JP3104832B2 - レジスト塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

レジスト塗布装置及び塗布方法

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JP3104832B2 JP06034736A JP3473694A JP3104832B2 JP 3104832 B2 JP3104832 B2 JP 3104832B2 JP 06034736 A JP06034736 A JP 06034736A JP 3473694 A JP3473694 A JP 3473694A JP 3104832 B2 JP3104832 B2 JP 3104832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジスト膜(層)を半
導体ウェハの上面又は下面のみ、更には両面同時に形成
させる装置及びに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にウェハの両面にレジスト液、例え
ばフォトレジスト液を塗布する装置は、ウェハの片面ず
つ塗布し、両面に塗布するように構成されている。すな
わち、両面に塗布する際には、先ずその片面(表面又は
裏面)にレジスト液を塗布し、乾燥させた後、表裏を反
転させて再度塗布して乾燥させる方法が一般的である。
しかし、このような塗布方法では、片面の塗布の後、他
の面の塗布を行う際、レジスト粒が既にレジストを塗布
した面に廻り込んで付着し、異物となる可能性があり、
歩留り低下の原因となる。
【0003】これを解決するために、両面同時にレジス
トを塗布する装置として特公昭62−58653号公報
に開示されたような装置がある。この装置は、ウェハの
側面を点接触で把持して水平面内で回転させる機構を有
し、そのウェハの上下両面それぞれの中央にレジスト液
を供給するノズルを備え、そのノズルからレジスト液を
噴出させて塗布するようになっている。
【0004】また、特開平2−219213号公報に
は、膜厚均一性の良好な塗布膜を得ることができるよう
に、チャックが保持する基板の上方に近接し、かつ該基
板に平行に該基板よりも大径の回転板を配置し、回転板
と基板とをともに回転させてレジストを塗布するように
なっている。すなわち、回転板とウェハを同一回転数で
回転させることにより、レジスト中の溶剤の揮発速度を
ウェハの中心部と外周部とで等しくし、揮発速度の差に
よるバラツキを抑え、均一なレジスト膜厚を得るように
意図されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の装置
では、ウェハの両面に同時にレジスト液を供給すること
ができ、両面に均一なレジスト膜を形成できるようにな
っている。そして、レジスト膜厚を均一とするために、
ウェハ面に接する空気の流れを調整する方法を採用して
いる。しかし、この方法では調整に時間がかかること、
排気速度が変動すると膜圧が均一にならないといった問
題がある。
【0006】さらに、この装置では、ウェハ下面にレジ
ストを供給する手段として、ウェハ下面の中央にウェハ
面に対向させてノズルを設けており、このノズルからレ
ジスト液を吐出し、同時にウェハを水平面内で回転さ
せ、その回転による遠心力により中央から外周部へレジ
ストを広げている。しかし、この方法ではウェハに一旦
付着したレジスト液がウェハの外周部まで広がる前に重
力によって落下してしまうことがあり、特にウェハ径が
大きい場合には、その確率が大きくなる。このようにレ
ジスト液がウェハの下面から落下しないで塗布できる大
きさは、本発明者の評価によればウェハ径φ3インチが
限界である。
【0007】また、後者の装置では、揮発速度の影響を
まったく無視できる場合、レジストの膜厚を決定する要
因は、回転時の遠心力とレジスト液の粘度、言い換えれ
ばレジスト液の流動性によるレジストの広がりである。
一般には中心部は遠心力が小さいので広がりが悪く厚く
なり、外周部では遠心力が大きいので薄くなることにな
る。このような傾向はウェハもしくは基板の径が大きく
なればなるほど顕著になる。
【0008】すなわち、風の速度を減少させ、溶剤の揮
発速度の差をなくせば均一な膜厚を得ることができるも
のではなく、レジスト液の粘度などの条件も大きく影響
する。
【0009】本発明はこのような背景に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、特に調整を念入りに行う必
要なく安定して均一な膜厚が得られるレジスト塗布装置
を提供することにある。また、他の目的は、均一な膜厚
が両面同時に得られるレジスト塗布装置を提供すること
