JP3104244B2 - 粒子分散型複合材料とその製造方法 - Google Patents

粒子分散型複合材料とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は過共晶Al−Si系合金をマトリックスとして、
高硬度のセラミックス粒子を部分的に複合化した粒子分
散型複合材料とその製造方法に関する。
b.従来の技術 複合材料に関し、次のような従来技術が知られてい
る。
たとえば、SiCやCなどの繊維やウィスカーでプリフ
ォームを製作し、これを金型内にセットしたあと、Al合
金などの溶湯を注いで、プリフォームに加圧含浸させる
ことで複合材料(FRM)とする方法である。
また、SiCやCなどの粒子を、完全溶融または部分溶
融の溶湯に添加し、これに機械的撹拌を与えて複合材料
(MMC)とするコンポキャスト法がある。
さらにSiCやCなどの粒子とAl合金等の粉末とを混合
し、静水圧々縮や熱間押出し、または焼結等によって複
合材料を製造する方法(粉末冶金法)が広くおこなわれ
ている。
また、SiCやCなどの粒子とFl合金等の粉末を混合
し、これに熱間で機械的撹拌を与えて、合金粉末中にSi
CやCなどの粒子を練込み、粒子分散複合材料とする方
法(メカニカルアロイング法)がある。
c.発明が解決しようとする課題 SiCやCなどの繊維やウィスカーは高価であり、ま
た、これらを用いておこなうプリフォームの製作には手
間がかかり、製品コストが高くなるという欠点がある。
また、前記コンポキャスト法においては、溶湯に添加
する粒子に濡れ性の良いものを用いても、むらなく均一
に分散させるためには、溶湯に対する添加割合は20wt%
が上限であり、これ以上の添加は困難である。
さらに粉末冶金に用いる合金粉末は製造が難しく、そ
のため高価であり、また複合材料として完成するまでの
工程が多くかかるという欠点がある。そして押出しの方
法で製造するため、単純形状に限られてしまうという問
題がある。
また、メカニカルアロイング法に用いる合金粉末は、
前述のように高価であり、混合割合も50wt%程度が限度
であり、製品製造には押出し工程が必要で、前記粉末冶
金と同様な問題点がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、前記問
題点を解消してなる粒子分散型複合材料とその製造方法
を提供することを目的とする。
d.課題を解決するための手段 前記目的に添い、本発明は過共晶Al−Si系合金をマト
リックスとし、セラミックス粒子とAl合金とからなる複
合部分およびSi結晶とAl合金とからなる非複合部分を備
え、複合部分との境界付近の非複合部分にSi結晶を多く
存在せしめたことを特徴とする粒子分散型複合材料とす
ることによって、前記課題を解消した。
さらにまた、セラミックス粒子を加圧して成形体をつ
くり、これにマトリックス合金として半溶融状態の過共
晶Al−Si系合金を注湯して加圧し、溶湯中のSi結晶を成
形体付近に残しながらマトリックス合金を成形体内に浸
透させることによって、前記課題を解消した。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明
する。
本発明においては、複合用の添加材料として、SiC,Al
203,Si3N4,TiC,WC,ZrO2等の硬度の高い(Hv1000以上)
セラミックス粒子を用いる。このセラミックスの粒子径
(平均粒子径)は0.01〜30μmの範囲のものを用いる。
粒子径が0.01μm未満のものは製造が難しく高価であ
り、かつ均一な複合化が困難である。また、粒子径が30
μmを越えると製造する複合材料の強度の改善が期待で
きない。
用いるマトリックス合金には、過共晶Al−Si系合金
(15≦Siwt%)、たとえばJIS:AC9AやASTMA390などを用
いる。
まず、セラミックス粒子を水分を除去するためと、後
に添加する合金溶湯が浸入し易いように300〜1000℃の
温度で予熱する。この予熱温度が300℃未満の場合であ
ると接触した溶湯がすぐ凝固してしまうため、セラミッ
クス粒子内へ充分浸透しない。また、1000℃を越えて予
熱すると溶湯が凝固するまでに時間がかかり、そのため
セラミックス粒子中の一部成分(たとえば遊離Cなど)
と溶湯のAlとが反応して化合物(たとえばAl3C4など)
を作るため好ましくない。
次に、第1図(a)に示すように温度100〜400℃に加
熱した金型2内に、セラミックス粒子1を収容したあ
