JP3108305B2 - 蘭の栽培方法および栽培増強剤 - Google Patents
蘭の栽培方法および栽培増強剤Info
- Publication number
- JP3108305B2 JP3108305B2 JP07006817A JP681795A JP3108305B2 JP 3108305 B2 JP3108305 B2 JP 3108305B2 JP 07006817 A JP07006817 A JP 07006817A JP 681795 A JP681795 A JP 681795A JP 3108305 B2 JP3108305 B2 JP 3108305B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cultivation
- root
- growth
- application
- enhancer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蘭の栽培時の断根スト
レスによる根の障害を軽減する方法に関し、詳しくは、
断根ストレスによる根の障害が生育量減少または花の形
質劣化である方法に関するものである。
レスによる根の障害を軽減する方法に関し、詳しくは、
断根ストレスによる根の障害が生育量減少または花の形
質劣化である方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、園芸植物の中で蘭の人気が高まっ
ており、その栽培方法について種々の角度からの研究が
行われている。一般に蘭は幼苗から開花までの生育期間
が長いため、品種改良を行うことが容易ではなく、また
多くの人手と資材を必要としなければならない。このた
め生育期間の短縮あるいは良質な開花株を歩留まりよく
得るための栽培技術を開発することが大きな課題であっ
た。
ており、その栽培方法について種々の角度からの研究が
行われている。一般に蘭は幼苗から開花までの生育期間
が長いため、品種改良を行うことが容易ではなく、また
多くの人手と資材を必要としなければならない。このた
め生育期間の短縮あるいは良質な開花株を歩留まりよく
得るための栽培技術を開発することが大きな課題であっ
た。
【0003】しかるに蘭の栽培においては温度、湿度、
日照時間等の管理が難しく、その上栽培培地は高い気相
率と適度の保水性を必要とする。従来、培地として水苔
が好適とされてきたが、資源の枯渇により良質の水苔の
入手が困難になりつつあり、価格が上昇して経営を圧迫
するようになっている。しかも水苔による植え込みにお
いては、詰める度合いによって保水率等が著しく異なっ
てくるため、熟練した技術が必要となる。
日照時間等の管理が難しく、その上栽培培地は高い気相
率と適度の保水性を必要とする。従来、培地として水苔
が好適とされてきたが、資源の枯渇により良質の水苔の
入手が困難になりつつあり、価格が上昇して経営を圧迫
するようになっている。しかも水苔による植え込みにお
いては、詰める度合いによって保水率等が著しく異なっ
てくるため、熟練した技術が必要となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】さらに蘭の栽培においてはもう一つ大きな
問題がある。蘭は一株ずつ鉢植えするのが一般的な栽培
方法であり、生育に合わせて次々に大きな鉢に植え替え
ていく方法がとられるが、これらの植え替え時に断根が
起きやすく、この断根によるストレスのため生育量減
少、花の形質劣化を招くことが多かった。このため個別
の面からは、種々の培地や人工水苔あるいは水苔の加工
成形さらには水耕栽培等の研究がされているが、例えば
人工水苔の場合はその強度が強すぎて、根分けのときに
根が切れてしまう等の問題があり、また水耕栽培の場合
は根が常に水に触れているため、根の発育が悪く根が腐
りやすい等の問題があり、まだ満足できる状況には至っ
ていない。そこで各種栽培形態に幅広く適用でき、蘭の
生育を促進させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な
開花株を歩留まりよく得ることができるだけでなく、断
根ストレス等による根の障害を軽減できるような新たな
栽培技術の開発が望まれていた。
問題がある。蘭は一株ずつ鉢植えするのが一般的な栽培
方法であり、生育に合わせて次々に大きな鉢に植え替え
ていく方法がとられるが、これらの植え替え時に断根が