にある。さらに第3の目的は、確実に半導体ウェハ下面
にレジストを塗布できる装置及び方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、半導体ウェ
ハ上面のレジスト膜厚を均一とするため、気流の影響が
ウェハ面に及ばない構造とした。すなわち、ウェハを把
持する複数の爪が回転時に作り出す空気の流れ(遮断
流)がレジストの振り切りを阻害しないよう爪の回転軌
道の直径をウェハ直径よりも大きくしたこと、更にウェ
ハ上面にレジストを供給するためのパイプが通るための
孔からの流入空気が直接ウェハに当たらないよう整流板
を設けたことを特徴としている。
【0011】また、ウェハ下面レジスト塗布を確実に行
うことができるように、ウェハ中央部に供給したレジス
トを遠心力によって全面に広げる方式に代わり、予めウ
ェハ全面にレジストをむらなく塗布するようにした。こ
の方式を実現する手段として、ウェハの下面にレジスト
を供給する手段を、ウェハ下面に対向し、ウェハの中心
及び半径方向の異なる位置に設けられた複数のノズルと
した。このノズルからレジストを一定時間吐出し、その
間ウェハをその中心を回転中心として水平面内で低速回
転(約70rpm)させ、ウェハ全面にレジストをむら
なく塗布することにより、大径ウェハでも安定して塗布
できるようにした。
【0012】具体的には、前記第1の目的を達成するた
めに、半導体ウェハの外周部をウェハの上面側から延び
る複数の爪によって中心に向かって押さえ付けて水平な
状態で把持する手段と、半導体ウェハをその中心を回転
中心として水平面内で回転させる手段と、半導体ウェハ
の上面にレジスト液を供給する手段とを備え、半導体ウ
ェハの表面にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成す
るレジスト塗布装置において、前記複数の爪の半導体ウ
ェハの回転平面を横切る部分が、当該半導体ウェハの上
面側に設けられ、前記横切る部分の回転半径を、少なく
ともこれら複数の爪によって回転時に生じる気流によっ
てレジスト液の振り切りを阻害しない距離だけ前記半導
体ウェハの回転半径より大きく設定した。
【0013】この場合、前記半導体ウェハの上面に対向
して所定の間隔をおいて固定され、前記半導体ウェハの
直径に略等しい直径の円板をさらに設けるとよい。
【0014】また、第2の目的を達成するために、前記
半導体ウェハの下面に対向させてレジスト液を吹き付け
るノズルをさらに設け、半導体ウェハの上面及び下面に
同時にレジスト液を供給できるようにした。このノズル
は、略円形に形成され、半導体ウェハの中心及び半径方
向の異なる位置に複数個設けるとよい。また、前記ノズ
ルを、半導体ウェハの半径に略等しい長さの開口部を有
するように構成し、当該開口部を半導体ウェハの半径方
向に沿って設けてもよい。さらに、前記ノズルを、半導
体ウェハの中心部から外周部にかけて横切って移動させ
る手段を設け、回転する半導体ウェハの全面に確実にレ
ジスト液を供給できるようにしてもよい。なお、移動す
るノズルは、少なくとも1つあればよく、必ずしもすべ
てのノズルを移動可能にする必要はない。
【0015】さらに、第3の目的を達成するため、半導
体ウェハの下面にレジスト膜を形成する場合には、回転
させる手段によってあらかじめ設定された速度でウェハ
を回転させながら半導体ウェハの下面にレジスト液を供
給する手段によってレジスト液を供給してウェハ下面の
全面にレジスト液を塗布し、その後、前記あらかじめ設
定された速度よりも速い速度でウェハを回転させてレジ
スト液を振り切り、所望の厚さの均一なレジスト膜を形
成するように構成することもできる。
【0016】
【作用】前記のように構成すると、半導体ウェハを押さ
え、支持する複数の爪に付属する機構の回転時に生じる
気流がレジストの振り切りを阻害することがないので、
気流の乱れによって半導体上面のレジストの厚さが不均
一になることはない。また、前記半導体ウェハの上面に
対向して所定の間隔をおいて固定され、前記半導体ウェ
ハの直径に略等しい直径の円板、すなわち整流板を設け
ることによってウェハと整流板の間に生じる高速気流が
前記爪に付属する機構によって影響を受けることがない
ので、レジスト液が平均して振り切られ、均一な厚さの
レジスト膜が得られる。
【0017】このレジスト液の振り切りは、レジスト塗
布の場合の速度より速い速度に設定されているので、ウ
ェハの径の大小にかかわらず、レジストの塗布と塗布厚
の均一化を回転数の変更によって適宜に実行できる。
【0018】さらに、半導体ウェハの下面に塗布する場
合には、半導体ウェハの下面に設けたレジスト液を供給
する手段としてのノズルから当該液を噴出させ、回転す
る半導体ウェハの下面に付着させる。そして、半導体ウ
ェハの回転速度を付着させるときよりも速くし、遠心力
を利用して余分なレジスト液を振り切る。これによって
付着したレジスト膜の厚さが均一になる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照し、本発明の実施例につい
て説明する。図1は、実施例に係る両面塗布用のレジス
ト塗布装置を示す概略構成図である。同図においてレジ
スト塗布機構は、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」
と称する。)を支持する機構、支持したウェハを回転さ
せる機構、ウェハの上面にレジスト液を供給する機構、
ウェハの下面にレジスト液を供給する機構とから基本的
に構成されている。
【0020】ウェハ1を支持する機構としてのチャック
機構3は、円周上3等分に分割した位置に設けた3本の
爪2(2本のみ図示す)を備え、シャフト6の下端に固
着されている。シャフト6は、プーリ7及びタイミング
ベルト8を介して可変速モータ(図示せず)により回転
駆動される。ウェハ1(本実施例ではφ5インチ=φ1
25mm)は3本の爪2によって水平に把持される。爪
2は支点20によってチャック機構3と結合されてお
り、引張ばね5の力によりウェハ1を握り把持する。爪
2の把持解除は、爪2のウェハ1をつかむ側と反対側の
端部をシリンダ21が押すことにより、引張ばね5の弾
性力に抗して爪2を支点20を中心に回動させ、ウェハ
1の把持を解く。円板4は、チャック機構3に固着され
ており、爪2がウェハ1を握り込みすぎて割らないよう
ストッパの役目を果たしている。
【0021】ウェハ1の上面1aには、レジスト液(本
実施例では粘度60cpsを使用)を供給するためのノ
ズル9と、ウェハ1の上面1aにシンナーを供給するた
めのノズル10とが対向して設けられ、両者は、パイプ
11の中に位置し、パイプ11はシャフト6の中心孔の
中にその内壁に触れることなく貫通して設置されてい
る。また、パイプ11の先端には整流板12が固定され
ている。
【0022】一方、ウェハ1の下面1bにレジスト液を
供給するために5本のノズル13がウェハ1の下面1b
に対向して設置されている。これらのノズル13はアー
ムを兼ねた配管14上に設けられている。この配管14
は回転エアーシリンダ18によって旋回するようになっ
ている。
【0023】この爪2に支持されたウェハ1の上方及び
下方には上カップ16及び下カップ17が設けられ、回
転中のウェハ1から振り切られて飛散するレジスト液及
びシンナーを受ける。下カップ17は下カップ17の下
方に設けられたエアーシリンダ19によって上下方向に
移動するように構成され、下カップ17の側壁にはウェ
ハ1の下面1bへシンナーを供給するためのノズル15
が設けられている。
【0024】引き続き、このように構成されたレジスト
塗布装置によってレジスト液をウェハ1の両面に同時に
塗布する手順について説明する。まず、エアーシリンダ
19を作動させて下カップ17を上昇させ、上カップ1
6と端面を合わせ、両者を結合させる。これによってレ
ジスト液またはシンナーが周囲に飛散しない状態とな
る。このとき、下側レジストノズル13を備えた配管1
4は、エアーシリンダ18によって下カップ17と干渉
しない位置まで待避させられている。このようにして両
カップ16,17が結合された後、ウェハ1を把持した
チャック機構3を1500rpm 程度で回転させ、ノ
ズル10及びノズル15からシンナーを吐出し、ウェハ
1の上面1a及び下面1bを洗浄する。シンナーの吐出
方法は、シンナーを収納した容器内へ窒素ガスを圧送し
吐出させる公知技術なので、図示省略し、ここでは特に
説明しない。シンナーの吐出を止めた後、今度はチャッ
ク機構3を3000rpm 程度で回転させて、シンナ
ーを振り切って乾燥させる。
【0025】乾燥が終了すると、エアーシリンダ19に
よって下カップ17を下降させ、回転エアーシリンダ1
8によって配管14を旋回させ、ノズル13をウェハ1
の下面1bに対向する所定位置に移動させる。そして、
チャック機構3を70rpm程度で回転させながら、ノ
ズル9からウェハ1の上面1aに、また、ノズル13か
らウェハ1の下面1bに向けてそれぞれレジスト液を吐
出する。レジスト液はレジストポンプより吐出するが、
このレジストポンプは当業者にとっては公知技術なの
で、図示省略し、説明も省く。このとき下側のノズル1
3のレジスト吐出時間は少なくともウェハ1が1回転す
る時間(70rpmの場合約0.9秒)必要である。こ
れによりウェハ1の下面1bの全面にレジスト液をむら
なく塗布することができる。
【0026】このようにしてウェハ1の下面1bの全面
