JP3105579U - 室内空気循環用の送風装置 - Google Patents

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輝芳 ▲高▼山
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Abstract

【課題】本考案は室内空気循環用の送風装置に関し、ファンの駆動により吸入口から室内空気を吸入し、吹出口から吹出して室内空気を強制循環する構造の送風装置において、空気触媒を送風通路に設けることにより室内全域の消臭を迅速かつ効率的に行うのと、抗菌と、防カビと、防汚とを発揮するものである。
【解決手段】天井T等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジング1が取付可能に設けられ、ハウジングに設けられたファン2の駆動力により吸入口3から室内空気が吸入され、吹出口4から吹出されることにより室内空気を循環させる室内空気循環用の送風装置において、吸入口または/および吹出口に連通する送気通路7の内壁面の全部又は一部に空気中の酸素と水とが接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応を惹起するとともに、酸素の還元により生成するO2-が、過酸化物や過酸化水素となってOHを生成する形式の空気触媒の脱臭膜層8を形成した。
【選択図】図1

Description

本考案は室内空気循環用の送風装置に関し、ファンの駆動により吸入口から室内空気を吸入し、吹出口から吹出して室内空気を強制循環する構造の送風装置において、空気触媒を送風通路に設けることにより室内全域の消臭を迅速かつ効率的に行うのと、抗菌と、防カビと、防汚とを発揮しようとするものである。
従来、例えば消臭剤、抗菌剤、防カビ剤としては、酸化チタンが一般的に用いられている。しかしながら、酸化チタンを基材の上に担持するためには、シリコン系のバインダー、有機系のバインダー等のバインダーが必要とされている。しかも、バインダーの膜表面に均一に酸化チタンを担持しなければ酸化チタンの活性が低く、かつ活性化チタンの触媒効果によるバインダーの損傷が生ずる不都合があった。
また、酸化チタンは、光(紫外線)の照射なしでは活性効果を発揮せず、結局、暗室では活性効果は期待できない。
これらの酸化チタンの問題点を解決する消臭剤、抗菌剤、防カビ剤として最近、光を照射することなく活性を有し、しかもバインダーを必要とせずに構造的にも堅牢な消臭、抗菌、防カ等の活性を示し、かつ人畜に無害で環境に優しい物として燐酸チタニウム系化合物またはその縮合体が注目を浴びつつある(例えば特許文献1参照)。
ところで、夏期に空気調和器機としての冷房機を用いて室内を冷房する場合に、比重が重く天井近くよりは床面近くに停滞しがちな冷気、また冬期に空気調和機としての暖房機を使用して室内を暖房する場合に、比重が軽く生活領域としての床面近くよりは天井近くに停滞しがちな暖気等の室内空気を効率的に環流するために、天井等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジングが取付可能に設けられ、該ハウジングに設けられたファンの駆動力により吸入口から室内空気が吸入され、吹出口から吹出して室内空気を循環させるという、小型にして構造的にも簡単な室内空気循環用の送風装置があり、本出願人は既に出願済みである(例えば特許文献2参照)。
特開2002−308712号公報 特開2004−61059号公報
しかしながら、特許文献1に記載の上記従来の燐酸チタニウム系化合物またはその縮合体よりなる消臭剤、抗菌剤、防カビ剤は、例えばインテリア用品、衣料品、寝装品、身の回り品、日用品およびレジャー用品等に使用されるものであり、生活空間としての室内空気の環流をはかり、年中を通じて最適温度に過ごすために使用する室内空気循環用の送風装置に適用し、室内全域の消臭と、抗菌と、防カビと、防汚とをはかろうとするものではない。
ところで、室内空気循環用の送風装置に適用して室内空気を循環する場合に、夏期に空気調和機として冷房機を使用して室内を冷房すると、冷気としての室内空気は、比重が重く天井近くよりは床面近くに停滞しがちである。従って、冷房機による冷房設定温度を極度に低く設定したり、使用者が長時間、床面近くの所在領域に居座ると、天井面付近と床面付近との温度差の影響を受けて冷房病等になったり、血行不良になり、体調が悪化する。
しかも、必要設定温度以下に冷房機を運転したり、必要時間以上、冷房機を運転することは、大きな消費電力を必要とし、エネルギー効率が悪いものであった。
また、冬期に空気調和機として暖房機を運転して室内を暖房する場合には、暖気は比重が軽く生活領域や行動領域としての床面に近い個所よりは天井近くに停滞しがちである。
従って、暖房機の設定温度を極度に高く設定することにより必要以上に、空気調和機を運転することは、冷房時と同様に大きな消費電力が必要になり、エネルギー効率が悪いものであった。
しかも、室内空気の還流を迅速且つ効率良く行うためには、冷房時の冷気や暖房時の暖気は、室内の上下方向の温度分布の均一化のみを考慮して還流を行うのではなく、空気調和機の吹出口に近い個所であるとか、また直接冷却空気が到達しにくい個所であるとか、直射日光が入り易い窓辺であるとか、冷気や暖気が外部に出易い入口に近い個所であるとか、床面に対して天井高さに高低差があるとか、冷凍機等の熱発生源が備えられている場合には熱発生源に近いか、遠くに離れているか等の平面的な相違に起因する温度むらの均一化をはかることを考慮して還流をはからなければならなかった。
また、冬期には室内空気は低温乾燥し、反対に梅雨時には室内空気は高温多湿になりがちである等、室内空気の還流には多々の事情、問題があった。
本考案は上記従来の不都合および諸問題を解決し、夏期および冬期の年中を通じて、エネルギー効率が良く、室内空気を均一に還流して室内温度を上下方向のみならず、平均的な相違に起因する温度むらがなく、均一化をはかることができるとともに、年中を通じて室内全域の消臭を迅速かつ効率的に行うのと、抗菌と、防カビとを発揮し、また、構造簡単にして製作および組付も容易で製作コストは安価な室内空気循還用の送風装置を提供することを目的とする。
本考案は上記課題に鑑みなされたものであり、請求項1に記載の考案は、天井等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジングが取付可能に設けられ、該ハウジングに設けられたファンの駆動力により吸入口から室内空気が吸入され、吹出口から吹出されることにより室内空気を循環させる室内空気循環用の送風装置において、前記吸入口または/および前記吹出口に連通する送気通路の内壁面の全部又は一部に空気中の酸素と水とが接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応を惹起するとともに、酸素の還元により生成するO2-が、過酸化物、または過酸化水素となってOHを生成する空気触媒の脱臭膜層を形成したことを特徴とする。
また、本考案の請求項2に記載の考案は、請求項1において、前記脱臭膜層が、少なくとも前記吹出口内に設けられる多数の格子状の整流板の表面に形成されることを特徴とする。
また、本考案の請求項3に記載の考案は、請求項1,2において、前記脱臭膜層が、前記ハウジングの吸入口側または/および吹出口側に設けたチャンバーの内壁に沿って内蔵する多孔質の消音材の内部および表面に付着されたことを特徴とする。
また、本考案の請求項4に記載の考案は、請求項1,2,3において、前記脱臭膜層が、燐酸チタニウム、またはその化合物により形成されることを特徴とした。
本考案は、夏期および冬期の年中を通じて、エネルギー効率が良く、室内空気を均一に還流して室内温度を上下方向のみならず、平均的な相違に起因する温度むらがなく、均一化をはかることができるとともに、年中を通じて室内全域の消臭を迅速かつ効率的に行うのと、抗菌と、防カビとを発揮し、また、構造簡単にして製作および組付も容易で製作コストは安価になる。
以下図面に従い、本考案を実施するための最良の形態につき詳細を説明する。
図1は本考案の室内空気循環用の送風装置の実施形態1を示す断面図、図2は同じく本実施形態1で使用するグリル板の下面図、図3は同じく本実施形態1で使用する整流板を説明的に示す拡大下面図、図4は本実施形態1の送風装置を検証するために、経時の室内の消臭状況を測定したグラフである。
本実施形態1は、天井T等の取付壁面内に図示するように埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジング1が取付可能に設けられ、該ハウジング1に設けられたファン2の駆動により吸入口3から室内空気が吸入され、吹出口4から吹出されることにより室内空気を循環させる室内空気循環用の送風装置Fにおける点は例えば特許文献2に記載の発明と同様の構成、作用である。
