JP3103814B2 - 海底施設用ブロック体 - Google Patents

海底施設用ブロック体

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JP3103814B2
JP3103814B2 JP06108666A JP10866694A JP3103814B2 JP 3103814 B2 JP3103814 B2 JP 3103814B2 JP 06108666 A JP06108666 A JP 06108666A JP 10866694 A JP10866694 A JP 10866694A JP 3103814 B2 JP3103814 B2 JP 3103814B2
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秀郎 林
則彦 坂田
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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  • Artificial Fish Reefs (AREA)
  • Revetment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海底面に設置して波浪
や潮流により海岸の砂が持ち去られるのを防止するため
の漂砂制御や、集魚のための人工魚礁として好適な海底
施設用ブロック体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各地において以前は砂浜となって広がっ
ていた海岸線は、山河における砂防ダムの建設による砂
の供給減少、海や河川からの砂の採取、あるいは海藻類
の減少にともなってその砂浜の砂が近年徐々に減少する
傾向にあり、その対策が強く望まれている。この対策と
して特開平3−172408号公報に記載されているよ
うな漂砂制御法が提案されている。
【0003】この漂砂制御法は、海岸線近傍の海底に、
中央に海底を露出させ得る穴部が形成された漂砂制御部
材を敷設して海底付近の海水の流れを抑制して砂が沖に
流動するのを防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した漂砂制御法
は、それに使用されている漂砂制御部材の中央に穴が設
けられているため、海底における生態系に悪影響が少な
く、またその上に取り付けられた人工海藻による海流の
減速効果によって漂砂制御が得られるようになっている
が、長期間経過すると海流を減速するための柔軟な人工
海藻に貝や海藻が付着して起立状態が乱れ、海流の減速
作用の低下を招くことになる。
【0005】このことから本発明者は先に比較的自立性
のよい網状体を重量基盤の上に立設して漂砂制御を行う
技術を提案した。(特願平4−135936号および特
願平4−322454号) ところが上記特願平4−135936号および特願平4
−322454号に記載されているような網状構造物
は、波浪を減速して漂砂を制御し、砂浜海岸の砂の流出
防止効果を達成することができるばかりでなく、一部に
おいては海岸線の砂浜面積の増加に役立つことも確認さ
れ、また網状体の材料に海藻や貝類が付着棲息して集魚
効果を高めることも確認されたが、1枚の網状体を垣根
状にコンクリートブロックに垂直に立設しているため、
波浪のエネルギーを全面に受け、コンクリートと網状体
の固定部に波浪のエネルギーが集中し、この波浪のエネ
ルギーによって網状体がコンクリートから引きちぎられ
て破損するという現象が生じ、結果的に漂砂制御用や魚
礁用の海中施設用ブロック体としては不向きであること
が判明した。
【0006】本発明は、上記した経験を教訓として、過
酷な条件下で使用されるにも拘らず耐久性に富み、長期
間に亘り自立性を確保できるように起立網状体が立設さ
れ、漂砂制御用や人工魚礁用として好適な海底施設用ブ
ロック体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、自立性および
弾性を有する複数本の柱部を短冊状もしくはループ状に
立設固定することによって上記課題を解決したものであ
る。即ち、本発明の海底施設用ブロック体は、自立性お
よび弾性を有する複数本の柱部をループ状に湾曲して起
立させ、湾曲部を上にした状態でその下方の両端部を重
量基盤に固定し立設していることを特徴としているもの
である。
【0008】本発明においては、複数本の柱部が自立性
および弾性を有するものでなければならない。ここで自
立性および弾性を有するとは、柱部の一端を重量物に固
定した場合に、何等他の支えがなくても水中で自立する
ことができ、小さな波浪エネルギーによっては容易に折
れ曲がらず、たとえ折れ曲がったとしても直ちに復元し
て自立し得ることをいう。更に本発明においては、柱部
が可撓性をも併有することが望ましい。ここで、可撓性
とはいわゆる撓みやすさをいう。柱部に全く可撓性がな
いと、波浪エネルギーをまともに受けるため破損しやす
く、前述したような問題が生じるからである。また、柱
部をループ状にする場合にも撓み性は必要である。即
ち、本発明における柱部としては、小さな波浪エネルギ
ーによっては容易に屈曲しない程度の自立性を有し、大
きな波浪エネルギーを受けた場合には柔軟に屈曲し得る
だけの可撓性を示し、かつ屈曲後は直ちに復元して自立
し得る性質すなわち弾性を有するものが最も望ましいの
である。このような要求を満たすためには、柱部の曲げ
弾性率が500〜20000kgf/cm2 であること
が望ましい。500kgf/cm2 以下であると可撓性
はあるが、小さな波浪エネルギーによって容易に折れ曲
がるため、十分な漂砂制御機能を発揮することができ
ず、20000kgf/cm2 を超えると自立性はある
ものの、剛直すぎるために波浪エネルギーによって破損
しやすく、耐久性の面で好ましくない。
【0009】なお、重量基盤に短冊状に固定される柱部
の断面形状としては、好ましくは長方形、或いは楕円形
状等の幅のある形状とし、これを海底に敷設する際に
は、当該短冊状或いはループ状の柱部のその幅のある一
面を潮流に対して交差させ、柱部が潮流によって一種の
抵抗体として揺動し得るように位置させることが望まし
い。
【0010】具体的に好ましい柱部の構成として、補強
用糸条を弾性材料で被覆した複合体を挙げることができ
る。この複合体中において補強用糸条は複合体を補強
し、柱部として用いた場合には屈曲に対する耐久性を付
与する役割をする。従って、補強用糸条の強力が80k
gf以上であり、かつ補強用糸条自身が自立性を有する
ものであれば、その素材、形状は特に問われない。例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系や、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
系、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系の重合
体もしくは共重合体を適宜選択して溶融紡糸することに
より得られるマルチフィラメント、あるいはそれらから
なる紡績糸を集束し、これに強撚をかけて直径5〜30
mmのロープ状にしたものや、それらの重合体や共重合
体からなる直径1〜5mmのモノフィラメントを集束し
た合計デニールが10000〜1000000デニール
の集束糸条のものを用いることができる。また直径0.
5〜1.5mmの針金を撚り合わせて作った直径が2〜
10mmのワイヤーロープや、サイザル麻等で作った直
径が5〜30mmのロープ状のものを使用することもで
きる。その他、直径1.5〜5mmの鋼線、特にステン
レスからなる鋼線が好ましく使用される。
【0011】補強用糸条を被覆する弾性材料は、自身が
自立性を有し、かつ柱部に弾性と可撓性を付与するもの
でなければならず、また海水中に長期間曝されるもので
あるから耐食性を有するものでなければならない。具体
的には、その曲げ弾性率が200〜5000kgf/c
2 の範囲内にあるポリエステル系のエラストマー、ポ
リオレフィン系のエラストマー、ポリアミド系のエラス
トマー、天然ゴム等を好ましく使用することができる。
【0012】補強用糸条の被覆は、弾性材料を溶融させ
た状態で行うことが好ましい。よって弾性材料の融点が
補強用糸条を構成する素材の融点より少なくとも30℃
低くなるように、補強用糸条の素材と弾性材料を組み合
わせることが好ましい。
【0013】複合体の形状は特に限定されず、長方形
状、正方形状、円形状、菱形状、楕円状、亀甲状など補
強用糸条を芯材として周回被覆している形態であればよ
い。また、複数の補強用糸条を芯材として弾性材料で被
覆した多芯型のものであってもよい。この複合体は、前
述した通り、柱部として用いる場合は、自立性を有し、
波浪エネルギーを緩和することができるものでなければ
ならないから、適度な幅及び厚みを有することが必要で
ある。例えば、複合体の断面形状が長方形状や楕円形
状、菱形状のものである場合には、その幅が約20〜1
00mm、厚さが2〜40mmの範囲内にあることが望
ましい。また、断面形状が円形状、亀甲状である場合に
は、その直径が10〜100mmの範囲内にあることが
望ましい。
【0014】更に、潮流に対する抵抗力を高めるため、
柱部に抵抗体部を設けてもよい。抵抗体部は、肉薄の板
状物を柱部の側縁端に、柱部の長手方向に連続してある
いは間隔をおいて設けることができる。抵抗体部の大き
さ、厚さ、数等は海中における用途に応じて適宜選択す
ることができる。また、抵抗体部と横桟部がなす角度に
ついても特に限定を要するものではない。
【0015】また、本願の他の発明は、自立性及び弾性
を有する複数本の柱部を横桟部で結合したユニットが、
柱部を鉛直方向とした短冊状に重量基盤に固定されてい
ることを特徴とする。このように、複数本の柱部が横桟
部により束縛された構成をとることにより、各々の柱部
の自由な動きが制御され、その結果波に対する抵抗力が
高められ、有効に漂砂を制御することができるのであ
る。以下その具体的な構成を説明する。
【0016】柱部を結合する横桟部は、ユニットを重量
基盤に固定する際に加えられる外力および海中の波浪エ
ネルギーに耐え得るものでならなければならない。従っ
て、横桟部は柱部と同じ弾性材料からなることが望まし
く、その幅は3〜10mm、厚さは1〜5mm程度とす
ることが好ましい。一つのユニットは、2〜30本の柱
部からなり、柱部と柱部の間隔つまり横桟部の長さが2
0〜200mm、横桟部と横桟部の間隔が20〜300
mmであって、柱部と横桟部で囲まれて形成される開口
部もしくはユニットの端部に形成される開放部一つあた
りの面積が9〜500cm2 であることが望ましい。9
cm2 未満では、潮流による負荷が大きくなりすぎ、潮
流によって倒壊破損されやすい。また500cm2 を超
えると潮流の透過が良好すぎて所望の機能、例えば海岸
の砂の流出を防止する機能や集魚機能が発揮されない。
また、本発明の海底施設用ブロック体の使用目的によっ
て開口部もしくは開放部の面積を変えることが望まし
く、漂砂制御を主目的として使用する場合は25〜40
0cm2 、集魚を目的とする人工魚礁として使用する場
合は4〜100cm2 程度がよい。
【0017】このように、柱部と横桟部で構成されるユ
ニットはその形状が、「日」「田」「目」「用」「冊」
等の字の形に近似したものとなるが、どのような形状の
ユニットであってもユニット一つあたりの幅は10〜1
00cmの範囲内にあることが好ましい。幅が10cm
より小さいと、横桟部で柱部間を結合しても波に対する
抵抗力を高めるまでには至らず、ユニット一枚一枚が一
つの柱部のごとく自由に揺動するため、波浪エネルギー
を十分に緩和することができず、漂砂制御効果が小さく
なる。また、一つのユニットが小さいと、多くのユニッ
トを重量基盤に固定する必要が生じ、コスト高に繋が
る。ユニットの幅が100cmを超えると、ユニットの
開口部一つの面積よりも大きな面積を有する石等の重量
物がユニットに乗りかかってユニットが押し倒された場
合、倒伏スペースが大きくなりすぎ、その分だけ漂砂制
御効果が小さくなるといった不都合がある。
【0018】さらに横桟部に、例えばV字型の切れ目線
を形成することもできる。このような切れ目線を設ける
と、非常に大きな波浪エネルギーや、石や船舶等の重量
物の衝突による衝突エネルギー等の過大な負荷がユニッ
トにかかった場合に、その切れ目線より横桟部が破断し
て柱部の結合の一部もしくは全部が解かれ、負荷が各柱
部に分散するので、ユニット全体の破損・倒壊を防止す
ることができる。
【0019】このユニットを重量基盤に立設固定するこ
とにより本発明の海底施設用ブロック体となすことがで
きる。重量基盤としてはコンクリート製の構造物や鉄骨
で組んだ構造物を使用することができるが、海中での耐
久性、製作コスト等からみてコンクリート製の構造物、
殊に中央部に空間を備えた枠状のコンクリートブロック
が好適である。
【0020】重量基盤にユニットを立設する方法として
は、例えば重量基盤の上面に溝を配設し、ユニットの柱
部を鉛直方向としてユニットを短冊状に直立させ溝内に
位置させた後に、凝固材、例えばセメントを流し込んで
重量基盤に一体的に固定させる方法が挙げられる。ま
た、ユニットをループ状に湾曲させて立設させる場合に
は、1枚のユニットを中央部で曲げてループ状となし、
湾曲部を上にした状態で下方の両端部を上記溝内に位置
させた後、セメント等の凝固材で固定させるとよい。
【0021】短冊状に立設する場合は、前述したような
「用」「田」「月」「冊」の字状のユニットをそのまま
使用することができる。また、ユニットをループ状に湾
曲させて立設する場合、ループの形状はヘヤーピン状、
Ω状あるいは逆U字状など空洞部を形成している形状で
あればよい。いずれの場合も、ユニットの起立部は、ユ
ニットの立設固定を容易ならしめ、かつ漂砂制御機能等
を有効に発揮させるべく、その高さが20〜100cm
であることが好ましい。
【0022】複数のユニットを重量基盤へ立設する際の
ユニットの取り付け配置方向は、特定を要するものでは
ないが、漂砂制御を目的とする場合は、ユニットの面の
大部分が海岸線に指向するようにすることが望ましい。
また、複数のユニットを、田の字型、目の字型など規則
的に配列させて立設してもよい。また、重量基盤の平面
形状が方形の場合には、各基盤に間隔をおいてユニット
を短冊状あるいはループ状にして平行に立設し、海底へ
の敷設時にそれらを縦、横方向に組み合わせた配列とし
てもよい。
【0023】
【作用】本発明の海底施設用ブロック体において、柱部
は、海中で一種の抵抗体として作用し、短冊状もしくは
ループ状とした柱部の一面に波浪エネルギーを受けた場
合、ゆっくり揺動して潮流の速度を緩和しながら潮流を
通過させ、海岸から流出した漂砂が潮流とともに沖へ運
ばれていくのを防止する。
【0024】そして、特に柱部をループ状とし、湾曲部
を上にした状態で下方の両端部を重量基盤に固定したブ
ロック体を海中に沈めた場合、前述した漂砂制御作用を
奏するだけでなく、トンネル状の空洞部が小魚等の生息
に好適な陰影作用をなして小魚に安全な待避場所を提供
し、さらにユニットの柱部や横桟部、もしくは重量基盤
に貝や海藻が付着するので優れた集魚作用を奏する。
【0025】また、複数本の柱部を横桟部により結合し
たユニットとすれば、柱部もしくはループ状とした柱部
の起立状態を横桟部で結合したことにより維持せしめ、
各柱部の自由な揺動をある程度制御することによって、
波浪エネルギーに対する柱部の抵抗力を高めるととも
に、自身も抵抗体となって漂砂を制御する働きをする。
さらに、柱部と横桟部で形成される開口部および開放部
が潮流の円滑な透過を促す役割を果たす。
【0026】さらに、横桟部に切れ目線を形成すれば、
非常に大きな波浪エネルギーや、石や船舶等の重量物の
衝突による衝突エネルギー等の過大な負荷がユニットに
かかった場合に、その切れ目線より横桟部が破断して柱
部の結合の一部もしくは全部が解かれ、負荷が各柱部に
分散するので、ユニット全体の破損・倒壊を防止するこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
する。
【0028】[実施例1]図1は、ユニット(2)を短
冊状に重量基盤(3)に立設固定した海底施設用ブロッ
ク体(1)を図示したものである。また図2は図1の一
部拡大図である。この海底施設用ブロック体(1)は、
自立性を有する複数本の柱部(6)及びそれぞれの柱部
を結合する横桟部(7)からなるユニット(2)の下端
部(11)を、柱部(6)を鉛直方向として重量基盤
(3)に立設固定することによって構成されている。
【0029】この海底施設用ブロック体(1)における
ユニット(2)は、幅100mm、厚さ15mmの柱部
(6)と、幅5mm、厚さ5mmの横桟部(7)からな
り、柱部(6)と柱部(6)の間隔が150mm、上下
の横桟部(7)の間隔が250mmで、柱部(6)と横
桟部(7)で形成される開口部(10)一つあたりの面
積が375cm2 の格子状物を、幅600mm、柱部の
長さ765mmに切断して得られたものである。切断に
伴ってユニットの上端部には面積375cm2の開放部
(9)が形成されている。ユニットの柱部(6)は、図
5に示す断面形状を有する複合体(14)からなってお
り、この複合体(14)は、ナイロンマルチフィラメン
ト糸に強撚をかけて直径10mmのロープ状とした補強
用糸条(15)の周囲をポリプロピレン−エチレン−ブ
テンの三元共重合体エラストマー(16)で被覆した構
成となっている。また、本実施例では、図2に示すごと
く、横桟部(7)にも同じエラストマーを用い、中央部
にV字型の切れ目線(8)を設けた。
【0030】また、重量基盤(3)として、内側に約1
50cm×60cmの二つの開口部(5)が形成され、
さらにその開口部を囲む両側の長辺部の中央に溝(4)
が設けられたところの縦、横の寸法が210cm、厚さ
が30cm、「日」の字型のコンクリートブロックを用
いた。このコンクリートブロックの溝(4)内に上記ユ
ニット(2)の下方の端部(11)を60mm入れ、溝
(4)にセメントを流し込んで、重量基盤(3)に6個
のユニット(2)を短冊状に立設固定し、一つの海底施
設用ブロック体(1)となした。
【0031】[実施例2]図3はユニット(2)をルー
プ状に湾曲し、湾曲部(12)を上にした状態で重量基
盤(3)に立設固定した海底施設用ブロック体(1)を
図示したものである。図4は図3の一部拡大図である。
【0032】この海底施設用ブロック体(1)における
ユニット(2)は、幅80mm、厚さ10mmの柱部
(6)と、幅5mm、厚さ5mmの横桟部(7)からな
り、柱部(6)と柱部(6)の間隔が150mm、上下
の横桟部(7)の間隔が200mmで、柱部(6)と横
桟部(7)で形成される開口部(10)一つあたりの面
積が300cm2 の格子状物を、幅600mm、柱部の
長さ1300mmに切断して得られたものである。柱部
(6)は図9に示す断面を有する複合体(14)からな
っており、この複合体(14)は20000デニール、
直径1.4mmのポリエステルモノフィラメント単糸を
7本を合わせて強撚をかけた撚糸からなる補強用糸状
(15)を約10mm間隔で5列配列し、その周囲をエ
ラスチック性の低密度ポリエチレン(16)で被覆した
多芯構造となっている。また、同じ低密度ポリエチレン
を用いて横桟部(7)となした。
【0033】重量基盤(3)として、内側に約160c
m×65cmの二つの開口部(5)が形成され、さらに
その開口部を囲む両側の長辺部の中央に溝(4)が設け
られたところの縦、横の寸法が220cm、厚さが30
cm、「日」の字型のコンクリートブロック(3)を用
いた。このコンクリートブロック(3)の溝(4)内
に、上記ユニット(2)をΩ状に湾曲させて湾曲部(1
2)を上にした状態で下方の両端部(13)を60mm
入れて位置させ、溝(4)にセメントを流し込んで重量
基盤(3)に6個のループ状のユニット(2)を立設固
定し、一つの海底施設用ブロックとなした。なお、当該
実施例2では、横桟部(7)に切れ目線を設けない場合
について記載したが、実施例1と同様に、この実施例2
にかかる横桟部(7)にも、例えばV字形の切れ目線を
形成することが好ましい。
【0034】上記実施例1および2のブロック体の海底
への設置態様は設置場所の潮流の方向や速度などを考慮
して任意に定められるものであるが、漂砂制御を主目的
とする場合には、図13のごとくユニットの面が海岸線
と平行になるようにブロック体を並列するとよく、人工
魚礁とすることを主目的とする場合には、図14のごと
くユニットの面が相互に交差するように配列するとよ
い。
【0035】上記実施例は本発明の望ましい態様の一例
を示したものに過ぎず、これ以外にも種々の態様をとる
ことができる。例えば、ユニットの柱部としては、先に
も述べた通り、図5〜図10に示すような長方形状、正
方形状、円形状、菱形状、若しくは多心型のものを適用
することができる。また、図11に示すような柱部に抵
抗体部(17)を設けたものを用いることもできる。
【0036】ユニットをループ状に湾曲させて用いる場
合、その湾曲の形状は、上記実施例2のようなΩ状のみ
ならず、図12のような逆U字状であってもよい。
【0037】更に、重量基盤の形や、重量基盤へのユニ
ットの配置方向等についても種々の態様を選択すること
ができる。例えば、三角形や四角形の重量基盤を用いて
もよい。また、ユニットを重量基盤に配置させるにあた
っては、ユニットを一方向に並列させるだけでなく、図
15や図16のように「田」の字や「目」の字を形成さ
せてもよく、ブロック体の目的とする用途に合わせて、
任意の方向、角度に立設することができる。
【0038】
【0039】
【発明の効果】 このように本発明の海底施設用ブロック
体として、 柱部を横桟部によって結合したユニットとし
た場合には、これを漂砂制御材として海岸の汀線付近か
ら沖合にかけて平行に多数敷設すると、ユニットは潮流
によりゆっくりと揺動して波浪エネルギーを緩和し、そ
の沈設ラインから汀線までの区間において海岸からの漂
砂が潮流とともに沖へ運ばれていくのを防止して砂浜を
保護し、砂浜海岸の景観を維持せしめるという効果を奏
する。
【0040】そして、柱部が補強用糸条を弾性材料で被
覆した複合体からなる場合にあっては、波浪エネルギー
に対する耐久性が向上されるので、長期間に亘って上記
効果を持続させることができる。
【0041】更に、横桟部にV字型の切れ目線を形成さ
せると、重量物の衝突による衝突エネルギー等の過大な
負荷がユニットにかかった場合に、その切れ目線より横
桟部が破断して柱部の結合の一部もしくは全部が解か
れ、負荷が各柱部に分散するので、ユニット全体の破損
・倒壊を防止することができ、長期間の使用が可能とな
る。
【0042】また、ユニットをループ状とし、湾曲部を
上にした状態で下方の両端部を重量基盤に固定したブロ
ック体を海中に沈めた場合、前述した漂砂制御作用を奏
するだけでなく、トンネル状の空洞部が小魚等の生息に
好適な陰影作用をなして小魚に安全な待避場所を提供
し、さらにユニットの柱部や横桟部、もしくは重量基盤
に貝や海藻が付着するので優れた集魚効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】海底施設用ブロック体の一例を示した一部破断
斜視図である。
【図2】図1のユニット部分の拡大斜視図である。
【図3】海底施設用ブロック体の一例を示した一部破断
斜視図である。
【図4】図2のユニット部分の拡大斜視図である。
【図5】ユニットの柱部の一例を示した断面図である。
【図6】ユニットの柱部の一例を示した断面図である。
【図7】ユニットの柱部の一例を示した断面図である。
【図8】ユニットの柱部の一例を示した断面図である。
【図9】ユニットの柱部の一例を示した断面図である。
【図10】ユニットの柱部の一例を示した断面図であ
る。
【図11】抵抗体が設けられた柱部からなるユニットの
一例を示した断面図である。
【図12】ユニットの湾曲状態の一例を示した縦断面図
である。
【図13】海底施設ブロック体の設置態様の一例を示し
た平面図である。
【図14】海底施設ブロック体の設置態様の一例を示し
た平面図である。
【図15】ユニットの配置の一例を示した平面図であ
る。
【図16】ユニットの配置の一例を示した平面図であ
る。
【符号の説明】
1 海底施設用ブロック体 2 ユニット 3 重量基盤 4 溝 5 開口部 6 柱部 7 横桟部 8 切れ目線 9 開放部 10 開口部 11 下端部 12 湾曲部 13 両端部 14 複合体 15 補強用糸条 16 弾性材料 17 抵抗体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 則彦 大阪府大阪市西区新町4丁目1−4新な にわ筋中川ビル7・8F ヒロセ技研株 式会社内 (72)発明者 畑 実 京都府京都市伏見区淀本町225番地 京 阪コンクリート工業株式会社内 (72)発明者 太田黒 誠 兵庫県加古郡播磨町古宮471 (56)参考文献 特開 平5−302308(JP,A) 実開 昭60−100974(JP,U) 実開 平2−29267(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/00 E02B 3/14 E02B 1/00 A01K 61/00 311

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自立性および弾性を有する複数本の柱部
    がループ状に湾曲されており、その湾曲部分を上にした
    状態で下方の両端部が重量基盤に固定されていることを
    特徴とする海底施設用ブロック体。
  2. 【請求項2】 自立性および弾性を有する複数本の柱部
    とそれぞれの柱部を結合する横桟部からなるユニット
    が、柱部を鉛直方向とした短冊状に重量基盤に固定され
    ていることを特徴とする海底施設用ブロック体。
  3. 【請求項3】 自立性および弾性を有する複数本の柱部
    とそれぞれの柱部を結合する横桟部からなるユニットが
    ループ状に湾曲されており、その湾曲部分を上にした状
    態で下方の両端部が重量基盤に固定されていることを特
    徴とする海底施設用ブロック体。
  4. 【請求項4】 前記横桟部に、切れ目線を形成したこと
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の海底施設用
    ブロック体。
  5. 【請求項5】 前記柱部が補強用糸条を弾性材料で被覆
    した複合体からなり、横桟部が弾性材料からなることを
    特徴とする請求項、請求項又は請求項に記載の海
    底施設用ブロック体。
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