JP3108458U - 真空保存箱の内部固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性嚢が保存物を挟持固定し、保存物のぐらつきによる損壊を防止できる真空保存箱の内部固定構造の提供。
【解決手段】保存箱の内部に内部に気体が充填され且つ密閉された複数の弾性嚢が置かれ、保存箱は蓋体と箱体が組み合わされてなり、箱体が収容空間を具え、且つ蓋体が該箱体を緊密に密封できる。また保存箱は保存箱の収容空間を減圧して真空とすることのできる減圧装置を具え、保存箱の収容空間は保存物を放置するのに供される。ボイルの法則により、定量気体が定温の時、その体積と圧力の間は反比例の関係を呈し、PV=K(そのうちPは圧力、Vは体積、Kは定数)の公式で示される。これにより減圧装置が減圧開始する時、弾性嚢の体積は保存箱の収容空間の圧力の減少に伴い大きくなる。
【選択図】図2

Description

本考案は一種の真空保存箱の内部固定構造に係り、特に、気圧変化を利用して密閉され且つ気体が充填された弾性嚢の体積を大きくしてその変形可能な特性により保存物を挟持させる内部固定構造に関する。
湿気防止、カビ防止及び腐蝕防止の技術は、人々の日常生活に不可欠であり、現在最も簡便で且つ安全な技術として図1に示されるような真空保存箱がある。それは、保存物を真空保存箱(1)内部の真空に減圧された収容空間(13)に放置するものであり、減圧装置(2)により収容空間の気体を排出し、保存箱(1)内部の収容空間の気圧を下げ、保存物をほぼ真空の環境内に置き、保存箱(1)内の相対湿度を下げて保存物の湿気防止、カビ防止及び腐蝕防止を行ない長期保存を可能とする。
以上の技術は人々が食品、楽器、電子設備、光学設備及びその他の湿気防止が必要な物品の保存に広く使用されており、この周知の技術は保存物の湿気による損壊、カビによる変質及び腐蝕を防止できるが、保存物が保存箱(1)内に置かれているため、使用者が保存箱(1)を移動させる時、該保存箱(1)内の保存物が保存箱(1)と相互に衝突して損壊することがある。この現象を防止するため、保存箱(1)に保存物の形状により軟性のクッションを先に入れて、保存物と保存箱(1)の間にクッションを介在させることで、保存箱(1)移動時の保存物の衝突程度を緩和するようにしたものがある。ただしそれは完全にはこの問題を排除できず、保存物とクッションの間の間隙が小さ過ぎたり或いは完全にないと、使用者はクッションより保存物を取り出しにくくなり、且つ使用者の不当な施力により保存物を損壊させてしまうことがあり、明らかにこの周知の技術は保存物のぐらつきによる損壊を確実に防止できず、使用者の要求を満足させられない。
本考案の主要な目的は、保存箱内の保存物のぐらつきによる損壊を防止できる固定構造を提供することにある。
本考案のもう一つの目的は、任意の形態の保存物に適応可能な固定構造を提供することにある。
請求項1の考案は、箱体(11)と蓋体(12)を具え、該箱体(11)と該蓋体(12)が組合せ後に収容空間(13)を形成する保存箱(10)を具え、該保存箱(10)が該収容空間(13)を減圧して真空とするための減圧装置を具え、且つ該保存箱(10)に該収容空間(13)の真空状態を解除するための洩気弁が設けられた真空保存箱の内部固定構造において、
該収容空間(13)のサイズが該保存物より大きく、且つその外形が該保存物の形状により設立され、該保存箱(10)の収容空間(13)に気体が充填され且つ密閉された弾性嚢(20)が置かれ、該弾性嚢(20)が環状の形態を呈し並びに該収容空間(13)を囲むよう設置され、該保存箱(10)の収容空間(13)内部が該保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造としている。
請求項2の考案は、請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、弾性嚢(20)が固定板(31)の中空空間(32)内に取付られ、該固定板(31)は略平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)が設けられて該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出し、該固定板(31)が該収容空間(13)の周囲に取付られ、且つ該固定板(31)の該開口(33)が保存物に向けられ、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造としている。
請求項3の考案は、請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されたものでなく、且つ弾性嚢(20)が円柱状を呈し、保存箱(10)の収容空間(13)に弾性嚢(20)が密に配設され、該弾性嚢(20)が必要により一部除去されて保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造としている。
請求項4の考案は、請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されたものでなく、且つ弾性嚢(20)が固定板(31)の中空空間(32)内に取付られ、該固定板(31)が略平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)が設けられて該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出し、該固定板(31)が該収容空間(13)の底座に取付られ、且つ該固定板(31)の該開口(33)が上向きに設置され、該固定板(31)が必要により一部除去されて保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造としている。
本考案によると、保存箱の内部に内部に気体が充填され且つ密閉された複数の弾性嚢が置かれ、該保存箱は蓋体と箱体が組み合わされてなり、該箱体が収容空間を具え、且つ該蓋体が該箱体を緊密に密封できる。また該保存箱は保存箱の収容空間を減圧して真空とすることのできる減圧装置を具え、該保存箱の収容空間は保存物を放置するのに供される。ボイルの法則により、定量気体が定温の時、その体積と圧力の間は反比例の関係を呈し、PV=K(そのうちPは圧力、Vは体積、Kは定数)の公式で示される。これにより減圧装置が減圧開始する時、該弾性嚢の体積は該保存箱の収容空間の圧力の減少に伴い大きくなり、これにより該弾性嚢が該保存物を挟持固定し、該保存物のぐらつきによる損壊を防止できる。
また、弾性嚢は弾性材料により形成され、弾性材料の可塑性により、弾性嚢は保存物の形態に応じてその外形を変換可能で、これにより異なる形態の保存物に対しても挟持固定できる。
図2に示されるのは本考案の第1実施例であり、それは保存箱(10)を具え、該保存箱(10)は箱体(11)と蓋体(12)を具え、該箱体(11)と蓋体(12)が組合せ後に収容空間(13)を形成し、該保存箱(10)は該収容空間(13)を減圧して真空とするための減圧装置(図示せず)を具え、該減圧装置は抽気孔(15)を介して該収容空間(13)を減圧して真空とし、該保存箱(10)に洩気弁(図示せず)が設けられて該抽気孔(15)を介して該収容空間(13)の真空状態を解除し、且つ収容空間(13)のサイズは保存物より大きく且つ該保存物の形状により設立される。
ここで該保存物がバイオリンである場合を例として説明する。図示されるように、該収容空間(13)にはバイオリン外形の収容空間(13)が保留され、バイオリンを放置でき、該保存箱(10)の収容空間(13)の内壁に内部に気体が充填され且つ密閉された弾性嚢(20)が設けられ、該弾性嚢(20)は環状の形態を呈し並びに該収容空間(13)を囲むように設置され、該保存箱(10)の収容空間(13)内部にバイオリンが放置され、並びに収容空間(13)が減圧された後、ボイルの法則により、該弾性嚢(20)が膨張してバイオリンが押圧され、弾性嚢(20)がバイオリンの形態に応じて変形することにより、多方向に押圧してバイオリンを傷つけない情況で、バイオリンを収容空間(13)内に固定する。これにより使用者は保存箱(10)を移動させる時、バイオリンがぐらつきにより損壊することがなく、使用者が該収容空間(13)の真空状態を解除する時、該弾性嚢(20)は収縮し、これにより使用者は簡単に収容空間(13)よりバイオリンを取り出して使用することができる。
図3から図5は本考案の第2実施例を示す。それによると、減圧装置(図示せず)、抽気孔(15)及び洩気弁(図示せず)が設けられ、その構造は第1実施例と同じであり、そのうち該収容空間(13)のサイズは保存物より大きく且つ保存物の形状に応じて設立されている。この実施例では、弾性嚢(20)は固定板(31)の中空空間(32)内に設立され、該固定板(31)は平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)があり、該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出し、該固定板(31)が該収容空間(13)の周囲に取付られ、且つ該固定板(31)の該開口(33)が保存物に向けられている。ボイルの法則により、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し(図4から図5に示される状態に変化する)、また該弾性嚢(20)が該収容空間(13)の周囲より中間に向けて膨張し、図示される実施例では保存物はバイオリンとされ、これによりバイオリンが該収容空間(13)内に置かれている時、該弾性嚢(20)が膨張してバイオリンを挟持固定し不動とする。
図6及び図7は本考案の第3実施例を示す。それは同様に減圧装置(図示せず)、抽気孔(15)及び洩気弁(図示せず)が設けられ、その構造は第1実施例と同じであり、そのうち該収容空間(13)のサイズは保存物より大きいが、但し収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されない。弾性嚢(20)は円柱状を呈し、保存箱(10)の収容空間(13)に弾性嚢(20)が密に配設され、該弾性嚢(20)が必要により一部除去されて保存物の放置に供される。図示される実施例では保存物はバイオリンとされるが、使用者は自身の必要に応じて弾性嚢(20)の配置を変換して異なる保存物に適用することができ、該収容空間(13)にバイオリンが置かれた後、収容空間(13)が減圧されると、該弾性嚢(20)が膨張してバイオリンを挟持固定し不動とする。
図8及び図9は本考案の第4実施例を示す。それは同様に減圧装置(図示せず)、抽気孔(15)及び洩気弁(図示せず)が設けられ、その構造は第1実施例と同じであり、そのうち該収容空間(13)のサイズは保存物より大きいが、但し収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されない。その弾性嚢(20)は固定板(31)の中空空間(32)内に取付られ、該固定板(31)は略平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)が設けられて該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出している。
該固定板(31)は該収容空間(13)の底座に密に配置され、且つ該固定板(31)の該開口(33)が上向きに設置され、該固定板(31)が必要により一部除去されて保存物の放置に供される。本実施例で描かれる図形はバイオリンの例であるが、実際の使用時には使用者は必要に応じて自分で異なる保存物に合わせて変化させることができ、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し、該収容空間(13)にバイオリンが置かれている時、該弾性嚢(20)はバイオリンを挟持固定して不動とする。図9は表示上便利であるように、箱体(11)と蓋体(12)は開放状態に描かれているが、実際の応用時には閉じた状態とされなければ収容空間(13)の減圧は行なえない。
以上の実施例において、弾性嚢(20)の材質はゴムのような材質とされ、そのうち熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)が最適の実施材料とされ、TPUは無毒性の環境保護材料であり、高分子弾性体で、耐磨耗性、引っ張り強さ、耐低温で亀裂を発生しない等の特性を有する。本考案の弾性嚢(20)は保存箱(10)内に置かれた保存物を挟持固定して不動とし、それは異なる形態の保存物に適用可能で、これにより保存箱(10)内の保存物のぐらつきによる損壊を防止し、使用者の要求に符合する。
周知の保存箱の構造表示図である。 本考案の第1実施例表示図である。 本考案の第2実施例表示図である。 図3の3B−3B断面図である。 図4の真空状態時の表示図である。 本考案の第3実施例表示図である。 本考案の第3実施例の弾性嚢配置表示図である。 本考案の第4実施例表示図である。 本考案の第4実施例の使用状態表示図である。
符号の説明
(10)保存箱
(11)箱体
(12)蓋体
(13)収容空間
(15)抽気孔
(20)弾性嚢
(31)固定板
(32)中空空間
(33)開口

Claims (4)

  1. 箱体(11)と蓋体(12)を具え、該箱体(11)と該蓋体(12)が組合せ後に収容空間(13)を形成する保存箱(10)を具え、該保存箱(10)が該収容空間(13)を減圧して真空とするための減圧装置を具え、且つ該保存箱(10)に該収容空間(13)の真空状態を解除するための洩気弁が設けられた真空保存箱の内部固定構造において、
    該収容空間(13)のサイズが該保存物より大きく、且つその外形が該保存物の形状により設立され、該保存箱(10)の収容空間(13)に気体が充填され且つ密閉された弾性嚢(20)が置かれ、該弾性嚢(20)が環状の形態を呈し並びに該収容空間(13)を囲むよう設置され、該保存箱(10)の収容空間(13)内部が該保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造。
  2. 請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、弾性嚢(20)が固定板(31)の中空空間(32)内に取付られ、該固定板(31)は略平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)が設けられて該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出し、該固定板(31)が該収容空間(13)の周囲に取付られ、且つ該固定板(31)の該開口(33)が保存物に向けられ、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造。
  3. 請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されたものでなく、且つ弾性嚢(20)が円柱状を呈し、保存箱(10)の収容空間(13)に弾性嚢(20)が密に配設され、該弾性嚢(20)が必要により一部除去されて保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造。
  4. 請求項1記載の真空保存箱の内部固定構造において、収容空間(13)の形状が必ずしも保存物の形状により予め設立されたものでなく、且つ弾性嚢(20)が固定板(31)の中空空間(32)内に取付られ、該固定板(31)が略平板状を呈し、該固定板(31)の表面に開口(33)が設けられて該開口(33)が中空空間(32)と相互に連通し、該弾性嚢(20)の一部が該開口(33)の上に突出し、該固定板(31)が該収容空間(13)の底座に取付られ、且つ該固定板(31)の該開口(33)が上向きに設置され、該固定板(31)が必要により一部除去されて保存物の放置に供され、該収容空間(13)が減圧される時、該弾性嚢(20)が膨張し該保存物を挟持固定し不動とすることを特徴とする、真空保存箱の内部固定構造。
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