JP3103806B1 - 核酸検出法 - Google Patents

核酸検出法

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JP3103806B1 JP11283148A JP28314899A JP3103806B1 JP 3103806 B1 JP3103806 B1 JP 3103806B1 JP 11283148 A JP11283148 A JP 11283148A JP 28314899 A JP28314899 A JP 28314899A JP 3103806 B1 JP3103806 B1 JP 3103806B1
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Abstract

【要約】 【課題】従来の核酸検出技術に比べて、操作が簡便であ
るとともに向上した特異性を有し、且つ多種類の核酸に
適用し得る汎用性を備えた核酸検出法を提供する。 【解決手段】上記課題を検出するために、ハイブリダイ
ゼーションの特異性が向上するように人為的に選択した
プローブ群が固相された担体を用いて、所定の配列を有
する試料中の標的核酸を検出又は定量する方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料中に存在する
複数の標的核酸分子を検出又は定量する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体試料中に存在する特定の核酸分子を
検出する技術は、特定臓器で発現・機能するタンパク質
の核酸分子レベルでの解析、神経、脳あるいは免疫系で
の情報伝達におけるタンパク質の発現制御の研究等にお
いて重要であるのみならず、遺伝的疾患の変異遺伝子の
検出、癌の診断、ウイルス関連遺伝子の検出等遺伝子診
断においても極めて重要である。
【0003】しかしながら、従来の技術は、煩雑で且つ
多くの工程を含み、熟練を要するために、操作によって
はかなりの時間が必要とされることが多い。
【0004】また、遺伝子診断などは確定診断として用
いられるため誤りが許されず、さらに迅速性も要求され
るために、迅速性を保ちながら高い精度有していなけれ
ばならないが、従来の技術は、かかる要請を十分に満足
するものとはいえない。
【0005】試料中に存在する特定の核酸分子を検出す
る代表的な技術としては、ハイブリダイゼーション法が
ある。核酸のハイブリダイゼーション分析は、多種類の
核酸の中から非常に少数の標的核酸(DNAやRNA)をプロー
ブで検出する技術であるが、ハイブリダイゼーション法
では、高感度なレポーター(酵素、蛍光色素、ラジオア
イソトープ等)を用いても、低コピー数(1〜1000個)
の標的核酸分子を検出するのは困難である。さらに、ハ
イブリダイゼーション法には、非特異反応という大きな
問題点が存するため、類似した複数の核酸分子から特定
の核酸分子のみを検出することが難しい。
【0006】このように、核酸ハイブリダイゼーション
法は感度及び特異性が十分ではため、高感度な検出を要
する臨床的診断に適用することは困難である。
【0007】これに対して、古典的なハイブリダイゼー
ション法とは全く異なるDNA検出法として、フォードー
ル(Fodor)ら、サイエンス(Science)第251巻、767−
773頁、1991年は、写真平板技術を用いてマトリックス
上にオリゴヌクレオチドを合成する方法を開示してい
る。また、ピルング(Pirrung)ら、米国特許第5,143,8
54号、1992年9月1日は、シリコン基板上のアレイ様式に
てのポリペプチドの大規模写真平板固相合成法を教示し
ている。さらに、ビーティエ(Beattie)、「1992年サ
ンジエゴ会議:遺伝子認識(The 1992 San Diego Confe
rence:Genetic Recognition)」1992年11月では、超微
細ロボットエ学システムを用いて、特異的DNA配列を含
む微小液滴をガラス基体上の個々の超微細加工試料ウェ
ルに滴下させて基体上にDNA配列を合成する方法を開示
している。各試料ウェルにおけるハイブリダイゼーショ
ンは、交流電場で各個別超微小ウェルを取り囲んだ、ミ
ニチュア電極試験固定体を応答指令信号を送ることによ
って検出する。