起きやすく、この断根によるストレスのため生育量減
少、花の形質劣化を招くことが多かった。このため個別
の面からは、種々の培地や人工水苔あるいは水苔の加工
成形さらには水耕栽培等の研究がされているが、例えば
人工水苔の場合はその強度が強すぎて、根分けのときに
根が切れてしまう等の問題があり、また水耕栽培の場合
は根が常に水に触れているため、根の発育が悪く根が腐
りやすい等の問題があり、まだ満足できる状況には至っ
ていない。そこで各種栽培形態に幅広く適用でき、蘭の
生育を促進させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な
開花株を歩留まりよく得ることができるだけでなく、断
根ストレス等による根の障害を軽減できるような新たな
栽培技術の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討を行った結果、アルギン酸オリゴ
糖(以下、AOと略記することがある)を用いることに
より、蘭の生育促進あるいは品質の向上をはかれるだけ
でなく、断根ストレス等による根の障害を軽減できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明はアルギン酸オリゴ糖を用いることを特徴とする蘭
の栽培方法、および栽培増強剤に関する。以下、本発明
について詳細に説明する。
解決するため鋭意検討を行った結果、アルギン酸オリゴ
糖(以下、AOと略記することがある)を用いることに
より、蘭の生育促進あるいは品質の向上をはかれるだけ
でなく、断根ストレス等による根の障害を軽減できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明はアルギン酸オリゴ糖を用いることを特徴とする蘭
の栽培方法、および栽培増強剤に関する。以下、本発明
について詳細に説明する。
【0006】本発明においてAOとはアルギン酸、アル
ギン酸ナトリウムまたはアルギン酸を含有する昆布等の
藻類や微生物起源の多糖体などをアルギン酸リアーゼな
どの酵素で分解するか、または塩酸などの酸で加水分解
して得られるオリゴ糖組成物である。具体的には(a)
重合度が2〜20でグルロン酸のみで構成されるオリゴ
糖、(b)重合度が2〜20でマンヌロン酸のみで構成
されるオリゴ糖及び(c)重合度が2〜20でグルロン
酸とマンヌロン酸で構成されるオリゴ糖の混合物よりな
るオリゴ糖、または(d)該オリゴ糖をpH1〜9、好
ましくはpH1〜3、温度60〜130℃、好ましくは
100〜130℃の条件下で15〜180分加熱処理し
て得られるものを意味する。なお、このアルギン酸オリ
ゴ糖の製造方法の詳細については、特開昭63−101
302号公報及び特開昭63−214192号公報に記
載されている。
ギン酸ナトリウムまたはアルギン酸を含有する昆布等の
藻類や微生物起源の多糖体などをアルギン酸リアーゼな
どの酵素で分解するか、または塩酸などの酸で加水分解
して得られるオリゴ糖組成物である。具体的には(a)
重合度が2〜20でグルロン酸のみで構成されるオリゴ
糖、(b)重合度が2〜20でマンヌロン酸のみで構成
されるオリゴ糖及び(c)重合度が2〜20でグルロン
酸とマンヌロン酸で構成されるオリゴ糖の混合物よりな
るオリゴ糖、または(d)該オリゴ糖をpH1〜9、好
ましくはpH1〜3、温度60〜130℃、好ましくは
100〜130℃の条件下で15〜180分加熱処理し
て得られるものを意味する。なお、このアルギン酸オリ
ゴ糖の製造方法の詳細については、特開昭63−101
302号公報及び特開昭63−214192号公報に記
載されている。
【0007】本発明の栽培増強剤はAOをそのまま希釈
するか、予め肥料や農薬に混合して製剤とすることがで
きる。混合する肥料や農薬の形態は液体、固形のいずれ
でもよい。また、活性炭などの炭類にAOを吸着させた
担体吸着物とすることもできる。ここにおいて使用され
る炭類としては、バーグ炭、木炭、椰子殻炭、籾殻燻炭
及びそれらの活性炭等である。AO担体吸着物の製造方
法としては、例えば0.5〜20%のAO水溶液を炭類
に直接噴霧または溶液状態で混合し、30〜80℃で乾
燥することによって行われる。なお、このAO担体吸着
物の詳細については、特開平6−125643号公報に
記載されている。本発明の栽培増強剤におけるAOの割
合は製剤形態等によって異なるので一該には規定できな
いが、製剤に対する配合比率で示すとAOの割合は0.
