JP3117554B2 - マスキングテープ用感圧接着剤組成物 - Google Patents

マスキングテープ用感圧接着剤組成物

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JP3117554B2 JP04262804A JP26280492A JP3117554B2 JP 3117554 B2 JP3117554 B2 JP 3117554B2 JP 04262804 A JP04262804 A JP 04262804A JP 26280492 A JP26280492 A JP 26280492A JP 3117554 B2 JP3117554 B2 JP 3117554B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のバンバーや外
板等の塗装の際に用いられるマスキングテープ用の感圧
接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の美観や見映えを高めるため
に、バンパーや車体外板等に各種の塗り分け塗装方法が
適用されている。バンパーについては、自動車の軽量化
にともない、プラスチック化され、そしてカラー塗装仕
上げが行なわれている。
【0003】自動車のバンパーや外板等の塗り分け塗装
に際し、各種のマスキングテープが使用されているが、
塗膜品質に対する要求水準が高くなり、また、塗装方法
についての技術開発が進むにつれて、マスキングテープ
に対する高性能化・多様化の要求が強まっている。
【0004】マスキングテープに対する具体的な要求性
能としては、例えば、(1)常温で充分な粘着力を有す
ること(粘着性)、(2)塗料の高温における焼付乾燥
中に剥離しないこと(耐熱性)、(3)焼付乾燥後のテ
ープ剥離面に粘着剤が残留しないこと、(4)マスキン
グ部の塗膜の見切りラインが鮮明に出せること(見切り
性)、(5)被着体を汚染しないこと(非汚染性)、等
が挙げられる。
【0005】ところで、マスキングの対象となる被着体
は、通常、凹凸を含む曲面であるため、テープの支持体
は一定以上の伸びが要求される。そこで、従来、自動車
の車体外板やバンパー等のツートーン塗装には、支持体
としてクレープ紙を使用したクレープテープが主に使用
されてきた。また、マスキングテープの粘着剤として
は、ゴム系感圧接着剤が主として使用されている。しか
し、クレープテープは、見切りラインが鮮明に仕上がら
ないという問題がある。しかも、クレープテープは、プ
ラスチックバンパーの塗装後の焼付乾燥工程における加
熱時のバンパーの膨張、冷却時のバンパーの収縮に対し
て、充分に追随することができず、バンパーにソリを生
じさせる場合がある。
【0006】そのため、最近では、焼付乾燥工程におけ
るプラスチックバンパーの膨張・収縮に追随できる支持
体としてプラスチックフィルムを用いたマスキングテー
プが使用されるようになった。
【0007】ところが、支持体としてプラスチックフィ
ルムを用いたマスキングテープを使用して塗装すると、
テープエッジの見切りライン部において、塗膜中に気泡
(いわゆるワキ)が生じ易いという問題がある。支持体
としてクレープ紙を用いたマスキングテープでは、加熱
時に、粘着剤(接着剤)層や被着体中に含まれる有機溶
剤や低沸点物などに起因するガスが発生しても、クレー
プ紙の微細孔を通して排出されるが、プラスチックフィ
ルムのマスキングテープの場合には、かかる微細孔を持
たないため、テープ下に溜まったガスはテープエッジか
ら排出されることになり、そのためテープエッジの見切
りライン部に塗装した塗膜中に気泡が形成される。
【0008】マスキングテープ剥離後に、この気泡が塗
膜中に空隙として残るため、塗膜の外観を損なうととも
に、さらに上塗り塗装をした場合には、この空隙が新た
な気泡発生の原因となり、上塗り塗膜中に気泡が発生す
る。
【0009】従来、このような気泡による美観の低下を
防ぐために、マスキングテープを用いて塗り分け塗装し
た後、全面または塗り分け塗膜の見切りライン部のみに
2液型アクリル/イソシアネートクリア塗料を塗布し焼
付硬化させる方法が提案されている(特開平1−203
