JP3106607U - メモスタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェルドマークが形成される位置について考慮した透明なメモスタンドの提供。
【解決手段】方形の板状部材と、その板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広であるその板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材10とから構成される枠部材と、その枠部材を自立させる脚部材30と、を有するメモスタンドであり、前記額縁状部材の前記一組の周縁部にはウェルドマークが存在しないことを特徴とする。つまり、(1)従来においては単純に成形のし易さなどの観点から選択されていたゲートの位置を変更することで、ウェルドマークが形成される位置を変更できること、(2)ウェルドマークが形成されても外観上問題になり難い部位が存在すること、の2点を見出し、より幅広の周縁部の部分にウェルドマークが形成されないことで、外観上問題になることを少なくできる。
【選択図】図2
【解決手段】方形の板状部材と、その板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広であるその板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材10とから構成される枠部材と、その枠部材を自立させる脚部材30と、を有するメモスタンドであり、前記額縁状部材の前記一組の周縁部にはウェルドマークが存在しないことを特徴とする。つまり、(1)従来においては単純に成形のし易さなどの観点から選択されていたゲートの位置を変更することで、ウェルドマークが形成される位置を変更できること、(2)ウェルドマークが形成されても外観上問題になり難い部位が存在すること、の2点を見出し、より幅広の周縁部の部分にウェルドマークが形成されないことで、外観上問題になることを少なくできる。
【選択図】図2
Description
本考案は、カレンダ片や写真などのカード状の部材を収納できる透明なメモスタンドに関する。
従来の技術としては、一方を額縁状とした2枚の透明な板状部材を一定の隙間を介して配設したメモスタンドが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このメモスタンドは、2つの板状部材の間の隙間にカレンダー片などのカード状の部材を挿入して保持することができる。保持したカード状の部材は透明な板状部材を通して全体を視認することができる。
実用新案登録第3046665号公報(第1図及び第2図)
ところで、樹脂成形(射出成形)を行う時に、成形体の形状の都合から、樹脂の流れが2以上に分裂した後、再び合流する場合がある。その場合に、樹脂の流れが合流した結合部にウェルドマークと称する線状のむらが生ずることがある。生じたウェルドマークは、製品強度、形状精度などに対する影響はないものの、外観上の問題として認識されることがある。
本考案者らが透明なメモスタンドを製造・販売している経験から、特に、透明な樹脂を用いた成形品の場合に問題になることが多いことに気が付いた。つまり、透明性を要求される成形品においては、僅かなむらであっても気になる場合がある。特に、従来のメモスタンドのように、隙間に保持したカード状の部材が成形品を通して視認される用途では顕著である。
ここで、従来のメモスタンドのように、額縁状とした部材を成形する場合には、ゲートから導入した樹脂の流れが分断され、再度合流する部位にウェルドマークが形成される。従来のメモスタンドでは、特許文献における図1のように、四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広である。この額縁状の部材を形成する金型においては、樹脂流れ制御の容易性などの観点から、4つの周縁部のうち幅広の部分に相当するキャビティにゲートが開口している。そのために、ゲートが開口した周縁部と反対側の幅広の周縁部にウェルドマークが形成されることになる。幅広の周縁部に形成されたウェルドマークは内部の隙間に保持したカード状の部材の主要部分に重なることが多く、目障りな場合が多い。
本考案は上記実状に鑑みなされたものであり、ウェルドマークが形成される位置について考慮した透明なメモスタンドを提供することを解決すべき課題とする。
本考案のメモスタンドは、方形の板状部材と、該板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ辺縁部の少なくとも一部が該板状部材の辺縁部に固定され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広である該板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材と、から構成される枠部材と、
該枠部材の辺縁部に揺動自在に枢支され、該枠部材を自立させる脚部材と、を有するメモスタンドである。
該枠部材の辺縁部に揺動自在に枢支され、該枠部材を自立させる脚部材と、を有するメモスタンドである。
上記課題を解決する目的で本考案者らは鋭意検討を行った結果、(1)従来においては単純に成形のし易さなどの観点から選択されていたゲートの位置を変更することで、ウェルドマークが形成される位置を変更できること、(2)ウェルドマークが形成されても外観上問題になり難い部位が存在すること、の2点を見出し以下の考案を完成した。