01〜30%、好ましくは1.0〜20%である。
するか、予め肥料や農薬に混合して製剤とすることがで
きる。混合する肥料や農薬の形態は液体、固形のいずれ
でもよい。また、活性炭などの炭類にAOを吸着させた
担体吸着物とすることもできる。ここにおいて使用され
る炭類としては、バーグ炭、木炭、椰子殻炭、籾殻燻炭
及びそれらの活性炭等である。AO担体吸着物の製造方
法としては、例えば0.5〜20%のAO水溶液を炭類
に直接噴霧または溶液状態で混合し、30〜80℃で乾
燥することによって行われる。なお、このAO担体吸着
物の詳細については、特開平6−125643号公報に
記載されている。本発明の栽培増強剤におけるAOの割
合は製剤形態等によって異なるので一該には規定できな
いが、製剤に対する配合比率で示すとAOの割合は0.
01〜30%、好ましくは1.0〜20%である。
【0008】またさらに必要により各種補助剤と配合
し、液体製剤や固形製剤等の形態に製剤して施用するこ
とができる。前記補助剤としては、クレー、タルク、ベ
ントナイト、カオリナイト、炭酸カルシウム、石膏、珪
藻土等の固形担体、非イオン性界面活性剤、陽イオン性
界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等の界面活性剤等が
あげられる。また、肥料用や農薬用として多用されてい
る通常の湿潤剤、分散剤、結合剤、溶剤等を適当に混合
して効果を確実にすることができる。これらを配合する
に当たっては製剤学的に許容できる範囲でその種類およ
び組成の配合比率を選択することができることは言うま
でもない。これらの栽培増強剤は水苔、人工水苔、水耕
栽培および各種培地などいかなる培地にも用いることが
できる。
し、液体製剤や固形製剤等の形態に製剤して施用するこ
とができる。前記補助剤としては、クレー、タルク、ベ
ントナイト、カオリナイト、炭酸カルシウム、石膏、珪
藻土等の固形担体、非イオン性界面活性剤、陽イオン性
界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等の界面活性剤等が
あげられる。また、肥料用や農薬用として多用されてい
る通常の湿潤剤、分散剤、結合剤、溶剤等を適当に混合
して効果を確実にすることができる。これらを配合する
に当たっては製剤学的に許容できる範囲でその種類およ
び組成の配合比率を選択することができることは言うま
でもない。これらの栽培増強剤は水苔、人工水苔、水耕
栽培および各種培地などいかなる培地にも用いることが
できる。
【0009】施用方法について述べると、本発明の栽培
増強剤が液体製剤である場合は一般には灌水などの方法
によるが、蘭は葉からも養分を吸収するため葉面散布を
してもよく、また水耕栽培においては水耕液に混合する
等の方法がよい。本発明の栽培増強剤が固形製剤または
活性炭などへの担体吸着物である場合は、水苔に混合し
たり、水苔の表面に施用したりすることができる。
増強剤が液体製剤である場合は一般には灌水などの方法
によるが、蘭は葉からも養分を吸収するため葉面散布を
してもよく、また水耕栽培においては水耕液に混合する
等の方法がよい。本発明の栽培増強剤が固形製剤または
活性炭などへの担体吸着物である場合は、水苔に混合し
たり、水苔の表面に施用したりすることができる。
【0010】施用濃度は施用方法、蘭の種類等に応じて
適宜定められるが、灌水など液状で施用する場合は 100
〜2000ppm、好ましくは 250〜1000ppm程度であ
り、固形肥料に混合させる場合は 0.01〜1.0%程度が好
ましい。活性炭などへの担体吸着物として用いる場合に
は、例えば活性炭 100重量部に対しAO 0.001〜10 重
量部程度を吸着させたものを、ポット当たり0.1〜1.0g
/月程度を施用することが好ましい。
適宜定められるが、灌水など液状で施用する場合は 100
〜2000ppm、好ましくは 250〜1000ppm程度であ
り、固形肥料に混合させる場合は 0.01〜1.0%程度が好
ましい。活性炭などへの担体吸着物として用いる場合に
は、例えば活性炭 100重量部に対しAO 0.001〜10 重
量部程度を吸着させたものを、ポット当たり0.1〜1.0g
/月程度を施用することが好ましい。
【0011】施用時期については特に制限はないが、例
えばコミュニティポット(CP)苗の時期から4寸苗の
時期に渡って施用するのが特に有効であり、さらに開花
時まで継続して使用することが望ましい。本発明の栽培
方法および栽培増強剤は各種蘭に使用できる。特に好適
な例としては胡蝶蘭、シンピジウム、カトレヤ等の洋
蘭、ウチョウラン、シュンラン等の東洋蘭等である。
えばコミュニティポット(CP)苗の時期から4寸苗の
時期に渡って施用するのが特に有効であり、さらに開花
時まで継続して使用することが望ましい。本発明の栽培
方法および栽培増強剤は各種蘭に使用できる。特に好適
な例としては胡蝶蘭、シンピジウム、カトレヤ等の洋
蘭、ウチョウラン、シュンラン等の東洋蘭等である。
【0012】このようにAOを用いた本発明の栽培技術
によれば、以下に示す実施例の如く蘭の生育を大幅に促
進させることができる。さらに鉢の植え替え時等に起こ
る断根によるストレスのため生じる生育量減少、花の形
質劣化を軽減もしくは防止することが可能となる。特に
この断根ストレス等による根の障害を軽減もしくは防止
する効果は、従来にないものである。以上のように、本
発明は各種栽培形態に幅広く適用でき、蘭の生育を促進
させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な開花株を歩
留まりよく得ることができるだけでなく、断根ストレス
等による生育量減少、花の形質劣化を軽減もしくは防止
するための、簡便且つ安価な手段を提供するものであ
る。
によれば、以下に示す実施例の如く蘭の生育を大幅に促
進させることができる。さらに鉢の植え替え時等に起こ
る断根によるストレスのため生じる生育量減少、花の形
質劣化を軽減もしくは防止することが可能となる。特に
この断根ストレス等による根の障害を軽減もしくは防止
する効果は、従来にないものである。以上のように、本
発明は各種栽培形態に幅広く適用でき、蘭の生育を促進
させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な開花株を歩
留まりよく得ることができるだけでなく、断根ストレス
等による生育量減少、花の形質劣化を軽減もしくは防止
するための、簡便且つ安価な手段を提供するものであ
る。
【0013】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何等限定されるもので
はない。実施例1 コミュニティポット(CP)苗栽培 胡蝶蘭の苗(メリクロンフラスコ苗)を1株ずつ水苔で
くるみ、8株/4号ビニルポットとして栽培した。施肥
管理条件は、1/2000 ハイポネクス液、 50ml/週、 25
〜30℃ガラス温室で行った。AOの施用は250ppm液を用
いて無施用区、1回/週区、1回/2週区、1回/月区
を設けた。施用量は通常の灌水量と同じとした。約3ヶ
月の栽培後各株から水苔を外して地上部、根の生重を測
定した(40株/区)。その結果を無施用区を100と
した相対値で表1に示す。
するが、本発明はこれらによって何等限定されるもので
はない。実施例1 コミュニティポット(CP)苗栽培 胡蝶蘭の苗(メリクロンフラスコ苗)を1株ずつ水苔で
くるみ、8株/4号ビニルポットとして栽培した。施肥
管理条件は、1/2000 ハイポネクス液、 50ml/週、 25
〜30℃ガラス温室で行った。AOの施用は250ppm液を用
いて無施用区、1回/週区、1回/2週区、1回/月区
を設けた。施用量は通常の灌水量と同じとした。約3ヶ
月の栽培後各株から水苔を外して地上部、根の生重を測
定した(40株/区)。その結果を無施用区を100と
した相対値で表1に示す。
【0014】 表1 CP苗の生育に及ぼすAOの影響 地上部 根 無施用 100 100 1回/週 103 110 1回/2週 108 126 1回/月 110 118 表1に示すように、AOの施用により生育が促進され
た。
た。
【0015】実施例2 2寸苗栽培 メリクロン苗を鉢上げ後約3ヶ月経過した苗を2号ビニ
ルポットに移し実施例1と同じ施肥管理で約4ヶ月間栽
培した(各区10ポット)。AOの施用は無施用、25
0、1000ppmの各濃度の液を毎週潅水する場合
と、粒径が1mm以下の活性炭にAOを1%濃度で吸着
させものをポット当たり0.5g/月で施用する方法と
した。生育量は、株毎に葉の全長を各葉について測定し
ておき、その合計値と評価時の全長との差を求めること
で比較した。その結果を無施用区を100とした相対値
で表2に示す。
ルポットに移し実施例1と同じ施肥管理で約4ヶ月間栽
培した(各区10ポット)。AOの施用は無施用、25
0、1000ppmの各濃度の液を毎週潅水する場合
と、粒径が1mm以下の活性炭にAOを1%濃度で吸着
させものをポット当たり0.5g/月で施用する方法と
した。生育量は、株毎に葉の全長を各葉について測定し
ておき、その合計値と評価時の全長との差を求めること
で比較した。その結果を無施用区を100とした相対値
で表2に示す。
【0016】 表2 2寸苗の生長に及ぼすAOの影響 生育量(全葉長の差) 無施用 100 250ppm/週 120 1000ppm/週 119 1%活性炭吸着物/月 109 表2に示すように、AOの施用により生育が促進され
た。
た。
【0017】実施例3 4寸苗栽培 一般に、鉢からはみ出して生長した根が移植時に切られ
たり折られたりしてその後の生育が障害を受ける場合が
多い。移植時の根に与える障害の程度とAO施用による
障害の回復を比較するため人為的に根を傷めて移植しそ
の後の生育量を測定した。AOの施用は250ppm/
週灌水および実施例2で用いた活性炭吸着物を同様の方
法で与えた。障害の程度は、3寸苗を根の切断等による
障害の無いように移植した無障害区、いったん水苔をほ
ぐし根端1cmを全て切断した区、および根の長さを全
て10cmに揃えた区を設け、4号素焼き鉢にて約6ヶ
月栽培後の葉面積変化を生育量として比較した。
たり折られたりしてその後の生育が障害を受ける場合が
多い。移植時の根に与える障害の程度とAO施用による
障害の回復を比較するため人為的に根を傷めて移植しそ
の後の生育量を測定した。AOの施用は250ppm/
週灌水および実施例2で用いた活性炭吸着物を同様の方
法で与えた。障害の程度は、3寸苗を根の切断等による
障害の無いように移植した無障害区、いったん水苔をほ
ぐし根端1cmを全て切断した区、および根の長さを全
て10cmに揃えた区を設け、4号素焼き鉢にて約6ヶ
月栽培後の葉面積変化を生育量として比較した。
【0018】 表3 根の障害とAO施用の効果 無障害区 根端1cm切断区 10cm揃え区 無施用 139 109 96 250ppm/週 140 122 109 1%活性炭吸着物/月 149 121 98 (栽培開始時点の全葉面積を100とし6ヶ月後の値を示した。) 表3に示すように、AOの施用により根の障害による生
育の遅れが回復していることがわかる。
育の遅れが回復していることがわかる。
【0019】実施例4 花の形質に及ぼす影響 実施例3で栽培した苗を低温処理後開花誘導し開花後の
花の形質を比較した。評価項目は輪数、及び花茎長とし
た。その結果を無施用区を100とした相対値で輪数を
表4に、花茎長を表5に示す。
花の形質を比較した。評価項目は輪数、及び花茎長とし
た。その結果を無施用区を100とした相対値で輪数を
表4に、花茎長を表5に示す。
【0020】 表4 花形質に及ぼすAO施用の効果(その1 輪数) 無障害区 根端1cm切断区 10cm揃え区 無施用 100 100 100 250ppm/週 117 100 140 1%活性炭吸着物/月 117 100 120
【0021】 表5 花形質に及ぼすAO施用の効果(その2 花茎長) 無障害区 根端1cm切断区 10cm揃え区 無施用 100 100 100 250ppm/週 98 109 118 1%活性炭吸着物/月 99 113 100 表4、表5に示すように、AOの施用により根の障害に
よる花の形質劣化が軽減されていることがわかる。
よる花の形質劣化が軽減されていることがわかる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、蘭の栽培に対してアル
ギン酸オリゴ糖を施用することによって、蘭の生育を促
進させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な開花株を
歩留まりよく得ることができるだけでなく、断根ストレ
ス等による根の障害を軽減もしくは防止することができ
る。
ギン酸オリゴ糖を施用することによって、蘭の生育を促
進させて生育期間の短縮をはかり、且つ良質な開花株を
歩留まりよく得ることができるだけでなく、断根ストレ
ス等による根の障害を軽減もしくは防止することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 63/00 A01N 27/00
Claims (2)
- 【請求項1】アルギン酸オリゴ糖を用いることを特徴と
する、蘭の栽培時の断根ストレスによる根の障害を軽減
する方法。 - 【請求項2】断根ストレスによる根の障害が、生育量減
少または花の形質劣化である請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07006817A JP3108305B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 蘭の栽培方法および栽培増強剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07006817A JP3108305B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 蘭の栽培方法および栽培増強剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08198721A JPH08198721A (ja) | 1996-08-06 |
JP3108305B2 true JP3108305B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=11648769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07006817A Expired - Fee Related JP3108305B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 蘭の栽培方法および栽培増強剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3108305B2 (ja) |
-
1995
- 1995-01-20 JP JP07006817A patent/JP3108305B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08198721A (ja) | 1996-08-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101715711A (zh) | 一种无公害水上蔬菜栽培方法 | |
CN103053395A (zh) | 盆景四季桂快速培育的穴盘基质及使用方法 | |
KR20100052133A (ko) | 붓순나무 묘목 재배방법 | |
Kumar et al. | Performance of a new superabsorbent polymer on seedling and post planting growth and water use pattern of chrysanthemum grown under controlled environment | |
CN111248051A (zh) | 多用型创意多肉黏性营养土 | |
JP2927269B2 (ja) | 植物根の生育促進剤 | |
CN106818175A (zh) | 一种白及浮盘育苗方法 | |
CN107926530B (zh) | 一种番茄育苗方法 | |
JP3377873B2 (ja) | 植物の耐乾燥性または耐塩性を増加させる方法 | |
CN105494091A (zh) | 一种红豆杉用保水缓释肥料及其制备方法 | |
CN105123421A (zh) | 葡萄树移栽管理方法 | |
JP3108305B2 (ja) | 蘭の栽培方法および栽培増強剤 | |
CN109006437A (zh) | 一种基质盆栽菜用辣椒生产方法 | |
CN106613211A (zh) | 一种麝香百合北方温室栽培技术 | |
JP2923544B2 (ja) | 育苗培土の固化方法 | |
JPH05146218A (ja) | 作物栽培用人工培土 | |
Vashista et al. | Evaluation of drip irrigation and fertigation in African marigold (Tagetes erecta L.). | |
CN107593309A (zh) | 一种罗汉果的育苗方法 | |
JP3256296B2 (ja) | アルギン酸オリゴ糖担体吸着物を用いた水稲及び園芸用植物の育苗方法 | |
CN107129396A (zh) | 一种提升葡萄苗木高存活率育苗方法 | |
KR100298476B1 (ko) | 양액재배를 위한 감자줄기 꺾꽂이묘 생산방법 및 이에 사용되는 배양액 조성물(제주b액) | |
KR100298477B1 (ko) | 양액재배를 위한 감자줄기 꺾꽂이묘 생산방법 및 이에 사용되는 배양액 조성물(제주c액) | |
Ilahi et al. | Impacts of fertigation via surface and subsurface drip irrigation on growth rate of rockmelon | |
JP3056105B2 (ja) | イグサの移植用ポット苗の育苗培土及び根鉢部固化方法 | |
KR100298475B1 (ko) | 양액재배를 위한 감자줄기 꺾꽂이묘 생산방법 및 이에 사용되는 배양액 조성물(제주a액) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |