JP3107305B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3107305B2
JP3107305B2 JP11282422A JP28242299A JP3107305B2 JP 3107305 B2 JP3107305 B2 JP 3107305B2 JP 11282422 A JP11282422 A JP 11282422A JP 28242299 A JP28242299 A JP 28242299A JP 3107305 B2 JP3107305 B2 JP 3107305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置、特に微
細素子で構成され、電池動作可能な半導体集積回路に好
適な低電圧で動作する高速、高集積の半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路(LSI=Large Scale
Inegration)の集積度向上は、その構成素子であるMO
Sトランジスタの微細化により進められてきた。素子の
寸法が0.5ミクロン以下のいわゆるディープサブミク
ロンLSIになると、素子の耐圧の低下とともにLSI
の消費する電力の増大が問題になってくる。このような
問題に対しては、素子の微細化にともなって動作電源電
圧を低下させることが有効な手段であると考えられる。
現在のLSIの電源電圧としては5Vが主流であるた
め、微細な素子でLSIを構成する手段として、LSI
チップ上に外部電源電圧を降圧する電圧変換回路を搭載
する技術が、アイ・イー・イー・イー・ジャーナル・オ
ブ・ソリッド・ステート・サーキッツ、第21巻、第5
号、第605〜第611頁(1986)( IEEE Jounal
of Solid-State Circuits, vol.21,No5, pp.605-611,
October 1986 )において論じられている。この場合の
外部電源電圧と内部電源電圧の値は、それぞれ5Vと
3.5Vである。このように、LSIの中でも最高集積
度のダイナミックRAM(DRAM= Dynamic Random
Access Memory )で消費電力の問題が顕在化しつつあ
る。こうした傾向に合わせて、LSIの外部電圧そのも
のを下げようという動きもある。例えば、0.3ミクロ
ンの加工技術を用いる64メガビットDRAMでは外部
電源電圧3.3V程度に低下される予定である。集積度
の向上にしたがって、外部電源電圧はさらに低下する可
能性がある。
【0003】また近年、可搬型電子機器の普及に伴い、
電池動作や、電池での情報保持が可能な低電圧・低消費
電力のLSIに対する需要が高まってきている。このよ
うな用途に対しては、最小1〜1.5Vで動作するLS
Iが必要とされる。特に、ダイナミックメモリの場合、
その集積度は既にメガビット級に達しており、従来では
磁気ディスク装置しか使用できなかった大容量記憶装置
の分野にもその半導体メモリを利用しようという動きが
でてきている。そのためには、電源をきってもデータが
消えないよう電池でバックアップする必要がある。この
バックアップの期間は、通常数週間から数年間保証する
必要がある。このため、メモリの消費電流は極力小さく
する必要がある。低電力化のためには、動作電圧を低減
することが有効であるが、これを1.5V近辺とすれば
バックアップ用電源としては乾電池1個で済むためコス
トも安くまた占有スペースも小さくなる。
【0004】インバータや各種デジタル論理回路だけか
ら構成されるCMOS(Complementary MOS)LSI、
例えばプロセッサなどにおいては、電源電圧を1.5V
程度まで低下させても、MOSトランジスタの定数とし
きい値電圧さえ適切に選べば、大幅な性能低下を招くこ
となく、1.5V程度の低い電源電圧で動作させること
が可能である。しかしながら、外部電源電圧(VCCま
たはVSS)の他に、それらの中間電圧やそれらの範囲
を越えた電圧をLSI上で発生させ、それを動作に用い
るLSIでは、電源電圧の低下は、決定的な性能低下を
もたらしていた。こうしたLSIの代表がDRAMであ
る。したがって、プロセッサやメモリなどの複数種類の
LSIで、低電圧で動作する情報機器を構成する場合に
は、DARMに代表されるように、LSI上で電源電圧
以外の電圧を発生して動作に用いるLSIの低電圧動作
が必須である。
【0005】DRAMを低電圧で動作させた場合、主に
従来用いられていた以下の3つで問題が生じる。
【0006】(1)メモリから読出された微小な信号を
読出す回路。
【0007】(2)メモリセルを構成するMOSトラン
ジスタを十分高い導通状態にして、損失無く信号を伝達
するために必要なワード線駆動用高電圧を発生する回
路。
【0008】(3)メモリセル蓄積容量のプレート電
極、さらにはメモリセルからの読み出し信号の検出に際
する参照電圧となる中間電圧(VCC/2)を発生する
回路。
【0009】これらの従来例を、以下順に説明する。
【0010】(1)については以下のとおりである。L
SIの高集積化、大規模化にともなって、信号配線の寄
生容量が増大するため、動作速度が低下するという問題
が顕現化しつつある。ダイナミック・メモリの場合に
は、各メモリセルからデータ線上に読み出された微小な
信号をセンスアンプにより増幅する速度、および、選択
されたデータ線から情報を読み出す入出力制御線(コモ
ンI/O線)の動作速度が、メモリ全体の動作速度の大
きな割合を占めており、これらを高速化する技術がメモ
リの性能向上のために不可欠である。従来の入出力制御
回路としては、たとえばアイ・イー・イー・イー,ジャ
ーナル・オブ・ソリッド・ステート・サーキッツ,エス
・シー22(1987年)第663頁から第667頁
(IEEE,Journal of Solid-State Circuits, Vol.
SC−22,No5,October,1987,pp663−
667)において述べられているように、2つのMIS
(MetalInsulator Semiconductor)型のFET(Field
Effect Transistor)を用い、選択信号をそれらのゲー
ト電極に印加して、データ線対とコモンI/O線対との
接続を制御する方式が一般的であった。
【0011】(2)についての従来例を図20に示す。
これはDRAMのメモリセルアレー(MA)とワードド
ライバ(WD)関連の回路を示したものである。また、
図21は各部の波形を示している。この回路は、例えば
IEEE JOURNALOF SOLID−STAT
E CIRCUITS,VOL.sc−21,NO.
3,JUNE 1986,pp.381−387に示さ
れている。
【0012】(3)についての従来例は以下のとおりで
ある。データ線をVCC/2電圧にプリチャージするD
RAM方式は、高速性、低消費電力、耐雑音性といった
特徴によって、CMOS回路とともに1メガビット以降
のDRAMの主流になっている。このVCC/2電圧を
発生させる従来の中間電圧発生回路の例は、アイ・イー
・イー・イー・ジャーナル・オブ・ソリッド・ステート
・サーキッツ、第21巻、第5号、第643〜第648
頁(1986)( IEEE Jounal of Solid-StateCircuit
s, vol.21,No.5,pp.643-648, Octorber 1986)に述べ
られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来例に対し
て、本発明が解決しようとする課題は以下のとおりであ
る。
【0014】まず(1)の従来例については以下のとお
りである。従来方式の例を図7(a)および図7(c)
に示す。この方式では必要最低限の数のトランジスタで
構成できるため、メモリ全体の面積低減には有効である
が、一方、以下のような欠点がある。(a)データ線
(D0,D0 ̄)の信号電圧が十分に増幅されないうち
にI/O制御用のMIS−FET(T50,T51)を
導通状態にすると、センスアンプSA0の動作が阻害さ
れて誤動作を起こす。
【0015】(b)上記理由により、センスアンプが動
作してから選択信号Y01を投入して上記MIS−FE
Tを導通させるまでに時間遅れ(タイミング・マージ
ン)を置く必要が生じ、動作速度の低下をきたす(図7
(c))。
【0016】(c)このような誤動作を防ぐために、上
記MIS−FETのチャネルコンダクタンス(ドレイン
・ソース間の導電率)とセンスアンプを構成するMIS
−FETのチャネルコンダクタンスの比には、設計上の
制約が発生する。一般的には、前者を後者よりも小さく
する必要があり、コモンI/O線(IO0,IO0 ̄)
の駆動能力を大きくとることが難しい。そのため、
(b)に加え、さらに動作速度が低下する。
【0017】(d)メモリの集積度向上に伴って、消費
電力低減、および素子の耐圧低下に対処するため、内部
電源電圧は低下する傾向にある。したがって、上記MI
S−FETの駆動能力がさらに低下し、より動作速度が
低下する。
【0018】(e)主に、上記(c)の理由により、ひ
とつのコモンI/O線と、それにつながる複数のデータ
線との間で、並列に書込み、あるいは読み出しを行うこ
とが難しく、並列度など、テスト機能の面で制約を受け
る。
【0019】これらのため、従来の入出力回路方式で
は、低電圧でも高速に動作する高集積メモリに適した回
路方式を供することができなかった。
【0020】次に、(2)の従来例については以下のと
おりである。図20に示すようにワードドライバはトラ
ンジスタQD、QTから構成される。ここでXデコーダ
出力N1がHighレベル(VL)になるとQTを通し
てQDのゲートN2が充電されQDがオン状態となる。
このとき、N2の電圧はVL−VTとなる。次に周辺回
路FXで作られたワード線駆動信号 φX(振幅はVL
+VT以上)がHighレベルになるとQDのドレイン
からソースに電流が流れワード線WをHighレベルに
する。このときQTのゲートとN1の間の電位差は0、
N2とはVtであるからQTはカットオフ状態となって
いる。従って、φXが上昇するときN2の電圧はQDの
ゲート、ソース間容量によるカップリングでφXと共に
上昇する。ここで、φXが最大値に達したときQDのゲ
ート、ソース間電圧がVT以上なら、ワード線の電圧は
φXと等しくなる。一方、φXが上昇していく途中でそ
れがVT以下となった場合は、QDのゲート、ソース間
容量が0となるのでその時点でN2の上昇はとまり、図
21に示すようにVL−VT+α(VL−2VT)/
(1−α)となる。またワード線の電圧は(VDL−2V
T)/(1−α)となる。ここで、αはQDのゲート容
量とノードN2の全容量の比である。
【0021】ここで、VLが電池の消耗で1.1Vまで
低下した場合を考える。α=0.9、VT=0.5
(V)とすれば上式よりN2の電圧は1.5Vとなる。
従って、ワード線の電圧は1.0Vまでしか上昇しな
い。通常、メモリセルのスイッチトランジスタQSのし
きい値電圧は周辺回路のそれよりも高く0.5V以上に
なるのでメモリセルに蓄えられる電荷量は最大値(CS
×1.1)の半分以下の(CS×0.5)となりソフト
エラー耐性、センスアンプのS/Nの著しい低下が生ず
る。すなわち、保存データの破壊が起こりやすくなる。
【0022】以上のように、DRAMを従来の技術で電
池動作させようとした場合、電池の起電力がMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧VTの2倍近くまで低下する
と、ワードドライバの動作不良によりメモリセルへの書
き込み電圧が低下してデータの破壊が起こりやすくなる
という問題があり、その解決を要する課題があった。
【0023】また、(3)に関して、低電圧化と高集積
化により、従来の中間電圧発生回路では以下の二つの問
題が生じる。(a)電源電圧の低下に伴い、電圧設定精
度が低下し、信号対雑音(S/N)比が悪化する。
【0024】(b)素子がソース・フォロワ・モードで
動作するので応答速度がトランジスタの駆動能力と負荷
容量の値で決まることになり、このため、高集積化によ
る負荷容量の増大と、さらには低電圧化による素子の駆
動能力の低下により、応答速度が遅くなる。
【0025】図30はDRAM用中間電圧発生回路の従
来例を示すものである。以下、図30を用いて上記の問
題点を説明する。図30において、TN5、TN6はN
チャンネルのMIS型FET、TP5、TP6はPチャ
ンネルのMIS型FET、R1、R2は抵抗、CLは負
荷容量である。図30の回路は一種のコンプリメンタリ
・プッシュプル回路で、TN6とTP6は電源電圧VC
C(VSSは接地電位とする)をHVCの中間電圧に分
圧する分圧回路を構成し、これらのゲートにバイアス電
圧を与えるためのTN5とTP5がバイアス回路を構成
している。VCC/2プリチャージ方式のDRAMにお
いては、負荷容量は全データ線容量にほぼ等しく、4メ
ガビットDRAMでは5〜10nF(ナノ・ファラッ
ド)、16メガビットDRAMでは20〜40nF、6
4メガビットDRAMでは80〜160nF程度の値で
ある。この回路においては、各FETに微小な電流を常
時流すことによって、出力が一定の電圧になるように安
定化される。電流が微小であれば、端子20と端子22
の電圧差すなわちV(20)−V(22)はほぼFET
TN5のしきい値電圧VTNに、また端子22と端子
21の電圧差すなわちV(22)−V(21)はほぼF
ETTP5のしきい値電圧の絶対値VTPに等しくな
る。また、FET TN6およびTP6のゲート幅対ゲ
ート長比 W/Lは、それぞれTN5およびTP5のW
/Lの数倍から数10倍になるように選ばれる。したが
って、TN6のバイアス電流はTN5のバイアス電流の
数倍から数10倍になる。
【0026】はじめに第一の問題点について説明する。
今、FET対TN5とTN6、およびTP5とTP6の
間の素子特性(例えば、しきい値電圧、単位ゲート幅あ
たりのチャネル・コンダクタンス等)に差が無いと仮定
すると、出力HVCには、端子22の電圧に等しい電圧
が得られる。出力電圧は、 V(HVC)=R2/(R1+R2)×VCC−R2/
(R1+R2)×VTN+R1/(R1+R2)×VT
P と表される。ここでVSSは接地電位にあるとする。標
準条件下ではVTNとVTPの値がほぼ等しく、R1=
R2となるように設計すると、 V(HVC)=VCC/2−VTN/2+VTP/2 すなわち、VTNとVTPの値の差がVCCの値に比べ
て無視できる場合には V(HVC)≒VCC/2 となる。一般に、素子のしきい値電圧のばらつきは、高
集積化によっても小さくならず、一定であると考えられ
るため、VCCを低くするにしたがって、V(HVC)
の設定精度は低下する。例えば、VTNとVTPがそ
れぞれ標準値に対して±0.1V変動すると仮定する
と、電源電圧が5V(HVCが2.5V)のときには、
中間電圧の変動は約±4%であるのに対して、電源電圧
が1.5V(HVCが0.75V)のときには、中間電
圧の変動は約±13%に達し、メモリの安定な動作に支
障がでる。
【0027】次に、第二の問題点について説明する。負
荷の充放電に際し、出力のMISFETは飽和領域で動
作するため、そのドレイン電流IDは ID=β/2×(VGS−VT)2 と表される。ここに、VGSはゲート・ソース間電圧、
VTはMISFETのゲートしきい値電圧、βは素子の
構造や寸法によって決まる定数である。今、従来回路に
おいて負荷(負荷容量=CL)の電圧を0Vから中間電
圧VCC/2の90%まで立ち上げるのに要する時間t
rは tr=18CL/β×1/(VCC/2) と表される。一つのデータ線に接続されるメモリセルの
数を256、一つのデータ線あたりの容量値を0.5p
F、と仮定する。メモリの高集積化に伴ってこれらの値
はほぼ一定であるから、負荷容量の値は世代毎に4倍ず
つ大きくなる。例えば、4MビットDRAMではCL≒
8.2nF、16MビットではCL≒33nF、64M
ビットではCL≒131nFとなる。これに対して、電
源電圧が5V→3.3V→1.5Vと世代毎に低下する
と、MISFETのβが10mA/V2で一定の場合、
立上り時間trは5.9μs→36μs→314μsと
世代毎に約10倍ずつ増えることになる。応答速度を一
定に保つためには、MISFETのβを世代毎に10倍
にしていく必要があるが、レイアウト面積の増大や、定
常電流の増大を招くという副作用があるため、実際には
立上り時間trを一定に保つのは不可能である。
【0028】以上述べた従来の問題を解決し、低電圧で
も高速に、かつ安定に動作する半導体装置を提供するこ
とが本発明の目的である。より具体的には以下の3つを
目的としている。
【0029】(1)低電圧でも高速に動作し、かつ動作
安定性に優れ、さらには並列テスト機能を併せ持った、
超高集積のメモリの入出力制御回路の方式を提供するこ
と。
【0030】(2)電池の起電力が低下してもデータ破
壊が生じないように、充分に高いワード線電圧を発生す
ることができる回路を提供すること。
【0031】(3)高集積、低電源電圧のLSIにおい
ても高精度で、かつ高速に動作する電圧供給回路(電圧
フォロワ)を提供すること。
【0032】
【課題を解決するための手段】前述した(1)の目的を
達成するため、データ線からの情報の読み出し、あるい
は、データ線への情報の書込みを行う入出力制御回路
を、メモリアレーの左右に交互に配置し、かつ、コモン
I/O線をとデータ線の間の伝達インピーダンスを、情
報の読み出し時と書き込み時とで変化させるような回路
構成とした。また、読出し線(RO線)の信号を検出す
るセンス回路として、選択用のMISFETと相補のM
ISFETによる電流電圧変換手段を設けた。本手段
は、低電圧でも高速に動作するようにするためのもので
ある。
【0033】また(2)の目的を達成するため、特許請
求の範囲に記載のように、次の手段を講じた。すなわ
ち、(a)メモリセルアレーとデータ線に印加する最低
の動作電圧としてメモリセルアレーのスイッチトランジ
スタのしきい値電圧の1.5乃至2倍の電圧をデータ線
に与えるデータ線電源の出力とワードドライバとを有す
る半導体集積回路において、データ線電源電圧を、デー
タ線電圧よりメモリセルアレーのスイッチトランジスタ
のしきい値電圧分以上高い電圧に変換する電圧変換回路
と、該電圧変換回路の出力を電源として動作するスタテ
ィック型ワードドライバとを備えてワード線駆動をする
こととした。
【0034】(b)上記第1項の手段の電圧変換回路
は、チャージポンプ回路と整流回路との構成を備えるこ
ととした。
【0035】(c)上記第2項の手段におけるチャージ
ポンプ回路は、第1、第2、第3、第4のMOSトラン
ジスタと第1、第2のコンデンサを含み、該第2、第
3、第4のMOSトランジスタのドレインは電源に、第
2のMOSトランジスタのゲートは第4のMOSトラン
ジスタのソースに、第3のMOSトランジスタのソース
は第2のMOSトランジスタのソースに、第3、第4の
MOSトランジスタのゲートは電源に接続され、第1の
コンデンサの1つの端子は第4のMOSトランジスタの
ソースに、第2のコンデンサの1つの端子は第2のMO
Sトランジスタのソースに接続され、該第1、第2のコ
ンデンサの他の1端はそれぞれ逆相のパルスが入力され
るようになされたチャージポンプ回路において、さらに
第1のMOSトランジスタのドレインを電源に、ソース
を第4のMOSトランジスタのソースに、ゲートを第2
のMOSトランジスタのソースに結合することとした。
【0036】本手段は低電源電圧でもチャージポンプ回
路の立ち上げを一層速め、またその出力電圧を一層高く
するものである。
【0037】(d)上記第2項の手段における整流回路
は、整流素子がMOSトランジスタにより構成され、該
MOSトランジスタのドレインを入力、ソースを出力と
し、該入力には上記第3項記載のチャージポンプ回路、
ソースには該出力から電荷を伝達する回路とその電荷を
蓄えるコンデンサおよびその電荷を電源に伝達する回路
が接続され、該入力の電圧が高レベルの時は該コンデン
サの1端を高レベルにして該MOSトランジスタのゲー
ト電圧を入力電圧とMOSトランジスタのしきい値電圧
の和以上にし、該入力の電圧が低レベルの時は該コンデ
ンサの1端を低レベルにすると同時に該MOSトランジ
スタのゲート電圧を電源電圧にすることとした。
【0038】本手段は整流用トランジスタの電圧降下を
低減させ高い出力電圧を得るものである。
【0039】(e)上記第1項乃至第2項の手段におい
て、メモリセルアレーとワードドライバと電圧変換回路
に用いるMOSトランジスタのしきい値を3種類とし、
メモリセルアレーのものを最も高く、ワードドライバの
ものを中間に、電圧変換回路のものを最も低くすること
とした。
【0040】本手段は低電源電圧においても集積回路と
してさらに一層の安定化、高速化、低消費電力化を達成
するものである。
【0041】さらに、前記(3)の目的を達成するた
め、本発明の半導体装置では、中間電圧に等しい基準電
圧の入力と、同一負荷に対して出力を並列接続する少な
くとも二つの第一および第二のコンプリメンタリ・プッ
シュプル回路と、基準電流を増幅して出力するプッシュ
プル電流増幅回路とを備え、第一のコンプリメンタル・
プッシュプル回路は、そのバイアス回路に、上記基準電
圧の入力と該入力に付加するバイアス電圧源を備えて、
該プッシュプル回路の分圧用トランジスタのゲートにバ
イアス電圧を印加するとともに、該プッシュプル回路の
分圧回路は上記電流増幅回路の基準電流回路を形成し、
かつ該電流増幅回路の出力端を上記第二のコンプリメン
タリ・プッシュプル回路のバイアス回路に接続すること
を特徴とする。
【0042】すなわち、中間電圧に等しい基準電圧の発
生部をコンプリメンタリ・プッシュプル回路のバイアス
回路から分けて独立に設けるとともに、少なくとも二つ
のコンプリメンタリ・プッシュプル回路で並列に負荷を
駆動するようにし、出力電圧と入力電圧の差を一つのプ
ッシュプル回路に流れる電流として検出し、かつ、その
電流にほぼ比例する増幅電流でもう一方のプッシュプル
回路を駆動するものである。
【0043】ここで上記第一および第二のコンプリメン
タリ・プッシュプル回路のバイアス電圧は、該電圧を印
加する該プッシュプル回路のトランジスタのゲートしき
い値電圧にほぼ等しくすることが好ましい。このことは
定常状態においてこれらのトランジスタを流れる電流を
低い値に抑えるものである。
【0044】あるいは上記電流増幅回路をカレントミラ
ー型のプッシュプル増幅回路によることにすれば、簡単
な回路構成で高い駆動能力がばらつきが少なく容易にえ
られる。
【0045】またあるいは、上記第一および第二のコン
プリメンタリ・プッシュプル回路を電界効果トランジス
タにより構成することが低い電源電圧で動作させられる
ので好ましい。
【0046】前記(3)の目的をさらに効果的に達成す
るための本発明の半導体装置では、中間電圧に等しい基
準電圧の入力と、同一負荷に対して出力を並列接続する
少なくとも二つの第一および第二のコンプリメンタリ・
プッシュプル回路およびトライステート駆動回路と、基
準電流を増幅して出力するプッシュプル電流増幅回路と
を備え、第一のコンプリメンタリ・プッシュプル回路
は、そのバイアス回路に、上記基準電圧の入力と該入力
に付加するバイアス電圧源を備えるとともに、該プッシ
ュプル回路の分圧回路は上記電流増幅回路の基準電流回
路を形成し、かつ該電流増幅回路の出力端を上記第二の
コンプリメンタリ・プッシュプル回路のバイアス回路に
接続すること、さらに上記トライステート駆動回路は、
上記入力の電圧よりも低い第一の判定電圧と上記入力の
電圧よりも高い第二の判定電圧とを備え、出力電圧が第
一の判定電圧よりも低いときには出力を充電し、出力電
圧が第二の判定電圧よりも高いときには出力を放電する
手段を備えることを特徴とする。
【0047】すなわち本発明ではトライステート駆動回
路をコンプリメンタリ・プッシュプル回路とともに負荷
に対して並列に接続してプッシュプル回路による駆動能
力を補うものである。
【0048】ここで、上記第一および第二のコンプリメ
ンタリ・プッシュプル回路のバイアス電圧は、該電圧を
印加する該プッシュプル回路のトランジスタのゲートし
きい値電圧にほぼ等しい電圧にすること、あるいは上記
電流増幅回路をカレントミラー型のプッシュプル増幅回
路とすること、あるいは上記第一および第二のコンプリ
メンタリ・プッシュプル回路を電界効果トランジスタに
より構成することが好ましいことは前述のとうりであ
る。
【0049】ここで、上記の入力および出力の電圧を電
源電圧の二分の一にすれば、DRAMのような回路への
適正上好ましい。
【0050】さらに、複数の同種のブロックを少なくと
も含み、動作時においては、ブロック選択信号によって
選択した一つまたは複数のブロックを動作状態にする集
積回路(LSI)と、ブロックを負荷として電圧供給し
駆動する手段を有する半導体装置の場合においては、高
速応答を達成するために、ブロックを駆動する上記駆動
手段として、第一および第二の駆動回路と、各ブロック
毎に設けられ動作状態にあるブロックを第一の駆動回路
に、非動作状態にあるブロックを第二の駆動回路に、そ
れぞれ接続する切換手段とを備えることとする。
【0051】このような手段は、大容量のダイナミック
メモリのような集積回路に対して好適である。
【0052】そのような場合に、上記ブロックはメモリ
セルアレーを少なくとも含み、かつ上記負荷としてはメ
モリセル蓄積容量の対向電極およびメモリセルから信号
検知回路に信号を伝達するデータ線のプリチャージ電圧
供給線とを少なくとも含むようにするのがよい。
【0053】ここで上記駆動回路を電源電圧の二分の一
の電圧を発生するものとすることがDRAMへの適応上
好ましい。
【0054】さらに上記駆動回路として本発明の半導体
装置を用いれば、大容量のLSIに対しても高精度化、
高速化を達成できる。
【0055】(1)については、上記構成により、入出
力制御回路を、データ線ピッチの2倍のピッチでレイア
ウトできるため、従来に比べて、チップ面積を大きく増
大させることなく、最適な入出力回路構成をとることが
できる。これにより、入出力回路の動作マージンが格段
に向上し、低い電圧でも、安定かつ高速に動作させるこ
とができる。また、並列に書込み、読み出しを行っても
安定に動作するため、高い並列度の並列テストが可能と
なる。
【0056】(2)については、スタティック型のワー
ドドライバは電源側にはPチャネルトランジスタ、グラ
ンド側にはNチャネルトランジスタが接続されている。
このため、ワード線駆動時にゲートをグランドレベル
(0V)にすれば、電源電圧がしきい値電圧VT以上で
あればPチャネルトランジスタが常にオン状態になり、
その出力電圧は電源電圧まで上昇する。このように上記
スタティック型のワードドライバは、ドライブトランジ
スタのゲート電圧がLowレベルで動作するので低電源
電圧に対しても安定に動作する。
【0057】したがってワードドライバの電源として上
記電圧変換回路の出力を用いることにより、ワード線電
圧としてデータ線電圧よりメモリセルアレーのスイッチ
トランジスタのしきい値電圧分以上高い電圧を印加する
ことが可能になり、これにより、電源電圧が1V程度に
まで低下してもメモリ動作を安定にすることが可能にな
る。
【0058】さらに本発明のチャージポンプ回路は、そ
の出力電圧をプリチャージトランジスタに帰還するもの
で、これを電圧変換回路に用いることにより、低い電源
電圧に対しても速い立上りと高い出力電圧を得ることが
可能になる。
【0059】また上記手段の第4項の整流回路は、整流
用トランジスタのゲート電圧をチャージポンプ回路の出
力電圧と同期させ、その出力がすなわちトランジスタの
ドレイン電圧がHighレベルのときはゲート電圧をそ
れよりしきい値電圧分以上高くし、Lowレベルのとき
は両者同レベルにするもので、これにより整流用トラン
ジスタの電圧降下を低減させ、電荷の逆流も防ぐことが
可能になる。
【0060】トランジスタのしきい値電圧を低電圧化す
ると一般にトランジスタの駆動能力が増加する。したが
って上記手段の第5項のように、規模のあまり大きくな
い電圧変換回路にはこのようなトランジスタを用いると
効果がある。しかし後述するように、ワードドライバの
ように多量のトランジスタを用いるようなものの場合は
逆に、トランジスタのオフ状態で流れる漏れ電流が無視
できなくなるのでしきい値電流として標準のものを用い
る。またメモリセルアレーのトランジスタを低しきい値
電圧化すると後述のようにリフレッシュ間隔を短くする
ことから消費電力の増加を招くことになり、したがっ
て、これには標準より高いものを用いるのが好ましい。
【0061】すなわち上記手段の第5項は、低電源電圧
においても集積回路を一層安定化し、高速化し、低消費
電力化するよう作用するものである。
【0062】(3)については、中間電圧に等しい基準
電圧の発生部をコンプリメンタリ・プッシュプル回路の
バイアス回路から分けることにより、バイアス回路とは
独立して電圧を設定することができ、中間電圧の出力を
高精度化することが可能になる。
【0063】また、入力と出力の電圧差を上記第一のコ
ンプリメンタリ・プッシュプル回路のトランジスタを介
して電流に変換し、その電流に比例する増幅電流で第二
のコンプリメンタリ・プッシュプル回路を駆動すること
により、入出力間に電圧差がある間は、プッシュプル回
路の駆動能力を高くして、高速に負荷容量に対して充放
電を行なうことになる。またその際の充電と放電の駆動
能力を揃えることができ、したがって低電圧でも、高速
かつ安定に動作する電圧供給回路(電圧フォロワ)を提
供することが可能になる。
【0064】さらに上記のようにコンプリメンタリ・プ
ッシュプル回路のバイアス電圧を電圧印加トランジスタ
のしきい値電圧にほぼ等しくして該プッシュプル回路の
電流を低い値に抑えれば、これにより半導体装置の定常
時電力を小さくしながら、出力電圧の変動時には高い駆
動能力を得るようにすることが可能になる。
【0065】また電流増幅回路にカレントミラー型の増
幅回路を用いれば、簡単な回路構成で電流増幅が可能に
なるだけでなく、同一の特性を要するミラー回路相互の
トランジスタに同種の素子を用いることにより、高い駆
動能力をばらつき少なく容易に得ることが可能になる。
【0066】電界効果トランジスタは不純物濃度を制御
することによってゲートしきい値電圧を下げることがで
きるので、第一および第二のコンプリメンタリ・プッシ
ュプル回路を電界効果トランジスタで構成することによ
り、電源電圧が低くなっても所要の動作が得やすくな
る。
【0067】さらにトライステート駆動回路をコンプリ
メンタリ・プッシュプル回路とともに負荷に対して並列
に接続する上記の手段によれば、入出力間の電圧誤差が
上記の判定電圧以上に大きくなった場合には負荷容量を
充電または放電することにより電圧誤差を判定電圧以内
に収束するよう動作し、これによりプッシュプル回路動
作を補って過渡時の応答速度をさらに高めるよう作用す
ることになる。
【0068】また集積回路の中に複数の同種のブロック
を含み、その一部を動作させる場合に、動作状態のブロ
ックのみを負荷として選択するよう切り換える本発明の
手段によれば、大容量のDRAMのような場合にもその
一部の負荷を実質的に担うことになるため大きな過渡電
流を流すことなく高速応答が可能になる。そのうえ、こ
の駆動回路に本発明の装置を用いれば、前記したように
さらに効果的に高精度高速応答性を得ることが可能にな
る。
【0069】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を具体的
に説明する。なお、以下の説明では、本発明をダイナミ
ックメモリ(DRAM)に適用した例について説明する
が、これ以外の、例えば、スタティックメモリ(SRA
M)やリード・オンリ・メモリ(ROM)についても同
様に適用できる。また、MIS型のFET素子を用いた
メモリ以外にも、バイポーラ素子を用いたメモリ、バイ
ポーラ素子とMIS−FETとを組み合わせた、いわゆ
るBiCMOS型のメモリ、さらには、シリコン以外の
半導体材料を用いたメモリについても、同様に適用する
ことができる。
【0070】図1から図6は本発明のメモリ回路の一実
施例である。図1から図6中、MAは1つのMIS−F
ETと1つの蓄積容量からなるメモリセルを二次元的に
複数個配列したメモリセルアレー、CKT0,CKT1
はメモリセル信号を検知したり、読出し線または書込み
線を通して、メモリ外部と情報をやりとりするための入
出力制御回路、D0とD0 ̄、D1とD1 ̄メモリセル
と上記入出力制御回路の間で信号の伝送を行うためのデ
ータ線対、WDはメモリセルアレーのうちの行アドレス
を指定して1本のワード線に駆動信号を与えるためのワ
ード線駆動回路、W0〜Wmはワード線、YDはメモリ
セルアレーのうちの列アドレスを指定するためのY
(列)デコーダ、Y01は列選択信号線、をそれぞれ表
している。また、入出力制御回路の中で、SA0、SA
1はデータ線上の微小な信号電圧を検知するための検知
回路(センスアンプ)、CSN0とCSP0、CSN1
とCSP1は、それぞれ検知回路SA0、SA1の駆動
信号線、CD0あるいはCD1は検知回路の駆動信号発
生回路、PR0,PR1は、非動作状態において、デー
タ線対を短絡するとともにセンスアンプの動作に都合の
良い電圧に設定するためのプリチャージ回路、RG0あ
るいはRG1はデータ線対に現れた信号(電圧差)をメ
モリアレー外部に読みだすための読みだしゲート、T1
〜T4は読みだしゲートを構成するNチャネルMIS−
FET、WG0あるいはWG1は外部の情報に従ってデ
ータ線を駆動する書き込みゲート、T5〜T8は1つの
書き込みゲートを構成するNチャネルMIS−FET,
RO0,RO0 ̄,RO1,RO1 ̄は読みだし線、W
I0,WI0 ̄,WI1,WI1 ̄は書き込み線、RC
S0,RCS0 ̄,RCS1,RCS1 ̄は読みだし制
御線、WR0,WR0 ̄,WR1,WR1 ̄は書込み制
御線、をそれぞれ示している。また、SWR0,SWR
1は読みだし線から共通の読みだし線CRO,CRO ̄
へ接続するためのスイッチ回路、SWW0,SWW1は
書き込み線と共通の書き込み線CWI,CWI ̄を接続
するためのスイッチ回路、SEL0,SEL1は左右い
ずれかのスイッチを選択する信号。AMPはCRO ̄,
CROへ現れた信号を検知増幅するためのセンス増幅
器、DOBは出力バッファ、DIBは入力バッファであ
る。本実施例では、入出力制御回路CKT0,CKT1
をデータ線対毎にメモリセルアレーの左右に交互に配置
しており、かつ入出力制御回路内のI/O線を読みだし
線(RO線)と書き込み線(WI線)に分離している。
以下これらの具体的な構成と効果を説明する。
【0071】図2には読みだしゲートおよび書き込みゲ
ート回路の平面レイアウト図を示す。一般的には、メモ
リの高集積化が進むとともに入出力制御回路Ciをデー
タ線ピッチでレイアウトすることが困難になってくる。
しかし本実施例のように入出力制御回路をメモリセルア
レーの左右に交互に配置することで入出力制御回路のレ
イアウトピッチはデータ線対ピッチの2倍、すなわち2
dyにできるのでチップ面積を大きく増大させること無
しにレイアウトが可能になる。高集積メモリにおいて
は、たとえばアイ・イー・イー・イー・ジャーナル・オ
ブ・ソリッド・ステート・サーキッツ,23(1988
年)第1113頁から1119頁(IEEE,Journal of So
lid-State Circuits, vol.23,No.5,October 1
988,pp1113−1119)に述べられているよう
に、隣接するデータ線間の容量結合により信号対雑音比
が著しく低下するという問題がある。メモリセルアレー
部分の容量結合雑音はデータ線をメモリセルアレーの途
中で交差する等の方法により低減できることは知られて
いるが、入出力制御回路部においては隣接データ線間の
結合容量が場所により不均一であるため雑音を低減する
ことが十分に行えなかった。本実施例では入出力制御回
路のデータ線対間にシールド用の配線を配することによ
り、従来に比べて著しく線間容量結合雑音を低減するこ
とができる。以下、これについて説明する。図2に示す
ような入出力制御回路部のレイアウトにおいて、データ
線対間にデータ線と同時に形成される他の信号配線を配
置している。ここでは、例えば、読みだしゲートRGi
部でデータ線と直行して配線された読みだし線RO,R
O ̄及び読みだし制御線RCS,RCS ̄はスルーホー
ルを通してデータ線と同時に形成される配線材に接続さ
れ、データ線と平行に配置される。このようにすること
で、データ線と隣接データ線間の寄生容量を低減するこ
とができ、読みだし動作に伴う雑音を最低限に抑え、安
定な動作を期すことができる。
【0072】次に、読出しスイッチSWR0、書込みス
イッチSWW0、センス増幅回路AMOの具体的な構成
を説明する。
【0073】図3(a)は読出しスイッチSWRi(i
=0,1)の構成例である。この回路は、複数の読出し
線ROi、ROi ̄の内の1つを共通読出し線CRO、
CRO ̄に選択的に接続するとともに、選択されたメモ
リブロックの読出し制御線RCSi、RCSi ̄の電圧
を制御して、読出し線に信号を取り出すようにしてい
る。同図において、T10〜T17はNチャネルMIS
FET、INV100はインバータ、NAND1は入力
が共に高レベルの組合せのときのみ低レベルを出力する
2入力の反転論理積回路、をそれぞれ示している。メモ
リブロックが選択されて選択信号SELiが高いレベ
ル、かつメモリが読出し状態にあって書込み信号WEが
高レベルになると、MISFET T10〜T13が導
通、T14〜T17が非導通となる。したがって、読出
し線ROi,ROi ̄はそれぞれ共通読出し線CRO、
CRO ̄に接続されるとともに、読出し制御線RCS
i、RCSiは接地される。これにより、例えば図1に
おいて列選択信号Y01が高レベルになると、T3およ
びT4が導通し、データ線対D0,D0 ̄の電圧差に応
じて読出し線RO0、RO0 ̄から読出し制御線RCS
0、RCS0 ̄に流れる電流の差として信号が得られ
る。ここで、読出し制御線RCS0、RCS0 ̄は、読
出し動作だけを考えると、必ずしも分離する必要はない
が、後述するうに並列テストを行なう場合には、分離が
不可欠である。
【0074】メモリブロックが非選択となり、選択信号
SELiが低レベル、またはメモリが書込み状態にあっ
て書込み信号WE ̄が低レベルになると、MISFET
T10〜T13が非導通、T14〜T17が導通とな
る。したがって、読出し線ROi、ROi ̄および読出
し制御線RCSi、RCSi ̄は同一の電圧(ここでは
中間電圧HVL)に接続される。これにより、例えば図
1において列選択信号Y01が高レベルになってT3お
よびT4が導通しても、読出し線ROi、ROi ̄から
読出し制御線RCSi、RCSi ̄に電流が流れること
がないため、例えば図10において述べるように、1本
の列選択信号線で複数のメモリブロック(選択ブロック
と非選択ブロックを含む)の列アドレスを選択するよう
な場合に都合がよい。
【0075】図3(b)は書込みスイッチSWWi(i
=0,1)の構成例である。この回路は、複数の書込み
線WIi、WIi ̄の内の1つを共通書込み線CWI、
CWI ̄に選択的に接続するとともに、選択されたメモ
リブロックの書込み制御線WRiを高レベルにして、書
込みを行なうようにしている。同図において、T20,
T23〜T26はNチャネルMISFET、T21、T
22はPチャネルMISFET、INV101〜INV
103はインバータ、NAND2は2入力の反転論理積
回路、をそれぞれ示している。メモリブロックが選択さ
れて選択信号SELiが高レベル、かつメモリが書込み
状態にあって書込み信号WEが高レベルになると、MI
SFET T20〜T23が導通、T24〜T26が非
導通となる。したがって、書込み線WIi、WIi ̄は
それぞれ共通書込み線CWI、CWI ̄に接続されると
ともに、書込み制御線WRiには高レベルが出力され
る。これにより、例えば図1において列選択信号Y01
が高レベルになると、T5およびT6が導通し、データ
線対D0,D0 ̄は書込み線WI0、WI0 ̄に接続さ
れ、書込み線上の書込み情報はデータ線に書き込まれ
る。
【0076】メモリブロックが非選択となり、選択信号
SELiが低レベル、またはメモリが読出し状態にあっ
て書込み信号WEが低レベルになると、MISFET
T20〜T23が非導通、T24〜T26が導通とな
る。したがって、書込み線WIi、WIi ̄は同一の電
圧(ここでは中間電圧HVL)に接続されるとともに、
書込み制御線WRiは低レベルになる。これにより、例
えば図1において列選択信号Y01が高レベルになって
T5およびT6が導通しても、データ線と書込み線とは
導通しないため、例えば図10において述べるように、
1本の列選択信号線で複数のメモリブロック(選択ブロ
ックと非選択ブロックを含む)の列アドレスを選択する
ような場合に都合がよい。
【0077】次に、図4は共通読出し線CRO,CRO
 ̄に読みだされた信号を増幅するためのセンス増幅回路
の構成を示している。同図において、amp1は共通読
出し線CRO,CRO ̄を入力、d1,d1を出力とす
る第一のセンス増幅回路、amp2はd1,d1 ̄を入
力、d2,d2 ̄を出力とする第二のセンス増幅回路、
amp3はd2,d2 ̄を入力、d3,d3 ̄を出力と
する第三のセンス増幅回路、T42,T43は第三のセ
ンス増幅回路を動作前に初期化するためのMISFET
である。第一のセンス増幅回路amp1は同じ構成の2
つの電流電圧変換回路で構成される。電流電圧変換回路
は差動増幅回路DA1、PチャネルMISFET T3
0、NチャネルMISFET T31とからなる。ま
た、第二のセンス増幅回路amp2は同じ構成の2つの
差動増幅回路DA3,DA4で構成される。第三のセン
ス増幅回路amp3は2つの反転論理和回路MOR1,
NOR2,2つのインバータINV105,INV10
6で構成される。
【0078】次に、本実施例の動作を図5および図6の
動作波形を用いて説明する。なお、ここでは、データ線
D0,D0 ̄に読出された情報を読出したり、外部から
の情報をD0,D0 ̄に書込む場合の例について説明す
るが、同様の動作はメモリアレー内の全てのメモリセル
に対して選択的に行なうことができるのは自明である。
また、ここでは動作電圧が1.5Vの場合について説明
しているが、これに限らず他の電圧で動作させても、本
発明は同様に適用でき、かつ同様の効果を得ることがで
きる。
【0079】まずはじめに読出し動作を図5により説明
する。プリチャージ回路部PR0の制御信号PCが時間
t0で立ち下がり、データ線への予備充電動作が終了す
る。続いて選択されたワード線W0がt1 で立上り、
メモリセルからデータ線D0,D0 ̄に信号が読みださ
れる。次に、t3にセンスアンプ駆動信号CSPを中間
電位からHighレベルへ、CSNを中間電位からLow レベ
ルにし、センスアンプSA0を駆動する。これにより、
データ線に読みだされた信号がセンスアンプによりHig
h,Low に増幅される。ここで、本実施例では、データ
線は読みだしゲートRG0 中のトランジスタT1,T
2のゲートに接続され、トランジスタT3,T4を通し
て、読出し線RO0,RO0 ̄へ接続してある。選択さ
れた入出力回路CKT0 の読出し制御線RCS0,R
CS0 ̄はt1においてLow に駆動される。この構成に
よりデータ線と読出し線は分離されるため、データ線が
High,Low レベルに確定する前の増幅途中において、こ
こではt3において、列選択信号線Y01を入力しても
データ線の情報を破壊することがない。したがって、デ
ータ線の情報を破壊すること無しに読出し線へ伝達する
ことができるので、読みだし動作の高速化が図れる。な
お、従来に比べて高速化できる理由、および効果につい
ては後で詳しく述べる。ここで、読出し線および共通読
出し線の信号電圧、すなわちRO0とRO0 ̄およびC
ROとCRO ̄の電圧差は約20mV程度、第一のセン
ス増幅回路の出力信号振幅(d1とd1 ̄の電圧差)は
約200mV程度、第二のセンス増幅回路の出力信号振
幅(d2とd2 ̄の電圧差)は1〜1.5V程度であ
る。すなわち、第一のセンス増幅回路の電圧増幅率は約
10程度、第二のセンス増幅回路の電圧増幅率は約5〜
7程度である。第三のセンス増幅回路の電圧増幅率は1
〜2程度である。但し、第三のセンス増幅回路には出力
情報を記憶する機能、いわゆるラッチ機能がある。すな
わち、入力の信号を増幅した後に入力をともにlowに
することにより、次の入力が入るまでは先の入力に応じ
た出力が保持される。これにより、第一から第三の増幅
回路の全てを常に動作状態にする必要がなく、出力され
た後には、第一あるいは第二あるいはその両方の増幅回
路を非動作状態として、消費電力を低減することができ
る。
【0080】この図では、一つの情報の読出しの後、列
アドレスを切り換えて他の情報を読出すようにした、い
わゆるスタティックカラム動作の例も示している。すな
わち、列選択信号Y01の次にY23を立ち上げて情報
を読出している。本実施例によれば、後述するようにセ
ンス増幅回路の入力を電流とすることにより、読出し線
および共通読出し線の電圧振幅は20mVと従来の1/
10に低減している。これにより、読出し線および共通
読出し線の寄生容量の充放電に要する時間を約1/10
に短縮することができ、アドレスを切り換えてから情報
を出力するまでの遅延を極めて小さくすることができ
る。
【0081】つぎに、読出し動作に続いて書き込み動作
を行なう場合の例を図6を用いて説明する。同図におい
て、最初の読出し動作は図5と同じである。t4におい
てWEがhighになると列選択信号線Y01がHighの
ままで、RG0 の制御信号線RCS0 がHVL(0.
75V)、書き込みゲートWG0の制御信号線WR0が
゛Highになる。これとともに書き込み用の入出力線WI
0,WI0 ̄に書き込みのデータを与えると、書き込み
ゲートWG0内のトランジスタT5、T7、およびT
6、T8を通してデータ線D0,D0 ̄へデータが書き
込まれる。
【0082】以上の例に示したように、書き込み動作と
読みだし動作でI/O線とデータ線間の伝達インピーダ
ンスを変化させる一手段として、読みだし線と書き込み
線を分離することで、読みだし動作マージンと書き込み
動作マージンをおのおの個別に設定することができるの
で、低電圧動作においても動作の高速化及び安定化を図
ることができる。
【0083】次に、本実施例で用いたセンス増幅回路は
効果を図7、図8により説明する。図7(a)は従来の
センス増幅回路、図7(b)は本発明によるセンス増幅
回路の構成を模式的に示したものである。また図7
(c)は従来のセンス増幅回路と、本発明によるセンス
増幅回路の動作波形を模式的に示したものである。従来
回路では、メモリセルMCから、データ線(D0,D0
 ̄)に読出された微小信号は、センスアンプSA0で増
幅された後、列選択信号Y01で制御されるMISFE
T T50,T51 ̄をオンにして、読出し線(IO
0,IO0 ̄)に伝えられていた。従来回路には、高速
化を妨げる2つの問題がある。1つは、センスアンプで
十分に増幅された後、MISFETをオンにする必要が
あることである。そうしないと、データ線(CD約0.
3pF)と読出し線(CR約8pF)に、数10倍の容
量差があるため、大きな電荷が読出し線から流れ込ん
で、せっかく増幅しかけた情報が破壊されてしまうため
である。もう1つは、駆動能力の小さなセンスアンプ
で、大きな寄生容量の読出し線を200mVという大き
な電圧まで増幅する必要があることである。これは、次
段の第二のセンス増幅回路の信号検出感度のためであ
る。
【0084】そこで、本発明では、データ線の信号をゲ
ートで受けたNMOSトランジスタT1,T2を設け、
センスアンプと読出し線を分離した。これによって、デ
ータ線が十分増幅されるのを待たずに、列選択信号で制
御されるMISFET T3,T4をオンにできるた
め、データ線の電圧情報を、電流情報に変換して、高速
に読みだすことができる。さらに、低電圧動作に適する
ように、PチャネルのMISFETと増幅回路により達
成した、電流センス回路を設け、電流入力に比例した電
圧出力を得られるようにした。電流入力とすることによ
り、信号線の電圧振幅は、従来に比べて、約1桁(20
0mV→20mV)小さく抑えることができ、寄生容量
CRの充放電に要する時間が大幅に短縮されて高速化さ
れる。
【0085】図8は、従来のセンス増幅回路と本発発明
によるセンス増幅回路の動作速度を計算機シミュレーシ
ョン結果をもとに比較したものである。ここでセンス時
間とは、センスアンプを起動するための信号CSN,C
SPが投入されてから、I/O線に200mVの信号電
圧が得られるまで(従来の場合)の遅延時間、あるいは
第一のセンス増幅回路の出力に200mVの出力が得ら
れるまで(本発明の場合)の遅延時間で定義している。
本発明の回路により、1.5Vで従来に比べて20ns
高速化されることから、本発明が低電圧でかつ高速に動
作することが示された。
【0086】以上述べたように本実施例では、入出力制
御回路をメモリセルアレーの左右に交互に配置し、かつ
読みだし用と書き込み用の入出力線を分離することで、
低電圧動作においても動作の高速化及び安定化を図るこ
とができる。さらには、読出し線の信号を検出する第一
のセンス増幅回路を電流電圧変換回路で構成し、かつ読
出し線駆動用のMISFETとデータ線の電圧を読出し
線の電流に変換するためのMISFETを相補の構成と
することにより、1〜2V程度の低い電源電圧でも高速
に動作するセンス増幅回路を提供することができる。
【0087】図9はさらに動作の安定化を図るための実
施例である。前に述べたように、入出力制御回路部では
データ線間の寄生容量を低減することができた。ここで
はメモリセルアレー部においてデータ線間の寄生容量の
バランスをとることによりさらに動作の安定化を図って
いる。すなわちデータ線を一線対ごとにメモリセルアレ
ーの中央部において交差させる。D1,D1 ̄とデータ
線D0 ̄間の寄生容量はそれぞれCc01L、Cc01R
であるが、Cc01LとCc01Rは一致するのでD
1,D1 ̄とデータ線D0 ̄間の寄生容量は等しくでき
る。同様にD1,D1 ̄とデータ線D2 間の寄生容量
も等しくできるので、対となるデータ線同志で隣接デー
タ線との寄生容量のバランスをとることができる。した
がって、メモリセルアレー内においてもさらに読みだし
動作の安定化を図ることができる。
【0088】図10は複数のメモリセルアレーが存在し
た場合の実施例であり、ここでは読みだし動作を説明す
る。入出力制御回路CKTijは左右のメモリセルアレ
ーで共用し、CKTijと各メモリセルアレーの間には
T60〜T63で示すスイッチトランジスタが接続さ
れ、それらのゲートにはメモリセルアレーの選択信号で
あるSHRijが入力される。SWRiは読みだし線R
Oと複数のRO線で共用する共通読出し線CROへ接続
するスイッチであり、このスイッチへもメモリセルアレ
ーの選択信号SHRijが入力される。SHRijはあ
らかじめHighにセットされており、たとえばメモリセル
アレーMA2 が選択されると、SHR1R,SHR3L
のみをLow にする。ここで、列選択信号Y01が選択さ
れたとするとデータ線D1,D1 ̄、およびD0,D0
 ̄へ読みだされた信号は入出力制御回路CKT12,C
KT23を通してRO12,RO12 ̄,RO23,R
O23 ̄へ読みだされる。これらは、さらにスイッチS
WR1,SWR2を通して、共通のI/P線CRO0,
CRO0 ̄,CRO1,CRO1 ̄へ読みだされる。こ
のように、複数のメモリセルアレーが存在した場合に
も、入出力制御回路をメモリセルアレーの左右に交互配
置し左右のメモリセルアレーで共用することはチップ面
積を大きく増加させることなく、これまで述べてきた特
性の改善が実現できる。
【0089】図11は本発明を用いた並列テストの実施
例である。並列テストは列選択信号を同時に複数選択
(多重選択)することによって行う。すなわち、並列テ
スト時にはテスト信号TESTにより、列選択信号を多
重に選択する。これにより、読みだし動作では、多重度
に応じてデータ線の読だし信号が読みだし線に同時に読
みだされる。同時に読みだされたデータ線の情報がすべ
て一致していれば、読みだし線ROとRO ̄は一方が読
みだし情報に応じて“High”の電圧レベル、他方が“Lo
w”の電圧レベルになる。もし1つでも誤情報が読みだ
されたとするとROとRO ̄共に“Low”の電圧レベル
になる。一方、書き込み動作では、書き込み用の入出力
線から選択された書き込みゲートに接続されたデータ線
に書き込まれる。ここで、本発明では並列テストの場合
にも新たにテスト用のI/O線を設けること無しに並列
テストが行え、通常のテストと同様にデータ線からAM
Pへ情報が伝えられる。また、読みだし用の信号線と書
き込み用の信号線を分離しているので、前述したように
読みだし動作と書き込み動作で各々個別に動作マージン
を設定でき、多重度を増やす上での制限は無くなり、高
度の並列読出し/書込みが可能になる。同図で、読みだ
しゲートRGの駆動信号RCSは対線とし、読みだし動
作において読出し線RO,RO ̄へ接続されるRCSを
分離している。これは多重度を増やしたときにも1つの
誤読みだしを判別するために有効な手段である。多重度
を増やすとROからRCSへ流れる電流を増やす必要が
ある。一方RCSからGNDへ流れる電流は読出し線の
配線抵抗によりある一定で飽和する。いいかえれば、R
CSの電位が上昇する。そのためRCSを分離しないと
誤読みだしがあった側のI/O線の信号電流は多重度の
上昇と共に低下し検出が困難になる。RCSを分離する
ことにより誤読みだしを行った側のRCSの電位は上昇
せずROからRCSへ流れる電流のみを検出すればよい
のでより精度の高い検出ができる。以上述べたように、
本発明は高度な並列テストを可能にするのでテスト時間
の大幅な短縮を実現できる。
【0090】図12は多重度を決定する具体的回路の実
施例である。列デコーダYDへは通常Y0からYn−1
が入力される。Yn−1は列方向を2分割し、Yn−2
はさらにそれぞれを2分割し、以下同様である。Y0は
列選択信号ごとに“0”(Low)、“1”(High)を繰
り返す。ここではテスト信号TESTをHighにし、Yn
−1 ̄、Yn−1とTESTとのORゲート出力信号を
AYn−1、AYn−1′とし、これをYn−1 ̄、Y
n−1のかわりに列デコーダに入力することでYn−1
のHigh、LowにかかわらずにAYn−1、AYn−1′
ともにHighにでき列選択信号を2本選択できるので多重
度を2にできる。
【0091】図13は多重度を4にした実施例である。
Yn−1とYn−2のNANDゲート出力をTESTと
ともにNANDゲートに入力し、それらの出力をAYn
−20 から3とし、それらを列デコーダに入力すれば
多重度を4にできる。以上、図12および図13に示し
た実施例をもとに並列テスト時は列デコーダを多重に選
択でき、通常のテスト時にはテスト信号TESTをLow
にすることによって1本の列選択信号を選択できる。図
14は並列テストを実現するためのセンス増幅回路の実
施例である。並列テスト時のテスト結果を出力する方法
について同図により説明する。通常の読出し動作に際し
ては、amp2Tを構成する2つの差動増幅回路DA
4,DA5の反転および非反転入力には、電流電圧変換
後の出力をそのまま入力し、それらの出力をamp3に
入力する。並列テスト時には2つの差動増幅回路DA
4,DA5の非反転入力には基準電圧としてVRTを入力
する。並列テストにおいて、多重に選択されたデータ線
に1つでも誤情報が含まれている場合は、RO,RO ̄
にはともに電流が流れる。したがって、第一のセンス増
幅回路amp1の電流電圧変換出力d1,d1 ̄は共に
低いレベルになる。一方、基準電圧VRTを電流電圧変換
出力の高レベルと低レベルの間の電圧に設定しておく。
こうすれば、1つでも誤情報が含まれている場合は、2
つの差動増幅回路DA4,DA5の出力には高レベルが
出力される。すなわち、d2,d2 ̄共に高レベルの場
合には並列に読出した情報が誤情報を含んでいると判定
できる訳である。並列テスト時にはTEST ̄をLow に
することによってこれらの出力を判定回路TEJに取り
込む。TEJはd2,d2 ̄の出力電圧に応じてERR
にHighまたはLow を出力する。すなわち、並列テストの
結果がすべて正しければ、ERRはLow を出力し、1つ
でもまちがっていればHighを出力する。このようにして
多重度をあげた並列テスト結果の判別も本発明による入
出力回路方式ならびにセンス増幅回路を用いて行うこと
ができる。
【0092】図15は並列テストに用いる基準電圧VRT
発生回路の実施例である。同図においても前に述べた電
流−電圧変換回路を用いており、並列テスト時には並列
テスト信号TESTをHighにすることでVRTを発生して
いる。この回路においては、電流電圧変換回路の入力に
信号電流の約半分に相当する基準電流を与えている。こ
れにより両方のRO線に信号電流が流れると、変換後の
電圧はVRTより小さくなる。また、並列テストの結果が
正しければ一方の変換後の電圧はVRTよりも大きくな
る。したがって、変換後の電圧をVRTと比較すること
により、テスト結果の判別が可能になる。
【0093】図16は書き込みスイッチSWWの具体的
実施例である。WEは書き込み信号である。本実施例は
図10に基づいて複数のメモリセルアレーが存在した場
合であり、SWWの右側のメモリセルアレーが動作する
と仮定する(SELRがHigh、SELLがLow)。並列
テスト時はTESTがLow である。読みだし動作時はW
EがLow であり回路WSTによりWI,WI ̄を同電位
にしておく。書き込み動作が開始されると、WEがHigh
になる。GRに入力する信号は読みだし動作においては
すべてHighになるので、WERはLow に、一方のWEL
はHighになる。したがって、書き込み制御信号WRはHi
ghになるとともに、NチャネルMISFET T77,
T78およびPチャネルMISFET T75,T76
をとおしてCWI,CWIからWI,WI ̄へデータが
書き込まれる。
【0094】図17はメモリセルからデータ線へ読みだ
された信号を検知増幅するセンスアンプの高電圧側の電
源線の電圧レベルを任意に設定できるようにした実施例
である。メモリセルへ“1”を書き込むときの書き込み
電圧レベルはセンスアンプの高電圧側の電源線の電圧レ
ベルである。したがって、高電圧側の電源線の電圧レベ
ルを任意に設定できればよい。ここでは高電圧側の電源
配線を2種類設け、一方の電源配線をVDLとして通常の
書き込みに用いる。他方の電源配線VDMはたとえばチッ
プ外部より任意に設定できるようにする。これにより、
信号MT0,MT1をLow にすればセンスアンプの駆動
信号CSPはVDL、反対に信号MT0,MT1 をHigh
にすればセンスアンプの駆動信号CSPはVDMにでき
る。本実施例によれば、情報“1”の電圧レベルのみを
任意に設定できる。さらに、情報“1”の電圧レベルを
一対おきに変えて設定することもできる。したがって、
データ線間の結合雑音をテストする時のように、一対お
きに、情報が反転するぎりぎりの電圧を書き込むことが
でき、マージンテストを行いたい場合に有効である。ま
た、メモリセルの情報保持特性などのテスト時間の短縮
も図れるなどの効果もある。
【0095】図18および図19に、本発明によるワー
ド駆動回路の1実施例を示す。本実施例の特徴は、従来
のダイナミック型のワードドライバに変えてQD1、Q
D2、QP、QTからなるスタティック型のワードドラ
イバを用いたことである。またその電源として常に、デ
ータ線電圧VLよりメモリセルのスイッチトランジスタ
QSのVT分以上高い電圧を発生する電圧変換回路VC
HGを設けたことである。以下、本実施例の動作を説明
する。
【0096】まず、アドレス信号AiによりXデコーダ
XDが選択されるとその出力N1がLowレベルにな
る。そうするとトランジスタQTを通してN2のノード
の電荷が引き抜かれN2もLowレベルとなる。そうす
るとトランジスタQD1がオンしワード線WをVCHの
レベルにまで立ち上げる。VCHのレベルはVL+VT
(QS)以上であるからメモリセルCSには最大VLの
電圧が書き込まれる。
【0097】次に、プリチャージサイクルでは、まずφ
 ̄PがLowレベルとなりこれによりQPがオンしノー
ドN2をVCHにする。そうすると、QD1がオフしQ
D2がオンするからワード線WはLowレベルとなりメ
モリセルには電荷が保持される。
【0098】以上のように、本実施例ではドライブトラ
ンジスタのゲート電圧がLowレベルで動作するので電
源電圧が低くなってもワードドライバとして安定に動作
する。
【0099】図22は、図18のワード線用電圧変換回
路VCHGの具体的実施例を示している。また図23は
その回路の起動時の内部波形と入力タイミングを示して
いる。本実施例の特徴は、低電源電圧でも速い立上りと
高い出力電圧を得るため、チャージポンプ回路におい
て、その出力電圧プリチャージトランジスタ(図22の
QB)に帰還していることである。以下動作を説明す
る。
【0100】まず、入力パルスφ、φ ̄がそれぞれHi
gh、Lowの場合を考える。この時ノードBの電圧は
VLからQCを通して充電されるためVL−VTとな
る。一方ノードAはコンデンサCA、CDに蓄えられて
いた電荷とφの振幅で決まる値となる。本実施例では、
この電圧をVLと仮定している。次に、φ、φ ̄の電圧
が入れ替わるとノードBはCBにより昇圧されVL−V
T+αVLとなる。ここで、αはCBとノードBの全容
量の比である。このときノードAの電圧はBの電圧から
QAのVTだけ下がった電圧VL−2VT+αVLとな
る。
【0101】次に、再びφ、φ ̄の電圧が入れ替わると
ノードAは再び昇圧される。もし、このときそれがVL
よりδだけ高いと、ノードBの電圧はQCによりVL−
VTにプリチャージされているから、QBがオンしノー
ドBの電圧をさらにδだけ上げる。従って、次のサイク
ルでノードBはさらに高く昇圧され、ノードAの電圧も
さらに高くなる。以上のことを繰返しながらノードAの
電圧は上昇し、最終的にはVLと2VDLの間を往復す
るようになる。
【0102】この出力に、2で示す整流回路すなわちダ
イオード接続したMOSトランジスタQDを接続し、さ
らにその出力に平滑コンデンサCDをいれると、昇圧さ
れた直流電圧VCHとなる。この出力電圧は、無負荷状
態で2VL−VTとなる。
【0103】ここで、QAとCAを接続した回路を二つ
に分け、それぞれの回路の出力点、すなわちQAとCA
との接続点の一方を整流回路2に、もう一方をQBのゲ
ートに接続すればQBのゲートは負荷回路と分離される
ので、ゲート電圧は負荷回路に電流が流れないぶん高く
なりさらに速くノードAの電圧を立ち上げることができ
る。
【0104】本回路の特徴は、先に述べたように出力電
圧をプリチャージ回路に帰還することによりプリチャー
ジ電圧を高くし低電源電圧でも高い出力電圧を得ること
ができることである。例えば、VL=0.8(V)、V
T=0.5(V)とすれば、帰還がない場合つまりQB
がない場合、ノードBの電圧は最大1.1V(α=1の
とき、2VL−VT)までしか上がらずその結果ノード
Aは1.4V(3VL−2VT)、VCHは0.9V
(3VL−3VT)となる。それにたいしてQBがある
場合は、それぞれ1.6V(2VL)、1.6V(2V
L)、1.1V(2VL−VT)といずれも前者より高
くなる。
【0105】図28は、帰還用トランジスタQBがある
場合(本発明)と、ない場合(従来方式)との昇圧率を
計算機シミュレーションにより比較した結果である。こ
こで、実線はトランジスタのしきい値電圧が標準のも
の、破線はそれが低いものを示している。この図から、
従来方式ではいずれも電源電圧が1〜1.5Vで急激に
低下しているのに対し、本発明では0.8Vまで一定で
あり、低電源電圧でも安定に動作することがわかる。な
お、ここで整流回路ではトランジスタのしきい値電圧に
よる電圧効果はないものとした。
【0106】図24および図25に示す実施例は、さら
に高い出力電圧を得るための回路である。本実施例の特
徴は、整流用トランジスタでの電圧降下を低減させるた
めそのゲート電圧をチャージポンプ回路の出力電圧と同
期させて、出力がHighレベル(2VL)のときはそ
れよりVT以上高く、Lowレベル(VL)のときはV
Lとしたことである。
【0107】図24においてCPとQDは前述のチャー
ジポンプ回路と整流回路である。また、Q1〜Q19、
C1〜C4が追加した素子で、Q1は整流用トランジス
タ、Q3〜Q10、C1〜C3がQ1のゲート電圧を制
御する回路、Q11〜Q13、Q15〜Q18、C4が
ゲート昇圧用コンデンサC3の充電回路、Q19がVC
Hの立上りを早めるためのプリチャージトランジスタで
ある。また、PA、PA ̄はチャージポンプ回路の、P
B、PB ̄はゲート電圧制御回路の制御信号である。以
下に動作を説明する。
【0108】1は、先に述べたチャージポンプでPA、
PAが交互にHigh、Lowとなることによってノー
ドAの電圧は昇圧されVLとβVL(β≒2)の間を往
復するようになる。このとき、PA、PA ̄は図25に
示すようにHighの期間がお互いに重複しないように
する。これは、図22で上記PA ̄に相当するφ ̄が0
Vに下がりきらずに、ノードBの電圧がまだVL+VT
以上になっているときに、上記PAに相当するφが立上
りノードAの電圧が上昇するとQAはオン状態であるか
らQAを通して電源側にCAに貯えられた電荷がもれて
しまうからである。
【0109】次に、整流回路であるがPA、PBがLo
w、PA ̄、PB ̄がHighのときQ4のゲートはC
1によりVL+VT以上に昇圧されているからQ1のゲ
ートGの電圧はVLに等しくなっている。このときノー
ドAはVLだからVCHからノードAへの逆流はない。
また、Q11のゲートは、Q13、Q18によりC4を
VCH(2VL)−VTにプリチャージしたのちPA ̄
(VL)で昇圧するので、3VL−VTとなる。従っ
て、VL≧2VTならばVCH(2VL)+VT以上に
昇圧されノードCはVCHとなる。このとき、Q10の
ゲート、ソース間電圧はVCH−VLでVTを越えてい
るからオンしQ9のゲート電圧はノードCと等しくな
る。したがって、Q9はオフしノードCからノードGへ
電流が流れることはない。
【0110】次に、PA、PBがHigh、PA ̄、P
B ̄がLowとなるとノードAは2VL、ノードCはV
L+VCHとなる。一方、Q7のゲートはC3によりV
L+VT以上に昇圧されるからそのソースはVLとな
る。すなわちQ9のゲートはVLとなるからそのゲー
ト、ソース間電圧はVCHとなりQ9はオンしQ1のゲ
ートはVL+γVCH(γ≒1)となる。従って、図2
2の実施例のようにVTだけ降下することなく2VLが
そのまま出力される。
【0111】なお、この実施例ではPBはPAより先に
Lowレベルとなるようになっているが、これはQ1の
ゲート電圧がまだVL+VT以上のときにPAがLow
になりノードAの電圧がVLとなり出力からノードAに
電荷が逆流するのを防ぐためである。また、Q4、Q7
のソースのようにゲート制御回路の最低電位をVLとし
ているのは、トランジスタの電極間の電位差を小さくす
るためである。これにより電極間の電位差は2VL以下
となり他の部分と同じ微細トランジスタが使用可能とな
る。
【0112】以上が図24に示した実施例の特徴である
が、同図において、Q7、Q10を削除し、Q9のゲー
トをQ4のゲートに接続しても同様な効果が得られる。
例えば、PBがVL、PB ̄が0のときはノードCがV
CH+VL、Q4、Q9のゲートはVLとなるから、Q
4はオフ、Q9はオンし、ノードGはVCH+VLとな
る。一方、PBが0、PB ̄がVLのときは、ノードC
がVCH(2VL)、Q4、Q9のゲートは2VLとな
るから、Q4がオン、Q9がオフし、ノードGはVLと
なる。
【0113】図26、図27は図25のタイミングを発
生するための回路である。図26においてインバータI
5〜I8、抵抗R2、コンデンサC2、NANDゲート
NA2、NORゲートNO1はPA、PA ̄の重複を防
ぐための回路、I2、I3、R1、C1はPAとPBの
立ち下がりの遅延時間を決めるための回路、I9〜I1
3、NA3はPAとPBの立ち下がり時の遅延をつくる
回路である。また、I14〜I25はバッファ用のイン
バータである。これは、段数の奇遇さえ同じなら何段あ
ってもよく、負荷の大きさに応じて調整すれば良い。図
27は前記回路の入力パルスOSCを発生するための回
路例である。この回路は一般にリングオシレータと呼ば
れている。本回路の特徴は発振周波数の電源電圧による
変動を抑えるためにR、Cの時定数をインバータの遅延
時間よりも充分大きくなるようにしたことである。この
ため、トランジスタのVTと電源電圧の比が1対3以下
でインバータの遅延時間の電源電圧依存性が大きくても
発振周波数は安定になる。
【0114】以上の対策に加えて、図22、図24の実
施例のトランジスタのVTを低くすることによりさらに
低電圧での動作が安定になる。これは、低VT化により
トランジスタの駆動能力が増加するためである。低VT
化によりサブスレッショルド電流も増加するが、電圧変
換回路の素子数は高々数10個程度なのでチップ全体で
見るとほとんど無視できる。一方、ワードドライバ、メ
モリセルも低VT化により駆動能力が増加するが、前者
はMビット級のDRAMで103〜104個も使用するた
めトランジスタのオフ状態で流れる漏れ電流が無視でき
なくなる。また、後者では電荷の保持時間が短くなりリ
フレッシュの間隔を短くしなければならないという問題
が生ずる。これは、最も消費電力の増加につながる。従
って、VTは電圧変換回路は低く、ワードドライバは標
準、メモリセルは標準より高く設定するのが最も良いこ
とになる。
【0115】以上のように本実施例によれば整流用トラ
ンジスタのゲート電圧をそのドレイン電圧よりしきい値
電圧VT以上高くでき、さらに電荷の逆流も防ぐことが
できるのでその出力電圧は倍電圧発生回路の理論値であ
る2VLにまで高めることができる。また、RC遅延を
利用した発振回路およびタイミング発生回路を用いるこ
とにより発振周波数、タイミング相互の遅延時間が電源
電圧変動に対し安定になるので電圧変換効率を常に最良
の状態にしておくことができる。また、トランジスタの
VTを3種設け、電圧変換回路は低く、ワードドライバ
は標準、メモリセルは標準より高くすることにより低電
圧での安定化と高速化、低消費電力化を図ることができ
る。従って、電源電圧が電池1個分の起電力でも安定に
動作する半導体集積回路を実現できる。
【0116】次に、本発明を中間電圧発生回路に適用し
た実施例を説明する。なお、以下の実施例の説明の中
で、高いほうの電源電圧を表す記号としてVCCを用い
ているが、今まで用いているVLと異なる必要はなく、
そのままVLで置き換えてもなんら差し支えない。ま
た、中間電圧を表す記号としてHVCを用いているが、
今まで用いているHVLと異なる必要はなく、そのまま
HVLで置き換えてもなんら差し支えない。図29は本
発明による電圧フォロワ回路の構成例である。この回路
は、入力に印加された電圧にほぼ等しい電圧を出力し、
大きい負荷容量を駆動するようにしたものである。同図
(a)で1は第一のコンプリメンタリ・プッシュプル回
路であり、NチャネルMOSトランジスタTN2とPチ
ャネルMOSトランジスタTP2、およびバイアス用電
圧源VN1、VP1により構成される。2はカレントミ
ラー型のプッシュプル増幅回路であり、カレントミラー
回路を成すNチャネルMOSトランジスタ対TN1とT
N3、PチャネルMOSトランジスタ対TP1とTP
3、とから構成される。3は第二のコンプリメンタリ・
プッシュプル回路であり、NチャネルMOSトランジス
タTN4とPチャネルMOSトランジスタTP4、およ
びバイアス用電源VN2、VP2により構成される。
【0117】この回路の各種トランジスタや電圧源の定
数設定と定常状態における動作を説明する。電圧源VN
1とVP1の値は、それぞれトランジスタTN2とTP
2のゲートしきい値電圧にほぼ等しくなるように選んで
いる。これにより、どの様な動作条件下においてもトラ
ンジスタTN2とTP2の両方が同時にカットオフする
ことがないようにしている。このため、出力インピーダ
ンスが高くなって、電位が定まらなかったり、負荷条件
によって出力電圧がふらついたりするのを防ぐことがで
きる。電圧源の値をトランジスタのゲートしきい値電圧
にほぼ等しくすることにより、定常状態において二つの
トランジスタを貫通して流れる電流を低い値に抑え、集
積回路の待機時の電力を小さくしながら、高い負荷駆動
能力を得るようにしている。このようなバイアス条件で
の動作は一般にAB級動作と称される。さて、TN2と
TP2に流れる電流値を、それぞれIC1、ID1とす
ると、これらの電流は、それぞれPチャネルMOSトラ
ンジスタ対TP1とTP3、NチャネルMOSトランジ
スタ対TN1とTN3とからなるカレントミラー回路に
より、TP3を流れる電流IC2、TN3を流れる電流
ID2に変換される。IC1とIC2の電流比は、トラ
ンジスタTP1とTP3のβ比に、ID1とID2の電
流比(ミラー比)は、トランジスタTN1とTN3のβ
比に、それぞれほぼ等しくなる。すなわち、 Mp=IC2/IC1=βTP3/βTP1N=ID2/ID1=βTN3/βTN1 である。この比を1以上の値にすることにより、電流を
増幅し、次段の負荷(端子6、7)の駆動能力を高める
ことができる。本発明では、この比を1〜10程度の値
に選んでいる。電圧源VN2とVP2の値は、第一のプ
ッシュプル回路と同様、それぞれトランジスタTN4と
TP4のゲートしきい値電圧にほぼ等しくなるようにし
ている。これにより、第二のプッシュプル回路もAB級
動作を行なうようにしている。
【0118】さて、第一のプッシュプル回路が定常状態
すなわちIC1=ID1が成り立っている状態からずれ
た場合にどうなるかを説明する。出力電圧を定常状態か
ら強制的に電圧δVだけ換えたときの電流値は、以下の
ように表される。
【0119】IC1−ID1=−(√(2βNI)+√
(2βPI))×δV+(βN−βP)/2×δV2 ここに、βNとβPはそれぞれトランジスタTN2とTP
2のβを、Iは定常状態において第一のプッシュプル回
路に流れる電流(すなわちI=IC1=ID1)をそれ
ぞれ示している。
【0120】今、簡単のために、TN2とTP2の特性
がほぼそろっており、βNとβPが等しい(β=βN
βP)と仮定すると、上式は IC1−ID1≒−2√(2βI)×δV となる。また、二つのカレントミラー回路のミラー比が
等しい(M=MN=MP)とすると、 IC2−ID2≒−2×M×√(2βI)×δV となる。
【0121】例えば、M=5、β=1mA/V2、I=
0.2μAとすると、出力電圧が0.1V低下したとき
(δV=−0.1V)には、IC2−ID2=20μA
となる。
【0122】すなわち、出力電圧の0.1Vの微小な変
化に対してもIC2とID2の定常電流1 μA(0.2
μA×5)に対して十分大きな20μAの駆動電流が得
らる。したがって、出力電圧のわずかな変化に対しても
端子6を最小VSSまで、また端子7を最大VCCま
で、電源電圧範囲の限界まで駆動することができる。駆
動する方向は、出力電圧が低下したときには端子7がV
CCに、出力電圧が上昇したときには端子6がVSSに
駆動される。これにより、出力電圧に誤差がある場合に
は、誤差を増幅した信号で第二のプッシュプル回路を駆
動し、出力電圧の誤差を無くすように動作する。したが
って、従来例のように単にソースフォロワ回路で駆動す
る場合に比べて、格段に高い駆動能力を持たせることが
できる。また、定常状態のバイアス電流を十分低い値に
抑えても、誤差を増幅することにより高い駆動電流を得
ることができる。また、この回路は上式からも容易にわ
かるように、誤差の方向に対して対称に動作するため、
出力の充電と放電に対して同じ駆動能力を得ることがで
きる。
【0123】次に、本回路の電圧フォロワとしての精度
について説明する。本回路は、出力電圧の誤差を第一の
プッシュプル回路で検出し、それを増幅した信号で第二
のプッシュプル回路を駆動するようにしている。したが
って、出力電圧精度(入出力電圧差)は第一のプッシュ
プル回路の電圧精度(入出力電圧差)で決定される。第
一のプッシュプル回路において、定常状態すなわちIC
1=ID1が成り立つ条件を求めると、入力電圧V(I
N)と出力電圧V(OUT)の関係が得られ、次式のよ
うになる。
【0124】V(OUT)−V(IN)=β×(VN1
−VTN)−(VP1−VTP)/(βR+1) ここに βR=√(βTN2/βTP2) であり、またVTNとVTPはそれぞれNチャネルおよ
びPチャネルMOSトランジスタのゲートしきい値電圧
の絶対値である。この式から明らかなように、VN1と
VP1にそれぞれVTNとVTPの変化に追従して変化
する特性をもたせ、かつトランジスタのβを適正に選ぶ
ことにより、製造プロセスのばらつき等によりNチャネ
ルトランジスタとPチャネルトランジスタの素子特性が
独立に変化しても、出力と入力の電圧差を零にすること
ができる。上述したような電圧源は、次の実施例で説明
するように、各チャネル導電型のMOSトランジスタの
ゲートとドレインを接続し、それに所定の電流を流す事
により容易に構成することができる。一般に、異なる導
電形の素子間では特性にばらつきがあっても、同じ導電
型のトランジスタは同じ製造工程を経るため、素子間の
特性差は十分小さな値に抑えることができる。特に、加
工形状のばらつきなどに対しては、ゲート幅やゲート長
を加工精度に比べて十分大きな値で設計することによ
り、さらに、素子対間の特性差を小さなものにすること
ができる。例えば、ゲートしきい値電圧を例にとると、
同じ導電型の素子対間での差は、容易に20〜30mV
程度以下にすることができるが、異なる導電型の素子間
では、その差のばらつきが最大200mV程度と、約一
桁も大きな値になるのが通例である。以上説明したとお
り、第一のプッシュプル回路の電圧精度(入出力電圧
差)は、トランジスタ対のしきい値電圧差で決まる20
〜30mV程度と従来方式の約一桁低い値に抑えられ
る。
【0125】さて、次に過渡的の動作を同図(b)を用
いて説明する。今、入力電圧V(IN)が時刻t0から
t1にかけて降下し、時刻t4からt5にかけて上昇し
た場合を考える。入力電圧が降下した直後は出力がすぐ
に追従しないので、トランジスタTN2は時刻t1から
t2にかけてカットオフ状態となり、電流IC1の値は
ほぼ0となる。これに対してID1が増大し、端子6の
電圧V(6)をほぼVSS(0V)まで引き落す。これ
により、トランジスタTP4の駆動能力が増加し、出力
OUTを高速に放電する。時刻t2を過ぎて、出力電圧
と入力電圧の差が小さくなるとトランジスタTN2が導
通し始め、最終的に入出力間の電圧差が無くなる時刻t
2においてIC1=ID1となり、定常状態になる。入
力電圧が上昇する時には、これと対称に端子7の電圧が
VCCまで上昇し、出力を高速に充電する。
【0126】以上説明したように、本発明によれば、製
造工程のばらつきがあっても、入出力電圧間の誤差が少
なく、過渡時においては、大容量の負荷を高速に充放電
することのできる電圧フォロワを提供することができ
る。なお、本回路は電圧フォロワとしての応用以外に
も、出力端子OUTに信号電流を入力し、端子6か7か
ら出力を取り出すことにより、高性能な電流検出回路と
して用いることも可能である。
【0127】次に図31,図32を用いて、先に示した
回路をダイナミックメモリの中間電圧(VCC/2)発
生回路に適用した実施例を説明する。図31は本発明に
よる中間電圧発生回路の構成例である。同図において、
30は基準電圧発生回路、31は第一のコンプリメンタ
リ・プッシュプル回路、32はカレントミラー型増幅回
路、33は第二のコンプリメンタリ・プッシュプル回路
である。基準電圧発生回路は、等しい抵抗値を有する二
つの抵抗R3とR4とにより電源電圧を半分に分圧する
ことにより、端子34に中間電圧を発生している。抵抗
R3とR4に同種の素子を用いることにより、中間電圧
には、かなり精度の高い値を得ることができる。なお、
中間電圧を得るための素子は抵抗に限らず、例えばMO
Sトランジスタ等を用いても同様の回路が構成できるこ
とは自明である。第一のプッシュプル回路は、基本的に
図29(a)に示したプッシュプル回路1と同じであ
る。ここでは、電圧源VN1の代わりに、抵抗R5とN
チャネルMOSトランジスタTN10を、電圧源VP1
の代わりに、抵抗R6とPチャネルMOSトランジスタ
TP10を、それぞれ用いている。こうすることによ
り、先の実施例でも説明したように、常に端子35の電
圧を入力端子34に対して、ほぼNチャネルMOSトラ
ンジスタのゲートしきい値電圧分だけ高い値に自動的に
設定することができる。なお、R5やR6を流れる電流
が、R3やR4を流れる電流の数分の一から十分の一程
度の小さな値になるように、抵抗値を選んでいる。これ
は、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタ
の特性が独立にばらついて、プッシュプル回路から基準
電圧発生回路に流入(あるいは流出)する電流値が変動
しても、端子34の電圧が影響を受けて変動しないよう
にするためである。32のカレントミラー型増幅回路は
図29(a)に示したカレントミラー型増幅回路2と全
く同じ構成である。第二のプッシュプル回路は、基本的
に図29(a)に示したプッシュプル回路3と同じであ
る。ここでは、電圧源VN2の代わりに、NチャネルM
OSトランジスタTN14を、電圧源VP2の代わり
に、PチャネルMOSトランジスタTP14を、それぞ
れ用いている。こうすることにより、第一のプッシュプ
ル回路の場合と同様、プッシュプル回路に流れるバイア
ス電流の値が、トランジスタのしきい値電圧の変化に対
して変動しないようにしている。以上のような回路構成
とすることにより、出力HVCには精度の高い中間電圧
を得ることができ、かつ負荷容量CLを高速に充放電す
ることができる。
【0128】図31に示した本回路方式と図30に示し
た従来回路方式の性能比較を計算機解析により求めた結
果を図32(a)および図32(b)に示す。図32
(a)において、横軸はNチャネルトランジスタとPチ
ャネルトランジスタのゲートしきい値電圧の絶対値の
差、縦軸は中間電圧の値である。この結果より、従来回
路においては、しきい値電圧差が±0.2V変動したと
きには、出力電圧が約±100mV(0.75Vに対し
て約±13%)変動するのに対して、本発明の回路では
出力電圧変動は約±8mV(0.75Vに対して約±1
%)と、従来に比べて一桁以上低減することができる。
図32(b)は電源投入後の出力電圧の立上り時間を電
源電圧に対してプロットしたものである。立上り時間
は、出力の電圧が定常値の90%に達する時間で定義し
ている。また、負荷容量の値には、64MビットDRA
Mのビット線プリチャージ電源およびプレート電極の総
容量を想定している。この解析結果からもわかるよう
に、本発明の回路によれば、従来回路に比べて約一桁短
い時間で負荷を立ち上げることができる。
【0129】図33(a)は本発明の他の一実施例を示
す回路構成図である。同図において、40はコンプリメ
ンタリ・プッシュプル型の電圧フォロワ回路、41はト
ライステート・バッファである。電圧フォロワ回路は、
基本的には図29(a)のプッシュプル回路1と同じで
ある。ここでは、プッシュプル回路の駆動能力を補うよ
うにトライステート・バッファが動作する。トライステ
ート・バッファは負荷駆動用のPチャネルトランジスタ
TP21とNチャネルトランジスタTN21、これらト
ランジスタを駆動する二つの差動型増幅回路(コンパレ
ータ)AMP1とAMP2、および、オフセット量の設
定のための二つの電圧源VOSLとVOSHとから構成
される。この回路の動作は次の三つの電圧の条件のいず
れにあてはまるかによってきまる。
【0130】(1) V(OUT)>V(IN)+VOSH (2) V(IN)+VOSH>V(OUT)>V(IN)−
VOSL (3) V(IN)−VOSL>V(OUT) (1)の電圧条件においては、端子43の電圧よりも出
力OUTの電圧が高くなり端子45の電圧は高い電圧レ
ベル(VCC)になる。また、端子44の電圧も高い電
圧レベル(VCC)になる。したがって、Nチャネルト
ランジスタTN21が導通、PチャネルトランジスタT
P21がカットオフとなり、負荷を放電する。(2)の
電圧条件においては、端子43の電圧よりも出力OUT
の電圧が低くなり端子45の電圧は低い電圧レベル(V
SS)になる。また、端子44の電圧は高い電圧レベル
(VCC)を保つ。したがって、二つのトランジスタT
N21とTP21は共にカットオフとなり、出力は高イ
ンピーダンス状態になる。(3)の電圧条件において
は、端子42の電圧よりも出力OUTの電圧が低くなり
端子44の電圧は低い電圧レベル(VSS)になる。ま
た、端子45の電圧は低い電圧レベル(VSS)を保
つ。したがって、NチャネルトランジスタTN21がカ
ットオフ、PチャネルトランジスタTP21が導通とな
り、負荷を充電する。このように、出力の電圧が入力の
電圧を中心としたある一定範囲を越えて大きくなると放
電、一定範囲を越えて小さくなると充電、一定範囲内に
あれば充電も放電もしないという三つの状態(トライス
テート)を有する駆動回路を実現できる。この回路の過
渡時の動作を同図(b)に示す。今、入力電圧V(I
N)が時刻t0で降下し、時刻t2で上昇した場合を考
える。立ち下がり時においては、時刻t0から出力の電
圧が「(定常状態での電圧)+VOSH」に等しくなる
時刻t1まで端子45の電圧がVCCになり、トランジ
スタTN21を導通させ、負荷を放電する。また、立ち
上がり時においては、時刻t2から出力の電圧が「(定
常状態での電圧)−VOSL」に等しくなる時刻t3ま
で端子44の電圧がVSSになり、トランジスタTP2
1を導通させ、負荷を充電する。
【0131】このように、プッシュプル回路にトライス
テート・バッファを組合せることにより、入出力間の電
圧誤差がある程度以上大きくなった時には、駆動能力の
高いトランジスタを導通させることにより、過渡時の応
答速度を高めることができる。オフセット量の設定のた
めの二つの電圧源VOSLとVOSHの値はなるべく小
さな値にしたほうが設定電圧への収束を速めることがで
きるが、誤動作を避けるために、差動型増幅回路(コン
パレータ)AMP1とAMP2の入力オフセット電圧よ
りも十分大きな値にする必要がある。MOSトランジス
タで回路を構成する場合には、この値は50mV以上に
するのが望ましい。なお、トライステート・バッファの
回路構成は、ここに示した例に限らず、同様の機能を実
現するものであれば、他の方式であっても差し支えな
い。
【0132】次に図34,図35を用いて、トライステ
ート・バッファを用いた電圧フォロワをダイナミックメ
モリの中間電圧(VCC/2)発生回路に適用した実施
例を説明する。図34は本発明による中間電圧発生回路
の構成例である。図34において、50は基準電圧発生
回路、51は図29で説明した電圧フォロワ回路、52
はトライステート・バッファである。これは、図31に
示した中間電圧発生回路にトライステート・バッファを
付加することにより、入出力間の電圧の誤差が大きくな
ったときの復元能力を高めている。以下、トライステー
ト・バッファの構成と動作について説明する。本実施例
の特徴は、第一のプッシュプル回路をそのまま利用し、
カレントミラー回路のミラー比の差を利用して誤差電圧
を検出しトライステートバッファを起動する点にある。
図34において、TP36とTP37はPチャネルMO
Sトランジスタ、TN36とTN37はNチャネルMO
SトランジスタINV1とINV2はインバータ、TP
38はインバータINV1の出力で負荷を駆動するよう
にしたPチャネルMOSトランジスタ、TN38はイン
バータINV2の出力で負荷を駆動するようにしたNチ
ャネルMOSトランジスタを、それぞれ示している。T
P32とTP36、TP32とTN37とが、それぞれ
カレントミラー回路を構成している。今、トランジスタ
TN31に流れる電流をIC1、トランジスタTP31
に流れる電流をID1、トランジスタTN36に流れる
電流をID2、トランジスタTP36に流れる電流をI
C2、とそれぞれ置く。出力電圧の誤差δVとIC1、
ID1の関係は、先に説明したように、 IC1−ID1≒−2√(2βI)×δV と近似することができる。カレントミラー回路のミラー
比を、 MP1=IC2/IC1=βTP36/βTP32N1=ID2/ID1=βTN36/βTP32 とすると、下式のようになる。 IC2/MP1−ID2/MN1≒−2√(2βI)×δV 今出力にオフセット電圧Vosを印加したときに、IC
2=ID2となるとし、その時の電流値をI2と置く
と、オフセット電圧Vosは Vos≒I2/(2×α)×(MP1−MN1)/(MN1×
P1) と表される。ここで、 α=√(2βI1) またβは第一のプッシュプル回路を構成するトランジス
タのβ、I1は定常状態において第一のプッシュプル回
路に流れる電流である。例えば、I1=0.2μA、I2
=1μA、β=1mA/V2、MN1=1、MP1=0.2と
すると、オフセット電圧Vosは−100mVとなる。
すなわち、出力電圧が定常値から100mV以上低下す
ると、インバータINV1の入力電圧は低レベルから高
レベルに、出力電圧は高レベルから低レベルに遷移して
駆動用のPチャネルMOSトランジスタTP38を導通
させ、負荷を充電する。これと同様に、トランジスタT
P37とTN37の定数を適当に選ぶことにより、所定
のプラス側のオフセットがあったときに、NチャネルM
OSトランジスタTN38を導通させ、負荷を放電する
ようにすることができる。
【0133】以上、説明したように、本実施例に示した
ような回路構成をとることにより、図33に示したのと
同様な機能を実現することができる。また、この回路方
式では、カレントミラー回路のミラー比によってオフセ
ット量を決めているため、トランジスタ対の特性差が小
さくなるように配慮すれば、オフセット量を精度良く設
定することができる。さらに、高精度の差動型増幅回路
を別に設ける必要がないため、消費電力が小さく、かつ
簡単な構成で高い性能を実現することができる。
【0134】本回路方式と図30に示した従来回路方式
の性能比較を計算機解析により求めた結果を図35に示
す。図35は電源投入後の出力電圧の立上り時間を電源
電圧に対してプロットしたものである。立上り時間は、
出力の電圧が定常値の90%に達する時間で定義してい
る。また、負荷容量の値には、64MビットDRAMの
ビット線プリチャージ電源およびプレート電極の総容量
を想定している。この解析結果からもわかるように、本
発明の回路によれば、先に図31で示した実施例より
も、さらに立上り時間を約半桁短縮することができる。
従来回路に比べると約一桁半短い時間で負荷を立ち上げ
ることができる。以上説明したように、プッシュプル回
路にトライステート・バッファを組合せることにより、
さらに高速に入力に追従することの可能な電圧フォロワ
回路を供することができるようになる。なお、電圧の設
定精度はプッシュプル回路によって決まるため、先の実
施例の場合と同様、入手力間の電圧誤差を極めて小さな
値にすることができる。
【0135】以上の実施例では、集積回路(LSI)中
の大容量負荷を高速で駆動する回路構成について説明し
た。しかしながら、さらに高速に駆動しようとすると、
充放電に際しての過渡電流が大きな問題になる。例え
ば、64Mビット程度のDRAMの中間電圧発生回路の
負荷容量は115nF程度になるが、これを5μsの間
に振幅1Vで駆動したときの電流値は23mAに達す
る。これは、DARMの消費電流値に匹敵する大きさで
あり、これ以上高速に駆動することは、主たる回路特性
への影響、例えば電源線の雑音発生や、駆動信号配線の
信頼性低下などを招く危険があるため、好ましくない。
一般に、超高集積のLSI、特にメモリにおいてはLS
I全体を同種の複数のブロックで構成し、動作時におい
ては、それらブロックの内の一部のみを活性化するよう
な構成をとることが多い。こうしたLSIにおいては、
以下に述べる実施例を適用することが有効である。
【0136】図36,図37はダイナミック・メモリ
(DRAM)の中間電圧供給方式に本発明を適用した実
施例を示している。図36において、MB0、MB1〜
MBiはi+1個のメモリ・ブロック、60〜62はワ
ード線選択回路、68〜70は各メモリ・ブロックから
の中間電圧引出線、76と77は二組の中間電圧発生回
路、74と75は二組の中間電圧発生回路から各メモリ
・ブロックに中間電圧HVC1とHVC2を供給する信
号線、71〜73は二つの信号線の内のいずれかをメモ
リ・ブロックに供給するように各ブロック毎に設けたス
イッチである。また、メモリ・ブロックMB0は、メモ
リセルを二次元に配列したメモリセルアレーMA0、メ
モリセルから読出した信号を増幅して外部に出力したり
外部からの信号をメモリセルに書き込んだりする入出力
制御回路ブロックMC0、入出力回路67等から構成さ
れる。DL0、DL0 ̄、DLj ̄はメモリセルに信号
を伝送するデータ線、63は蓄積容量の対向電極を成す
プレート電極、64は非選択時にデータ線を中間電圧に
するために配されたプリチャージ電圧供給線、PCはプ
リチャージ信号線、SA0〜SAjはメモリセルから読
出した信号を検知増幅するセンスアンプ、65と66は
入出力回路67と各データ線との間の信号伝送を行なう
共通入出力線対、IO0〜IOjはアドレス指定信号に
よって選択されたデータ線対と共通入出力線対との間の
接続を制御するIOゲートである。
【0137】今、仮にi+1個のメモリ・ブロックの
内、一つブロックMB0のみが選択され、動作状態にな
る場合を考える。この時、ワード線選択回路60によっ
てMA0の中の一本のワード線が選択され、高レベルに
遷移する。と同時に、スイッチ71が制御され、中間電
圧引出線68は中間電圧供給用の信号線75に接続され
る。一方、非選択状態にあるメモリ・ブロックMB1〜
MBiからの引出線69や70は、中間電圧供給用の信
号線74に接続される。このようにすると、中間電圧発
生回路76にはi個のメモリ・ブロックの負荷が接続さ
れるのに対して、中間電圧発生回路77には一つのメモ
リ・ブロックの負荷しか接続されない。例えば、i=1
5とすると、中間電圧発生回路77が駆動する負荷容量
は、中間電圧発生回路76が駆動する負荷容量の15分
の1になる。したがって、仮に76と77に同じ回路を
用いても、選択されたブロックMB0の中間電圧は非選
択ブロックの中間電圧に比べて15倍高速に動作するよ
うになる。回路の性能の点からに、非選択のメモリ・ブ
ロックの応答速度はメモリの性能には無関係であるか
ら、過渡電流をほとんど増大させることなく、メモリ全
体の性能向上を図ることができる。図37はメモリ動作
の間に電源電圧が変動した場合の中間電圧の時間変化を
示している。すなわち、時刻t0からt2の間に電圧V
CCが低下したとする。また、時刻t0からt1の間お
よび時刻t3以後はメモリ・ブロックMB0が、時刻t
1からt3の間はメモリ・ブロックMB1が選択される
とする。時刻t0からt1の間は、ブロックMB1は非
選択であるため、中間電圧V(69)はゆっくり応答し
ているのに対して、ブロックMB0は選択されているた
め、中間電圧V(68)は高速に追従している。時刻t
1でブロックMB1が選択、ブロックMB0が非選択に
切り替わると、今度はV(69)が設定すべき電圧に向
け、速やかに変化する。このように、本実施例によれ
ば、ダイナミックメモリの中間電圧のような大容量の負
荷を、過渡電流をほとんど増大させることなく、実質的
に高速に駆動することが可能になる。なお、この例で
は、ダイナミックメモリの中間電圧に本発明を適用した
例について説明したが、適用範囲はこれに限るものでは
なく、同種のブロックで構成され、動作時はその内の一
部が活性化されるような集積回路一般に適用することが
できる。
【0138】以上、各実施例によって本発明の詳細を説
明したが、本発明の適用範囲はこれらに限定されるもの
ではない。例えば、ここではCMOSトランジスタによ
りLSIを構成する場合を主に説明したが、バイポーラ
トランジスタを用いたLSI、接合型FETを用いたL
SI、CMOSトランジスタとバイポーラトランジスタ
を組合せたBiCMOS型のLSI、さらにはシリコン
以外の材料、例えばガリウムの砒素などの基板に素子を
形成したLSIなどでも、そのまま適用できる。
【0139】また本実施例の中では電流増幅回路として
カレントミラー回路を用いたが、他の電流増幅回路を用
いることもできる。
【0140】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、データ線
とI/O線とを接続する入出力制御回路をメモリセルア
レーの左右に交互に配置し、かつ、データ線とI/O線
との伝達インピーダンスを読みだし動作と書き込み動作
とで変化させる回路構成にしたことで、低電圧でも高速
にしかも安定に動作させることができる。
【0141】また、本発明は並列テストにも適してお
り、テスト時間の大幅な短縮が実現できる。
【0142】さらに、本発明によればワード線のドライ
ブトランジスタは、そのゲート電圧がLowレベルで動
作するので、電源電圧が低下してもワードドライバとし
て安定に動作する。またデータ線電圧VLを、常に、デ
ータ線電圧VLよりメモリセルのスイッチトランジスタ
のしきい値電圧VT分以上高い電圧VCHに昇圧してワ
ードドライバの電源として動作している電圧変換回路
は、その整流用トランジスタのゲート電圧をそのドレイ
ン電圧よりしきい値電圧以上高くでき、さらに電荷の逆
流も防ぐことができるのでその出力電圧を倍電圧発生回
路の理論値である2VLにまで高めることができる。ま
た、RC遅延を利用した発振回路およびタイミング発生
回路を用いることにより発振周波数、タイミング相互の
遅延時間が電源電圧変動に対し安定になるので電圧変換
効率を常に最良の状態にしておくことができる。さらに
トランジスタのしきい値電圧3種に選択することによ
り、低電圧での安定化、高速化、低消費電力化を図るこ
とができる。そしてこれらによって、電源電圧が電池1
個分の起電力でも安定に動作する半導体集積回路を実現
できる。
【0143】また、さらに本発明によれば、超高集積の
LSIにおいて、高い電圧精度で大きな負荷容量を高速
に駆動する回路構成、あるいは、大きな過渡電流を流す
ことなく、大きな負荷容量を高速に駆動する回路方式を
提供できる。 例えば、従来回路ではトランジスタのし
きい値電圧差が0.2Vあると出力電圧が0.75Vに
対して約13%変動するような場合に、本発明によれば
約1%に抑制されるというように電圧精度が一桁以上向
上し、また、電源投入後の出力電圧の立上り時間が従来
回路に対して約一桁以上改善されるように高速応答性が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図。
【図2】本発明の第1の実施例を示す図。
【図3】本発明の第1の実施例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施例を示す図。
【図5】本発明の第1の実施例を示す図。
【図6】本発明の第1の実施例を示す図。
【図7】本発明の効果を示す図。
【図8】本発明の効果を示す図。
【図9】図1〜図6を用いたことによる効果を更に高め
た実施例を示す図。
【図10】複数のメモリセルアレーが存在した場合の実
施例を示す図。
【図11】並列テストの実施例を示す図。
【図12】並列テストの実施例を示す図。
【図13】並列テストの実施例を示す図。
【図14】並列テストの実施例を示す図。
【図15】並列テストの実施例を示す図。
【図16】並列テストの実施例を示す図。
【図17】メモリセルへ任意の書き込み電圧を書き込む
ための実施例を示す図。
【図18】本発明の実施例。
【図19】タイミングチャート。
【図20】従来例とそのタイミングチャートである。
【図21】従来例とそのタイミングチャートである。
【図22】本発明の実施例。
【図23】タイミングチャート。
【図24】本発明の実施例。
【図25】タイミングチャート。
【図26】本発明の実施例。
【図27】本発明の実施例。
【図28】図22の実施例の効果を示す図。
【図29】(a)は本発明の基本概念を説明する実施
例。(b)はその過渡時の動作を説明する図。
【図30】DRAM用中間電圧発生回路の従来例。
【図31】本発明をDRAMの中間電圧発生回路に適用
した具体的実施例。
【図32】本発明の効果を説明する図。
【図33】(a)は本発明の他の基本概念を説明する実
施例。(b)はその動作を説明する図。
【図34】DRAMの中間電圧発生回路に適用した具体
的実施例。
【図35】その効果を説明する図。
【図36】本発明の他の基本概念をDRAMの中間電圧
駆動方式に適用した具体的実施例を説明する図。
【図37】メモリ動作の間に電源電圧が変動した場合の
同図(a)の実施例の中間電圧変化を説明する図であ
る。
【符号の説明】
MA…メモリセルアレー、CKT…入出力制御回路、R
G0,RG1…読みだしゲート、WG0,WG1…書き
込みゲート、SA0,SA1…センスアンプ、SWR
0,SWR1…読みだしスイッチ、SWW0,SWW1
…書き込みスイッチ、RO,RO ̄…読みだし線、W
I,WI ̄…書き込みI/O線、dy…データ線ピッ
チ、WD…ワードドライバ、XD…Xデコーダ、VLG
…メモリアレー用電圧変換回路、VCHG…ワード線用
電圧変換回路、W…ワード線、φ ̄P…プリチャージ信
号、FX…ワード線駆動パルス発生回路、φX…ワード
線駆動パルス、CP…チャージポンプ回路、RECT…
整流回路、VL…データ線電圧あるいは内部(アレー
用)電源電圧、VCH…ワード線用電圧変換回路出力電
圧、φ、φ ̄、PA、PA ̄、PB、PB ̄…ワード線
用電圧変換回路用昇圧パルス、OSC…リングオシレー
タ出力パルス、C、C1、C2、C3、C4、CA、C
B、CD…コンデンサ、R、R1、R2…抵抗、QD
1、QP、Q9、Q10…PチャネルMOSトランジス
タ、QT、QD2、QS、QD、QA、QB、QC、Q
P、Q1、Q8、Q11、Q19…NチャネルMOSト
ランジスタ、I1、I25、I30、I33…インバー
タ、NA1、NA2…NAND回路、NO1…NOR回
路、VEXT…外部電源電圧、1、31、40…第一の
コンプリメンタリ・プッシュプル回路、2、32…カレ
ントミラー型プッシュプル増幅回路、3、33…第二の
コンプリメンタリ・プッシュプル回路、30、50…基
準電圧発生回路、41、52…トライステート・バッフ
ァ、AMP1、AMP2…差動型増幅回路、MB0〜M
Bi…メモリ・ブロック、60〜62…ワード線選択回
路、71〜73…スイッチ、76、77…中間電圧発生
回路(駆動回路)、MA0…メモリセルアレー、MC0
…信号増幅および入出力制御回路群、SA0〜SAj…
検知増幅回路(センスアンプ)、IO0〜IOj…入出
力ゲート、67…入出力回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 均 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社日立超エル・エス・アイ・シス テムズ (72)発明者 渡辺 泰 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社日立超エル・エス・アイ・シス テムズ (72)発明者 久米 英治 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 礒田 正典 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社日立超エル・エス・アイ・シス テムズ (72)発明者 山崎 英治 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社日立超エル・エス・アイ・シス テムズ (56)参考文献 特開 昭63−225993(JP,A) 特開 平3−181094(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 11/4097

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】奇数位置に配置される複数の第1データ線
    対と、偶数位置に配置される複数の第2データ線対と、
    前記複数の第1及び第2データ線対に交差する複数の第
    1ワード線の交点に設けられた複数の第1メモリセルと
    を含み4角形の領域に形成された第1メモリアレイと、 奇数位置に配置される複数の第3データ線対と、偶数位
    置に配置される複数の第4データ線対と、前記複数の第
    3及び第4データ線対に交差する複数の第2ワード線の
    交点に設けられた複数の第2メモリセルとを含み4角形
    の領域に形成された第2メモリアレイと、 前記第1メモリアレイの4角形の領域における1つの辺
    に沿って設けられたYデコーダと、 前記第1メモリアレイの4角形の領域における前記1つ
    の辺と前記Yデコーダとの間に設けられ、前記複数の第
    2データ線対のそれぞれに対して第1スイッチ手段を介
    して接続される複数の第1センスアンプと、 前記第1メモリアレイの4角形の領域における前記1つ
    の辺と対向する他の辺と前記第2メモリアレイの4角形
    の領域における1つの辺との間に沿って設けられ、前記
    複数の第1データ線対のそれぞれに対して第2スイッチ
    手段を介して接続されるとともに前記複数の第3データ
    線対のそれぞれに対して第3スイッチ手段を介して接続
    される複数の第2センスアンプとを有し、 前記複数の第1ワード線のうち一つが選択される際に、
    前記選択された第1ワード線と前記複数の第1データ線
    対の交点に設けられる前記複数の第1メモリセルから読
    み出された情報は、対応する前記第2スイッチ手段を介
    して前記第2センスアンプで増幅されるのと並列して、
    前記選択された第1ワード線と前記複数の第2データ線
    対の交点に設けられる前記複数の第1メモリセルから読
    み出された情報は、対応する前記第1スイッチ手段を介
    して前記第1センスアンプで増幅されることを特徴とす
    半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記複数の第1センスアンプ及び前記複数の第2センス
    アンプのそれぞれは、対応するデータ線対に結合され交
    差結合された一対のP型MISFETと交差結合される
    一対のN型MISFETを含むことを特徴とする半導体
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 対応するデータ線対に読み出された信号を読み出し線に
    結合するための読み出しゲートと、対応するデータ線対
    に結合されるプリチャージ回路を更に有することを特徴
    とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかにおいて、 前記第1センスアンプは、前記第1データ線対と前記第
    2データ線対の合計4本のデータ線について1個の割合
    で配置され、 前記第2センスアンプは、前記第3データ線対と前記第
    4データ線対の合計4本のデータ線について1個の割合
    で配置されることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかにおいて、 前記第1データ線対と前記第2データ線対は隣りあって
    配置され、前記第3データ線対と前記第4データ線対は
    隣りあって配置されることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかにおいて、 前記第1メモリアレイ内において前記複数の第1データ
    線対は交差が無く前記複数の第2データ線は交差を有
    し、 前記第2メモリアレイ内において前記複数の第3データ
    線対は交差が無く前記複数の第4データ線は交差を有す
    ることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれかにおいて、 前記複数の第1及び第2メモリセルのそれぞれは、ダイ
    ナミック型メモリセルであることを特徴とする半導体装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれかにおいて、 前記半導体装置は、 奇数位置に配置される複数の第5データ線対と、偶数位
    置に配置される複数の第6データ線対と、前記複数の第
    5及び第6データ線対に交差する複数の第3ワード線の
    交点に設けられた複数の第3メモリセルとを含み4角形
    の領域に形成された第3メモリアレイと、 前記第2メモリアレイの4角形の領域における前記他の
    辺と前記第3メモリアレイの4角形の領域における1つ
    の辺との間に沿って設けられ、前記複数の第4データ線
    対のそれぞれに対して第4スイッチ手段を介して接続さ
    れるとともに前記複数の第6データ線対のそれぞれに対
    して第5スイッチ手段を介して接続される複数の第3
    ンスアンプとを更に有することを特徴とする半導体装
    置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記複数の第1、第2、及び第3メモリセルのそれぞれ
    は、ダイナミック型メモリセルであることを特徴とする
    半導体装置。
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