JP3109844B2 - 自動販売機用コーヒーフィルター - Google Patents

自動販売機用コーヒーフィルター

Info

Publication number
JP3109844B2
JP3109844B2 JP03036909A JP3690991A JP3109844B2 JP 3109844 B2 JP3109844 B2 JP 3109844B2 JP 03036909 A JP03036909 A JP 03036909A JP 3690991 A JP3690991 A JP 3690991A JP 3109844 B2 JP3109844 B2 JP 3109844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
coffee
nonwoven fabric
denier
fiber fusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03036909A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04256408A (ja
Inventor
洋 辻
嘉一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanaka Industry Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Yamanaka Industry Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamanaka Industry Co Ltd, Kuraray Co Ltd filed Critical Yamanaka Industry Co Ltd
Priority to JP03036909A priority Critical patent/JP3109844B2/ja
Publication of JPH04256408A publication Critical patent/JPH04256408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3109844B2 publication Critical patent/JP3109844B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーヒーの自動販売機に
使用するフィルターに関するもので、更に詳しく述べる
と、コーヒー微粉末や油脂分が漏出せず、極めて短時間
に清澄なコーヒーをろ過することが出来るコーヒーフィ
ルターである。
【0002】
【従来の技術】最近コーヒーの自動販売機が広く普及
し、到るところに設置されている。自動販売機はコイン
が投入されるとコーヒーの抽出筒に一定量のコーヒー粉
末と熱湯が注入され、筒内で抽出されたコーヒー液がそ
の底部のフィルターでろ過されて紙あるいはプラスチッ
クのカップに入る構造になっている。しかも抽出液のろ
過は抽出筒に圧力をかける等の方法で、コーヒー液が極
めて短時間に調製される点に特徴がある。
【0003】従来、自動販売機で使用されているフィル
ターは殆どペーパーフィルターで、ロール巻きにして取
り付けられ、順次送り出され、コーヒーを抽出すると
き、一回毎にペーパーフィルターの新しい部分が抽出筒
の底部に密着するように供給され、使用済のフィルター
は送りロールを経て廃棄される。
【0004】ペーパーフィルターは乾燥時の強度はかな
り高いが、素材が紙であるから湿潤時にはかなり強度が
低下する。従って、コーヒーを抽出した時コーヒーをろ
過した部分は濡れて、長時間そのまま放置され場合は
次第に濡れた部分が広がる。濡れた部分が広がった状態
で送りロールで引っ張られたときには、ペーパーフィル
ターの湿潤強度が低下しているため切断し、トラブルの
原因となる。
【0005】また、コーヒーの抽出時には約95℃の熱湯
が使用されるため、自動販売機の内部は常に湿度が高い
雰囲気になっている。従って、ペーパーフィルターの濡
れた部分が広がり、送りロール等周辺部分にコーヒー液
及び油脂が付着し黴が発生して機内が不衛生な状態にな
ることがしばしばある。
【0006】その他、高温のコーヒーをペーパーフィル
ターでろ過するためコーヒーに紙の臭いがつくこと、更
にはコーヒーの微粉末や油脂が液中に漏れだし、強い苦
味等の原因となってコーヒーの風味を害する等の欠点が
指摘されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は湿潤強度が高
く且つ濡れが広がらないフィルターを使用することによ
