JP3105703B2 - 金属廃棄物の除染方法 - Google Patents

金属廃棄物の除染方法

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JP3105703B2
JP3105703B2 JP05165542A JP16554293A JP3105703B2 JP 3105703 B2 JP3105703 B2 JP 3105703B2 JP 05165542 A JP05165542 A JP 05165542A JP 16554293 A JP16554293 A JP 16554293A JP 3105703 B2 JP3105703 B2 JP 3105703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所等から発
生する放射性物質により汚染された金属廃棄物の除染方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の定期修理等の際には、放
射性物質により汚染されたパイプのような金属廃棄物が
大量に発生するが、従来はこのような金属廃棄物をその
ままドラム缶に詰めて保管していたため、膨大な保管ス
ペースを要するという問題が生じていた。そこで本発明
者等は、放射性物質により汚染されているのは金属廃棄
物の表面部分だけであることに着目し、表面層のみを除
染液により溶解する方法を先に開発し、特願平1-227902
号として特許出願済みである。このように金属廃棄物の
表面層のみを溶解することにより、残りの部分は一般廃
棄物として取り扱うことができる利点がある。
【0003】ところが、従来は除染液の性状と好ましい
除染条件との関係が解明されていなかったため、金属廃
棄物の酸化被膜を溶解するために長時間を要し、所望の
溶解厚さを得るには除染液中にきわめて長時間浸漬しな
ければならないという問題があった。また、除染液を加
熱すれば金属廃棄物の溶解速度を増加できることは容易
に予測できることであるが、除染槽の全体を加熱すると
除染槽自体も侵食されるおそれがあるうえ、余分のエネ
ルギーを必要とする等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、除染槽の全体を加熱することな
く、酸化皮膜を形成した金属廃棄物の表面層を速やかに
溶解することができる金属廃棄物の除染方法を提供する
ためになされたものである。
【0005】
【発明を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、酸化皮膜を形成した金属廃棄物
の表面に、混酸をペースト助剤と混合した除染ペースト
を塗布し、塗布面の一部を削るか加温することにより金
属廃棄物表面の溶解を開始させ、これにより発生する溶
解熱を利用して塗布面の残部まで溶解を進行させること
を特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明の方法により金属廃棄物の除染を行うに
は、まず混酸をペースト助剤と混合した除染ペーストを
金属廃棄物の表面に塗布したうえ、塗布面の一部を削っ
て表面の酸化被膜を除去するか、あるいは塗布面の一部
のみを40℃以上、好ましくは70℃以上に加熱する。これ
により除染ペーストが金属廃棄物の表面を溶解し始め、
同時に溶解熱が発生する。この溶解熱は除染ペーストが
断熱層として作用するために金属廃棄物の隣接する領域
を加熱し、隣接する領域においても金属廃棄物の溶解が
進行する。このようにして金属廃棄物の全表面について
溶解が行われ、表面に付着している放射性物質が除去さ
れる。
【0007】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に詳細に説
明する。まず硝酸20重量部に対して、塩酸2重量部、弗
酸3重量部を混合した混酸を作製し、ペースト助剤と混
合して除染ペーストを作製する。ペースト助剤として
は、例えばBaSO4 粉とポリ塩化ビニル粉とを1:4〜
4:1の比率で混合したものを使用することができる。
この除染ペーストをステンレススチール(SUS304) より
なる金属廃棄物の表面に均一に塗布する。実施例の金属
廃棄物の表面積は150×150mm であり、除染ペーストの
塗布量と地金溶解厚さとの関係は図1の通りである。こ
の関係に基づいて、目的とする溶解厚さに対応した除染
ペーストの塗布量を選択すればよい。また、酸化皮膜を
形成した金属廃棄物の除染温度と皮膜溶解時間との関係
は図2の通りである。この関係より、溶解時間が高いほ
ど皮膜溶解時間が短くて済み、溶解速度が速く溶解熱を
多く発生させる地金溶解に移行することより、この関係
に基づいて皮膜溶解温度と時間を設定すればよい。
【0008】この結果に基づき、酸化皮膜を形成した金
属廃棄物に除染ペーストを塗布し、その塗布面の一部を
例えば80℃程度の温度に加温すれば、加温部から金属廃
棄物の表面の溶解が始まるが、この溶解の際に溶解熱が
発生する。通常の除染液を使用した場合には、この溶解
熱は速やかに金属廃棄物表面から放散してしまうが、本
発明で使用される除染ペーストは優れた断熱性を有する
ために溶解熱の放散が防止され、隣接する金属廃棄物の
表面を加熱する。その結果、最初に加温された位置の隣
接部においても溶解が進行し、その溶解熱が更にその隣
接部を加熱することを繰り返すことによって、金属廃棄
物の全表面が溶解されることとなる。
【0009】図3はこの関係を示すもので、除染ペース
トを用いた場合には上記したように溶解熱による加温が
進行するため、溶解開始時の金属廃棄物の温度の高低に
かかわらず溶解厚さはほぼ一定となる。これに対してゲ
ル状の除染液を使用した場合には、溶解開始時の金属廃
棄物の温度によって溶解厚さが大きく変化することが分
かる。このため、本発明によれば溶解開始時の金属廃棄
物全体の温度を高めることなく、金属廃棄物の全表面を
所望の厚さまで溶解することが可能となる。
【0010】このようにして金属廃棄物の全表面の溶解
を完了させた後、除染ペーストは水の噴射によって洗い
落とされ、表面に付着していた放射性物質も除染ペース
トとともに回収される。また残部の金属廃棄物は放射性
物質を含まないので、放射線量を測定された後に一般廃
棄物として処分することができる。
【0011】なお、溶解をスタートさせるためには塗布
面の一部を加温する方法の他に、金属廃棄物の表面を削
って酸化被膜を除去する方法を取ってもよい。酸化被膜
を除去された面で溶解が開始されると、それによって生
じた溶解熱がその周囲を加熱し、前記したように酸化被
膜のある金属廃棄物の表面を順次溶解することとなる。
【0012】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の金属廃
棄物の除染方法によれば金属廃棄物の表面に除染ペース
トを塗布し、塗布面の一部を削るか加温することにより
除染ペーストによる金属廃棄物表面の溶解を開始させ、
これにより発生する溶解熱を利用して塗布面の残部を溶
解させるので、従来のように除染槽の全体を加熱するこ
となく、金属廃棄物の除染を行うことができる。このた
め、除染槽自体が侵食されるおそれがなく、余分のエネ
ルギーを必要としない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】除染ペーストの塗布量と溶解厚さとの関係を示
すグラフである。
【図2】金属廃棄物の溶解温度と、酸化皮膜溶解時間と
の関係を示すグラフである。
【図3】金属廃棄物の溶解温度と溶解厚さとの関係を示
すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化皮膜を形成した金属廃棄物の表面に、
    混酸をペースト助剤と混合した除染ペーストを塗布し、
    塗布面の一部を削るか加温することにより金属廃棄物表
    面の溶解を開始させ、これにより発生する溶解熱を利用
    して塗布面の残部まで溶解を進行させることを特徴とす
    る金属廃棄物の除染方法。
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