JP3117423B2 - Icソケット - Google Patents

Icソケット

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JP3117423B2
JP3117423B2 JP09285824A JP28582497A JP3117423B2 JP 3117423 B2 JP3117423 B2 JP 3117423B2 JP 09285824 A JP09285824 A JP 09285824A JP 28582497 A JP28582497 A JP 28582497A JP 3117423 B2 JP3117423 B2 JP 3117423B2
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一美 浦辻
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Yamaichi Electronics Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は球面形バンプを有する
ICパッケージに用いるソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】図10乃至図13に示すように、ICパ
ッケージ本体1の下面に多数の球面形のバンプ2を突設
した形式のICパッケージが知られている。
【0003】この球面形バンプ2は図10に示すよう
に、半球形か、図11に示すように球形を呈し、何れも
半田材等の低融点金属で形成され、配線基板に直接搭載
し球面形バンプを配線パターンに融着する使用法が多く
採られる。
【0004】而して上記ICパッケージのエージング試
験用のソケットにおいては図13に示すように、ソケッ
トに保有させたスプリングプローブ3を球面形バンプ2
に対し垂直に進退させ同バンプ2にプローブ先端を加圧
接触する方式が採られており、この結果として球面形バ
ンプ2の下死点にスプリングプロープ先端が加圧接触す
る構造が必定とされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記ソケ
ットは配線基板に直接融着する球面形バンプ2の下死点
をプローブ3にて損傷する問題を内在しており、又上記
ソケットはスプリングプローブ3の先端が球面形バンプ
2の下死点部表面を滑り、その側方に入り込んで接触不
良を招く問題を内在している。
【0006】又これらの問題も含め上記単点接触構造で
は接触の信頼性を確保し難い問題をも有している。
【0007】
【問題点を解決するための手段】この発明は上記多数の
球面形半田バンプを有する試験対象ICパッケージに使
用する試験用ソケットに係り、このソケットにおける上
記問題点を有効に解決せんとするものである。
【0008】その手段として、上記球面形半田バンプ
(以下球面形バンプと称する。)の下部球面と対向する
弾性コンタクトピンの先端接触部に下部球面内の下死点
部と非接触状態となる逃げ部を形成すると共に、この逃
げ部の周りにおいて下死点部外域の下部球面部分に複点
加圧接触するか又は環状加圧接触する接触端を形成した
ものである。
【0009】そして該接触端を有する接触部の幅は上記
球面形半田バンプの径より短く、かつ、接触部が下部球
面の径内に存置されたものである。
【0010】上記ソケットにおいては、弾性コンタクト
ピンの接触部に形成した逃げ部が球面形バンプの下死点
部と非接触状態を形成し、この逃げ部の周り、即ち下死
点部外域の下部球面部分において接触端による複点加圧
接触又は環状加圧接触が図られる。
【0011】この結果、配線基板との融着に供される球
面形バンプの下死点部の損傷を有効に解消し、又下死点
部外域の下部球面部分で複点加圧接触又は環状加圧接触
する接触端が球面形バンプを良好に捕捉し接触端の滑り
による接触不良を良好に防止し、下死点に単点接触する
場合に比べ著しく信頼性を向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図1乃
至図9に基づいて詳述する。
【0013】図1において、4はソケットに保有させた
弾性コンタクトピンを示し、この弾性コンタクトピン4
は弾性を有する単一条板から成り、この条板の先端に球
面形バンプ2の下部球面と対向する接触部5を有し、こ
の接触部5をU字形又はV字形に付形し、この接触部5
の二片にて第1接触端6と第2接触端7を形成し、この
第1、第2接触端6,7の間に形成される凹部にて逃げ
部8を形成しており、上記逃げ部8にて球面形バンプ2
の下死点部と非接触状態に離間し、上記第1,第2接触
端6,7の先端を上記逃げ部8の両側において下死点部
外域の下部球面部分に二点接触する。この第1、第2接
触端6,7は球面形バンプ2の下死点Pに対し左右対称
に配置され、下死点Pから等距離において球面形バンプ
