JP3107821B2 - 再止め可能な機械式ファスニングシステム及びその製造方法 - Google Patents

再止め可能な機械式ファスニングシステム及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、再止め可能な機械式ファスニングシステム
に関し、更に詳細には、自由形成プロングを持つファス
ニングシステム及びこのようなファスニングシステムの
製造方法に関する。
発明の背景 再度止めることのできる機械式ファスニングシステム
は当該技術分野で周知である。代表的には、このような
ファスニングシステムには、二つの主要な構成要素即ち
基材に接合され且つ相補的な第2構成要素と係合するプ
ロング及び受入れ表面がある。ファスニングシステムの
プロングの突出は、受入れ表面に侵入し、受入れ表面の
ストランド又はファイバと係合するか或いはこれらを捕
らえる。結果的に得られる機械的な緩衝及び物理的な妨
害により、分離力がファスニングシステムの引き剥がし
強度又は剪断強度を越えるまでファスニングシステムが
受入れ表面から外れないようにする。
現在、再止め可能な機械式ファスニングシステムは少
なくとも二つの一般的な方法でつくられている。一つの
方法は、複数のフィラメントを必要とし、これらのフィ
ラメントの各々が二つのプロングに形成される。この方
法で形成されたファスニングシステムの例は、1955年9
月13日にドメステラルに賦与された米国特許第2,717,43
7号、及びループからなる盛り上がったパイルを教示す
る1976年3月16日にデブラバンダーに賦与された米国特
許第3,943,981号に示されている。関連した教示が1980
年4月5日にシャムス等に賦与された米国特許第4,216,
257号、及び1984年6月12日にウォールマンに賦与され
た米国特許第4,454,183号、及び1984年8月7日にマツ
ダに賦与された米国特許第4,463,486号に示されてい
る。これらの文献にはポリマーのモノフィラメントの端
部を加熱することが教示されている。第1の方法によっ
て形成されたファスニングシステムの他の関連した教示
は、1981年12月29日にオチアイに賦与された米国特許第
4,307,493号、及び1982年5月25日にオチアイに賦与さ
れた米国特許第4,330,907号に開示されている。
機械式ファスニングシステムの製造に一般的に使用さ
れている第2の一般的な方法は、1964年9月8日にアー
ブに賦与された米国特許第3,147,528号、及び1971年7
月27日にアーブに賦与された米国特許第3,594,863号に
例示されているようにファスニングシステムを成形し又
は押し出す方法である。連続射出成形は、1971年7月27
日にアーブに賦与された米国特許第3,594,865号に教示
されている。
種々のプロング構造が従来技術に例示されている。例
えば、上掲の文献にはほぼ一定断面のステムを有するフ
ァスニングシステムが教示されている。1973年1月9日
にリビチ等に賦与された米国特許第3,708,833号には、
近位端から遠位端まで幾分テーパした、基材から垂直に
突出したプロングが開示されている。
1988年1月26日にプロクターアンドギャンブル社がス
クリップスの名で出願した欧州特許出願第0,276,970号
には、ベースに対して約30゜乃至約90゜の角度で配向さ
れた一定断面のステムを持つファスニング装置が開示さ
れている。
従来技術には、自由形成プロングを形成する製造方法
は示されていない。更に、従来技術には、プロングが基
材に対して垂直方向以外の方向に配向され且つプロング
がテーパした側部を有する機械式ファスニングシステム
の構造は示されていない。更に、従来技術には、基材の
ほぼ機械方向に対して横方向に配向された自由形成プロ
ングを形成する製造方法は示されていない。
本発明の目的は、グラビア印刷と類似した製造方法で
形成された自由形成機械式ファスニングシステムを提供
することである。本発明の他の目的は、関連した基材か
ら垂直方向以外の方向に突出したテーパを備えたプロン
グを持つファスニングシステムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、ほぼ基材の機械方向に対して
横方向に配向された自由形成プロングを持つファスニン
グシステムを提供することである。
発明の概要 本発明は、相補的な受入れ表面に取り付けるためのフ
ァスニングシステムを有する。このファスニングシステ
ムは、基材と、ベース、シャンク及び係合手段からなる
少なくとも一つの自由形成プロングとを有する。プロン
グのベースは、基材に接合されており、シャンクはこの
ベースと隣接し且つこのベース外方に突出している。係
合手段はシャンクに接合されており、シャンクの周囲を
越えて横方向に突出している。シャンクは、基材の平面
に対して垂直方向以外の方向に配向されている。シャン
クは、前縁及び後縁を有し、これらは前縁角度及び後縁
角度を夫々構成する。前縁角度及び後縁角度は、互いに
実質的に異なっており、そのため、シャンクの側部は平
行でない。シャンクは、更に、方位角を有する。この方
位角は、機械方向に対して約1゜乃至約180゜、好まし
くは、約20゜乃至約160゜である。
ファスニングシステムは、処理を行うため感熱材料を
その粘性を減少させるのに十分に、及び好ましくは少な
くとも一つのその融点まで加熱する工程を有する方法に
従ってつくるのがよい。加熱した材料の個々に分離され
た量を付着するための手段が設けられている。材料が接
合されるべき基材は、第1方向に材料を付着するための
手段に対して移送される。材料は、移送された基材上に
個々に分離された量で付着される。次いで、材料の個々
に分離された量を基材の平面にほぼ平行なベクトル成分
を持つ方向に延伸する。延伸した材料を切断して遠位端
及び係合手段を形成し、約1゜乃至約180゜、好ましく
は、約20゜乃至約160゜の方位角をシャンクに付ける。
本発明の方法に従って形成されたファスニングシステ
ムの例示の適当な非限定的使用は、おむつのような使い
捨て基材衣料と関連している。本発明の一つの使用のこ
の例を以下に詳細に説明する。
図面の簡単な説明 本明細書は本発明を特定的に指摘し且つ明瞭に特許請
求する請求の範囲で終わるけれども、本発明は、同じ要
素には同じ参照番号が附してあり、関連した要素は一つ
又は二つのプライムを加えるか数字を100だけ増大させ
ることによって示してある関連した図面を参照して以下
の説明を読むことによって更に良く理解されるであろ
う。
第1図は、係合手段がほぼ同じ方向に配向された、本
発明のファスニングシステムの斜視図であり、 第2図は、第1図に示すファスニングシステムの一つ
のプロングの側面図であり、 第3図は、ほぼ半球形形状の係合手段を持つ第2実施
例の側面図であり、 第4図は、本発明のファスニングシステムを形成する
のに使用できる一つの装置の概略側面図であり、 第5図は、係合手段がほぼ無作為な方向に配向され
た、本発明のファスニングシステムの斜視図であり、 第6図は、上シート及びコアを部分的に断面で示す、
本発明のファスニングシステムを使用した使い捨て基材
衣料の斜視図であり、 第7図は、約90゜の方位角を持つ一つのプロングの平
面図であり、 第8図は、方位角を持つプロングを備えた本発明のフ
ァスニングシステムを形成するのに使用できる一つの装
置の一部だけを示す正面図であり、 第9図は、方位角を持つプロングを備えた本発明のフ
ァスニングシステムを形成するのに使用できる第2の装
置の平面図である。
実施例 本発明のファスニングシステム20は、少なくとも一つ
のプロング22、及び好ましくは第1図に示すように基材
24に所定のパターンで接合されたプロング22のアレイを
有する。プロング22は、ベース26、シャンク28、及び係
合手段30を有する。プロング22のベース26は、基材24と
接触し且つこれに貼付いており、シャンク28の近位端を
支持する。シャンク28は、基材24及びベース26から外方
に突出している。シャンク28は、係合手段30に接合され
た遠位端で終端する。係合手段30は、シャンク28から半
径方向横方向に一つ又はそれ以上の方向に突出してお
り、フック形状の枝と類似している。本明細書中で使用
されているように、「横方向」という用語は、考慮を払
うべき主要なプロング22のところで基材24の平面にほぼ
平行なベクトル成分を持つということを意味する。係合
手段30は、シャンク28の周囲から横方向に突出すること
によって、相補的な受入れ表面(図示せず)に固定する
ことができる。係合手段30はプロング22の遠位端に接合
されており、好ましくはこれと隣接している。係合手段
30は、ベース26とシャンク28の遠位端との間の所定位置
でプロング22に接合されているのがよいということは明
らかである。
プロング22のアレイは、以下に説明し特許請求する自
由形成プロング22を形成する方法を含む任意の適当な方
法で形成されるのがよい。本明細書中で使用されている
ように、「自由形成」という用語は、金型キャビティ又
は延伸ダイから固体の形態で即ち決まった形状を備えて
取り出されるのでない構造を意味する。プロング22を独
立した基材24上に、溶融した、好ましくは液体の状態で
付着させ、以下に説明する所望の構造及び形状に固化及
び好ましくは凝固するまで冷却する。
プロング22の自由形成アレイは、好ましくは、一般に
グラビア印刷として知られた方法と同様の製造方法で形
成される。この方法を使用し、第4図に示すように、両
面を持つ基材24を全体に円筒形の二つのロール、即ち印
刷ロール72及び受けロール74のニップ70間に通す。ロー
ル72及び74は、ほぼ平行な中心線を有し、基材24がニッ
プ70を通過する際にこの基材と接触した関係に維持され
る。印刷ロール72と呼ばれる一方のロールは、基材24上
に付着されるべきプロング22の所望のパターンと対応す
るセル76と呼ばれる端の閉じた盲キャビティのアレイを
有する。受けロール74と呼ばれる第2ロールは、基材24
がニップ70を通過するとき、基材24を印刷ロール72に対
して位置決めする反作用を印刷ロール72に加える。プロ
ング22が形成されるべき液状の感熱材料、好ましくは熱
可塑性材料は、トラフ80のような加熱された供給源から
供給される。この感熱材料は、印刷ロール72がその中心
線を中心に回転するとき、セル76内に導入される。感熱
材料を収容したセル76は、基材24との接触が行われるま
でこの感熱材料を搬送し、この材料を基材24上に所望の
パターンで付着させる。
基材24とロール72及び74との間の相対移動が続くと
き、プロング22は、基材24の平面にほぼ平行な横方向成
分で延伸され、シャンク28及び係合手段30を形成する。
最後に切断手段78で係合手段30からプロング22のモイル
が切断される。プロング22は、熱可塑性材料の粘弾性に
より収縮する。プロング22は、重力の作用で引っ込み、
冷却中に収縮が起こるものと考えられる。プロング22
は、次いで、冷却し、好ましくは凝固してシャンク28と
隣接した係合手段30を持つ固体構造になる。
ファスニングシステム20は、相補的な受入れ表面に固
定される。本明細書中で使用されているように、ファス
ニングシステム20の係合手段30が固定される「受入れ表
面」という用語は、係合手段30に対して相補的な、一つ
又はそれ以上のストランド又はファイバによって構成さ
れた、密接して並んだ開口部を備えた露呈面を持つ任意
の平面又は表面に関し、変形例では、露呈面は、係合手
段30が捕捉されるようになり、干渉なしでは引き出すこ
とができないように、局部的に弾性変形できる。開口部
又は局部的な弾性変形により、係合手段30を受入れ表面
の平面内に入れることができ、この際、開口部(又は変
形を受けた領域)間に介在された受入れ表面のストラン
ド(又は変形を受けていない領域)は、使用者が望むか
或いはファスニングシステム20の引き剥がし強度又は剪
断強度のいずれかを越えるまで、ファスニングシステム
20が引き出されたり解放されたりしないようにする。受
入れ表面の平面は平らであってもよいし湾曲していても
よい。
ストランド又はファイバを持つ受入れ表面は、ストラ
ンド又はファイバ間の開口部が、少なくとも一つの係合
手段30が受入れ表面の平面内に侵入できるような大きさ
である場合、及びストランドが係合手段30によって係合
又は捕らえられるような大きさである場合、「相補的」
であるということができる。局部的に変形できる受入れ
表面は、少なくとも一つの係合手段30が受入れ表面の平
面に局部的な乱れを引き起こすことができる場合、「相
補的」であるという。この乱れは、受入れ表面からのフ
ァスニングシステム20の取り外し即ち分離に抗する。
適当な受入れ表面には、網状フォーム、ニッテッド織