にレジスト液を塗布すると、チャック機構3を400r
pm程度で3〜5秒間回転させる。これによりウェハ1
の上面1aの中央部に供給したレジスト液が上面1aの
全面に広げられる。次いで回転数を3000〜5000
rpm程度にすると、両面とも余分のレジスト液が遠心
力で振り切られて飛散し、回転速度に応じた厚さの均一
なレジスト膜となる。
【0027】ところで、チャック機構3が高速回転する
と、爪2の垂直部分の軌道に沿って空気の壁(遮断流)
が発生する。爪2の軌道がウェハ1の外周にほぼ等しい
場合には、ウェハ外周部に壁(空気の遮断流)があるこ
とになるので、余分のレジスト液が振り切られず外周部
に留まってしまい、その結果、ウェハ1の上面1aの外
周部の膜厚が厚くなる。また、シャフト6の中心孔から
流入した空気がウェハ1の上面1aに当たると、その部
分はレジスト液中の溶剤の揮発が早くなるのでレジスト
液が早く硬化し、膜厚が厚くなる。この結果の一例を図
3に示す。図3は図2に示す5インチウェハ直径部を1
3点測定した上面膜厚測定結果である。そこで、この実
施例では、前述のように整流板12を設けるとともに、
爪2の軌道、すなわち、ウェハ1の回転平面に垂直な部
分(以下、「垂直部分」と称する。)2aの径を拡げ
た。これにより、シャフト6の中心孔からの流入空気が
直接ウェハ1上面1aに当たらないようなり、結果とし
てウェハ1の上面1aの中央部の膜厚が厚くなることが
ないようになった。さらに、整流板12はウェハ1と共
に回転せず、即ちウェハ1に対向した部材が固定である
ので、ウェハ1上面1aと整流板12との間で高速気流
が発生し、爪2の垂直部分2aによる遮断流の影響を受
けることなく均一なレジスト膜が形成される。この測定
結果を図4に示す。
【0028】なお、高速気流の発生はウェハ1と整流板
12が対向している部分に限られるので、整流板12は
ウェハ1と略等しい直径である必要がある。図5及び図
6は、整流板12の直径がウェハ径より小さい場合の上
面膜厚測定結果である。図5は、整流板12の直径が4
0mmの場合、図6は整流板12の直径が80mmの場
合であるが、整流板12の直径が大きい方が爪2の垂直
部分2aによる遮断流の影響を受けている部分が少ない
と考えられる。実験の結果、ウェハ1の直径が125m
mの本実施例の場合、ウェハ1と整流板12の間隔は1
0〜20mmが最適であった。
【0029】また、爪2の垂直部分2aがウェハ1の外
周より外側に離れた位置となるようにし、ウェハ1と同
一水平面で水平方向からウェハ1を把持する構造とし
た。図7はこの構造と、遮断流及びレジスト液の振り切
り状態を表した模式図である。この構造ではレジスト液
40が遮断流30に遮られることなくウェハ1の上面1
aから飛散するので、外周部の膜厚が厚くなることはな
い。この結果の一例が前述の図4である。この例では、
爪2の垂直部分2aの内側の軌道直径は170mm、整
流板12の直径は155mmである。この測定図から膜
厚の不均一は0.1μm以下に抑えられていることがわ
かり、図5及び図6の測定結果と比較すると、きわめて
良好な均一性を得ていることが理解できる。
【0030】図8は、実施例に係る下側ノズルの平面図
であり、図9は、その側面図である。5本のノズル13
はウェハ1中心部で外周部側よりも間隔が密になるよう
に配置されている(図9における数字の単位はmmであ
る。)。これは中心部は周速度が小さいので遠心力によ
るレジスト液の広がりが悪いため、多くのレジスト液を
吐出する必要があるためである。この場合、ひとつの配
管14からノズル13が順次分岐しているため、ウェハ
1の中心に近いノズルほど吐出圧力が下がって吐出力が
弱くなるが、構成が簡単である利点がある。このときの
レジストの膜厚の測定結果を図17に示す。この場合に
は、前述のように半導体ウェハ1の上面1aにレジスト
液を供給するのと同時に、下面1bにもレジスト液を供
給して付着させた後、上面1a及び下面1b同時に余分
なレジスト液を振り切るようにしたもので、この場合に
も、不均一さはほぼ0.1μm以内に収まっている。
【0031】また、図8及び図9に示した実施例では、
レジスト液の吐出力が中央部で低下し、不均一になって
いるが、この吐出力が低下しないように構成したのが図
10に示す実施例である。この実施例では、複数のノズ
ル13のおのおのにそれぞれ独立した配管が接続されて
いるので、吐出力を独自に制御することが可能になり、
当然吐出力を均一にすることができる。
【0032】図11に示した実施例は、ノズル13を直
線上に並べない場合の実施例である。図10に示した実
施例のように同一方向から配管すると、上下方向の寸法
が大きくなり、小型化には不利になる。そこで、配管を
外周部の任意の位置からもってくることができるように