と、同図(b)に示すように上パンチ3と下パンチ5と
によって1〜10000kgf/cm2の圧力P1で加圧し、セラミッ
クス粒子の予成形体4を形成する。ここで圧力P1が1kgf
/cm2未満の場合は予成形体に強度がえられず、後の工程
で変形したり、壊れたりする。また、圧力P1が10000kgf
/cm2を越えると、粒子密度が高くなりすぎたり、後の工
程で添加する溶湯が浸透しにくくなり、また金型自体の
強度上の問題も発生する。
次に一部固相が存在する半溶融状態に加熱した過共晶
Al−Si系合金(たとえばAC9Aは517〜726℃、A390は502
〜681℃)の溶湯6を同図(c)に示すように金型2内
の予成形体4の上部に給湯する。
そして直ちに、同図(d)に示すように上パンチ7に
よって100〜10000kgf/cm2の圧力P2で加圧し、製品8を
うる。
このようにして製造した製品は、セラミックス粒子の
予成形体内に溶湯のAlが浸透し、その予成形体と接する
凝固した溶湯の境界部分には濾過されずに残った初晶が
多く存在する組織のものが得られる。
次に具体例について説明する。まず、セラミックス粒
子としてSiCを用い、これを予め800℃に予熱する。次に
300℃に加熱した前記金型2にこれを収容したあと、100
0kgf/cm2のP1圧力で加圧して予成形体を得る。
次に、マトリックス合金しとてAC9Aを用い、これを60
0℃に加熱してSi結晶が固相として存在する半溶融状態
とし、これを前記予成形体の上方に注ぎ、1000kgf/cm2
の圧力P2によって前記溶湯の上方から加圧した。得られ
た製品は、第2図に示すように、A部分(第1図参照)
には通常の組織のSi結晶が晶出したものが、複合部分C
には加圧によってSi量の低くなった液相だけがSi粒子の
成形体内に侵入してマトリックスとなり、また複合部分
Cに近接したB部分には濾過されずに残った分だけSi結
晶の多い組織のものがえられた。
すなわち、過共晶Al−Si系合金を用いるため全体的に
耐摩耗性、硬さ、耐熱性に優れたものがえられるが、セ
ラミックス粒子で複合化した部分には、更にその性質の
優れたものができる。すなわち、通常、複合部分は伸び
や靭性が劣っているが、初晶のSi結晶を残すようにして
濾過し(即ちSi%を低くした)伸びや靭性に優れたAl合
金を選択的に含浸させるので複合化した部分の性質が改
善されたものとなる。
e.発明の効果 以上のように本発明によれば全体的に耐摩耗性、硬
さ、耐熱性に優れ、特定部分が更に優れた性質を有する
部分複合材料がえられる。
また、本発明の複合材料は鋳造方法によって製造する
ため、コストの安い複合材料がえられる。
すなわち本発明によればセラミックス粒子による予成
形体をメッシュとして、溶湯をその手前で濾過し、Si結
晶を残すようにしたため、複合部分にさらに靭性を与え
ることができ、またその境界付近の非複合部も初晶Si結
晶を多く含むことによって複合部ほどではないが性質の
優れた材料がえられる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b),(c),(d)は本発明に係る
粒子分散型複合材料の製造要領を説明する図、第2図は
第1図(d)に示す製品の各部の組織状態を説明する図
である。 1……セラミックス粒子、 2……金型、 4……予成形体、 6……過共晶Al−Si系合金の溶湯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 1/10 C22C 21/00 - 21/18 B22D 19/00 - 19/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過共晶Al−Si系合金をマトリックスとし、
    セラミックス粒子とAl合金とからなる複合部分およびSi
    結晶とAl合金とからなる非複合部分を備え、複合部分と
    の境界付近の非複合部分にSi結晶を多く存在せしめたこ
    とを特徴とする粒子分散型複合材料。
  2. 【請求項2】セラミックス粒子を加圧して成形体をつく
    り、これにマトリックス合金として半溶融状態の過共晶
    Al−Si系合金を注湯して加圧し、溶湯中のSi結晶を成形
    体付近に残しながらマトリックス合金を成形体内に浸透
    させることを特徴とする粒子分散型複合材料の製造方
    法。
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