物、不織材料、及びニューハンプシャー州マンチェスタ
ーのベルクロUSA社が販売しているベルイクロという商
標のループ材料のようなスティッチボンデッドループ材
料が含まれる。特に適当な受入れ表面は、サウスキャロ
ライナ州スパータンバーグのミリケン社が販売している
スティッチボンデッド織物第970026番である。
第2図を再び参照してファスニングシステム20の構成
要素を更に詳細に検討すると、ファスニングシステム20
の基材24は、ファスニングシステム20の個々のプロング
22間で引裂きや分離が起こらないようにするのに十分強
くなければならず、プロング22が容易に接着する表面で
なければならず、そして使用者の思いどおりに固定され
るべき物品に接合できなければならない。本明細書中で
使用されているように、「接合」という用語は、第1部
材即ち第1構成要素を第2部材即ち第2構成要素に直接
的に又は間接的に取り付けた即ち連結した状態に関し、
間接的に取り付けた即ち連結した状態では、第1部材即
ち第1構成要素が中間部材即ち中間構成要素に取り付け
られ即ち連結され、この中間部材即ち中間構成要素が第
2部材即ち第2構成要素に取り付けられ即ち連結されて
いる。第1部材即ち第1構成要素と第2部材即ち第2構
成要素との間の関連は、物品の寿命に亘って保持される
ようになっている。「基材」は、一つ又はそれ以上のプ
ロング22が接合される露呈面である。
基材24は、従来の製造方法を維持するため、所望の形
体に曲げたり撓めたりできるようにロール状にでき、可
撓性でなければならず、また、その上に付着される液状
のプロング22が凝固するまで溶けたり悪影響を被ること
なく液状のプロング22の熱に耐えることができなければ
ならない。更に、基材24は種々の幅で利用できるもので
なければならない。適当な基材には、ニッテッド織物、
織布、不織布、ゴム、ビニール、フィルム、特定のポリ
オレフィンフィルム、及び好ましくはクラフト紙が含ま
れる。1m2当たり0.08kg(3000平方フィート当たり50ポ
ンド)の坪量のクラフト紙が適することがわかってい
る。
ベース26は、プロング22のほぼ平らな部分であり、基
材24に取付けられ、プロングのシャンク28の近位端と隣
接している。本明細書中で使用されているように、「ベ
ース」という用語は、基材24と直接接触し、プロング22
のシャンク28を支持するプロング22の部分に関する。ベ
ース26とシャンク28との間の境界を明らかにする必要は
ない。使用中にシャンク28がベース26から分離しないと
いうこと、及びベース26が基材24から分離しないという
ことだけが重要である。ベース26の断面は、構造上の十
分な一体性、及び従ってファスニングシステム20の所望
の引き剥がし強度及び剪断強度についてプロング22のパ
ターンの密度及び個々のプロング22のシャンクの長さに
基づいた面積を提供しなければならず、及び、更に、基
材24に対して適切な接着を提供しなければならない。長
いシャンク28を使用する場合には、基材24に対する十分
な接着及び適当な構造上の一体性を提供するため、ベー
ス26は、一般に、断面積が大きくなければならない。
基材24上でのベース26の脚プリントの形状は重要でな
く、構造上の大きな一体性及びかくして大きな引き剥が
し強度を拡大した方向で提供するように任意の方向で拡
大できる。本明細書中で使用されているように、「脚プ
リント」という用語は、基材24上でのベース26の平らな
接触面積に関する。脚プリントの大きさのアスペクト比
は大き過ぎてはならず、アスペクト比が大き過ぎる場合
には、プロング22は、力が脚プリントの短い方の側部に
平行に加わる場合、安定しない。約1.5:1以下のアスペ
クト比が好ましく、ほぼ円形の脚プリントが更に好まし
い。
本明細書中に説明した実施例については、ほぼ円形形
状の脚プリントを持つ約0.76mm乃至1.27mm(0.030イン
チ乃至0.050インチ)の直径を持つベース26が適当であ
る。特定方向での引き剥がし強度及び剪断強度が大きい
ファスニングシステム20を作ろうとする場合には、この
特定方向と直交する軸線に対する強度及び構造上の一体
性が増大するように、ベース26の断面積をこのような方
向で拡大するように変更するのがよい。このように変更
すると、プロング22は、ベース26の拡大方向に引っ張っ
た場合に更に強いものとなる。
シャンク28はベース26と隣接しており、ベース26及び
基材24から外方に突出している。本明細書中で使用され
ているように、「シャンク」という用語は、ベース26と
係合手段30との中間にあり且つこれらと隣接したプロン
グ22の部分に関する。シャンク28は、基材24からの係合
手段30の長さ方向間隔を構成する。本明細書中で使用さ
れているように、「長さ方向」という用語は、プロング
22のベース26での基材24の平面に向かうベクトル成分を
持つ方向であると特定されていない限り、基材24から遠
ざかるベクトル成分を持つ方向を意味し、この方向はプ
ロング22のベース26での基材24の平面までの垂直方向距
離を増大する。
各プロング22のシャンク28及びベース26には始点36が
関連している。シャンク28の「始点」は、ベース26の中
央と考えることのできる点であり、代表的には、ベース
26の脚プリント内にある。始点36は、プロング22を側面
図から見ることによって見つけられる。「側面図」とい
うのは、シャンク28及びベース26に半径方向で向かう任
意の方向であり、この方向は、更に、基材24の平面に対
して平行である。ファスニングシステム20を以下に説明
し特許請求する方法で製造する場合には、始点36を決定
するとき、プロング22をニップ70を通る基材24の移動に
対して機械方向及び機械に対して横方向で見るのが好ま
しい。しかしながら、これは必要なことではない。
考慮する特定の側面図についてのベース26の脚プリン
トの遠位縁部間の横方向距離を求め、この距離を二分
し、このような図についてベース26の中間点を明らかに
する。ベース26の脚プリントを、考慮する特定の側面図
について二分するとき、(基材24に取り付けるときに生
じ易い筋や凹凸のような)些細な不連続は無視される。
この点がシャンク28の始点である。
シャンク28は、基材24の平面と角度αをなす。本明細
書中で使用されているように、「基材の平面」という用
語は、考慮する主要なプロング22のベース26にある基材
24の平らな表面に関する。角度αは、以下のように決定
される。プロング22を外形図で見る。プロング22の「外
形図」は二つの特定の側面図のうちの一方であり、以下
のようにして求められる。最大横方向突出38を持つ方向
が明らかになるように、プロング22を側面図から目で調
べる。「横方向突出」は、このような図におけるベース
26の中心、即ちシャンク28の始点36から、このような図
で見ることのできるプロング22上の横方向最遠方の点の
突出までの、このような点を基材24の平面に向かって下
方に長さ方向に即ち垂直方向に投影したときの、基材24
の平面に対して横方向に平行にとった距離である。
最大横方向突出38は、始点36からシャンク28の外周即
ち係合手段30までの突出であるということは当業者には
明らかであろう。横方向突出38を最大にするプロング22
の側面図が、このようなプロングの外形図である。更
に、ファスニングシステム20を以下に説明し且つ特許請
求する方法で製造し、最大横方向突出38が全体に機械方
向に配向されている場合には、外形図は機械方向に対し
て横方向で見た図であるということもまた当業者には明
らかであろう。最大横方向突出38が全体に機械方向に対
して横方向に配向されている場合には、外形図は、機械
方向で見た図であるということもまた明らかであろう。
第2図に示す側面図は、プロング22の外形図のうちの一
つである。図示の外形図とはほぼ180゜反対側からの別
の外形図(最大横方向突出38が図面を見る人の左に向い
ている)もあるということは当業者には明らかであろ
う。これら二つの外形図のいずれも、以下に説明する手
段及び使用にほぼ同様に適している。
シャンク28の始点36は、プロング22について上文中で
説明したように、外形図で求められる。次いで、外形図
でプロング22を維持した状態で、基材24の平面からの垂
直方向距離が最も大きいプロング22の点即ちセグメント
のところで基材24の平面にほぼ平行な仮想切断平面40−
40がプロング22の周囲と接するようにする。これは、プ
ロング22の最も高い部分と対応する。次いで、基材24の
平面からの前記垂直方向距離の3/4の長さ方向高さのと
ころで仮想切断平面40−40がプロング22と交差するよう
に、仮想切断平面40−40を、高さが最も高い点から基材
24にこのような最も大きい垂直方向距離の1/4近づけ
る。
次に、仮想切断平面40−40を使用してプロング22上の
三つの点を決定する。第1の点は、切断平面がプロング
22の前縁42と交差する点であり、この点を75%前縁点44
と呼ぶ。「前縁」は、基材24の平面から長さ方向に遠ざ
かるシャンク28の周囲の頂部である。第2の点は、プロ
ング22の中心を通って約180゜に配置され、この点は、
切断平面40−40がプロング22の後縁46と交差する点であ
り、この点を75%後縁点48と呼ぶ。「後縁」は、基材24
に長さ方向に向かうシャンク28の周囲の頂部であり、前
縁42のほぼ反対側に配置されている。勿論、これら二つ
の点を結ぶ直線は切断平面40−40内にあり、これを二分
して仮想切断平面40−40の中間点47を得る。次いで、仮
想切断平面40−40の中間点47とベース26にあるシャンク
28の始点36と結ぶ直線を引く。この線と基材24の平面と
のなす角度αがシャンク28の角度αである。
換言すると、シャンク28が基材24の平面に対してなす
角度αは、任意の側面図で求められた切断平面中間点47
と始点36とを結ぶ線が垂線と構成する角度の90゜余角で
ある。従って、シャンク28、及び特定的には始点36に半
径方向に向かう、基材24の平面にほぼ平行であり且つ前
記垂線と直交する任意の方向でこの線を見たときの、基
材24の平面に対する最も小さい角度、がシャンク28の角
度αである。最大横方向突出38が機械方向に配向された
プロング22をほぼ機械方向又は機械方向から約180゜の
方向で見たとき、又は最大横方向突出38が機械方向に対
して横方向に配向されたプロング22をほぼ機械方向に対
して横方向で見たとき、シャンク28の角度αは明らかに
約90゜である。しかしながら、上文中で論じたように、
計測されるべき角度αは、垂線から大きく外れており、
従って、プロング22の外形を、代表的には、機械方向に
配向されたプロング22については機械方向に対してほぼ
横方向から、及び機械方向に対して横方向に配向された
プロング22についてはほぼ機械方向から見たときに決定
される角度αである。
シャンク28の角度αは、基材24の平面に対してほぼ垂
直であるのがよく、又は、特定方向での引き剥がし強度
を増大するため、好ましくは基材24の平面に対して鋭角
をなす関係で配向されている。この特定の方向は、最大
長さ方向突出38とほぼ平行である。しかしながら、シャ
ンク28の角度αは、垂線から離れ過ぎてはならない。離
れ過ぎた場合には、方向的に特定された剪断強度を持つ
ファスニングシステム20が得られる。本明細書中に記載
した実施例については、角度αが約45゜乃至約80゜、好
ましくは約65゜のシャンク28が優れている。シャンク28
の角度が約80゜以下である場合には、シャンク28は基材
24の平面に対して垂直方向に配向されていないと考えら
れる(横方向配向は関係ない)。
仮想切断平面40−40及び外形図は、基材24の平面に対
する前縁42及び後縁46の角度を決定するのにも使用でき
る。これらの角度を決定するため、75%前縁点44及び75
%後縁点48を上文中で説明したように求める。ベース26
でのベース前縁点50は、以下のように見つけられる。外
形図で見てベース26を通る線をシャンク28の前縁42と交
差させる。この交点が「ベース前縁点」である。上述の
ように、基材24に取付けられるベース26近くでのシャン
ク28の些細な不連続は、ベース前縁点50を決定するとき
に考慮に入れない。75%前縁点44とベース前縁点50とを
直線で結ぶ。この直線が基材24の平面と角度βLをな
し、この角度は始点36即ちシャンク28の中心の方向に開
放している。角度βLを、前縁42の角度、又は簡単に前
縁角度と呼ぶ。
ベース後縁点52は、ベース前縁点50からベース26の中
心を通って180゜のところに配置され、以下のようにし
て求められる。外形図で見てベース26の脚プリントを通
る線をシャンク28の後縁46と交差させる。この交点が
「ベース後縁点」である。上述のように、基材24に取付
けられるベース26近くでのシャンク28の些細な不連続
は、ベース後縁点52を決定するときに考慮に入れない。
上述のように、75%後縁点48とベース後縁点52とを直線
で結ぶ。この直線が基材24の平面と角度βTをなし、こ
の角度は始点36即ちシャンク28の中心の方向に開放して
いる。角度βTを、後縁46の角度、又は簡単に後縁角度
と呼ぶ。前縁42及び後縁46、角度βL及びβTがシャン
ク28の側部の平行を構成する。前縁42及び後縁46の角度
βL及びβTが互いに相補的でない(加えて約180゜の
算術和にならない)場合には、シャンク28の側部は平行
でない。シャンク28の側部が平行でない場合には、角度
βLを構成する直線(ベース前縁点50と75%前縁点44と
結ぶ)及び角度βTを構成する直線(ベース後縁点52と
75%後縁点48とを結ぶ)は、基材24の平面の上方又は下
方のいずれかで交差する。前縁42及び後縁46の角度βL
及びβTが等しくなく、これらの角度を構成する線が基
材24の平面の上方で(ベース26の長さ方向外方に)交差
する場合には、プロング22は、ベース26から遠位端及び
係合手段30に向かって先細になっている。前縁42及び後
縁46の角度βL及びβTが同じ方向を持っており、即ち
同じ方向に配向されている場合にのみ、補角の大きさ
は、同じであるように決定された前縁42及び後縁46の角
度βL及びβTであり、シャンク28の側部は平行であ
る。
基材と約45゜±30゜の角度をなす前縁角度βLを形成
する前縁42を持つ、シャンク28が適当である。基材と約
65゜±30゜の角度をなす後縁確度βTを形成する後縁46
が適当である。前縁42及び後縁46の角度βL及びβTが
この範囲内にあり、有利には、プロング材料を過度に必
要とすることなく高い剪断強度及び引き剥がし強度を提
供するように基材24に対して配向されたテーパしたシャ
ンク28を得るためシャンク28の角度αが上述の範囲内に
あるシャンク28が優れている。
以上の計測は、ニュージャージー州マウンテンレーク
のレーム−ハート社が販売しているゴニオメータ100−0
0 115型を使用して容易に行われる。更に精密に計測す
るのが所望である場合には、外形図、始点36、切断平面
40−40、前縁角度βL、後縁角度βT、ベース点50、5
2、75%点44及び48、及びシャンク28の角度αの決定を
プロング22の写真を撮ることによって有利に行うことが
できるということは当業者には理解されよう。マサチュ
ーセッツ州ニューベッドフォードのアムレー社が販売し
ている走査型電子顕微鏡1700型がこの目的で特に優れて
いることがわかっている。必要であれば、最大横方向突
出38、及び従っていずれの外形図を使用するかを決定す
るのに何枚かの写真を撮るのがよい。
シャンク28は、係合手段30の高さを基材24から十分に
離間する距離だけベース26から長さ方向に突出していな
ければならない。係合手段30は、これによって、受入れ
表面のストランドを容易に捕らえ、即ちこうしたストラ
ンドと容易に係合する。比較的長いシャンク28には、受
入れ表面内に更に深く侵入でき、そのため係合手段30が
より多数のストランド又はファイバを捕らえることがで
きる即ちこれらと係合できる、という利点がある。逆
に、長さが比較的短いシャンク28には、強度が比較的大
きいプロング22を得るという利点があるが、こうしたシ
ャンクは、これに対応して、受入れ表面への侵入が小さ
く、従って、ストランド又はファイバの密度が低い羊毛
又は緩くスティッチボンデッドされた材料のような受入
れ表面には不適である。
ニット材料又は織物材料の受入れ表面を使用する場合
には、基材24から最も高い高さの点即ちセグメントまで
の長さ方向長さが約0.5mm(0.020インチ)、好ましくは
少なくとも約0.7mm(0.028インチ)の比較的短いシャン
ク28が適している。キャリパが約0.9mm(0.035)以上の
高ロフト材料の受入れ表面を使用する場合には、少なく
とも約1.2mm(0.047インチ)、好ましくは少なくとも約
2.0mm(0.079インチ)の長さ方向寸法を持つ比較的長い
シャンク28が更に適している。シャンク28の長さが増大
し、これに伴って剪断強度が減少するにつれて、ファス
ニングシステム20のプロング20の密度を増大させてこの
ような剪断強度の低下を補償するのがよい。
上述のように、シャンク28の長さ方向長さが基材24か
らの係合手段30の長さ方向間隔を決定する。「長さ方向
間隔」は、基材24の平面から係合手段30の周囲までの垂
直方向最短距離である。一定の外形を持つ係合手段30に
ついては、シャンク28の長さ方向長さが大きくなるにつ
れて係合手段30の基材24からの長さ方向間隔が大きくな
る。ファスニングシステム20の係合手段30は、所定の受
入れ表面のストランド又はファイバの直径の少なくとも
約2倍、好ましくはこのようなストランド又はファイバ
の直径の約10倍の長さ方向間隔であるとき、このような
ストランド又はファイバを良好に捕らえ、係合し、保持
する。本明細書中に説明した実施例については、約0.2m
m乃至約0.8mm(0.008インチ乃至0.03インチ)の長さ方
向間隔を持つプロング22が優れている。
シャンク28の断面形状は重要でない。かくして、シャ
ンク28は、ベース26の断面に関する上述のパラメータに
従った任意の所望の断面を持つのがよい。「断面」は、
シャンク28又は係合手段30に垂直にとったプロング22の
任意の部分の平らな領域である。上述のように、シャン
ク28は、シャンクの遠位端及びプロング22の係合手段30
に長さ方向に及び横方向に近づくにつれて断面が減少す
るように、好ましくは、テーパしている。この構成は、
シャンク28及び係合手段30の慣性モーメントをこれに対
応して減少させ、その結果、ファスニングシステム20に
分離力を加えたとき、プロング22にほぼ一定の応力が加
わり、これによって、プロング22に組み込まれる余分な
材料の量を減少させる。
広範なプロング22の大きさに亘って所望の外形を維持
するため、プロング22の計測を行うのにほぼ一定の断面
積比を使用することができる。プロング22の全テーパを
制御する1つの比は、プロング22の最も高い高さでのベ
ース26の断面積のプロング22の断面積に対する比であ
る。「最も高い高さ」という語は、基材24の平面からの
垂直方向距離が最も大きいシャンク28又は係合手段30の
点又はセグメントに関する。代表的には、ベース26の断
面積の最も高い高さの断面積に対する比が約4:1乃至約
9:1のプロング22が優れている。
上述のように、約0.76mm乃至約1.27mm(0.030インチ
乃至約0.050インチ)のベース26の直径から約0.41mm乃
至約0.51mm(0.016インチ乃至0.020インチ)の最も高い
高さの直径までテーパするほぼ円形のシャンク28が本明
細書中で論じる実施例について優れていることがわかっ
た。特定的には、最も高い高さでの直径が約0.46mm(0.
018インチ)のほぼ円形形状の断面は、最も高い高さで
の断面積を約0.17mm2(0.0003平方インチ)とする。約
1.0mm(0.040インチ)のほぼ円形形状のベース26の断面
は、ベース26の断面積を約0.81mm2(0.0013平方イン
チ)にする。この構造では、ベース26の断面積の最も高
い高さでの断面積に対する比を約5:1にする。この比は
上述の範囲内である。
係合手段30はシャンク28に接合されており、好ましく
はシャンク28の遠位端と隣接している。係合手段30は、
シャンク28の周囲から遠ざかるように外方に突出してお
り、長さ方向に突出した、即ち基材24に向かう又は基材
24から遠ざかる、ベクトル成分を有する。本明細書中で
使用されているように、「係合手段」という用語は、シ
ャンク28に対して横方向の任意の突出に関し(シャンク
28の周囲の些細な凹凸でなく)、この突出が受入れ表面
からの分離即ち取り外しに抵抗する。「周囲」という用
語はプロング22の外面を意味する。「半径方向」という
用語は、ベース26の脚プリントのほぼ中央の始点36を通
る基材24に対する垂線からの又はこれに向かう方向を意
味する。
詳細には、横方向突出は、基材24の平面に平行で且つ
この平面に向かうベクトル成分を有する。係合手段30及
びシャンク28の横方向ベクトル成分及び長さ方向ベクト
ル成分の両方を持つということは理解されよう。シャン
ク28の遠位端の終末部の先が尖っていること、又はシャ
ンク28と係合手段30との間の境界がはっきりしていない
ことは重要でない。係合手段30が基材24の平面に平行で
且つこれに面するベクトル成分を持つ面を持つように、
シャンク28の周囲の長さ方向に配向された面が断続する
ことだけが必要なのである。
係合手段30とシャンク28の横方向突出は、所望に応じ
ていずれかが大きいのがよい。添付図面に示すように、
係合手段30は、好ましくは、全体に弧状をなしており、
内曲した曲線を有するのがよい。係合手段30が内曲した
曲線を有する場合には、係合手段30は、ベース26の基材
24又はベース26から横方向に間隔を隔てられた位置に長
さ方向に近づくセグメントを有する。このセグメント
は、始点36に向かって半径方向に差し向けられる必要は
ないが、シャンク28に向かって横方向に差し向けられて
いる。
ファスニングシステム20の各プロング22の係合手段30
は、指向性が比較的小さい引き剥がし強度が所望である
場合には、ほぼ同じ方向で横方向に延びているのがよ
く、或いは、ほぼ等方性の引き剥がし強度を任意の横方
向で提供するように無作為に配向されているのがよい。
係合手段30は、シャンク28の一方の側から大きく突出し
たフック形状の枝であるのがよく、全体に凸状の外形を
構成し、受入れ表面の開口部に侵入して受入れ表面のス
トランド又はファイバを係合手段30の内曲率半径54のと
ころで捕らえる。係合手段30と受入れ表面のストランド
又はファイバとが干渉することによって、ファスニング
システム20の引き剥がし強度即ち剪断強度が大きくなる
まで、ファスニングシステム20が受入れ表面から離れな
いようにする。係合手段30の横方向突出は大き過ぎては
ならない。大き過ぎる場合には、係合手段30は受入れ表
面の開口部に侵入できない。係合手段30の断面は、受入
れ表面の開口部に侵入できるような大きさでなければな
らない。
所与の密度のプロング22のアレイを持つファスニング
システム20の所望の引き剥がし強度及び剪断強度に適合
させるのに十分な剪断強度及び曲げ強度を提供する構造
上の一体性を係合手段30が備えている限り、係合手段30
の断面積や外形は重要でない。本明細書中に説明した実
施例については、ベース26の中央から遠方の横方向周囲
までの最大横方向突出38が約0.79mm乃至0.90mm(0.03イ
ンチ乃至0.04インチ)のフック形状をなした係合手段30
が適している。
プロング22のアレイは、ファスニングシステム20の特
定の用途で必要とされる引き剥がし強度及び剪断強度を
得るため、所望の任意のパターン及び密度をもつアレイ
であるのがよい。一般に、アレイの密度が増大すると、
剪断強度はこれに正比例して増大する。個々のプロング
22は、隣接したプロング22の係合手段30と干渉したり、
こうした係合手段が受入れ表面のストランド又はファイ
バを捕らえることを妨げたりしないように密接して並ん
でいてはならない。プロング22が非常に密接して並んで
いる場合には、受入れ表面のストランド又はファイバの
圧縮またはもつれが起こり、ストランド又はファイバ間
の開口部を閉塞する。逆に、プロング22は、適当な剪断
強度及び引き剥がし強度のファスニングシステム20を提
供するため、非常に大きく間隔を隔てられているために
基材24の面積を過度に必要とするものであってはならな
い。
各プロング22が隣接したプロング22からほぼ等間隔に
間隔を隔てられているように、プロング22を列をなして
配置するのがよい。これらの列は、以下に説明し且つ特
許請求する製造方法に従って機械方向及び機械方向に対
して横方向に配向されているのがよい。全体として、プ
ロング22の機械方向の列及び機械方向に対して横方向の
列の各々は、分離力をファスニングシステム20及び受入
れ表面に加えたとき、ファスニングシステム20及び受入
れ表面全体に亘ってほぼ均等な応力場を提供するため、
隣接したプロング22の機械方向の列及び機械方向に対し
て横方向の列から等間隔に間隔を隔てられていなければ
ならない。
本明細書中で使用されているように、「ピッチ」とい
う用語は、隣接した列のプロング22のベース26の脚プリ
ントの中心間で機械方向又は機械方向に対して横方向の
いずれかで計測した距離に関する。代表的には、両方向
でのピッチが約1.02mm乃至約5.08mm(0.04インチ乃至0.
