JP3110027U - 簡易型花瓶 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の陶器製またはガラス製の花瓶とは異なり、軽量、折りたたみ可能、かつ安価な簡易型花瓶を提供する。
【解決手段】本考案の簡易型花瓶1は、底部2と、側壁3a〜3dとを備える。底部2と側壁3a〜3dとの間、および隣接する側壁間には、各部分を外側に山折りするための第1の折り代部4aが形成され、側壁の一部には第2の折り代部が設けられ、第2の折り代部4を内側へ谷折りし、底部と側壁との接続部分を山折りすることで、花瓶1を折りたたむことができる。
【選択図】図2
【解決手段】本考案の簡易型花瓶1は、底部2と、側壁3a〜3dとを備える。底部2と側壁3a〜3dとの間、および隣接する側壁間には、各部分を外側に山折りするための第1の折り代部4aが形成され、側壁の一部には第2の折り代部が設けられ、第2の折り代部4を内側へ谷折りし、底部と側壁との接続部分を山折りすることで、花瓶1を折りたたむことができる。
【選択図】図2
Description
本考案は、折りたたみ可能な簡易型花瓶に関する。
従来、花屋等で花束を購入して病院へのお見舞い、お墓参り、家庭等への訪問をする場合、行き先で花瓶の有無、花瓶の大きさ、あるいは持参する花と花瓶とが合うか否か等の心配、不安を感じることが多かった。
一般に、花瓶は陶器あるいはガラス製であり、重くて高価である。そのため、購入の際には、切り花の形態ではなく、オアシス(吸水性フォーム)を用いたアレンジメント(花の茎を短く切り、盛り花にしたもの)をやむを得ず作ってもらい、花の本来の美しさを欠如した形で持参しなければならないケースがほとんどである。また、アレンジメントを作らない場合であっても、病室あるいは訪問先に花瓶があると信じて花束を購入する、という場合が多い。
しかし、例えば病院へのお見舞いの場合を考えると、訪問者が花束を持参することが多いが、花瓶自体は入院に必須なものではないので、花瓶の用意ができていない場合がほとんどである。花屋にも様々な花瓶を置くスペースがない場合が多く、訪問者が重たい花瓶を購入あるいは持参するというケースはあまりない。これらの理由から、欧米とは異なり、切り花の売上は非常に悪いのが現状である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、従来の陶器製またはガラス製の花瓶とは異なり、軽量、折りたたみ可能、かつ安価な簡易型花瓶を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案の簡易型花瓶は、多角形形状を有する底部と、底部から伸長する複数の側壁とを備え、隣接する側壁間の境界部分及び底部と側壁との間の境界部分が、それぞれ外側に山折りするための第1の折り代部を有し、複数の側壁のうちの少なくとも1つが、該側壁を内側へ折り込むための第2の折り代部を有することを特徴とするものである。
側壁の上端部から伸長するタブ部を有し、タブ部を側壁に対して花瓶の内側に向かって折り曲げ可能とする第3の折り代部が、側壁とタブ部との間の境界部分に設けられ、タブ部の上端部に、該タブ部を第3の折り代部に沿って花瓶の内側に向かって折り曲げたときに簡易型花瓶の上面の略中央部分に開口部を形成する切り欠き部が形成されていることが好ましい。切り欠き部は、略半円形状、略半楕円形状、又は細長いスロット形状とすることができる。この開口部は可変とすることができる。
上記簡易型花瓶は、比較的軟質の、例えば塩化ビニールフィルムのような防水性の合成樹脂から構成することができる。簡易型花瓶は、射出成形してもよい。また、底部と側壁とを別体として形成し、底部と側壁、および/または側壁とそれに隣接する側壁が、シーラーを用いた熱圧着法により互いに水密に溶着されることで構成されてもよい。また、簡易型花瓶を、防水処理を施されたラミネート紙から作ることも可能である。
また、上記簡易型花瓶には、文字、図形、記号もしくは模様又はこれらの組み合わせである種々の図柄を印刷されていてもよい。
上記構成によれば、花瓶は、第1及び第2の折り代部に沿ってコンパクトに折りたたみ可能に構成されているので、花束とともに携帯し、病院等の訪問先へ持参することができるという効果を奏する。また、タブ部を花瓶の内側に向かって折り曲げたとき、切り欠き部により開口部が花瓶の略中央部分に形成され、この開口部に切り花の茎部を通すことができるので、花束が斜めにならないように、適切な位置にバランスよく花を配置することが可能となる。
この花瓶は、軽量で防水性がありカラーバリエーションが豊富な軟質塩化ビニール等の合成樹脂またはラミネート紙で作られるので、素材、デザイン、形状に優れ、携帯に便利で強度も強く、独創的なあらゆる色・デザインで提供することが可能となる。また、射出成形または底部及び側壁を水密に溶着することで花瓶を形成することにより、水漏れの心配がない簡易型花瓶を提供することが可能となる。
また、簡易型花瓶には、文字、図形、記号もしくは模様又はこれらの組み合わせである種々の図柄を印刷することで、企業、店舗、商品の販促品としても広く利用することができる。
以下、図面を参照して本考案の実施形態について説明する。
図1は本考案の一実施態様に係る、折りたたまれた状態にある簡易型花瓶の外観図である。後述するように、本考案にかかる簡易型花瓶1は略平坦に折りたたみ可能であり、図1に示した状態で、あるいは更に長手方向に少なくとも1回折り曲げあるいは丸めたコンパクトな状態で、小型のポリエチレン袋等の収納袋(不図示)に収納して販売、配布し、花束と共に携帯することができる。
図1は本考案の一実施態様に係る、折りたたまれた状態にある簡易型花瓶の外観図である。後述するように、本考案にかかる簡易型花瓶1は略平坦に折りたたみ可能であり、図1に示した状態で、あるいは更に長手方向に少なくとも1回折り曲げあるいは丸めたコンパクトな状態で、小型のポリエチレン袋等の収納袋(不図示)に収納して販売、配布し、花束と共に携帯することができる。
図2は図1に示した簡易型花瓶の使用時の形態を示す外観斜視図である。
簡易型花瓶1は、底部2と、側壁3とから主に構成される。本実施形態では、花瓶1は、その底部2が略正方形形状を有しており、底部2の4辺それぞれから上方に向かって立ち上がるように台形形状の側壁3a〜3dが設けられた、全体として四角錐台形状に形成されている。花瓶1の安定性のため、側壁3の上端部は、下端部と比較して幅狭に形成されている。
簡易型花瓶1は、底部2と、側壁3とから主に構成される。本実施形態では、花瓶1は、その底部2が略正方形形状を有しており、底部2の4辺それぞれから上方に向かって立ち上がるように台形形状の側壁3a〜3dが設けられた、全体として四角錐台形状に形成されている。花瓶1の安定性のため、側壁3の上端部は、下端部と比較して幅狭に形成されている。
底部2及び側壁3は、例えば比較的軟質のポリ塩化ビニルフィルムやポリマー樹脂等の合成樹脂、または防水処理を施されたラミネート上質紙といった、比較的軽量であり、比較的軟質で、防水性のある、熱圧着可能なシート状の材料で形成されている。従って、本実施形態に係る簡易型花瓶は、フィルム状の材料を正方形形状または台形形状に切断して底部2及び側壁3a〜3dをそれぞれ別体として作成し、底部2及び各側壁3a〜3dの下端部を、例えばシーラー(熱圧着機)により花瓶1の外側から熱的に互いに溶着することができる。同様に、互いに隣接する側壁間も、その側端部において、花瓶1の外側からシーラーにより互いに溶着することができる。このようにして、底部と側壁との間、及び隣接する側壁間は、互いに水密に接着される。底部2と側壁3a〜3dとの間の接合部分、及び隣接する側壁間の接合部分を、外側から熱圧着機を用いて溶着することで、底部2と側壁3a〜3dとの間、および隣接する側壁間の接着と同時に、各接合部分を外側に山折りするための第1の折り代部4aを形成することができる。
図2に示すように、一対の向かい合う側壁3a、3cには、第2の折り代部4が形成されている。第2の折り代部4は、例えばシーラー熱圧着機により型押し線として形成される。
従って、底部2と側壁3a〜3dとの間、及び隣接する側壁間に設けられた第1の折り代部4aを山折りし、両側壁3a、3cを第2の折り代部4において内側へ谷折りし、且つ、側壁3dを横方向ライン9に沿って谷折りすることで、図1に示す状態に、花瓶1を折りたたむことができる。折りたたみ易さのために、上記第2の折り代部4と同様の手法により側壁3dのライン9部分に更なる折り代部を形成してもよい。
使用時は、図2に示すように水を(例えば図2に示す水注入線10のあたりまで)注入することができる。注入される水の量が例えば1.5リットル〜2.5リットルである場合は、その花瓶の全体としての重さは1.5キログラム〜2.5キログラムとなり、花束を保持するのに十分な重量を得ることができる。また、簡易型花瓶1自体は軟性の撓みやすい材質で作られているが、折り目部分はシーラーによる熱圧着方式で形成されるので、内側から外側へ向かう水の圧力により花瓶1の形状の歪みを防止することができ、常に安定した形状の花瓶としての強度を維持することができる。
各側壁3には、その上端部から伸長するタブ部5が、各側壁3と一体的に設けられており、タブ部5の上端部6には略半円形の切り欠き部7が形成されている。側壁3とタブ部5との間には第3の折り代部8が設けられている。第3の折り代部8は、例えばシーラー熱圧着機による型押し線として形成される。隣接するタブ部5間は接着されておらず、従って、図2のような簡易型花瓶の使用時には、各タブ部5を花瓶1の内側へ折り曲げることができる。
図3は、タブ部5を折り曲げたときの、簡易型花瓶1の状態を示す部分斜視図である。タブ部5を内側へ折り曲げると、花瓶1の上面は、切り欠き部7により形成される開口部11以外の部分がタブ部5によって閉ざされた状態となる。タブ部5の位置を上下に動かして側壁3に対するタブ部5の折り曲げ角度を調節することにより、開口部11の大きさを広げたり狭めたりすることができる。これにより、花束の茎部分の太さに合わせて開口部11の大きさを変化させることができる。従って、花束の太さに関わらず、花束が斜めにならないように、簡易型花瓶1の中央部分に、バランスよく花束を配置することが可能となる。また、花を花瓶1の中央部分に配置できるので、生けられた花が花瓶の側壁3にもたれかかって花瓶1を変形させ、花が倒れたり、水がこぼれたりすることを防止することもできる。
なお、図2に示した例では、タブ部5の両側縁部は側壁3の長手方向に伸びる両側縁部に対して角度をつけずに伸長するように形成されているが、タブ部5を内側へ折り曲げたときに隣接するタブ部と重なる部分が少なくなるように、タブ部5の両側縁部を、側壁の両側縁部に対して内側へ角度をつけて形成するようにしてもよい。また、タブ部5の切り欠き部7の形状は半円形状に限られるものではなく、半楕円形状、スロット形状など、内側に向かって複数のタブ部5を折り曲げたときに花瓶1の上面の略中心部分に開口を形成することができる形状であればよい。タブ部5を折り曲げたときに形成される開口部11の形状は、図3に示したような略円形である必要はなく、開口部11により花束を花瓶の略中心へ保持することができればよい。
なお、本考案に係る簡易型花瓶は、その表面に、文字、図形、記号もしくは模様又はこれらの組み合わせである種々の図柄を印刷することができる。印刷には、当業者に公知のいかなる手法を用いても良い。たとえば、凸版製版工程、平板(平凸版)製版工程、グラビア製版工程、箔押し印刷、または素材自体に着色する等の手法により、簡易型花瓶の表面に様々な表示を行うことができる。このような簡易型花瓶に様々な図柄、例えば商品名、店舗名、キャラクター、スローガン等を印刷することにより、大きな宣伝、広告効果が得られる。本考案の簡易型花瓶は、花屋、日用品店、オフィス、ホテル、学校、劇場、一般家庭等で利用でき、長時間人目に触れることが多いので、その宣伝、広告効果は顕著である。また、簡易型花瓶を折りたたんだ状態を収容するパッケージ自体にも種々の図柄を印刷して、更に宣伝・広告効果を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、簡易型花瓶1は、第1の折り代部4aおよび第2の折り代部4に沿ってコンパクトに折りたたむことができるので、花束とともに携帯し、病院等の訪問先へ容易に持参することができるという優れた効果を奏する。
また、タブ部5を花瓶の内側に折り曲げたとき、切り欠き部7により形成される開口部11に切り花の茎部を通すことができるので、花束が斜めにならないように、適切な位置にバランスよく花を配置することが可能となる。また、開口部11の大きさを可変としたので、どのような大きさの花束にも本簡易型花瓶を適用することができる。
なお、本実施形態では、底部が正方形形状の場合について説明したが、本考案の簡易型花瓶はこれに限定されるものではなく、正三角形、正五角形等の多角形等の様々な形状を採用することができる。例えば底部が正三角形形状の場合、花瓶1は3つの側壁を備え、3つの側壁のうちの1つに、その側壁を内側へ折り込むための折り代部を形成するとともに、底部の各頂点から向かい合う辺へ下ろす垂線に沿って底部を内側へ折り込むための折り代部を設けることで、上述した四角錐体形状の花瓶と同様に、略平面状に花瓶を折りたたむことが可能となる。
また、本実施形態では、底部2および側壁3a〜3dをそれぞれ別体として作成し、これらを熱圧着法により互いに溶着することで簡易型花瓶を形成したが、本発明の簡易型花瓶はこれ以外の様々な手法によって形成可能である。例えば、射出成形により、花瓶全体を一体的に形成することも可能であることはいうまでもない。
1 簡易型花瓶
2 底部
3(3a〜3d) 側壁
4 第2の折り代部
4a 第1の折り代部
5 タブ部
7 切り欠き部
8 第3の折り代部
2 底部
3(3a〜3d) 側壁
4 第2の折り代部
4a 第1の折り代部
5 タブ部
7 切り欠き部
8 第3の折り代部
Claims (10)
- 多角形形状を有する底部と、前記底部から伸長する複数の側壁とを備え、
前記隣接する側壁間の境界部分及び前記底部と前記側壁との間の境界部分が、それぞれ外側に山折りするための第1の折り代部を有し、