り、フィルターの切断トラブルを防止すると共に、ろ過
抵抗が低く、またコーヒーの微粉末や油脂がろ液中に漏
れだして、強い苦味等コーヒーの風味を害することがな
いフィルターを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は従来のフィ
ルターが有する親水性を排除して疎水性にして、極細繊
維の不織布の高い湿潤強度と優れたろ過性能を利用する
と共に、更に不織布の一部に設けた連続した線状の繊維
融着域によって、隣接した多数の小区域のフィルター領
域を形成させることにより、濡れの拡散を防止してフィ
ルターの強度を向上させることを認め、本発明に到達し
た。
【0009】すなわち、熱可塑性及び疎水性を有する有
機ポリマーで、繊度 0.2デニール以下の超極細繊維から
る目付3〜25g/m 2 の不織布で、少なくともその一部
設けた連続した線状の繊維融着域によって、隣接した
多数の小区域のフィルター領域を形成させた平面状フィ
ルターからなる、自動販売機用コーヒーのロール状
ィルターである。更に、熱可塑性及び疎水性を有する有
機ポリマーよりなり、繊度 0.2デニール以下の超極細繊
維からなる少なくとも1枚の不織布と、繊度 0.2 デニ
ール以上の疎水性繊維からなる少なくとも1枚の支持用
不織布との複合不織布で、その一部に設けた連続した線
状の繊維融着域によって、隣接した多数の小区域のフィ
ルター領域を形成させた平面状フィルターからなる、自
動販売機用コーヒーのロール状フィルターも本発明に
含まれている。
【0010】以下本発明について詳しく説明する。
【0011】本発明のフィルターにおいてろ過材として
機能する不織布は、熱可塑性及び疎水性を有する有機ポ
リマーよりなり、繊度0.2 デニール以下の超極細繊維か
らなる不織布である。熱可塑性及び疎水性を有する有機
ポリマーより作られ、繊維の形状を有するものであれ
ば、格別な限定は無く使用出来る。一般に、ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維はこの用
途に適しており、特に、ポリオレフィン繊維、例えば、
ポリプロピレン繊維またはポリエチレン繊維は好まし
い。
【0012】繊維は長繊維または短繊維のいずれでもよ
いが、短繊維の場合は例えば、長さ30〜300 mmの繊維が
使用出来る。
【0013】本発明では繊度0.2 デニール以下の超極細
繊維を使用する必要がある。超極細繊維で形成された不
織布は、その組織内に集積交絡している繊維の間の毛細
管構造が発達しているため、通水または透水が容易で、
またろ過面積が大きいためろ過機能が優れている。従っ
て、コーヒーの微粉末が漏出しにくく、また液中に抽出
された油脂分が吸着除去されるため、ろ液は清澄なコー
ヒーとなる。
【0014】これらのろ過特性は一般に繊度が細くなる
程向上する。従って、好ましくは、0.1 デニール以下、
より好ましくは、0.005 〜0.08デニール、更に好ましく
は0.01〜0.04デニールである。
【0015】繊度0.2 デニール以下の超極細繊維は、ポ
リマー溶融体を高速気流中に吐出して細流化し、冷却個
化して紡糸する方法(メルトブロー法)、2成分のポリ
マーを混合紡糸した後、一方の成分を溶解除去して超極
細繊維を得る方法、或いはポリマーのスリットテープの
フィブリル化等により得られる。しかし、これらの中、
メルトブロー法で作られた繊維は繊度が細く均一である
から、これを使用した不織布は自動販売機で、加圧した
高速ろ過用に使用しても、ろ過抵抗が低くコーヒーの微
粒子の漏出が少ない。また繊維表面が疎水性のため液中
に抽出された油脂が吸着除去される。
【0016】従来コーヒーの自動販売機に使用されてい
たペーパーフィルターの繊維の太さは本発明のフィルタ
ーに使用されている繊維より一般に太く且つ不均一であ
り、また湿潤状態ではフィルターが或る程度膨潤するた
め、ろ過特性が阻害される。従って、ろ過速度が遅く、
コーヒーの微粉末がろ液に混入し、またセルローズ繊維
は油脂を吸着しないため、ろ液の液面に油脂が浮くのは
避けられなかった。また高温でペーパーフィルターを通
すためコーヒーに若干紙の臭いが付着して風味を阻害す
る要因になっていた。
【0017】これに較べてメルトブロー法で得られた超
極細繊維を使用した本発明のろ過層は、繊維が細く、組
織の均整度が高いのみでなく、フィルター内部の空隙が
ペーパーより遙かに多いため、実質的なろ過面積が大き
くなり、目詰りも起こり難い。メルトブロー不織布フィ
ルター内部の空隙が大きいことは水銀ポロシメーターに
よる空隙容積の測定の結果からも認められる。またペー
パーと異なり熱湯に浸漬しても臭いがコーヒーに付くこ
ともない。