したもので、他の配管、設備、あるいは機構などに応じ
て位置を設定することが可能となり、設計の自由度が広
がる。
【0033】図12は、ノズルの数を増やした場合の実
施例である。このようなノズル配置では、レジスト液の
吐出中にウェハ1が1/4回転することで、ウェハ1の
全面にレジスト液を供給可能である。
【0034】図13は、ひとつのノズルでレジスト液の
供給を行うことができるようにした実施例である。この
例のような長円形または長方形のノズル13を用いれ
ば、効率良く全面にレジスト液を供給できる。なお、対
象ウェハ1が大きくノズル13の面積が大きくなる場合
には、レジスト液を1本の配管では供給しきれなくなる
ので、図14に示すように配管14を複数としてもよ
い。
【0035】図15は、移動するノズルを用いてレジス
ト液を供給するようにした実施例である。この場合、ノ
ズル13は直線移動する機能を有し、レジスト液を吐出
しながら半径方向に移動する。ウェハ1の回転数、レジ
スト液の吐出時間、ノズル13の移動速度を調節するこ
とにより、ウェハ1面に渦巻状にレジスト液を供給する
ことができる。なお、この移動機構としては、ラックと
ピニオンを使用した機構、送りねじを使用した機構、プ
ーリとベルトもしくはタイミングベルトを使用した機構
など公知の送り機構が使用できる。
【0036】同様に、ノズル13の移動機構として図1
6に示すように旋回機構を採用することもできる。この
ようにして図15及び図16に示した実施例では、半導
体ウェハ1の中心部から外周部を横切るようにノズルが
移動してレジスト液をウェハ1の下面1bに供給できる
ようになっている。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば半
導体ウェハが大きくなっても、その上面又は下面のみ、
更には両面に、均一なレジスト膜を形成することができ
る。この結果、片面ずつ計2回塗布する方式のような異
物付着の問題が生じることもなくなる。さらに具体的に
は、以下のような効果がある。
【0038】すなわち、複数の爪の半導体ウェハの回転
平面を横切る部分が、当該半導体ウェハの上面側に設け
られ、前記横切る部分の回転半径を、少なくともこれら
複数の爪によって回転時に生じる気流によってレジスト
液の振り切りを阻害しない距離だけ前記半導体ウェハの
回転半径より大きく設定した請求項1記載の発明によれ
ば、半導体ウェハの回転によって生じる気流を複数の爪
の半導体ウェハの回転平面を横切る部分が半導体ウェハ
の上面で遮断することがないので、特に念入りな調整な
どの必要なく半導体ウェハの上面に均一な厚さでレジス
ト膜を形成できる。
【0039】半導体ウェハの上面に対向して所定の間隔
をおいて固定された前記半導体ウェハの直径に略等しい
直径の円板をさらに備えた請求項2記載の発明によれ
ば、前記円板と半導体ウェハとの間に生じる高速な気流
によってレジスト膜の均一化をさらに促進することがで
きる。
【0040】半導体ウェハの下面に対向させてレジスト
液を吹き付けるノズルをさらに備えた請求項3記載の発
明によれば、半導体ウェハの下面にも独立して、あるい
は上面と同時に上面のレジスト膜形成工程と同様の工程
で均一なレジスト膜を形成することができる。
【0041】ノズルが略円形に形成され、半導体ウェハ
の中心及び半径方向の異なる位置に複数個設けられた請
求項4記載の発明、ノズルが、半導体ウェハの半径に略
等しい長さの開口部を有し、当該開口部を半導体ウェハ
の半径方向に沿って設けた請求項5記載の発明、ノズル
を半導体ウェハの中心方向から外周方向に横切って移動
させる手段を備えた請求項6記載の発明によれば、それ
ぞれ半導体ウェハの下面に平均してレジスト液を供給す
ることが可能になり、確実にレジスト液を付着させるこ
とができるとともに、レジスト膜の均一化がより容易に
行える。
【0042】
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る両面レジスト塗布装置
の概略構成を示す断面図である。
【図2】半導体ウェハのレジスト膜厚測定個所を示す図
である。
【図3】半導体ウェハのレジスト膜形成時に整流板を使
用しないときのレジスト膜厚の測定図である。
【図4】半導体ウェハのレジスト膜形成時に整流板を使
用したときのレジスト膜厚の測定図である。
【図5】整流板の径が半導体ウェハの径よりも小さいと
きのレジスト膜厚の測定図である。
【図6】整流板の径が図5の場合よりも大きいが半導体
ウェハの径よりも小さいときのレジスト膜厚の測定図で
ある。
【図7】半導体ウェハを回転させたときに生じる高速気
流と遮断流との関係を示す説明図である。
【図8】半導体ウェハの下面に設けたノズルの実施例で
