JP3115370U - 表示ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】全反射レンズを安定して固定させることができ、さらに表示ランプの発光色をばらつかせることなく一定にすることができる表示ランプを提供することを目的とする。
【解決手段】基板2に配置した発光素子3の上面に全反射レンズ5を配設し発光素子からの光を該全反射レンズの周壁で全反射してレンズ前方へ放射する表示ランプ1において、発光素子と全反射レンズとの間には、発光素子を被覆してなる透明合成樹脂材からなる凸レンズ4を配設するとともに、凸レンズ底部外周には全反射レンズ底部外周部に至る周径を有する薄膜体7を一体的に連設形成する。
【選択図】図1
【解決手段】基板2に配置した発光素子3の上面に全反射レンズ5を配設し発光素子からの光を該全反射レンズの周壁で全反射してレンズ前方へ放射する表示ランプ1において、発光素子と全反射レンズとの間には、発光素子を被覆してなる透明合成樹脂材からなる凸レンズ4を配設するとともに、凸レンズ底部外周には全反射レンズ底部外周部に至る周径を有する薄膜体7を一体的に連設形成する。
【選択図】図1
Description
本考案は、表示装置等に用いられるLED(発光ダイオード)チップ等の発光素子の上部に全反射レンズを配設し発光素子の光を集光して前方に照射する表示ランプに係り、特に小径な発光素子からの光を広い発光面積でかつ効率良く好適に照射することができる表示性に優れた表示ランプに関するものである。
LED等の発光素子にあっては、それ自体はピンポイント発光のため、そのままでは光が広い範囲に拡散してしまう無指向性の照明となって一定程度の面積の発光面に絞ることができず、また離れた位置からの視認性も劣ることから、光を収束させるために発光素子の前方を覆う集光レンズを配設することが通常行われている。そして、この集光レンズとしては、底部に発光素子取付部を形成し、発光素子から照射される中央部分の光をレンズ前面の中央に形成された凸部で集光するとともに、その外側の光をンズ底部から前方に向かって放物線曲線を描く壁面で全反射して前方へと放射するものがある。
実公平6−28725号公報
しかしながら、上述した従来の表示ランプにあっては、レンズ前面の中心部に凸部を形成するために深いリング状の溝を形成する構造であり、このような複雑な形状にレンズを形成することは多大な困難が伴い、特に高さのあるレンズ体ではリング状の溝が深くなりすぎてしまい、レンズの大きさや材質によっては必ずしも発光素子からの光をムラなく効率良く前方に照射できるとは限らなかった。
そこで考案者は、発光素子の上面に全反射レンズを配置することに加え、発光素子と全反射レンズとの間にも、発光素子の周囲を囲繞して配設した枠体内に透明合成樹脂材を枠体上部より凸状に盛り上げて注入することにより形成した凸レンズを設ける表示ランプを案出した。この表示ランプは、発光素子からの光をまず凸レンズである程度集光した上でさらに全反射レンズで集光する構成とすることにより前述した課題を解決し、レンズの形状を必要以上に複雑にすることなく、発光素子からの光をムラなく効率良く前方に照射することのできる優れた表示ランプである。
ただし、表示ランプで白色光等を発光させるために、凸レンズに蛍光体を混入する場合には、問題が生じた。それは、枠体内に透明合成樹脂材を注入して硬化させるという成形方法のため、蛍光体を含む合成樹脂材の量や、凸レンズ形状にばらつきが生じることがあった。これにより、凸レンズの蛍光体の量が微妙に変化し、表示ランプの発光色は一定にならず、ばらついてしまう虞があった。
また、この全反射レンズは発光素子が配置された基板に対して、直接接着されているのではなくて、基板に固定された外枠に上部を係合させて固定する構造であることから、全反射レンズ下端と基板面との間に寸法公差上生じる隙間によりガタツキが生じる虞があった。そこで、本考案にあっては、全反射レンズを安定して固定させることができ、さらに表示ランプの発光色をばらつかせることなく一定にすることができる表示ランプを提供することを目的とするものである。
本考案は、基板に配置した発光素子の上面に全反射レンズを配設し発光素子からの光を該全反射レンズの周壁で全反射してレンズ前方へ放射する表示ランプにおいて、上記発光素子と全反射レンズとの間には上記発光素子を被覆してなる透明合成樹脂材からなる凸レンズを配設するとともに、該凸レンズ底部外周には上記全反射レンズ底部外周部に至る周径を有する薄膜体を一体的に連設形成したことを特徴とするものである。
また、凸レンズの底部外周に連設形成される薄膜体は、成形型の凹部に透明合成樹脂材を盛り上がるように注入し、この上に発光素子を実装した基板を圧接することにより形成したことを特徴とするものである。
また、凸レンズを構成する透明合成樹脂材には、蛍光体を混入してなることを特徴とするものである。
