JP3113883B2 - 酵母を多量に含む米糠醗酵物の製造方法およびその方法により得られた酵母を多量に含む米糠醗酵物 - Google Patents
酵母を多量に含む米糠醗酵物の製造方法およびその方法により得られた酵母を多量に含む米糠醗酵物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水稲の生産を通じて継
続的に生産される米糠を原料にして、環境に優しい有機
質肥料や、蛋白含量が高く油脂含量の低い飼料等を製造
し、作物の高品質と地力向上に役立てていくとともに低
廉な飼料等を提供するものである。
続的に生産される米糠を原料にして、環境に優しい有機
質肥料や、蛋白含量が高く油脂含量の低い飼料等を製造
し、作物の高品質と地力向上に役立てていくとともに低
廉な飼料等を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】水稲の生産を通じて継続的に生産される
米糠の大部分は油脂原料として利用されてきており、副
産物である脱脂米糠は、油脂含有量が少なく、蛋白質含
有量の高いことから良質な肥料や飼料として利用されて
きた。しかし、近年は低廉な油脂の輸入等から米糠から
の油脂の生産量が減少し、利用する米糠の量も著しく減
少している。さらには、安価で良質な有機質肥料の原料
や飼料が海外から容易に求められることから、脱脂米糠
は極く限られた流通となっており、今後においても供給
の増加は望めないのが現状である。また生米糠は、従来
から米糠醗酵物として糠漬けに利用されている外、一部
肥料としても利用されているが、肥料としては炭素率が
高く油脂含量が高いため、土壌に施しても分解がおく
れ、作物の初期成育を阻害することと、窒素の発現が遅
れることなどから一部西瓜等の果菜類の栽培に利用され
ている以外は堆肥の原料として混入する程度しか利用さ
れていなかった。また家畜の飼料としての生米糠は、油
脂含量が多いため家畜の肉質を悪化させるという理由に
より、殆ど利用されていない。このような背景の中で、
毎年生産される米糠は利用しきれず、余ったものは産業
廃棄物として処理され公害の原因ともなっているのでそ
の対応策が急がれている。
米糠の大部分は油脂原料として利用されてきており、副
産物である脱脂米糠は、油脂含有量が少なく、蛋白質含
有量の高いことから良質な肥料や飼料として利用されて
きた。しかし、近年は低廉な油脂の輸入等から米糠から
の油脂の生産量が減少し、利用する米糠の量も著しく減
少している。さらには、安価で良質な有機質肥料の原料
や飼料が海外から容易に求められることから、脱脂米糠
は極く限られた流通となっており、今後においても供給
の増加は望めないのが現状である。また生米糠は、従来
から米糠醗酵物として糠漬けに利用されている外、一部
肥料としても利用されているが、肥料としては炭素率が
高く油脂含量が高いため、土壌に施しても分解がおく
れ、作物の初期成育を阻害することと、窒素の発現が遅
れることなどから一部西瓜等の果菜類の栽培に利用され
ている以外は堆肥の原料として混入する程度しか利用さ
れていなかった。また家畜の飼料としての生米糠は、油
脂含量が多いため家畜の肉質を悪化させるという理由に
より、殆ど利用されていない。このような背景の中で、
毎年生産される米糠は利用しきれず、余ったものは産業
廃棄物として処理され公害の原因ともなっているのでそ
の対応策が急がれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するために、食品製造に用いられている菌を利用し
て米糠から酵母を多量に含む米糠醗酵物を製造し、肥料
および飼料として提供するものであり、米糠は油脂含量
が高いうえ総体的に炭素率が高いため、炭素含有量の低
下と窒素含有量の増加を図り、肥料として評価できる炭
素率15%以下の製品を得ること、肥料としての利便性
を高めるため、含有する肥料成分を総体的に高めるこ
と、米糠の分解過程で生ずる二次代謝物等により作物の
成育を阻害されるので阻害の無い形態の肥料を得るこ
と、自家醗酵熱を最大に利用して製造工程にて必要な熱
エネルギ−を出来るだけ節約し、省資源、省エネルギ−
化を図り肥料の生産コストを低下させること、動植物に
無害な製品を得ること等を目的としている。
解決するために、食品製造に用いられている菌を利用し
て米糠から酵母を多量に含む米糠醗酵物を製造し、肥料
および飼料として提供するものであり、米糠は油脂含量
が高いうえ総体的に炭素率が高いため、炭素含有量の低
下と窒素含有量の増加を図り、肥料として評価できる炭
素率15%以下の製品を得ること、肥料としての利便性
を高めるため、含有する肥料成分を総体的に高めるこ
と、米糠の分解過程で生ずる二次代謝物等により作物の
成育を阻害されるので阻害の無い形態の肥料を得るこ
と、自家醗酵熱を最大に利用して製造工程にて必要な熱
エネルギ−を出来るだけ節約し、省資源、省エネルギ−
化を図り肥料の生産コストを低下させること、動植物に