20インチ)のプロング22のアレイを持つファスニングシ
ステム20が適当であり、約2.03mm(0.08インチ)のピッ
チが好ましい。機械方向に対して横方向の隣接した列
は、好ましくは、機械方向に対して横方向の隣接した列
間の機械方向での距離を二倍にするため、機械方向に対
して横方向にほぼ半ピッチずらされる。
プロング22は、機械方向及び機械方向に対して横方向
の両方向でプロング22が1cm当たり約2列乃至約20列
(1インチ当たり5列乃至50列)、好ましくは、各方向
で1cm当たり約9列(1インチ当たり23列)設けられ
た、プロング22のアレイを持つ1cm2の格子上にマトリッ
クスをなして配置されたものと考えることができる。こ
の格子は、1cm2の基材24に対しプロング22を約4個乃至
約400個(1平方インチ当たり25個乃至2500個)持つフ
ァスニングシステム20を提供する。
ファスニングシステム20のプロング22は、固化すると
安定し且つ形状を保持するが、ファスニングシステム20
に分離力を加えた場合に破損する程脆くない任意の感熱
材料でつくられているのがよい。本明細書中で使用され
ているように、「感熱」という用語は、加熱すると固体
状態から液体状態へ徐々に変化する材料を意味する。破
損は、プロング22が折れた場合、又は分離力が加わった
状態で及び分離力を加えたときに反作用を維持出来ない
場合に起こると考えられている。好ましくはこの材料は
ASTM規格第D−638号に従って計測して約24600000kg/m2
乃至31600000kg/m2(1平方インチ当り3500ポンド乃至4
5000ポンド)の弾性引張係数を持っている。
更に、プロングの材料は、シャンク28を延伸すること
ができ且つ係合手段30を以下に記載する製造方法に従っ
て容易に形成できるように、処理を容易に行うのに十分
低い融点、及び材料の融点近くの温度で粘着性及び高い
稠度を提供する比較的高い粘性を持っていなければなら
ない。プロング22の構造、詳細には係合手段30の形状に
影響を及ぼすパラメータを大きく変化させることができ
るように、プロング22は粘弾性でなければならないとい
うこともまた重要である。基材24への適用温度において
約20乃至約100パスカル秒の複素粘性を持つ材料が適当
である。
粘性は、10ヘルツの採取周波数及び10%の材料の歪の
動的作動モードを使用してレオメトリックス800型機械
式スペクトロメータで計測するのがよい。ディスク及び
プレート型の外形が好ましく、特定的には、約12.5mmの
半径を持ち、ディスクとプレートとの間の間隔が約1.0m
mのディスクを用いて行われる。
プレート22は、好ましくは、熱可塑性材料でできてい
る。「熱可塑性」という用語は、熱又は圧力が加わった
状態で流動する感熱材料の、架橋されていないポリマー
に関する。ホットメルト接着剤熱可塑性プラスチックが
本発明のファスニングシステム20を、特に、以下に説明
し特許請求する方法に従って製造する上で特に優れてい
る。本明細書中で使用されているように、「ホットメル
ト接着剤」という用語は、室温では通常は固体であり高
温で流体になり、溶融状態で適用される熱可塑性成形材
料に関する。ホットメルト接着剤の例は、10020、ニュ
ーヨーク州ニューヨークの135西50番街のバンノストラ
ンドラインホールド社が1977年に発行した「接着剤ハン
ドブック」第二版アービングスケイルト著で見つけるこ
とができる。同文献について触れたことにより、この文
献に開示されている内容は本明細書中に組み入れたもの
とする。ポリエステル及びポリアミドのホットメルト接
着剤が特に適しており、好ましい。本明細書中で使用さ
れているように「ポリエステル」という用語及び「ポリ
アミド」という用語は、夫々エステル基及びアミド基が
繰り返す連鎖を意味する。
ポリエステルのホットメルト接着剤を選択した場合に
は、約194℃で約23±2パスカル秒の複素粘性を持つ接
着剤が優れていることがわかった。ポリアミドのホット
メルト接着剤を選択した場合には、約204℃で約90±10
パスカル秒の複素粘性を持つ接着剤が優れていることが
わかった。マサチューセッツ州ミドルトンのボスティッ
ク社が7199番として販売しているポリエステルのホット
メルト接着剤が優れていることがわかった。イリノイ州
カンカーキーのヘンケル社がマクロメルト6300の商標で
販売しているポリアミドのホットメルト接着剤が優れて
いることがわかった。
第3図に示すファスニングシステム20′の第2実施例
では、係合手段30′は、全体に半球(マッシュルーム)
形状である。「半球」という用語は、全体に丸味を帯び
た形状を意味し、多くの方向に突出し、半球及び球を含
むが標準的な形状に限定されない。この形状、特定的に
は全体に球状をなした形状の係合手段30′の構造は、代
表的には、係合手段30′を受入れ表面から外すときの受
入れ表面の乱れが小さくなるという利点を有する。これ
は、受入れ表面にもたらされる目に見える損傷を少なく
することによって、受入れ表面を何回も再使用できるよ
うにする。半球形形状の係合手段30′を選択した場合に
は、シャンク28′は、好ましくは、基材24′の平面とほ
ぼ直交した状態になり、受入れ表面の開口部への侵入を
簡単にし、係合手段30′を受入れ表面から外すときに受
入れ表面に加わる損傷を少なくする。約70゜乃至約90゜
の角度α′を持つシャンク28′が適している。
適正な釣合いを持ち、全体に半球形形状の係合手段3
0′を持ちプロング22′を形成するため、係合手段30′
は、受入れ表面のストランドを捕らえるのに十分な横方
向距離だけシャンク28′の周囲から半径方向に突出して
いなければならないが、シャンク28′が係合手段30′の
質量をしっかりと支持できなかったシャンク28′がその
他の理由で不安定である程突出してはいない。シャンク
28′の角度α′が減少するにつれて、即ち垂線から離れ
るにつれて、シャンク28′の構造上の一体性に対する係
合手段30′の質量及び断面積が更に重要になる。
ベース26′の最も高い高さまでの断面積と直径の比が
上述の通りでシャンク28′の角度α′が約80゜のテーパ
したシャンクが優れている。最も高い高さの計測は、シ
ャンク29′の最も高い高さから行われ、係合手段30から
行われるのでないということは理解されよう。
シャンク28′から係合手段30までに滑らかな移行部が
なく、シャンク28′と係合手段30′との間の境界が容易
に決定される実施例については、第3図に示すように、
仮想切断平面40′−40′は、基材24′の平面から基材2
4′の平面に長さ方向で最も近い係合手段30′の点に接
する平面までの垂直方向距離の3/4である。次いで、切
断平面40′−40′を使用してシャンク28′の角度α′、
前縁角度βL′及び後縁角度βT′を上述のように決定
する。
係合手段30′は、各横方向で、シャンク28′の遠位端
29′の周囲からシャンク28′の遠位端29′の直径の少な
くとも約25%、好ましくはこのような直径の少なくとも
約38%半径方向に突出していなければならない。換言す
ると、シャンク28′の遠位端29′の直径を1.0に標準化
した場合、係合手段30′の直径は、少なくとも1.5でな
ければならず、好ましくは、シャンク28′の遠位端29′
の直径の少なくとも一つの1.75倍である。更に、ベース
26′の直径は、シャンク28′の遠位端29′の直径の約2.
0倍でなければならない。シャンク28′の高さは、係合
手段30′の基材24′から適正に長さ方向に離間するた
め、シャンク28′の遠位端29′の直径の約1.5倍乃至約
2.0倍でなければならない。係合手段30′の長さ方向寸
法は、シャンク28′の遠位端29′の直径の約0.5倍乃至
約1.5倍の範囲内にあるのがよい。
第3図のファスニングシステム20′は、第2図のファ
スニングシステム20の係合手段30及び遠位端を少なくと
も融点まで加熱することによってつくられている。これ
は、ベース26′及びシャンク28′の近位端が少なくとも
融点まで加熱されないように係合手段30及びプロング22
の遠位端を基材の平面に向かって長さ方向に差し向けら
れた熱源に近づけることによって行われる。適当な方法
は、プロングの最も高い高さを、約440℃まで加熱され
た高温のワイヤのような熱源の約3.3mm乃至約10.1mm
(0.1インチ乃至0.4インチ)内に近づけることである。
プロング22′の前縁角度βL′及び後縁角度βT′
は、半球形形状の係合手段を持つプロング22′が形成さ
れる対応するフック形状の枝形のプロング22の係合手段
の前縁角度及び後縁角度と同じである。これは、第2図
の係合手段30を加熱し溶融し流動して第3図の係合手段
30′にするときにシャンク28′の角度α′及び前縁角度
βL′及び後縁角度βT′が実質的に変化しないためで
ある。
上述のミリケン970026受入れ表面については、第3図
の係合手段30′は、好ましくは、約0.029mm乃至約0.032
mm(0.001)の横方向寸法及び長さ方向寸法を有し、ベ
ース26′の直径が約0.30mm乃至約0.045mm(0.012インチ
乃至0.002インチ)で遠位端29′の直径が0.016mm乃至約
0.020mm(0.0006インチ乃至0.0007インチ)のシャンク2
8′上に配置されなければならない。シャンク28′の遠
位端29′は、基材24′の平面の上方に約0.44mm乃至約0.
50mm(0.017インチ乃至0.020インチ)のところに配置さ
れなければならず係合手段30′は、約0.56mm乃至約0.70
mm(0.022インチ乃至0.028インチ)、好ましくは約0.64
mm(0.025インチ)の横方向突出38′を持たなければな
らない。
製造方法 本発明によるファスニングシステム20は、変形したグ
ラビア印刷法を使用して製造されるのがよい。グラビア
印刷は、1988年2月27日にシース等に賦与された米国特
許第4,643,130号に示されているように、当該技術分野
で周知である。当該技術分野における一般的な状態を例
示するため、同特許について触れたことにより、その特
許に開示されている内容は本明細書中に組み入れたもの
とする。第4図を参照すると、基材24は、印刷ロール72
及び受けロールの二つのロール間に形成されたニップ70
を通過する。ロール72及び74は、基材24の平面にほぼ平
行に配置された互いにほぼ平行な中心線を有する。ロー
ル72及び74は、夫々の中心線を中心に回転され、ニップ
点70のところでの表面速度が大きさ及び方向の両方につ
いてほぼ等しい。所望であれば、印刷ロール72及び受け
ロール74の両方を外部の原動力(図示せず)で駆動する
か或いは、一方のロールを外部原動力で駆動し、第2ロ
ールを第1ロールとの摩擦係合によって駆動するのがよ
い。約1500Wの出力を持つ交流モータが適当な原動力を
提供する。回転させることによって、ロール72及び74は
プロング22を基材24上に付着させるための付着手段を作
動させる。
付着手段は、プロング22の液状材料の温度に適応し、
機械方向及び機械方向に対して横方向の両方向でプロン
グ22間にほぼ均等なピッチを与え、アレイ内で所望密度
のプロング22を得ることができなければならない。更
に、付着手段は、ベース26の直径及びシャンク23の高さ
が様々なプロングを形成できなければならない。詳細に
は、印刷ロール72が、本発明の製造方法に従ってプロン
グ22を基材24上に上述の所望のアレイ(又は他のパター
ン)をなして付着する付着手段を構成する。「付着手
段」という用語は、液状のプロング材料を嵩量から基材
24に個々のプロング22に対応する量で転写する任意の手
段に関する。「付着」という用語は、プロング材料を嵩
の形態から転写し、こうした材料を個々のプロング22に
対応するユニットをなして基材24上に分けることを意味
する。
プロング材料を基材24上に付着させるための1つの適
当な付着手段は、印刷ロール72上の一つ又はそれ以上の
セル76からなるアレイである。本明細書中で使用されて
いるように、「セル」という用語は、プロング材料を材
料源からキャビティ24に転写し、この材料をキャビティ
24上に別個のユニットの形態で付着させる印刷ロール72
のキャビティ又は他の構成要素に関する 印刷ロール72の表面でのセル76の断面積は、プロング
22のベース26の脚プリントの形状とほぼ一致する。セル
76の断面は、ベース26の所望の断面とほぼ等しくなけれ
ばならない。セル76の深さは、プロング22の長さ方向長
さ、特定的にはベース26から最も高さの高い点即ちセグ
メントまでの垂直方向距離を決定する要因の一つであ
る。しかしながら、セル76の深さをセル76の直径の約70
%以上に増大すると、プロング22の長さ方向寸法はほぼ
一定のままである。これは、液状プロング材料の全てが
セル76から引き出されて基材24上に付着されるわけでは
ないためである。液状プロング材料の表面張力及び粘性
により、この材料のうちの幾分かがセル76内に残り、基
材24に転写されない。
本明細書中で説明した実施例については、直径の約50
%乃至70%の深さを持つほぼ円筒形形状の盲セル76が適
当である。所望であれば、化学蝕刻のような従来の製造
方法に適応するため、セル76は幾分截頭円錐形形状にテ
ーパしているのがよい。
截頭円錐形である場合、好ましいテーパを持つシャン
ク28を形成し、ベースの最も高い高さに対する上述の比
を得るため、セル7のテーパの夾角は約45゜を越えては
ならない。セル76のテーパの夾角がこれ以上である場合
には、テーパが大き過ぎるプロング22が形成される。夾
角が小さい過ぎる場合、又はセル76が円筒形である場合
には、断面がほぼ均等なシャンク28が形成され、これに
よって高応力領域を持つ。本明細書中で説明した実施例
については、夾角が約45゜で、ロール周囲での直径が約
0.89mm乃至約1.22mm(0.035インチ乃至0.048インチ)
で、深さが約0.25mm乃至約0.51mm(0.01インチ乃至0.02
インチ)のセル76が適当なプロング22を形成する。
印刷ロール72及び受けロール74は、接着剤を印刷ロー
ル72のセル76から基材24上に押し出すため、及び対向ロ
ールが外部から駆動されるのでない場合にはこのロール
を駆動するのに十分な摩擦係合を提供するため、これら
のロールの中心線を結ぶ線と一致して圧縮されなければ
ならない。受けロール74は、プロング材料を印刷ロール
72から基材24上に付着させるとき、プロング材料の緩衝
を行うため、印刷ロール72よりも幾分軟質であり且つ柔
軟でなければならない。ショアーAジュロメータ硬度が
約40乃至約60のゴム被覆を持つ受けロール74が適してい
る。ロール72及び74は、約6.4mm乃至約12.7mm(0.25イ
ンチ乃至0.50インチ)の機械方向での窪みが得られるよ
うな力で互いに押付けられるのがよい。本明細書中で使
用されているように、「窪み」という用語は、基材24が
ニップ70を通過する際の基材24上での軟質のロールの接
触面積に関する。
印刷ロール72は、材料源から基材24上に付着させるこ
とによって転写を行っているときにプロング22の固化が
起こらないようにするため、好ましくは加熱される。一
般的には、印刷ロール72の表面温度は材料源での材料の
温度に近いのが望ましい。マサチューセッツ州ミドルト
ンのボスティックシャンクが7199番として販売している
ポリエステルのホットメルト接着剤については、約197
℃の温度の印刷ロール72が優れていることがわかった。
基材24がプロング材料から伝わる熱によって悪影響を
受ける場合には、冷却ロールが必要とされるということ
は理解されよう。冷却ロールが所望である場合には、冷
却ロールは、当業者に周知の手段を用いて受けロール74
に組み込まれているのがよい。ポリプロピレン、ポリエ
チレン、又は他のポリオレフィン基材24を使用する場合
には、この装置が必要である。
個々のプロング22を形成するのに使用される材料は、
プロング22を基材24に適用するための適正な温度を与え
る材料源内に維持されなければならない。代表的には、
材料の融点の僅かに上の温度が望ましい。材料は、その
一部又は全部が液状である場合、「融点」又は融点以上
であると考えられる。プロング材料源が過度に高温に保
たれている場合には、プロング材料の粘性は十分でな
く、係合手段30が機械方向で隣接したプロング22に横方
向に連結してしまう。材料の温度が非常に高温である場
合には、プロング22は流動して小さな幾分半球形形状の
パドルになり、係合手段30は形成されない。逆に、材料
源の温度が低過ぎる場合には、プロング材料を材料源か
らこの材料を付着させるための手段に転写できず、従っ
て、付着手段76から基材24に所望のアレイ又はパターン
で適正に転写することができない。材料源は、機械方向
に対して横方向でほぼ均等な温度分布を材料に与えなけ
ればならず、接着剤材料を基材24上に付着させるための
手段と連通していなければならず、プロング材料が空に
なったときに再び満たすか或いは新たに供給することを
容易に行うことができなければならない。
適当な材料源はトラフ80であり、このトラフは、セル
76を有し且つトラフ80と隣接した機械方向に対して横方
向の印刷ロール72の部分とほぼ同延である。上部は、所
望に応じて開放していてもよいし閉鎖していてもよい。
トラフ80の機内側は開放しており、そのため、トラフ内
の液体材料が印刷ロール72の周囲を自由に接触でき且つ
連通できる。
材料源は、プロング材料を液状に且つ適正な温度に保
つため、周知の手段(図示せず)で外部から加熱され
る。好ましい温度は融点以上であるが、この温度以下で
は、粘弾性の大きな損失が起こる。所望であれば、均質
性を高めるため及び温度分布を一様にするため、トラフ
80内の液状材料を混合し又は循環させるのがよい。
トラフ80の底には、印刷ロール72に適用されるプロン
グ材料の量を制御するドクターブレード82が並置されて
いる。ドクターブレード82及びトラフ80は、印刷ロール
72の回転時に静止した状態に保持され、ドクターブレー
ド82はロール72の周囲を拭い、個々のセル76内に入らな
かったプロング材料をロール72から掻取り、このような
材料をリサイクルできるようにする。この構成により、
プロング材料をセル76から基材24に印刷ロール72の周囲
にあるセル76の形状に従って所望のアレイで付着させる
ことができる。第4図でわかるように、ドクターブレー
ド82は、好ましくは、水平平面内に配置され、詳細に
は、ニップ点70の上流の印刷ロール72の水平頂部に配置
されている。
基材24上に付着させた後、プロング22を切断してファ
スニングシステム20の係合手段とモイルにする切断手段
78でプロング22を印刷ロール72及び付着手段から切断す
る。本明細書中で使用されているように、「モイル」と
いう用語は、プロング22から切断され、ファスニングシ
ステム20の部分を形成しない任意の材料に関する。
切断手段78は、種々の大きさのプロング22及び係合手
段30の横方向突出38に適応するように、及び機械方向に
対して横方向に亘ってアレイを均等にするため、調節自
在でなければならない。「切断手段」という用語は、モ
イルをファスニングシステム20から長さ方向に分離する
手段に関する。「切断」という用語は、モイルをファス
ニングシステム20から上述のように分割する作用に関す
る。切断手段78は清浄でなければならず錆びてはなら
ず、プロング22を酸化させたりプロング22に腐蝕物や汚
染物(モイルのような)を与えてはならない。適当な切
断手段は、ロール72及び74の軸線にほぼ平行に配置され
且つ固化したプロング22の最も高い高さから基材24まで
の垂直方向距離よりも幾らか大きい距離だけ24から間隔
を隔てられたワイヤである。
好ましくは、ワイヤ78は、加熱されたプロング材料源
からプロング材料が離れるときと切断が行われるときと
の間で起こるプロング22の冷却に適応し、係合手段30の
横方向延伸を促すため、溶融プロング材料が切断手段78
上に堆積しないように、電気で加熱される。
更に、切断手段78の加熱は、ほぼ均等な形状を持つプ
ロング22のアレイが形成されるように、機械方向に対し
て横方向での温度分布を均等にするように行われなけれ
ばならない。
一般に、プロング材料の温度が上昇すると、比較的低
温の高温ワイヤ温度切断手段78の温度を適用できる。更
に、基材24の速度が低下すると、プロング22とモイルと
を切断する際に起こる高温のワイヤ78の冷却が行われる
頻度が低くなり、これによって、同じ温度で比較的ワッ
ト数の低い高温のワイヤ78を使用できる。高温のワイヤ
78の温度が増大すると、シャンク28の長さが全体に短い
プロング22が得られるということを理解すべきである。
逆に、シャンク28の長さ及び係合手段30の横方向長さ
は、高温のワイヤ78の温度が減少するとき逆の関係で増
大する。切断手段78は切断を行うためにプロング22と実
際に接触する必要はない。プロング22は、切断手段78が
放射する輻射熱で切断されるのがよい。
本明細書中に説明した実施例については、直径が約0.
51mm(0.02インチ)の約343℃乃至約416℃まで加熱した
円形断面のニッケル−クロムワイヤ78が適当であること
がわかっている。ナイフ、レーザー切断手段又は他の切
断手段78を上述の高温のワイヤ78に代えてもよい。
プロング22をモイルから切断する前にプロング材料の
延伸が起こるような位置に切断手段78を配置することが
重要である。切断手段78が基材24の平面から離れ過ぎて
いる場合には、プロング材料は切断手段78の下を通過
し、この切断手段に捕らえられることがなく、非常に長
い係合手段30を形成する。この係合手段は、基材24又は
隣接したプロング22から間隔を適正に隔てられない。逆
に、切断手段78が基材24の平面に近過ぎている場合に
は、切断手段78はシャンクを切断してしまい、係合手段
30を形成することができない。
本明細書中に開示した製造方法については、ニップ点
70から機械方向で約14mm乃至22mm(0.56インチ乃至0.88
インチ)、好ましくは約18mm(0.72インチ)で、受けロ
ール74から約4.8mm乃至7.9mm(0.19インチ乃至0.31イン
チ)、好ましくは約6.4mm(0.25インチ)で、印刷ロー
ル72から半径方向外方に約1.5mm乃至4.8mm(0.06インチ
乃至0.19インチ)、好ましくは約3.3mm(0.13インチ)
に配置された高温のワイヤからなる切断装置78を適切に
位置決めする。
作動では、基材24を付着手段76に対して第1方向に移
送する。更に詳細には、基材24はニップ70を通して移送
され、好ましくは巻き上げロール(図示せず)で引き出
される。これは、プロング22を連続的に付着させるため
の基材24の清浄な領域を提供し、プロング22を付着させ
た基材24の部分を取り出す。基材24がニップ70を通過す
るときの基材24の主な移送方向にほぼ平行な方向を「機
械方向」と呼ぶ。第4図の矢印75が示す機械方向は、印
刷ロール72及び受けロール74の中心線とほぼ直交してい
る。機械方向に対してほぼ直交し、基材24の平面に平行
な方向を「機械方向に対して横方向」と呼ぶ。
基材24は、ロール72及び74の表面速度よりも約2%乃
至約10%大きい速度でニップ70を通して引っ張られるの
がよい。これは、プロング材料を基材24上に付着させる
ための手段からプロング22を切断するための手段78の近
くで基材24がバンチングしたり基材に皺ができたりしな
いようにする。基材24は、約3m/分乃至約31m/分(毎分1
0フィート乃至100フィート)で第1方向にニップ70を通
して移送される。ニップ70を通して基材24を移送する速
度によってシャンク28の角度に影響を及ぼすことができ
る。シャンク角度αが基材24に対する垂線に更に近いプ
ロング22が望ましい場合には、基材24の第1方向での更
にゆっくりとした移送速度や選択される。逆に、移送速
度を速くすると、シャンク28の角度αが小さくなり、更
に大きな横方向突出38を持つ係合手段30が得られる。
プロング材料の粘弾性を使用し係合手段30を横方向並
びに長さ方向で適正に配向するため、所望であれば、基
材24をニップ70の平面から受けロール74に向かって約35
゜乃至55゜、好ましくは45゜の角度γで傾斜させるのが
よい。更にこの構成は、プロング材料をセル76から抜き
出し印刷ロール72から引き出すための更に大きな力を提
供する。シャンク28の角度αが小さいのが望ましい場合
には、ニップ70の平面からの角度γを減少させなければ
ならない。更に、ニップ70の平面から離れる角度γを大
きくすると、大きな横方向突出38を持つ係合手段30を形
成する上で弱いけれども正の効果がある。
プロング材料をセル76から基材24上に付着させた後、
ロール72及び74は第4図の矢印75が示す方向に回転し続
ける。これは、移送された基材24とセル76との間に相対
移動期間を与え、この期間中(切断前)、プロング材料
は基材24と印刷ロール72とを橋渡しする。相対移動中、
プロング材料は、切断が行われてプロング22が印刷ロー
ル72のセル76から分離されるまで延伸される。本明細書
中で使用されているように、「延伸」という用語は、線
形寸法の増大を意味し、この増大の少なくとも一部がフ
ァスニングシステム20の寿命に亘って実質的に永久的な
ものとなる。
上文中に論じたように、係合手段30を形成する方法の
一部として、個々のプロング22を印刷ロール72から切断
することもまた必要である。切断を行うと、プロング22
は、切断時に二つの部分、即ちファスニングシステム20
に残る遠位端及び係合手段30と、印刷ロール72に残り所
望のようにリサイクルされるモイル(図示せず)と、に
長さ方向で分割される。プロング22をモイルから切断し
た後、プロング22が他の物体と接触する前にファスニン
グシステム20を凝固させる。プロング22を固化させた
後、所望のように貯蔵するため、基材24を巻いてロール
にするのがよい。
方法の非限定的例では、プロング材料をトラフ80内に
置き、当業者に周知の方法で融点より幾分上の温度まで
加熱する。ポリエステル樹脂のホットメルト接着剤を選
択した場合には、約177℃乃至193℃、好ましくは186℃
の材料温度が適当であることがわかっている。
ポリアミド樹脂を選択した場合には、約193℃乃至213
℃、好ましくは200℃の材料温度が適当であることがわ
かっている。片側を漂白したクラフト紙でできた厚さが
約0.008mm乃至約0.15mm(0.003インチ乃至0.006イン
チ)の基材24がホットメルト接着剤プロング22で優れて
いる。プロング22は、クラフト紙基材の漂白を施した側
に接合される。
本明細書に説明した例示の作動については、1cm2当た
り約26個のセル76(1平方インチ当たり169個のセル7
6)でできた格子を構成する、機械方向及び機械方向に
対して横方向の両方向で1cm当たり約5個のセル76(1
インチ当たり13個のセル76)からなるアレイを持つ印刷
ロール72が適している。この格子密度は、有利には、直
径1mm(0.045インチ)で深さ0.8mm(0.030インチ)のセ
ルを備えた約16cm(6.3インチ)の直径を持つ印刷ロー
ル72で使用できる。この印刷ロール72には、約15.2cm
(6.0インチ)の直径を持つ垂直方向に整合した受けロ
ール74が優れていることがわかった。基材24の移送速度
は約3.0m/分(毎分10フィート)である。
ニップ点70から機械方向に約18mm(0.72インチ)、印
刷ロール72から半径方向外方に約0.3mm(0.13イン
チ)、受けロール74から半径方向外方に約6.4mm(0.25
インチ)に配置された約0.5mm(0.02インチ)の直径を
持つニッケル−クロム高温ワイヤ78を約382℃の温度ま
で加熱する。この作業によって形成されたファスニング
システム20は、第1図に示すファスニングシステムとほ
ぼ同様であり、有利には、以下に論じる例示の物品にこ
のファスニングシステム20を組み込むのがよい。
任意の特定の理論に括られることなく、係合手段30の
形状は、プロング22を形成するのに使用されたホットメ
ルト接着剤の弾性及びプロング22の後縁46と前縁42との
間の温度差に左右されるものと考えられる。プロング22
の後縁46は、切断手段78が発生する熱からシールドさ
れ、即ち断熱される。逆に、前縁42は切断手段78の熱に
直接露呈され、このため、前縁42は、後縁46が固化し即
ち凝固した後、固化し即ち凝固する。これは、前縁42を
後縁46に対して相対的に引き延ばし、後縁46を前縁42に
対して相対的に収縮させる。この温度差が大きい場合に
は、比較的長い係合手段30が形成される。
所望であれば、印刷ロール72から自然のパターンを形
成することによって、比較的非常に小さいプロング22
(図示せず)をつくるのがよい。本明細書中で使用され
ているように「自然のパターン」という用語は、セル76
を備えていないがその代わりにロール72の表面を付着手
段76として使用した印刷ロール72で形成したプロング22
のアレイに関する。かくして、プロング22のパターン
は、ドクターブレード82と印刷ロール72との間の隙間、
及び程度は低いが印刷ロール72の表面仕上げによって形
成される。
ドクターブレード82は、印刷ロール72からの半径方向
隙間が約0.03mm乃至約0.08mm(0.001インチ乃至0.003イ
ンチ)の間隙を形成するように、調節自在でなければな
らない自然のパターンを形成するため、このような印刷
ロール72で得られた非常に小さいプロング22をストラン
ドやストランド間の開口部を持っていないがファスニン
グシステム20の分離に抵抗する局部的な弾性変形を受け
る網状フォーム受入れ表面とともに使用する。
第5図を参照すると、引き剥がし強度についての等方
性が更に大きいファスニングシステム20″が所望である
場合には、第2段階温度差工程によって第1図のファス
ニングシステム20を変形し、このようなファスニングシ
ステム20″を形成するのがよい。第5図に示すように、
第1図のファスニングシステム20を更に加工して、シャ
ンク28″から半径方向に延びる係合手段30″を持つシャ
ンク28を形成する。「無作為配向」という用語は、横方
向突出38″及び外形図が隣接したプロング22″とは大き
く異なった方向を持つということを意味する。
任意の特定の理論に括られるものではないが、この構
造は、第1図のファスニングシステム20のプロング22の
外形面即ち前縁面42と後縁面46との間に温度差をつくり
だすことによって形成されるものと考えられ、このよう
な温度差は、輻射又は好ましくは対流によって高められ
るのがよい。
更に、前縁面42″即ち外形面が後縁面46″に対して温
度差を持つことによって、係合手段30″は横方向突出38
の配向を大きく変化し、或いは逆にして、最初に冷却又
は凝固させたときの方向以外の方向に配向されたプロン
グ22″を形成する。この温度差は、加熱したワイヤ又は
金属要素のような当業者に周知の任意の温度差源によっ
てつくりだされるのがよい。この温度差源は、好ましく
は、指示された温度差をファスニングシステム20″に提
供できる、プロング22″の上方に配置されたエアガン84
である。
指示された温度差を与えるための温度差源は、機械方
向である基材24″の第1方向の約±90゜内で空気流をフ
ァスニングシステム20″に差し向けるのが望ましい。本
明細書中で使用されているように、「第1方向の約±90
゜」という用語は、基材24″の第1移動方向に対してほ
ぼ垂直な又はこれと対向するベクトル成分を持つ方向を
意味し、第1移動方向とほぼ反対方向も含む。
指示された温度差を与えるための温度差源84を基材2
4″の第1移動方向に対して約180゜の角度で配置する
と、温度差源84はファスニングシステム20″のプロング
22″を前縁面42″に向かって、即ち本明細書中に説明し
且つ特許請求した方法の機械方向とほぼ反対方向に差し
向けられる。温度差源84をプロング22″の前縁面42″に
向かって直接差し向けると、係合手段30″の横方向突出
38が回転し横方向突出の配向を約180゜変化させる。指
示された温度差を与えるための温度差源84の幾分側方即
ち機械方向に対して横方向に配置されたプロング22″
は、係合手段30を180゜回転させるのでなく、その代わ
りに係合手段30″を約90゜回転させる。かくして、機械
方向に対して横方向に配向された、指示された温度差を
与えるための温度差源84は、この温度差源に対するプロ
ング22″の位置に従って機械方向に対して横方向で種々
の横方向配向を持つプロング22″を持つファスニングシ
ステム20″を提供する。
基材24″から約46cm(18インチ)の距離にある、約88
℃の温度で空気を排出するエアガン84が適当な温度差源
である。基材24″の平面に対して約45゜の角度で配向さ
れ、プロングから約46cm(18インチ)のところに配置さ
れた、イリノイ州シカゴのデイトン電気製造社が販売し
ている133−348シリーズの加熱ガンが、第5図に示すパ
ターンと実質的に同じパターンのファスニングシステム
20″を形成する。プロング22″の上方に配置され且つ機
械方向に配向された一つ又はそれ以上の高温のワイヤ
が、機械方向に対して横方向に配向された係合手段30″
を規則正しい幾分縞状のパターンで備えたファスニング
システム20″を形成するということは、当業者には明ら
かであろう。
任意の理論によって括られるものではないが、指示さ
れた温度差を与えるための温度差源84から排出された空
気の温度がプロング22″の外形面即ち前縁面42″の周囲
の温度以下である場合に起こる係合手段30″の配向の変
化は、このような外形面即ち前縁面42″が後縁面46″に
対して冷却されることによって起こるものと考えられ
る。冷却による温度差は、温度差源84が差し向けられた
プロング22″の部分の収縮を引き起こす。この収縮は、
前縁面42″を後縁面46″に対して温度差があるように冷
却することによる、係合手段30″及び横方向突出38″の
配向の変化を引き起こす。別の理論によって括られるも
のではないが、冷却中に起こる残留応力の解放は、横方
向突出38″の配向の変化に影響を及ぼす。
他の変形例も可能であるということは、当業者には明
らかであろう。例えば、係合手段30が一つ以上の方向で
突出したプロング22を形成してもよいし、グラビア印刷
以外の周知の方法で自由形成プロング22を形成してもよ
い。所望であれば、製造方法においてロールを一つだけ
使用し、このロールの周囲の少なくとも約180゜に亘っ
て基材24を接触させてもよい。
プロング22の最大横方向突出38が機械方向以外の方向
に配向された本発明のファスニングシステム20を提供す
るのが望ましい場合が多くある。例えば、本発明を使い
捨ておむつのファスニング手段として使用する場合、プ
ロング22の最大横方向突出38が製造ライン上での使い捨
ておむつの移動方向にほぼ垂直方向に配向されているの
が望ましい。プロング22の最大横方向突出38が機械方向
に配向されている場合には、おむつの製造ラインは、切
断し、再配向し、ファスニングシステム20を取付けるの
に複雑で高価な基材を必要とする。しかしながら、プロ
ング22の最大横方向突出38が機械方向に対して横方向に
配向された状態に製造された本発明のファスニングシス
テム20は、使い捨ておむつに取り付ける前に再配向を行
う必要がない。従って、プロング22の最大横方向突出38
が機械方向以外の方向に配向された本発明のファスニン
グシステム20を製造できるというのは非常に大きな利点
である。
この方法によって形成されるプロング22のシャンク28
が構成する二つの角度がある。シャンク28は、上文中に
論じたように、基材24の平面と角度αを構成し、更に、
基材24の機械方向に対して方位角(第7図に参照符号A
で示す)を構成する。本明細書中で使用されているよう
に、「方位角」という用語は、上方から見たとき、最大
横方向突出38が基材の機械方向に対して構成する角度に
関する。本明細書中で使用されているように、「上方か
ら見た」という用語は、プロング22を基材24の平面に垂
直な方向から見ることに関する。「機械方向」という用
語は、基材24がニップ70を通過するときの基材24の主移
送方向にほぼ平行な方向に関し、これを第7図で矢印75
によって示す。方位角は、先ず最初にプロング22の最大
横方向突出38が上文中に開示したように決定することに
よって計測される。第7図に示すように、参照符号Aが
表す方位角は、上方から見たとき、最大横方向突出38に
平行に引いた線60が構成する機械方向に対する角度であ
る。方位角Aは、機械方向に対して時計廻り方向又は反
時計廻り方向のいずれかで計測することができるが、18
0゜を越えない。使い捨ておむつで使用するのに適した
ファスニングシステム20は、好ましくは、最大横方向突
出38が基材24の機械方向に垂直なベクトル成分を持つ所
定方向に配向されるような方位角を持つプロング22を備
えている。
かくして、プロング22は、0゜以上で約1゜乃至約18
0゜の方位角を持つのがよく、方位角は、一般に、約20
゜以上(20゜乃至180゜)、約45゜以上(45゜乃至180
゜)、又は約60゜以上(60゜乃至180゜)である。本明
細書に記載した方法で形成したプロング22の方位角は、
好ましくは、約20゜乃至約160゜であり、更に好ましく
は、約45゜乃至約135゜であり、最も好ましくは、約60
゜乃至120゜である。第7図に示す好ましい実施例で
は、プロング22の方位角は約90゜である。
ファスニングシステム20に方位角を与えるための方法
は、プロング22が部分的に又はプロング22の全体が液状
であるときにファスニングシステム20のプロング22を押
圧することである。本明細書中で使用されているよう
に、「押圧」という用語は、力を加えること、又は基材
24の機械方向に垂直なベクトル成分を持つ方向に影響を
与える手段に関する。プロング22は、これらのプロング
が新たに形成され、まだ冷却も固化もなされておらず、
流動性があるときに押圧されるか或いは、プロングが冷
却し固化した後、プロング22に流動性があり押圧すると
曲がるように再加熱することによって押圧できる。プロ
ング22を押圧して方位角をつけるのに多くの方法を利用
できる。
方位角をつけるための適当な方法は、プロングが部分
的に又は全体的に液状であるときに、重力がプロング22
を所望の方位角に引っ張るように重力をプロング22に作
用させることによって、プロング22を押圧することであ
る。これは、機械方向で見たとき、基材24の平面がプラ
ム線と垂直に交わらないが、プラム線と90゜以外の角度
を構成するように基材24を傾けることによって行われ
る。プロング22を印刷し切断するとき、第8図に参照符
号Hで示す基材24の水平方向に対する角度により、重力
をシャンク28の遠位端及び係合手段30に作用させ、基材
24の低い方の長さ方向側部に向かって引っ張る。好まし
くは、印刷ロール72及び受けロール74は、第8図に示す
ように、一端が水平方向から傾けられ即ち持ち上げらて
おり、そのため、基材24がこれらのロールのニップ70を
通過するとき、基材24の長さ方向縁部の高さが異なり、
第8図に参照符号Gで示す重力がプロング22に作用して
基材24に対するシャンク28の角度α及び方位角Aを与え
る(第8図には角度αも角度Aも示してない)基材24
は、基材24の平面が水平方向に対して少なくとも約15゜
の角度を構成するように傾けなければならない。好まし
くは、基材24の平面は少なくとも30゜の角度である。
方法の非限定的例では、約197℃(3870F)の温度まで
加熱したボスティック社のポリエステルのホットメルト
接着剤7199番、直径が0.102cm(0.040インチ)で深さが
0.046cm(0.018インチ)のセル76を有する約177℃(350
0F)の温度まで加熱した印刷ロール72、1m2当たり0.08m
gの坪量の白色クラフト紙でできた4.266m/分(毎分14フ
ィート)で移動する基材、及び水平方向に対して約30゜
の角度まで傾斜させた印刷ロール72及び受けロール74を
使用するのがよい。
方位角を与えるための他の適当な方法は、プロング22
が部分的に又は全体的に液状であるとき、これらのプロ
ング22が所望の方位角に強制的に向けられるか或いはこ
の角度で引っ張られるように、基材24の平面に亘って圧
力差を加えることによってプロング22を押圧することで
ある。これは、気体又は液体を機械方向に垂直なベクト
ル成分を持つ方向で基材24の平面に亘って流すことによ
って行うことができる。プロング22は、圧力差によって
基材の低圧側に向かって曲げられ即ち再配向される。好
ましくは、基材24に亘る圧力差は、空気ジェット、空気
ニードル、又は他の当該技術分野で周知の他の手段を使
用して基材24の一方の側に高圧をつくりだすことによっ
て得られる。しかしながら、基材24に亘る圧力差は、基
材24の一方の側に低圧(即ち真空又は部分真空)をつく
りだすことによって得てもよいし、基材24の一方の側に
高圧をつくりだし、基材24の他方の側に低圧をつくりだ
すことによって得てもよい。高圧側又は低圧側を提供す
る基材24の側部、及び機械方向に対する流体が流れる角
度は、所望の方位角に応じて変化する。使用される流体
媒体は、好ましくは空気であるが、他の気体及び液体を
使用してもよい。本明細書中で使用されているように、
「高圧」という用語は、方位角を付けるときにプロング
22を取り囲んでいる空気又は他の流体の周囲圧力よりも
高い圧力に関する。本明細書中で使用されているよう
に、「低圧」という用語は、方位角を付けるときにプロ
ング22を取り囲んでいる空気又は他の流体の周囲圧力よ
りも低い圧力に関する。
高圧源及び/又は低圧源は、基材24の側部以外のとこ
ろのが適当であるということを理解しなくてはならな
い。即ち、高圧源及び/又は低圧源は、プロング22が一
方向以上の方向に押され、及び/又は引かれて引き剥が
し強度の等方性が更に大きいファスニングシステム20を
構成するように、位置決めされるのがよい。非限定的例
として、プロング22の最大横方向突出38が基材24の中央
から基材24の側部に向かって遠ざかるように大きく影響
を受けるように、真空源を基材24の側部近くに配置し圧
力源を基材24の中央近くに配置するのがよい。
プロング22に方位角を付けるのに圧力差を使用する場
合には、選択した流体媒体の乱流がプロング22のうちの
幾つかを散乱させたり望ましからぬ方位角を付けたりす
ることが頻繁に起こる。プロング22の散乱が起こらない
ようにするためには、流体媒体の乱流を無くし、更に流
線状にする即ち層状の流れを維持するのが望ましい。実
質的に層状の流れをつくりだすのに多くの方法を利用で
きる。
実質的に層状の流れをつくりだすための一つの方法
は、一つ又はそれ以上のノズル又は流れ増幅器を使用し
て流れの方向を制御することである。非限定的例とし
て、二つの市販の空気流体増幅器902を連携して使用す
る。第1空気流増幅器902(第9図で参照符号Pが附し
てある)は、その出口の排出流れが基材24を横切って差
し向けられている。第2空気流増幅器902(第9図で参
照符号Vが附してある)は、その入口の吸引が基材24を
横切って吸い込む。第1空気流増幅器Pの排出流れを第
2空気流増幅器Vの入口に吸い込むことによってほぼ線
形の通風をつくりだす。空気流増幅器902は、低速の直
線状の通風を機械方向に対して横方向につくりだすよう
に基材24に対して配向されている。直線状の通風の好ま
しい位置は、切断用高温ワイヤ78のすぐ下流である(第
9図に示してない)。直線状の通風が適用される領域を
取り囲むための包囲体を使用することによって、異常な
空気流をなくすことができる。適当な空気流増幅器は、
オハイオ州シンシナチのヴォルテック社から商業的に入
手でき、25乃至100SCFMの定格のトランスベクトル912/9
52型として販売されている。必要な空気圧を変化させる
ことができるが、約0.0703kg/cm2乃至0.703kg/cm2(1ps
i.乃至10psi.)の空気圧が優れている。
プロング22に方位角をつけるための他の適当な方法
は、プロング22が部分的に又は全体的に液状であるとき
にプロング22を機械的に曲げること又は物理的に引っ張
ることによって押圧することである。この方法の非限定
的例は、切断手段、例えば高温のワイヤ(図示せず)を
揺動又は回転させることによって、プロング22の切断時
にプロング22を所望の方位角に押す又は引っ張ることで
ある。これを行うための多くの他の方法があり、これら
の方法は、当業者に明らかである。
プロング22を押圧する方法の組み合わせを使用するこ
とにより、プロング22に方位角を付けることができると
いうこともまた理解されるべきである。方法の組み合わ
せを使用した非限定的例は、重力と基材24の平面に亘る
圧力差とを組み合わせて使用してプロング22に方位角を
付ける。別の非限定的例は、重力及び回転切断手段を組
み合わせて使用して方位角をプロング22に付ける。プロ
ング22に方位角をつける多くの他の方法は、他の種々の
組み合わせと同様に当業者には明らかである。
例示の使用物品 物品の製造における本発明のファスニングシステム12
0の使用の、例示の非限定的例を以下に説明する。これ
は第6図に示してある。機械式ファスニングシステム
は、1987年12月18日にスクリップスの名で出願された米
国特許出願第07/132,281号発行第N97号に開示されてい
る使い捨て吸収体物品で有利に使用されている。おむつ
110の構造及び機械式ファスニングシステム20のこのよ
うのおむつにおける構造120の有利な使用を示す目的の
ため、同特許出願について触れたことにより、その特許
出願に開示されている内容は本明細書中に組み入れたも
のとする。
例えば、機械式ファスニングシステム120は、オイル
やパウダーで容易に汚されることが接着剤テープファス
ニングシステムよりも少なく、更に、容易に再使用でき
るということが知られている。これらの特徴の全ては、
幼児に使用されるようになった使い捨ておむつ110に適
用した場合に利点を提供する。更に、再止め可能なファ
スニングシステムは、使い捨ておむつ110が着用中に汚
されたかどうかを見つけるため幼児をチェックできると
いう利点を提供する。
第6図を参照すると、幼児が下肢の周りに着用するよ
うになった使い捨ておむつ110が示している。本明細書
中で使用されているように、「使い捨て吸収体物品」と
いう用語は、一般に幼児又は失禁者が着用する衣類に関
し、この衣類は、脚の間を引っ張られ、着用者の胴の周
りに止められ、一回使用した後で廃棄されるようになっ
ており、洗濯や再生されるようになっていない。「使い
捨ておむつ」は、幼児が着用するようになっており且つ
そのような大きさになっている特定の使い捨て物品であ
る。
好ましいおむつ110は、液体透過性の上シート112、液
体不透過性の後シート116、及び上シート112と後シート
116との中間の吸収体コア118を有する。上シート112及
び後シート116は、コア118を所定位置に保持するため、
周囲の少なくとも一部が接合されている。おむつ110の
要素は、当業者に周知の種々の形体に組み立てることが
でき、好ましい形体は、1975年1月14日にブエルに賦与
された米国特許第3,860,003号に概略に記載してある。
おむつ110の特に好ましい形体を開示する目的のため、
同特許について触れたことにより、その特許に開示され
ている内容は本明細書中に組み入れたものとする。
おむつ110の上シート112及び後シート116は全体に同
延であり、上述のように、周囲の少なくとも一部が互い
に接合されている。上シート112と後シート116との接合
は、テネシー州キングスポートのイーストマン化学製造
社が製造しているイーストボンドA3のようなホットメル
ト接着剤によって行うのがよい。吸収体コア118の長さ
及び幅は、全体として、上シート112及び後シート116の
長さ及び幅よりも小さい。コア118は、上シート112と後
シート116との間に固定した関係で介在させてある。
おむつ110の周囲は、向き合って配置された第1及び
第2の端部122及び124を有する。おむつ110は、おむつ1
10の周囲の第1端部122及び第2端部124からおむつ110
の横方向中心線に向かっておむつ110の長さの約1/5乃至
1/3の距離夫々延びる第1胴部分142及び第2胴部分144
を有する。これらの胴部分142及び144は、着用時に着用
者の胴を包囲するおむつ110の部分を構成し、着用者が
直立した姿勢をとっているとき、おむつ110の最も高い
高さのところにある。おむつ110の股部146は、おむつ10
0の第1胴部分142と第2胴部分144との間に配置される
部分であり、着用時に着用者の脚間に位置決めされる。
吸収体「コア」は、身体の浸出物を吸収し且つ保持す
るための任意の手段である。吸収体コア118は、一般に
圧縮性があり、外形に馴染み易く、着用者の皮膚に刺激
を加えない。好ましいコア118は、第1及び第2の両面
を有し、所望であれば、薄葉紙層で更に包囲されてい
る。コア118の両面のうちの一方は上シート112に向いて
おり、他方の面は後シート116に向かって配向されてい
る。
吸収体コア118は後シート116上に重ねられており、好
ましくは、接着剤による接着のような当該技術分野で周
知の手段でこの後シートに接合されている。特に好まし
い実施例では、コア118を後シート116に接合する長さ方
向接着剤帯で接着剤による接着が行われる。後シート11
6は液体に対して不透過性であり、吸収体コア118内に吸
収され且つ包含された液体が下着、衣服、ベッド、及び
おむつ110と接触する任意の他の物品を濡らすことがな
いようにする。本明細書中で使用されているように、
「後シート」という用語は、おむつ110の着用時にコア1
18の外方に配置される任意の障壁に関し、これは、吸収
された液体をおむつ110内に収容する。好ましくは、後
シート116は、厚さが0.012mm乃至0.051mm(0.0005イン
チ乃至0.002インチ)のポリオレフィンフィルムであ
る。ポリエチレンフィルムが特に好ましく、適当なフィ
ルムはミズーリ州セントルイスのモンサント社がフィル
ム第8020号として製造している。所望であれば、後シー
ト116には、衣服と似た外観を与えるためエンボス加工
や艶消し仕上げを施したり、蒸気が逃散できるように通
路を設けるのがよい。
上シート112は、柔軟で、好ましい触感を持ち、着用
者の皮膚に刺激がない。上シート112は、吸収体コア118
及びその中の液体が着用者の皮膚と接触しないようにす
る。上シート112は、液体がこれを容易に貫通するよう
に、液体透過性である。本明細書中で使用されているよ
うに、「上シート」という用語は、おむつ110の着用時
に着用者の皮膚と接触する液体透過性の面に関し、コア
118が着用者の皮膚と接触しないようにする。上シート1
12は、織物材料、不織材料、スパンボンデッド材料、又
はカーデッド材料でできているのがよい。好ましい上シ
ート112は、カーディングが施され且つ不織布の技術分
野の当業者に周知の手段で熱で接着されている。特に好
ましい上シート112は、1m2当たり約18g乃至約25gの重量
を有し、機械方向での最小乾燥引っ張り強度が1cm当た
り約400gであり、機械方向に対して横方向での湿潤引っ
張り強度が少なくとも1cm当たり約55gである。
おむつ110には、おむつ110の着用時におむつ110が着
用者に固定されるように第1胴部分142と第2胴部分144
とを重なった形体に維持するためのファスニングシステ
ム120及び受入れ表面153が設けられている。かくして、
ファスニングシステム120を受入れ表面153に固定したと
き、おむつ110を着用者に装着でき、側閉鎖体を形成で
きる。
ファスニングシステム120は、着用中に生じる分離力
に抵抗しなければならない。「分離力」という用語は、
受入れ表面153からのファスニングシステム120の分離、
解放、又は取り外しを引き起こす。ファスニグシステム
120及び受入れ表面153に作用する力である。分離力は、
引き剥がし力及び剪断力の両方を含む。「剪断力」とい
う用語は、受入れ表面153にほぼ接線方向に作用する分
割力に関し、ファスニングシステム120の基材の表面に
ほぼ平行であると考えることができる。「引き剥がし
力」という用語は、ほぼ長さ方向に且つ受入れ表面153
の平面及びファスニングシステム120の基材に垂直に加
わる分割力に関する。
剪断力は、ファスニングシステム120と受入れ表面153
とを夫々の基材の平面とほぼ平行に反対方向に引っ張る
ことによって計測される。ファスニングシステム120及
び受入れ表面153の剪断力に対する抵抗を決定する方法
は、1987年10月13日にトーザン等に賦与された米国特許
第4,699,622号に更に詳細に記載されている。剪断力の
計測を説明する目的で、同特許について触れたことによ
り、その特許に開示されている内容は本明細書中に組み
入れたものとする。
引き剥がし力は、ファスニングシステム120を受入れ
表面153から約135゜の角度引っ張ることによって計測さ
れる。ファスニングシステム120及び受入れ表面153の引
き剥がし力に対する抵抗を決定する方法は、1987年11月
18日にスクリップスの名で出願された米国特許出願第07
/132,281号発行第N87号に更に詳細に記載されている。
引き剥がし力の計測を説明する目的で、同特許出願につ
いて触れたことにより、その特許出願に開示されている
内容は本明細書中に組み入れたものとする。
分離力は、代表的には、着用者が動くことによって、
又は着用者がおむつ110を外そうとすることによって生
じる。一般に、幼児がファスニングシステムを外したり
着用しているおむつ110を取り外したりできてはならな
いし、通常の着用中に生じる通常の分離力が存在する状
態でおむつ110が外れてはならない。しかしながら、汚
れたときにおむつを交換するため又はおむつが汚された
かどうかをチェックするため、成人が外すことのできる
ものでなければならない。一般に、ファスニングシステ
ム120及び受入れ表面153は、少なくとも200g、好ましく
は少なくとも約500g、更に好ましくは少なくとも約700g
の引き剥がし力に抵抗しなければならない。更に、ファ
スニングシステム120及び受入れ表面153は、少なくとも
500g、好ましくは少なくとも約750g、更に好ましくは少
なくとも約1000gの剪断力に抵抗しなければならない。
受入れ表面153は、受入れ表面153がファスニング手段
と係合して第1胴部分142と第2胴部分144とを重なった
形体に維持する限り、おむつ110上の任意の第1位置に
配置されるのがよい。例えば、受入れ表面153は、第2
胴部分144の外面上に、第1胴部分142の内面上に、又は
ファスニングシステム120と係合するように配置される
おむつ110上の任意の他の位置に配置されるのがよい。
受入れ表面153は、一体であるのがよく、おむつ110に接
合された別個の横方向であるのがよく、又は上シート11
2又は後シート116のようなおむつ110の横方向と分けら
れての不連続にもなっていない単一の材料部品であるの
がよい。
受入れ表面153は種々の大きさ及び形状をとることが
できるが、受入れ表面153は、好ましくは、着用者の胴
での装着調節を最大に行うことができるように、第2胴
部分144の外面に亘って位置決めされた一つ又はそれ以
上の一体のパッチからなる。第6図に示すように、受入
れ表面153は、好ましくは、第2胴部分144の外面に固定
された細長い矩形形状の一体の部材である。
適当な受入れ表面153は、不織布であり、当該技術分
野で周知のスティッチボンデッドされた又は任意の他の
種類のファイバ又はループ材料である。受入れ表面153
は、ファイバ要素、及び好ましくは、係合手段が捕らえ
て保持することのできるループを提供する種々の材料か
ら製造できる。適当な材料には、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、及びこれらの組み合わせが含まれ
る。適当な受入れ表面153は、織布から突出した多数の
ファイバループを有し、ミネソタ州セントポールの3M社
が販売しているスコッチメイトの商標のナイロン織物ル
ープ第FJ3401として商業的に入手できる。別の適当な受
入れ表面153は、ナイロンのバッキングから突出した複
数のナイロンフィラメントループを持つトリコットから
なる。これは、ノースキャロライナ州グリーンズボロの
ギルフォードミルズ社から商業的に入手でき、ギルフォ
ード16110番と表示されている。特に好ましい受入れ表
面153は、サウスキャロライナ州スパータンバーグのミ
リケン社から970026番で販売しているスティッチボンデ
ッドループ材料である。
ファスニングシステム120は、相補的受入れ表面153と
係合しておむつ110の固定装着を行うようになってい
る。ファスニングシステム120は、使い捨ておむつ110に
側閉鎖体を設けるのに使用された周知の形体のうちの任
意の形体であるのがよい。ファスニングシステム120の
基材は、受入れ表面153から間隔を隔てられた関係でお
むつ110に接合されてる。第6図に示すように、ファス
ニングシステム120は、好ましくは、おむつ110の第1及
び第2の長さは方向側部の両方に配置されている。ファ
スニングシステム120についての好ましい形体は、ファ
スニングシステム120のプロングと着用者の皮膚が全く
接触しないようにする。好ましいファスニングシステム
120の構成は、Y字形状のテープであり、1974年11月19
日にブエルに賦与された米国特許第3,848,594号に詳細
に説明されている。変形例の好ましいファスニングシス
テム120の構成は、1987年10月13日にトーザン等に賦与
された米国特許第4,699,622号に詳細に説明されてい
る。
使い捨ておむつ110上でのファスニングシステム120の
種々の配置を例示する目的で、これらの特許について触
れたことにより、これらの特許に開示されている内容は
本明細書中に組み入れたものとする。
第6図のファスニングシステム120は、製造者の端部1
56及び反対側の使用者の端部158を有する。製造者の端
部156は、好ましくは第1胴部分142と並置されておむつ
110に接合されている。使用者の端部158は、自由端であ
り、おむつ110を着用者に固定するとき、受入れ表面153
に固定される。
おむつ110を着用者の胴の周りに装着した後、ファス
ニングシステム120の使用者の端部158を受入れ表面153
に解放自在に取付け、好ましくは第2胴部分144上に配
置し、これによっておむつ110が着用者の胴を取り囲む
ようにする。おむつ110は、側閉鎖体に影響を及ぼす。
プロング(図示せず)は、プロングの係合手段は、受入
れ表面153のストランドを捕らえるように使用者の端部1
58のファスニングシステム120から延びている。
700gを越える引き剥がし力に抵抗し、1000gを越える
剪断力に抵抗するファスニングシステム120及び相補的
な受入れ表面153は、上述の「製造方法」に記載してフ
ァスニングシステム120の特定のパラメータに従って以
下のようにつくられる。ファスニングシステム120と関
連して使用される相補的な受入れ表面153は、上述のミ
リケン社の970026スティッチボンデッドループ織物であ
る。
ファスニングシステム120は、幅が少なくとも約2.54c
m(1インチ)であり、便利な使用者の端部158を提供す
る任意の長さのものであるのがよく、少なくとも約3.5c
m(1.4インチ)の長さが好ましい。ファスニングシステ
ム120のプロングのアレイは、1cm2当たり約26個(1平
方インチ当たり169個のプロング)のプロングを持つマ
トリックスを構成する。これらのプロングは、好ましく
は、ほぼ同じ方向に配向され、ファスニングテープの使
用者の端部158に面する。
使用に当たっては、第1胴部分142を着用者の背中の
周りに位置決めし、おむつ110の残りの部分を第2胴部
分144が着用者の前部に亘って配置されるように着用者
の脚間に引っ張ることによって、おむつ110を着用者に
適用する次いで、ファスニングシステム120の使用者の
端部158を第2胴部分144の外面に固定し、側閉鎖体を形
成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コックス,ロバート ジョージ ジュニ ア アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナ チ、スザンナ、ドライブ、3780 (56)参考文献 特開 平3−198802(JP,A) 実開 平2−88626(JP,U) 特公 昭51−2512(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A44B 18/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感熱材料を少なくとも融点まで加熱する工
    程と、第1方向に移送される基材を設ける工程と、前記
    感熱材料の個々に分離された量を移送される基材上に付
    着させる工程と、前記感熱材料の個々に分離された量を
    前記基材の平面に平行なベクトル成分を持つ方向に延伸
    する工程と、前記延伸した感熱材料を切断し遠位端及び
    係合手段を有するシャンクを持つプロングを形成する工
    程とを有するプロングを持つファスニング材料を製造す
    る方法において、前記プロングのシャンクに20゜乃至16
    0゜、好ましくは45゜乃至135゜、更に好ましくは60゜乃
    至120゜の方位角を付ける工程を有することを特徴とす
    るファスニング材料を製造する方法。
  2. 【請求項2】シャンクに方位角を付ける工程は、プロン
    グが新たに形成されたがまだ固化されていない状態でプ
    ロングを押圧する工程を有することを特徴とする請求項
    1に記載のファスニング材料を製造する方法。
  3. 【請求項3】プロングを押圧する工程は、流体圧力差を
    前記第1方向に垂直なベクトル成分を持つ方向で前記プ
    ロングの少なくとも一部に加える工程を有することを特
    徴とする請求項2に記載のファスニング材料を製造する
    方法。
  4. 【請求項4】流体圧力差を加える工程は、気体、好まし
    くはほぼ層状の気体の流れ、更に好ましくは、前記圧力
    差が1平方インチ当り1ポンド乃至10ポンドの気体の流
    れを高圧領域から低圧領域まで基材を横切って流す工程
    を有することを特徴とする請求項3に記載のファスニン
    グ材料を製造する方法。
  5. 【請求項5】層状の気体の流れを基材を横切って流す工
    程は、少なくとも一つの流れ増幅器を通して気体を流す
    工程を有し、この気体を流す工程は、好ましくは第1流
    れ増幅器及び第2流れ増幅器を使用し、前記第1流れ増
    幅器の排出が前記第2流れ増幅器の吸引内に引き込まれ
    ることを特徴とする請求項4に記載のファスニング材料
    を製造する方法。
  6. 【請求項6】プロングを押圧する工程は、プロングに重
    力を加える工程を有することを特徴とする請求項2に記
    載のファスニング材料を製造する方法。
  7. 【請求項7】プロングに重力を加える工程は、前記基材
    を水平方向に対して垂直方向に傾け、好ましくは前記基
    材を少なくとも約15゜傾け、更に好ましくは少なくとも
    約30゜傾ける工程を有することを特徴とする請求項6に
    記載のファスニング材料を製造する方法。
  8. 【請求項8】プロングを押圧する工程は、流体圧力差を
    前記プロングに加える工程と前記プロングに重力を加え
    る工程の両方を有することを特徴とする請求項2に記載
    のファスニング材料を製造する方法。
  9. 【請求項9】相補的受入れ表面に取り付けるためのファ
    スニング材料において、 前記ファスニング材料は、 基材と、 前記基材にベースで接合されたシャンクを有する少なく
    とも一つのプロングと、 前記シャンクに接合されシャンクの周囲を越えて横方向
    に突出する係合手段とを有し、 前記シャンクは前記ベースと隣接した近位端を有し前記
    基材から外方に突出し、前記シャンクは前縁角度及び後
    縁角度を有し、前記前縁角度は前記後縁角度と実質的に
    異なり、前記シャンクは前記基材の平面に対して垂直方
    向以外の方向に配向され、前記シャンクは、20゜乃至16
    0゜、好ましくは45゜乃至135゜、更に好ましくは60゜乃
    至120゜の方位角を有することを特徴とするファスニン
    グ材料。
  10. 【請求項10】トップシートと、 前記トップシートに接合されたバックシートと、 前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸
    収体コアと、 請求項1乃至8の方法で製造されたファスニング材料又
    は請求項9によるファスニング材料からなるファスニン
    グシステムとを有する吸収体物品。
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