JP3105786U - 藻場保護用ネット - Google Patents

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勉 笠原
裕史 高辻
弘光 石黒
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国土環境株式会社
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Abstract

【課題】藻食性魚類から海中林藻場を保護し、海の波浪に対する抵抗が小さく、設置やメンテナンス時の海水中での取り扱いが容易な藻場保護用ネットを提供する。
【解決手段】ポリエチレン製などの漁網(網)1からなる箱形のネット本体hと、係るネット本体hにおける4つの側面の底辺に取り付けた沈子ロープ(重り)2と、上記ネット本体hの天井面の各辺(上部)に取り付けた浮子3と、を含む、藻場保護用ネットN。
【選択図】 図1

Description

本考案は、海の波浪に対する抵抗を軽減させ、海水中での取り扱いを容易にすると共に、藻食性魚類から海藻を保護するための藻場保護用ネットに関する。
近年、沿岸浅海域では、大型の海藻が濃密に繁茂して群落を形成する場所たる藻場が、著しく衰退または消失して貧植生状態となる、いわゆる「磯焼け」が発生し、藻場の分布面積が減少している。
前記「磯焼け」の原因としては、海況の変動、植食動物の摂食圧、海藻の過剰な収穫、海水透明度の低下など、各地で様々な要因が挙げられる。中でも、南方系のアイゴやブダイなどの藻食性魚類の摂食による海中林での「磯焼け」が近年大きな問題となっている。
藻食性魚類から海中林藻場を保護する対策としては、定置網形フェンスの設置や、係る魚類の漁獲などが考えられる。しかし、アイゴなどの生態学的な情報が少なく摂食規模の予測が困難であることや、藻場の周囲を上記フェンスで囲むには、波浪などに対する強度面や労力・費用面の負担などの課題があり、最適な保護対策は解明されていないのが現状である。
藻食性魚類から海中林藻場を保護する対策として、藻場の周囲を定置網形フェンスで大きく囲むことは、係るフェンスの構造によっては波浪に対する抵抗が大きく、強い波浪時に破損・流失する恐れがある。このため、強度面に不安があるほか、上記フェンスの設置やメンテナンスに係る労力および費用面の負担が大きくなることも課題となっている。
従って、本考案は、海の波浪に対する抵抗が小さく、設置やメンテナンス時の水中での取り扱いが容易な藻場保護用ネットを提供する、ことを課題とする。
本考案は、前記課題を解決するため、漁網のような網からなり且つ底面が開口するネット本体の上部を海水中で浮かせ、且つ係るネット本体の底辺を海底などに固定する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本考案の藻場保護用ネット(請求項1)は、底面のみが開口した網からなる立体形のネット本体と、係るネット本体の上部に取り付けた浮子と、前記ネット本体の底辺に取り付けた重りと、を含む、ことを特徴とする。
また、本考案には、前記ネット本体が天井面と四つの側面とからなり、係る天井面と各側面との出隅辺に沿って前記浮子が取り付けられ、各側面の底辺に沿って前記重りが取り付けられている、藻場保護用ネット(請求項2)も含まれる。
更に、本考案には、前記ネット本体の底辺は、金具を介して岩石、岩礁、または砂地の海底に固定されている、藻場保護ネット(請求項3)も含まれる。
尚、前記重りは、前記ネット本体の底辺と一体化した沈子ロープのほか、ネット本体の底辺に対し、金具を介して着脱可能に取り付ける岩石や岩礁などとしても良い。
請求項1の藻場保護用ネットによれば、浮子で上部が浮力を受け、底辺の沈子ロープなどの重りが海底に接する網からなるネット本体が確実に形成できる。このため、保護すべき海中林藻場における海藻をその上方からネット本体を覆うだけで、海藻を藻食性魚類から確実に保護でき、且つ波浪を受けても立体形状を保つことが可能となる。しかも、取り扱いが容易なため、数量を多くして設置することも可能であり、保護すべき藻場に対して数量を多くして設置することで、海中林藻場の保護する範囲を大きくすることが可能となる。