2の球面に弾性的に加圧接触する。
【0014】この加圧接触を得るため、上記接触部5を
支持する条板部分はバネ条片9を形成する。このバネ条
片9は図4乃至図6に示すように、上記第1接触端6と
第2接触端7を結ぶ線に対し直交する横方向に撓んで弾
力を蓄え上記球面形バンプ2と加圧接触する。
【0015】なぜならばバネ条片9が第1接触端6と第
2接触端7を結ぶ線上において撓む構造にすると、即ち
バネ条片9が図1中矢印X方向に撓む構造にすると、第
1,第2接触点6,7の何れかが、球面形バンプ2の下
死点部を横切ってこれを損傷させる恐れを有するからで
ある。よってこの発明においてはバネ条片9がX方向と
直交する横方向に撓む。
【0016】図2は上記弾性コンタクトピン4を球面形
バンプ2の下死点Pに対し垂直に進退させ接触又は接触
解除せしめるようにしている。コンタクトピン4はコイ
ルスプリング10にて上記垂直線上を上方に付勢する。
これによって第1、第2接触端6,7は球面形バンプ2
の下死点部外域の下部球面部分に二点において加圧接触
し、逃げ部8によって上記下死点部と非接触状態を形成
する。上記弾性コンタクトピン4をスプリングプローブ
と呼ぶことができる。
【0017】次に図3A,B,Cは先端接触部5を球面
形バンプ2の下死点部外域の下部球面部分に環状に加圧
接触せしめる例を示している。
【0018】図示のように、弾性コンタクトピン先端の
接触部5を筒体11にて形成する。この筒体11の端面
19を球面形バンプ2の下部球面と対向し、その中央開
口12にて前記逃げ部8を形成し、球面形バンプ2の下
死点部と非接触状態にする。又筒体11の筒孔形成壁の
端面19にて接触端を形成し、この接触端が上記逃げ部
8(中央開口12)の周りにおいて上記下死点部外域の
下部球面部分に加圧接触する。図1、図8、図9に示す
ように、この接触端を有する先端接触部5は、全体の横
幅が球面形バンプの径より短い。更に、先端接触部5は
下部球面の径内に存置し、横方向において球面形バンプ
2の径外位置に突出することがない。先端接触部5は、
上記下部球面の径内に存置して上記球面形バンプと加圧
接触状態を形成している。
【0019】図3に示す弾性コンタクトピン4は図1、
図5等に示すようにバネ条片9を撓ませるか、又は図2
に示すようにバンプ2の下死点Pに対し垂直に進退する
ようコイルスプリング10にて弾持する。
【0020】図4乃至図8は上記図1に示した弾性コン
タクトピン4を球面形バンプ2に接離させるための手段
を備えたソケットについて説示している。
【0021】上記ソケットは基板13に導電材製の単一
条板から成るコンタクトピン4を多数起立すると共に、
このコンタクトピン4を横動可能な操作板14の孔15
に貫挿し、更に孔15を貫通したコンタクトピン4の先
端接触部5を制動板16の孔17に受け入れる。この制
動板16はソケット基板13と剛体的に一体結合され、
ソケット基板13と制動板16との間に上記操作板14
を横動可に設ける。コンタクトピン4は操作板14の孔
15と制動板16の孔17に遊びを有するように挿入さ
れる。
【0022】図6のA図に示すようにコンタクトピン4
は直立しており、この状態において、図6のB図に示す
ように、操作板14を一方向に横動すると孔15の内壁
がコンタクトピン4を押圧する。この結果コンタクトピ
ン4はその先端接触部5が制動板16の孔17の内壁に
支持されつつ湾曲形に撓み、コンタクトピン4の先端接
触部5は制動板16の孔16内において収縮方向に移動
する。この結果コンタクトピン4の先端接触部5が図7
のA,B図に示すように球面形パンプ2から離間し接触
解除状態を形成する。上記制動板16にICパッケージ
本体1を搭載し、この制動板16に設けた位置決め壁1
8を球面形バンプ2間に介入し各バンプ2の位置決めを
図っている。図7、図8に示すように、上記先端接触部
5を受け入れる上記孔17は球面形バンプ2の下部球面
の径内に存する。
【0023】又図6Cに示すように、コンタクトピン4
の復元力で操作板14を他方向に横動するか、又は操作
板14を他方向に横動して上記コンタクトピン4を復元
させると、図8のA,B図に示すように、コンタクトピ
ン4は伸長し、コンタクトピンの先端接触部5の接触端
は制動板16の孔17の開口面において、又は開口面よ
り突出して球面形バンプ2に加圧接触する。即ち、コン
タクトピン4はバネ条片9が上記第1、第2接触端6,
7を結ぶ線と直交する横方向に撓んで弾力を蓄え、球面
形バンプ2と加圧接触する。
【0024】上記加圧接触が、逃げ部8の周りにおいて
なされることは前記の通りである。図3B,C、図9に
示すように、上記接触端を有する先端接触部5は球面形
バンプ2の下部球面の径内に存置して上記加圧接触状態
を形成する。
【0025】図9はコンタクトピン4の接触部5が球面
形バンプ2の下部球面に接触する部位Sを仮想線で示し
ている。このように、接触部5の接触端は球面形バンプ
2の下死点Pを中心とした下部球面内の円軌跡上におい
て同バンプ2の球面と接触する。
【0026】
【発明の効果】上記弾性コンタクトピン先端の逃げ部に
よって球面形バンプの下死点部と非接触状態にして同下
死点部の損傷を有効に防止しながら、上記逃げ部の周り
において球面形バンプの下死点部外域の下部球面部分と
複点加圧接触又は環状加圧接触を図ることができるの
で、球面形バンプの下死点部を損傷する問題が有効に解
消される。
【0027】加えてコンタクトピンの接触部が球面形バ
ンプの下死点部外域の下部球面部分を安定に捕捉して上
記加圧接触状態を健全に維持し、高信頼の接触が可能で
ある。
【0028】又コンタクトピンの接触部が球面形バンプ
に複点加圧接触又は環状加圧接触状態を形成するので、
上記接触の信頼性を一層向上せしめる。
【0029】更に接触端を有する接触部は上記下部球面
の径内に存置せしめ、前記加圧接触状態を形成したの
で、球面形バンプの微小ピッチ化が進み、ボール間の間
隔が微小である現状にも極めて有効に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】球面形バンプと弾性コンタクトピンの接触構造
を示す側面図である。
【図2】同接触構造の他例を示す側面図である。
【図3】同接触構造の更に他例を示し、Aは斜視図、B
は縦断面図、Cは横断面図である。
【図4】ソケットに保有せる多数の弾性コンタクトピン
が多数の球面形バンプに加圧接触する状態を示す斜視図
である。
【図5】同ソケットの断面図である。
【図6】同ソケットの断面図であり、AはICパッケー
ジをソケットに搭載していない状態を示す図、BはIC
パッケージをソケットに搭載し、コンタクトピンと球面
形バンプとの接触解除状態を示す図、Cは同接触状態を
示す図である。
【図7】球面形バンプとコンタクトピンの接触部の拡大
断面図であり、A,Bは接触解除状態を示す図である。
【図8】図7における接触状態を示す拡大断面図であ
る。
【図9】球面形バンプとコンタクトピンとが接触する部
位を示すICパッケージの底面図である。
【図10】ICパッケージの側面図である。
【図11】ICパッケージの他例を示す側面図である。
【図12】上記ICパッケージの側面図である。
【図13】従来例における球面形バンプとコンタクトピ
ンの接触状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ICパッケージ本体 2 球面形バンプ 4 弾性コンタクトピン 5 先端接触部 6 第1接触端 7 第2接触端 8 逃げ部 11 筒体 19 環状端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−183177(JP,A) 特開 平2−176570(JP,A) 特開 昭63−78069(JP,A) 実開 昭61−72851(JP,U) 米国特許4686465(US,A) 米国特許5076794(US,A) 米国特許3609539(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 24/10 H01L 23/32 H01R 13/24 H01R 33/76

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の球面形半田バンプが形成されたIC
    パッケージを試験対象とし、該試験対象ICパッケージ
    の球面形半田バンプに加圧接触する弾性コンタクトピン
    を備えた試験用ICソケットであって、上記コンタクト
    ピンは先端に球面形半田バンプの下部球面と対向する接
    触部を有し、該接触部は下部球面内の下死点部と非接触
    状態となる逃げ部を有すると共に、この逃げ部の周りに
    おいて下死点部外域の下部球面部分に複点加圧接触又は
    環状加圧接触する接触端を有し、該接触端を有する接触
    下部球面の径内に存置されたことを特徴とするIC
    ソケット。
  2. 【請求項2】上記接触部は逃げ部の両側において下死点
    部外域の下部球面部分に点接触する第1接触端と第2接
    触端を有し、上記コンタクトが上記第1、第2接触端を
    結ぶ線と直交する横方向に撓んで弾力を蓄え上記加圧接
    触を得る構成とした請求項1記載のICソケット。
  3. 【請求項3】上記接触部は球面形半田バンプの下死点部
    に対し略垂直に進退して上記接触を得る構成とした請求
    項1記載のICソケット。
JP09285824A 1997-10-17 1997-10-17 Icソケット Expired - Lifetime JP3117423B2 (ja)

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