JP3105216B1 - 人 形 - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】植物を頭部として利用した人形において、管理
が簡単にするとともに、造形上、躍動感に溢れた表情、
姿勢を作り出す。 【解決手段】人形Ｄは、頭部１０と頭部を除く体２０と
台座３０とを有する。頭部１０は、エアープランツによ
って構成されている。頭部を除く体２０は、植物の小枝
によってつくられた胴部４０及び一対の上肢５０、５
０、一対の下肢６０、６０の四肢を有している。上肢５
０は、上腕を構成する小枝５１と、前腕を構成する小枝
５２と、これらの小枝の中心を長手方向に貫通する針金
５３によって構成されている。また、下肢６０は、大腿
を構成する小枝６１と、下腿を構成する小枝６２と、こ
れらの小枝の中心を長手方向に貫通する針金６３によっ
て構成されている。上述のような構成の人形Ｄは、隣接
する小枝間において、針金５３、６３がループを形成し
ていて、円滑な屈曲が可能となる。台座３０は、足を構
成する小枝６４が片足だけこの台座３０に接着されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、植物を利用した人
形に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、植物を利用した人形、特に、植物
を頭部の毛髪と見立てた人形として、例えば、特許願平
成５年第３３９３２３号（特開平７−１５５０５３号）
が提案されている。このものは、保水性を有する木材細
片からなる基材をストッキング等の生地からなる被覆ネ
ットによって人形の頭の形状に被覆するとともに、木材
細片と被覆ネットとの間であって、人形の頭部にあたる
部分に植物種子が埋め込まれている。そして、木材細片
からなる基材の保有する水分によって発芽した芽が、被
覆ネットを貫通して生長し外部に伸張することによっ
て、この植物を毛髪とみたてるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
によると、水分を保持するための、基材が必要となるた
め、水分を含めばある程度の重量を有することとなるこ
とから、これを支える人形の体に負担がかかるので、あ
る程度頑丈な構成にせざるを得ず、このため、種々の姿
勢に変形して、人形としての豊かな表情を表現すること
が容易でないという問題があった。また、基材に対し
て、定期的に水分を補給しなければならず、管理が煩雑
であり、さらに、水を補給する時に、水が垂れ落ちる心
配もあるので、置き場所が限定されたり、人形に受け皿
を設けたりしなければならないという問題もあった。

【０００４】本発明は、上述事情に鑑みてなされたもの
であり、水分を保持するための、基材が必要とせず、こ
れを支える人形の体に負担をかけず、種々の姿勢に変形
して、人形としての豊かな表情を表現することのできる
植物を頭部に利用した人形の提供にある。また、水分の
補給を必要としないため、管理が簡単で、水垂れの心配
もなく、どこにでも載置でき、かつ、放置しておけば頭
髪に相当する葉部が延びてくるとともに顔部に相当する
茎根部が変化するので、造形上、躍動感に溢れ、頭部に
見立てたエアープランツの形状とその成長の過程におけ
る変化を楽しむことができる人形を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項１にかかる本発明は、少なくとも頭部と胴部と
を有する体の一部を植物で構成した人形において、前記
頭部を、空気中の水分を葉部から吸収して生長するエア
ープランツによって構成するとともに、前記エアープラ
ンツの茎根部を前記頭部のうちの顔部に対応する位置に
配置し、前記茎根部から上方に延びる前記葉部を前記頭
部のうちの頭髪に対応する位置に配置した、ことを特徴
とする。請求項１によると、エアープランツの茎根部を
人形の顔部に対応させ、茎根部から延びる葉部を頭髪に
対応させると、エアープランツを人形の頭部として使用
することができる。エアープランツが空気中の水分を葉
部から吸収するので、水分を葉部から吸収するから、水
を補給する必要もなく、管理が容易である。また水垂れ
等の心配もなく、どこにでも載置でき、受け皿で人形を
受ける必要もない。また、放置しておけば頭髪に相当す
る葉部が延びてくるとともに顔部に相当する茎根部が変
化するので、造形上、躍動感に溢れ、頭部に見立てたエ
アープランツの形状とその成長の過程における変化を楽
しむことができる。さらに、水分を保持するための基材
が不要なので、きわめて軽量に頭部を構成することがで
きるため、胴部をはじめ四肢を任意の材料、例えば、針
金等の簡単な部材で構成することができ、また、任意の
姿勢を簡単に作り出すことが可能となる。

【０００６】請求項２に係る発明は、請求項１に記載の
人形において、前記頭部を構成する前記エアープランツ
が、アナナス科チランジア属の植物である、ことを特徴
とする。請求項３に係る発明は、請求項２記載の人形に
おいて、前記頭部を構成する前記アナナス科チアンジ属
の植物が、アエラントス、アルベンティアーナ、アルゲ
ンティア、ブルボーザ、ベルゲリー、ブラキカウルス、
クロカータ、キアネア、カプットメドーサ、コンコロー
ル、デュラティー、イオナンタ、イキシオイデス、ユン
ケア、メリディオナリス、プルプレア、キセログラフィ
カ、エスピノーサ、ストレプトフィラ、ストリクタ、テ
クトラム、テヌイフォリア、トリコロール、ベルニコー
サ、セルリアーナ、プッチー、ファシキュラータ、バル
ビシアーナ、ティアグイテンシス、マグニシアナ、ウス
ネオイデス、フィリフォーリアから任意に選択された１
つである、ことを特徴とする。請求項２、請求項３によ
ると、アナナス科チランジア属に属するエアープランツ
は、アラントス、アルベンティアーナ等の多数の品種を
有しており、葉部から水分を吸収すること、茎根部と茎
根部から延びる葉部を有すること、等エアープランツの
特徴はいずれも共通していて、いずれも本発明に係る人
形の頭部を構成するのに好適である。なお、それぞれの
品種ごとに形態が異なることから、品種ごとに表情を異
にする人形の頭部を構成することができる。

【０００７】請求項４に係る発明は、請求項１、２、
３、に記載の人形において、前記頭部を除く体のうちの
少なくとも一部が、変形自在な可塑性部材によって構成
されている、ことを特徴とする。請求項４によると、前
記頭部を除く体のうちの少なくとも一部を、自由に変形
させることができるので、任意の姿勢を自由に作り出す
ことができ、造形上変化に富んだ人形を所有者自らが間
単に作り出すことができる。請求項５に係る発明は、請
求項１、２、３、又は４に記載の人形において、前記体
の一部を構成する四肢を有し、前記四肢のうち少なくと
も１つが棒状部材で形成されていて、前記棒状部材の基
端部と前記胴部とを針金状部材で連結されるとともに、
前記針金状部材が屈曲可能である、ことを特徴とする。
請求項５によると、頭部を除く体が、棒状部材で形成さ
れているので、人や動物の簡素化した体をイメージさせ
ることができるとともに、針金状部材が少なくとも１つ
の四肢と前記胴部との間で屈曲可能であるので、上肢に
おける肩部分、下肢における股関節部分が、それぞれ屈
曲することをイメージさせることができる。請求項６に
係る発明は、請求項５に記載の人形において、前記棒状
部材の先端部に、他の棒状部材を、一方の端部が隣接す
るように配置し、前記それぞれの棒状部材の中心を長手
方向に沿って針金状部材を貫通させて、隣接する前記棒
状部材間で前記針金上部材が屈曲可能である、ことを特
徴とする。請求項６によると、隣接する前記棒状部材間
で前記針金状部材が屈曲可能なので、例えば、隣接する
棒状部材が、上肢の上腕と前腕とをイメージさせるもの
であれば、これらの棒状部材間での針金状部材の屈曲
は、肘の屈曲をイメージさせることができる。請求項７
に係る発明は、請求項５又は６に記載の人形において、
前記針金状部材は、隣接する前記棒状部材間において円
滑な屈曲を可能とすべくループを形成している、ことを
特徴とする。請求項７によれば、ループ部分での屈曲
は、ループの大きさが変化することによって行われるの
で、屈曲の自由度が大きく、かつ、屈曲に対して耐久性
が強い。 請求項８の発明は、請求項５、６、又は７に
記載の人形において、前記棒状部材が植物の小枝であ
る、ことを特徴とする。請求項８によれば、頭部と頭部
を支える体が、いずれも植物で形成されていて、両者が
マッチしており、全体として、バランスのとれた人形を
形成している。