また、請求項2の藻場保護用ネットによれば、ネット本体を箱型の形状にしたことで、波浪に対する抵抗を軽減し、且つ当該ネット全体を小型化できると共に、設置やメンテナンスも容易となる。
更に、請求項3の藻場保護用ネットによれば、予め岩石や岩礁上に固定したシャックルや、あるいは砂地の海底に打ち込んだ鉄杭に取り付けたシャックルなどの金具に、ネット本体の底辺を引っ掛けるだけで設置でき、設置時やメンテナンス時の取り扱いが容易になるため、労働的・経済的負担を軽減することができる。尚、金具には、クランプを用いても良い。
本考案の藻場保護用ネットNは、比重1未満で且つ耐久性が要求される定置網にも利用されるポリエチレン製の漁網を網1に用い、これを底面が開放した立体形に編み込んだネット本体hとし、係るネット本体hの底辺に重しとなる例えば沈子ロープ2を取り付け、ネット本体hの上部に浮子3が所望数バランス良く均等に取り付けられる。これにより、浮力によって海水中での設置バランスを保持することができる。
尚、藻場保護用ネットNの大きさは、海水中での取り扱いが容易で、かつ保護すべき海藻が確実に当該ネットN内に収まるような程度にする。また、網1は、耐海水性を有する素材であれば、特に限定されない。更に、網1に用いる漁網の目合い(孔サイズ)は、地域ごとに出現する藻食性魚類の種類や大きさが異なることから、地域性を十分考慮したものとする。
以下、添付の図面に従って本考案の一実施形態を説明する。
図1は、藻場保護用ネットNを示し、その大きさは、海水中での取り扱いが容易で、かつ保護すべき海藻が確実に当該ネットN内に収まるようにするため、例えば底面積10m2程度、高さ1.5m程度とする。
図1において、符号1は、比重1未満で且つ耐久性のあるポリエチレン製の漁網(網)であり、体長10cm以上の藻食性魚類から海藻を保護するため、網目を一辺3cmにした天井面と四つの側面とからなる箱形(立体形)のネット本体hを形成している。
図1において、符号2は、ネット本体hの各側面の底辺に取り付けた比重約3〜5の沈子ロープ(重り)で、符号3は、ネット本体hの天井面と各側面との出隅辺(上部)に沿って複数個取り付けられた浮子である。ネット本体hが海水中で浮力により箱型の形状を維持できるように、直径10mm、300g/mで且つ全長約12mの沈子ロープ2に対して、浮力が50gの浮子3を、図1に示すように、9個程度バランス良く均等に取り付ける。
尚、図1中の符号4は、ネット本体hの箱形状を整えるためのロープである。また、浮子3の一部は、図1のように、ネット本体hの天井面の中央付近に取り付けても良い。更に、ネット本体hは、直方体、六角柱、または八角柱などの立体形状としても良い。
波浪により、藻場保護用ネットNが流される事態を防ぐため、図2に示すように、ネット本体hの各側面の底辺に位置する沈子ロープ2は、シャックル(金具)5を介して自然石などの基盤(岩石:重り)7に固定される。図2中の符号6は、貼り付けた水中ボンドであり、この貼り付けた水中ボンド6が固まらないうちにシャックル5のU形部5aの基部を埋め込む。
上記シャックル5は、図3に示すように、直径7mm程度の棒材を折り曲げた沈子ロープ2を引っ掛けるU形部5aと、その一端5bに設けた雌ネジ孔5cと、U形部5aの他端5dに明けた通し孔5eと、係る通し孔5eを貫通し且つ先端の雄ネジ部5gを上記雌ネジ孔5cにネジ結合させて沈子ロープ2の抜け出しを防ぐボルト5fとからなる。尚、ボルト5fの後端は、リング形の持ち手5hとなっている。
このようなシャックル5を8個程度作成し、水中ボンド6が固まったことを確認してから、図2に示すように、沈子ロープ2をシャックル5に引っ掛け、ネット本体hを基盤(岩石)7に固定する。
尚、シャックル5のU形部5aの基部を、水中ボンド6によって海底の岩礁(重り)に直に埋め込んでも良い。また、ネット本体hの各側面の底辺における前記沈子ロープ2を省略し且つ前記ロープ4のみを配置すると共に、係るロープ4をシャックル5を介して基盤7や岩礁に固定する形態としても良い。更に、図4に示すように、海底が砂地sの場合、係る砂地sに先端部8bを打ち込んだ鉄杭(金具)8の上端に位置する輪8aに、シャックル5を取り付け、係るシャックル5にネット本体hの各底辺の沈子ロープ2を引っ掛けても良い。あるいは、沈子ロープ2を直に鉄杭8の輪8aに引っ掛けて固定するようにしても良い。