無害な製品を得ること等を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に記載の酵母を多量に含む米糠発酵物の
製造方法及びその方法によって得られた酵母を多量に含
む米糠発酵物は、食品製造に使われている菌を用いて米
糠を発酵させる米糠発酵物において、生米糠よりなる発
酵原料に、水と第1次発酵用の菌アスペルギルス・ソー
ヤ、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガ
ー、リゾーブス・オリゴスポラスのテンペ菌の1種を添
加混合して発酵させ、米糠に有する炭水化物の糖化と蛋
白質の分解を所定時間行った後、引き続き第2次発酵用
としてバチルス・リケニフォリミス、バチルス・サブチ
ルスの菌の1種を添加混合して蛋白質の分解をさらに進
行させ、自家発酵熱により水分が低下した時点でハンゼ
ラヌ・アノラマ、サッカロミセス・セレビシエ、カンジ
ダ・ユチルスの菌の1種と水を添加混合して再発酵を進
め、その後自家発酵熱により水分が低下するとともに発
酵温度が常温まで低下した段階で、前記添加した菌の増
殖を図るため小刻みな水分補給を行って第3次発酵を進
めることにより、生米糠よりなる発酵原料を第1次から
第3次発酵まで連続的に三段発酵を行って製造したこと
を特徴とするものである。上記に示される菌は、それぞ
れに発酵特性を有するので、それらの菌の特性を有効に
利用して、原料米糠の糖化促進、蛋白質の分解促進、原
料米糠に含まれる油脂の分解促進、原料米糠の発酵によ
り生じた無機態窒素等を酵母菌体内へ取り込み、菌体成
分としての再合成等の促進を図り、第1次発酵から第3
次発酵まで連続的に行う三段階の発酵工程を通じて、総
体的な炭素率の低下、成分量の向上、二次代謝物等の菌
体内取り込み等、各々の問題点の解決を図るものであ
る。なお、米糠発酵物の製造に必要なエネルギーの使用
は、自家発酵熱を積極的に活用し、電力、石油等の熱エ
ネルギーは、仕上げ乾燥に若干利用する程度にとどめ省
エネルギーを図る。
めに、請求項1に記載の酵母を多量に含む米糠発酵物の
製造方法及びその方法によって得られた酵母を多量に含
む米糠発酵物は、食品製造に使われている菌を用いて米
糠を発酵させる米糠発酵物において、生米糠よりなる発
酵原料に、水と第1次発酵用の菌アスペルギルス・ソー
ヤ、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガ
ー、リゾーブス・オリゴスポラスのテンペ菌の1種を添
加混合して発酵させ、米糠に有する炭水化物の糖化と蛋
白質の分解を所定時間行った後、引き続き第2次発酵用
としてバチルス・リケニフォリミス、バチルス・サブチ
ルスの菌の1種を添加混合して蛋白質の分解をさらに進
行させ、自家発酵熱により水分が低下した時点でハンゼ
ラヌ・アノラマ、サッカロミセス・セレビシエ、カンジ
ダ・ユチルスの菌の1種と水を添加混合して再発酵を進
め、その後自家発酵熱により水分が低下するとともに発
酵温度が常温まで低下した段階で、前記添加した菌の増
殖を図るため小刻みな水分補給を行って第3次発酵を進
めることにより、生米糠よりなる発酵原料を第1次から
第3次発酵まで連続的に三段発酵を行って製造したこと
を特徴とするものである。上記に示される菌は、それぞ
れに発酵特性を有するので、それらの菌の特性を有効に
利用して、原料米糠の糖化促進、蛋白質の分解促進、原
料米糠に含まれる油脂の分解促進、原料米糠の発酵によ
り生じた無機態窒素等を酵母菌体内へ取り込み、菌体成
分としての再合成等の促進を図り、第1次発酵から第3
次発酵まで連続的に行う三段階の発酵工程を通じて、総
体的な炭素率の低下、成分量の向上、二次代謝物等の菌
体内取り込み等、各々の問題点の解決を図るものであ
る。なお、米糠発酵物の製造に必要なエネルギーの使用
は、自家発酵熱を積極的に活用し、電力、石油等の熱エ
ネルギーは、仕上げ乾燥に若干利用する程度にとどめ省
エネルギーを図る。
【0005】
【作用】上記の酵母を多量に含む米糠発酵物の製造は、
原料生米糠に添加して作用させる第1群の菌、アスペル
ギルス・ソーヤ、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギ
ルス・ニガー、リゾープス・オリゴスポラス等のテンペ
菌は、第1次発酵用として優先して用い、米糠に含まれ
る炭水化物の糖化を図るとともに菌の持つ酵素リパーゼ
により蛋白質の分解を行う工程を担う。第1次発酵に引
き続き行う第2次発酵において添加して用いる第2群の
菌、バチルス・リケニフオリミス、バチルス・サブチル
スは、第1次発酵において分解された蛋白質の分解を更
に進めて成分含量を高める工程を担い、更にハンゼラヌ
・アノラマ、サッカロミセス・セレビシエ、カンジタ・
ユチルス等の第3群の菌は、第2次発酵における自家発
酵熱により水分が低下した時点で水と混合添加されて再
発酵させる工程と、第3次発酵として第2次発酵にて添
加された菌の増殖を図るた小刻みな水分補給を行う工程
とあわせて用いられ、酵母による発酵の促進を図り、前
段階で生産された無機体窒素等を菌体に取り込ませて蛋