あって、1本の配管に対して複数のノズルを設けた例を
示す平面図である。
【図9】図8の側面図である。
【図10】半導体ウェハの下面に設けたノズルの他の実
施例であって、複数の配管のそれぞれにノズルを設けた
例を示す側面図である。
【図11】半導体ウェハの下面に設けたノズルのさらに
他の実施例であって、複数の配管のそれぞれにノズルを
設けた他の例を示す側面図である。
【図12】半導体ウェハの下面に設けたノズルのさらに
他の実施例であって、ノズルの数を増やした例を示す平
面図である。
【図13】半導体ウェハの下面に設けたノズルのさらに
他の実施例であって、一つのノズルでレジスト液の供給
を行うようにした例を示す平面図である。
【図14】図3の実施例に係るノズルに対し複数の配管
を接続した実施例を示す斜視図である。
【図15】半導体ウェハの下面に設けたノズルのさらに
他の実施例であって、ノズルを半径方向に移動させるこ
とができるようにした例を示す平面図である。
【図16】半導体ウェハの下面に設けたノズルのさらに
他の実施例であって、ノズルを半導体ウェハの中心部か
ら外周部にかけて横切って移動させることができるよう
にした例を示す平面図である。
【図17】半導体ウェハの下面に形成したレジスト膜厚
の測定図である。
【符号の説明】
1 ウェハ 1a ウェハの上面 1b ウェハの下面 2 爪 2a 垂直部分 3 チャック機構 4 円板 9,10,13,15 ノズル 12 整流板 14 配管 18,19 エアーシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 564D (72)発明者 狩野 清隆 茨城県日立市会瀬町二丁目9番1号 日 立設備エンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 安 正行 茨城県日立市会瀬町二丁目9番1号 日 立設備エンジニアリング 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−320022(JP,A) 特開 昭58−100425(JP,A) 特開 昭59−112872(JP,A) 特開 平3−23623(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハの外周部をウェハの上面側
    から延びる複数の爪によって中心に向かって押さえ付け
    水平な状態で把持する手段と、半導体ウェハをその中
    心を回転中心として水平面内で回転させる手段と、半導
    体ウェハの上面にレジスト液を供給する手段とを備え、
    半導体ウェハの表面にレジスト液を塗布してレジスト膜
    を形成するレジスト塗布装置において、 前記複数の爪の半導体ウェハの回転平面を横切る部分
    が、当該半導体ウェハの上面側に設けられ、 前記 横切る部分の回転半径が、少なくともこれら複数の
    爪によって回転時に生じる気流によってレジスト液の振
    り切りを阻害しない距離だけ前記半導体ウェハの回転半
    径より大きく設定されていることを特徴するレジスト塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体ウェハの上面に対向して所定
    の間隔をおいて固定され、前記半導体ウェハの直径に略
    等しい直径の円板をさらに備えていることを特徴とする
    請求項1記載のレジスト塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体ウェハの下面に対向させてレ
    ジスト液を吹き付けるノズルをさらに備えていることを
    特徴とする請求項1または2記載のレジスト塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルは略円形に形成され、半導体
    ウェハの中心及び半径方向の異なる位置に複数個設けら
    れていることを特徴とする請求項3記載のレジスト塗布
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルは、半導体ウェハの半径に略
    等しい長さの開口部を有し、当該開口部が半導体ウェハ
    の半径方向に沿って設けられていることを特徴とする請
    求項3記載のレジスト塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルを、半導体ウェハの中心方向
    から外周方向に横切って移動させる手段をさらに備えて
    いることを特徴とする請求項3または4記載のレジスト
    塗布装置。
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