そして、前記ファン2は、駆動源としてのモータMと、該モータMの駆動力により吸入する前記吸入口3と、吸入した室内空気を送風するように前方(図1ではモータMの下方)に配した送風筒5に設ける前記吹出口4と、内部には駆動源としての前記モータMにより駆動される整流羽根6とを有するものであり、室内Nの天井Tに所望複数個、床面に向けてそれぞれ垂直下向Xに配置している。
しかしながら、本実施形態1では、前記ハウジング1の前記吸入口3および前記吹出口4に連通する送気通路7の内壁面の全部又は一部に空気中の酸素と水とが接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応を惹起するとともに、酸素の還元により生成するO2-が、過酸化物、または過酸化水素となってOHを生成する形式の空気触媒の脱臭膜層8を形成している。
図示する本実施形態1では、前述のように室内Nの天井Tに所望複数個、床面に向けて取付板9にねじ止めされる等して取付けられるハウジング1内の前記吸入口3および前記送風筒5内の前記吹出口4に連通する送気通路7に設ける前記脱臭膜層8が、前記吹出口4に設けられる多数の格子状の整流板10の表面に形成される。
前記脱臭膜層8としては、本実施形態1では、例えば燐酸チタニウム、またはその化合物が使用される。そして、脱臭膜層8を前記整流板10の表面に形成するのには、噴霧器を用いて前記整流板10の表面に吹き付け、その後、乾燥処理するだけの簡単な取扱操作により形成されるが、これは例示であり、噴霧器を用いて脱臭膜層8を吹き付けるほか、燐酸チタニウム、またはその化合物を収容する槽内に整流板10を浸積したり、刷毛やローラを用いて塗布する等して脱臭膜層8を形成することもできる。
また、格子状の整流板10は、本実施形態1では、合成樹脂可塑物や木材によりその外形が、図3に示すように直径φが120mmよりも僅かに大きい円筒形に形成した送風筒5内に、送風筒5の中心Oを底面90°にて直交して通る直径120mmを長さL1とする2枚の整流板10a,10aと、該整流板10a,10aの左右および前後の両方向に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL2が約114mmをなす4枚の整流板10b,10b;10b,10bと、該整流板10b,10b;10b,10bの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL3が約102mmをなす4枚の整流板10c,10c;10c,10cと、該整流板10c,10c;10c,10cの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL4が約77mmをなす4枚の整流板10d,10d;10d,10dとにより、底面が約17mm2角であり、且つ、高さHが100mm程度の格子Kとして形成される。
このように、底面格子状の整流板10を設けるのは、整流板10の表面積Sを増大するためのと、ファン2からの風量および風速の低減に影響はなく、むしろ空気の直進性と風速の増加とが促進されるためである。この格子Kは、前記送風筒5に一体に形成しても良いし、別体に形成してもよい。また、整流板10の設置個数の増減変更は図示するものに限らず、自由であり、しかも、格子Kの形状、大きさも自由に設定される。
そして、図に示す本実施形態1の前記整流板10の合計の表面積Sを求めると、
表面積S=長さL1×高さH×2(表裏両面)×2(枚数)+長さL2×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後に設けた整流板10の枚数)+長さL3×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後に設けた整流板10の枚数)+長さL4×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後に設けた整流板10の枚数)
=120×100×2×2+114×100×2×4+102×100×2×4+77×100×2×4
=48,000+91,200+81,600+61,600
=239,200(mm2)=2,392(cm2)になる。
また、前記合成樹脂可塑物としては、調達が容易で安価に入手でき、また、成形加工が容易であり、しかも成形後は引張りおよび圧縮に対して構造堅牢であり、耐温度特性に優れ、紫外線に対しても劣化がなく、汚れに対して強い例えばABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等が使用される。