【０００８】請求項９の発明は、請求項１、２、３、
４、５、６、７、又は８に記載の人形において、前記頭
部が、前記胴部の上部に、圧縮バネを介して取り付けら
れている、ことを特徴とする請求項９によれば、圧縮バ
ネが上下、左右に揺動するので、さらに、意外性のある
人形とすることができる。

【０００９】請求項１０の発明は、請求項５、６、７、
８又は９に記載の人形において、前記四肢のうちの少な
くとも１つが台座に固定されている、ことを特徴とす
る。請求項１０によれば、台座に固定されているので、
人形を安定させることができる。また、四肢のうち、１
つの下肢のみが台座に固定されている場合には、他の下
肢を台座から離して自由な姿勢にすることができるの
で、人形としての豊かな表情を表現することのできる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。 〈実施の形態１〉図１〜図３に、本発明に係る人形Ｄの
一例を示す。図１は、人形の頭部として使用するエアー
プランツの斜視図であり、図２は、エアープランツを利
用した人形の全体図であり、図３は、エアープランツを
利用した人形の四肢（上肢）の屈曲部分を示す拡大図で
ある。

【００１１】図２に示すエアープランツを利用した人形
（以下単に「人形」という。）Ｄは、頭部１０と頭部を
除く体２０と台座３０とを主要構成部材として構成され
ている。頭部１０は、エアープランツによって構成され
ている。エアープランツは、米国南部から南米にかけて
広く分布している、アナナス科チランジア属の植物であ
り、さらに、アエラントス、アルベンティアーナ、アル
ゲンティア、ブルボーザ、ベルゲリー、ブラキカウル
ス、クロカータ、キアネア、カプットメドーサ、コンコ
ロール、デュラティー、イオナンタ、イキシオイデス、
ユンケア、メリディオナリス、プルプレア、キセログラ
フィカ、エスピノーサ、ストレプトフィラ、ストリク
タ、テクトラム、テヌイフォリア、トリコロール、ベル
ニコーサ、セルリアーナ、プッチー、ファシキュラー
タ、バルビシアーナ、ティアグイテンシス、マグニシア
ナ、ウスネオイデス、フィリフォーリア等の様々な品種
を有している。頭部１０に使用するものはこれらのうち
のいずれのものでもよいが、特に、アルゲンティア、ブ
ルボーザ、イオナンタ、マグニシアナは、茎根部の底部
１１ａが平坦になっており、胴部４０への取付が安定す
るとともに、比較的低温に強いため、日本の気候に合致
するものであり、かつ、造形的にも、茎根部１１を顔
部、葉部１２を頭髪としたときに、躍動感にあふれ、意
外性があっておもしろい。エアープランツは、茎根部１
１と茎根部１１から延びる葉部１２と茎根部の底部１１
ａにある根部（不図示）とを有している。根部は、ごく
小さく、樹木や岩場などに着生するためのものであり、
水分や養分を吸収する機能は有さない。水分や養分は、
葉部１２が空気中から吸収するので、空気中の湿度があ
る程度あればを補給するする必要はなく、湿度が低い場
合にも、葉部１２が濡れるくらいに週に１〜２回霧吹き
する程度の手入れで足りる。

【００１２】頭部を除く体２０は、小枝（以下単に「小
枝」という。）（棒状部材）によってつくられた胴部４
０及び一対の上肢５０、５０、一対の下肢６０、６０の
四肢を有している。小枝を頭部を除く体２０に使用する
と、頭部１０と頭部を除く体２０が、いずれも植物で形
成されていて、両者がマッチし、全体として、バランス
のとれた人形Ｄを形成することができる。小枝によって
つくられた胴部の上部４０ｂにはエアープランツの茎根
部の底部１１ａが接着されていて、茎根部１１を人形Ｄ
の頭部１０のうちの顔部に対応する位置に配置し、茎根
部１１から上方に延びる葉部１２を頭部１０のうちの頭
髪に対応する位置に配置する。さらに、胴部４０を構成
する小枝の上部近傍の左右の側面には、一対の上肢５
０、５０が、また、胴体を構成する小枝の下部近傍の左
右の側面には、一対の下肢６０、６０が取り付けられて
いる。次に、人形Ｄの左の上肢５０と下肢６０（図中に
おいては人形Ｄの右に位置する）について説明するが、
以下の説明は、人形Ｄの右の上肢５０と下肢６０につい
ても同様である。上肢５０は、上腕を構成する小枝５１
と、前腕を構成する小枝５２と、針金（針金状部材）５
３によって構成されている。すなわち、上腕を構成する
小枝の先端部５１ｂに、前腕を構成する小枝５２を、一
方の端部５２ａが隣接するように配置し、それぞれの小
枝の中心を長手方向に沿って針金５３を貫通させてい
る。針金５３は、前腕を構成する小枝の他方の端部５２
ｂで折り曲げられ、上腕を構成する小枝の基端部５１ａ
では胴部４０を径方向に貫通し、上肢５０の取付側面４
０ｃと反対の側面４０ｄで折り曲げられ固定されてい
る。下肢６０は、その基端部６１ａが胴部の下部４０ｂ
に針金６３で連結される、大腿を構成する小枝６１と、
大腿を構成する小枝の先端部６１ｂに一方の端部６２ａ
が隣接するようにして配置される、下腿を構成する小枝
６２と、これらの小枝の中心を長手方向に貫通する針金
６３によって構成されている。さらに、下腿を構成する
小枝の他方の端部６２ｂには、足を構成する小枝６４
が、下腿を構成する小枝６２の長手方向に対して垂直
に、取り付けられている。なお、大腿を構成する小枝の
基端部６１ａと胴部の下部４０ｂとの連結は、上肢５０
と同様に行われる。なお、小枝の中心に針金５３、６３
を貫通させる方法として、熱した針金５３、６３を勢い
よく小枝に突き刺すと、この針金５３、６３が小枝を焼
きながら小枝を通るので、容易に貫通させることができ
る。また、この場合、小枝は、柳の小枝等の比較的柔ら
かな素材を使用することが好ましい。上述のような構成
の頭部を除く体２０は、比較的簡単に、かつ、低コスト
で、製造することができる。なお、胴部４０と上肢５
０、胴部４０と下肢６０の取り付けにあたっては、上肢
５０、下肢６０を構成する小枝の基端部５１ａ、６１ａ
に斜めの切り欠きを設けると人や動物の体型に近くな
り、また、人形Ｄの、肩を構成する部分、股関節を構成
する部分の屈曲が円滑となる。上述のような構成になっ
ている人形Ｄは、隣接する小枝間、すなわち、上腕を構
成する小枝５１と胴部４０を構成する小枝間の肩を構成
する部分、上腕を構成する小枝５１と前腕を構成する小
枝５２間の肘を構成する部分、大腿を構成する小枝６１
と胴部４０を構成する小枝間の股関節を構成する部分、
大腿を構成する小枝６１と下腿を構成する小枝６２間の
膝を構成する部分、下腿を構成する小枝６２と足６４を
構成する小枝間の足首を構成する部分で、また、前腕を
構成する小枝の他方の端部５２ｂに手や物を構成する小
枝を設ける場合には、これらの小枝間で、それぞれ針金
５３、６３が折り曲げることが可能である。さらに、針
金５３、６３は、これらの小枝間において、ループ５３
ａ、６３ａを形成している。これによって、円滑な屈曲
が可能となるとともに、ループが外部からの衝撃を吸収
するので、人形Ｄの運搬時や落下時においても破損しに
くい。

【００１３】台座３０は直方体の木片で形成されてい
て、足を構成する小枝６４が片足だけこの台座３０に接
着されている。人形Ｄは、片足しか台座３０に固定され
ていないので、頭部１０と頭部を除く体２０とを軽量に
構成できることと相まって、その姿勢を自由に変形させ
ることができる。なお、台座３０の、材質、形状、四肢
のうちいずれを固定するか、また、四肢のうちいくつ固
定するかは自由に決めてよい。また、頭部１０と頭部を
除く体２０とが軽量に構成されているので、台座を木片
等で形成していると、台座の重みで、台座から落下する
ため、人形Ｄが破損しにくい。

