JP3116235U - 液晶テレビジョンおよび電源制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶テレビジョンのスタンバイモード時には、マイコン15やEEPROM16やチューナIC17といったその動作電圧のレベルが統一されていない各電子回路が互いにIICバスにて接続されている状況下、スタンバイモード時に動作可能としておく必要のあるマイコン15およびEEPROM16にのみ必要なレベルの動作電圧を供給し、これら以外のチューナIC17やデジタル再生IC18などには、動作電圧を供給しないとしたため、スタンバイモード時の消費電力を低減することができる。また、従来の電源制御回路に組み込まれていたスタンバイ電源生成回路を削減できる。
【選択図】図2
Description
かかる電源制御回路10は、例えば、テレビジョンなどの電子機器に搭載され、同電子機器の主電源をオフにしたスタンバイモード時と、主電源をオンにした動作モード時とのそれぞれにおいて、各種電子回路への電源電圧の供給を制御する。以下、スタンバイモード、動作モードそれぞれにおける電源制御回路10の動きを説明する。
同図に示すトランスTR1は、テレビジョンが備える電源回路の一部である。トランスTR1の一次側には、図示しない整流回路などが備えられており、この整流回路が、テレビジョン外部の商用交流電源から交流電圧を入力するとともに同交流を直流電圧に変換する。その結果、直流化された電圧がトランスTR1の1次側の巻き線の一端に入力される。トランスTR1の2次側の巻き線からは、それぞれ巻き出し位置が異なる複数の導線a〜cが導出されており、各導線にはそれぞれ異なる値の電源電圧が出力される。
具体的には、従来の動作モードの場合、マイコン15はスイッチング回路11を制御して導線bに接続させ、導線bから出力される電圧Vb1を定電圧IC12aに入力させる。定電圧IC12aは、入力した電圧を安定化させた上でマイコン15の電源入力ポート15aに出力する電子回路であり、より具体的には、マイコン15の動作電圧である3,3Vに整えて出力する。
この場合、マイコン15はスイッチング回路11を制御して導線aに接続させ、導線aから出力される電圧Va2を定電圧IC12aおよびスタンバイ電源生成回路13に入力させる。これは、スタンバイモード時において導線bから出力される電圧Vb2ではレベルが低すぎ、マイコン15などに供給する動作電圧を生成するには不十分であるため、スタンバイモード時でも同動作電圧を生成するのに適したレベルである電圧Va2を出力する導線aに切替えているのである。
さらに、従来技術として、マイコンからのポート出力によりスタンバイ状態に不要な集積回路に接続された制御部のスイッチをオフとする消費電力低減回路が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
その他、関連する文献として特許文献3,4が開示されている。
また、各文献は、動作電圧が異なる電子回路が混在しつつぞれぞれが共通の制御系統にて接続されている場合に、スタンバイモード時における電力消費を低減するものではなかった。
一方、上記電子回路群を構成するもののうち上記所定の電子回路以外の各回路には、スタンバイモード時には動作電圧を供給しない。
すなわち、本考案は、スタンバイモード時には、同スタンバイモードにおいて動作状態であることを要する電子回路にのみ動作電圧を供給する。
つまり、スタンバイモード時には、上記所定の電子回路以外の各回路用の動作電圧よりも低い、同所定の電子回路用の動作電圧のみを生成し供給すればよい。
つまり、スタンバイモード時においても動作状態であることを要する所定の電子回路の具体例としては上記マイコンおよび不揮発性メモリが該当し 、スタンバイモード時にはこれらだけに動作電圧を供給する。
(1)液晶テレビジョンの概略構成
(2)電源制御回路の説明
(3)まとめ
図1は、本考案の一実施形態にかかる液晶テレビジョンの概略構成をブロック図によって示している。
まず、液晶テレビジョン100は、テレビ放送局から放送されるデジタル放送信号を受信するチューナIC17を備える。チューナIC17にはアンテナ17aが接続しており、アンテナ17aは受信したデジタル放送信号を低雑音コンバータ部で中間周波信号に周波数変換し、同中間周波信号をチューナIC17へ出力する。チューナIC17は、マイコン15から出力された選局制御信号に従って、入力された同中間周波信号に含まれる複数のチャンネルの中から一つのチャンネルを選択する。マイコン15とチューナIC17とデジタル再生IC18と液晶パネル駆動用IC19とEEPROM16と(電子回路群14)は、互いにIICバス20で接続されている。同マイコン15は、内蔵する所定のRAMをワークエリアとしてEEPROM16に記録されたプログラムを実行することにより、液晶テレビジョン100の各種機能を実現させる。
液晶テレビジョン100がスタンバイモードの場合であっても、全ての電子回路への電源供給を停止することは不適切であり、上記構成の場合、マイコン15およびEEPROM16へは動作電圧を供給して動作可能状態としておく必要がある。言い換えれば、スタンバイモード時においては、マイコン15およびEEPROM16にだけ動作電圧を供給できればよい。本実施形態においては、電子回路群14を構成する各電子回路のうち、マイコン15およびEEPROM16は、3,3V以上の動作電圧にて動作するものとし、これら以外の電子回路は、5,0V以上の動作電圧にて動作するものとする。
以下、電源制御回路50の働きを説明する。
図2では、図3と同様にトランスTR1の2次側から、導線a〜cが導出しており、スイッチング回路11が、導線a,bのいずれかを選択するようになっている。
まず、動作モード時について説明する。動作モードの場合、スイッチング回路11は導線bを選択する。つまり、マイコン15は、ユーザによる外部リモコンなどの操作によって動作モードを選択したことを認識したら、スイッチング回路11の切替を制御して導線bと接続させる。
また、導線cから出力された電圧Vc1は定電圧IC12bに入力する。定電圧IC12bは、上記電圧Vc1を安定化させて所定値(5,0V)の動作電圧を生成し、この動作電圧を、電子回路群14のうちマイコン15以外の各電子回路に供給する。
なお、同図の回路構成においては、EEPROM16に対しては定電圧IC12aからの動作電圧3,3Vと定電圧IC12bからの動作電圧5,0Vとのうち、高い方の動作電圧5,0Vが優先されて供給されるようになっている。
マイコン15は、ユーザによる外部リモコンなどの操作によってスタンバイモードを選択したことを認識したら、スイッチング回路11の切替を制御して導線aと接続させる。ここで、本実施形態にかかる電源制御回路50には、従来設けられていたスタンバイ電源生成回路が存在せず、スイッチング回路11からの出力は、定電圧IC12aだけに入力される。導線aから出力された電圧Va2は定電圧IC12aに入力し、定電圧IC12aにて所定値(3,3V)に安定化された動作電圧が電源入力ポート15aを介してマイコン15に入力される。
つまり、電源制御回路50によれば、スタンバイモード時には、電子回路群14のうち、動作可能状態であることが要求されるマイコン15とEEPROM16にのみ、3,3Vという、他の電子回路の動作電圧よりも低い動作電圧が供給される。
以上説明したように本考案によれば、液晶テレビジョン100のスタンバイモード時には、マイコン15やEEPROM16やチューナIC17といったその動作電圧のレベルが統一されていない各電子回路が互いにIICバスにて接続されている状況下、スタンバイモード時に動作可能としておく必要のあるマイコン15およびEEPROM16にのみ必要なレベルの動作電圧を供給し、これら以外のチューナIC17やデジタル再生IC18などには、動作電圧を供給しないとしたため、スタンバイモード時の消費電力を低減することができる。また、従来の電源制御回路に組み込まれていたスタンバイ電源生成回路を削減できるため、同スタンバイ電源生成回路にて消費していた電力自体のカットおよび液晶テレビジョン100の製品コストの抑制を図ることができる。
12a,12b…定電圧IC
14…電子回路群
15…マイコン
16…EEPROM
17…チューナIC
18…デジタル再生IC
19…液晶パネル駆動用IC
20…IICバス
30…液晶パネル
40…電源回路
50…電源制御回路
100…液晶テレビジョン
Claims (4)
- テレビジョンのスタンバイモード時には、電源用トランスからの出力に基づいてマイコンを含む電子回路群の各回路の動作電圧を生成するとともに同生成した動作電圧を同電子回路群を構成する全回路にそれぞれに供給していた液晶テレビジョンにおいて、
各回路が所定のIC間用通信バスにて互いに接続されるとともに、各回路のうち上記マイコンおよびデータの書き換え可能な不揮発性メモリの動作電圧のレベルがこれら以外の回路の動作電圧よりも低い設定となっている上記電子回路群に対し、上記スタンバイモードの場合、上記マイコンおよび不揮発性メモリには、これらを動作させるための所定レベルの動作電圧を上記電源用トランスからの出力に基づいて生成し供給するとともに、上記電子回路群のうち上記マイコンおよび不揮発性メモリ以外の各回路には動作電圧を供給しないようにしたことを特徴とする液晶テレビジョン。 - 電子機器のスタンバイモード時における電源用トランスからマイコンを含む電子回路群への電源供給を制御する電源制御装置において、
各回路が所定のIC間用通信バスにて互いに接続されるとともに夫々の動作電圧のレベルが不統一である上記電子回路群に対し、上記スタンバイモードの場合、上記マイコンを含むスタンバイモード時においても動作状態であることを要する所定の電子回路には、当該所定の電子回路を動作させるための所定レベルの動作電圧を上記電源用トランスからの出力に基づいて生成し供給するとともに、上記電子回路群を構成するもののうち上記所定の電子回路以外の各回路には動作電圧を供給しないことを特徴とする電源制御装置。 - 上記所定の電子回路に供給する動作電圧のレベルは、上記電子回路群を構成するもののうち同所定の電子回路以外の各回路を動作させるために要する動作電圧よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の電源制御装置。
- 上記スタンバイモードの場合、上記マイコンおよびデータの書き換え可能な不揮発性メモリに対して動作電圧を供給することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電源制御装置。
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