すなわち、上記課題を解決する本考案のメモスタンドは、前記額縁状部材の前記一組の周縁部にはウェルドマークが存在しないことを特徴とする。つまり、より幅広の周縁部の部分にウェルドマークが形成されないことで、外観上問題になることを少なくできる。
そして、上記課題を解決する本考案の他のメモスタンドは、前記額縁状部材の他の周縁部の一方には前記樹脂の射出成形時に形成されたゲート痕が存在することを特徴とする。また、上記課題を解決する本考案の他のメモスタンドは、前記額縁状部材は、前記額縁状部材の他の周縁部の一方に相当する位置にゲートが開口する金型により成形されうることを特徴とする。ゲートの位置とウェルドマークが形成される位置との間には密接な関係があり、上述の位置にゲート痕が存在することでウェルドマークが外観上問題のない部位に形成されることになる。
そして、前記板状部材と前記額縁状部材との辺縁部は長辺の一つを除いて固定されており、該額縁状部材の前記一組の周縁部は長辺方向に延びる辺であり、前記他の周縁部にはウェルドマークが存在することが好ましい。また、前記板状部材はマーカーペン類で反復書き消し可能な素材から構成されることが好ましい。
本考案のメモスタンドは、上述の構成を採用することで、外観上問題になり難い部位にウェルドマークの形成される位置を移動することができるので、品質の高いメモスタンドを提供することができる。
図1に示すように、本実施例のメモスタンドは枠部材と脚部材30とから構成される。枠部材は板状部材20及び額縁状部材10から構成される。
板状部材20は概ね方形の部材であって、プラスチック(ポリスチレン、以下同じ)製の透明な部材である(図1(c))。図面上方の辺縁部に幅広の切り欠きをもつ。図面左右方向と下方向の辺縁部にはリブ状の連続する突起をもつ。リブ状の突起の外周側には額縁状部材10と係合できる係合爪(図略)をもつ。
額縁状部材10はプラスチック製の透明な概ね環状の部材である(図1(a))。外形は板状部材20と同程度である。額縁状部材10は図面左右方向及び下方向にリブ状の連続する突起をもつ。このリブ状の突起は前述の板状部材20がもつリブ状の突起の外周に隙間なく密着・係合できる大きさである(図1(b))。板状部材20の係合爪と係合する係合孔(図略)をもつ。
額縁状部材10は4つの周縁部11、12、13及び14をもつ。四つの周縁部11、12、13及び14のうち、長辺方向にあり、対向する一組の周縁部11及び12は短辺側にある他の周縁部13及び14より幅広である。額縁状部材10は板状部材20と両者が有するリブ状の突起が係合することで、一定厚さの隙間を介して固定されて枠部材を構成する。枠部材に形成された隙間内にはカレンダー片などのカード状の部材が挿入・保持される。隙間内へのカード状の部材の出し入れは開放された上側から行う。
板状部材20及び額縁状部材10は保持するカード状の部材の表面の一部を覆っているが、それぞれ透明な部材から構成されているので、覆われている部分についても外部から透視することができる。板状部材20に形成された切り欠きはカード状の部材を出し入れする際に有用である。
額縁状部材10は図面下方側の辺縁部の両端部に脚部材30を枢支できる枢支部15をもつ。枢支部15は脚部材30の幅と同程度の幅をもって2つ形成されており、内側に向けて脚部材30に設けた枢支孔と嵌合する突起をもつ。
脚部材30は額縁状部材10の辺縁部に設けられた枢支部15に揺動自在に枢支される部材である。脚部材30は幅方向の両端部に枢支孔が設けられている。枢支孔は前述の枢支部15の突起に嵌合して額縁状部材10に枢支される。脚部材30は平板状の部材であり、額縁状部材10の辺縁部に接近する側の辺縁部に脚部材30の揺動の範囲を制限する凸条部33をもつ。脚部材30が額縁状部材10に対して所定角度だけ揺動すると、凸条部33近傍が額縁状部材10の辺縁部に当接してそれ以上の揺動を制限する。従って、本メモスタンドは脚部材30と枠部材との角度が固定され、自立することができる。脚部材30は幅方向が先細になっているので、脚部材30を使用する平面(机の表面など)上に密着させた使用態様のほか、90度回転させて脚部材30の側面を密着させた使用態様も採用できる。
脚部材30は連続する環状の凸条である環状凸条部32をもつ。環状凸条部32は脚部材30にて、本メモスタンドを自立させているときに、鉛筆、マーカーペンなどの小物類を安定して載置できる場所を提供する部材である。
ここで、板状部材20は、通称ホワイトボード用として広く知られているマーカーペン(フェルト状ペン先をもつサインペンなど)で黒板同様に反復書き消しできることが好ましい。その場合に、板状部材20はホワイトボード同様の板(透明でもよい)で形成することができ、好ましい材質としては耐溶剤性かつ耐摩耗性のものである。ポリスチレンは好ましい素材である。
本実施例のメモスタンドに採用した額縁状部材10は射出成形にて成形されているので、成形の都合上、ウェルドマークが存在する。従来技術のメモスタンドではゲートの位置を樹脂流れの容易さなどの観点から周縁部12など(例えば周縁部12の図面下方側の端面に相当する部位)に設けていた。射出成形時にここに設けたゲートから樹脂を導入すると、図2(a)の矢印で示したように、一旦、2つの流れに分断された後に、再度、対向する周縁部11にて合流し、そこでウェルドマークWMが形成されることになる。形成されたウェルドマークWMは内部に保持したカード状の部材の表面の主要部分上に重なることが予想され、外観上の問題点になりうる。
本実施例のメモスタンドでは、額縁状部材10を成形する金型におけるゲートの位置を幅の狭い側である周縁部13(又は14)に設けている。射出成形時にここに設けたゲートから樹脂を導入すると、図2(b)の矢印で示したように、一旦、2つの流れに分断された後に合流する部位が、周縁部14(又は13)の位置となり、その部位にウェルドマークWMが形成されることになる。本実施例のメモスタンドではウェルドマークが形成される位置が幅の狭い側の周縁部13又は14になるので、枠部材の隙間内にカード状の部材を保持させても、外観上問題になることが少なくなる。なお、ゲートの痕が周縁部13又は14に残存することも有り得るが、外観上の問題は少ない。ここで、ゲートの痕の位置とウェルドマークが形成された位置との関係は密接な関係があり、ほとんどの場合、金型の周縁部の1つに相当する部位にゲートを設けた場合に、ゲートを設けた位置に対して対向する周縁部にウェルドマークが形成されることが予想される。
10…額縁状部材 11、12、13、14…周縁部 15…枢支部
20…板状部材
30…脚部材
G…ゲート位置
WM…形成されたウェルドマーク
20…板状部材
30…脚部材
G…ゲート位置
WM…形成されたウェルドマーク
Claims (5)
- 方形の板状部材と、該板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ辺縁部の少なくとも一部が該板状部材の辺縁部に固定され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広である該板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材と、から構成される枠部材と、
該枠部材の辺縁部に揺動自在に枢支され、該枠部材を自立させる脚部材と、
を有するメモスタンドであって、
前記額縁状部材の前記一組の周縁部にはウェルドマークが存在しないことを特徴とするメモスタンド。 - 方形の板状部材と、該板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ辺縁部の少なくとも一部が該板状部材の辺縁部に固定され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広である該板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材と、から構成される枠部材と、
該枠部材の辺縁部に揺動自在に枢支され、該枠部材を自立させる脚部材と、
を有するメモスタンドであって、
前記額縁状部材の他の周縁部の一方には前記樹脂の射出成形時に形成されたゲート痕が存在することを特徴とするメモスタンド。 - 方形の板状部材と、該板状部材に対して厚さ方向に僅かな隙間を介して配設され且つ辺縁部の少なくとも一部が該板状部材の辺縁部に固定され且つ四つの周縁部のうち対向する一組の周縁部は他の周縁部より幅広である該板状部材と同程度の外形をもつ環状の透明な額縁状部材と、から構成される枠部材と、
該枠部材の辺縁部に揺動自在に枢支され、該枠部材を自立させる脚部材と、
を有するメモスタンドであって、
前記額縁状部材は、前記額縁状部材の他の周縁部の一方に相当する位置にゲートが開口する金型により成形されうることを特徴とするメモスタンド。 - 前記板状部材と前記額縁状部材との辺縁部は長辺の一つを除いて固定されており、
該額縁状部材の前記一組の周縁部は長辺方向に延びる辺であり、
前記他の周縁部にはウェルドマークが存在する請求項1〜3のいずれかに記載のメモスタンド。 - 前記板状部材はマーカーペン類で反復書き消し可能な素材から構成される請求項1〜4のいずれかに記載のメモスタンド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004004199U JP3106607U (ja) | 2004-07-15 | 2004-07-15 | メモスタンド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004004199U JP3106607U (ja) | 2004-07-15 | 2004-07-15 | メモスタンド |
Publications (1)
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JP3106607U true JP3106607U (ja) | 2005-01-06 |
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ID=43269369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004004199U Expired - Lifetime JP3106607U (ja) | 2004-07-15 | 2004-07-15 | メモスタンド |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223966A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Trust:Kk | カードホルダ |
JP2014213168A (ja) * | 2013-04-30 | 2014-11-17 | サカセ化学工業株式会社 | 抽斗ケースの表示部カバー構造 |
-
2004
- 2004-07-15 JP JP2004004199U patent/JP3106607U/ja not_active Expired - Lifetime
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