また、凸レンズを構成する透明合成樹脂材は、シリコン樹脂とすることを特徴とするものである。
本考案の表示ランプは、基板に配置した発光素子の上面に全反射レンズを配設し発光素子からの光を該全反射レンズの周壁で全反射してレンズ前方へ放射する表示ランプにおいて、上記発光素子と全反射レンズとの間には上記発光素子を被覆してなる透明合成樹脂材からなる凸レンズを配設するとともに、該凸レンズ底部外周には上記全反射レンズ底部外周部に至る周径を有する薄膜体を一体的に連設形成したことで、全反射レンズの下端と基板との間に薄膜体が介在し、これにより全反射レンズはガタツキなく安定して固定される。
また、凸レンズの底部外周に連設形成される薄膜体は、成形型の凹部に透明合成樹脂材を盛り上がるように注入し、この上に発光素子を実装した基板を圧接することにより形成することで、凸レンズは成形型により定型性を保って形成され、均一なレンズ性能を得ることができる。
また、凸レンズを構成する透明合成樹脂材に蛍光体を混入することで、表示ランプは発光素子からの光と、これにより励起される蛍光体からの光とによって所望する発光色が得られ、かつその発光色をばらつくことなく一定とすることができる。
また、凸レンズを構成する透明合成樹脂材をシリコン樹脂とすることで、薄膜体が弾性を有し、これにより全反射レンズがその下端を基板に当接させる際に、薄膜体がその間に圧縮可能なクッションとして介在することから、全反射レンズはガタツキなく安定して配設される。
図1は、本考案の表示ランプ1の構造を分かりやすくするために、その一部を縦に半割にした状態を示しており、この表示ランプ1は、配線パターンが形成された基板2上に配置されたLED等の発光素子3と、この発光素子3を覆って成形される蛍光体を混入した透明合成樹脂材からなる凸レンズ4と、この凸レンズ4の上方に配設された最大外径約21mm、高さ約12.5mmのアクリル等の透明な合成樹脂材からなり、前方に向って徐々に幅径を拡大する形状である略逆円錐台状に成形された全反射レンズ5と、この全反射レンズ5の上部を保持しつつその側面を囲繞し上記基板2上に固定される不透明な円筒状の外装カバー6を備えている。7は、凸レンズ4と一体に基板2上に成形されてなる薄膜体である。図2は、図1の発光素子3と凸レンズ4を拡大したものである。
図3〜図6は、上記発光素子3を覆う凸レンズ4について、その形成方法を説明するもので、本実施例にあっては、射出成形等の大掛かりな成形機を使用することなく、成形型に合成樹脂材を塗布しここに発光素子3を実装した基板2を押し当てるという簡易な方法で成形することができるものである。まず図3に示すように、凸レンズ4を成形するための型となる凹部8を備えた成形型9を、開口部が上面になるようにセットし、その上方に発光素子3を実装しワイヤーボンディングした基板2を、発光素子3が成形型9と相対向するように下向きにしてセットする。
つぎに図4に示すごとく、蛍光体を混練してなるシリコン樹脂10を計量し、所定量を成形型9の凹部8内に、成形型9の上面から一定程度盛り上がるように注入する。そして図5に示すごとく、基板2を成形型9上に置き圧接すると、成形型9の上面から盛り上がっていたシリコン樹脂10は、凹部8の外周方向に放射状に薄く押し広げられて、これにより薄膜体7が形成される。この状態でシリコン樹脂10を加熱し硬化させる。
そして、成形型9から基板2を取り外すと、図6に示すごとく、基板2上に凸レンズ4と薄膜体7が一体的に形成される。この薄膜体7の大きさは、基板2上に当接する全反射レンズ5の底部が充分当接する大きさで、かつ外装カバー6の下面が当接する基板2部分までは至らない大きさとするものである。薄膜体7を全反射レンズ5の底部よりも大径とすることで、図7に示すごとく、全反射レンズ5を基板2上にガタツキなく安定して載置させることができ、また外装カバー6の下面よりも小径とすることで、外装カバー6を基板2に固定するのに障害とならないものである。このような薄膜体7の幅径を設定するには、成形型9の凹部8内に注入するシリコン樹脂10の量を制御することで可能となる。
このような構成からなる表示ランプ1によれば、図7に示すごとく、発光素子3が紫外線領域を含んで発光することで、凸レンズ4内の蛍光体を励起して所望する光を生じる。そしてこの光は凸レンズ4で一定程度集光されて全反射レンズ5の中空部11を進む。そして、凸レンズ4から上記中空部11の上面11aに向かう光は、上面11aの凹曲面にほぼ垂直に(レンズの屈折率に応じた全反射角以下である)入射してレンズ体内を直進し、レンズ前面の中央凸レンズ部12で集光される方向に屈折してレンズ前方に照射される。本実施例にあっては、中央凸レンズ部12の曲率をアクリルのレンズの屈折率に応じて設定することで中央凸レンズ部12を通る光を平行光とするものである。また、凸レンズ4から上記中空部11の側周面11bに向かう光は、側周面11bに対しレンズの屈折率に応じた全反射角以下で入射して屈折し、周壁13に対して上記全反射角以上で入射することで全反射し、レンズ前面の平面体部14を通ってレンズ前方に照射されるものである。
