JP3107910B2 - スクラムジェットエンジン - Google Patents

スクラムジェットエンジン

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JP3107910B2
JP3107910B2 JP04162952A JP16295292A JP3107910B2 JP 3107910 B2 JP3107910 B2 JP 3107910B2 JP 04162952 A JP04162952 A JP 04162952A JP 16295292 A JP16295292 A JP 16295292A JP 3107910 B2 JP3107910 B2 JP 3107910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスクラムジェットエンジ
ンに係り、特に作動時におけるチョーク現象を解消する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、極超音速飛翔体用の推進機関とし
て、特開平2−115559号公報や特開平2−291
431号公報等に記載されたように、スクラムジェット
(超音速燃焼ラムジェット)エンジンの開発が進められ
ている。スクラムジェットエンジンは、空気取入口から
取り入れた空気をエンジン内部においても超音速で通過
させるもので、通常のラムジェットエンジンでは成し得
ない5マッハ以上の極超音速での飛翔を行った場合で
も、断熱圧縮による空気温度の上昇が少く、燃焼器が溶
損しない等の特長を有している。
【0003】図7に示した航空機では、機体1の下面に
スクラムジェットエンジン(以下、エンジンと略称す
る)2が搭載されているが、その構造は図8(横断面
視)に示すようになっている。図8中、3は矩形断面の
エンジンカウルであり、その左右内面は空気の流れ方向
に沿うと共に前方および後方に向けて断面積が小さくな
る楔形の固定側壁4になっている。また、エンジンカウ
ル3の内側には、エンジンカウル3の固定側壁4と平行
に、3個の固定ストラット5が等間隔に配設されてい
る。これら固定ストラット5の左右側面は、エンジンカ
ウル3の固定側壁4と同様に、楔形の固定側壁6になっ
ている。したがって、エンジンカウル3および固定スト
ラット5の固定側壁4,6により区画された空気流路7
の断面積は、行程の前半である圧縮部8で徐々に縮小さ
れ、最も断面積が小さいスロート部9(図8中に、その
幅をaで示す)を境に、行程の後半である燃焼部10で
徐々に拡大されることになる。このエンジン2では、エ
ンジンカウル3の前端であるエアインテーク11から空
気流路7内に取り込んだ超音速の空気を圧縮部8におい
て動圧圧縮させ、しかる後に燃焼部10内で図示しない
燃料噴射装置から燃料を噴射して連続燃焼させる。する
と、大きなエネルギーを有する高温ガスが生成され、こ
れを大気圧まで膨脹させることにより極超音速にして、
エンジンカウル3の後端であるジェットノズル12から
噴出させる。図8中、13はエンジンカウル3および固
定ストラット5の先端で発生する斜衝撃波である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のスクラ
ムジェットエンジンでは、飛行マッハ数が下がったり、
あるいは不要に燃料噴射量を増大させると、燃焼部10
内の静圧が異常に高まる。その結果、空気流路7内に取
り込まれた空気流がスロート部9で塞き止められるチョ
ーク現象が生じ、エアインテーク11から空気流があふ
れてエンジン内の流速が亜音速になり、往々にしてアン
スタート(不始動)状態に至る。アンスタート状態で
は、圧縮部8内の静圧すなわち背圧の上昇によって垂直
衝撃波がエアインテーク11の前方に吐き出され、空気
の取入効率が低下する。そのため、エンジンカウル3外
面の抵抗が増加して大きな偏揺れモーメントやピッチン
グモーメントが生じ、機体1の安定性が著しく損なわれ
ることになる。エンジン2の再始動にはチョーク現象を
解消することが必要であるが、アンスタート状態では、
飛行マッハ数を上げることは不可能で、かつ燃料噴射量
の増減を行うことも無意味であるため、危機的な状況を
招来することになる。また、アンスタート状態に至らな
いチョーク現象が生じた場合にも、その解消には燃料噴
射量を減少させて燃焼圧力を低下させる手段しかなく、
エンジンの制御が困難であった。そこで、本発明は、上