また、前記送風装置Fは、本実施形態1では具体的に、例えば日本電産エレクトロニクス株式会社製のDC小型ファン(型式D08T−12TU)、定格電圧がDC(直流)12V、消費電力が2.4(W)、最大風量1.55(m3/min)、風速5.41(m/s)が使用される。
11は前記送風筒5の下面に着脱自在に取付けられるフランジ部11aを外周に設け、多数の開口が設けられたグリル板であり、このグリル板11を送風筒5の下面に着脱自在に取付けたのは、送風装置Fの取付後にもグリル板11を取外すことにより送風装置F内の清掃や保守・点検を容易かつ確実に行うためである。
本実施形態1の室内空気循環用の送風装置は以上の構成からなり、例えば冬期に室内Nを空気調和機としての暖房機により暖房すると、暖房機により暖められて比重が軽くなった暖気は室内Nを天井面に向かって上昇される。
そして、室内Nの天井T等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジング1が取付可能に設けられた送風装置FのモータMが駆動されると、該ハウジング1に設けたファン2の回動により吸入口3から室内空気としての暖気が吸入され、送風筒5の吹出口4から室内空気が床面に向けて吹出されることにより室内空気は室内Nを循環される。
この時、本実施形態1の室内空気循環用の送風装置Fでは、格子状の整流板10は、図3に示すように、合成樹脂可塑物や木材によりその外形が、直径φ120mmよりも僅かに大きい円筒形に形成した送風筒5内に、送風筒5の中心Oを底面90°にて直交して通る直径120mmを長さL1とする2枚の整流板10a,10aと、該整流板10a,10aの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL2が約114mmをなす4枚の整流板10b,10b;10b,10bと、該整流板10b,10b;10b,10bの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL3が約102mmをなす4枚の整流板10c,10c;10c,10cと、該整流板10c,10c;10c,10cの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL4が約77mmをなす4枚の整流板10d,10d;10d,10dとにより底面が約17mm2角であり、且つ、高さHが100mm程度の多数の格子Kとして形成されるので、ファン2の回動により吸入口3から吸入された室内空気は送風筒5内を風量および風速を低減されることなく整流され、吹出口4から直進的に風速が増加されて床面に向かって吹き出されて室内空気の還流が迅速かつ円滑に行われる。
また、この格子Kは、送風筒5に一体に形成しても良いし、別体に形成してもよい。
そして、例えば、床面積が100m2、天井高さが3mの室内Nを想定した場合に、室内Nに4台の送風装置Fを備えると、1台毎の送風装置Fの室内空気の吹き出し空気容量は毎時300m3であるので、4台の送風装置Fの室内空気の毎時空気通過量は1200m3になる。
従って、比重が軽く、室内Nの生活領域や行動領域としての床面に近い個所よりは天井2近くに停滞しがちな暖気は、迅速且つ効率的に還流される。
すなわち、室内Nの上下方向の温度分布の均一化のみを考慮して還流を行うのではなく、例えば空気調和機の吹出口に近い個所であるとか、また直接暖気が到達しにくい個所であるとか、直射日光が入り易い窓辺であるとか、暖気が外部に出易い入口に近い個所であるとか、床面に対して天井高さに高低差があるとか、ストーブ、ヒータ;冷凍機、冷蔵庫等の熱発生源が備えられている場合には、室内空気は熱発生源に近いか、遠くに離れているか等の平面的な相違に起因する温度むらがなく、均一に還流される。
しかも、暖房機の設定温度を極度に高く設定することにより必要以上に、空気調和機を運転しなくても済み、大きな消費電力を必要とせずに、エネルギー効率が良く室内空気の還流をはかることができる。
また、本実施形態1では、送風装置Fのハウジング1の前記吸入口3および前記吹出口4に連通する送気通路7の内壁面、具体的には、送風筒5内に設けた多数の格子状の整流板10の表面に燐酸チタニウム、またはその化合物よりなる空気触媒の脱臭膜層8を図に示すように全部、又は図には示さないが一部に形成しているので、空気中の酸素と水とが脱臭膜層8に接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応を脱臭膜層8が惹起するとともに、脱臭膜層8により酸素の還元により生成するO2-が、過酸化物、または過酸化水素となってOHを生成する。
従って、送風装置Fの吸入口3から吸い込まれ、送気通路7内を通過することにより脱臭膜層8に接触する室内空気に含まれたり、送気通路7に接触している有機物は、空気中の酸素と水とが脱臭膜層8に接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応と、脱臭膜層8の酸素の還元でのO2-による過酸化物、または過酸化水素からのOHとにより分解されて消臭がなされるのと、抗菌機能とを発揮するため、室内空気は吹出口4から吹出され、室内Nの消臭が隈無く均一に行われ、しかも、防カビと、防汚とをはかることができる。
この際、本実施形態1の室内空気循環用の送風装置Fでは、格子状の整流板10は、前述のように、合成樹脂可塑物等によりその外形が、直径φ120mmよりも僅かに大きい円筒形に形成した送風筒5内に、送風筒5の中心Oを底面90°にて直交して通る直径φ120mmを長さL1とする2枚の整流板10a,10aと、該整流板10a,10aの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL2が約114mmをなす4枚の整流板10b,10b;10b,10bと、該整流板10b,10b;10b,10bの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL3が約102mmをなす4枚の整流板10c,10c;10c,10cと、該整流板10c,10c;10c,10cの左右および前後の両側に約17mmの間隔lをあけて設けた長さL4が約77mmをなす4枚の整流板10d,10d;10d,10dとにより底面が約17mm2角であり、且つ、高さHが100mm程度の多数の格子Kとして形成されるので、ファン2の回動により吸入口3から吸入された室内空気は送風筒5内を格子状の整流板10に充分に接触しながら整流され、しかも、風量および風速を低減されることなく、吹出口4から直進的に風速は増加されて吹き出される。
そして、本実施形態1の前記整流板10の合計の表面積Sを考察すると、
表面積S=長さL1×高さH×2(表裏両面)×2(枚数)+長さL2×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後の枚数)+長さL3×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後の枚数)+長さL4×高さH×2(表裏両面)×4(左右および前後の枚数)
=120×100×2×2+114×100×2×4+102×100×2×4+77×100×2×4
=48,000+91,200+81,600+61,600
=239,200(mm2)=2,392(cm2)になる。
従って、図に示すような本実施形態1の送風装置Fでは、吸入口3および吹出口4に連通して設ける室内空気の送気通路7が、コンパクトな構造であるのに対してこの送気通路7内の吹出口4に設ける多数の格子状の整流板10は、大きな表面積Sを占める。
このため、本実施形態1の送風装置Fでは、前述のようにエネルギー効率が良く室内空気の還流がはかれるとともに、多数の格子状の整流板10の表面に形成されている燐酸チタニウム、またはその化合物よりなる空気触媒の脱臭膜層8による室内Nの消臭と、抗菌と、防カビと、防汚とを迅速かつ効率的に行うことができる。
図4は本実施形態1の送風装置Fを検証するために、経時の室内Nの消臭状況を測定したグラフである。
測定には、約19m2の広さの室内Nのドアを閉めて室内Nを密閉したまま4本のたばこを喫煙し、ニオイセンサーを用いて本実施形態1の送風装置Fを駆動した場合の経時の臭いの測定を行ってその測定値を線イで表示し、また、送風装置Fを駆動しない場合の臭いの測定をそれぞれ行いその測定値を線ロで表示するようにした。この時、ニオイセンサーとしては、新コスモス株式会社製(XP−329III)のものを使用した。
図4に示すグラフから室内Nでのニオイレベルは喫煙前では150前後であるが、本実施形態1の送風装置Fを駆動した場合の1時間(60分)経過後の室内Nでのニオイレベルは、約100程度であり、その後約2時間(120分)経過後のニオイレベルは、約75以下にも低下する。これに対して本実施形態1の送風装置Fを駆動しない場合の1時間(60分)経過後の室内Nのニオイレベルは、約150〜190と高く、その後は僅かに減少するが、約2時間(120分)経過後でもニオイレベルは、約150前後を推移し変化が少ない。
このように、本実施形態1の送風装置Fを駆動した場合と、駆動しない場合とでは、たばこの喫煙後、1時間経過すると、歴然とした差が見られ、本実施形態1の送風装置Fを駆動した時にはが消臭が極めて高く行われることがわかった。
また、例えば高温多湿の夏期に室内Nを空気調和機としての冷房機により冷房すると、冷房機により冷やされた比重が重くなった冷気は室内Nの床面近くに停滞しがちになるが、この冷気は、送風装置Fを駆動することによりファン2を回動させて室内空気を吸込口3から吸込んで、吹出口4から吹き出すことにより迅速且つ効率的に還流を行うことができる。
この時、室内Nの上下方向の温度分布の均一化のみを考慮して室内空気の還流を行うのではなく、例えば空気調和機の吹出口4に近い個所であるとか、また直接冷気が到達しにくい個所であるとか、直射日光が入り易い窓辺であるとか、冷気が外部に出易い入口に近い個所であるとか、床面に対して天井高さが高低差があるとか、ヒータ、冷凍機、冷房機等の熱発生源が室内Nに備えられている場合には熱発生源に近いか、遠くに離れているか等の平面的な相違に起因する温度むらがなく、均一に還流がはかれる。
従って、冷房機の設定温度を極度に低く設定することにより必要以上に、冷房機を運転しなくても済み、大きな消費電力を必要とせずに、エネルギー効率が良く室内空気の還流がはかれるとともに、使用者が長時間、床面近くの所在領域に居座る場合に、天井面付近と床面付近との温度差の影響を受けて冷房病等になったり、血行不良になる等の体調が悪化する等の不都合がなくなり、且つ、空気触媒よりなる脱臭膜層8による室内Nの消臭と、抗菌と、防カビとを確実に発揮することができる。
次いで、図5および図6は本発明の室内空気循環用の送風装置Fの実施形態2である。
この実施形態2では、天井T等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジング1が取付可能に設けられ、該ハウジング1に設けられたファン2の駆動力により吸入口3から室内空気が吸入され、吹出口4から吹出されることにより室内空気を循環させる室内空気循環用の送風装置である点は、前記実施形態1と同様の構成、作用であるであるが、この実施形態2では、室内空気の送気通路7の断面積が小さく、前記実施形態1で見られる格子状の整流板10の設置が不向きな場合に最適に適用されるものであり、前記脱臭膜層8が、前記ハウジング1の吸入口3側および吹出口4側に設けたチャンバー20の内壁に沿って内蔵する多孔質の消音材21の内部および表面に形成されている。
22はチャンバー20の外側、例えば図5においては下方に設けられた送風方向を指向する指向部としてのノズルであり、このノズル22はチャンバー20から吐出される室内空気の送風方向を所望方向に変更可能にするためのものである。このノズル22は、本実施形態ではハウジング1の下部に係合手段23により着脱自在に取付けられ、摺り合わせ曲面部24aを内側に有する抱持筒部24を設けた取付板25と、該取付板25の抱持筒部24内に前後、左右如何なる方向へも摺動可能に組込まれる略球状をなす取付基部26と、該取付基部26の下方に設けられた噴出口部27と、前記取付基部26を摺動自在に保持し前記取付板25の下方にビス止めされるスタッド28を有する抑え板29とにより形成される。
そして、本実施形態2は、夏期に空気調和機として冷房機を使用して室内Nを冷房する場合、または、冬期に空気調和機として暖房機を運転して室内を暖房する場合に、冷房機により冷却される冷気、または暖房機により暖房される暖気等の室内空気を送風装置Fのファン2を回動することにより室内Nの上下方向の温度分布の均一化のみを考慮して還流を行うのではなく、空気調和機の吹出口4に近い個所であるとか、また直接冷気や暖気が到達しにくい個所であるとか、直射日光が入り易い窓辺であるとか、冷気や暖気が外部に出易い入口に近い個所であるとか、床面に対して天井高さに高低差があるとか、冷凍機、冷蔵庫;ストーブ、ヒータ等の熱発生源が備えられている場合には、熱発生源に近いか、遠くに離れているか等の室内Nの平面的な相違に起因して室内空気を温度むらがなく、迅速かつ大きな消費電力を必要とすることなくエネルギー効率が良く循環することができるとともに、ハウジング1の吸入口3側および吹出口4側に設けたチャンバー20の内壁に沿って内蔵する、例えば連続気泡性のウレタン・フォーム、スポンジゴム等の多孔質の消音材21によって消音機能を確実に発揮するのと、多孔質により表面積が増加された消音材21の内部および表面に形成されている空気触媒よりなる脱臭膜層8により高温多湿の環境下でも、吸入口3から吸い込まれ、送気通路7内を通過することにより脱臭膜層8に充分に接触する室内空気に含まれたり、送気通路7に接触している有機物を、空気中の酸素と水とが脱臭膜層8に接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応と、脱臭膜層8の酸素の還元でのO2-による過酸化物、または過酸化水素からのOHとにより確実に分解して消臭と、抗菌機能とを遺憾なく発揮して室内Nの消臭と、抗菌と、防カビとを確実に発揮することができるという優れた作用・効果がある。
なお、上記実施形態1では、吸入口3および吹出口4に連通する送気通路7の内壁面の全部に、空気触媒よりなる脱臭膜層8を形成しているが、これに限らず、吸入口3または吹出口4に連通する送気通路7の内壁面の一部に脱臭膜層8を形成し、また、実施形態2では、ハウジング1の吸入口3側および吹出口4側に設けたチャンバー20の内壁に沿って内臓する多孔質の消音材21の内部および表面に空気触媒よりなる脱臭膜層8を形成させているが、これに限らず図には示さないがハウジング1の吸入口3側または吹出口4側の何れか一方に設けたチャンバー20の内壁に沿って内蔵する多孔質の消音材21の内部および表面に脱臭膜層8を形成することにより、脱臭と、抗菌と、防カビとを発揮することも本発明の適用範囲である。
本考案は、夏期および冬期の年中を通じて、エネルギー効率が良く、室内空気を均一に還流して室内温度を上下方向のみならず、平均的な相違に起因する温度むらがなく、均一化をはかることができるとともに、年中を通じて室内全域の消臭を迅速かつ効率的に行うのと、抗菌と、防カビとを発揮し、また、構造簡単にして製作および組付も容易で製作コストは安価になす用途・分野に適する。
図1は本考案の室内空気循環用の送風装置の実施形態1を示す断面図である。 図2は同じく本実施形態1で使用するグリル板の下面図である。 図3は同じく本実施形態1で使用する整流板を説明的に示す拡大下面図である。 図4は本実施形態1の送風装置を検証するために、経時の室内の消臭状況を測定したグラフである。 図5は本考案の室内空気循環用の送風装置の実施形態2を示す断面図である。 図6は同じく本実施形態2を構成する消音材の拡大断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 ファン
3 吸入口
4 吹出口
5 送風筒
7 送気通路
8 脱臭通路
11 グリル板
20 チャンバー
21 消音材
F 送風装置
T 天井
X 垂直下向

Claims (4)

  1. 天井等の取付壁面内に埋め込むか、又は吊り下げる等してハウジングが取付可能に設けられ、該ハウジングに設けられたファンの駆動力により吸入口から室内空気が吸入され、吹出口から吹出されることにより室内空気を循環させる室内空気循環用の送風装置において、前記吸入口または/および前記吹出口に連通する送気通路の内壁面の全部又は一部に空気中の酸素と水とが接触して生成される二価酸素と酸化オゾンとの酸化還元反応を惹起するとともに、酸素の還元により生成するO2-が、過酸化物、または過酸化水素となってOHを生成する形式の空気触媒の脱臭膜層を形成したことを特徴とする室内空気循環用の送風装置。
  2. 前記脱臭膜層が、少なくとも前記吹出口内に設けられる多数の格子状の整流板の表面に形成されることを特徴とした請求項1に記載の室内空気循環用の送風装置。
  3. 前記脱臭膜層が、前記ハウジングの吸入口側または/および吹出口側に設けたチャンバーの内壁に沿って内蔵する多孔質の消音材の内部および表面に付着されたことを特徴とする請求項1,2に記載の室内空気循環用の送風装置。
  4. 前記脱臭膜層が、燐酸チタニウム、またはその化合物により形成されることを特徴とした請求項1,2,3に記載の室内空気循環用の送風装置。
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JP2014025624A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Shinryo Corp 化学物質排出システム
JP2017020674A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 株式会社野田ハッピー ノンダクト式無煙ロースター

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