1 表示ランプ
2 基板
3 発光素子
4 凸レンズ
5 全反射レンズ
6 外装カバー
7 薄膜体
8 凹部
9 成形型
10 シリコン樹脂
11 中空部
2 基板
3 発光素子
4 凸レンズ
5 全反射レンズ
6 外装カバー
7 薄膜体
8 凹部
9 成形型
10 シリコン樹脂
11 中空部
Claims (4)
- 基板に配置した発光素子の上面に全反射レンズを配設し発光素子からの光を該全反射レンズの周壁で全反射してレンズ前方へ放射する表示ランプにおいて、上記発光素子と全反射レンズとの間には上記発光素子を被覆してなる透明合成樹脂材からなる凸レンズを配設するとともに、該凸レンズ底部外周には上記全反射レンズ底部外周部に至る周径を有する薄膜体を一体的に連設形成したことを特徴とする表示ランプ。
- 凸レンズの底部外周に連設形成される薄膜体は、成形型の凹部に透明合成樹脂材を盛り上がるように注入し、この上に発光素子を実装した基板を圧接することにより形成したことを特徴とする請求項1記載の表示ランプ。
- 凸レンズを構成する透明合成樹脂材には、蛍光体を混入してなることを特徴とする請求項1記載の表示ランプ。
- 凸レンズを構成する透明合成樹脂材は、シリコン樹脂とすることを特徴とする請求項1乃至3記載の表示ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006191U JP3115370U (ja) | 2005-08-02 | 2005-08-02 | 表示ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005006191U JP3115370U (ja) | 2005-08-02 | 2005-08-02 | 表示ランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3115370U true JP3115370U (ja) | 2005-11-04 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012150274A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Enplas Corp | 光束制御部材、この光束制御部材を備えた発光装置およびこの発光装置を備えた照明装置 |
WO2012164791A1 (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-06 | パナソニック株式会社 | 面光源および液晶ディスプレイ装置 |
WO2012164792A1 (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-06 | パナソニック株式会社 | 発光装置、面光源、液晶ディスプレイ装置、およびレンズ |
WO2013008400A1 (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-17 | 株式会社エンプラス | 照明装置 |
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2005
- 2005-08-02 JP JP2005006191U patent/JP3115370U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP5849192B2 (ja) * | 2011-05-31 | 2016-01-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 面光源および液晶ディスプレイ装置 |
JP5849193B2 (ja) * | 2011-05-31 | 2016-01-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 発光装置、面光源、液晶ディスプレイ装置、およびレンズ |
WO2013008400A1 (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-17 | 株式会社エンプラス | 照明装置 |
JP2013020858A (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-31 | Enplas Corp | 照明装置 |
US9039248B2 (en) | 2011-07-12 | 2015-05-26 | Enplas Corporation | Illuminating apparatus |
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