前記複数の側壁のうちの少なくとも1つが、該側壁を内側へ折り込むための第2の折り代部を有する
ことを特徴とする、折りたたみ可能な簡易型花瓶。 - 前記側壁の上端部から伸長するタブ部を有し、
前記タブ部を前記側壁に対して前記花瓶の内側に向かって折り曲げ可能とする第3の折り代部が、前記側壁と前記タブ部との間の境界部分に設けられ、
前記簡易型花瓶を折りたたまれた状態から使用状態へ組み立て、且つ前記タブ部を前記第3の折り代部に沿って前記花瓶の内側に向かって折り曲げたときに前記簡易型花瓶の上面の略中央部分に開口部を形成する切り欠き部が、前記タブ部の上端部に形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載の簡易型花瓶。 - 前記切り欠き部は、略半円形状、略半楕円形状、又は細長いスロット形状であることを特徴とする、請求項2記載の簡易型花瓶。
- 前記開口部の大きさが可変であることを特徴とする、請求項2又は3記載の簡易型花瓶。
- 比較的軟質の、防水性の合成樹脂から作られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の簡易型花瓶。
- 比較的軟質の塩化ビニールフィルムから作られることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項記載の簡易型花瓶。
- 前記花瓶が射出成形されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項記載の簡易型花瓶。
- 前記底部及び前記複数の側壁がそれぞれ別体に形成され、
前記底部と前記側壁とがシーラーを用いた熱圧着法により水密に溶着され、また、前記側壁とその側壁に隣接する側壁とがシーラーを用いた熱圧着法により水密に溶着されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項記載の簡易型花瓶。 - 防水処理を施されたラミネート紙から作られることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項記載の簡易型花瓶。
- 文字、図形、記号もしくは模様又はこれらの組み合わせである種々の図柄が印刷されている、請求項1乃至9のいずれか1項記載の簡易型花瓶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000298U JP3110027U (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 簡易型花瓶 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005000298U JP3110027U (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 簡易型花瓶 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3110027U true JP3110027U (ja) | 2005-06-09 |
Family
ID=43272587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005000298U Expired - Lifetime JP3110027U (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 簡易型花瓶 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3110027U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019080762A (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-30 | 共同紙工株式会社 | 花瓶用袋体、及び袋体の使用方法 |
-
2005
- 2005-01-26 JP JP2005000298U patent/JP3110027U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019080762A (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-30 | 共同紙工株式会社 | 花瓶用袋体、及び袋体の使用方法 |
JP7471047B2 (ja) | 2017-10-31 | 2024-04-19 | ジオパック株式会社 | 袋体の使用方法 |
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