【0008】このような方法によって固相上に多種類の
DNAが合成されたDNAチップは、ハイブリダイゼーション
法に比べて操作が非常に簡便であるため、診断の迅速性
を極めて向上させ得る。
【0009】しかし、従来のDNAチップでは、単に、検
出すべき標的核酸の塩基配列と相補的な配列を有するプ
ローブが固相されているにすぎないので、各プローブの
至適ハイブリダイゼーション条件が一定ではなく、偽陽
性ハイブリダイゼーションが起こりやすいという欠点を
有している。
【0010】このような偽陽性ハイブリダイゼーション
を避けるためには、各プローブ毎に最適化されたハイブ
リダイゼーション条件を付与すればよいが、極めて密に
固相化された各プローブ毎に最適な条件を与えることは
不可能であるために、従来のDNAチップは、特異性が十
全でないというハイブリダイゼーションに存する根本的
な問題を解決するには至っていない。
【0011】加えて、従来のDNAチップでは、検出すべ
き標的核酸の種類が変われば、新たにそれらの相補配列
を固相化し直さなければならないので、極めて多種類の
核酸が検出対象とされる臨床検査に適用するには汎用性
が十分ではないという欠点をも有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであり、従来の核酸検出技術に比
べて、操作が簡便であるとともに向上した特異性を有
し、且つ多種類の核酸に適用し得るという汎用性をも備
えた核酸検出法を提供することを特徴とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、所定の配列を有する試料中の標的核酸N1
〜Nn(nは2以上の整数)を検出又は定量する方法であ
って、 a) 前記標的核酸N1〜Nn中の第一の部分配列F1〜Fnに相
補的な配列F1'〜Fn'と、各F1'〜Fn'に連結された標識物
質を備えたプローブA1〜Anを含む第一のプローブ群と、
前記標的核酸N1〜Nn中の第二の部分配列S1〜Snに相補的
な配列S1'〜Sn'と、各S1'〜Sn'に連結されたフラッグ配
列FL1〜FLnとを備えたプローブB1〜Bnを含む第二のプロ
ーブ群とを準備する工程と、 b)前記第一のプローブ群と、前記第二のプローブ群と、
前記試料とを混合して、前記標的核酸N1〜Nn中の前記F1
〜Fnに前記プローブA1〜Anを、前記標的核酸N1〜Nn中の
前記S1〜Snに前記プローブB1〜Bnを夫々ハイブリダイズ
させる工程と、 c) 前記標的核酸N1〜Nnにハイブリダイズした前記プロ
ーブA1〜Anと前記プローブB1〜Bnをライゲートして、プ
ローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を作出する工程と、 d) 前記フラッグ配列FL1〜Flnを該配列と相補的な配列
FL1'〜FLn'にハイブリダイズさせることにより、前記プ
ローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を回収する工程と、 e) 回収した前記プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)中の前記
標識物質を検出又は定量することにより、前記試料中の
標的核酸N1〜Nnを検出又は定量する工程と、を具備する
方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照しながら、本発
明の方法の一態様を説明する。
【0015】本方法の第一工程では、 −標的核酸1、標的核酸2、…、標的核酸n(以下標的
核酸N1〜Nnと略記するの存在を検出又は定量すべき試料
と、 − 前記標的核酸1の第一の部分配列F1に相補的な配列
と該配列に結合された標識物質とを有するプローブA1
と、前記標的核酸2の第一の部分配列F2に相補的な配列
と該配列に結合された標識物質とを有するプローブA2と
…、前記標的核酸nの第一の部分配列Fnに相補的な配列
と該配列に結合された標識物質とを有するプローブAnを
含む(以下プローブA1〜Anと略記する)第一のプローブ
群と、 − 前記標的核酸1の第一の部分配列F1とは異なる第二
の部分配列S1に相補的な配列と該配列に結合されたフラ
ッグ配列FL1とを有するプローブB1と、前記標的核酸2
の第一の部分配列F2とは異なる第二の部分配列F2に相補
的な配列と該配列に結合されたフラッグ配列FL2とを有
するプローブB2と…、前記標的核酸nの第一の部分配列F
nとは異なる第二の部分配列Snに相補的な配列と該配列
に結合されたフラッグ配列FLnとを有するプローブBnを
含む(以下プローブB1〜Bnと略記する)第二のプローブ
群とを混合する工程である。
【0016】前記検出又は定量すべき前記標的核酸N1〜
Nnは、任意の配列を有する任意の核酸であり得るが、遺
伝病の原因遺伝子、癌関連遺伝子、又はウイルス由来の
核酸など疾病のマーカーとなり得る核酸は、とりわけ好
ましい標的核酸である。
【0017】それ故、前記試料には、血液、尿、唾液等
の体液が含まれるが、体液以外の任意の試料を使用し得
る。試料が固体であれば、酵素処理、界面活性剤又は有
機溶媒の添加等の適切な方法で液体に溶解せしめればよ
い。
【0018】なお、本明細書で、「核酸」には、cDNA、
ゲノムDNA、合成DNA、mRNA、全RNA、hnRNA、合成RNAを
含む全てのDNA及びRNAを意味するものとする。
【0019】各標的核酸N1〜Nn中の第一の部分配列F1〜
Fnの塩基数は1塩基以上であり得るが、安定なハイブリ
ダイゼーションを達成するために、20塩基以上であるこ
とが好ましい。各第一の部分配列は、標的核酸N1〜Nnの
塩基配列から任意に選択することができる。
【0020】各標的核酸N1〜Nn中の第二の部分配列S1〜
Snの塩基数も1塩基以上であり得るが、第一の部分配列
と同じく20塩基以上であることが好ましい。各第二の部
分配列は、対応する第一の部分配列と異なる配列であれ
ば、対応する第一の部分配列と部分的に重複してもよ
い。なお、この後の工程における操作を容易にするため
に各標的核酸N1〜Nn中の第一の部分配列と第二の部分配
列は、全て隣接するように選択することが好ましい。
【0021】プローブA1〜Anは、標的核酸N1〜Nnから任
意に選択した第一の部分配列F1〜Fnと相補的な配列F1'
〜Fn'を有しているので、標的核酸N1〜NnとプローブA1
〜Anを混合すると、プローブA1〜Anは対応する標的核酸
N1〜Nn中のF1'〜Fn'とハイブリダイズすることができ
る。
【0022】ここで「相補的な配列」とは、適切な条件
下において、所定の標的核酸のみに特異的にハイブリダ
イズし得る配列を意味する。
【0023】各プローブA1〜Anには、標的核酸N1〜Nnの
検出又は定量を可能とするために、標的物質11が連結
されている。好ましい標識物質は、FITC等の蛍光物質、
発光物質、32P等の放射性物質、高吸収性物質、高光反
射性物質、高電位性物質、磁性物質、及び色素である
が、これらに限定されない。特に蛍光物質、放射性物
質、及び色素は好ましい標的物質である。なお、プロー
ブA1〜Anには、各々異なる標的物質を結合することも可
能である。
【0024】プローブB1〜Bnは、標的核酸N1〜Nnから任
意に選択した第二の部分配列と相補的な配列を有してい
るので、標的核酸N1〜NnとプローブB1〜Bnを混合する
と、プローブB1〜Bnは対応する標的核酸N1〜Nn中のS1'
〜Sn'とハイブリダイズすることができる。ここで、
「相補的な配列」とは前述のとおりである。
【0025】各プローブB1〜Bnには、後の工程でプロー
ブB1〜Bn及びプローブB1〜Bnが連結された配列を特異的
に回収するために、夫々フラッグ配列FL1〜FLnが連結さ
れている。フラッグ配列の塩基数及び配列は任意のもの
であり得るが、同様の至適ハイブリダイゼーション条件
を有する組み合わせとなるように選択することが好まし
い。
【0026】フラッグ配列FL1〜FLnは、標的核酸N1〜Nn
の検出又は定量を容易にするために、少なくとも一部、
好ましくは全てが異なるものであることが好ましい。し
かし、前記プローブA1〜Anに複数種の標識物質を結合せ
しめたときには、標識物質による特異的な検出又は定量
が可能となるので、各フラッグ配列の一部又は全部を同
じ配列にすることもできる。
【0027】前述のように、各標的核酸N1〜Nn中の第一
の部分配列F1〜Fnと第二の部分配列S1〜Snは隣接するよ
うに選択するのが好ましいので、F1〜FnとS1〜Snをこの
ように選択すれば、プローブB1〜BnとプローブA1〜An
は、互いに隣接して、対応する標的核酸N1〜Nnにハイブ
リダイズすることになる。従って、プローブB1〜Bn中の
各フラッグ配列は、図1に示されているように、プロー
ブA1〜An中の各標識物質と対向しない末端に連結するこ
とが好ましい。
【0028】本方法の第二工程では、対応する各標的核
酸N1〜NnにプローブA1〜AnとプローブB1〜Bnをハイブリ
ダイズさせ、プローブA1〜AnとプローブB1〜Bnをライゲ
ートする工程である。
【0029】各プローブを対応する標的核酸にハイブリ
ダイズさせるには、標的核酸が一本鎖ならば、別段の処
理を行わずに、標的核酸を含む試料と両プローブ群を混
合すればよい。標的核酸N1〜Nnが二本鎖である場合に
は、例えば90℃程度の高温で数分間静置して、相補的結
合を解離せしめた後に、両プローブ群を添加し、例えば
50℃程度の温度で2〜3時間静置することにより、ハイブ
リダイズを行えばよい。勿論、ハイブリダイゼーション
の条件、すなわち使用する緩衝液の種類、温度条件、時
間等は標的核酸の種類に応じて適宜選択し得ることは、
当業者であれば自明であろう。
【0030】ハイブリダイゼーションを行うと、プロー
ブA1〜AnとプローブB1〜Bnは対応する標的核酸N1〜Nnに
結合するので、リガーゼ等を作用させれば、連結部12を
介してプローブA1〜AnとプローブB1〜Bnを連結すること
により、プローブA1+B1、プローブA2+B2、…プローブ
A1+Bn(以下プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)と略記する)
を作出することが可能となる。
【0031】両プローブ群の連結するために使用し得る
好適なリガーゼには、サーマス・アクアティカス(Therm
us aquaticus)のTaqDNAリガーゼが含まれるが、これに
限定されず、標的核酸の種類に応じて任意のDNAリガー
ゼ又はRNAリガーゼを使用し得る。
【0032】また、酵素的な手法に変えて、化学的な手
法で両プローブ群を連結してもよい。
【0033】プローブA1〜AnとプローブB1〜Bnが隣接し
ていないときには、DNAポリメラーゼ又はRNAポリメラー
ゼによって、好ましくはTaqポリメラーゼ等の耐熱性DNA
ポリメラーゼを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に
よって、両プローブ群の間隙に核酸塩基を導入した後
に、酵素的な手法又は化学的な手法で両プローブ群を連
結してもよい。
【0034】第三の工程では、対応する標的核酸から各
プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を解離させる。プローブの
解離は、熱的変性及び化学的変性を含む変性処理によっ
て達成される。熱的変性によりプローブを解離させる場
合には、生理的条件下では、85℃以上、好ましくは90℃
以上の温度にすればよいが、当業者であれば、プローブ
中のGC含量に応じて、適切な温度を選択し得ることは自
明であろう。
【0035】なお、標的核酸にハイブリダイズしたプロ
ーブの末端が、標的核酸の末端からさらに延出して一本
鎖領域を形成していれば、変性処理工程は省略すること
は可能であるが、通常は変性処理工程を加えることが望
ましいであろう。
【0036】第四の工程では、プローブ(A1+B1)〜(An
+Bn)を特異的に回収し、標的核酸を検出又は定量する
操作を行う。
【0037】プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を特異的に回
収するためには、フラッグ配列FL1〜FLnと相補的な配列
FL1'〜FLn'を固相化せしめた固相担体を用いる方法が極
めて好ましい。フラッグ配列と相補的な配列を固相化す
べき固相担体には、シリコンやガラス等の基板、粒子、
試験管やバイアル瓶等の容器、繊維、キャピラリー等の
毛管を含む管、アフィニティーカラム、フィルター、電
極等が含まれるが、これらに限定されない。好ましい固
相担体は、シリコン基板、粒子、及びキャピラリーであ
る。
【0038】前述のように、フラッグ配列FL1〜FLnはプ
ローブBの中に含まれる人為的な配列であるから、プロ
ーブ(A1+B1)〜(An+Bn)とのハイブリダイゼーションの
特異性が向上するように、FL1〜FLnを選択することがで
きる。
【0039】より具体的には、プローブ(A1+B1)〜(An
+Bn)のGC含量や核酸塩基の組成等を適切に選択すれ
ば、各プローブの至適ハイブリダイゼーション条件(例
えば温度、塩濃度等)を均一にそろえることができるた
め、誤対合が発生する確率が著しく減少又は喪失し、特
異性が極めて向上することになる。
【0040】これに対して、標的核酸の相補的配列を固
相化する従来の核酸検出方法では、固相化されている各
プローブの至適ハイブリダイゼーション条件は全く異な
るので、全てのプローブに適した条件を設定することは
不可能であり、特異性が低下する。
【0041】また、フラッグ配列は変化させずに、第一
の部分配列と第二の部分配列のみを変化させれば、一種
類の固相担体で所望の標的核酸を検出・定量することが
可能となるので、本方法は汎用性が高い。
【0042】以上の操作によって特異的に回収されたプ
ローブ(A1+B1)〜(An+Bn)には、標識物質が連結されて
いるので、標識物質に応じた適切な方法によりプローブ
(A1+B1)〜(An+Bn)を検出又は定量できる。ライゲーシ
ョンは、標的核酸とハイブリダイズしなければ起こらな
いので、プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を検出又は定量す
れば、間接的に各標的核酸を検出又は定量し得ることに
なる。
【0043】次に、図2を参照しながら、本発明の方法
の別の実施態様を説明する。
【0044】本方法の第一の工程では、図1に記載の方
法の第一の工程と基本的に同じであり、標的核酸N1〜Nn
を検出又は定量すべき試料と、プローブA1〜Anを含む第
一のプローブ群と、プローブB1〜Bnを含む第二のプロー
ブ群とを混合する操作を行うが、プローブA1〜Anがタグ
配列Tg1〜Tgnを具備している点のみが異なる。
【0045】タグ配列は、塩基配列の他、ビオチン等の
小分子、抗体等のタンパク質等、特定の物質と特異的に
結合し得る任意の物質であり得る。
【0046】ハイブリダイゼーション及びライゲーショ
ンを行う第二の工程、フラッグ配列によるプローブ(A1
+B1)〜(An+Bn)の回収を行う第三の工程は、図1に記載
の方法の対応する工程と基本的に同じである。なお、図
2では、変性処理過程は省略してあるが、変性処理過程
を行ってもよく、通常は変性処理過程を行うことが好ま
しい。
【0047】第四の工程は、プローブ(A1+B1)〜(An+B
n)とともに副次的に回収された遊離のプローブB1〜Bnに
は存在しないTg1〜Tgnの相補的配列Tg1'〜Tgn'を利用し
て、プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)のみを選択し、検出又
は定量する工程である。
【0048】遊離のプローブB1〜BnがFL1'〜FLn'にハイ
ブリダイズしているために、FL1〜FLnにハイブリダイズ
したプローブ(A1+B1)〜(An+Bn)の絶対量が減少してい
る第三の工程とは異なり、第四の工程では、プローブ(A
1+B1)〜(An+Bn)のみがハイブリダイズしているので、
固相化されたプローブ(図ではTg1'〜Tgn')にハイブリ
ダイズする標識物質の絶対量が増大し、高い感度で標的
核酸を検出又は定量することが可能となる。
【0049】図2では、第三の工程の後に、プローブ(A
1+B1)〜(An+Bn)をそのまま解離させているが、少なく
ともタグ配列を含むように、プローブ(A1+B1)〜(An+B
n)を切断してもよいことは自明であろう。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明は、特異性及び簡
便性に優れ、且つ汎用性が向上した核酸の検出又は定量
方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す図。
【図2】本発明の別の実施態様を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−182591(JP,A) 特表 平9−507121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の配列を有する試料中の標的核酸N1
    〜Nn(nは2以上の整数)を検出又は定量する方法であ
    って、 a) 前記標的核酸N1〜Nn中の第一の部分配列F1〜Fnに相
    補的な配列F1'〜Fn'と、各F1'〜Fn'に連結された標識物
    質を備えたプローブA1〜Anを含む第一のプローブ群と、 前記標的核酸N1〜Nn中の第二の部分配列S1〜Snに相補的
    な配列S1'〜Sn'と、各S1'〜Sn'に連結されたフラッグ配
    列FL1〜FLnとを備えたプローブB1〜Bnを含む第二のプロ
    ーブ群とを準備する工程と、 b)前記第一のプローブ群と、前記第二のプローブ群と、
    前記試料とを混合して、前記標的核酸N1〜Nn中の前記第
    一の部分配列F1〜Fnに前記プローブA1〜Anをハイブリダ
    イズさせるとともに、前記第二の部分配列S1〜Snに前記
    プローブB1〜Bnをハイブリダイズさせる工程と、 c) 前記標的核酸N1〜Nnにハイブリダイズした前記プロ
    ーブA1〜Anと前記プローブB1〜Bnをライゲートして、プ
    ローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を作出する工程と、 d) 前記フラッグ配列FL1〜Flnを該配列と相補的な配列
    FL1'〜FLn'にハイブリダイズさせることにより、前記プ
    ローブ(A1+B1)〜(An+Bn)を回収する工程と、 e) 回収した前記プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)中の前記
    標識物質を検出又は定量することにより、前記試料中の
    標的核酸N1〜Nnを検出又は定量する工程と、を具備する
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法の工程c)の後に、
    さらに、プローブ(A1+B1)〜(An+Bn)と前記標的核酸分
    子からなるハイブリッドを変性させる工程を具備するこ
    とを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法であって、 前記プローブA1〜Anのうち少なくとも一つがタグ配列を
    備えていることと、 ステップd)の後に、タグ配列を該配列と相補的な配列に
    ハイブリダイズさせることにより、前記プローブ(A1+B
    1)〜(An+Bn)を回収する工程を具備していることを特徴
    とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の方法
    であって、前記フラッグ配列の相補的配列が固相担体に
    固相化された核酸分離装置を用いて、前記プローブ(A1+
    An)〜(An+Bn)の回収を行うことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の方法で
    あって、前記固相担体が基板、粒子、管、繊維からなる
    群から選択されることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項に記載の方法
    であって、前記第一の部分配列F1〜Fnと、各F1〜Fnに対
    応する前記第二の部分配列S1〜Snが隣接していることを
    特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項に記載の方法
    であって、前記プローブA1〜Anと、A1〜Anに対応する前
    記プローブB1〜Bnのライゲートが、リガーゼによって行
    われることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の方法であって、リガー
    ゼによるライゲートの前に、PCRによって前記プローブA
    1〜Anと前記プローブB1〜Bnを伸長せしめる操作を行う
    ことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか1項に記載の方法
    であって、前記標的物質が蛍光物質、発光物質、色素、
    及び放射性同位元素からなる群から選択されることを特
    徴とする方法。
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