JP3110800B2 - 生体組織凍結装置 - Google Patents

生体組織凍結装置

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JP3110800B2
JP3110800B2 JP03160108A JP16010891A JP3110800B2 JP 3110800 B2 JP3110800 B2 JP 3110800B2 JP 03160108 A JP03160108 A JP 03160108A JP 16010891 A JP16010891 A JP 16010891A JP 3110800 B2 JP3110800 B2 JP 3110800B2
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敬介 笠原
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Mayekawa Manufacturing Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体組織凍結装置に係
わり、特に、開腹する事なく体内に刺込み、体内臓器患
部を凍結壊死せしめる凍結治療針を備えた生体組織凍結
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、体内臓器の癌、例えば、肝臓
癌・肝臓腫瘍・膵臓癌の手術は、開腹・摘出する手術で
あった。手術を行う医師には、手術の危険性、及び手術
後の内蔵癒着にもみられる余病の併発等に対処し得る熟
練度を要求され、手術を受ける患者には、長時間にわた
る手術に耐え得る患者の体力が要求され、更に患者を取
り巻く家族・親族・友人達の心配・配慮等を考慮するな
ら、あらゆる面において開腹手術は大変なものである。
一方、超音波診断器による体内患部の影像も鮮明に解像
可能となり、初期癌が容易に発見されるようになったも
のの、余程の事のない限り開腹切除するより他の治療方
法を採ろうとし、開腹手術の頻度も制限されるものであ
った。また、開腹して患部を直視しながら液体窒素の蒸
発・断熱膨張による凍結チップで凍結・壊死させる方法
は、治療方法としては存在するものの、先ず開腹しなけ
ればならず、更に、先端凍結チップのみが低温ではな
く、液体窒素の容器から凍結チップに至るまでの接続フ
レキシブルパイプ、及び凍結チップの保持管に霜が付
き、保持管に付着した結氷により針として体内に刺す事
はできないものであった。
【0003】例えば、実公昭52−40618号公報に
開示された外科用消息子にあっては、内部を真空にしう
る外管内に配設された冷凍流体噴出パイプを通じて、液
体窒素を前記外管先端に固設した消息子先端キャップ内
の空間に導き、これの蒸発・断熱膨張により該消息子先
端キャップを冷却し、この冷却された消息子キャップを
患部に接触・凍結させるとしている。この外科消息子
を、基底神経節、大脳内腫瘍、脳下垂体、腔内肉腫等の
手術に用いて好成績をおさめている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術を詳細に検討すると、前記消息子は、前記外管の中
心部に、消息子先端キャップに挿入された気化冷媒排出
パイプを配設し、該排出パイプの下方に冷凍流体噴出パ
イプを配設し、これら両パイプの前記外管内での位置関
係が安定するように複数個の支持環で支持するよう構成
されている。該支持環の外周壁は前記外管の内周壁に密
着する直径を有し、該支持環は外管と対接する。即ち、
前記外管内を真空に維持し対流伝熱を遮断したとして
も、気化冷媒排出パイプ・冷凍流体噴出パイプから外管
に至る冷熱輻射に加えて、該両パイプの冷熱は前記複数
の支持環を介して該外管に伝達し、少なくとも該支持環
が対接する個所の外管外周壁に、霜・結氷が形成する可
能性がある。更に、前記消息子先端キャップの端面形状
は、前記外管の直径を半径とする球面である事も加え
て、患者の患部上皮、生物学的組織を切開するか、口腔
・腔口など予め開口した部分より患部まで消息子先端キ
ャップを挿入管部を介して挿入するしか患部に到達し得
ない。
【0005】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、開
腹する事なく体外から生体臓器の患部に直接刺込み可能