【0018】更に自動販売機は特に短時間で抽出するこ
とが要求されるため、コーヒー粉末は出来るだけ細かく
することが要求されるが、目詰りが起こり難い本発明の
フィルターはこの点でも優れている。その結果、コーヒ
ーの微粉末のろ液への混入及び、ろ液の液面に油脂が浮
くことがなく、自動販売機に使用するために、従来のペ
ーパーフィルターと較べて多くの優れた特徴を有するこ
とが認められる。
【0019】コーヒーマニアが好む最も美味しいコーヒ
ーの入れ方は、荒挽きネルドリップ方式として知られて
いるが、コーヒー中に微粉末の混入や、コーヒーの表面
に油脂が浮くようなことがない入れ方で、本発明のフィ
ルターのろ過特性と一致している。
【0020】熱可塑性を有する超極細繊維の不織布は、
乾式及び湿式不織布製造法或いはこれらの複合方法のい
ずれによって形成されたものでもよい。不織布は0.03〜
0.2mmの厚さを有し、且つ3〜25g/m2の目付を有する
ものが好ましく、特に0.03〜0.12mmの厚さと、5〜15g
/m2 の目付を有するものがより好ましい。不織布は一
般に均一な厚さ、繊維組織及び密度を有するものがフィ
ルターに適している。
【0021】本発明のフィルターは超極細繊維からなる
不織布の他、繊度0.2 デニール以上の熱可塑性有機繊維
からなる少なくとも1枚の不織布と複合させたものでも
よい。これはろ過層として使用される超極細短繊維から
なる不織布と複合して、その機械的性質を補強するため
の支持層として使用されるものである。熱可塑性有機繊
維は上記の超極細繊維の材質と同様に、熱可塑性及び疎
水性を有する有機ポリマーで、繊維の形状を有するもの
であれば、格別な限定は無く使用出来る。また積層体を
形成させるためには、超極細繊維が融着する条件で、太
デニール繊維も融着するものであることが好ましい。例
えば、ポリアミド、ポリエステルおよびポリオレフィン
繊維が好ましい。
【0022】繊度は0.2 デニール以上、好ましくは0.5
〜6デニール、より好ましくは1〜3デニール、例えば
1.5 デニールである。また繊維は長繊維でもよく、短繊
維でもよい。不織布の目付は、5〜25g/m2 、好まし
くは、8〜15g/m2 の目付を有するものである。
【0023】本発明者等は先に特願平2−115191
号にて、コーヒーバッグ及びバッグ用不織布の発明を行
った。該発明ではコーヒーバッグ内で抽出されたコーヒ
ー液はバッグでろ過されるが、その振とう状態はせいぜ
い手による上下運動程度である。しかし、自動販売機は
極めて短時間にろ過する必要があるため、加圧または減
圧による圧力差を利用した強制ろ過方式である。また一
巻のロール状のフィルターにより順次ろ過を行うため、
その湿潤強度と疎水性はより高度のものが必要となる。
これらの構成及び機能の面で本発明と先発明とは大きく
異なっている。
【0024】本発明のフィルターは、ろ過層となる少な
くとも1枚の超極細短繊維からなる不織布と支持層とな
る少なくとも1枚の熱可塑性有機繊維からなる不織布の
複合材とすることが出来る。また、ろ過層となる不織布
と支持層となる不織布の一方または両方が複数枚で構成
されていてもよい。
【0025】本発明のフィルターが、ろ過層と支持用不
織布の複合材である場合は、その一部に繊維融着域を形
成せしめる必要がある。ここで繊維融着域とはろ過層及
び支持層の不織布内部の集積交絡している繊維が溶融接
着して一体となった構造を言う。従って繊維融着域を形
成させることによって、複数層を一体に複合することが
出来る。該融着域により、コーヒーの抽出時フィルター
の内部に熱湯が浸透したとき、熱湯が過度に不織布上に
広がるのを防止し、不織布中の短繊維の移動、脱落、ま
たは不織布の収縮、伸長等の寸法変化が繊維融着域によ
って抑制され、ろ過むらによるコーヒー微粉末や油脂の
漏出を防止すると共に、フィルターシートの強度及び寸
法安定性を向上させる機能も有している。
【0026】本発明に使用する複合不織布の合計目付量
は8〜50g/m2 、その合計厚さは0.03〜0.3mm 程度で
ある。
【0027】繊維融着域はフィルターの表面に連続した
線状に設ける必要がある。線状の繊維融着域によって周
囲が完全に包囲された小区域のフィルター領域が、多数
隣接して形成される。繊維融着域は例えば格子状或いは
一定の間隔で二つの方向に配置された多数の斜線状に設
けれ、フィルターが多数の矩形または菱形の小区域に分
けられている。これらの小区域のフィルターに含浸され
たコーヒー液は、その区域の縁に沿って連続した線状に
設けられている繊維融着域によって、その区域外への浸
透・拡散が阻止される
【0028】また本発明のフィルターが超極細繊維不織
布のみである場合は、該不織布のみでは強度が充分でな
い。かかる場合には、該繊維融着域が不織布の補強構造
としても作用するため重要な構成である。この場合の繊
維融着域は、連続した多数の小さい小区域を構成する構
造が好ましい。この形状については図に基づき説明す
る。
【0029】コーヒーの自動販売機に使用されているフ
ィルターは帯状で供給されるが、コーヒーのろ過に使用
される部分は抽出筒の底部に接触する円形部分のみであ
る。従って、その円形の周辺の部分はコーヒーのろ過に
は全く使用されない。本発明のフィルターの表面には繊
維融着域が連続した線状に設けられ、線状の繊維融着域
によって周囲が完全に包囲された小区域のフィルター領
域が、多数隣接して形成されている。繊維融着域が隣接
した多数の小区域を構成するとは、フィルターの表面に
多数の線状の繊維融着域が形成され、これらの線状の融
着域の間が多数の小部分に区画されていることを言う。
繊維融着域がかかる形状を有する場合には、多数の小区
域の中ろ過の際コーヒー液と接触するのは円形のろ過部
分と接触する小区画だけに限られる。
【0030】不織布積層体の繊維融着域は熱融着によ
り、毛細管構造が失われるため、ろ過層及び支持層内部
の水は、繊維融着域の内部に浸透することが出来ない。
従って、ろ過部分がいづれかの連続した繊維融着域によ
って閉じ込められていれば、コーヒーをろ過した時ろ過
部分に含浸されたコーヒー液がその周囲に浸透して行く
が、繊維融着域に阻止されそれを越えて拡散することは
ない。すなわち、コーヒー液が拡散するのは繊維融着域
によって閉じ込められている範囲内のみである。本発明
に使用する超極細短繊維及び熱可塑性有機繊維は共に疎
水性であり、繊維融着域の機能と相まってコーヒー液の
浸透は完全に阻止される。
【0031】ペーパーフィルターを使用した時は、コー
ヒー液やそれに含まれている油脂がろ過部分の周囲に浸
透し、フィルターの送りロールやフィルターガイド等に
付着し、内部の湿潤な雰囲気と相まって、黴が発生し、
しばしば大きな問題となっている。ペーパーフィルター
の主成分は非熱可塑性のセルローズ繊維であるからフィ
ルターに繊維融着域を設けて、コーヒー液の浸透を防止
することは出来ない。
【0032】本発明のフィルターにろ過部分を閉じ込め
るように繊維融着域を配置すれば、その外部にコーヒー
液が浸透することはないので、このようなトラブルは完
全に防止できる。
【0033】繊維融着域は不織布をカレンダーによって
熱処理することにより生成させることが出来る。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
【0035】図1はコーヒー自動販売機の内部における
フィルターの作動を示すための正面図であり、図2はそ
の平面図である。
【0036】コーヒーの抽出筒1は底部がない円筒形
で、その底部は直接フィルター2に接触している。フィ
ルター2は金網3によって支持されている。またフィル
ター2の下にはコーヒー受器4が設置され、受器はカッ
プ5に接続されている。
【0037】自動販売機にコインが投入されると、抽出
筒1に一定量のコーヒー粉末及び約95℃の熱湯が注入さ
れ、攪拌されてコーヒーが抽出される。抽出されたコー
ヒーはフィルター2 でろ過され、金網3を通ってコーヒ
ー受器4に入り、更にカップ5に入り、注文者により外
部に取り出されるようになっている。
【0038】フィルターはフィルターの送りロール8の
駆動力により、フィルターロール6から送り出され、ガ
イドロール7を経て、2の位置でコーヒーのろ過用に使
用された後、送りロール8を通って、使用済フィルター
受器9の中に入る。
【0039】尚フィルターロールは通常幅90mm、直径
100mm 位のロールに巻かれている。抽出筒は直径約70mm
で、コーヒーカップ1杯毎にフィルターは約100mm 送ら
れるようになっている。従って、ろ過部分に含浸された
コーヒー液は時間の経過と共にその周囲に拡散してゆく
が、フィルターの表面は繊維融着域によって多数の小区
域のフィルター領域に区画されているため、含浸された
コーヒー液がその小区域外へ浸透・拡散することが阻止
されている
【0040】(実施例1、2)実施例1及び2の不織布
フィルターの繊維融着域の配置をそれぞれ図3及び図4
に示す。ろ過後コーヒー液が拡散した時最も汚れ易いの
はフィルター送りロールであるが、図3では不織布の長
さ方向に走っている繊維融着域により液の拡散が阻止さ
れるため、フィルター送りロールを汚すことはない。ま
た紙の幅方向に一定の間隔で繊維融着域が設けられてい
るため拡散液はフィルターガイドにも達せず、従って、
内部の機器の汚れは完全に防止でき、従って、黴の発生
が防止出来る。繊維融着域の間隔はどの部分でろ過され
ても、拡散液が送りロールやフィルターガイドに達しな
いように配置されている。
【0041】図4では繊維融着域が一定の間隔で二つの
方向に配置された多数の斜線状に設けれ、フィルターが
多数の菱形の区画に分けられている。この場合もフィル
ターのどの部分でろ過されても、拡散液が送りロールや
フィルターガイドに達しないように繊維融着域が配置さ
れている。
【0042】複合材の構成はいずれも0.04デニールのポ
リプロピレンのメルトブロー繊維からなる目付量5g/
2 の不織布と、1.5デニールのポリエチレン及びポリ
エチレンテレフタレートまたはポリプロピレンの複合繊
維からなる目付量15g/m2 の不織布の積層体である。
【0043】不織布の組成及び、縦、横の湿潤強度及び
伸度を表1に示す。また上記に示した実際の自動販売機
でコーヒーを抽出した場合の、コーヒー液中に混入した
微粉末の有無、コーヒーの表面に浮く油脂の有無につい
て試験した。
【0044】その結果を表2に示す。
【0045】(実施例3)0.04デニールのポリプロピレ
ンのメルトブロー繊維からなる目付量9g/m2 の不織
布と、1.5 デニールのポリエチレンとポリエチレンテレ
フタレートの複合繊維からなる目付量13g/m2 の不織
布の複合材で、繊維融着域は実施例2と同じ配置を有す
るものを使用した。
【0046】実施例1と同様な試験を行い、その結果を
表1及び表2に示す。
【0047】(実施例4) 0.03デニールのポリプロピレンメルトブロー繊維か
らなる目付25g/m 不織布を、加圧熱処理して強
力を向上せしめたもので、繊維融着域は実施例1と同じ
配置を有するものを使用した。
【0048】実施例1と同様な試験を行い、その結果を
表1及び表2に示す。
【0049】(比較例1)目付量24.6g/m2 のペーパ
ーフィルターについて、実施例1と同様な試験をした。
その結果を表1及び表2に示す。
【表1】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の超極細繊維不織布からなるろ過
層及びその支持層との複合材でつくられたフィルター
コーヒー自動販売機に使用した場合、均整度が高い超極
細繊維により、ろ過速度が速く、コーヒーの微粉末や油
脂の漏出が少なく清澄でマイルドな味のコーヒーが得ら
れる。
【0051】また、コーヒーの自動販売機でしばしばフ
ィルターの切断トラブル、内部で黴の発生等が起こる
が、本発明のフィルターは疎水性であるから湿潤強度が
高く、また繊維融着域を設けることにより、フィルター
に含浸されたコーヒー液の拡散を防止され、このような
トラブルを起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコーヒー自動販売機の内部におけるフ
ィルターの作動を示すための正面図である。
【図2】本発明のコーヒー自動販売機の内部におけるフ
ィルターの作動を示すための平面図である。
【符号の説明】
1 コーヒー抽出筒 2 フィルターのろ過部分 3 金網 4 コーヒー受器 5 カップ 6 フィルターロール 7 フィルターガイド 8 フィルター送りロール 9 使用済フィルター受器
【図3】本発明の一態様である不織布複合材フィルター
の繊維融着域の配置を示す。
【図4】本発明の一態様である不織布複合材フィルター
の繊維融着域の配置を示す。
【符号の説明】
10 不織布(複合)フィルター 11 繊維融着域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/16 A47J 31/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性及び疎水性を有する有機ポリマ
    ーで、繊度 0.2デニール以下の超極細繊維からなる目付
    3〜25g/m2 の不織布で、少なくともその一部に設けた
    連続した線状の繊維融着域によって、隣接した多数の小
    区域のフィルター領域を形成させた平面状フィルターか
    らなる、自動販売機用コーヒーのロール状フィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】 熱可塑性及び疎水性を有する有機ポリマ
    ーよりなり、繊度0.2デニール以下の超極細繊維からな
    る少なくとも1枚の不織布と、繊度0.2 デニール以上の
    疎水性繊維からなる少なくとも1枚の支持用不織布との
    複合不織布で、その一部に設けた連続した線状の繊維融
    着域によって、隣接した多数の小区域のフィルター領域
    を形成させた平面状フィルターからなる、自動販売機用
    コーヒーのロール状フィルター。
JP03036909A 1991-02-05 1991-02-05 自動販売機用コーヒーフィルター Expired - Fee Related JP3109844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03036909A JP3109844B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 自動販売機用コーヒーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03036909A JP3109844B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 自動販売機用コーヒーフィルター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04256408A JPH04256408A (ja) 1992-09-11
JP3109844B2 true JP3109844B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=12482907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03036909A Expired - Fee Related JP3109844B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 自動販売機用コーヒーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3109844B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101843108B1 (ko) * 2017-04-04 2018-03-28 경기도 여주시(농업기술센터장) 맞춤형 액비 제조기

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101843108B1 (ko) * 2017-04-04 2018-03-28 경기도 여주시(농업기술센터장) 맞춤형 액비 제조기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04256408A (ja) 1992-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3137979B2 (ja) 血液フィルタ及び濾過方法
KR970000365B1 (ko) 측로 개구부가 구비된 여과 시이트를 이용한 유연성 필터 부재
KR0134768B1 (ko) 커피필터재 및 커피필터백
EP0729375B1 (en) Nonwoven filter media
JPH1190135A (ja) プリーツフィルター
US4371441A (en) Process and apparatus for the separation of immiscible liquid mixtures
JP4083951B2 (ja) 筒状フィルタ
JP3109844B2 (ja) 自動販売機用コーヒーフィルター
DE29924781U1 (de) Staubsaugerbeutel und verbesserter Staubsaugerbeutel
JP2001321620A (ja) 筒状フィルタ
JP4431457B2 (ja) 吸水性シート及びその製造方法
JP2001096110A (ja) 筒状フィルタ
JPH0518614U (ja) カートリツジフイルター
JP2001327815A (ja) 筒状フィルタ
JPH11165010A (ja) 筒状フィルタ
JP4464433B2 (ja) 筒状フィルタ
JP4073150B2 (ja) 筒状フィルタ
JP2974340B2 (ja) 衛生用品の表面材
JP4464434B2 (ja) 筒状フィルタ
JPH052715U (ja) カートリツジフイルター
KR950001973B1 (ko) 자동차 공기청정기용 여재 및 그 제조방법
JP4519674B2 (ja) 濾過材及びそれを用いた筒状フィルタ
DE2621592B2 (de) Verfahren zum Herstellen eines Feinfilters für die Zuckerherstellung
JP3677367B2 (ja) 筒状フィルタ
JPH04131413U (ja) カートリツジフイルター

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees