JP3107459B2 - 場所打ち杭の支持力の確認と増加方法 - Google Patents

場所打ち杭の支持力の確認と増加方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、場所打ち杭に関するも
ので、特に、造成する場所打ち杭の支持力の確認を行
い、且つ、先端支持力を増加させる方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】周知のように、場所打ち杭は杭孔を予め
掘削した後、この杭孔に鉄筋籠を挿入し、コンクリート
を打設して造成するので、打ち込み杭等と比較して支持
力の確認が困難である。また、杭孔の掘削時に土圧が解
放されて先端地盤が緩む上に、土砂が沈積し易く、造成
後の杭が経時的に沈下する等の問題点、すなわち、造成
した杭に品質上の欠陥の虞があった。
【0003】従来より、造成した杭の支持力の確認方法
として、複数本の杭を反力杭とし、試験すべき杭に油圧
ジャッキ等で載荷荷重を掛けて行う載荷試験が周知であ
る(以下「従来の載荷試験」という)。これに対し、簡
易な載荷試験として、試験杭の先端すなわち杭孔底部に
ジャッキ装置を設置しておき、杭の造成後にジャッキ装
置を駆動させ、先端支持力と杭周面摩擦力を測定するこ
とによって、反力杭等を必要とせず簡易に載荷試験を行
えることが知られている(例えば特開昭61-225628号、
特開昭62-291333号等、以下「簡易載荷試験」とい
う)。
【0004】一方、杭の先端地盤を強化して造成後の杭
の支持力を増加させ、沈下を防止するものとしては、例
えば、杭の造成前に孔壁又はケーシングパイプで反力を
取って、ジャッキ等で孔底地盤に棒状の多数の剛体また
は同心円状に分割したコーンブロックを押し込んで、先
端支持力を向上させる方法が知られている(例えば特開
平1-223214号、特開平2-24415号等)。
【0005】また、孔底に拘束容器に収納したゴム袋又
はジャッキを設置した後、場所打ち杭を造成し、このゴ
ム袋やジャッキに地上より圧力流体を注入して膨張さ
せ、杭の周面摩擦を反力として先端地盤を圧密させ、支
持力を向上させる方法が知られている(例えば特開平2-
125015号、特開平3-90706号等)。さらに、複数のパイ
プを杭孔の全長に亘って設置しておき、杭の造成後に複
数のパイプを介して硬化剤を孔底に圧入し、孔底地盤及
びスライムを硬化させて支持力を向上させる方法が知ら
れている(例えば特開平2-4724号等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の載荷試験では、複数本の反力杭が必要な他、反
力杭への載荷梁の取り付けやジャッキの設置が必要で、
その準備や撤去に手間と時間が掛かり、費用が嵩む欠点
があるため、認定工法である場合は支持力の確認を行わ
ないか、多数ある中の1本のみの確認を行っているのが
現状である。
【0007】また、簡易載荷試験は、上記した従来の載
荷試験と比較して手間や時間が掛からず効果的である
が、高価なジャッキ装置が回収不可能で、造成した全部
の杭の支持力の確認を行うことは、未だ、コスト的に無
理が有り、現状では従来の載荷試験の代替技術として有
望視されているに留まる。一方、剛体またはコーンブロ
ックを押し込む従来方法(例えば特開平1-223214号、特
開平2-24415号等)では、剛体またはコーンブロックを
押し込むための大がかりな装置が必要であり、しかも杭
の造成前に行ってから杭を造成するので、工程数が増
え、コスト高になる虞がある。
【0008】また、ゴム袋やジャッキを使用する従来方
法(例えば特開平2-125015号、特開平3-90706号等)で
は、工程数は削減できる反面、高価なジャッキ等の装置
を必要とする欠点がある。さらに、孔底地盤及びスライ
ムにパイプで硬化剤を圧入する従来方法(例えば特開平
2-4724号等)では、構成が極めて単純なため安価である
ことが予想出来るが、先端地盤近くに砂層や水脈が有る
場合には、圧入した硬化剤が圧力の低い砂層や水脈に流
出して先端地盤を強化出来ないことが考えられる。
【0009】以上、例示した杭の支持力の確認方法と杭
の支持力の増加方法は、夫々独自の特徴を有するが、未
だ高価な装置を必要としたり、何れか一方法のみを達成
する目的のものが多く、造成した杭の全部または大半の
支持力を確認し、また、支持力の増加を図る一連の方法
としては使用できない。そこで、請求項1乃至3記載の
場所打ち杭の支持力の確認と増加方法は、上記した従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単且つ安
価に行える場所打ち杭の支持力の確認方法と増加方法を
提供することにより、造成する場所打ち杭の全部乃至大
半の支持力を確認すると同時に、先端支持力の増加を図
り、もって、品質の高い場所打ち杭を造成することを目
的とする。
【0010】すなわち、請求項1記載の方法は、簡易且
つ安価な装置を場所打ち杭の造成前に杭孔に設置するの
みで、杭の硬化後、簡単に支持力の確認と先端支持力の
増加を図ることを目的とする。請求項2記載の方法は、
請求項1記載の方法の目的に加え、仕切板に上下に連通
する開口を設けることにより、コンクリート打設時に、
コンクリートがこの開口を通じて仕切板下方にも打設出
来るようにし、もって、仕切板下方に空洞等が生じない
ようにすることを目的とする。
【0011】請求項3記載の方法は、請求項1記載の方
法の目的に加え、圧入パイプを鉄筋籠の主筋の一部又は
全部として使用することにより、安価に提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。請求項1記載の方法
は、杭孔(H)と略同径でその内部所要高さ位置に仕切板
(20)を設けた筒状補助装置(10)を、杭孔(H)の底部に設
置すると共に、圧入パイプ(40)の下端を補助装置(10)の
仕切板(20)上方に臨ませ、杭孔(H)にコンクリートを打
設して杭(50)を造成し、杭(50)の硬化後、圧入パイプ(4
0)を介して硬化性の流体(60)を所要圧力で圧入し、その
圧入力で杭先端部を補助装置(10)の仕切板(20)上方で上
下に分割し、杭(50)の周面摩擦を反力として先端地盤を
圧密して支持力の増加を図ると共に、流体(60)の圧入力
で支持力を確認することを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、仕切板(20)が、上
下に連通する開口(21)を有することを特徴とする。請求
項3記載の方法は、圧入パイプ(40)が、鉄筋籠(30)の主
筋(31)を兼ねることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明は、高価なジャッキ等を必
要とすることなく、杭先端部を、筒状補助装置(10)内の
仕切板(20)上方で流体(60)の圧力によって上下に分割
し、補助装置(10)をシリンダー、分割された杭先端部の
上部(51)をピストンとして作用させ、その間隙にセメン
トモルタル等の硬化性の流体(60)を圧入する。すると、
杭(50)の周面摩擦を反力として、補助装置(10)と一体化
した杭先端部の下部(52)が流体(60)の圧力で下降し、先
端地盤を圧密して支持力の増加を図ることが出来る。ま
た、流体(60)の圧力が所定圧と等しいかそれ以上に達し
たら、必要な先端抵抗が得られていることが推定出来
る。つまり、杭(50)の支持力を確認することが出来る。
【0015】尚、ほとんどの場合、先端抵抗より周面摩
擦の方が大きく、従って、杭(50)の周面摩擦の反力内で
先端地盤を圧密して必要な先端抵抗を得ることが出来る
が、杭長が短いか、周辺地盤が軟弱で、未だ流体(60)の
圧力が所定圧に達しない内に杭(50)自体が押し上げら
れ、杭(50)頭部が浮き上がることが考えられる。係る場
合には、一旦、杭(50)頭部の浮き上がり変位と流体(60)
の圧入力と圧入量等を測定して杭(50)の支持力や沈下量
を算出し、支持力の再評価を行うか、周辺の複数本の杭
を反力杭として利用し、流体(60)の圧力が所定圧に達す
るまで再度、流体(60)を圧入すると良い。
【0016】ここで、補助装置(10)は、予定される硬化
性の流体(60)の圧入力で容易に膨張等の変形を起こさな
い程度のもの、例えば、強靱な鋼管等を使用し、その大
きさは杭孔(H)に容易に挿入設置出来る程度の大きさ、
つまり杭孔(H)より若干小径であれば良く、また、その
長さはピストンとして作用させる杭先端部の上部(51)の
ストローク以上が必要で、仕切板(20)の位置によっても
異なるが50〜150cm程度が好ましい。さらに、補
助装置(10)内面は、杭先端部の上部(51)をピストンとし
て摺動させるため、平滑であることが必要であり、望ま
しくは、コンクリートとの剥離を容易にするために、予
め剥離剤や樹脂塗料の塗布、或いは薄膜樹脂を貼着して
おくと良い。
【0017】また、仕切板(20)は、杭先端部を流体(60)
の圧力によって破壊する際に縦割れ等を生じることな
く、容易に、しかも水平に杭先端部を上下に分割出来る
よう補助装置(10)の内部所要高さ位置に設けたものであ
る。つまり、圧入パイプ(40)からの流体(60)の圧入によ
って杭先端部が次第に破壊され、ついには亀裂を生じて
上下に分割されるが、この仕切板(20)を付設しておくこ
とにより、仕切板(20)が亀裂の起点となり、亀裂がこの
仕切板(20)に沿って広がって、杭先端部が上下に無駄な
く容易に分割されるのである。従って、仕切板(20)は、
杭先端部内に亀裂を起こさせる起点になるものであれ
ば、材質、形状、大きさは任意であるが、好ましくは、
発泡スチロール板やゴム板のように変形性の素材で形成
するか、金属板製の仕切板(20)上に積層しておくと良
い。つまり、流体(60)の圧入によって、発泡スチロール
板等が縮み変形を起こして、流体(60)の流路が形成され
るので、よりスムーズに分割が可能となる。
【0018】請求項2記載の方法は、その仕切板(20)を
網目状、簀の子状等のように上下に連通する開口(21)を
有するものとし、打設するコンクリ−トが、その開口(2
1)を通過して仕切板(20)の下方にも打設出来るようにし
て、仕切板(20)下方に空洞等が生じないようにする。請
求項3記載の方法は、その圧入パイプ(40)が、流体(60)
の圧入力に耐えるものであれば、金属管、塩化ビニール
管等、素材に関係なく使用出来る。特に金属管を使用す
る時は、鉄筋籠(30)の主筋の一部乃至全部として兼用す
ることも出来る。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る場所打ち杭の支持力の確
認と増加方法の詳細を、図面に示す実施例に基づいて説
明する。図1〜4は、本発明の第1実施例を示すもの
で、図1(a)は本発明の方法に用いられる補助装置の構
成を示す一部切り欠き縦断面図、同図(b)は同平面図、
図2(a)は鉄筋籠と圧入パイプの構成を示す一部切り欠
き縦断面図、同図(b)は同平面図、図3は杭の造成を示
す説明図、図4は流体の圧入状態を示した説明図であ
る。
【0020】図1(a)及び同図(b)中、10は、本方法に用
いられる補助装置を示すもので、この補助装置10は、杭
孔Hの径より若干小径の筒状の鋼管で形成し、その内部
所要高さ位置、例えば下部寄りに仕切板20が水平に固定
してある。また、仕切板20直下には補助装置10内部と外
部に連通する数個の連通孔11が開設してある。図2(a)
及び同図(b)中、30は、複数の縦主筋31とフープ筋32と
で構成した鉄筋籠で、上記補助装置10内に挿入可能な大
きさの径に形成してある。40は、金属管又は塩化ビニー
ル管等で形成した圧入パイプで、本実施例においては、
4本の圧入パイプ40を鉄筋籠30の内面に90度角毎に沿わ
せ、その先端を鉄筋籠30の縦主筋31の先端よりやや高め
に位置させて、鉄筋籠30の縦主筋31又はフープ筋32に針
金等で結束して両者が一体化してある。
【0021】さて、図3に示すように、地盤Gに所要の
半径及び深さの杭孔Hを掘削し、孔底のスライム処理を
施して根固めモルタルMを打設した後、補助装置10を杭
孔H内に吊り降ろし、その自重又はこの後設置する鉄筋
籠30の重量等を利用して、根固めモルタルM中に押し込
んで設置する。つまり、根固めモルタルMが仕切板20で
仕切られた補助装置10の下部空間に食い込むにつれ、泥
水等が連通孔11から補助装置10外部に排出され、補助装
置10の下部空間に根固めモルタルMが隙間無く入り込む
ので、両者が一体化した状態で補助装置10を設置するこ
とが出来るのである。しかる後、圧入パイプ40を固定し
た鉄筋籠30を吊り降ろし、その先端部を補助装置10内に
挿入して仕切板20上に設置し、この鉄筋籠30の中心にト
レミー管Tを挿入してコンクリートを打設し、所要の場
所打ち杭50を造成する。
【0022】そして、所要の養生期間を経て杭50が硬化
したら、図4に示すように、圧入パイプ40の上端に圧入
ポンプPを接続し、セメントモルタル等の硬化性の流体
60を補助装置10内で固化したコンクリートの下面と補助
装置10の仕切板20上面との間に圧入し、その圧入力で両
者を分離させる。すなわち、杭先端部を上部51と下部52
とに分割させる。
【0023】係る硬化性の流体60の圧入に際し、本実施
例の様に複数本の圧入パイプ40を使用する時は、当初、
1〜2本のパイプ40を解放しておき、残りのパイプ40で
流体60を圧入し、解放したパイプ40から流体60の流出を
確認して、これらのパイプ40の開閉弁70を閉じるか、又
はこれらのパイプ40も圧入ポンプPに接続して、硬化性
の流体60を圧入すると良い。つまり、パイプ40内の空気
や泥水を解放したパイプ40から追い出し、杭先端部内に
空洞等を作らないようにする。
【0024】すると、補助装置10の上部内面がシリンダ
ー、また、分割された杭先端部の上部51がピストンとし
て作用し、杭先端部の下部52、すなわち、補助装置10と
一体化した根固めモルタルMが流体60の圧力で下降し、
先端地盤を圧密して支持力の増加を図ることが出来る。
同時に、その時の圧入力で杭50の先端抵抗を推定するこ
とが出来る。また、圧入量で杭先端部の下部52の沈下量
も推定することが出来る。そして、先端抵抗が設計上の
抵抗値と等しいか、大きいことが確認出来たら、流体60
の圧入を中止し、圧入した硬化性の流体60が硬化して杭
先端部の一部となるまで養生する。
【0025】本実施例は以上の通りであるが、付言する
なら、予め補助装置10の上部内面に、剥離剤や樹脂塗料
の塗布、或いは薄膜樹脂を貼着して、コンクリートとの
剥離を容易にしておくと良い。また、仕切板20は発泡ス
チロール板やゴム板のように変形性の素材で形成する
か、金属板製の仕切板20上に発泡スチロール板等の変形
性の素材を積層しておくと良い。つまり、流体60の圧入
によって、発泡スチロール板等が縮み変形を起こして、
流体60の流路が形成されるので、よりスムーズに分割が
可能となる。
【0026】更に、圧入パイプ40と鉄筋籠30とは、一体
化することなく個々に対応可能であるが、この例のよう
に一体化しておくことにより、吊り込み作業が一回で行
え、現場の省力化が行える。一方、図5〜9は、本発明
の他の実施例を示すものであり、図5(a)は本発明の方
法に用いられる補助装置の第2実施例を示す縦断面図、
同図(b)は同平面図、図6は補助装置の第3実施例を示
す縦断面図、図7は補助装置の第4実施例を示す縦断面
図、図8は圧入パイプの第5実施例を示す平面図、図9
は圧入パイプを鉄筋籠の縦主筋として兼用した第6実施
例を示す平面図である。
【0027】なお、以下の各実施例の説明にあっては、
上記した第1実施例と同一な構成部分は同一の符号を付
し、詳細な説明は省略する。さて、図5は、補助装置10
の仕切板20の第2実施例を示すものであり、同仕切板20
の中心部にはトレミー管Tを十分挿通可能な大きさの開
口21が開設してある。つまり仕切板20自体の平面形状が
ドーナツ状に形成してあり、掘削した杭孔Hの底に根固
めモルタルMを打設しない場合、或いは、確実に補助装
置10の下部空間に空洞を作らないようにするために、こ
の開口21からトレミー管Tの先端を補助装置10の下部空
間まで挿通して、コンクリートを打設出来るようにして
ある。尚、本実施例を採用する場合は、状況に応じて、
根固めモルタルMを省略することも可能となる。
【0028】同様、図6に示す第3実施例は、同仕切板
20の中心部にトレミー管Tを十分挿通可能な大きさの開
口21を開設し、しかも、仕切板20の他の面にも多数の小
開口22を開設して編み目状に形成し、仕切板20上下を上
記第2実施例より更に連通可能としたものである。ま
た、図7に示す第4実施例は、トレミー管を挿通する開
口21こそ設けないが、同仕切板20を簀の子状に形成し
て、その長溝状の開口23で仕切板20上下を連通可能とし
たものである。
【0029】次に、図8は、上記した圧入パイプ40の第
5実施例を示すものであり、同圧入パイプ40は、全体形
状がU字管状を成し、その下方の水平部41に複数の吐出
口42が開設されている。そして、図示しないが、圧入パ
イプ40の地上に突き出ている一方の端部には、圧入ポン
プを接続し、他方の端部に開閉弁を設けておく。かくし
て、硬化性の流体60を圧入すると、流体60が圧入パイプ
40の一方の端部から水平部、そして圧力の低いパイプ40
内を通って他方の端部に至るので、確実に圧入パイプ40
内の空気や泥水等を追い出すことが出来る。後は、上記
第1実施例の説明と同様、開閉弁を閉じて流体60の圧入
力を上げ、所期の作業を行えば良い。
【0030】また、図9に示す第6実施例は、圧入パイ
プ40を鉄筋籠30の縦主筋31として兼用し、構成を簡素化
して安価にしたものである。なお、図示しないが、圧入
パイプに2重管等を用いることも可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
乃至3記載の方法によれば、仕切板を設けた筒状補助装
置と圧入パイプの簡単な装置で、場所打ち杭の支持力の
確認と先端地盤の支持力の増加を安価に図ることが出来
る効果がある。
【0032】従って、高い信頼性を要求される場合は、
現場に造成する全部乃至大半の杭に、本発明の方法を適
用することにより、各杭毎にその性能を保証することが
出来る。また、過剰設計になり勝ちな現状の場所打ち杭
を見直し、適正な場所打ち杭を設計して、品質が高く且
つ安価な基礎杭を提供することも可能となる。すなわ
ち、請求項1記載の方法によれば、簡易且つ安価な装置
を場所打ち杭の造成前に杭孔に設置するのみで、杭の硬
化後、簡単に支持力の確認と先端支持力の増加を図るこ
とが出来る。
【0033】請求項2記載の方法によれば、特に仕切板
に上下に連通する開口を設けることにより、コンクリー
ト打設時に、コンクリートがこの開口を通じて仕切板下
方にも打設出来るようになるので、仕切板下方に空洞等
が生じないようにすることが出来る。請求項3記載の方
法によれば、特に圧入パイプを鉄筋籠の主筋の一部又は
全部として使用することにより、安価に提供することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、本発明の第1実施例に係る補助装
置の構成を示す一部切り欠き縦断面図、同図(b)は同平
面図である。
【図2】図2(a)は、本発明の第1実施例に係る鉄筋籠
と圧入パイプの構成を示す一部切り欠き縦断面図、同図
(b)は同平面図である。
【図3】第1実施例に係る杭の造成を示した説明図であ
る。
【図4】第1実施例に係る流体の圧入状態を示した説明
図である。
【図5】同図(a)は本発明の方法に用いられる補助装置
の第2実施例を示す縦断面図、同図(b)は同平面図であ
る。
【図6】同図(a)は本発明の方法に用いられる補助装置
の第3実施例を示す縦断面図である。
【図7】本発明の方法に用いられる補助装置の第4実施
例を示す縦断面図である。
【図8】本発明の方法に用いられる圧入パイプの第5実
施例を示す平面図である。
【図9】本発明の方法に用いられる圧入パイプを鉄筋籠
の縦主筋として兼用した第6実施例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
G 地盤 H 杭孔 M 根固めモルタル T トレミー管 P 圧入ポンプ 10 補助装置 11 連通孔 20 仕切板 21 開口 22 小開口 23 長溝状の開口 30 鉄筋籠 31 縦主筋 32 フープ筋 40 圧入パイプ 41 水平部 42 吐出口 50 杭 51 杭先端部の上部 52 杭先端部の下部 60 流体 70 開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/22 - 5/72

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 杭孔と略同径でその内部所要高さ位置に
    仕切板を設けた筒状補助装置を、杭孔の底部に設置する
    と共に圧入パイプの下端を補助装置の仕切板上方に臨ま
    せ、杭孔にコンクリートを打設して杭を造成し、杭の硬
    化後、圧入パイプを介して硬化性の流体を所要圧力で圧
    入し、その圧入力で杭先端部を補助装置の仕切板上方で
    上下に分割し、杭の周面摩擦を反力として先端地盤を圧
    密して支持力の増加を図ると共に、流体の圧入力で支持
    力を確認することを特徴とする場所打ち杭の支持力の確
    認と増加方法。
  2. 【請求項2】 仕切板が、上下に連通する開口を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の場所打ち杭の支持力の
    確認と増加方法。
  3. 【請求項3】 圧入パイプが、鉄筋籠の主筋を兼ねるこ
    とを特徴とする請求項1記載の場所打ち杭の支持力の確
    認と増加方法。
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