で、しかも先端部位に生体組織凍結用流体を導入可能に
した治療針を備えた生体組織凍結装置において、該治療
針の外管内壁側に設けた真空空間の真空度を長期間にわ
たって維持可能で、しかも該治療針の操作が容易な生体
組織凍結装置を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる技術的課
題を達成するために、生体凍結用流体が導入される内
管、内管外周との間で戻りガス環路を形成する中管及び
中管外周との間で断熱用の真空間隙を形成する外管から
なる同心三重管の針体及び該針体の先端に封着された先
端部材からなる治療針を備えた生体組織凍結装置におい
て、前記治療針の基側に該治療針より太径に形成した管
体を接続し、該管体内を真空に保持して前記中管と外管
からなる真空間隙と連通させるとともに、該太径管体内
に凍結用流体導入用内管と戻りガス環路を形成する中管
を貫設せしめ、前記太径管体内の、中管外周と外管内周
間の真空間隙と対面する位置に、前記太径管体内周と非
接触の状態で、活性炭を内装させるとともに、前記活性
炭配設位置の後方の、太径管体に真空引き通路を設けた
事を特徴とする。又請求項2記載の発明は、前記太径管
体に真空保持されるフレキシブル管を接続させるととも
に、前記中管は密封管路を介して前記太径の管体側部よ
り外部に引き出し、一方凍結用流体導入内管は前記フレ
キシブル管内に貫設せしめた事を特徴とする。請求項3
記載の発明は前記中管終端側に位置する密封管路を中管
より太径に形成し、該密封管路に取り付けた中管を前記
太径の管体側部より外部に引き出して構成したことを特
徴とする。
【0007】なお、前記太径の管体内に適宜長を有する
真空引き用自在ジョイント弁を付設し、また、前記太径
の管体の基側に、凍結用流体導入管を貫設させたフレキ
シブル管を介して前記導入管と連設するクライオポット
を設置する事が好ましい。更に、前記フレキシブル管の
上流側で排出管を分岐して挿出せしめ、該排出管を排気
ポンプに接続すると共に、該ポンプと前記クライオポッ
トを搬送ワゴン車に搭載し、前記クライオポットとフレ
キシブル管との間に自在接手を介在せしめるならば、な
お好ましい。
【0008】
【作用】かかる技術手段によれば、前記太径管体を貫通
する排出管と凍結用流体導入管を有し、該太径管体に接
続封止される外管を有する前記治療針において、外管と
排出管間に形成される環状空間と前記太径管体の真空空
間と連設するように構成するならば、前記太径管体の真
空空間容積は環状空間の容積よりはるかに大きく形成し
ているので、多少の真空洩れがあったとしても、環状空
間の真空度を長期間維持する事が可能となる。また、前
記真空空間に活性炭素を内封する事により、更に前記環
状空間の真空度を長期間維持する事ができる。
【0009】なお、前記太径管体に適宜長さの真空引き
用自在ジョイント弁を付設したので、該ジョイント弁に
使用されている比較的低温に耐え得ない部材を、低温で
ある太径管体から離れた場所に設ける事が可能となり、
該部材の機能を損する事なく前記真空空間・環状空間の
真空度を長期間維持する事ができる。また、太径管体と
クライオポットを前記凍結用流体導入管を貫設させたフ
レキシブル管により接続し、更に、前記クライオポット
とフレキシブル管との間に自在接手を介在させた事によ
り、定位置に設置されたクライオポットに邪魔される事
なく前記生体組織凍結装置を操作可能となる。更に、排
気ポンプとクライオポットを搬送ワゴン車に搭載したた
めに、患者の近傍に設置することができ、前記生体組織
凍結装置を容易に操作する事ができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載さ
れている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置な
どは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲を
それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎ
ない。
【0011】図1乃至図4は本発明の実施例に係る生体
凍結用治療針を示し、図1はその関連部材を含む全体構
成を示す正面切欠き断面図、図2は該生体凍結用治療針
の先端部分の正面断面図、図3はその途中管路を部分を
示す正面図、図4はその側面図である。1は生体凍結用
治療針で、内管3、中管4及び外管5からなる同心三重
管の針体1a、及び該針体1aの先端に封着された先端
部材2から成る。
【0012】前記針体1aの先端には、中管4の先端が
外管5内壁側に断面八の字状に拡径し溶着封止され、該
接合部は先端部材2の後部に嵌着封止され、内管3の先
端ノズル部3aは先端部材2の後端内部に設けられた円
錐状空所2a内に延設されている。先端部材2の先端
は、外管中心に対して斜に切削され、更に先端側の長円
外縁を研磨して切刃2bを設け、針体1aの外径と略同
径の先端部材2は針体1aと共に、開腹する事なく体内
に刺し込み可能に形成されている。また、中管4の外周
には、ポリエチレン、ポリエステル等の樹脂製繊維糸を
スパイラル状に巻き付けて外管5との間の間隙保持部材
5aとすると共に、該中管4と外管5間の環状空間15
は、後述の太径管真空空間16と保持輪12Aを介して
連通し、真空吸引している。
【0013】太径管体6の先端側にはテーパ部6a、後
端側にはジョイント部6bが形成されており、該テーパ
部6a先端は、針体1aの外管5が挿入され溶着封止さ
れている。該外管5と中管4との間に形成している環状
の環状空間15は、該太径管体6内の太径管真空空間1
6と連通し、該太径管真空空間16は太径管体6の後部
に設けられた真空排気管8及び真空自在ジョイント7に
連通し真空吸引している。また、中管4は保持輪12A
に保持されて太径管体6の後部の中管4より大径にして
形成された排気管(バッファ状密封管路)10に延設・溶
着封止されており、中管4の内壁と導入内管3の外壁の
間隙に形成された戻りガス環路17は該排気管(バッフ
ァ状密封管路)10に開口しており、更に、排気管9に
連通している。また、前記排気管10を貫通した導入内
管3は、ジョイント部6bに設けられた保持輪12Bに
保持されて、導入内管3より大きな内径を有するフレキ
シブルパイプ11に案内されて、クライオポット18に
至る。前記排気管10を貫通し前記クライオポット18
に至る導入内管3の外壁には、アルミフォイルとナイロ
ン糸交織布を積層したテープ状の断熱布13を巻回して
いる。更に、太径管真空空間16には円筒形に形成さ
れ、排気管(バッファ状密封管路)10前方に位置する中
管4に環設保持された円筒形状の活性炭14が内装して
いる。円筒形状の活性炭14は前記太径管体内周に非接
触の状態で配置されている。この結果、前記活性炭14
は太径管体6内の中管4に環設保持されされているため
に、、中管4外周と外管5内周間の真空間隙15(図3
参照)と対面する位置に配設され、且つ前記太径管体6
内周と非接触の状態で内装されるとともに、該活性炭1
4配設位置の後方には、太径管体6より真空引きを行う
真空排気管8が位置することになる。
【0014】かように生体凍結用治療針1、太径管体
6、及びフレキシブルパイプ11が構成されているの
で、外管5と中管4間に形成された環状空間15と、太
径管体6と中管4間に形成された太径管真空空間16
と、フレキシブルパイプ11と導入内管3間の環状空間
11bとは互いに連通しており、真空自在ジョイント7
に不図示の真空ポンプを接続し真空排気管8・真空自在
ジョイント7を介して前記三空間を吸引するなら、該三
空間を真空度10-6〜10-7トールの真空にする事がで
きる。環状空間15に比べて残りの二空間の容積は極め
て大きく形成されており、多少の真空洩れがあっても容
易に前記真空度を降下させる事がなく、また前記太径管
体6内の活性炭素14の分子吸着により該真空度の真空
を長期間維持する事ができるとともに、前記活性炭14
は太径管体内の中管4に環設保持されされているため
に、前記活性炭14は、中管4外周と外管5内周間の真
空間隙15と対面する位置に配設され外管5の内周壁
に、万が一液体窒素の漏洩等に起因した漏洩ガスや霜等
に起因する水分が発生してもこれを容易に除去すること
が出来る。
【0015】次に針体1aを形成する同心三重管の各管
体について順次説明するに、内管3は、外径・内径がそ
れぞれ略1.0mm,0.8mmのステンレス鋼細管
で、その先端ノズル部3aは先端部材2の後端内部に設
けられた円錐状空所2a内に延設されていて、該内管3
内を流れる液体窒素31は該ノズル部3aから噴出し先
端部材2内壁面に衝突し気化するように構成されてい
る。中管4は外径・内径がそれぞれ略1.8mm,1.