079号、特開平1−203085号)。しかしなが
ら、支持体としてプラスチックフィルムを用いたマスキ
ングテープにおいて、気泡の形成そのものを防止ないし
は抑制する有効な手段は見出されていなかったのが現状
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マス
キングテープ用の感圧接着剤として使用した場合に、テ
ープエッジの見切りライン部における気泡の形成が抑制
され、しかも焼付乾燥後の剥離面に感圧接着剤の残留が
ない感圧接着剤組成物を提供することにある。また、本
発明の目的は、支持体としてプラスチックフィルムを用
いたマスキングテープ用の感圧接着剤組成物を提供する
ことにある。
【0011】本発明者らは、従来技術の有する前記問題
点を解決するために鋭意研究した結果、ゴム系感圧接着
剤は、架橋剤により架橋されていないと感圧接着剤の残
留が生じ、逆に架橋度が高すぎると残留は無くなるもの
の高温での粘着性が低下し見切り性が低下することを見
出した。
【0012】さらに、研究した結果、マスキングテープ
用のゴム系感圧接着剤のベースポリマーとして、特定の
エラストマーを特定量比で組み合わせて使用し、かつ、
特定の架橋剤を特定量用いて適度に架橋することによ
り、支持体としてプラスチックフィルムを用いた場合で
あっても、テープエッジでの気泡の発生が防止ないしは
抑制され、その結果、鮮明な見切りラインの得られるこ
とを見出した。また、この感圧接着剤組成物を用いたマ
スキングテープは、焼付乾燥後のテープ剥離面に粘着剤
が残留することがない。
【0013】本発明の感圧接着剤組成物をマスキングテ
ープ用の粘着剤として使用すると気泡の発生が防止ない
しは抑制される理由は、通常であれば加熱時に揮散する
有機溶媒やその他の低沸点物に起因するガスが一時的に
感圧性接着剤組成物に収着された系外への排出が抑制さ
れるためであると推定される。本発明は、これらの知見
に基づいて完成するに至ったものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、 (A)天然ゴム40〜97重量%、スチレン−ブタ
ジエン共重合ゴム3〜60重量%およびポリイソブチ
レン0〜32重量%を含有するベースポリマー100重
量部に対して、(B)酸化亜鉛0〜100重量部、
(C)粘着付与樹脂20〜150重量部、(D)チウラ
ム系化合物0.05〜7重量部、および(E)ジチオカ
ルバミン酸塩系化合物、キサントゲン酸塩系化合物およ
びチアゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくと
も一種の化合物0.05〜10重量部を含有せしめてな
ることを特徴とするマスキングテープ用感圧接着剤組成
物が提供される。
【0015】以下、本発明について詳述する。 (ベースポリマー)本発明においては、感圧接着剤のベ
ースポリマーとして、天然ゴムおよびスチレン−ブタジ
エン共重合ゴムを必須成分として使用し、所望によりポ
リイソブチレンゴムを併用する。
【0016】本発明において用いる天然ゴムとしては、
通常用いられるリブドスモークドシート、エアドライシ
ート、ペールクレープ等が用いられる。天然ゴムは、適
度の分子量にするために、通常、素練りが行なわれる。
【0017】天然ゴムの使用割合は、ベースポリマー中
40〜97重量%、好ましくは45〜95重量%であ
る。天然ゴムの使用割合が40重量%未満であると良好
なタックが得られず、97重量%より多いと感圧接着剤
組成物の90℃における見掛け粘度が低下せず塗装時の
見切り性が低下する。
【0018】本発明で使用するスチレン−ブタジエン共
重合体ゴムは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、
グラフト共重合体のいずれでもよいが、粘着特性の点か
らランダム共重合体が好ましい。これらは、合成しても
よいが、市販品を使用することができる。
【0019】ランダム共重合体としては、日本ゼオン
(株)製の商品名ニポール1500、ニポール150
2、ニポール1507、ニポール1006、ニポール1
009、ニポール2000;日本合成ゴム(株)製の商