図5は、藻場保護用ネットNの使用状態を示す。図5に示すように、保護すべき海中林藻場における海藻Sは、その遊走子を予めコンクリートブロックBに付着され、係るブロックBおよび海藻Sの上方から四辺の沈子ロープ2が囲い込むように藻場保護用ネットNを船上から降下させる。尚、波浪が強い海域などでは、前記シャックル5や鉄杭8を用いて、沈子ロープ2を基盤7、岩礁、または砂地sの海底に固定する。
藻場保護用ネットNは、前述のような構造からなり、シャックル5から沈子ロープ2を取り外すだけで脱着が可能となることから、網1に付着物がついて浮力が低下したり、何らかの影響で破損したりした場合には、容易に取り替えが実施できることとなる。尚、これらの作業は、すべて水中作業となり潜水士によって実施される。
図6は、異なる形態の藻場保護用ネットN1の概略を示す垂直断面図である。
藻場保護用ネットN1は、図6に示すように、網1を編み込んでほぼ円錐形(立体形)にしたネット本体h1と、その頂点(上部)に取り付けた球形の浮子3aと、ネット本体h1の底辺に沿って取り付けた沈子ロープ2と、を備えている。係る藻場保護用ネットN1も、図5に示すように、保護すべき海藻Sの付近における海底kに沈子ロープ2がリング形を形成するように設置される。
尚、波浪の強い海域では、前記シャックル5や鉄杭8を用いて、沈子ロープ2を前記基盤7、岩礁、または砂地sなどの海底kに固定する。また、ネット本体h1は、三角錐、四角錐、六角錐などの形状を呈するものとしても良い。
図7は、更に異なる形態の藻場保護用ネットN2の概略を示す垂直断面図である。
藻場保護用ネットN2は、図7に示すように、網1を編み込んでほぼドーム形(立体形)にしたネット本体h2と、その頂部(上部)に取り付けた球形の浮子3aおよびその周囲に取り付けた小径の浮子3bと、ネット本体h2の底辺に沿って取り付けた沈子ロープ2と、を備えている。係る藻場保護用ネットN2も、図7に示すように、保護すべき海藻Sの付近における海底kに沈子ロープ2がリング形を形成するように設置される。
尚、波浪の強い海域では、前記シャックル5や鉄杭8を用いて、沈子ロープ2を前記基盤7、岩礁、または砂地sなどの海底kに固定する。
本考案の藻場保護用ネットの一実施形態を示す斜視図。 上記ネットの固定方法を示す概略図。 上記固定方法に用いる金具の斜視図。 異なる形態の固定方法を示す概略図。 上記ネットの使用状態を示す斜視図。 異なる形態の藻場保護用ネットを示す垂直断面図。 更に異なる形態の藻場保護用ネットを示す垂直断面図。
符号の説明
1……………漁網(網)
2……………沈子ロープ(重り)
3,3a,3b…浮子
4……………ロープ
5……………シャックル(金具)
6……………水中ボンド
7……………自然石等の基盤(岩石)
8……………鉄杭(金具)
N,N1,N2…藻場保護用ネット
h,h1,h2…ネット本体
k……………海底
s……………砂地(海底)

Claims (3)

  1. 底面のみが開放した網からなる立体形のネット本体と、
    上記ネット本体の上部に取り付けた浮子と、
    上記ネット本体の底辺に取り付けた重りと、を含む、
    ことを特徴とする藻場保護用ネット。
  2. 前記ネット本体は、天井面と四つの側面とからなり、
    上記天井面と各側面との出隅辺に沿って前記浮子が取り付けられ、
    上記各側面の底辺に沿って前記重りが取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の藻場保護用ネット。
  3. 前記ネット本体の底辺は、金具を介して岩石、岩礁、または砂地の海底に固定されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の藻場保護用ネット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014076024A (ja) * 2012-10-12 2014-05-01 Toa Harbor Works Co Ltd 海草の移設方法
JP2014187912A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 人工藻場および人工藻場の形成方法

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