JP3114612U - 洗顔用ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ハンドル1aに連続した植毛部1bに、第1、第2の2種類の毛束A,Bを、それぞれ複数、混合して配置し、上記第1の毛束の長さを第2の毛束の長さよりも長くするとともに、第1の毛束Aを、先端を先端に向かって細くなるテーパー状にした合成樹脂製の毛2で構成し、第2の毛束Bを、円柱状の合成樹脂製の毛3で構成した
【選択図】 図1
Description
また、洗顔料の泡立ちがよければ、顔の表面を擦る毛先の刺激も軽減されるので、洗顔料の泡立ちがよいブラシの開発も行われている。
この考案の目的は、肌当たりがよく、泡立ちがよく、しかも、汚れ落ちがよい洗顔用ブラシを提供することである。
第3の考案は、上記第1または第2の考案を前提とし、上記第1の毛束の量を、全植毛量の30%以上70%以下にする点に特徴を有する。
従って、肌当たりがよく、汚れ落ちがよく、しかも、泡立ちがよい洗顔用ブラシを実現できる。
第3の考案によれば、第2の毛束で生成する洗顔料の泡の量が、実際に肌を洗浄する第1の毛束の量に対して、適当な量となり、効率的な洗顔ができる。
図1に、この考案の洗顔用ブラシ1を示すが、このブラシ1は、ハンドル1aに植毛部1bを備え、この植毛部1bに、第1の毛束Aおよび第2の毛束Bを混合して植毛している。
第1の毛束Aは、図1、図3に示すように、先端に向って細くなるテーパー状の毛2からなる毛束で、第2の毛束Bよりも約10(mm)長くしている。この第1の毛束を構成する毛2は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)をテーパー加工した毛である。そして、上記毛2の先端は、顔の毛穴の汚れを掻き出すことができる程度に細く加工されている。
要するに、毛穴の汚れを掻き出せるようにテーパー加工が施されているとともに、第2の毛束Bよりも長さが長ければよい。このように、テーパー加工した毛2は、先端側の直径が小さく細い毛となるため、肌に対する刺激の少ない柔らかな毛となる。
図2では、毛束Aを白丸、毛束Bを網掛けの丸で表しているが、上記第1の毛束Aと第2の毛束Bとを、交互に並べて植毛部1bに植毛している。なお、ここでは、第1の毛束Aと、第2の毛束Bとをそれぞれ、全植毛量の50%ずつとしている。
また、植毛部1bには、第1の毛束Aと第2の毛束Bとを混合して配置する必要があるが、ここでいう混合して配置するとは、植毛部1bが、第1の毛束Aだけが植毛されたエリアと、第2の毛束Bだけが植毛されたエリアとに区画されないように、両者が混ざった状態に配置されているということである。
次に、この考案の洗顔用ブラシ1の効果を裏付ける実験について説明する。
(実験)
この実験では、図4に示す4種類の毛、すなわち、ナイロン、山羊毛+ナイロン、アクリル系繊維、PBT・テーパーを用いたブラシを作成し、泡立ち量、汚れ落ち、肌当たりの3項目について評価した。
なお、上記PBT・テーパーとは、テーパー処理をしたPBT製の毛であり、この考案の第1の毛束Aを構成する毛2と同様の毛である。
なお、各ブラシの毛丈を、どれも20(mm)とした。
上記のような4種類のブラシを用い、以下の実験を行った。
ペースト状の洗顔料をチューブから2(cm)出し、これに2(ml)の水を加え、各ブラシで約50秒間泡立てる。その後、泡立ちについては肉眼で評価し、汚れ落ち、肌当たりについては、実際に洗顔して官能評価を行った。
実験結果を図4に示す。
なお、評価結果の二重丸「◎」、丸「○」、三角「△」、ばつ「×」のランクは以下のように決めた。
泡立ち量については、泡立った状態を写真撮影し、泡のボリュームを肉眼で判定してランク付けを行った。
また、肌当たりについては、洗顔中にほとんど肌に刺激を感じなかったものを二重丸「◎」、使用中の角度によって刺激を感じたものを三角「△」、肌が傷付いているのではないかと感じるほど痛い状態を「×」とした。
その理由は、次のように考えられる。山羊や、アクリル系繊維は、断面に凹凸があり、表面積が大きい分、保水性が高い。そのため、水分の多い泡となり、泡立ち量が少なく感じられる。
また、テーパー状のPBTは、毛の先端側が、非常に細くて、毛としての腰がないため、洗顔料を泡立てるための力を十分に発揮できず、泡立ち量において劣ると考えられる。
汚れ落ち、肌当たりについては、テーパー状のPBTの毛が最もよかった。この毛は、先端が細くなっているので、毛穴の汚れを掻き出すことができると考えられる。また、この毛は、肌に当たる部分が非常に細いため、刺激が少なく肌当たりがよい。
上記のように、この考案の洗顔用ブラシ1では、泡立ちのよい円柱状のナイロン製の毛と、汚れ落ちおよび肌当たりのよいテーパー処理をしたPBT製の毛とを、毛丈を変えて組み合わせることによって、洗顔用ブラシとして必要な全ての機能を満足することができた。
上記洗顔用ブラシ1では、汚れ落ちと肌当たりよくするための第1の毛束Aとして、テーパー処理したPBT製の毛2を用い、泡立ちを良くするための第2の毛束Bとして、円柱状のナイロン製の毛3を用いているが、毛束Aの毛丈を毛束Bの毛丈よりも長くすることによって、毛束Bの毛3が直接肌に当たらないようにしている。
この実施形態では、上記毛束Aと毛束Bの毛丈の差を10(mm)としているが、毛束Bの先端が肌に強く当たらない範囲でずらせばよく、5(mm)〜20(mm)が適当である。
なお、ここでは、第1の毛束Aと、第2の毛束Bとをそれぞれ50%ずつ植毛しているが、第1の毛束の割合は50%に限らず、30%〜70%の範囲ならかまわない。
この範囲から外れると、第2の毛束Bで生成する洗顔料の泡の量が、実際に肌を洗浄する第1の毛束Aの量に比べて、多すぎたり、少なすぎたりして、効率的な洗顔ができないこともある。
1a ハンドル
1b 植毛部
2 毛
3 毛
A 第1の毛束
B 第2の毛束
Claims (3)
- ハンドルに連続した植毛部に、第1、第2の2種類の毛束を、それぞれ複数、混合して植毛し、上記第1の毛束の長さを第2の毛束の長さよりも長くするとともに、第1の毛束を、先端に向かって細くなるテーパー状にした合成樹脂製の毛で構成し、第2の毛束を、円柱状の合成樹脂製の毛で構成したことを特徴とする洗顔用ブラシ。
- 上記第2の毛束を構成する毛をナイロン製としたことを特徴とする請求項1に記載の洗顔用ブラシ。
- 上記第1の毛束の量を、全植毛量の30%以上70%以下にすることを特徴とする請求項1または2に記載の洗顔用ブラシ。
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