品名JSR1500、JSR1502、JSR150
3、JSR1013N、JSR0202等が挙げられ
る。
【0020】ブロック共重合体としては、シェル化学社
製の商品名TR1101、TR1118、TR4122
S、TRKX138S;旭化成(株)製の商品名タフテ
ックH等が挙げられる。グラフト共重合体としては、シ
ェル化学社製の商品名TR1122、TR1116、T
R4205S等が挙げられる。
【0021】スチレン−ブタジエン共重合ゴムの使用割
合は、ペースポリマー中3〜60重量%、好ましくは5
〜55重量%である。この使用割合が3重量%未満であ
ると感圧接着剤組成物の90℃における見掛け粘度が低
下せず、塗装時の見切り性が低下する。60重量%を越
えると良好なタックが得られない。
【0022】ポリイソブチレンは、ベースポリマー中に
添加すると感圧接着剤組成物の耐久性を向上させ、か
つ、高温時におけるマスキングテープの浮き(特に、テ
ープエッジの浮き)を抑える効果がある。ポリイソブチ
レンは、ベースポリマー中0〜32重量%、好ましくは
0〜30重量%の割合で使用する。この使用割合が32
重量%を越えると感圧接着剤組成物が相分離を起こし、
均一な組成物が得られない。
【0023】ポリイソブチレンは、市販品を使用するこ
とができるが、具体的には、エクソン社の商品名ビスタ
ネックスLM−MH、ビスタネックスMM−L−80、
ビスタネックスMM−L−100、ビスタネックスMM
−L120、ビスタネックスMM−L−140;バスフ
社の商品名オパノールB−10、オパノールB−80、
オパノールB−120等が挙げられる。
【0024】また、ベースポリマーの好ましい組み合わ
せは、(1)天然ゴム40〜97重量%とスチレン−ブ
タジエン共重合ゴム3〜60重量%とのブレンド物、お
よび(2)天然ゴム40〜97重量%、スチレン−ブタ
ジエン共重合ゴム25重量%超過60重量%以下、およ
びポリイソブチレン5〜32重量%のブレンド物であ
る。
【0025】(酸化亜鉛)酸化亜鉛(亜鉛華)は、必ず
しも使用しなくてもよいが、無イオウ加硫において活性
助剤として作用するため、配合することにより架橋反応
が促進される。酸化亜鉛の使用割合は、ベースポリマー
100重量部に対し、0〜100重量部、好ましくは1
〜80重量部、さらに好ましくは2〜50重量部であ
る。この使用割合が100重量部を越えると混練操作が
困難になり、また、感圧接着テープのタックが低下す
る。酸化亜鉛は、通常、オープンロール、加圧ニーダ
ー、バンバリーミキサー等を用いてベースポリマーに混
練して使用される。
【0026】(粘着付与樹脂)粘着付与樹脂は、ベース
ポリマー100重量部に対し、20〜150重量部、好
ましくは30〜100重量部の割合で使用する。この使
用割合が20重量部未満であると十分な粘着性が得られ
ず、逆に150重量部を越えるとタックが低下する。
【0027】粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系
樹脂、テルペン系樹脂等の天然物およびその誘導体;脂
肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹
脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノー
ル樹脂、キシレン樹脂等の合成樹脂;等が挙げられ、こ
れらは、それぞれ単独であるいは二種以上を組み合わせ
て使用される。
【0028】ロジン系樹脂としては、ロジン、重合ロジ
ン、水添ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステ
ル、ロジンフェノール樹脂等がある。ロジンとしては、
ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン(ハーキュ
レス社製、米国)等が挙げられる。重合ロジンとして
は、ポリペールレジン、ダイマレックスレジン(理化ハ
ーキュレス社製)等が挙げられる。水添ロジンとして
は、ステベライト、フォーラルAX(理化ハーキュレス
社製)等が挙げられる。ロジンエステルとしては、エス
テルガムA、エステルガムAAV(荒川化学社製)、ハ
リエスターT、ハリエスターS(播磨化成社製)、エス
テルガム8L、ペンタリンA(理化ハーキュレス社製)
等が挙げられる。水添ロジンエステルとしては、エステ
ルガムH、エステルガムHP(荒川化学社製)、ペンタ
リンH、フォーラル85、フォーラル105(理化ハー
キュレス社製)等が挙げられる。ロジンフェノール樹脂
としては、スミライトレジンPR12603(住友デュ
レズ社製)、タマノル803(荒川化学社製)等が挙げ
られる。
【0029】テルペン系樹脂としては、テルペン樹脂、
テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等が
ある。テルペン樹脂としては、YSレジンPx(安原油
脂社製)、ピッコライトA(ハーキュレス社製)等が挙
げられる。テルペンフェノール樹脂としては、YSポリ
スターT、スケネクタディSP566(スケネクタディ
社製、米国)等が挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂
としては、YSレジンTO(安原油脂社製)等が挙げら
れる。
【0030】脂肪族系石油樹脂としては、ピッコペイル
(ハーキュレス社製)、エスコレッツ(エッソ化学社
製)、ウイングタック95(グッドイヤー社製、米
国)、ハイレッツ(三井石油化学社製)、クイントンA
(日本ゼオン社製)、マルカレッツ(丸善石油化学社
製)、コーポレックス(東邦石油樹脂社製)等が挙げら
れる。脂環族系石油樹脂としては、アルコンP、アルコ
ンM(荒川化学社製)等が挙げられる。芳香族系石油樹
脂としては、ペトロジン(三井石油化学社製)、ハイレ
ジン(東邦石油樹脂社製)等が挙げられる。
【0031】クマロンインデン樹脂としては、クマロン
NG(日鉄化学)等が挙げられる。スチレン系樹脂とし
ては、ピッコラスチックA(ハーキュレス社製)等が挙
げられる。フェノール樹脂としては、ヒタノール(日立
化成社製)、タッキロール(住友化学社製)、レヂトッ
プ(群栄化学工業社製)等が挙げられる。キシレン樹脂
としては、ニカノール(三菱瓦斯化学社製)等が挙げら
れる。
【0032】(架橋剤)本発明においては、チウラム系
化合物などの架橋剤(加硫促進剤)を用いて、無イオウ
加硫によりベースポリマーの架橋を行なう。チウラム系
化合物は、感圧接着剤を架橋する成分であり、ベースポ
リマー100重量部に対して、0.05〜7重量部の割
合で使用する。この使用割合が0.05重量部未満であ
ると耐溶剤性および耐熱性が悪くなり、感圧接着剤が残
留し易くなる。また、7重量部を越えると架橋密度が高
くなるため耐溶剤性や耐熱性は向上するが、高温におけ
る粘着性および溶剤の収着性が低くなり、見切り性が低
下する。
【0033】チウラム系化合物としては、テトラメチル
チウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフ
ィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトラブ
チルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド、N,N′−ジメチル−N,N′−ジフェニ
ルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモ
ノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィ
ド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペ
ンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、ジシクロペン
タメチレンチウラムジスルフィド等が挙げられる。
【0034】ジチオカルバミン酸塩系化合物、キサント
ゲン酸塩系化合物およびチアゾール系化合物は、架橋反
応を促進させる作用を有するものであり、それぞれ単独
であるいは二種以上を組み合わせて使用する。これらの
成分の使用割合は、ベースポリマー100重量部に対し
て、0.05〜10重量部である。この使用割合が0.
05重量部未満であるとその効果が低く、10重量部を
越えると被着体を汚染するので好ましくない。
【0035】ジチオカルバミン酸塩系化合物としては、
ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペ
コリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチ
オカルバミン酸鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジメチルペンタメチレンジチオカルバミン酸
亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸鉛、ジメチル
ジチオカルバミン酸カリウム、ジブチルジチオカルバミ
ン酸カリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジ
エチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカル
バミン酸ビスマス、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカル
バミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜
鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカ
ルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル
等が挙げられる。
【0036】キサントゲン酸塩系化合物としては、ブチ
ルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜
鉛、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、エチルキ
サントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲンジスルフィド
等が挙げられる。
【0037】チアゾール系化合物としては、2−メルカ
プトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ジ
ベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチ
アゾール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾール銅
塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリム塩、2−
(2′,4′−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルア
ミン塩、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチ
オ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−
モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−モル
ホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。
【0038】(感圧接着剤組成物)本発明の感圧接着剤
組成物は、前記各成分を含有するものであるが、以上の
他に、例えば、フェノール系、アミン系、チオエーテル
系、ホスファイト系等の老化防止剤、軟化剤、可塑剤、
亜鉛華以外の充填剤、着色剤等を必要に応じ添加するこ
とができる。
【0039】感圧接着剤組成物は、トルエン、ヘキサ
ン、ヘプタン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
一種もしくは二種以上の有機溶剤に溶解し、得られた溶
液を支持体のプラスチックフィルム上に塗工し、乾燥・
架橋する。
【0040】プラスチックフィルムとしては、ポリエス
テルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム等が挙げられる。これらのフィルムの耐溶剤性
が悪い場合は、あらかじめ感圧接着剤組成物の有機溶剤
溶液を剥離紙上に塗工して感圧接着剤組成物層を形成し
てから、該層をプラスチックフィルム上に転写してもよ
い。
【0041】ベースポリマーの架橋は、感圧接着剤組成
物層の乾燥と同時に行なう。この乾燥・架橋は、通常、
80〜150℃で1〜5分間加熱することにより行な
う。架橋が不十分な場合には、テープをロール状に巻き
取った後、40〜150℃で1時間〜1週間、後架橋を
行なってもよい。
【0042】このようにして得られたマスキングテープ
は、JIS−Z−0237の11項に規定されている保
持力の測定法に準じた条件下で感圧接着剤の見掛け粘度
を測定した場合に、式〔I〕により算出される90℃に
おける見掛け粘度が0.5×107〜1×108ポイズの
範囲内にあることが好ましい。90℃における見掛け粘
度が0.5×107ポイズ未満であると、焼付乾燥後に
剥離した場合、被着体面に感圧接着剤の残留が生じ、逆
に1×108ポイズを越えると塗装の見切り性が悪くな
る。
【0043】 η=〔W/S×980〕・h/D 〔I〕 η:見掛け粘度(ポイズ) S:貼付面積(cm2) W:荷重(応力)(g) h:感圧接着剤層の厚さ(cm) D:流動速度(cm/sec) 〔W/S×980〕は、ずり応力(dyne/cm2
を示す。また、流動速度Dは、所定時間間隔tごとにず
れ距離Δxを読み取り、その平均値から算出する。
【0044】具体的には、清浄にしたステンレス(SU
S304)試験板に試験片の25×25mmの面積が接
するようにを貼り付け、貼り付いていない部分は、内面
を内側にして折り重ねる。試験片の上からローラで、圧
着速さ約300mm/minで一往復させて圧着させ
る。試験片を測定温度の90℃に加熱する。試験片を垂
直に垂れ下がるようにし、その折り重ねた部分に100
0gの重りを取り付けて、荷重を負荷する。それから5