4mmのステンレス鋼細管で、前記内管3と該中管4と
の間隙に形成される戻りガス環路17を気化した窒素が
還流する。外管5は外径・内径がそれぞれ略3.0m
m,2.4mmの剛直ステンレス鋼管で、前記中管3と
該外管5との間隙に形成される環状空間15は太径管体
6の太径管真空空間16に連通されている。また、前記
同心三重管の長さは略200mm程度で、前記先端部材
2と共に体内に刺し込まれるよう構成されている。な
お、前記太径管体6は外径が略25mm,長さが200
mm程度のステンレス鋼管である。
【0016】かかる治療針によれば、排気管9にて排気
ポンプ23により吸引減圧すれば、内管3により液体窒
素31が導入されて、ノズル部3aにて該液体窒素31
が先端部材2内面の円錐状空間2aに噴射されて、膨張
しながら先端部材2に衝突し、その蒸発潛熱が凍結熱と
して働いた後、吸熱・気化したガスは反転して内管3外
壁と中管4の内側空隙の戻りガス環路17を通って、戻
り窒素ガス32として排気管9・フレキシブル排気管2
5を経て排気ポンプ23により排出される。この際、戻
りガス環路17は液若しくは気体が正圧状態で流通して
いるために保持部材を設ける必要はなく、むしろ保持部
材の存在は抵抗となるので好ましくない。また内管3と
中管4が接触しても低温同士であるため熱損失の影響は
少ない。
【0017】かかる点は既に公知であるためにその詳細
構成の説明は省略し、本発明の要部たる樹脂製糸の間隙
保持部材5aについて説明する。図3に示すように、中
管4には略1/2Aに近似する直径aの樹脂糸を互に逆
向き方向に、もしくは巻回ピッチを変えて互に交差する
ように中管4に巻付け、交差点5bで2本の糸が重なる
点を保持支点となるよう構成する。即ち、前記一対の間
隙保持部材5aの直径aは略1/2Aであるため、図3
及び図4のごとく、環状空間15全長に亙り前記交差点
5b以外で両管は熱的に接続しなく、また前記交差点5
bが中管4と外管5とを同心円保持する支持点となる。
【0018】図5は、本発明の実施例に係る前記生体凍
結用治療針を含む凍結針治療装置の構成を示す斜視図
で、18は液体窒素31を充填する魔法瓶であるクライ
オポットで、23は前記生体凍結用治療針1にて気化し
た戻り窒素ガス32を排気する排気ポンプ、24は該排
気ポンプ23を操作するスイッチであり、22は前記ク
ライオポット18と排気ポンプ23、及びスイッチ24
を搭載するワゴン車である。
【0019】内管3を内包するフレキシブルパイプ11
の先端部は前記太径管体6の後端側のジョイント部6b
に溶着され、該フレキシブルパイプ11の後端側は液送
管19先端部外径に溶着され、該フレキシブルパイプ1
1と内管3間に形成される環状空間11b部内を太径管
真空空間16に連通しさせながら気密的にシール固着す
る。前記内管3は外周壁面を断熱材により断熱措置され
た液送管19に接続され、該液送管19は自在ジョイン
ト21を介してクライオポット18内の略底部に至るサ
イホン(不図示)に接続され、該クライオポット18に
充填された液体窒素31は、前記生体凍結用治療針1に
供給されるように構成されている。
【0020】前記排気ポンプ23はフレキシブル排気管
25を介して生体凍結用治療針1の排気管9と接続され
ている。
【0021】図6及び図7は、本発明の実施例に係わる
生体凍結用治療針を用いて行う治療方法を示し、図6は
治療方法の概念を示す正面図、図7は治療に用いるCR
T画面の正面図である。1は前記生体凍結用治療針で、
保持・ガイド金具42を介して人体44に刺込まれ、前
記保持・ガイド金具42に保持され人体44に接触配置
された超音波センサ41は、人体44の患部45に対し
て送信波47を発信し、患部45を含む人体臓器からの
反射波48を受信する。50はCRT画面で、該CRT
画面には超音波送受信の基線画像51と前記治療針の映
像52、患部の映像55を示すよう構成されている。
【0022】前記のように構成された凍結針治療装置の
作用を説明するに、CRT画面50における基線の画像
51と患部の映像55を看視しながら、前記生体凍結用
治療針1を人体44の患部45に向って刺込む。該治療
針1の映像52もCRT画面50に示されるので、保持
・ガイド金具42を操作しながら基線画像51と治療針
の映像52とが一致する合致点53に至るまで押入す
る。次いで、スイッチ24を操作して排気ポンプ23を
駆動させると、フレキシブル排気管25、排気管9,1
0、及び戻りガス環路17内の気体が吸入・排気され
て、先端部材2の円錐状空所2a内の圧力は負圧にな
る。従って、クライオポット18内の液体窒素31は液
送管19を経て内管3を流れてノズル部3aで噴霧状に
噴出し、前記先端部材2の内壁面に衝突・気化し、該先
鋭部2はおよそ1分経過後に−130度に冷却され、該
先鋭部2外周部にアイスボール46が形成され、該アイ
スボールはおよそ1分経過後に直径略10〜15mm
に、およそ10分経過後に直径略20〜30mmに成長
する。
【0023】CRT画面50上のアイスボールの映像5
6を看視しながら目的とするアイスボール46の大きさ
に達したなら、スイッチ24を操作して排気ポンプ23
の駆動を中断する。液体窒素31の供給は停止し、前記
先端部材2に形成されたアイスボール46は体液によっ
て解凍されて、患部45から治療針1を抜脱する事がで
きる。必要に応じて治療針1を刺込みなおして、残りの
患部45の生体組織を凍結・壊死させるまで、前記操作
を繰返す。
【0024】なお、前記先端部材2及び針体1aの外径
は3mm程度と細いので、出血しても自己回復可能であ
り、しかも針体1aは環状空間15により断熱されてい
るので先鋭部2以外は氷結せず、生体凍結用治療針1の
刺込み、抜脱処置の際、患部臓器に至るまでの途中の臓
器・器官を結氷によって損傷する事もない。
【0025】なお、内管3に流す液体窒素31は、フレ
キシブルパイプ11内にあっては断熱布13による輻射
放熱、及び真空に維持された環状空間11bによる対流
放熱が遮断されており、また、生体凍結用治療針1内に
あっては中管4内壁との間に形成された戻りガス環路1
7を還流する低温の気体窒素に保護され、しかも針体1
a内にあっては外管5と中管4間に形成されている環状
空間15の真空により断熱されているので、外気に冷熱
を放散して余分に蒸発する事がなく、従って、該液体窒
素31を先端ノズル部3aに熱損失することなく供給す
る事ができる。
【0026】更に、前記凍結針装置は、全てをワゴン車
22に搭載されているために、治療に当り患者に該装置
を近接して配置する事ができ、しかも、生体凍結用治療
針1とワゴン車22に搭載している装置とは、可撓性の
フレキシブルパイプ11、及びフレキシブル排気管25
で接続されているために、前記生体凍結用治療針1を容
易に操作できる。
【0027】従来、超音波診断装置によって細胞採集の
プローブ・注射針の映像を看視しながら医科治療を行っ
ているが、本願の生体凍結用治療針を超音波診断装置と
併用する治療方法は未だ確立されていない。しかしなが
らアイスボールの成長過程を超音波エコー映像に鮮明に
映し出す事ができるので、開腹する事なく治療する事が
可能となった。
【0028】図8は、本発明の他の実施例に係わる生体
組織凍結装置を示す正面図で、1は生体凍結用治療針
で、太径管体6に溶着封止している。前記太径管体6内
部は、不図示の超真空ポンプに真空自在ジョイントを介
して接続・吸引され、真空に維持されている。前記治療
針1にて気化した排気窒素ガス32は不図示の排気ポン
プにより排気管9・フレキシブル排気管25を介して排
出される。前記治療針1は、太径管体6の後端部に設け
た接手ナット61及び断熱直管62を介して、クライオ
ポット18に接続する。
【0029】かように構成された生体組織凍結装置は、
レバー63を押下して排気ポンプを駆動させて排気窒素
ガス32を排出させると、クライオポット18内の液体
窒素31は治療針1先端部に導入される。前記生体組織
凍結装置は、特に、治療針1が頭蓋骨貫通して刺込み可
能であるので、大脳内腫瘍、脳下垂体等脳組織を凍結・
壊死させる脳外科に応用される。
【0030】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、前記
治療針における外管と中管間に形成された環状空間が、
太径管体の真空空間と連通して構成され、しかも、該太
径管真空空間に活性炭素を内装したために、該太径管真
空空間の容積は環状空間の容積よりはるかに大きく形成
されているので、多少の真空洩れがあったとしても、環
状空間の真空度を長期間維持する事が可能となり、長期
間前記治療針の外周壁面は結氷する事のない、また開腹
する事なく生体患部に刺込む事ができる治療針を有する
生体凍結装置を提供する事が可能である。
【0031】更に、前記太径管体に適宜長さの真空引き
用自在ジョイント弁を付設したので、低温である太径管
体から離れた場所に低温に耐え得ない部材を設ける事が
可能となり、該部材の機能を損する事なく前記太径管真
空空間・環状空間の真空度を長期間維持する事ができる
生体凍結装置を提供する事が可能である。また、太径管
体とクライオポットを前記凍結用流体導入管を貫設させ
たフレキシブル管により接続し、更に、前記クライオポ
ットとフレキシブル管との間に自在接手を介在させた事
により、定位置に設置されたクライオポットに邪魔され
る事なく前記生体組織凍結装置を操作可能となる。更
に、排気ポンプとクライオポットを搬送ワゴン車に搭載
したために、患者の近傍に設置することができ、前記生
体組織凍結装置を容易に操作する事ができる。等の種々
の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る生体凍結用治療針の内部
構造を示す正面断面図
【図2】本発明の実施例に係る前記生体凍結用治療針の
要部構造をしめす正面断面図
【図3】本発明の実施例に係る前記生体凍結用治療針の
途中管路を部分を示す正面図
【図4】図3の側面図である。
【図5】本発明の実施例に係る前記生体凍結用治療針を
含む凍結針治療装置の構成を示す斜視図
【図6】本発明の実施例に係わる生体凍結用治療針を用
いて行う治療方法の概念を示す正面図
【図7】本発明の実施例に係わる生体凍結用治療針を用
いて行う治療に用いるCRT画面の正面図
【図8】本発明の他の実施例に係わる生体組織凍結装置
を示す正面図
【符号の説明】
1 治療針 3 凍結用流体導入管 4 排出管 6 太径管体 7 真空引き用自在ジョイント弁 9 排出管 11 フレキシブル管 14 活性炭 16 太径管真空空間 18 クライオポット 21 自在接手 22 搬送ワゴン車 23 排気ポンプ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体凍結用流体が導入される導入内管、
    導入内管外周との間で戻りガス環路を形成する中管及び
    中管外周との間で断熱用の真空間隙を形成する外管から
    なる同心三重管の針体及び該針体の先端に封着された先
    端部材からなる治療針を備えた生体組織凍結装置におい
    て、 前記治療針の基側に該治療針より太径に形成した管体を
    接続し、該管体内を真空に保持して前記中管と外管から
    なる真空間隙と連通させるとともに、 該太径管体内に凍結用流体導入用内管と戻りガス環路を
    形成する中管を貫設せしめ、 前記太径管体内の、中管外周と外管内周間の真空間隙と
    対面する位置に、前記太径管体内周と非接触の状態で、
    活性炭を内装させるとともに、前記活性炭配設位置の後
    方の、太径管体に真空引き通路を設けた 事を特徴とする
    生体組織凍結装置。
  2. 【請求項2】 前記太径管体に真空保持されるフレキシ
    ブル管を接続させるとともに、 前記中管は密封管路を介して前記太径の管体側部より外
    部に引き出し、 一方凍結用流体導入内管は前記フレキシブル管内に貫設
    せしめ た事を特徴とする請求項1記載の生体組織凍結装
    置。
  3. 【請求項3】 前記中管終端側に位置する密封管路を中
    管より太径に形成し、該密封管路に取り付けた中管を前
    記太径の管体側部より外部に引き出して構成した請求項
    1記載の生体組織凍結装置。
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