白質の再合成や油脂の分解を進め、酵母を多量に含む安
定した形の緩効性肥料や家畜の飼料等に変化させるもの
である。
原料生米糠に添加して作用させる第1群の菌、アスペル
ギルス・ソーヤ、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギ
ルス・ニガー、リゾープス・オリゴスポラス等のテンペ
菌は、第1次発酵用として優先して用い、米糠に含まれ
る炭水化物の糖化を図るとともに菌の持つ酵素リパーゼ
により蛋白質の分解を行う工程を担う。第1次発酵に引
き続き行う第2次発酵において添加して用いる第2群の
菌、バチルス・リケニフオリミス、バチルス・サブチル
スは、第1次発酵において分解された蛋白質の分解を更
に進めて成分含量を高める工程を担い、更にハンゼラヌ
・アノラマ、サッカロミセス・セレビシエ、カンジタ・
ユチルス等の第3群の菌は、第2次発酵における自家発
酵熱により水分が低下した時点で水と混合添加されて再
発酵させる工程と、第3次発酵として第2次発酵にて添
加された菌の増殖を図るた小刻みな水分補給を行う工程
とあわせて用いられ、酵母による発酵の促進を図り、前
段階で生産された無機体窒素等を菌体に取り込ませて蛋
白質の再合成や油脂の分解を進め、酵母を多量に含む安
定した形の緩効性肥料や家畜の飼料等に変化させるもの
である。
【0006】
【実施例】本発明の酵母を多量に含む米糠醗酵物につい
て、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 醗酵法 原料 生米糠。 醗酵菌 第1群から利用した菌。アスペルギルス・ソ−ヤ、Aspe
rugillus sojae(FERM P-15199) 第2群から利用した菌。バチルス・リケニフォリミス、
Bacillus Licheniformis(FERM P-15197 ) 第3群から利用した菌。ハンゼヌラ・アノラマ、Hansen
ula anomela (FERM P-15198) 水 水道水。 一次醗酵 この醗酵では、主として原料の糖化と蛋白質の分解を促
進するもので、アスペルギルス・ソ−ヤ、Aspergillus
sojae (FERM P-15199)を中心にした醗酵を行う。その
ため、この菌の増殖に適した温度条件は、20°Cから
45°Cの範囲とし、水分条件は乾物重に対する水分比
率を50%から60%程度とし、アスペルギルス・ソ−
ヤ、Asperugillus sojas、(FERM P-15199)の培養菌を
原料重の1%程度混入し、2,5日から3,0日間醗酵
を行い、菌が胞子を形成する直前に醗酵原料を厚く積
み、発生する自家醗酵熱55°C以上に二〜三時間置い
て殺菌し、次の段階でこの菌による醗酵が起こらないよ
うにする。殺菌後、バチルス・リケニフォリミス、Baci
llus Licheniformis、(FERM P-15197)の培養菌を原料
重の1%程度混入し、次の第二次醗酵に引き継ぐ。 二次醗酵。 この段階では主としてバチルス・リケニフォミス、Baci
llus Licheniformis、(FERM P- 15197 )を中心にした
醗酵で、一次醗酵を引き継ぎさらに蛋白質の分解を進行
させるもので、この醗酵では菌の耐熱性を利用し、温度
管理の最高値を52°C程度まで上げ、雑菌の侵入を防
ぐようにする。水分管理は、乾物重に対し40%から4
5%程度の水分を二次醗酵の最高水分量として管理す
る。醗酵期間は2.5日から3.0日間程度とし、自家
醗酵熱により水分が15%まで低下した時点でハンゼヌ
ラ・アノラマ、Hasenula an0mela、(FERM P-15198)の
培養菌を原料重の1%程度混入し、水分を再び45%程
度に補給し、再醗酵させる。その後自家醗酵熱で水分が
15%程度までに低下し、醗酵温度が常温まで低下した
段階で二次醗酵を終了する。 三次醗酵 二次醗酵で増殖したバチルス・リケニフォリミス・ソ−
ヤ、Bacillus Licheniformds(FERM P-15197)や若干生
き残ったアスペルギルス・ソ−ヤ、Aspergillsusojae
(FERM P-15199)はこの段階で殆どが消滅し、酵母主体
の醗酵に変わる。三次醗酵は二次醗酵の延長線上でハン
ゼヌラ・アノラマ、Hansenula anomera、(FERM P-1519
8)を増殖させ、次第に優先させていくもので、この菌
での醗酵は水分と連動して醗酵温度が変わるため、小刻
みな水分補給で菌の増殖を図る。温度設定は、最高を5
0°C程度、最低を常温に設定し、醗酵当初の水分は3
0%程度に調整し、それ以降は水分が15%程度に低下
した時点で再度30%程度の水分含量に調整する。この
操作を4〜5回繰り返し、7日から8日間で醗酵を終了
する。この醗酵操作で水分含量は12%程度まで低下す
るが、変質を防ぐため除湿乾燥により水分含量を10%
程度まで低下させる。以上のとおり生米糠に三種類の菌
を組み合わせて、第一次醗酵から第三次醗酵まで連続的
に三段醗酵を行うことにより、酵母を多量に含む米糠醗
酵物が得られた。
て、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 醗酵法 原料 生米糠。 醗酵菌 第1群から利用した菌。アスペルギルス・ソ−ヤ、Aspe
rugillus sojae(FERM P-15199) 第2群から利用した菌。バチルス・リケニフォリミス、
Bacillus Licheniformis(FERM P-15197 ) 第3群から利用した菌。ハンゼヌラ・アノラマ、Hansen
ula anomela (FERM P-15198) 水 水道水。 一次醗酵 この醗酵では、主として原料の糖化と蛋白質の分解を促
進するもので、アスペルギルス・ソ−ヤ、Aspergillus
sojae (FERM P-15199)を中心にした醗酵を行う。その
ため、この菌の増殖に適した温度条件は、20°Cから
45°Cの範囲とし、水分条件は乾物重に対する水分比
率を50%から60%程度とし、アスペルギルス・ソ−
ヤ、Asperugillus sojas、(FERM P-15199)の培養菌を
原料重の1%程度混入し、2,5日から3,0日間醗酵
を行い、菌が胞子を形成する直前に醗酵原料を厚く積
み、発生する自家醗酵熱55°C以上に二〜三時間置い
て殺菌し、次の段階でこの菌による醗酵が起こらないよ
うにする。殺菌後、バチルス・リケニフォリミス、Baci
llus Licheniformis、(FERM P-15197)の培養菌を原料
重の1%程度混入し、次の第二次醗酵に引き継ぐ。 二次醗酵。 この段階では主としてバチルス・リケニフォミス、Baci
llus Licheniformis、(FERM P- 15197 )を中心にした
醗酵で、一次醗酵を引き継ぎさらに蛋白質の分解を進行
させるもので、この醗酵では菌の耐熱性を利用し、温度
管理の最高値を52°C程度まで上げ、雑菌の侵入を防
ぐようにする。水分管理は、乾物重に対し40%から4
5%程度の水分を二次醗酵の最高水分量として管理す
る。醗酵期間は2.5日から3.0日間程度とし、自家
醗酵熱により水分が15%まで低下した時点でハンゼヌ
ラ・アノラマ、Hasenula an0mela、(FERM P-15198)の
培養菌を原料重の1%程度混入し、水分を再び45%程
度に補給し、再醗酵させる。その後自家醗酵熱で水分が
15%程度までに低下し、醗酵温度が常温まで低下した
段階で二次醗酵を終了する。 三次醗酵 二次醗酵で増殖したバチルス・リケニフォリミス・ソ−
ヤ、Bacillus Licheniformds(FERM P-15197)や若干生
き残ったアスペルギルス・ソ−ヤ、Aspergillsusojae
(FERM P-15199)はこの段階で殆どが消滅し、酵母主体
の醗酵に変わる。三次醗酵は二次醗酵の延長線上でハン
ゼヌラ・アノラマ、Hansenula anomera、(FERM P-1519
8)を増殖させ、次第に優先させていくもので、この菌
での醗酵は水分と連動して醗酵温度が変わるため、小刻
みな水分補給で菌の増殖を図る。温度設定は、最高を5
0°C程度、最低を常温に設定し、醗酵当初の水分は3
0%程度に調整し、それ以降は水分が15%程度に低下
した時点で再度30%程度の水分含量に調整する。この
操作を4〜5回繰り返し、7日から8日間で醗酵を終了
する。この醗酵操作で水分含量は12%程度まで低下す
るが、変質を防ぐため除湿乾燥により水分含量を10%
程度まで低下させる。以上のとおり生米糠に三種類の菌
を組み合わせて、第一次醗酵から第三次醗酵まで連続的
に三段醗酵を行うことにより、酵母を多量に含む米糠醗
酵物が得られた。
【0007】実施例2 実施例1にて行った一次醗酵当初、前記3群の菌から1
種類づつ選択して同時に混入し、実施例1で行った温度
管理および水分管理を確実に行い、一次醗酵から三次醗
酵までを段階的に行い製品を製作したものであるが、一
次醗酵、二次醗酵の段階を明確にし各段階の醗酵を完全
に行うため初期の水分を5%程度少なくして第一次醗酵
から第三次醗酵まで連続して三段醗酵を行うことにより
酵母を多量に含む米糠醗酵物が得られた。なお、この方
法は簡便であるが、実施例1に比べ一次醗酵における糖
化度が若干劣る。
種類づつ選択して同時に混入し、実施例1で行った温度
管理および水分管理を確実に行い、一次醗酵から三次醗
酵までを段階的に行い製品を製作したものであるが、一
次醗酵、二次醗酵の段階を明確にし各段階の醗酵を完全
に行うため初期の水分を5%程度少なくして第一次醗酵
から第三次醗酵まで連続して三段醗酵を行うことにより
酵母を多量に含む米糠醗酵物が得られた。なお、この方
法は簡便であるが、実施例1に比べ一次醗酵における糖
化度が若干劣る。
【0008】
【0009】上記実施例1の製造方法にて得られた米糠
醗酵物の肥料成分、粗脂肪含有量および酵母含有量につ
いての成分分析結果は下記のとおりである。 肥料分析;農林水産省の示す肥料分析法により分析を行
った。 分析結果 米糠醗酵物の成分含有量は、ドライ換算で窒素3.48
%(全量有機態)、燐酸燐酸7.52%(内水溶性1.
