JP3112746B2 - 電波環境測定装置 - Google Patents

電波環境測定装置

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JP3112746B2
JP3112746B2 JP04172993A JP17299392A JP3112746B2 JP 3112746 B2 JP3112746 B2 JP 3112746B2 JP 04172993 A JP04172993 A JP 04172993A JP 17299392 A JP17299392 A JP 17299392A JP 3112746 B2 JP3112746 B2 JP 3112746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電波伝播路の特性を計測
する電波環境測定装置に関する。近年、移動無線の分野
において携帯用電話が著しく発展しているが、その普及
とシステムの複雑化に伴い、使用環境における無線機間
の電波伝播において、特に無線機器間での直接波、構築
物から反射される反射波、その他の外来電波、等が如何
にして伝播して来るかが重要な問題となる。
【0002】移動無線機に対する固定局の設置におい
て、電波の伝播路の調査、電波の使用状況の調査、等が
常に要望されている。特に、携帯電話等が回線断となら
ないような電波環境を設定することが重要となってい
る。本発明の目的は、このような市街地等での電波伝播
の環境を調査し、各種の発射電波とその到達についての
調査データの取得を容易に可能とし、かつ分かり易く表
示し、これらのデータを送信局の設置や既設局の改善に
利用するための電波環境測定装置を提供することにあ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、電波環境測定装置により電波伝播
を調査する場合、無線基地局となる固定局から無指向性
アンテナを介して電波を発射し、リピータによりその電
波を受信し、固定局との間の距離と受信レベルを測定す
る一方向の電波経路で行われていた。一方、市街地では
高層建築物等が電波の反射物体となるから、これらの構
築物の反射物体が多い場合には、リピータ側では固定局
からの直接波を受信したか、反射物体による反射波を受
信したか、その他の外来波を受信したか、を識別するこ
とが非常に困難となり、従って、電波環境の測定が困難
となる問題があった。
【0004】このような問題に対処するために、従来、
一方向の電波経路で測定する場合において、距離測定の
精度や電波経路によるレベル差の分解能を改善するため
に、自己相関が大きい疑似雑音、即ち、PN(pseudo n
oize) コードを用いて搬送波を変調して送信し、リピー
タ側では、自己相関が最大となる点を基に、直接波か反
射波かを識別し、さらには変調速度を10MHz程度に
高くして反射点を分解できるようにした方法が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の電波
環境測定装置では、さらに、反射物体からのマルチパス
で干渉を受けて測定が困難になる問題や、測定点での無
線局が大型化する問題がある。さらに、距離分解能(対
象物までの遠近の距離分解能)を向上させるためには、
最小分解距離であるレンジセルを短時間化する必要があ
り、このことは変調速度を大きくすることを意味するの
で、これによって電波の所要帯域が広くなる。
【0006】しかし、必要とする電波の所要帯域幅が増
大するということは、電波使用上の制限(余り広い帯域
を持った電波は電波行政の見地から免許取得が困難)に
おいて問題があった。従って、変調速度を上昇させるこ
とができず、従って、距離分解能を向上させることは困
難であった。一方、リピータ側は、通常は無指向性アン
テナを用いて、固定局からの電波を受信するものである
から、方位測定が不可能であった。また、指向性アンテ
ナを用いて方位測定を行う場合には、サイドローブ受信
をメインローブ受信の方向と間違う可能性が大きく、従
って、方位測定は困難であった。
【0007】また、電波環境測定装置は、空中伝播時に
は、容易に電波を伝播して干渉を受けても干渉波の影響
を軽減できる方式の装置である必要があった。本発明の
目的は距離分解能を向上させ、方位測定も正確に行うこ
