JP3110614B2 - 金属薄帯の製造方法 - Google Patents

金属薄帯の製造方法

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JP3110614B2 JP06163705A JP16370594A JP3110614B2 JP 3110614 B2 JP3110614 B2 JP 3110614B2 JP 06163705 A JP06163705 A JP 06163705A JP 16370594 A JP16370594 A JP 16370594A JP 3110614 B2 JP3110614 B2 JP 3110614B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単ロール法を用いて溶
融金属から非晶質または結晶質の金属薄帯を直接に安定
して製造する方法に関し、特に高速回転している冷却体
表面に該溶融金属を噴射開始する所謂鋳造初期技術に係
わる。
【0002】
【従来の技術】溶融金属を急冷凝固して金属薄帯を得る
プロセスには種々のものがあるが、その中でも、単ロー
ル法は工業的規模の金属薄帯製造が可能なプロセスとし
て注目されている。この単ロール法とは、図2に示すよ
うに、ノズルスリット1から高速回転している冷却体2
表面(単ロール法では冷却体にロールを使用する)に溶
融金属3を噴射、供給し、その表面から抜熱して金属薄
帯4を連続的に得る方法である。そして、一定の板厚で
かつ表面品質の優れた金属薄帯4を得るには、溶融金属
3の特性に適した製造条件で製造する必要があり、その
製造条件として選ばれる項目は、ロール周速、ノズルス
リット形状、ノズル先端とロール表面間の距離(以下、
ギャップという)、溶融金属の噴射圧(以下、噴射
圧)、金属の溶解温度(正確には実際に金属が溶解する
温度と融点との温度差)等である。
【0003】図1は、現在使用している工業的規模で生
産性良く金属薄帯4を得ている装置の例である。その装
置は、金属の溶解保持炉8、適正な噴射圧に調整可能で
且つノズルスリット1を備えたタンディッシュ11、ま
た、製造した金属薄帯4をコイル状に巻取るための巻取
り装置5等で構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、前述した製造条
件の各項目を溶融金属3の種類に応じて適正値に設定す
れば、図1の装置で品質の良い金属薄帯4が得られる。
ただし、このことを正確に表現するならば、それは製造
作業が定常状態になっている場合の話である。実際に
は、溶融金属3を最初にロール2表面上に噴射、供給
し、定常状態に達するまでの期間(以下、鋳造初期とい
う)に得られる金属薄帯4には、筋状の割れや孔等が随
所に発生する例がしばしば見られる。この割れや孔の発
生がひどい場合には、折角製造した金属薄帯4が途中で
破断したり、さらにちぎれた金属薄帯4が周辺に配設し
た製造作業に必要な各種のセンサを誤作動させたり、ロ
ール2表面に疵をつける等の所謂操業トラブルを起すこ
とが多い。
【0005】そこで、この対策として、特開昭64−5
7952号公報、特開昭64−57953号公報、特開
昭64−57957号公報記載の技術が開示された。そ
れは、図5に示すように、金属薄帯製造装置をノズルス
リット1先端の向きがロール2の中心に対し所謂3時の
方向にして溶融金属3を噴射させる(ロール2の真横に
ノズル先端を配置する)構造とし、前記鋳造初期には、
ノズルスリット1先端とロール2面間の距離dを広げ噴
射当初の溶融金属3あるいは凝固した金属薄帯4をロー
ル2下方に配置した回収容器10に捨て、噴射量が正常
になったら以前の距離に復帰させる方法である。
【0006】しかしながら、この方法では、ノズル底面
を金属蒸気等で汚すこと、また金属薄帯4を捨てる場合
には巨大な容量の回収容器10を必要とし、さらに、1
2時の方向から(ロール2軸に鉛直方向)噴射する単ロ
ール法では溶融金属3を捨てる技術は採用できない等の
問題が残された。いずれにしても、鋳造初期に噴射され
る溶融金属3は、その機会の鋳造には貢献しないので、
鋳造初期から有効な鋳造技術があれば大幅な生産効率の
改善が達成できると期待されていた。
【0007】本発明は、かかる事情を鑑み、鋳造開始当
初から噴射された溶融金属を有効に利用し、板厚均一で
品質の良い金属薄帯を得る製造方法を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的を
達成するため、実験、研究を鋭意繰り返し、鋳造初期に
金属薄帯が筋状の割れを生成したり、破断するのは、溶
融金属の噴射が非定常な状態にある期間に凝固した金属
薄帯に孔が生じ、その孔に起因していることを見いだし
た。そこで、その孔の発生を防止するため、鋳造初期に
は溶融金属の噴出速度を定常期より増加させることに着
眼し、本発明を創案するに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明は、高速回転する冷却体
表面にノズルスリットを介して溶融金属を連続的に噴射
して急冷凝固させる金属薄帯の製造方法において、上記
溶融金属の噴射開始から一定の期間は、それ以降の期間
に比べ、上記冷却体の回転速度を小さくするとともに、
上記冷却体と上記ノズルスリット先端間の距離を大きく
することを特徴とする金属薄帯の製造方法である
【0010】この場合、前記冷却体の回転速度を小さく
したり、該冷却体とノズルスリット先端間の距離を大き
くする操作は、手動で行っても良いが、予め鋳造する溶
融金属の種類に応じた条件を求めて計算機に記憶させ、
公知の制御手段を用いて自動的に行うことが好ましい。
【0011】
【作用】本発明では、高速回転する冷却体表面にノズル
スリットを介して溶融金属を連続的に噴射して急冷凝固
させる金属薄帯の製造方法において、上記溶融金属の噴
射開始から一定の期間は、それ以降の期間に比べ、上記
冷却体の回転速度を小さくし、上記冷却体と上記ノズル
スリット先端間の距離を大きくするようにしたので、噴
射開始当初から冷却体上に十分な量の溶融金属が溜るよ
うになり、鋳造初期から孔のない金属薄帯を得ることが
可能となる。すなわち、前者により金属薄帯の進行速度
を低下させ目標板厚を確保したうえでさらに、後者によ
溶融金属の噴射速度そのものの増加で目標板厚を確保
するようにして鋳造初期の孔の発生を防止するものであ
る。その後、目標薄帯厚みとするため、ロール周速、前
記ギャップを定常期の設定値とするようにしたから、ロ
ール面に疵を付けることもなく、また、回収容器のよう
な付帯設備を設置しなくても、鋳造初期の非定常期から
定常期まですべての期間で安定して品質の良い金属薄帯
を製造することができるようになる
【0012】以下、実施例において、図1及び2〜
基づき、本発明の内容を具体的に説明する。
【0013】
【実施例】溶融金属にFe78Si139 合金を選び、2
20mm幅で板厚25μの非晶質金属薄帯を製造した。
使用した装置は図1に示したものである。まず、上記合
金を溶解保持炉8で1300℃に加熱、溶解した後、タ
ンディッシュ11に供給し、厚み0.7mm×幅220
mmのノズルスリット1を介して、従来通り一定の周速
で高速回転する銅製の冷却ロール2面上に250mmF
eの静鉄圧の下で噴射し、急冷凝固させた。凝固した金
属薄帯4は巻取り装置5にてコイル状に巻取った。その
際、ロール2面上にある金属薄帯4の状況はロール2面
上を拡大撮影した録画を用いて解析した。鋳造初期に破
断した金属薄帯4は、図1のロール2回転方向右側に飛
散し、その後正常な金属薄帯4がガイド7に導かれ巻取
られた。この飛散がひどい場合は、飛散した金属薄帯4
片がガイド7入口に詰まるなどして製造作業が失敗に至
ることもある。
【0014】図3は、従来の製造方法で金属薄帯4の巻
取りまで進んだ場合の結果を示すが、従来法では、溶融
金属3の鋳造開始から30秒程度経過するまでは、筋状
に連なった孔欠陥が見られ、かつ数回の破断が発生し
た。なお、図3では、横軸が時間を、縦軸がロール2周
速及び前記ギャップの値を示し、孔欠陥の発生時期を斜
線部で表わしている。
【0015】
【0016】図4は、本発明に係る金属薄帯4の製造方
法であり、溶融金属3の鋳造当初の一定期間をロール2
周速20m/min、及び鋳造開始時のみギャップを
0.2mmとし、その後ギャップを0.35mmで鋳造
てから、その後ロール2周速30m/min及びギャ
ップを0.2mmとした例を示す。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、溶
融金属の噴射開始から初期の一定期間をロール周速
ャップを調整してロール面上に比較的厚い金属薄帯を作
るようにした。その結果、鋳造初期の金属薄帯に従来多
発していた筋状の孔欠陥やそれによって引き起こされる
破断といった事故を解消することができた。また、ロー
ルに疵を付けたり、ノズル底面に金属の付着物が残り、
結果的に金属薄帯に傷をつけるという問題も解決し、板
厚均一で品質の良い金属薄帯が生産効率良く得られるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した金属薄帯製造装置の縦断面図
である。
【図2】単ロール法の模式図である。
【図3】従来の製造方法により金属薄帯を製造した結果
を表わした図である。
【図4】本発明に係る製造方法の1実施結果を示す図で
ある。
【図5】溶融金属の鋳造開始当初に、欠陥発生の防止対
策を施した先行技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 ノズルスリット 2 冷却体(ロール) 3 溶融金属 4 金属薄帯 5 巻取り装置 6 剥離装置 7 ガイド 8 溶解保持炉 9 ヒータ 10 回収容器 11 タンディッシュ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須原 俊 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 鉄鋼開発・生産本部千葉製鉄所 内 (72)発明者 田村 望 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 鉄鋼開発・生産本部千葉製鉄所 内 (72)発明者 志賀 信勇 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (56)参考文献 特開 平4−157049(JP,A) 特開 昭62−289355(JP,A) 特開 平4−127940(JP,A) 特開 昭64−57952(JP,A) 特開 昭64−57953(JP,A) 特開 昭64−57957(JP,A) 特開 昭58−132356(JP,A) 特開 平3−90254(JP,A) 特開 平6−238400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 360

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却体表面にノズルスリッ
    トを介して溶融金属を連続的に噴射して急冷凝固させる
    金属薄帯の製造方法において、 上記溶融金属の噴射開始から一定の期間は、それ以降の
    期間に比べ、上記冷却体の回転速度を小さくするととも
    に、上記冷却体と上記ノズルスリット先端間の距離を大
    きくすることを特徴とする金属薄帯の製造方法。
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