JP3117673B2 - 高設栽培容器 - Google Patents

高設栽培容器

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JP3117673B2
JP3117673B2 JP09354912A JP35491297A JP3117673B2 JP 3117673 B2 JP3117673 B2 JP 3117673B2 JP 09354912 A JP09354912 A JP 09354912A JP 35491297 A JP35491297 A JP 35491297A JP 3117673 B2 JP3117673 B2 JP 3117673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実野菜、葉物野
菜、花卉、根菜類などを地表面より高い位置で栽培する
ための高設栽培容器に関する。
【0002】
【従来の技術】果実野菜、葉物野菜、花卉あるいは根菜
類などを栽培する場合、栽培地の地面に形成した畝に沿
って苗を植えて生育させる、土耕栽培という方法が採ら
れている。土耕栽培においては、育苗から収穫までの一
連の作業は、中腰やしゃがんだ姿勢で行うことが多く、
特に、苺などの場合、苗の定植作業においては、苗の運
搬などの重労働を伴うため、作業者の肉体的負担は非常
に大きなものとなっている。
【0003】このような過酷な労働条件を改善するた
め、作業者が立った姿勢で作業可能な栽培容器の開発や
新たな栽培技術の研究などが行われ、近年では、いわゆ
る高設栽培と呼ばれる栽培方法が実施されている。
【0004】本出願人も苺などの栽培容器として、培土
の使用量が少なくてすみ、根の成長も良好な栽培容器を
開発し、実開平6−34437号公報などにおいて開示
している。また、この栽培容器を保持する装置、および
散水や施肥に好適な補助具も開発し、実公平6−164
95号公報などで開示している。これらの栽培容器と装
置とを組み合わせることにより、労働条件の改善を図る
ことができる。
【0005】図6は、このような補助具をセットした栽
培容器を保持装置で保持した状態を示す斜視図である。
図6に示すように、保持装置80は、フレーム81およ
び支柱82などで構成されており、先細り円筒状の栽培
容器91や散水・施肥用の補助具92を保持装置80で
保持することによって、立ち作業が可能となるため、労
働条件の改善とともに栽培作業の効率化を図ることがで
きる。
【0006】一方、栽培容器を地表面より高い位置に保
持する方法として、本出願人は、複数個の容器本体を連
結部材で連結した形状の栽培容器を架台に架け渡して保
持する方法を開発し、特開平8−298870号公報な
どで開示している。
【0007】図7は、前記公報に係る栽培装置の一例を
示す斜視図であり、栽培容器95は、合成樹脂製の容器
本体96の上端の一部を連続的に形成することによっ
て、10個の容器本体を直線状に連結した形状を有する
容器本体群97a,97bを構成し、容器本体群97
a,97bの上部を連結部材98で連結した構造を備え
ている。
【0008】この栽培装置を使用することにより、立ち
作業が可能となり、従来の栽培容器の多数個分を1回の
係止動作でフレーム99に係止することができるため、
栽培容器の係止作業を効率化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の高設栽培装置の
場合、栽培容器が単体容器、連続容器のいずれの形状で
あっても、容器内へ培土を充填する作業は容器ごとに行
う必要があるため、多数の栽培容器を使用する大規模栽
培においては、設置作業や培土充填作業に多大な時間と
労力を要している。
【0010】また、栽培容器は保持装置に垂り下げた状
態で使用する関係上、保持装置は頑丈な構造とならざる
を得ず、実際に栽培に寄与している部分に比べ、保持装
置が占める割合の方が大きくなりがちである。したがっ
て、運搬などの際に手間がかかるだけでなく、設置する
ためには広いスペースを必要とするため狭い栽培地にお
いては採用が困難である。
【0011】さらに、栽培シーズン終了後においては、
栽培容器内の培土を排出する作業や装置類の撤収作業に
多大な時間と労力を費やしているだけでなく、これらの
栽培容器や保持装置などを収納するために広いスペース
を必要としている。
【0012】そのほか、従来の高設栽培装置はサイズが
比較的大きく構造も複雑であるため、製作に多くの時間
と手間を要し、合成樹脂などの原材料も大量に必要と
し、高コストである。このため、栽培面積の小さな小規
模農家などにおいては採用が困難である。
【0013】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、立ち作業が可能で、培土・水・肥料などの使用量を
低減することができ、設置・撤収作業が容易で、収納ス
ペースも小さく、低コストの高設栽培容器を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の高設栽培容器は、重ね合わせた複数のフィ