記従来技術の有する問題点を解消し、圧縮部内の静圧に
応じて空気流路のスロート部の断面積が変化するスクラ
ムジェットエンジンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、空気の流れ方向に沿うと共に前方および
後方に向けて断面積が減少する複数の楔形の側壁により
圧縮部と燃焼部とからなる空気流路を区画したスクラム
ジェットエンジンにおいて、上記複数の側壁を固定側壁
と上記固定側壁と交互に配置されて空気の流れ方向に沿
って移動する楔形の移動側壁とから構成すると共に、上
記移動側壁を駆動する移動側壁駆動装置と、圧縮部内の
静圧を検出する圧力センサと、上記圧力センサの検出結
果に基づき上記移動側壁駆動装置を制御する制御装置と
を具えたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、エンジン内でチョーク現象が
生じたりあるいは生じかけた場合、空気流路の圧縮部内
の静圧が上昇して、その値が圧力センサにより検出され
る。制御装置は圧力センサの検出結果に基づいて移動側
壁駆動装置を制御し、移動側壁を前後方向に移動させ
る。すると、固定側壁と移動側壁との相対位置が変動す
るため、空気流路のスロート部の断面積が増大してチョ
ーク現象が解消される。
【0007】
【実施例】以下、本発明によるスクラムジェットエンジ
ンの一実施例について添付の図面を参照して説明する。
図1において、14は左右一対の移動ストラットであ
り、エンジンカウル3の間に固定ストラット5と交互に
配置されている。移動ストラット14の形状は固定スト
ラット5と同一であり、その左右側面は楔形の移動側壁
15になっている。移動ストラット14は、機体1とエ
ンジンカウル3とに配設されたガイドレール16,17
に案内され、空気の流れ方向に沿って移動する。図2に
示すように、機体1には、サーボモータ18,サーボモ
ータ18の回転軸19に結合したボールねじ軸20,ボ
ールねじ軸20に螺合した移動ストラット14と一体の
ナット21が配設されており、これらで側壁駆動装置を
構成している。サーボモータ18は制御装置22に接続
しており、この制御装置22から電力の供給を受ける。
一方、ボールねじ軸20の後方にはリニアエンコーダ2
3が配設されており、移動ストラット14の前後位置を
検出し、その情報を電気信号として制御装置22に入力
する。また、図1に示すように、エンジンカウル3およ
び固定ストラット5の固定側壁4,6の圧縮部8側の部
位には、各々4個ずつの圧力センサ24が取り付けられ
ている。圧力センサ24は圧縮部8の静圧を常時検出
し、図2に示すように、その情報を電気信号として制御
装置22に入力する。
【0008】以下、本実施例の作用を述べる。エンジン
2の作動中に、飛行マッハ数が下がったり、あるいは不
要に燃料噴射量を増大させたような場合、空気流路7で
は前述したように燃焼部10内の圧力が異常に高まる。
そして、図3に示すように、空気流路7内に取り込まれ
た空気流がスロート部9で塞き止められてチョーク現象
が生じ、圧縮部8内の静圧も上昇する。すると、本実施
例では各空気流路7の圧縮部8内の静圧が圧力センサ2
4により検出され、その情報が制御装置22に入力され
る。尚、圧力センサ24は一つの圧力部8に対して4個
ずつ設けられているため、制御装置22内では入力され
た情報の平均値を求め、部分的な圧力異常や圧力センサ
24の誤検出等による影響を排除する。次に、制御装置
22内では入力された静圧の値に応じ、各移動ストラッ
ト14の必要移動量の算出あるいは制御マップからの検
索を行う。必要移動量が求められたら、次に制御装置2
2はサーボモータ18を駆動し、図4に示すように、移
動ストラット14を後退させる。この際、制御装置22
では、リニアエンコーダ23から入力された情報に基づ
き、移動ストラット14の実際の移動量が必要移動量と
一致するように、サーボモータ18をフィードバック制
御する。移動ストラット14が後退すると、図4に示す
ように、エンジンカウル3および固定ストラット5と移
動側壁14との相対関係が変わる。そして、固定側壁
4,6と移動側壁15とにより区画された空気流路7の
形状も変化し、スロート部9の幅aすなわち断面積が増
大する。その結果、スロート部9を通過する空気の流量
が増加し、チョーク現象が解消される。チョーク現象が
解消され、空気が空気流路7内を再び超音速で通過する
ようになると、圧縮部8内の静圧は当然に低下する。制
御装置22は、圧力センサ24からの情報によりこれを
検知すると、次にサーボモータ18を最前とは逆に駆動
して移動ストラット14を元位置に復帰させ、エンジン
2を再始動するのである。発明者等は、図5に示した模
型を用い、4マッハの速度における浅底水槽試験と数値
シミュレーションとを行い、圧縮片壁面のCP (静圧
係数)を求めた。図5中、25は圧縮片であり、26は
反射片である。その結果、図6に示すように、スロート
部9の幅aが広くなるに従い静圧が低下し、チョーク状
態が起こり難くなることが確認された。尚、試験結果お
よび計算結果は、全て始動している状態を示している。
【0009】以上で、具体的実施例の説明を終えるが、
本発明の態様はこの実施例に限るものではない。例え
ば、移動側壁駆動装置を単体の油圧シリンダとしてもよ
いし、電気モータとリンク機構との組合せ等により構成
してもよい。また、制御装置としてアンプを主とした簡
易な装置等を採用するようにしてもよいし、一つの圧力
部に対する圧力センサの個数を4個以外としてもよい。
また、上記実施例では一対の移動側壁を各々個別の移動
側壁駆動装置により駆動するようにしたが、移動側壁の
数を2以外としてもよいし、複数の移動側壁を一体的に
駆動するようにしてもよい。更に、上記実施例では移動
側壁を後退させてスロート部の断面積を増大させるよう
にしたが、逆に移動側壁を前進させるようにしてもよ
い。
【0010】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、楔形の固定側壁と移動側壁とを交互に配置し
て空気流路を区画すると共に、空気流路の圧縮部内の静
圧に応じて移動側壁を前後方向に移動させるようにした
ため、作動中にエンジン内でチョーク現象が生じたりあ
るいは生じかけた場合には、空気流路の形状が変化して
スロート部の断面積が増大する。その結果、エンジン内
の空気流の流速は超音速に復帰し、チョーク現象が解消
される一方、アンスタート状態に陥っても速やかに再始
動が行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスクラムジェットエンジンの一実
施例を示した断面図。
【図2】本発明によるスクラムジェットエンジンの一実
施例を示した縦断面図。
【図3】実施例におけるチョーク状態を示した断面図。
【図4】実施例における移動側壁の作動状態を示した断
面図。
【図5】浅底水槽試験および数値シミュレーションに供
される模型を示した概略図。
【図6】浅底水槽試験および数値シミュレーションの結
果を示したグラフ。
【図7】極超音速航空機を示した斜視図。
【図8】従来のスクラムジェットエンジンを示した断面
図。
【符号の説明】
2 スクラムジェットエンジン 3 エンジンカウル 4 固定側壁 5 固定ストラット 6 固定側壁 7 空気流路 8 圧縮部 9 スロート部 10 燃焼部 14 移動ストラット 15 移動側壁 18 サーボモータ 20 ボールねじ軸 21 ナット 22 制御装置 23 リニアエンコーダ 24 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 7/14 F02C 7/04 B64D 33/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気の流れ方向に沿うと共に前方および後
    方に向けて断面積が減少する複数の楔形の側壁により圧
    縮部と燃焼部とからなる空気流路を区画したスクラムジ
    ェットエンジンにおいて、上記複数の側壁を固定側壁と
    上記固定側壁と交互に配置されて空気の流れ方向に沿っ
    て移動する楔形の移動側壁とから構成すると共に、上記
    移動側壁を駆動する移動側壁駆動装置と、圧縮部内の静
    圧を検出する圧力センサと、上記圧力センサの検出結果
    に基づき上記移動側壁駆動装置を制御する制御装置とを
    具えたことを特徴とするスクラムジェットエンジン。
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JP5758161B2 (ja) * 2011-03-23 2015-08-05 三菱重工業株式会社 ジェットエンジン及びジェットエンジンの制御方法
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