とができる電波環境測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、計測点となる
無線局と移動無線となるリピータとの間の電波伝播環境
を測定する電波環境測定装置において、前記無線局側1
の送信機系12にディスパーシブ・ディレイ・ラインD
DL及び直線状周波数変調パルス発生源2─1を有し、
受信機系13にリミット・アンプLIMとディスパーシ
ブ・ディレイ・ラインを有し、さらに、リピータ側には
周波数変換器とリミット・アンプを備え、一方向の電波
経路ではなく往復の電波経路を用いており、無線局側で
はレーダー電波と同一の信号を発生させて直線状周波数
変調と局部発振器とで周波数変換を行ってスペクトラム
拡散を行い伸長したパルス信号にしてリピータ側に送信
し、リピータ側2では受信電波の周波数変換によりスペ
クトラムインバートを行い、かつ無線局側に中継再送信
を行い、無線局側ではリピータ側と同一の局部発振器で
周波数変換を行い、送信時とは逆の直線状周波数変調波
としてパルス圧縮レーダー機能により受信パルスを圧縮
して、周波数的に、かつ時間的に拡散した反射エネルギ
ーを集中化し、無線局側からの電波経路差による反射波
について、その発射した時点からの遅延時間毎に、各種
伝播経路の電波伝播測定を行うようにしたことを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明では、電波伝播を測定する2点間を一方
向の経路だけではなく電波伝播を往復させることによ
り、測定する2点間の物理的距離を同じにすることによ
り、電波伝播路である通過距離を延長して伝播時間を長
くして距離分解能を改善し、信号の変化を顕著にして測
定を行っている。また、サイドローブ受信による方向処
理を行い、さらに、レーダー方式のパルス圧縮技術を利
用しているため、伝播する電波エネルギーは周波数的に
も時間的にも拡散し、干渉波に強い測定を行うことが可
能な測定装置を提供することができる。
【0010】即ち、アンテナ受信方向を正確にするため
に、後述するサイドローブによる抑圧処理を無線局側に
て行い方位測定を行う。さらに、干渉波の抑圧はスペク
トラム拡散通信の如く伝播周波数を広帯域化して伝播中
のスペクトラムを広くし、比較的伝播する信号への干渉
が少なく信号周波数が分離できる場合を除いて、従来の
問題の一つの対策として、干渉波が強い場合にはその干
渉波をリミット・アンプ等で制限し、干渉波エネルギー
を抑圧し、空中伝播路で混入した影響をより少なくする
ことである。そして、影響の少ない状態で、リピータを
使用して再送信し、受信側にもリミット・アンプを介し
て強い干渉波の影響を抑圧し、ディスパーシブ・ディレ
イ・ライン(分散性遅延線)で信号波を時間的にエネル
ギーを集中させ、線スペクトラム化、即ち、集中化して
いる干渉波をディスパーシブ・ディレイ・ラインを用い
て逆に分散及び拡散させ、その干渉波の影響を少なくす
ることにより、距離分解能を向上させる操作を行う。
【0011】
【実施例】図1は計測点である無線局と移動無線局(リ
ピータ)との間の電波伝播の説明図である。図示のよう
に、無線局とリピータとの間の直接波と、これらの間に
構築物がある場合の反射波とが存在する。図1に示すよ
うに、大別すると、送受信機を有する無線局1と移動無
線となるリピータ2で構成され、それぞれ電波の伝播区
間に設置し、種々の伝播経路、即ち、直接波と反射波と
からなる伝播経路を通して、再び受信した計測点の送受
信機で計測するようになっている。
【0012】図2は電波伝播の距離(往復経過時間)と
無線局1の受信相関出力との関係の説明図である。図示
のように、受信信号の強度を示す受信相関出力は電波伝
播距離の増大、即ち、経過時間とともに弱くなっていく
ことが分かる。この例は、レーダーでいう「Aスコー
プ」を表している。このように、送信時間からの経過時
間(距離)に従って、送信信号に対する受信信号の相関
出力が変化しており、最初に受信相関出力が大きくなる
のは最短の伝播波によるものなので、一般的にはその時
間(距離R0 )が無線局とリピータとの間の直接波によ
る往復の伝播距離R0 となる。その後は距離R1 及びR
2 における受信相関出力の増大があるが、いずれも反射
波によるものであり、明らかなように、反射波の方が伝
播距離が長いことが分かる。この受信相関出力を利用す
れば、計測点である無線局とリピータとの間の直接波の
伝播距離を測定することができるばかりか、構築物等に
おける反射点も測定することができる。
【0013】図3は本発明の電波環境測定装置の基本構
成図である。図中、11は空中線系ユニット、12は送
信機系ユニット、13は受信機系ユニット、14は局発
系ユニット、15は信号処理系ユニット、16は制御表
示系ユニットであり、これらにより無線局1を構成す
る。一方、リピータ2は、空中線・送受信共用系ユニッ
ト21、送信機系ユニット22、受信機系ユニット2
3、周波数変換系ユニット24で構成される。
【0014】本発明では、レーダー装置と同じく、自局
が発射した電波の周波数や変調コードの時間・位相が正
確に分かっているとする。また、その距離分解能につい
ては、本発明ではレーダーの原理と同様に、伝播が往復
経路であるために光速の1/2の速度と等価の150m
/μsとなり、従って、時間を2倍にしているので距離
分解能を一方向の経路に比べて向上させることができ
る。
【0015】さらに、本発明では、いわゆるパルス圧縮
・レーダー方式を採用しており、このパルス圧縮・レー
ダー方式に従って、伝播中の信号は見かけ上は長い送信
パルスであり周波数軸上で拡散したもので、受信後で
は、その送信パルスから数〜数10分の1のパルス幅に
迄、受信パルスを圧縮して距離を測定する。なお、この
長時間パルスにより、ピーク電力が一定でもエネルギー
(電力×時間)を多く送ることができる。さらに、FM
チャープパルスの如くスペクトラムを周波数的に拡散し
て単位周波数当たりのエネルギーも大きくすることなく
送信することができる。
【0016】即ち、このパルス圧縮・レーダー方式に従
って、電波を単に発射するのではなく、時間的にも周波
数的にも伝播エネルギーの拡散を行い、許容の周波数帯
域内を使用して分散させ空中を電波伝播させる。通常の
干渉波は周波数軸上でエネルギーの収束した線スペクト
ラムが多く、このような干渉波を受信して受信機系での
増幅時にリミッティングして必要以上の強度を有する不
要な電波エネルギーを低減させてから、中間周波数に変
換し、ディスパーシブ・ディレイ・ラインにて拡散した
受信エネルギーを収束させる同時に、逆に線スペクトラ
ム状の干渉波のエネルギーを拡散させる。
【0017】本発明では、計測点側の無線局もリピータ
も無指向性のアンテナを使用し、これらの間の指向性を
問わずに電波伝播の経路を任意に選び、又、移動しなが
らデータの取得ができるようにしているが、詳細なデー
タを取得するときには、無線局もリピータも何れも指向
性アンテナにより測定するようにしている。図4は本発
明における電波環境測定装置の無線局側の空中線系と送
信機系と受信機系と局発系と距離測定系の一実施例構成
図であり、図5はリピータ側の一実施例構成図である。
図4に示すように、計測点である無線局側送受信機のア
ンテナは、指向性アンテナ(ANT2)と無指向性アンテナ(A
NT1)を備え、サイドローブ受信を除いて、真に到来した
電波の方向を見て探知するようにし、方位検出におい
て、無指向性アンテナで受ける電波の電界強度が指向性
アンテナより強い場合に、指向性アンテナではサイドロ
ーブを受信していると判定し、逆に指向性アンテナの方
が強く受信するときには、そのメインローブで受信して
いると判定するように、2つのアンテナ系とサイドロー
ブ抑圧(SLS)処理系の論理を組んでその判定をして
いる。このように、計測点では指向性アンテナと無指向
性アンテナを使用し、指向性アンテナにおけるサイドロ
ーブ受信を抑圧する機能(サイドローブ抑圧機能、即
ち、SLS機能)を持たせ、指向性アンテナのメインビ
ームからの信号を受信させて方位計測の誤認を防止させ
るようにしている。
【0018】一方、図5のリピータ側のアンテナ(ANT
2) としては、測定時に必要に応じて無指向性アンテナ
と指向性アンテナ(パラボラ)を交換できるようにして
いる。リピータ2は時間的に移動する携帯電話機の如く
使用状態を模擬させるだけで実際の使用環境での測定電
波状態を作成する。伝播途中で混入した不要な線スペク
トラム状の強い干渉波はリミティングを行ってエネルギ
ーの抑圧を行い、スペクトラムインバートのための周波
数の変換後に再度送出する。
【0019】図4において、空中線系1は、無指向性ア
ンテナ(ANT1)1-1 と、指向性アンテナ(ANT2)1-2 と、方
向性結合器(DC)1-3,1-6 と、受信波検出器(DET)1-4と、
サイドローブ抑圧処理器(SLS)1-5と、切換スイッチ(SW)
1-7 と、サーキュレータ(CIR)1-8とで構成される。送信
機系2は、高安定発振器のシンセサイザー2-1 と、方向
性結合器(DC)2-2と、パルススイッチ(SW)2-3 と、ディ
スパーシブ・ディレイ・ライン(DDL)2-4と、フィルタ(F
L)2-5 と、混合器2-6 と、フィルタ(FL)2-7 と、増幅器
2-8 と、変調器2-9 とで構成される。本発明では、特に
ディスパーシブ・ディレイ・ライン(DDL)2-4を設けて説
明しているが、その出力信号と等価なFMチャープパル
ス信号が発生可能なパルスドRFスーパー発振器によっ
ても同様な効果が得られる。
【0020】受信機系3は、リミット・アンプ(LIM)3-1
と、フィルタ(FL)3-2 と、混合器3-3 と、ディスパーシ
ブ・ディレイ・ライン(DDL)3-4と、フィルタ(FL)3-5
と、方向性結合器(DC)3-6 と、増幅器3-7 と、受信波検
出器(DET)3-8と、増幅器3-9, 3-10 と、π/2移相器(3
-11)と、位相検波器(PD)3-12,3-13 と、AD変換回路3-
14,3-15 とで構成される。本発明では、特に、リミット
・アンプ(LIM)3-1とディスパーシブ・ディレイ・ライン
(DDL)3-4を設けた点に特徴がある。
【0021】局発系は局部発振器4-1 と、方向性結合器
4-2 と、増幅器4-3,4 ─5 と、フィルタ4-4 とで構成さ
れる。信号処理系5は、詳細は図示していないが、通常
の移動目標表示(MTI) レーダー信号処理部とで構成され
る。表示系7は、パルスゼネレータを備えたシステム制
御器(PG)7-1 と、方位別/距離別で表示させる表示制御
部7-2 と、ディスプレイ(DPL)7-3とで構成される。
【0022】図5において、リピータ8は、無指向性ア
ンテナ(ANT3)8-1 と、サーキュレータ(CIR)8-2と、フィ
ルタ(FL)8-3 と、増幅器8-4 と、リミット・アンプ(LI
M)8-5と、フィルタ(FL)8-6 と、混合器8-7 と、シフト
・オッシレータ8-8 と、フィルタ(FL)8-9 と、増幅器8-
10と、フィルタ(FL)8-11とで構成される。本発明では、
特に、リミット・アンプ(LIM)8-5を設けた点に特徴があ
る。
【0023】図6(a)〜(h)は本発明に用いる直線
状周波数変調方式によるパルス圧縮・レーダー方式の説
明図である。まず、(a)において、送信機系として
は、図4に示すような送信源は安定な発振器(シンセサ
イザー等)であり、これからの信号をパルススイッチ2-
3 によりインパルス化する。
【0024】そして、(b)に示すように、インパルス
と見なせるような高周波パルスはそのキャリア周波数近
傍で広いスペクトラムとなるので、許容することがで
き、必要な帯域のほぼフラットな振幅を持つスペクトラ
ム(拡散)にする。(c)はディスパーシブ・ディレイ
・ライン2-4(又は3-4)の特性を示し、入力スペクトラム
が周波数とともに遅延量増加して行く特性を示してい
る。従って、入力周波数成分の高い信号が遅延が多くな
る。
【0025】(d)に示すように、ディスパーシブ・デ
ィレイ・ラインの出力においては、時間とともに周波数
が高くなる特性を有し、このような信号をフィルタ2-5
により所要帯域に収め、(g)アップコンバータ2-6
によりキャリア周波数まで上昇させ、(g)フィルタ
2-7 により選出した後、増幅器2-8 により送信増幅し、
最終的に無線局のアンテナから発射する。
【0026】(e)に示すように、(d)とは逆に時間
とともに周波数が低くなる特性を得るため、前述の無線
局からの電波をリピータ側で受け、(g)無線局の局
部発振器4-1 の周波数fLを中心にして、反対側に位置さ
せる。(g)リピータ側のシフトローカル8-8 にてス
ペクトラムをシフトさせる。そして、無線局側で受信し
た信号は受信フィルタ3-2 を通してローカルオシレータ
4-1 からのローカル周波数fLとミキサ3-3 で混合(ダウ
ン・コンバート)し、(g)に示すように、元の周波
数帯のベースバンドに落とす。このようにしてもとの周
波数に変換された信号は、(g)のスペクトタムとな
り、元のベースバンドスペクトラム(g)がインバー
トしたもので、(e)のような信号波形となる。これを