55%)、加里3.19%(内水溶性1.8%)、炭素
率12.4%であり、これに対して比較例の生米糠は、
ドライ換算で窒素2.64%(内アンモニャ態窒素0.
02%)、燐酸5.77%(内水溶性0.26%)、加
里2.20%(内水溶性1.43%)、炭素率17.0
%であり、米糠醗酵物は生米糠に比べ、窒素で約32
%、燐酸で約30%、加里で45%と成分が高くなって
おり、有機質肥料として利用する場合の指標になる炭素
率は4.6%低下しており、肥料としての利便性を高め
ている。また、この発明による三群の菌から三菌種組み
合わせによる醗酵能力と、これらの菌単体での醗酵能
力、2菌種組み合わせによる醗酵能力を実験にもとずき
比較すると、 アスペルギルス・ソ−ヤ、単体の醗酵
では、窒素含有量2.8%、燐酸含有量6.46%、加
里含有量2.55%、炭素率14.5%、であり、バチ
ルス・リケニフォリミス単体の醗酵では窒素含有量が
2.93%、炭素率15.4%でいずれも単体の醗酵で
は肥料としての評価は低い。また、第1群のアスペルギ
ルス・ソ−ヤと第2群のバチルス・リケニホリミスの組
み合わせ醗酵では、窒素含有量2.75%、燐酸含有量
7.27%、加里含有量2.84%、炭素率14.3%
で、本発明の製造方法により、各群から3種類の菌を選
択して醗酵させた米糠醗酵物には及ばない。粗脂肪含有
量については混液抽出法により分析を行った。分析の結
果、本発明の製造方法で得られた米糠醗酵物の粗脂肪含
有量は9.83%で、生米糠の粗脂肪含有量18.0%
に比べ45%程度含有量が低い。米糠を肥料として使用
する場合、分解を妨げる原因の一つに粗脂肪含有量の高
いことがあげられており。粗脂肪含有量を低下させた米
糠醗酵物は肥料として利便性を高めている。また比較例
として、菌単体と2菌種組み合わせた醗酵での粗脂肪分
解能力を調査した。アスペルギルス・ソ−ヤの醗酵では
阻脂肪含有量21.98%、酵母ハンゼヌラ・アノマラ
での醗酵では14.58%、またアスペルギルス・ソ−
ヤとバチルス・リケニフォリミスの組み合わせ醗酵では
21.76%の含有量で逆に粗脂肪含量を高めた醗酵も
あり、3菌種組み合わせ醗酵の米糠醗酵物の粗脂肪減少
率には及ばない。
醗酵物の肥料成分、粗脂肪含有量および酵母含有量につ
いての成分分析結果は下記のとおりである。 肥料分析;農林水産省の示す肥料分析法により分析を行
った。 分析結果 米糠醗酵物の成分含有量は、ドライ換算で窒素3.48
%(全量有機態)、燐酸燐酸7.52%(内水溶性1.
55%)、加里3.19%(内水溶性1.8%)、炭素
率12.4%であり、これに対して比較例の生米糠は、
ドライ換算で窒素2.64%(内アンモニャ態窒素0.
