は予め脱脂後、その他は普通は直接に昇温
する。 又、焼成温度としては、1500℃未満では焼結が不
十分で緻密化せず、1800℃超過では焼結粒が粗大化して
焼結体の硬度及び強度が低下するため、1500℃〜1800℃
の範囲が好ましく、1600℃未満では立方相の生成量が不
足し、1750℃超過では正方相が単斜相に転移し易く単斜
相の生成量が増加するため、1600℃〜1750℃の範囲がよ
り好ましい。
ビッカース硬さが1500以上、粒径が平均3μm以下で最
大粒径が8μm以下であることが必要である。92%以
下の密度では焼結不足であり、焼結粒の結合が弱くて粉
粒体の衝突で容易に剥離する。焼結粒は微細なほど硬
度、強度が高くて有利であり、実験によって平均3μm
以下で最大粒径が8μm以下が適当であった。ZrO2粒
は粒径が大きいと単斜相になり易く、この点でも微細な
方がよいが好ましくは2μm以下がよい。
もよいが少ない方がよい。又、正方相は焼結粒が大きい
と焼成工程における降温時に単斜相に転移し易く、この
時の体積増加のために周辺にマイクロクラックを生じて
強度が低下するとされるため好ましくないのである。硬
度はAl2O3 よりもZrO2 が低いが、中では立方相は高
く、正方相、単斜相と低くなる。この意味で、また上記
からも単斜相は少ない方がよく、10%以下が適当であ
る。また立方相は硬度の点においては多いほど有利であ
るが、2〜6モル%のY 2 O 3 を添加すると共に、1600
〜1750℃の温度範囲で焼成することによって、単斜相を
除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%の立方相を生成し
たものが、耐摩耗性の点で優れていることが確認され
た。
に、ZrO2の単斜相が少なく、ビッカース硬さが1500以
上及び相対密度が92%以上となる焼結で、粒径が平均
3μm以下で最大粒径が8μm以下の微細なため、且つ
ZrO2の単斜相が10%以下と少なくすることで高硬
度、高強度な焼結体となるのである。
O3を80重量部と、純度99.9%、平均粒子径0.3μ
mの3モル%Y2O3固溶ZrO2を20重量部に結合剤等
を添加して混合スラリー化した。スプレードライヤーで
顆粒とし、サンドブラストノズル形状に成形し、1650゜
C及び1700゜Cで焼成して長さ62mm、ノズル穴径2.4m
mの焼結体を得た。また、同様に4モル%Y2O3固溶Zr
O2も用い1650゜C及び1700゜Cで焼成して同様のノズ
ルを得た。
噴射ホースにセットし、#40のSiC砥粒を空気圧7K
g/cm2で15分間噴射し、摩耗容積を測定した。その焼
結状態及び摩耗結果を、97%Al2O3の同形状の従来
ノズルと比較して表1に示す。
焼結体は比較品に比べて43〜61%の摩耗量であり、
良好な耐摩耗性を示したのである。
のY 2 O 3 を添加すると共に、1600〜1750℃の温度範囲
で焼成することによって、単斜相を除いたZrO 2 結晶相
中に10〜70%の立方相を生成したので、立方相はZ
rO 2 の結晶相中最も硬く、而もその生成量が適正な範囲
内に制御されているため、従来のアルミナ系焼結体に比
べ、耐摩耗性の点で極めて優れており、従って、高硬度
の粉粒体を扱うために過酷な使用条件に耐えなければな
らない機器に使用する耐摩耗部材として適用することが
出来る。 又、ZrO2 により粒成長抑制効果が良好である
と共に、ZrO2 の単斜相が少なく、ビッカース硬さが15
00以上及び相対密度が92%以上となる焼結で、粒径が
平均3μm以下で最大粒径が8μm以下の微細なため、
且つZrO2 の単斜相が10%以下とする制御によって高
硬度、高強度な焼結体となるのである。
Claims (1)
- 【請求項1】 安定化剤を含むZrO2 が5〜30重量%
とAl2O3 が70〜95重量%とから成り、相対密度が
92%以上、粒子径が平均3μm以下で最大粒子径が8
μm以下、ビッカース硬さが1500以上、及びZrO2 の単
斜相が10%以下である耐摩耗セラミック焼結体であっ
て、安定化剤として2〜6モル%のY 2 O 3 を添加する
と共に、1600〜1750℃の温度範囲で焼成することによっ
て、単斜相を除いたZrO 2 結晶相中に10〜70%の立
方相を生成したことを特徴とする粉粒体用の耐摩耗セラ
ミック焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04355025A JP3118490B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | セラミック焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04355025A JP3118490B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | セラミック焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06183827A JPH06183827A (ja) | 1994-07-05 |
JP3118490B2 true JP3118490B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=18441470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04355025A Expired - Lifetime JP3118490B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | セラミック焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3118490B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101912804B (zh) * | 2010-09-03 | 2012-07-25 | 华智节能(香港)有限公司 | 水泥工业管磨机用新型衬板结构及其制作方法 |
-
1992
- 1992-12-17 JP JP04355025A patent/JP3118490B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06183827A (ja) | 1994-07-05 |
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