JP3113525B2 - A/d変換器 - Google Patents

A/d変換器

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JP3113525B2
JP3113525B2 JP06295021A JP29502194A JP3113525B2 JP 3113525 B2 JP3113525 B2 JP 3113525B2 JP 06295021 A JP06295021 A JP 06295021A JP 29502194 A JP29502194 A JP 29502194A JP 3113525 B2 JP3113525 B2 JP 3113525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はA/D変換器に係り、詳
しくは、オーバーサンプリング方式のA/D変換器のオ
フセットキャンセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のオーバサンプルA/D変
換器(以下、単にA/D変換器という)のブロック回路
図である。
【0003】A/D変換器51に入力されたアナログ信
号Ainは、ΔΣ(デルタ・シグマ)変調回路52に入力
される。ΔΣ変調回路52は、入力したアナログ信号A
inの信号周波数の数十〜数百倍の周波数のクロック信号
φ1 ,φ2 に基づいてサンプリングする。そして、ΔΣ
変調回路52は、そのサンプリングしたデータを1ビッ
トに量子化したビット列データを生成し、ディジタルフ
ィルタ53へ出力するようになっている。
【0004】ディジタルフィルタ53はデシメーション
フィルタであってコムフィルタ54とFIRフィルタ5
5とから構成され、入力したビット列データをデシメー
ション(間引き)処理し、その処理結果をディジタルデ
ータDout として出力するようになっている。
【0005】即ち、コムフィルタ54は、図6に示すよ
うに、RAM(Random Access Memory)61と減算回路
62,63とから構成される2次の微分回路64と、そ
れぞれレジスタ65,66と加算回路67,68とから
構成される積分回路69,70とが設けられている。コ
ムフィルタ54は、ΔΣ変調回路52から入力したビッ
ト列データの移動平均を演算し、その演算結果のデータ
をFIR(Finite Impulse Response :有限インパルス
応答)フィルタ55へ順次出力する。
【0006】図5に示すように、FIRフィルタ55
は、コムフィルタ54から入力したデータを、RAM7
1に順次記憶する。そのRAM71に記憶されたデータ
は、レジスタ72,73を介して加算回路74にて加算
され、レジスタ75に記憶される。乗算回路76は、レ
ジスタ75からデータを入力し、そのデータに対して予
め設定され係数ROM(Read Only Memory)77に格納
された係数を乗算し、レジスタ78に順次記憶する。レ
ジスタ78に記憶されたデータは、加算回路79及びレ
ジスタ80により所定の数だけ累加算され、ディジタル
データDout として出力されるようになっている。
【0007】また、FIRフィルタ55には、オフセッ
トキャンセル回路81が設けられている。オフセットキ
ャンセル回路81は、オフセット記憶用レジスタ82と
セレクタ83とから構成される。オフセット記憶用レジ
スタ82には、ΔΣ変調回路52によるオフセットに応
じたディジタルデータ(オフセットデータ)が記憶され
るようになっている。
【0008】ΔΣ変調回路52はアナログ回路であっ
て、スイッチトキャパシタ積分回路や量子化のためのコ
ンパレータ等により構成されている。そのため、積分回
路を構成するオペアンプや量子化するためのコンパレー
タ自体にオフセット電圧が生じる。また、積分回路を構
成するコンデンサは、その容量が設計値からずれる場合
がある。そのため、オペアンプ等のオフセット電圧やコ
ンデンサの容量のずれにより、ΔΣ変調回路52からオ
フセットされたモジュレータビット列データが出力され
る。その結果、ディジタルフィルタ53を介して出力さ
れるディジタルデータにオフセット分が加算される。す
ると、ディジタルデータに基づいて処理を行う場合に
は、そのオフセットにより処理結果に誤差が含まれるよ
うになる。そのため、予めΔΣ変調回路52によるオフ
セットのビット列データをディジタルフィルタ55によ
り処理した結果に応じた値をオフセットデータとして記
憶する。そして、アナログ信号AinをA/D変換したデ
ィジタルデータDout に対して記憶しておいたオフセッ
トデータを加算することによりオフセットをキャンセル
するようになっている。
【0009】このオフセットデータは、A/D変換器5
1の駆動電源投入時に1回行われるようになっている。
即ち、A/D変換器51は、その駆動電源が投入される
と、ΔΣ変調回路52のオフセット量を演算するオフセ
ットキャンセルモードとなる。オフセットキャンセルモ
ードになると、コムフィルタ54のRAM61及びレジ
スタ65,66と、FIRフィルタ55のレジスタ80
は、リセット(クリア)される。また、ΔΣ変調回路5
2は、オフセットキャンセルモードになると、その入力
端子を切り換えて基準となる電圧を入力し、その電圧を
サンプリングしたビット列データを出力する。
【0010】このビット列データは、ディジタルフィル
タ53によりデシメーション処理され、その処理結果が
ディジタルデータDout として出力される。この出力さ
れたディジタルデータDout が、ΔΣ変調回路52のオ
フセットデータとなる。このオフセットデータは、ラッ
チ信号LATCH に基づいてオフセット記憶用レジスタ82
に記憶される。そして、オフセット記憶用レジスタ82
にオフセットデータが記憶されると、A/D変換器51
は、オフセットキャンセルモードを終了する。
【0011】以後、アナログ信号AinをA/D変換する
場合、A/D変換器51は、セレクタ83を切り換えて
オフセット記憶用レジスタ82に記憶しておいたオフセ
ットデータを加算回路79へ出力する。加算回路79
は、アナログ信号Ainに基づいてレジスタ78に記憶さ
れたデータを入力し、そのデータとオフセットデータと
を加算してレジスタ80に記憶する。次に、A/D変換
器51は、セレクタ83を切り換えてレジスタ80に記
憶されたデータを加算回路79へ出力し、次のアナログ
信号Ainに応じてレジスタに記憶されたデータを累加算
する。その結果、A/D変換器51は、ΔΣ変調回路5
2によるオフセットをキャンセルしたディジタルデータ
Dout を出力することができるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、A/D変換
器51は、オーバサンプリングにより量子化誤差を小さ
くするようにしている。そして、アナログ回路により構
成されるΔΣ変調回路52は、コムフィルタ54、FI
Rフィルタ55と比較して回路規模が小さくなってい
る。そのため、逐次変換方式のA/D変換器等に比べて
高集積化に適しており、CPU等の他の回路とともに1
チップに構成されるようになってきている。しかしなが
ら、ディジタルフィルタ53でΔΣ変調回路52のオフ
セットをキャンセルするオフセットキャンセル回路81
が必要となるため、このディジタルフィルタ53の回路
規模を縮小することが課題となる。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、簡単な構成でオフセットをキャンセル
することができるA/D変換器を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、連続的に変化するアナログ信号を、そのアナログ信
号の周波数よりも高い周波数に従って量子化し、その量
子化した値に対応するビット列データを生成するΔΣ変
調回路と、前記ΔΣ変調回路から出力されるビット列デ
ータに対して微分処理する複数の微分回路及びこの微分
回路の出力に対して積分処理する複数の積分回路が直列
に接続された第1のディジタルフィルタ回路と、前記第
1のディジタルフィルタ回路から出力されるデータに対
して所定のフィルタ係数を乗算するとともに、乗算結果
を順次累加算する第2のディジタルフィルタ回路とを備
えたA/D変換器において、前記第1のディジタルフィ
ルタ回路の積分回路は、前記ΔΣ変調回路に所定の基準
電圧を入力して得られるビット列データに対応して前記
第1のディジタルフィルタ回路及び第2のディジタルフ
ィルタ回路を介して出力されるデータを積分回路の初期
値として記憶することを要旨とする。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のA/D変換器において、前記第1のディジタルフィル
タ回路の複数の積分回路は、最終段の積分回路に積分処
理の初期値を記憶することを要旨とする。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のA/D変換器において、積分処理の初期値を記憶する
前記積分回路は、入力したデータを記憶し、その記憶し
たデータを所定のサンプリング数遅延させて出力するレ
ジスタと、前記レジスタから出力されたデータに新たに
入力したデータを加算し、その加算結果を前記レジスタ
に供給する加算器とから構成される。
【0017】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、第1
のディジタルフィルタ回路の積分回路には、ΔΣ変調回
路に所定の基準電圧が入力され、その入力された基準電
圧が第1,第2のディジタルフィルタを介して出力され
たデータが第1のディジタルフィルタ回路の積分処理の
初期値として記憶される。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、第1のデ
ィジタルフィルタ回路に設けられた複数の積分回路のう
ち、最終段の積分回路に積分処理の初期値が記憶され
る。請求項3に記載の発明によれば、積分処理の初期値
が記憶された積分回路は、レジスタと加算器とから構成
される。レジスタには、入力されたデータが記憶され、
その記憶されたデータが所定のサンプリング数遅延され
て出力される。加算器により、レジスタから出力された
データに新たに入力されたデータが加算され、その加算
結果がレジスタに供給される。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図3に従って説明する。図2に示すように、A/D変換
器1には、入力回路2、切換回路3、ΔΣ変調回路4、
コムフィルタ5、FIRフィルタ6、シリアル変換回路
7が設けられている。
【0020】入力回路2は、外部からシステムクロック
信号SCLKを入力し、そのシステムクロック信号SCLKに基
づいて所定の周波数のクロック信号φ1 ,φ2 を生成し
出力するようになっている。また、入力回路2は、外部
から供給されるA/D変換器の駆動電源の電圧を監視
し、動作電源が投入されるとオフセットキャンセル動作
に設定するモード信号MODEを出力する。入力回路2から
モード信号MODEが出力されると、A/D変換器1は、オ
フセットキャンセル動作を行う。そして、オフセットキ
ャンセル動作が終了すると、入力回路2は、モード信号
MODEの出力を停止する。入力回路2からのモード信号MO
DEが停止すると、A/D変換器1は、通常のA/D変換
動作を行うようになっている。
【0021】尚、駆動電源は、ΔΣ変調回路4,両フィ
ルタ5,6、シリアル変換回路7にも供給されている。
そして、ΔΣ変調回路4,両フィルタ5,6、シリアル
変換回路7は、その供給された駆動電源に基づいて動作
するようになっている。
【0022】図3に示すように、切換回路3はアナログ
スイッチであって、連続的に変化するアナログ信号Ain
を入力している。また、切換回路3は、基準電圧Vref
(例えば、電源電位と接地電位の中間電位とする)を入
力している。切換回路3は、入力回路2からモード信号
MODEを入力し、そのモード信号MODEに基づいてアナログ
信号Ainまたは基準電圧Vref をΔΣ変調回路4へ出力
する。
【0023】即ち、切換回路3は、オフセットキャンセ
ル動作時において、基準電圧VrefをΔΣ変調回路4へ
出力する。そして、切換回路3は、オフセットキャンセ
ル動作を行わない、即ち、通常のA/D変換動作におい
て、アナログ信号AinをΔΣ変調回路4へ出力するよう
になっている。
【0024】図3に示すように、1次のΔΣ変調回路4
は、積分回路11、比較回路12、遅延回路13、1ビ
ットD/A変換回路14及び加算回路15により構成さ
れている。
【0025】ΔΣ変調回路4は、切換回路3に接続さ
れ、アナログ信号Ain又は基準電圧Vref を入力する。
また、ΔΣ変調回路4は、入力回路2からのクロック信
号φ1,φ2 を入力している。ΔΣ変調回路4は、クロ
ック信号φ1 ,φ2 に基づいて標本化周波数fs の整数
倍(数十〜数百倍)の周波数でアナログ信号Ain又は基
準電圧Vref をサンプリングする。尚、本実施例では標
本化周波数fs の64倍の周波数64fs でサンプリン
グするようになっている。
【0026】即ち、積分回路11は、加算回路15を介
して入力した信号をクロック信号φ 1 ,φ2 に基づいて
積分し、比較回路12へ出力する。比較回路12は1ビ
ットの量子化器であって、リファレンス電位Vref を入
力し、そのリファレンス電位Vref に基づいて積分回路
11から入力した信号を量子化し、その量子化データを
出力する。遅延回路13は、比較回路12からの量子化
データを1サンプリング遅延させ、1ビットD/A変換
回路14を介してアナログ信号として加算回路15へ出
力する。加算回路15は、切換回路3から入力したデー
タから、量子化されアナログ信号に変換された1サンプ
ル前のデータを減算し、その減算したデータを積分回路
11へ出力するようになっている。
【0027】そして、ΔΣ変調回路4は、そのサンプリ
ングしたデータを1ビットに量子化し、その量子化した
データをモジュレータビット列データとしてコムフィル
タ5へ64fs の間隔で出力するようになっている。
【0028】図1に示すように、コムフィルタ5は、R
AM21、減算器22,23、レジスタ24,25、加
算器26,27が設けられている。RAM21は、減算
器22,23の出力端子に接続され、減算器22,23
からそれぞれ出力されるデータを順次入力する。そし
て、RAM21は、それらの入力したデータを所定のサ
ンプリング数(本実施例では、16サンプル)だけ遅延
させてそれぞれの減算器22,24へ順次出力するよう
になっている。即ち、減算器22,23は、それぞれ1
6サンプル前に出力したデータを入力し、そのデータに
対して新たに入力したデータの減算を行い、その減算結
果を出力する2次の微分回路を構成し、積分処理を行っ
ている。
【0029】レジスタ24,25は、加算器26,27
の出力端子にそれぞれ接続され、加算器26,27から
出力されるデータを順次入力する。そして、レジスタ2
4,25は、入力したデータを所定のサンプリング数
(本実施例では、1サンプル)だけ遅延させてそれぞれ
加算器26,27へ順次出力するようになっている。即
ち、加算器26,27は、それぞれ出力したデータに対
して、新たに入力したデータを加算し、その加算した結
果を出力する2次の積分回路を構成し、積分処理を行っ
ている。
【0030】コムフィルタ5は、ΔΣ変調回路4からモ
ジュレータビット列データを入力する。また、コムフィ
ルタ5は、入力回路2からクロック信号φ1 ,φ2 を入
力し、そのクロック信号φ1 ,φ2 に基づいて動作する
ようになっている。そして、コムフィルタ5は、入力し
たモジュレータビット列データの移動平均を2次の微分
回路及び積分回路により演算し、その演算結果を適数ビ
ットの多値データとして順次出力する。このコムフィル
タ5からの多値データは、入力したモジュレータビット
列データと同様に64fs の間隔で出力される。
【0031】また、レジスタ25には、ΔΣ変調回路4
のオフセットに応じたオフセットデータが積分処理の初
期値として記憶されるようになっている。即ち、レジス
タ25には、オフセットキャンセル動作において検出さ
れたΔΣ変調回路4のオフセットに応じたオフセット量
が記憶される。そして、オフセットキャンセル動作を終
了して通常のA/D変換動作を行なうと、積分回路は、
その記憶したオフセット量に基づいて積分を開始する。
従って、コムフィルタ5から出力されるデータは、ΔΣ
変調回路4のオフセットが加算されたデータが出力され
るようになっている。
【0032】尚、RAM21及びレジスタ24は、オフ
セットキャンセル動作及び通常のA/D変換動作を開始
する時に、リセット(クリア)されるようになってい
る。図1に示すように、FIRフィルタ6は、RAM3
1、レジスタ32〜36、係数ROM37、加算器3
8,39、乗算器40が設けられている。
【0033】FIRフィルタ6は、ストアードプログラ
ム方式のフィルタであって、タップ数2N−1に対応し
た構成となっている。即ち、RAM31には、コムフィ
ルタ5からの多値データD(1)〜D(2N−1)が記
憶される。RAM31に記憶された多値データD(1)
〜D(2N−1)のうち、レジスタ32には多値データ
D(1)〜D(N)が順次記憶され、レジスタ33には
多値データD(N)〜D(2N−1)が順次記憶され
る。尚、中間の多値データD(N)は、各レジスタ3
2,33にそれぞれ記憶される。加算器38は、レジス
タ32,33に順次記憶された多値データD(1)〜D
(N),D(N)〜D(2N−1)を読み出し、その読
み出したデータを加算したデータE(1)〜E(N)を
生成し、レジスタ34に格納する。
【0034】係数ROM37には、N個の係数K(1)
〜K(N)が格納されている。乗算器40は、レジスタ
34に格納されたデータE(1)〜E(N)を読み出
し、そのデータE(1)〜E(N)に対応した係数K
(1)〜K(N)を係数ROM37から読み出す。そし
て、乗算器40は、データE(1)〜E(N)と係数K
(1)〜K(N)とを乗算したデータF(1)〜F
(N)を生成し、その結果のデータF(1)〜F(N)
をレジスタ35に順次格納する。
【0035】加算器39は、レジスタ35に格納された
データF(1)〜F(N)を加算し、その加算結果、即
ち、データF(1)〜F(N)の和をレジスタ36に格
納する。
【0036】尚、RAM31からレジスタ32,33へ
のデータの転送、加算器38,乗算器40,加算器39
による演算は、システムクロック信号SCLKに同期して行
われるようになっている。即ち、FIRフィルタ6は、
システムクロック信号SCLKに同期して、コムフィルタ5
から20ビットの多値データを順次入力し、それらの多
値データに対して予め設定しておいた係数を掛けて加算
していく。この計算をタップ数2N−1に応じた回数繰
り返し行う、所謂たたみ込み演算を行い、低周波数帯域
の信号成分のみを通過(LPF)させるようになってい
る。
【0037】一般に、ΔΣ変調回路4から出力されるモ
ジュレータビット列データには、1ビットに量子化する
ときの量子化誤差(量子化雑音)が含まれており、その
量子化雑音はアナログ信号Ainの周波数に比べてはるか
に高い周波数帯域に存在している。そのため、LPFに
より高周波数帯域をカットして量子化雑音を取り除いて
いる。また、FIRフィルタ6は、その通過周波数帯域
のゲインを1倍となるように係数ROM37に格納され
る係数を設定している。
【0038】また、レジスタ36に格納された演算結果
は、オフセットキャンセル動作時において、コムフィル
タ5のレジスタ25にΔΣ変調回路4のオフセット量に
応じたオフセットデータとして格納されるようになって
いる。
【0039】一般に、FIRフィルタ6による積和演算
を行う場合、その積和演算を行う多値データD(1)〜
D(2N−1)に対応した係数K(1)〜K(2N−
1)が設定される。そして、各多値データD(1)〜D
(2N−1)と、その多値データD(1)〜D(2N−
1)に対応した係数K(1)〜K(2N−1)の積(乗
算)を2N回行い、その結果を全て加算するようになっ
ている。
【0040】ところで、係数K(1)〜K(2N−1)
は、K(N)を中心に対称になっているため、多値デー
タD(1),D(2N−1)には、同じ値が乗算される
ことになる。そこで、予め多値データD(1),D(2
N−1)を加算しておき、その加算したデータに対して
係数K(1)を乗算することにより、乗算回数を低減す
るとともに、係数K(1)〜K(2N−1)の数を半減
させている。
【0041】次に、上記のように構成されたA/D変換
器1の作用を説明する。駆動電源が投入されると、A/
D変換器1は、先ずオフセットキャンセル動作を実行す
る。即ち、入力回路2は、駆動電源の投入を検出し、モ
ード信号MODEを出力する。切換回路3は、モード信号を
入力し、アナログスイッチを切り換えて基準電圧Vref
をΔΣ変調回路4へ出力する。コムフィルタ5は、RA
M21、レジスタ24,25を、FIRフィルタ6は、
レジスタ36をリセット(クリア)する。
【0042】次に、入力回路2は、システムクロック信
号SCLKを入力し、そのシステムクロック信号SCLKに基づ
いてクロック信号φ1 ,φ2 を生成し、出力する。ΔΣ
変調回路4は、クロック信号φ1 ,φ2 に基づいて、入
力した基準電圧Vref をオーバサンプリングし、そのオ
ーバサンプリングしてデータを1ビットに量子化したモ
ジュレータビット列データをコムフィルタ5へ出力す
る。即ち、ΔΣ変調回路4は、それ自身のオフセット量
をオーバサンプリングし、そのオーバサンプリングした
モジュレータビット列データを出力する。
【0043】コムフィルタ5は、入力したモジュレータ
ビット列データの移動平均を演算し、その演算結果を2
0ビットの多値データDとして順次出力する。このと
き、コムフィルタ5から出力される多値データDは、Δ
Σ変調回路4のオフセット量に応じた値となる。しかし
ながら、この多値データDには、ΔΣ変調回路4の量子
化雑音がまだ含まれている。そのため、この多値データ
Dをレジスタ25に格納してオフセットデータとした場
合、ΔΣ変調回路4の量子化雑音により正しい多値デー
タDが出力されなくなってしまう。
【0044】FIRフィルタ6は、入力した20ビット
の多値データDのうち、2N個の多値データD(1)〜
D(2N)の積和演算を行い、その演算結果のデータG
をレジスタ36に格納する。このデータGは、FIRフ
ィルタ6の通過周波数帯域のゲインが1倍であるので、
ΔΣ変調回路4のオフセット量に応じた値となる。レジ
スタ36に格納されたデータGは、シリアル変換回路7
へ出力されるとともに、コムフィルタ5のレジスタ25
へ出力される。
【0045】入力回路2は、FIRフィルタ6からレジ
スタ25へデータGが出力されると、ラッチ信号LATCH
をコムフィルタ5へ出力する。コムフィルタ5は、ラッ
チ信号LATCH を入力すると、FIRフィルタ6からのデ
ータGの逆極性のデータをレジスタ25に積分回路の初
期値として格納する。
【0046】レジスタ25にデータGの逆極性のデータ
が格納されると、入力回路2は、モード信号MODEの出力
を停止する。すると、A/D変換器1は、オフセットキ
ャンセル動作から通常のA/D変換動作に移る。以後、
通常のA/D変換動作において、コムフィルタ5の最終
段の積分回路を構成するレジスタ25には、ΔΣ変調回
路4のオフセット量の逆極性のオフセットデータが格納
されている。そして、最終段の積分回路は、レジスタ2
5に記憶された初期値から積分動作を行う。従って、コ
ムフィルタ5からは、ΔΣ変調回路4のオフセット量が
補正(キャンセル)された多値データDが出力される。
【0047】このように、本実施例のA/D変換器1に
よれば、オフセットキャンセル動作において、ΔΣ変調
回路4は、基準電圧Vref を入力し、その基準電圧Vre
f をオーバサンプリングしたモジュレータビット列デー
タを出力する。コムフィルタ5及びFIRフィルタ6よ
りなるディジタルデシメーションフィルタは、モジュレ
ータビット列データを入力し、そのビット列データの周
波数を低減したデータGを生成する。
【0048】そして、その生成したデータGの逆極性の
データを、コムフィルタ5の最終段の積分回路を構成す
るレジスタ25に積分回路の初期値として記憶するよう
にした。通常のA/D変換動作において、コムフィルタ
5の最終段の積分回路は、レジスタ25に記憶された初
期値から積分動作を行う。従って、コムフィルタ5から
出力されるデータ、即ち、加算回路27から出力される
積分結果は、オフセットデータ分加算され出力される。
その結果、ΔΣ変調回路4のオフセット量は、最終段の
積分回路の初期値により補正され出力されるので、従来
のオフセットキャンセル回路80が不要となり、簡単な
構成でΔΣ変調回路4のオフセットをキャンセルするこ
とができる。
【0049】また、従来のA/D変換器51のオフセッ
トキャンセル回路80が不要となるので、A/D変換器
1の回路規模を小さくすることができ、CPU等の他の
回路と同一チップ上に集積化することが容易となる。
【0050】尚、本発明は上記実施例の他、以下のよう
に実施してもよい。 1)上記実施例では、A/D変換器1の駆動電源投入時
にオフセットキャンセル動作を自動的に行うようにした
が、駆動電源投入時以外にもオフセットキャンセル動作
を行うようにしてもよい。例えば、入力回路2は、外部
からオフセットキャンセル動作を指示するための信号を
入力し、その入力した信号に基づいてオフセットキャン
セル動作を示すモード信号MODEを出力する。切換回路
3、ΔΣ変調回路4、両フィルタ5,6は、そのモード
信号MODEに基づいてオフセットキャンセル動作を行うよ
うにしてもよい。
【0051】2)上記実施例では、2次のコムフィルタ
5を用いたA/D変換器に具体化したが、ΔΣ変調回路
4の次数に応じて3次以上のコムフィルタを用いたA/
D変換器に具体化して実施してもよい。
【0052】又、上記実施例では、ΔΣ変調回路4を用
いたA/D変換器に具体化したが、Δ変調回路とΔΣ変
調回路とを用いたA/D変換器に具体化して実施しても
よい。
【0053】3)上記実施例では、1つのΔΣ変調回路
4を備えたA/D変換器に具体化したが、2つ以上複数
のΔΣ変調回路と、それらのΔΣ変調回路からのそれぞ
れ入力したモジュレータビット列データを時分割で切り
換えてコムフィルタ5へ出力する切換回路を設けて実施
してもよい。
【0054】尚、コムフィルタ5のRAM21、レジス
タ24,25とFIRフィルタ6のRAM31、レジス
タ32〜36は、ΔΣ変調回路の数に応じて複数設けら
れ、アナログ入力信号と同時に切り換えられるようにす
る必要がある。
【0055】4)上記実施例では、アナログ信号Ainを
サンプリングするクロック信号φ1,φ2 の周波数を標
本化周波数fs の64倍の周波数(64fs )に設定し
たが、16,32,128倍等任意の整数倍の周波数に
設定してもよい。
【0056】5)上記実施例では、切換回路3を設け、
モード信号MODEに基づいてオフセットキャンセル動作を
行う場合に基準電圧Vref をΔΣ変調回路4へ供給する
ようにしたが、切換回路3を設けずに、オフセットキャ
ンセル動作時にアナログ信号Ainに変えて基準電圧Vre
f を供給してΔΣ変調回路4のオフセットキャンセルを
行うようにしてもよい。この構成により、A/D変換器
1の回路規模を更に小さくすることができる。
【0057】以上、この発明の各実施例について説明し
たが、各実施例から把握できる請求項以外の技術的思想
について、以下にそれらの効果と共に記載する。 イ)請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のA/D
変換器において、外部から供給される駆動電源を監視
し、その駆動電源に基づいてモード信号MODEを出力する
入力回路2を備え、前記ΔΣ変調回路4と第1,第2の
ディジタルフィルタ回路(5,6)は、前記モード信号
MODEに基づいてオフセットキャンセル動作を行うように
したA/D変換器。この構成により、容易にオフセット
キャンセルを行うことができる。
【0058】ロ)請求項1〜3又は上記イ)に記載のA
/D変換器において、第2のディジタルフィルタ回路か
ら出力されるデータを入力し、そのデータをシリアル変
換して外部へ出力するシリアル変換回路7を備えたA/
D変換器。この構成により、出力端子の数を減らすこと
ができ、パッケージを小型化できる。
【0059】ハ)請求項1〜3又は上記イ)又はロ)に
記載のA/D変換器において、モード信号MODEに基づい
てアナログ信号Ainと基準電圧Vref とを切り換えて出
力する切換回路3を備えたA/D変換器。この構成によ
り、ΔΣ変調回路4のオフセット量に応じたオフセット
データを容易に設定することができる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、簡
単な構成でオフセットをキャンセルすることが可能なA
/D変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のディジタルフィルタのブ
ロック回路図。
【図2】 一実施例のA/D変換器のブロック回路図。
【図3】 一実施例のΔΣ変調回路の回路図。
【図4】 従来のオーバサンプルA/D変換器のブロッ
ク回路図。
【図5】 従来のFIRフィルタのブロック回路図。
【図6】 従来のコムフィルタのブロック回路図。
【符号の説明】
1 A/D変換器 2 入力回路 3 切換回路 4 ΔΣ変調回路 5 第1のディジタルフィルタ回路としてのコムフィル
タ 6 第2のディジタルフィルタ回路としてのFIRフィ
ルタ 25 レジスタ 27 加算器 Ain アナログ信号 MODE モード信号 Vref 基準電圧

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に変化するアナログ信号(Ain)
    を、そのアナログ信号(Ain)の周波数よりも高い周波
    数に従って量子化し、その量子化した値に対応するビッ
    ト列データを生成するΔΣ変調回路(4)と、 前記ΔΣ変調回路(4)から出力されるビット列データ
    に対して微分処理する複数の微分回路及びこの微分回路
    の出力に対して積分処理する複数の積分回路が直列に接
    続された第1のディジタルフィルタ回路(5)と、 前記第1のディジタルフィルタ回路(5)から出力され
    るデータに対して所定のフィルタ係数を乗算するととも
    に、乗算結果を順次累加算する第2のディジタルフィル
    タ回路(6)とを備えたA/D変換器において、 前記第1のディジタルフィルタ回路(5)の積分回路
    は、 前記ΔΣ変調回路(4)に所定の基準電圧(Vref )を
    入力して得られるビット列データに対応して前記第1の
    ディジタルフィルタ回路(5)及び第2のディジタルフ
    ィルタ回路(6)を介して出力されるデータを積分回路
    の初期値として記憶することを特徴とするA/D変換
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のA/D変換器におい
    て、 前記第1のディジタルフィルタ回路(5)の複数の積分
    回路は、最終段の積分回路に積分処理の初期値を記憶す
    ることを特徴とするA/D変換器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のA/D変換器におい
    て、 積分処理の初期値を記憶する前記積分回路は、 入力したデータを記憶し、その記憶したデータを所定の
    サンプリング数遅延させて出力するレジスタ(25)
    と、 前記レジスタ(25)から出力されたデータに新たに入
    力したデータを加算し、その加算結果を前記レジスタに
    供給する加算器(27)とからなることを特徴とするA
    /D変換器。
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