02%)、燐酸5.77%(内水溶性0.26%)、加
里2.20%(内水溶性1.43%)、炭素率17.0
%であり、米糠醗酵物は生米糠に比べ、窒素で約32
%、燐酸で約30%、加里で45%と成分が高くなって
おり、有機質肥料として利用する場合の指標になる炭素
率は4.6%低下しており、肥料としての利便性を高め
ている。また、この発明による三群の菌から三菌種組み
合わせによる醗酵能力と、これらの菌単体での醗酵能
力、2菌種組み合わせによる醗酵能力を実験にもとずき
比較すると、 アスペルギルス・ソ−ヤ、単体の醗酵
では、窒素含有量2.8%、燐酸含有量6.46%、加
里含有量2.55%、炭素率14.5%、であり、バチ
ルス・リケニフォリミス単体の醗酵では窒素含有量が
2.93%、炭素率15.4%でいずれも単体の醗酵で
は肥料としての評価は低い。また、第1群のアスペルギ
ルス・ソ−ヤと第2群のバチルス・リケニホリミスの組
み合わせ醗酵では、窒素含有量2.75%、燐酸含有量
7.27%、加里含有量2.84%、炭素率14.3%
で、本発明の製造方法により、各群から3種類の菌を選
択して醗酵させた米糠醗酵物には及ばない。粗脂肪含有
量については混液抽出法により分析を行った。分析の結
果、本発明の製造方法で得られた米糠醗酵物の粗脂肪含
有量は9.83%で、生米糠の粗脂肪含有量18.0%
に比べ45%程度含有量が低い。米糠を肥料として使用
する場合、分解を妨げる原因の一つに粗脂肪含有量の高
いことがあげられており。粗脂肪含有量を低下させた米
糠醗酵物は肥料として利便性を高めている。また比較例
として、菌単体と2菌種組み合わせた醗酵での粗脂肪分
解能力を調査した。アスペルギルス・ソ−ヤの醗酵では
阻脂肪含有量21.98%、酵母ハンゼヌラ・アノマラ
での醗酵では14.58%、またアスペルギルス・ソ−
ヤとバチルス・リケニフォリミスの組み合わせ醗酵では
21.76%の含有量で逆に粗脂肪含量を高めた醗酵も
あり、3菌種組み合わせ醗酵の米糠醗酵物の粗脂肪減少
率には及ばない。
【0010】本発明の実施例1により製造した米糠醗酵
物の酵母含有量にについては、酵母そのものに飼料効果
があるので、その含有量を測定した。測定方法は、選択
培地を用いた平板法により培養し、生菌数の測定は希釈
法により行った。測定の結果、生菌数は4.5×108
で、非常に高い含有量であった。本発明により得られた
米糠醗酵物について、この米糠醗酵物を肥料として土壌
に施した場合の窒素発現量を確認するため、下記に示す
菌の組み合わせと投入方法を変え、A(第1実施例によ
り得られたもの)、B、C、3種類の米糠醗酵物を作成
し、生米糠Dを対象に窒素の発現経過を、第1表に示す
通り1週目から9週目まで1週間毎に分析を行って把握
した。試験に用いた試料は下記のとおり。 A;アスペルギルス・ソ−ヤ、バチルス・リケニフォリ
ミス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み合わせで、菌の投
入は醗酵の段階別に逐次投入した。 B;上記Aの菌組み合わせで、菌の投入は醗酵当初一括
投入した。 C;テンペ菌、バチルス・リケニフォリミス、ハンゼヌ
ラ・アノラマの組み合わせで菌の投入は醗酵当初一括投
入した。 D;生米糠 試験方法は、無肥料原土100g当たり、前記試料A、
B、C、D毎に窒素成分で50mgの試料を混入し、水
分は最大容水量の55%に調整し、温度は24〜25°
Cに保ち1週間毎に9週間窒素の発現量を分析してその
量を把握した。なお、分析法は全農の方式によった。試
験結果は、表1に示すとおりであり、A及びBの試料、
アスペルギルス・ソ−ヤ、バチルス・リケニフォリミ
ス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み合わせは、同様の窒
素発現パタ−ンを示し、土壌に施した後4週目頃から顕
著な窒素の発現が認められ、6〜7週間で施した成分量
の50%が発現している。Cの試料、テンペ菌、バチル
ス・リケニフォリミス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み
合わせで製造した試料は、前者に比べ窒素の発現が約1
週間程遅れ、5週目から顕著な窒素発現が認められ、8
週目で施した窒素成分量の50%程度が発現した。これ
に対し、比較例のDの生米糠の窒素発現は5週目から認
められるが、9週経過しても窒素の発現は成分量の30
%に止まった。このような窒素の発現パタ−ンからみ
て、米糠醗酵物は典型的な緩効性有機質肥料とはいえ、
生米糠に比べ窒素発現の早いこと、総体的な窒素発現量
の多いこと等に特徴があり、肥料効率の高いことが証明
される。
物の酵母含有量にについては、酵母そのものに飼料効果
があるので、その含有量を測定した。測定方法は、選択
培地を用いた平板法により培養し、生菌数の測定は希釈
法により行った。測定の結果、生菌数は4.5×108
で、非常に高い含有量であった。本発明により得られた
米糠醗酵物について、この米糠醗酵物を肥料として土壌
に施した場合の窒素発現量を確認するため、下記に示す
菌の組み合わせと投入方法を変え、A(第1実施例によ
り得られたもの)、B、C、3種類の米糠醗酵物を作成
し、生米糠Dを対象に窒素の発現経過を、第1表に示す
通り1週目から9週目まで1週間毎に分析を行って把握
した。試験に用いた試料は下記のとおり。 A;アスペルギルス・ソ−ヤ、バチルス・リケニフォリ
ミス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み合わせで、菌の投
入は醗酵の段階別に逐次投入した。 B;上記Aの菌組み合わせで、菌の投入は醗酵当初一括
投入した。 C;テンペ菌、バチルス・リケニフォリミス、ハンゼヌ
ラ・アノラマの組み合わせで菌の投入は醗酵当初一括投
入した。 D;生米糠 試験方法は、無肥料原土100g当たり、前記試料A、
B、C、D毎に窒素成分で50mgの試料を混入し、水
分は最大容水量の55%に調整し、温度は24〜25°
Cに保ち1週間毎に9週間窒素の発現量を分析してその
量を把握した。なお、分析法は全農の方式によった。試
験結果は、表1に示すとおりであり、A及びBの試料、
アスペルギルス・ソ−ヤ、バチルス・リケニフォリミ
ス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み合わせは、同様の窒
素発現パタ−ンを示し、土壌に施した後4週目頃から顕
著な窒素の発現が認められ、6〜7週間で施した成分量
の50%が発現している。Cの試料、テンペ菌、バチル
ス・リケニフォリミス、ハンゼヌラ・アノラマ、の組み
合わせで製造した試料は、前者に比べ窒素の発現が約1
週間程遅れ、5週目から顕著な窒素発現が認められ、8
週目で施した窒素成分量の50%程度が発現した。これ
に対し、比較例のDの生米糠の窒素発現は5週目から認
められるが、9週経過しても窒素の発現は成分量の30
%に止まった。このような窒素の発現パタ−ンからみ
て、米糠醗酵物は典型的な緩効性有機質肥料とはいえ、
生米糠に比べ窒素発現の早いこと、総体的な窒素発現量
の多いこと等に特徴があり、肥料効率の高いことが証明
される。
【0011】また、本発明の米糠醗酵物と比較例の生米
糠及び菜種粕とを、作物に有機質肥料として施した場
合、これらが発芽に及ぼす影響を知る目的で、下記の作
物栽培試験を行った。 試験区。 10ア−ル当たり、窒素施用量を成分量で20Kgと
し、米糠醗酵物(実施例1で得られた製品)施用区と生
米糠施用区と菜種粕施用区をそれぞれ設け、それぞれを
播種1週間前施用と播種直前施用に分け、5万分の1ワ
グネルポットを用いて試験を行った。試験作物として
は、小松菜を用いた。 試験結果。 米糠醗酵物は、生米糠、菜種粕に比べ発芽障害が少な
い。米糠醗酵物の発芽率は、1週間前施用で100%、
直前施用で92%、生米糠の発芽率は、1週間前施用、
直前施用ともに67%の発芽率であり、菜種粕の発芽率
は、1週間前施用、直前施用ともに92%であった。土
壌に発生するカビについて調べたところ、生米糠は全面
に発生し、菜種粕は一部に発生したが、米糠醗酵物では
全く発生しなかった。
糠及び菜種粕とを、作物に有機質肥料として施した場
合、これらが発芽に及ぼす影響を知る目的で、下記の作
物栽培試験を行った。 試験区。 10ア−ル当たり、窒素施用量を成分量で20Kgと
し、米糠醗酵物(実施例1で得られた製品)施用区と生
米糠施用区と菜種粕施用区をそれぞれ設け、それぞれを
播種1週間前施用と播種直前施用に分け、5万分の1ワ
グネルポットを用いて試験を行った。試験作物として
は、小松菜を用いた。 試験結果。 米糠醗酵物は、生米糠、菜種粕に比べ発芽障害が少な
い。米糠醗酵物の発芽率は、1週間前施用で100%、
直前施用で92%、生米糠の発芽率は、1週間前施用、
直前施用ともに67%の発芽率であり、菜種粕の発芽率
は、1週間前施用、直前施用ともに92%であった。土
壌に発生するカビについて調べたところ、生米糠は全面
に発生し、菜種粕は一部に発生したが、米糠醗酵物では
全く発生しなかった。
【0012】米糠醗酵物の肥料効果についての確認を下
記のとおり行った。試験作物には、きゅうりを用い、1
m2の肥料試験用枠を用い、10ア−ル当たり窒素成分で
12Kg施し、生米糠、菜種粕と比較した。試験区は、
定植1週間前施用区と直前施用区を設け、1m2枠にそれ
ぞれきゅうりを2本づつ植え付け、その内1本は定植1
週間後に抜き取り、きゅうりの生育初期における根の伸
長に与える影響と、カビの発生程度について調査を行っ
た。残りの1本については生育調査を行った。 試験結果。 総体的に米糠醗酵物が、生米糠と菜種粕よりすぐれ、葉
は小形で葉色濃く、葉が立ち良質多収型であった。米糠
醗酵物施用区は、定植1カ月後で、生米糠に比べ茎長で
90cm、葉数で6枚優っていた。菜種粕は、米糠醗酵物
や生米糠より葉色は濃いが生育が劣り、米糠醗酵物と生
米糠の中間程度の生育であった。また生米糠施用では、
定植初期にカビが発生し、根の伸びが阻害された。以上
のように、米糠醗酵物は、有機質肥料として、すぐれた
効果を有し、特に後半の生育を旺盛にする効果を有す
る。また加里成分の効果は、生米糠に比べて多く出てい
る。
記のとおり行った。試験作物には、きゅうりを用い、1
m2の肥料試験用枠を用い、10ア−ル当たり窒素成分で
12Kg施し、生米糠、菜種粕と比較した。試験区は、
定植1週間前施用区と直前施用区を設け、1m2枠にそれ
ぞれきゅうりを2本づつ植え付け、その内1本は定植1
週間後に抜き取り、きゅうりの生育初期における根の伸
長に与える影響と、カビの発生程度について調査を行っ
た。残りの1本については生育調査を行った。 試験結果。 総体的に米糠醗酵物が、生米糠と菜種粕よりすぐれ、葉
は小形で葉色濃く、葉が立ち良質多収型であった。米糠
醗酵物施用区は、定植1カ月後で、生米糠に比べ茎長で
90cm、葉数で6枚優っていた。菜種粕は、米糠醗酵物
や生米糠より葉色は濃いが生育が劣り、米糠醗酵物と生
米糠の中間程度の生育であった。また生米糠施用では、
定植初期にカビが発生し、根の伸びが阻害された。以上
のように、米糠醗酵物は、有機質肥料として、すぐれた
効果を有し、特に後半の生育を旺盛にする効果を有す
る。また加里成分の効果は、生米糠に比べて多く出てい
る。
【0013】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の製造方法に
より得られた米糠醗酵物は、肥料として土壌に施すこと
により、緩やかな肥効を持続する有機質肥料として、作
物の生育初期における過繁茂を抑え、栄養成長と生殖成
長のバランスがとれた成育を示し、高品質多収益の生産
に役立つとともにこの有機質肥料を連用することにより
地力が向上する等の効果を有し、又この米糠醗酵物は、
油脂含有量が少なく、蛋白質が多いので、家畜等の飼料
としても優れており、安価でかつ有益な有機質肥料及び
飼料として利用できる等の多くの利点を有するものであ
る。
より得られた米糠醗酵物は、肥料として土壌に施すこと
により、緩やかな肥効を持続する有機質肥料として、作
物の生育初期における過繁茂を抑え、栄養成長と生殖成
長のバランスがとれた成育を示し、高品質多収益の生産
に役立つとともにこの有機質肥料を連用することにより
地力が向上する等の効果を有し、又この米糠醗酵物は、
油脂含有量が少なく、蛋白質が多いので、家畜等の飼料
としても優れており、安価でかつ有益な有機質肥料及び
飼料として利用できる等の多くの利点を有するものであ
る。
【図1】本発明の米糠醗酵物の窒素の発現経過を表した
図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 食品製造に使われている菌を用いて米糠
を発酵させる米糠発酵物において、生米糠よりなる発酵
原料と水と第1次発酵用の菌アスペルギルス・ソーヤ、
アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガー、リ
ゾープス・オリゴスポラスのテンペ菌の1種とを添加混
合して発酵させ、米糠に有する炭水化物の糖化と蛋白質
の分解を所定時間行った後、引き続き第2次発酵用の菌
バチルス・リケニフォリミス、バチルス・サブチルスの
1種を添加混合しで蛋白質の分解をさらに進行させ、自
家発酵熱により水分が低下した時点でハンゼラヌ・アノ
ラマ、サッカロミセス・セレビシエ、カンジダ・ユチル
スの菌の1種と水を添加混合して再発酵を進め、その後
自家発酵熱により水分が低下するとともに発酵温度が常
温まで低下した段階で、前記添加した菌の増殖を図るた
め小刻みに水分補給を行って第3次発酵を進めることに
より、生米糠よりなる発酵原料を第1次から第3次発酵
まで連続的に三段発酵を行つて製造したことを特徴とす
る酵母を多量に含む米糠発酵物の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の酵母を多量に含む米糠
発酵物の製造方法により得られた酵母を多量に含む米糠
発酵物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07348567A JP3113883B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 酵母を多量に含む米糠醗酵物の製造方法およびその方法により得られた酵母を多量に含む米糠醗酵物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07348567A JP3113883B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 酵母を多量に含む米糠醗酵物の製造方法およびその方法により得られた酵母を多量に含む米糠醗酵物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169587A JPH09169587A (ja) | 1997-06-30 |
JP3113883B2 true JP3113883B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=18397893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07348567A Expired - Fee Related JP3113883B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 酵母を多量に含む米糠醗酵物の製造方法およびその方法により得られた酵母を多量に含む米糠醗酵物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3113883B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108658698A (zh) * | 2014-01-23 | 2018-10-16 | 天津工业大学 | 一种新型微生物复合肥的制备方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1295983C (zh) * | 2005-03-11 | 2007-01-24 | 浙江大学 | 富酶活性酵母饲料的制备方法 |
CN104230483A (zh) * | 2013-06-17 | 2014-12-24 | 辽宁沃田肥业有限责任公司 | 一种植物类生物有机肥及其制备方法 |
KR102470218B1 (ko) * | 2022-05-27 | 2022-11-25 | 박찬호 | 토탄을 이용하는 휴믹물질 추출 장치 및 토양개량제의 제조방법 |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP07348567A patent/JP3113883B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108658698A (zh) * | 2014-01-23 | 2018-10-16 | 天津工业大学 | 一种新型微生物复合肥的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09169587A (ja) | 1997-06-30 |
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