JP3111228B2 - 可動コイル型リニアモータ - Google Patents

可動コイル型リニアモータ

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JP3111228B2
JP3111228B2 JP03255806A JP25580691A JP3111228B2 JP 3111228 B2 JP3111228 B2 JP 3111228B2 JP 03255806 A JP03255806 A JP 03255806A JP 25580691 A JP25580691 A JP 25580691A JP 3111228 B2 JP3111228 B2 JP 3111228B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可動コイル型リニアモ
ータに係り、特に、コイルの相間インダクタンスを小さ
くして均等にすることができるリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロボットやX−Y等多軸ステー
ジ等においては、物体を高速で移動させて、且つ精度良
く位置決めする必要から例えばリニアモータが使用され
ている。このリニアモータには、固定子に多数の電機子
コイルを配設し、移動子に界磁マグネットを搭載した可
動磁石型のモータと、逆に固定子に多数の界磁マグネッ
トを配設し、移動子に電機子コイルを搭載した可動コイ
ル型のモータとが知られている。ここで、図6乃至図8
に基づいて可動コイル型リニアモータについて説明す
る。図6は一般的なリニアモータを示す平面図、図7は
図6に示すリニアモータを示す拡大断面図、図8はリニ
アモータが動く原理を説明するための説明図である。
【0003】図示するように、この可動コイル型リニア
モータ2は、例えば直線状に数メートル延びる固定子4
と、この固定子4上をその長手方向に沿って移動するモ
ータ本体6とにより主に構成されている。上記固定子4
は、例えば鋳鉄等よりなり、2つの溝部9、9がその長
手方向に沿って形成されると共に、この各溝部9、9の
内壁には、異極同士が対向させて形成される対のN、S
磁極の磁石がその長手方向に沿って順次交互に配列され
ており、界磁マグネット10、10を構成している。こ
の固定子4の上面の両側には、その長手方向に沿って案
内レール12、12が設けられており、これに上記モー
タ本体6の下面両側に設けたスライダ14、14がボー
ルベアリング等を介して摺動自在に介設されている。
【0004】そして、このモータ本体4の下面には、上
記固定子4の溝部9、9に挿入させて2つの移動子1
6、16が設けられており、各移動子16、16の両面
には界磁マグネット10、10と対向するようにそれぞ
れ電機子コイル8、8が複数個設けられている。そし
て、この電機子コイル8、8に適宜制御された電流を流
すことにより、これにより発生する磁場と界磁マグネッ
ト10からの磁場との相互作用によりモータ本体6は任
意の方向へ移動されて任意の位置に停止されることにな
る。この電流を制御するために、モータ本体6が位置す
る場所を特定する必要があるが、そのために、このモー
タには固定子4側に設けられたスケール20と、これを
感知すべくモータ本体6側に設けたホール素子等よりな
るセンサ22とよりなるエンコーダが設けられており、
この検出信号をコントローラ24へ導入することによ
り、コントローラ24は電機子コイルへの供給電流を制
御している。
【0005】例えば、図8に示すような界磁マグネット
10、10間に3つのコイル8を設置して、各コイル8
に図示のような電流を流せば、各コイル8には力Fが作
用してその方向へ移動することになる。通常、電機子コ
イル8に流す電流は、3相交流が使用され、従って、電
機子コイル8は、例えばそれぞれ電気角120°ずつ位
相差のあるU相、V相及びW相の各コイルよりなり、各
相はそれぞれ複数のコイルにより構成されている。従っ
て、U相コイル、V相コイル、W相コイルはそれぞれ電
気角で120°ずつずらして移動子16に設けられる。
図9は実際の電機子コイルの配置を示す図であり、図1
0は図9のコイル配列を整理して記載した図である。こ
の場合、全コイル数は12個であり、従って、各相はそ
れぞれ4つのコイルを有することになる。
【0006】この種のモータの移動子においては、その
長手方向の長さを極力短くして省スペースを図る必要が
あり、且つ左右の重量バランスを保つ必要があるため
に、図9に示すように移動子16の両面に、図10
(a)に示す複数のコイルを分割して配置していると共
に、隣設するコイルを相互に重ね合わせて配列してい
る。例えば、最初のコイル8U1の次には電気角を60
°ずらして接続が逆になされたコイル8W1を配置する
などして全体の長さを短くしている。尚、各コイル辺の
電気角は60°になるように設定されており、また、図
中及び以降の表中の各U、V、Wの符号に付した−(バ
ー)は電流の向きが逆であることを示す。また、図10
(b)は図10(a)のコイルの配列を簡単化して表し
た図である。そして、このように配列された各コイル8
は、図11に示すように同相同士が直列に接続されて全
体が3相用にスター結線される。尚、図11には省略さ
れているが、実際には各相には、他方の移動子の各コイ
ルも直列に接続されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のリ
ニアモータは、前述のように各種の産業機器において使
用されることから、コントローラ24からの指令に対し
ては迅速な応答が要求され、且つ移動中においては等速
度の円滑な移動が要求される。しかしながら、上述した
ような構造のリニアモータにあっては、移動子16の移
動時に、この動きにムラが生じたり、或いは高速応答性
が十分でないという問題点があった。特に、微細な加工
精度等の特に要求される最近の技術動向に十分に対応で
きないという問題があった。
【0008】このような不十分な高速応答性や動きのム
ラ等の発生する原因は、図11に示すように結線された
コイルの相間インダクタンスL(U−V)、L(V−
W)、L(W−U)が比較的大きいことや、図10に示
すようにコイル配列の両側に位置するコイル8U1及び
8V4と他のコイルとの結合が弱いことに起因して相間
インダクタンスの大きさにバラツキが有り過ぎるためで
あり、コイル全体の巻線数等を変えることなく上記した
問題点を解決するための手段が強く望まれている。本発
明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決
すべく創案されたものである。本発明の目的は、全体の
コイル数を変えることなく相間インダクタンスの減少及
びこのバラツキを減少させることができる可動コイル型
リニアモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、N、S極が順次交互に配列された界磁
マグネットと、この界磁マグネットに沿って移動可能に
設けられた移動子と、この移動子に設けられ、各相が複
数のコイルよりなる複数の相の電機子コイルとを有する
リニアモータにおいて、前記複数のコイルを、前記移動
子の長手方向に沿って所定の電気角ずつずらして異なる
相のコイルが順次配列されるように設けると共に、その
配列途中において1又は2つのコイルに相当する電気
角に対応する未配置部を形成し、この未配置部の電気角
に対応するコイルを前記コイル配列の端部に設けるよう
に構成したものである。
【0010】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、コイル
配列途中において本来配置されるべきコイルを設置せず
にここに未配置部を形成すると共に、この未配置部の電
気角に対応するコイルをコイル配列の端部に設けるよう
にしたので、全体の長さは僅かに増したが各相間インダ
クタンスが減少し、且つそれらの偏りも非常に少なくな
り、バランスのとれた相間インダクタンスを得ることが
できる。従って、高速応答性が可能になるばかりか、こ
の動きのムラも大幅に減少させることができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係る可動コイル型リニアモ
ータの一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は
本発明に係る可動コイル型リニアモータの実際のコイル
の配置を示す配置図、図2は図1に示すコイルの配置を
模式的に示す説明図である。図示するように移動子16
に設けられる電機子コイル8は、U相、V相及びW相の
3相よりなり、各相はそれぞれ複数のコイルにより構成
されると共に、それぞれ電気角で120°ずつずれた電
流が流される。そして、図示例にあっては全部で12個
のコイル8が設けられ、従って、各相は4つのコイルを
有すことになる。各コイル8のコイル辺の長さは、電気
角で60°になるように設定されており、これら各コイ
ル8は、移動子16の長手方向に沿って所定の電気角ず
つずらして異なる相のコイルが順次配列される。
【0012】例えば図から明らかなように最初のコイル
8U1(便宜上左端のコイルを最初のコイルとする)か
ら電気角で120°ずらしてV相の最初のコイル8V1
を配置している。そして、このV相から電気角で120
°の遅れ電流を流すW相の最初のコイル8W1を上記U
相の最初のコイル8U1より電気角で60°ずらして配
置すると共にこのW相のコイルは接続を逆にして逆方向
に電流が流れるようにしている。以下同様にして順次相
を異ならせてコイル8を配列して行くのであるが、本発
明において少なくとも1つのコイルに相当する電気角に
対応する未配置部を形成し、この未配置部に対応するコ
イルをコイル配列の端部に設けている。具体的には、本
実施例にあっては左端より5番目に位置すべきW相のコ
イル8W4と、10番目に位置すべきU相のコイル8U
4とをそこに配置せずに未配置部30とし、これらに対
応するU相及びW相のコイルをそれぞれ他の端部、すな
わち右端に配置している。図中配置しなかったコイル及
びコイルの符号を破線で示している。
【0013】このように、いわゆる配置変えするコイル
の相は、例えば1つのコイルのみを配置変えする場合に
は端部に配置されているコイルの相、すなわちU相のコ
イルを配置変えし、2つのコイルを配置変えする場合に
は端部から2つのコイルの相、すなわちU相とW相のコ
イルを配置変えする。また、2つのコイルを配置変えす
べく形成される2つの未配置部30、30は、後述する
結果でも判明するようにコイル配列途中において1箇所
に集中させるのではなく、コイル配列中に均等に分散然
せるのが好ましい。尚、未配置部30、30は、図1及
び図2においては理解を容易化するために空間状態とな
っているが、実際には、各コイルが所定の電気角ずつず
らして相互に重ね合わされて密着されていることから空
間状態にはなっていない。
【0014】そして、各相のコイルは図11に示す従来
構造と同様に図2(b)にも示すように各相毎に直列
(図中U相のみ記載)に接続されてスター結線されてい
る。この場合、図7に示すように2つの移動子16、1
6を有しているときは、共に図1及び図2に示すと同様
なコイル配列を行なって、2つの移動子にまたがって同
じ相同士のコイルを直列接続する。このように、コイル
配列の他の端部にU相及びW相の2つのコイルを配置す
ることにより、移動子16の長さが2つのコイル辺の幅
Lに相当する長さだけ長くなってしまうが、後述するよ
うに相間インダクタンスの低減化及びこの均一化を達成
することができる。尚、他の部材、例えば固定子等は図
7に示すと同様に構成されているので、その説明を省略
する。
【0015】次に、以上のような構成された本実施例の
動作について説明する。図7に示すようにエンコーダの
スケール20をセンサ22により読取ることによりコン
トローラ24はモータ本体6の位置を認識し、指令に応
じて移動子16に設けた電機子コイル8、8に所定の駆
動電流を流し、モータ本体6を所望の方向へ移動させて
停止する。すなわち、電機子コイル8、8に電流を流す
ことにより発生する界磁と固定子4に設けた界磁マグネ
ット10からの界磁の相互作用により推力が発生してモ
ータ本体6を移動させることになる。ここで、本実施例
にあっては、電機子コイルの各相間インダクタンスが減
少し、且つこのインダクタンスの大きさのバラツキも非
常に少ないので、制御信号に対して迅速に応答して移動
し、且つその移動途中においても動きのムラが少なく、
これを非常に小さく抑制することができる。この作用に
ついて表1に基づいて具体的数値により説明する。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1中において、従来装置は図9及び
図10に示す従来のコイル配列を行なったものを示し、
実施例1は図1及び図2に示すコイル配列を行なったも
のを示し、実施例2は左端から7番目のU相のコイルと
8番目のW相のコイルを右端に配置変えして構成したも
のを示す。この表1によれば、相間インダクタンスの平
均値は従来装置が10.77であるのに対し、実施例
1、実施例2はそれぞれ10.39、10.56とな
り、ともに減少して良好な結果を示している。
【0018】また、相間インダクタンスの偏り、すなわ
ち相間インダクタンスの最大値と最小値との差に対する
平均値の比は、従来装置が0.136であるのに対し
て、実施例1、実施例2はそれぞれ0.037、0.1
25となり、特に、実施例1において相間インダクタン
スの偏りが極端に少なくなっており、これは移動子の移
動時における動きのムラが非常に少ないことを表してい
る。従って、実施例2よりも実施例1の方が応答性も良
く、且つ動きのムラが少ないことから、配置変えを行う
べきコイル位置は、コイル配列途中において場所的に集
中させるのではなく、分散させるのが好ましいことが判
明する。また、上記実施例1及び実施例2以外の他の位
置からU相及びW相コイルを配置変えするようにしても
よいの勿論である。
【0019】尚、上記実施例は1つの移動子に対する全
コイル数が12個の場合について説明したが、この数に
限定されず、3の倍数、例えば全コイル数が9個の場合
についても適用し得るのは勿論である。1つの移動子に
対して全コイル数が9個の場合の作用について表2に基
づいて説明する。
【0020】
【表2】
【0021】表2中において従来装置は9個のコイルを
図9及び図10に示すように配置変えすることなく順序
良く配列したものを示し、実施例3は左端から4番目の
U相のコイルと8番目のW相のコイルとを右端に配置変
えして構成したものを示し、実施例4は左端から5番目
のW相のコイルと7番目のU相のコイルとを右端に配置
変えして構成したものを示す。この表2によれば、相間
インダクタンスの平均値は従来装置が7.95であるの
に対して、実施例3、実施例4はそれぞれ7.78、
7.44となり、共に減少して良好な結果を示してい
る。
【0022】また、相間インダクタンスの偏りは、従来
装置が0.184であるのに対して、実施例3、実施例
4はそれぞれ0.069、0となり、特に実施例4にあ
っては非常に良好な結果を得ることができることが判明
する。従って、1つの移動子に対する全コイル数を9個
に設定した場合には、実施例4に示すようなコイルの配
置変えを行うことにより、高速応答性が良好になるのみ
ならず、動きのムラもほとんどなくなり、極めて良好な
結果を得ることができる。以上の実施例にあっては、1
つの移動子に着目し、これに設けられる全コイルにおけ
る相間インダクタンスについて考察を行ったが、図7に
示すように2つの移動子を備えている場合には、2つの
移動子に設けられるコイル全体を各相毎に全て直列接続
することから、この2つの移動子に設けられるコイル全
体の相間インダクタンスが適性になるようにコイル配列
を変えるようにしてもよい。
【0023】このような考えに基づいて行われたコイル
配列を実施例5として図3及び図4に示す。この実施例
においては、1つの移動子に対してコイルが15個設け
られ、全体で30個使用される場合を示し、従って、U
相、V相、W相の各相は1つの移動子に対して5個のコ
イルにより構成され、装置全体で各相は10個のコイル
により構成される。図示するように、第1列の移動子1
6にはU相、V相、W相の各コイルを図9及び図10に
示す従来装置のように未配置部を形成することなく順次
規則正しく15個のコイルを配列する。これに対して、
第2列の移動子16には、左端から10番目のU相のコ
イルを配置変えし、これを右端に設置する。従って、こ
のような構成によれば第2列の電機子16の全体の長さ
は1つのコイル辺の幅Mに相当する長さだけ延びるだけ
である。このような図3及び図4に示すようなコイル配
列の場合の作用を表3に基づいて説明する。
【0024】
【表3】
【0025】表3において従来装置は図9及び図10に
示すように従来方法によって順序良く配列したものを示
し、第1列+第2列は図3及び図4に示す実施例5によ
るコイル配列をしたものを示す。図示するように、従来
装置にあっては、各相間インダクタンスの偏りが10.
7と非常に大きくあまり良好ではないのに対して、この
実施例5にあっては相間インダクタンスが低下し、特
に、偏りが1.6と非常に小さくなっており、移動時の
動きのムラを大幅に改善することができることが判明す
る。この場合、配置変えするコイルは左端より10番目
のU相コイルに限定されず、他の部分に位置するU相コ
イルでもよいのは勿論である。また、第1列の移動子1
6の端部に形成されたコイル未装着領域には、例えばエ
ンコーダ等のセンサ22等を設けるなどしてスペースの
有効利用を図るようにする。
【0026】以上の実施例にあっては、コイルの相間イ
ンダクタンスを減少させ、且つ各相間のインダクタンス
のバラツキを減少させるために、コイルの配置を適正に
変えるようにしたが、特に、相間インダクタンスを低下
させるために図5に示すように構成してもよい。図5は
移動子16を1つのみ設けている点が図7と異なるが他
の構成に関しては図7と全く同様なので、同一部分には
同一符号を付してその説明を省略する。
【0027】図示するように、固定子4の溝部9の壁面
に設けた界磁マグネット10、10に、これを被うよう
に非磁性体の導電性材料よりなる薄板36を形成する。
この場合、界磁マグネット10、10の電機子コイル8
との対向面のみに薄板36を形成してもよいし、また
は、図示例のように界磁マグネット10、10の露出面
全てを被うように薄板36を形成してもよい。この薄板
36としては、例えば銅やアルミニウムを使用し、例え
ば界磁マグネット10の厚さL2=10mm、両界磁マ
グネット間の距離L3=6.5mmとすると、薄板36
の厚さを例えば0.3〜0.5mmに設定する。この場
合、この薄板36の厚さにもよるが、約20%程度のイ
ンダクタンスの減少を図ることが可能となる。このよう
に、インダクタンス減少が生ずる原因は、コイル8に電
流を流すことにより薄板36にうず電流が発生すること
になり、従って、この時のインダクタンスは2次側が平
面(1ターン)のコイルと空心でつながった1次側コイ
ルよりなるトランスを1次側から見たインダクタンスと
等価となり、このインダクタンスが減少するからであ
る。
【0028】このように、界磁マグネット10を薄板3
6で被うことにより一層インダクタンスを減少させるこ
とができ、高速応答性を更に改善することが可能とな
る。尚、可動磁石型のリニアモータの場合にも、同様に
移動子に設けられることになる界磁マグネットを薄板で
被うのは勿論である。
【0029】
【発明の効果】以上発明したように、本発明によれば次
のような優れた作用効果を発揮することができる。電機
子コイルの巻数を減少させることなくこの相間インダク
タンスを減少させることができ、しかも、この相間イン
ダクタンス間のバラツキを大幅に抑制することができ
る。従って、リニアモータの高速応答性を改善すること
ができるのみならず、移動時における動きのムラを大幅
に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動コイル型リニアモータの電機
子コイルの実際の配置を示す配置図である。
【図2】図1に示す電機子コイルの配置を模式的に示す
説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の電機子コイルの実際の配
置を示す配置図である。
【図4】図3に示す電機子コイルの配置を模式的に示す
説明図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す断面図である。
【図6】一般的な可動コイル型リニアモータを示す平面
図である。
【図7】図6に示すリニアモータを示す拡大断面図であ
る。
【図8】電機子コイルが力を受ける状態を説明するため
の原理図である。
【図9】従来の可動コイル型リニアモータの電機子コイ
ルの実際の配置を示す配置図である。
【図10】図9に示す電機子コイルの配置を模式的に示
す説明図である。
【図11】図9に示す電機子コイルの結線状態を示す結
線図である。
【符号の説明】 4 固定子 6 モータ本体 8,8U,8V,8W 電機子コイル 9 溝部 10 界磁マグネット 12 案内レール 14 スライダ 20 スケール 22 センサ 24 コントローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−67855(JP,A) 実開 昭63−77472(JP,U) 実開 昭63−74075(JP,U) 実開 昭62−159174(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 41/035 H02K 41/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N、S極が順次交互に配列された界磁マ
    グネットと、この界磁マグネットに沿って移動可能に設
    けられた移動子と、この移動子に設けられ、各相が複数
    のコイルよりなる複数の相の電機子コイルとを有するリ
    ニアモータにおいて、前記複数のコイルを、前記移動子
    の長手方向に沿って所定の電気角ずつずらして異なる相
    のコイルが順次配列されるように設けると共に、その配
    列途中において1又は2つのコイルに相当する電気角
    に対応する未配置部を形成し、この未配置部の電気角
    対応するコイルを前記コイル配列の端部に設けるように
    構成したことを特徴とする可動コイル型リニアモータ。
  2. 【請求項2】 前記未配置部の電気角に対応するコイル
    は、前記コイル配列の他の端部に配置されるコイルと同
    相のコイルであることを特徴とする請求項1記載の可動
    コイル型リニアモータ。
  3. 【請求項3】 前記複数の相は3相であると共に、前記
    未配置部の電気角に対応するコイルは、前記コイル配列
    の他の端部に配置されるコイルと、このコイルの次に配
    置されるコイルと同相の2つのコイルであることを特徴
    とする請求項1記載の可動コイル型リニアモータ。
  4. 【請求項4】 前記界磁マグネットは、前記電機子コイ
    ルのインダクタンスを減少させるために非磁性体の導電
    性材料よりなる薄板により被われるように構成したこと
    を特徴とする請求項1乃至3記載の可動コイル型リニア
    モータ。
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