(f)に示すディスパーシブ・ディレイ・ライン3-4 を
通すと、高い周波数成分ほど遅延量を多く与えられて
(h)に示すように、長くなったパルス幅Tが圧縮され
てパルス幅が1/Δfとなり振幅は√(T・Δf)とな
る。例えば、T=10μs、Δf=10MHzとすると
10倍と高く大きくなる。なお、(h)において、縦軸
は片振幅エンベロープであり、横軸は時間である。
【0027】このようにして元の周波数で短いパルスを
受信したので、これを受信検出機3-8 (図4参照)にて
振幅検波して受信タイミングを得ることにより、発射の
時間とで往復に要した時間が分かる。即ち、反射点まで
の距離が分かり、どのような反射をしてくるのかも分か
る。図4及び図5構成の動作を以下に説明する。
【0028】無線局側から発射された電波は、振幅成分
が測定条件下で飽和しない周波数変換・増幅器を有する
リピータ8に達して、そこで受信波は増幅され、必要な
振幅以上はアンプのリミティング機能8-5 で制限され
る。そうして得られる受信信号を安定な水晶発振器8-8
により発振した局部発振信号とで周波数混合8-7 を行
い、周波数シフトさせ、送受信機の局部発振周波数を中
心にして反対側にシフトさせる。そして、反対側にシフ
トされた受信波が再び送信される( 図6(g)参
照)。
【0029】そうすると同じ経路を通って無線局側に返
ってくる。計測点で受信した電波は往復の経路を、一方
向の経路に比べて2倍の距離と時間で使用している。ま
た、無線局側で受信した信号は、元々の送信機の信号と
位相検波し、位相検波器とのフェーズブラインドを避け
るために、アンプ3-10の出力を90度位相差を有する2
つ信号に分けて、位相検波1-4 を行う。信号Aと信号B
の位相検波出力は、(A・B・SIN ( θa − θb ))に
なる。位相検波回路は非線型回路を持つミキサ回路で周
波数合成して取り出すので、こうした回路の1つでは反
射してくる距離により位相検波出力が無くなるフェーズ
・ブラインド( θa − θb =0)が発生し、そのフェ
ーズ・ブラインドでは、受信機機能が全く無くなるので
ある。
【0030】そしてフェーズ・ブラインドを無くす回路
としては、90度の位相差を持つ位相基準信号を2つ作
成し、それぞれ同じ受信信号とでミキシングして2つの
位相検波出力、即ち、90度づつ異なるIビデオ信号
(A・B・SIN ( θa − θb))と、Qビデオ信号(A
・B・COS ( θa − θb )) を得る。その出力はA/
D変換されてレーダー信号処理回路に入力される。レー
ダー信号処理回路では、例えば、I及びQビデオ信号を
高速のマルチプライヤー回路で2乗し、それぞれ2つを
合成(和)した信号(A・B)2 のパワー信号にするこ
とで信号Aと信号Bの2つの位相( θa ,θb ) に関係
のしない信号とし、後段の高速フーリェ変換(FFT)
で周波数軸上での処理を行う。(即ち、フェーズ・ブラ
インドを無くした信号とし、FFTのフィルタ・バンク
でパワー・スペクトラム化して処理を行う)。FFTは
相手が移動しているような時にドップラー周波数を含ん
だ信号でも信号処理する(FFTによるフィルタ・バン
クで効率よく分離してその出力を得る)ことができるの
で、移動車(者)との間でもデータ取得も可能とする。
【0031】本発明では、双方向で計測しているため、
レーダーと同様に往復経路を使用することができるの
で、距離分解能を高めた電波の通過経路となり、どのよ
うな伝播特性を有しているかを容易に解明することがで
きる。また、伝播中の電波のエネルギー・スペクトラム
は分散(拡散)しているため、単位当たりのエネルギー
・スペクトラムは弱いので、リミット・アンプでは振幅
制限を受けることがない。一方、干渉波はエネルギー・
スペクトラムが周波数的に収束して線スペクトラム化し
たものが多く、こうした干渉波は振幅制限を受け、等価
的、相対的にエネルギーが弱められ、さらに、受信機内
部でのディスパーシブ・ディレイ・ラインにより、分散
される信号波は収束を受けるが、線スペクトル化した干
渉波は、逆に広がってしまうことになり、干渉波の影響
を受けることがなくなるのである。従って、不要な干渉
波の影響を低減して電波の通過経路の調査及び計測がで
きる。
【0032】また、計測側とリピータ側の双方に、周波
数発振源に安定度の高い水晶発振器を持つので、往復し
て得られる到来電波の位相を発振源における位相と比較
して、正確に距離に関する測定やドップラー効果の生じ
た信号の処理もできることになる。また、アンテナ系に
は指向性アンテナの持つサイドローブからの受信も抑圧
でき、到来電波の方向が分かり、特に、不必要とする方
位の電波の除去をも可能とするので、受信信号同士の干
渉が少ない測定が可能となる。
【0033】また、無線局側もリピータ側も、移動して
もドップラー周波数の処理をしているので、このような
条件下での電波環境の測定を行うことができ、使用して
いる実際の状況と同様に測定することができる。以上の
ように構成することで、自動データの計測にも適し、ま
た、多くの携帯用無線機や移動電話機にも対応できる測
定システムの環境計測となる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
距離分解能を向上させて計測しデータ取得ができ、ま
た、方位分解能も改善することができる。また、干渉波
の影響を低減して、その通信経路の電波伝播環境を調べ
ることができる。しかも、安定な水晶発振器を位相基準
として内蔵していることもあり、計測は、短時間に電波
の発射地点でシステム的、かつ自動的にできるために、
非常に簡単に測定することができる。また、移動しなが
らの測定も可能である。
【0035】以上、述べたように電波の環境測定に関し
て不必要となる方位からの電波の除去を可能としてお
り、スペクトラムを拡散して電波伝播するので、干渉電
波に強い電波環境測定装置を供給することができ、今後
の携帯用無線機等の電波の環境測定に大きく貢献すると
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無線局と移動無線局との間の電波伝播の説明図
である。
【図2】電波伝播距離と受信相関出力の関係の説明図で
ある。
【図3】本発明の電波環境測定装置の基本構成図であ
る。
【図4】本発明の空中線系と送信機系と受信機系と局発
系と距離測定系の一実施例構成図である。
【図5】本発明のリピータ側の一実施例構成図である。
【図6】本発明に用いるパルス圧縮・レーダー方式の説
明図である。
【符号の説明】
1…無線局 2…リピータ 11…空中線系 12…送信機系 13…受信機系 14…局発系 15…信号処理系 16…制御表示系 21…空中線・送受信共用系 22…送信機系 23…受信機系 24…周波数変換系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38 H04B 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測点となる無線局と移動無線となるリ
    ピータとの間の電波伝播環境を測定する電波環境測定装
    置において、 前記無線局側(1)の送信機系(12)にディスパーシ
    ブ・ディレイ・ライン(DDL)及び直線状周波数変調
    パルス発生源(2─1)を有し、受信機系(13)にリ
    ミット・アンプ(LIM)とディスパーシブ・ディレイ
    ・ライン(DDL)を有し、さらに、リピータ側(2)
    には周波数変換器とリミット・アンプ(LIM)を備
    え、 無線局側ではレーダー電波と同一の信号を発生させて直
    線状周波数変調と局部発振器とで周波数変換を行ってス
    ペクトラム拡散を行い、伸長したパルス信号にしてリピ
    ータ側に送信し、リピータ側では受信電波の周波数変換
    によりスペクトラムインバートを行い、かつ無線局側に
    中継再送信を行い、無線局側ではリピータ側と同一の局
    部発振器で周波数変換を行い、送信時とは逆の直線状周
    波数変調波としてパルス圧縮レーダー機能により受信パ
    ルスを圧縮して、周波数的に、かつ時間的に拡散した反
    射エネルギーを集中化し、無線局側からの電波経路差に
    よる反射波について、その発射した時点からの遅延時間
    毎に、各種伝播経路の電波伝播測定を行うようにしたこ
    とを特徴とする電波環境測定装置。
  2. 【請求項2】 前記受信機系及びリピータ側の前記リミ
    ット・アンプは、電波伝播路で混入する強い干渉波の強
    度を抑圧させる機能を有する請求項1に記載の電波環境
    測定装置。
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