ルム材を部分的に固着して櫛状に形成された培土収容部
と、培土収容部の開口部に連通する連結口を有する樋状
の補強部材と、フィルム材と係合して培土収容部を地面
上に起立状態に保持する保持手段とを備えたことを特徴
とする。
【0015】このような構成により、フィルム材を保持
手段に係合させて培土収容部を地面上に起立状態に保持
し、補強部材の連結口を培土収容部の開口部に連通すれ
ば、培土収容部に培土を充填して植物を栽培することが
できるため、設置作業は容易であり、栽培期間中は立ち
作業が可能である。また、培土は培土収容部に充填する
程度の分量で足りるため、土耕栽培に比べ培土使用量は
少なくてすみ、これに伴って水や肥料などの使用量を低
減することができる。
【0016】また、培土を培土収容部に充填する場合、
その開口部に連結部を挿通した補強部材が、培土を培土
収容部内に導くガイドとして機能するため、充填作業は
容易であり、作業効率も良好である。さらに、フィルム
材は補強部材によって補強されるため、充填された培土
によりフィルム材が異常膨張したり、破損することもな
い。
【0017】この場合、培土収容部の下方に、排水孔な
どの排水手段を設けておけば、土耕栽培と同様に水はけ
が良くなるため、水分滞留に起因する根腐れなどの発生
を防止することができる。なお、培土収容部の下端を接
地させておけば、栽培期間中の安定性を確保することが
でき、また、地面の温度がフィルム材などを伝わって高
設栽培容器全体に広がるようになるため保温機能を高め
ることができる。また、培土収容部全体をフィルム材な
どで被覆し、その内部を加温機で暖房することで保温機
能を高め、植物の根部の発育を促し、果実や茎葉の成長
を促進させることも可能である。この場合、ダクトなど
の公知の手段を用いることができる。
【0018】また、本発明の高設栽培容器で栽培される
植物の根は、起立状態にある培土収容部に充填された培
土中を下方へ成長していくことが可能であるため、根域
が広がって根量も多量となり、養分吸収性が高まること
によって生育状態が向上し、収穫量の増大を図ることが
できる。なお、ゴボウ、大根、人参などの根菜類を栽培
する場合、起立状態にある培土収容部内で作物を成長さ
せることができるため、収穫時期においては、培土収容
部を形成しているフィルム材をナイフでカットするなど
の方法で容易に掘り出すことが可能となり、土耕栽培の
場合に比べて収穫作業を効率的に行うことができ、作物
を切損するようなこともなくなる。
【0019】さらに、栽培期間が終了した後は、培土を
排出すれば、補強部材を培土収容部から離脱させて別々
に撤収することができるので撤収作業は容易であり、培
土収容部は元のフィルム状となり、折り畳んだりロール
状に巻くことができるため、運搬性が良好で、収納スペ
ースも小さくてすむ。また、本発明の高設栽培容器は、
複数のフィルム材、補強部材および保持手段などで構成
された簡素な構造であるため製作が容易で、原材料の使
用量も少なく、低コストである。
【0020】また、本発明の高設栽培容器では、培土収
容部を起立状態に保持する保持手段として、地上に設置
された支持部材と、フィルム材に形成され支持部材と係
合可能な係合部とを備えることにより、フィルム材で形
成された培土収容部と補強部材とを一体的に保持するこ
とができるため安定性が良く、培土収容部へ培土を充填
する場合、補強部材が培土を培土収容部内へ導くガイド
として機能するため、作業性が良好である。
【0021】さらに、本発明の高設栽培容器では、培土
収容部として、重ね合わせた複数のフィルム材に設けら
れた波線状の固着部に沿ってフィルム材を切断して形成
されたものを用いてもよい。このような構成とすること
により、重ね合わせたフィルム材から、櫛状をした培土
収容部を少なくとも2組形成することができ、フィルム
材の廃棄部分も発生しないため、資源の有効活用、コス
ト低減を図ることができ、廃棄物による環境汚染防止に
も寄与することができる。また、波線状の固着部の形状
を変えることにより、培土収容部の内径、深さ、ピッチ
などを変更することができるため、栽培条件に適応した
サイズ、形状の培土収容部を形成することができる。こ
の場合、フィルム材を固着する手段としては、接着剤、
圧着、加熱融着、縫製などを採用することができる。
【0022】一方、本発明の高設栽培容器では、補強部
材として、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂、AES樹脂のうちの
いずれかで形成されたものを用いることができる。この
ような素材で形成した補強部材はフィルム材に比べて剛
性が高いため培土収容部を安定的に保持することがで
き、土滑り性も良好であるため、培土の充填作業を効率
的に行うことができる。また、これらの素材で形成した
補強部材は、耐蝕性が高く、農薬や肥料などに対する耐
久性にも優れ、太陽光などで変質しにくいため、長期間
に渡って使用することができる。
【0023】また、本発明の高設栽培容器では、培土収
容部を構成するフィルム材として、合成樹脂、紙、布、
不織布のうちの少なくとも一つを用いることができる。
合成樹脂製のフィルム材の場合は気密性、耐蝕性、耐久
性に優れた培土収容部を形成することができる。また、
有孔合成樹脂製のフィルム材、あるいは紙、布、不織布
製のフィルム材の場合は、植物根の発育に必要な通気性
を備えた培土収容部を形成することができるため、植物
根への十分な空気供給が可能であり、紙、布、不織布は
空気中で燃やしても有毒ガスが発生しないため、焼却処
分が可能である。なお、フィルム材は、栽培する植物の
種類や栽培条件などに応じて、透明なもの、不透明なも
のなどを用いることができる。
【0024】この場合、フィルム材として、合成樹脂、
紙、布、不織布などの材料を複数種類用いれば、それぞ
れの材料の性質を兼備した培土収容部を形成することが
できるため、栽培する植物の種類や栽培地の気候などに
的確に対応することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は実施の形態である高設栽培
容器を示す斜視図、図2は前記高設栽培容器の縦断面
図、図3は前記高設栽培容器の組立工程を示す斜視図、
図4は前記高設栽培容器の培土収容部下端付近の斜視図
である。
【0026】図1〜3に示すように、本実施形態の高設
栽培容器10は、重ね合わせた2枚のフィルム材11,
12を部分的に固着して櫛状に形成された培土収容部1
3と、培土収容部13の開口部14に連通する連結口1
5を有する樋状の補強部材16と、フィルム材11,1
2と係合して培土収容部13を地面上に起立状態に保持
する保持パイプ17とを備えている。この場合、フィル
ム材11,12の上縁部を保持パイプ17に巻き付ける
ことにより両者を係合させ、保持パイプ17は地面18
に立設した支柱19および水平バー20によって固定さ
れている。
【0027】高設栽培容器10の場合、図3に示すよう
に、フィルム材11,12の上縁部を保持パイプ17に
巻き付けることにより、培土収容部13を地面18上に
起立状態に保持し、連結口15が開口部14に挿通する
ようにして、補強部材16を培土収容部13上に載置す
れば、培土収容部13に培土21を充填して植物22の
栽培ができるようになるため、設置作業は容易であり、
作業者は立ち作業が可能である。
【0028】また、培土21は、培土収容部13に充填
する程度の分量で足りるため、土耕栽培に比べて培土使
用量が少なくてすみ、これに伴って水や肥料などの使用
量も低減することができる。培土21を培土収容部13
に充填する場合、開口部14に連結口15を挿通させて
載置した補強部材16が、培土21を培土収容部13内
に導くガイドとして機能するため、充填作業は容易であ
り、作業効率も高い。なお、フィルム材11,12およ
び補強部材16の長さは特に限定するものではないた
め、栽培地の広さなどに応じて自由に設定することがで
きる。
【0029】一方、図4に示すように、培土収容部13
の下端部分においては、固着部25の一部に非固着部3
0を設けるとともに、フィルム材11,12に排水孔3
1を設けることにより排水性を確保しているため、水分
滞留による根腐れなどの発生を防止することができる。
さらに、培土収容部13の下端は地面18に形成した畝
23に埋設しているため、栽培期間中の安定性も良好で
あり、地面18の温度がフィルム材11,12や培土収
容部13に充填された培土21を伝わって高設栽培容器
10の全体に広がるため、保温機能も高い。
【0030】さらに、高設栽培容器10で栽培される植
物22の根24は、起立状態にある培土収容部13に充
填された培土21中を下方に向かって伸長していくこと
が可能であるため、深耕栽培と同様、養分吸収性が高ま
ることによって生育状態が向上し、収穫量の増大を図る
ことができる。
【0031】また、高設栽培容器10を用いてゴボウ、
大根、人参などを栽培する場合、培土収容部13内で作
物を成長させることが可能であるため、収穫時期には、
培土収容部13を形成しているフィルム材11,12を
ナイフなどでカットして簡単に掘り出すことができる。
したがって、収穫作業を効率化することができるだけで
なく、作物が折れたり、傷つくこともなくなる。
【0032】一方、栽培期間が終了した後は、培土21
を排出すれば、補強部材16を培土収容部13から離脱
させてそれぞれ別々に撤収することができるため、撤収
作業は容易である。この場合、培土収容部13は元のフ
ィルム状となり、折り畳んだり、ロール状に巻くことが
できるため、運搬性が良好で、収納スペースも小さくて
すむ。
【0033】さらに、高設栽培容器10は、2枚のフィ
ルム材11,12、補強部材16および保持パイプ17
などで構成された簡素な構造であるため、製作が容易
で、原材料の使用量も少なく、低コストである。このた
め、栽培面積の狭い小規模農家などにおいても導入が容
易である。
【0034】また、高設栽培容器10では、地面18に
立設された支柱19、水平バー20に固定された支持パ
イプ17にフィルム材11,12の上縁を巻き付けるこ
とにより培土収容部13を起立状態に保持しているため
安定性が良く、補強部材16が培土収容部13と一体的
に保持されているため、培土収容部13に充填された培
土21の重さによって、培土収容部13が変形、膨張し
たり、破損することがない。
【0035】この場合、高設栽培容器10では、補強部
材16をポリ塩化ビニルで形成しているためフィルム材
11,12に比べて剛性が高く、培土収容部13を安定
的に保持することができる。また、フィルム材11,1
2に比べて土滑り性も良好であるため、培土21の充填
作業を効率的に行うことができる。さらに、ポリ塩化ビ
ニルで形成した補強部材16は、耐蝕性が高く、農薬や
肥料などに対する耐久性にも優れ、太陽光などで変質し
にくいため、長期間に渡って使用することができる。な
お、ポリ塩化ビニルのほかに、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ABS樹脂、AES樹脂などで
形成された補強部材16を用いることもできる。
【0036】ここで、図5を参照して、高設栽培容器1
0を構成する培土収容部13の製造方法について説明す
る。図5は培土収容部の製造工程を示す説明図である。
【0037】図5(a)に示すように、2枚のフィルム
材11,12を重ね合わせた後、図5(b)に示すよう
に、波線状の固着部25を設けることにより両者を部分
的に固着するとともに、固着部25に沿ってその中央部
分を切断する。この場合、前述した非固着部30および
排水孔31(図4参照)を形成する。そして、図5
(c)に示すように、切断部分で分離させると、櫛状を
した2組の培土収容部13を形成することができる。
【0038】このような工程をとることにより、重ね合
わせた2枚のフィルム11,12から、櫛状をした2組
の培土収容部13を形成することができるため、作業効
率が高く、フィルム材11,12の廃棄部分が発生しな
いため、資源の有効活用、コスト低減を図るぽとが可能
であり、廃棄物による環境汚染防止にも寄与することが
できる。
【0039】本実施形態においては、フィルム材11,
12の固着手段として、接着剤を用いているが、このほ
かに、圧着、加熱融着、縫製などの固着手段を採用する
ことも可能である。なお、フィルム材11,12の厚
さ、幅、長さなどは栽培条件などに応じて自由に定める
ことができ、また、波線状の固着部25の形状を変える
ことにより培土収容部13の内径や深さなどを変更する
ことが可能であるため、様々な植物の栽培に対応するこ
とができる。
【0040】また、高設栽培容器10の場合、培土収容
部13を構成するフィルム材11,12はポリエチレン
であるが、このほかにポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ABS、AESなどの合成樹脂、あるいは紙、布、
不織布などを素材とするものであってもよい。フィルム
材11,12の素材が合成樹脂である場合は気密性、耐
蝕性、耐久性に優れた培土収容部13を形成することが
できる。
【0041】一方、フィルム材11,12の素材が、有
孔プラスチックフィルム、紙、布、不織布である場合
は、植物根の発育に必要な通気性を備えた培土収容部1
3を形成することができるため、植物22の根24への
十分な空気供給が可能となり、紙、布、不織布は燃やし
ても有毒ガスが発生しないため焼却処分が可能である。
また、フィルム材11,12の素材として、微生物のは
たらきで分解する性質を備えた生分解性プラスチックを
用いれば、使用後、地中などへの廃棄処分ができるよう
になる。なお、フィルム材11,12は、栽培する植物
の種類や栽培条件などに応じて、透明なもの、不透明な
ものなどを用いることができる。
【0042】さらに、フィルム材11,12の素材とし
て、合成樹脂、紙、布、不織布などの材料を複数種類用
いれば、それぞれの材料の性質を兼備した培土収容部1
3を形成することができるため、栽培する植物の種類や
栽培地の気候などに的確に対応することが可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0044】(1)重ね合わせた複数のフィルム材を部
分的に固着して櫛状に形成された培土収容部と、培土収
容部の開口部に連通する連結口を有する樋状の補強部材
と、フィルム材と係合して培土収容部を地面上に起立状
態に保持する保持手段とを備えたことにより、接地作業
が容易となり、起立状態の培土収容部で植物栽培ができ
るので立ち作業が可能となり、培土収容部に充填する程
度の培土で足りるため培土使用量は少なくてすみ、これ
に伴って水や肥料などの使用量も低減することができ
る。また、補強部材が培土を培土収容部内に導くガイド
として機能するため、培土充填作業は容易であり、作業
効率も高い。
【0045】(2)栽培期間の終了後、培土を排出すれ
ば、補強部材を培土収容部から離脱させ別々に撤収する
ことができるので撤収作業は容易であり、培土収容部は
元のフィルム状となり、折り畳んだりロール状に巻くこ
とができるため、運搬性が良好で、収納スペースも小さ
くてすむ。また、複数のフィルム材、補強部材および保
持手段などで構成された簡素な構造であるため製作が容
易で、原材料の使用量も少なく、低コストである。
【0046】(3)培土収容部を起立状態に保持する保
持手段として、地上に設置された支持部材と、フィルム
材に形成され支持部材と係合可能な係合部とを備えるこ
とにより、フィルム材で形成された培土収容部と補強部
材とを一体的に保持することができるため安定性が良
く、培土を充填する際、培土収容部と一体化した補強部
材が培土を培土収容部内へ導くガイドとして機能するた
め作業性が良好である。
【0047】(4)重ね合わせた複数のフィルム材に設
けられた波線状の固着部に沿ってフィルム材を切断して
形成された培土収容部を用いることにより、重ね合わせ
たフィルム材から、少なくとも2組の培土収容部を形成
することができ、フィルム材の廃棄部分も発生しないた
め、資源の有効活用、コスト低減を図ることができ、廃
棄物による環境汚染防止にも寄与することができる。
【0048】(5)補強部材として、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS
樹脂、AES樹脂などで形成されたものを用いることに
より、培土収容部を安定的に保持することが可能であ
り、土滑り性も良好であるため、培土の充填作業を効率
的に行うことができる。また、これらの素材で形成した
補強部材は、耐蝕性が高く、農薬や肥料などに対する耐
久性にも優れ、太陽光などで変質しにくいため、長期間
に渡って使用することができる。
【0049】(6)培土収容部を構成するフィルム材と
して合成樹脂を用いることにより気密性、耐蝕性、耐久
性に優れた培土収容部を形成することができる。また、
有孔合成樹脂フィルム、紙、布、不織布などを用いるこ
とにより植物根の発育に必要な通気性を備えた培土収容
部を形成することができるため、植物根への十分な空気
供給ができるようになり、紙、布、不織布は燃やしても
有毒ガスを発生しないため、焼却処分も可能となる。さ
らに、フィルム材として、合成樹脂、紙、布、不織布な
どの材料を複数種類用いれば、それぞれの材料の性質を
兼備した培土収容部を形成することができるため、栽培
する植物の種類や栽培地の気候などに的確に対応するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態である高設栽培容器を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す高設栽培容器の縦断面図である。
【図3】図1に示す高設栽培容器の組立工程を示す斜視
図である。
【図4】図1に示す高設栽培容器の培土収容部下端付近
の斜視図である。
【図5】図1に示す高設栽培容器の培土収容部の製造工
程説明図である。
【図6】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【図7】従来の高設栽培装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 高設栽培容器 11,12 フィルム材 13 培土収容部 14 開口部 15 連結口 16 補強部材 17 保持パイプ 18 地面 19 支柱 20 水平バー 21 培土 22 植物 23 畝 24 根 25 固着部 30 非固着部 31 排水孔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ね合わせた複数のフィルム材を部分的
    に固着して櫛状に形成された培土収容部と、前記培土収
    容部の開口部に連通する連結口を有する樋状の補強部材
    と、前記フィルム材と係合して前記培土収容部を地面上
    に起立状態に保持する保持手段とを備えたことを特徴と
    する高設栽培容器。
  2. 【請求項2】 前記保持手段として、地上に設置された
    支持部材と、前記フィルム材に形成され前記支持部材と
    係合可能な係合部とを備えた請求項1記載の高設栽培容
    器。
  3. 【請求項3】 前記培土収容部が、重ね合わせた複数の
    フィルム材に設けられた波線状の固着部に沿って前記フ
    ィルム材を切断して形成されたものである請求項1,2
    記載の高設栽培容器。
  4. 【請求項4】 前記補強部材が、ポリスチレン、ポリ塩
    化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹
    脂、AES樹脂のうちのいずれかで形成されたものであ
    る請求項1〜3記載の高設栽培容器。
  5. 【請求項5】 前記フィルム材が、合成樹脂、紙、布、
    不織布のうちの少なくとも一つである請求項1〜4記載
    の高設栽培容器。
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