秒後にスタート点を読み、所定時間間隔(60秒)ごと
に試験片のずれ距離(Δx)を読み取り、その5点の平
均値から流動速度Dを算出する。
【0045】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。なお、配合量は特に
断りのない限り重量部である。
【0046】物性の測定方法は、次のとおりである。 <粘度>前記方法により90℃における見掛け粘度(×
107ポイズ)を測定した。 <耐溶剤性>接着テープの試験片(15mm×30m
m)をトルエンに浸漬し、5分後の溶解状態を観察し
て、次の3段階で評価した。 ×:溶解、△:一部溶解、○:溶解せず。
【0047】<見切り性>ポリプロピレン板をトリクロ
ロエタンで洗浄してから、接着テープを貼り、次いでウ
レタン系塗料を乾燥後の厚さが30μmになるように吹
き付けた。120℃で20分間乾燥した後、テープエッ
ジ部における塗膜中の気泡の発生状態を目視で観察し
て、次の3段階で評価した。 ×:気泡が多い、△:少し気泡がある、○:気泡なし。
【0048】<貼り跡>ポリプロピレン板をトリクロロ
エタンで洗浄してから、乾燥後の厚さが30μmになる
ようにウレタン系塗料を吹き付けた後、120℃で20
分間乾燥して試験板を作成した。これに接着テープを貼
付し、120℃で20分間加熱した後、接着テープを剥
がし、剥がした表面の貼り跡の状態を目視で観察して、
次の3段階で評価した。 ×:接着剤の残留物が多い、△:接着剤の残留物がやや
ある、 ○:接着剤の残留物なし。
【0049】<タック>JIS Z−0237の12の
球転法により測定し、ボールナンバーにより以下の基準
で評価した。 ×:ボールナッバー5未満、○:ボールナンバー5以
上。
【0050】[実施例1〜3、比較例1〜3]天然ゴム
に亜鉛華をオープンロールにて練り込み、素練りした
後、表1に示す各成分を加えてトルエン中に撹拌しなが
ら溶解させた。得られた溶液をポリプロピレンフィルム
(厚み40μm)に塗布し、80℃で5分間の温度条件
で乾燥するとともに、架橋させた。その後、テープをロ
ールに巻き取り、60℃で24時間放置して後架橋させ
た。感圧接着剤層の乾燥厚みは32μmであった。結果
を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1中の各成分は、次のとおりである。 <NR> 天然ゴム;天然ゴムは、あらかじめ亜鉛華をオープンロ
ールにて練り込んで使用した。亜鉛華は、ベースポリマ
ー100部に対して、10部になるように配合した。た
だし、表1にはNR分のみを表示した。 <SBR> スチレン−ブタジエン共重合ゴム;日本ゼオン(株)
製、ニポール1006 <PIB> ポリイソブチレン;エクソン社製、ビスタネックスMM
−L−100 <エスコレッツ> 脂肪族系石油樹;エッソ化学社製 <TBT> テトラブチルチウラムジスルフィド(チウラム系化合
物) <ZBX> ブチルキサントゲン酸亜鉛(キサントゲン酸系化合物) <M> 2−メルカプトベンゾチアゾール(チアゾール系化合
物) 比較例3は、感圧接着剤溶液が相分離し、試験片の作成
が不可能であった。
【0053】[実施例4〜5、比較例4〜6]表2に示
す配合処方により感圧接着剤組成物を作成したこと以外
は実施例1〜3と同様にして接着剤テープを作成し、同
様に評価した。結果を表2に示す。
【0054】
【表2】 なお、比較例4の試験片は、見切り性試験において、感
圧接着剤が一部残留した。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、塗装マスキングの見切
り性に優れ、かつ、感圧接着剤の残留(貼り跡)の無い
良好なマスキングテープ用感圧接着剤組成物が提供でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 123/22 C09J 123/22 // B05D 1/32 B05D 1/32 B C09J 7/02 C09J 7/02 Z (C08L 7/00 9:06 23:22) (72)発明者 林 茂幸 東京都千代田区九段南二丁目2番4号 ニチバン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−99249(JP,A) 特開 昭60−118775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 C08L 9/06 C08L 23/22 C08K 3/22 C09J 107/00 C09J 109/06 C09J 123/22 B05D 1/32 C09J 7/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)天然ゴム40〜97重量%、
    スチレン−ブタジエン共重合ゴム3〜60重量%および
    ポリイソブチレン0〜32重量%を含有するベースポ
    リマー100重量部に対して、(B)酸化亜鉛0〜10
    0重量部、(C)粘着付与樹脂20〜150重量部、
    (D)チウラム系化合物0.05〜7重量部、および
    (E)ジチオカルバミン酸塩系化合物、キサントゲン酸
    塩系化合物およびチアゾール系化合物からなる群より選
    ばれる少なくとも一種の化合物0.05〜10重量部を
    含有せしめてなることを特徴とするマスキングテープ用
    感圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ベースポリマーが、天然ゴム40〜97
    重量%とスチレン−ブタジエン共重合ゴム3〜60重量
    %とからなるものである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ベースポリマーが、天然ゴム40〜97
    重量%、スチレン−ブタジエン共重合ゴム25重量%超
    過60重量%以下、およびポリイソブチレン5〜32重
    量%からなるものである請求項1記載の組成物。
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