【００１４】なお、人形Ｄは、人をモデルにしたものに
限らず、動物そのほかのものをモデルにしたものであっ
てもよい。頭部１０の頭髪に相当する葉部１２をカラー
リングしたり、葉部１２にビーズなどのアクセサリーを
取り付けると、カラフルとなり、葉部１２の特異な形状
と相まって、装飾的にも、審美性が増す。頭部を除く体
２０は、材質、形態を問わい。材質は、可塑性部材で構
成されていると好適であるが、金属製のものでもよく、
また、形態は、針金状部材のみによって構成されている
ものであってもよい。そして、体が一体的に成形されて
いるものであっても、胴部、上肢、下肢等のそれぞれの
部分が寄せ集められ結合されているものでもよい。棒状
部材は、例えば、プラスチックや金属等でできていても
よく、また、例えば、上肢５０が、上腕を構成する棒状
部材と前腕を構成する棒状部材等の複数の部材で構成さ
れている必要はなく、上肢５０全体が１本の棒状部材で
構成されているものであってもよい。針金状部材は、針
金に限らず、例えば、プラスチック製の線状の可塑性部
材であってもよい。なお、上肢５０、５０の前腕側の先
端にさらに手部を構成する小さな小枝を取り付けても、
また、様々な物を持たせてもよい。さらに、体から楽器
などを下げさせてもよい。実施の形態においては、右手
にマイクロホン５４を持たせている。

【００１５】〈実施の形態２〉図４に実施の形態２を示
す。実施の形態２は、胴部の上部４０ａにエアープラン
ツを直接接着することに代えて、頭部１０と胴部４０と
の間に圧縮ばね７０を介装している。すなわち、圧縮バ
ネの上端７０ａをエアープランツの茎根の底部１１ａ
に、また、圧縮ばねの下端７０ｂを胴部の上部４０ａに
連結している。このような構成にすると、さらに変化に
富んだ人形Ｄを形成することができる。

【００１６】〈実施の形態３〉図５に実施の形態３を示
す。実施の形態３は、実施の形態１の台座３０にキャス
ター３１を取り付けたものである。例えば、台座３０を
サーフィンボードの形態にすると、波乗りをしている人
形Ｄが造形でき、変化に富む。

【００１７】〈実施の形態４〉図６に実施の形態４を示
す。実施の形態１に、メッセージボード９０を取り付け
たものである。本実施の形態において、メッセージボー
ド９０は、左右両端にフック９０ａ、９０ａが設けられ
ており、このフック９０ａ、９０ａが前腕を構成する小
枝５２、５２に掛けられることによって、人形Ｄに取り
付けられている。人形Ｄへのメッセージボードの取り付
けは、これに限らず、例えば、人形Ｄの首からぶら下げ
てもよいし、台座３０に取り付けてもよい。メッセージ
が記入できることによって、贈答品や販売促進商品とし
ても有効に利用することができる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
エアープランツの茎根部を人形の顔部に対応させ、茎根
部から延びる葉部を頭髪に対応させて人形の頭部として
使用すると、放置しておけば頭髪に相当する葉部が特異
な形状で延びてくるとともに顔部に相当する茎根部の大
きさ、形状、色彩が変化するので、造形上、躍動感に溢
れ、頭部に見立てたエアープランツの形状とその成長の
過程における変化を楽しむことができる。また、エアー
プランツが空気中の水分を葉部から吸収するので、水分
を葉部から吸収するから、水を補給する必要もなく、管
理が容易である。また水垂れ等の心配もなく、どこにで
も載置でき、受け皿で人形を受ける必要もない。さら
に、水分を保持するための基材が不要なので、きわめて
軽量に頭部１０を構成することができるため、胴部をは
じめ四肢を任意の材料、例えば、針金等の簡単な部材で
構成することができ、任意の姿勢を簡単に作り出すこと
が可能となる。この点においても、躍動感溢れる人形と
することができ、かつ、１つの人形で、好みの姿勢をつ
くりだすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】人形の頭部として使用するエアープランツの斜
視図。

【図２】実施の形態１に係る人形の全体図。

【図３】人形の四肢（上肢）の屈曲部分を示す拡大図。

【図４】実施の形態２に係る人形の全体図。

【図５】実施の形態３に係る人形の全体図。

【図６】実施の形態４に係る人形の全体図。

【符号の説明】

１０ 頭部 １１ 茎根部 １１ａ 茎根部の底部 １２ 葉部 ２０ 頭部を除く体 ３０ 台座 ３１ キャスター ４０ 胴部 ４０ａ 胴部の上部 ４０ｂ 胴部の下部 ５０ 上肢 ５１ 棒状部材（植物の小枝）（上腕を構成する
小枝） ５１ａ 棒状部材の基端部（上腕を構成する小枝の
基端部） ５１ｂ 棒状部材の先端部（上腕を構成する小枝の
先端部） ５２ 棒状部材（植物の小枝）（前腕を構成する
小枝） ５２ａ 棒状部材の一方の端部（前腕を構成する小
枝の一方の端部） ５３ 針金状部材（針金） ５３ａ ループ ６０ 下肢 ６１ 棒状部材（植物の小枝）（大腿を構成する
小枝） ６１ａ 棒状部材の基端部（大腿を構成する小枝の
基端部） ６１ｂ 棒状部材の先端部（大腿を構成する小枝の
先端部） ６２ 棒状部材（植物の小枝）（下腿を構成する
小枝） ６２ａ 棒状部材の一方の端部（下腿を構成する小
枝の一方の端部） ６３ 針金状部材（針金） ６３ａ ループ ６４ 植物の小枝（足を構成する小枝） ７０ 圧縮ばね ７０ａ 圧縮ばねの上端 ７０ｂ 圧縮ばねの下端

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも頭部と胴部とを有する体の一
   部を植物で構成した人形において、 前記頭部を、空気中の水分を葉部から吸収して生長する
   エアープランツによって構成するとともに、 前記エアープランツの茎根部を前記頭部のうちの顔部に
   対応する位置に配置し、前記茎根部から上方に延びる前
   記葉部を前記頭部のうちの頭髪に対応する位置に配置し
   た、 ことを特徴とする人形。
2. 【請求項２】 前記頭部を構成する前記エアープランツ
   が、アナナス科チランジア属の植物である、 ことを特徴とする請求項１に記載の人形。
3. 【請求項３】 前記頭部を構成する前記アナナス科チア
   ンジ属の植物が、アエラントス、アルベンティアーナ、
   アルゲンティア、ブルボーザ、ベルゲリー、ブラキカウ
   ルス、クロカータ、キアネア、カプットメドーサ、コン
   コロール、デュラティー、イオナンタ、イキシオイデ
   ス、ユンケア、メリディオナリス、プルプレア、キセロ
   グラフィカ、エスピノーサ、ストレプトフィラ、ストリ
   クタ、テクトラム、テヌイフォリア、トリコロール、ベ
   ルニコーサ、セルリアーナ、プッチー、ファシキュラー
   タ、バルビシアーナ、ティアグイテンシス、マグニシア
   ナ、ウスネオイデス、フィリフォーリアから任意に選択
   された１つである、 ことを特徴とする請求項２記載の人形。
4. 【請求項４】 前記頭部を除く体のうちの少なくとも一
   部が、変形自在な可塑性部材によって構成されている、 ことを特徴とする請求項１、２、又は３に記載の人形。
5. 【請求項５】 前記体の一部を構成する四肢を有し、 前記四肢のうち少なくとも１つが棒状部材で形成されて
   いて、 前記棒状部材の基端部と前記胴部とを針金状部材で連結
   されるとともに、 前記針金状部材が屈曲可能である、 ことを特徴とする請求項１、２、３、又は４に記載の人
   形。
6. 【請求項６】 前記棒状部材の先端部に、他の棒状部材
   を、一方の端部が隣接するように配置し、 前記それぞれの棒状部材の中心を長手方向に沿って針金
   状部材を貫通させて、隣接する前記棒状部材間で前記針
   金上部材が屈曲可能である、 ことを特徴とする請求項５に記載の人形。
7. 【請求項７】 前記針金状部材は、隣接する前記棒状部
   材間において円滑な屈曲を可能とすべくループを形成し
   ている、 ことを特徴とする請求項５又は６に記載の人形。
8. 【請求項８】 前記棒状部材が植物の小枝である、 ことを特徴とする請求項５、６、又は７に記載の人形。
9. 【請求項９】 前記頭部が、前記胴部の上部に、圧縮バ
   ネを介して取り付けられている、 ことを特徴とする請求項１、２、３、４、５、６、７、
   又は８に記載の人形。
10. 【請求項１０】 前記四肢のうちの少なくとも１つが台
    座に固定されている、 ことを特徴とする請求項５、
    ６、７、８又は９に記載の人形。