JP3103731U - 担架 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートを支持棒に対して容易に着脱できる担架を提供する。
【解決手段】この考案にかかる担架10は、互いに平行に距離を隔てて配置される一対の支持棒12、12と、一対の支持棒12、12に設けられるシート14とを有する。シート14は、シート部18とシート部18の両端部に設けられる一対の筒状部20、20とから構成されている。一対の筒状部20、20の内部には、一対の支持棒12、12の中間部分が配置されることにより、一対の支持棒12、12にシート14が設けられる。各筒状部20には、その長手方向における一端から他端にわたってファスナ22が設けられている。
【選択図】図1

Description

この考案は担架に関し、特に、一対の支持棒とそれらに設けられるシートとを有し、シートが一対の支持棒に対して着脱可能である担架に関する。
従来、病人や怪我人等を乗せて運ぶ用具として、互いに平行に距離を隔てて配置される一対の支持棒とそれらの支持棒に設けられるシートとにより構成される担架が知られている。
図12は従来の担架の一例を示す図解図である。この担架1は、シートとしての長方形状の繊維製ネット2と、組み立て式軽量パイプからなる一対の支持棒3、3とを有する。繊維製ネット2には、その長手方向に間隔を隔てて、8本の繊維製ベルト4、4、・・が縫付けられている。それらの繊維製ベルト4、4、・・の両端部には、支持棒3に繊維製ネット2を装着するための面ファスナ5がそれぞれ取付けられている。この担架1では、面ファスナ5により繊維製ネット2を支持棒3に対して着脱することができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開平11−123208号公報
しかしながら、上記の担架1においては、繊維製ネット2が複数本の繊維製ベルト4、4、・・に取付けられた複数の面ファスナ5、5、・・により各支持棒3に装着されるので、繊維製ネット2を各支持棒3に対して着脱する際に、すべての面ファスナ5、5、・・を操作しなければならなく、その操作に手間がかかることから、繊維製ネット2を容易に着脱できないという問題がある。
それゆえに、この考案の主たる目的は、シートを支持棒に対して容易に着脱できる担架を提供することである。
この考案にかかる担架は、互いに平行に距離を隔てて配置される一対の支持棒と、一対の支持棒に設けられるシートとを有し、シートは、長方形状のシート部およびシート部の幅方向における両端部に設けられた一対の筒状部を有し、一対の筒状部の内部に一対の支持棒の中間部分がそれぞれ配置されることにより、一対の支持棒にシートが設けられる担架であって、シート部の長手方向における一対の筒状部の一端から他端にわたって、筒状部を開閉するためのファスナがそれぞれ設けられた、担架である。
この考案にかかる担架では、ファスナは、筒状部においてシート部が設けられる部分とは反対側の部分に設けられることが好ましい。
また、この考案にかかる担架では、一対の支持棒に架けられる連結部材を有することが好ましい。この場合、連結部材は、一端が一対の支持棒の一方に回動可能に支持され、他端が一対の支持棒の他方に嵌め込み可能に形成される連結アームを含むことが好ましい。
さらに、この考案にかかる担架では、一対の支持棒の長手方向における一端側部分に設けられる車輪部を有することが好ましい。この場合、一対の支持棒の長手方向における他端側部分に設けられる脚部を有することが好ましい。
この考案にかかる担架では、シートにおいてシート部の両端部に設けられた一対の筒状部を、シート部の長手方向における筒状部の一端から他端にわたって設けられたファスナによって開閉することができるので、シートの筒状部を容易に開閉することができる。そのため、この考案によれば、シートを支持棒に対して容易に着脱できる担架が得られる。この考案にかかる担架を用いれば、たとえば、怪我人、患者あるいは寝たきり老人等をシートに乗せたままファスナを開けることで、シートのみを支持棒から容易に取り外すことができることから、その者に対して大きな苦痛を与えることなく担架から診察台等へ移動することができる。
この考案にかかる担架において、ファスナが筒状部においてシート部が設けられた部分とは反対側の部分に設けられると、ファスナがシートの両側に配置されることになり、シートに怪我人等を乗せたままでも、ファスナが操作しやすい。そのため、シートに怪我人等を乗せたままでも、容易に、筒状部を開閉することができ、シートを着脱することができる。
また、この考案にかかる担架において、一対の支持棒に連結部材が架けられると、一対の支持棒が接近することが防止され、一対の支持棒間でシートがたるみにくくなる。連結部材は、一端が一対の支持棒の一方に回動可能に支持され、他端が一対の支持棒の他方に嵌め込み可能に形成される連結アームを有すると、連結アームの他端を一対の支持棒の他方から外して、連結アームを一対の支持棒の一方に沿うように回動してコンパクトに収納することができる。
さらに、この考案にかかる担架では、一対の支持棒の長手方向における一端側部分に車輪部が設けられると、一対の支持棒の長手方向における他端側部分を持って車輪部を用いて担架全体を容易に運ぶことができる。この場合、一対の支持棒の長手方向における他端側部分に脚部が設けられると、脚部を接地することによって、脚部がいわゆるストッパとして働き、担架が車輪部で不用意に移動することを防止することができる。
この考案の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の考案を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1はこの考案にかかる担架の一例を示す斜視図であり、図2はその担架のファスナの取付け状態等を示す図解図であり、図3はその担架の分解斜視図である。この担架10は、互いに平行に距離を隔てて配置される一対の支持棒12、12と、一対の支持棒12、12に設けられるシート14とを有する。
一対の支持棒12、12は、それぞれ、アルミニウム製である。各支持棒12は、たとえば、長さが2000mmであり、外径が40mmである。各支持棒12の両先端部には、担架10を持ち運びやすくするために、たとえばゴムからなる把持部16がそれぞれ設けられている。
シート14は、防水加工が施されたポリエステルからなり、長方形状のシート部18と、シート部18の幅方向における両端部に設けられる一対の筒状部20、20とを有する。シート部18は、たとえば、長さが1600mmであり、幅が550mmである。一対の筒状部20、20は、シート部18の長手方向における一端から他端にわたって長手方向に沿う両端部に縫製加工を施すことによりシート部18と一体的に形成されている。また、各筒状部20の内径は、各支持棒12の中間部分が配置できる大きさを確保している。
シート14の各筒状部20には、その長手方向における一端から他端にわたって、スライダを摺動することによって開閉することができるファスナ22が設けられている。そのため、各ファスナ22によって、各筒状部20をその長手方向における一端から他端にわたって開閉することができる。また、各ファスナ22は、各筒状部20においてシート部18が形成される部分とは反対側の部分に設けられる。そのため、一対のファスナ22、22は、シート14の両側に配置されることになる。
この担架10では、一対の筒状部20、20の内部に一対の支持棒12、12の中間部分が配置されることにより、一対の支持棒12、12にシート14が設けられる。この場合、各筒状部20を各ファスナ22で開閉することができるので、一対の筒状部20、20の内部に一対の支持棒12、12の中間部分を容易に配置することができる。
また、この担架10では、各筒状部20に取付けられた各ファスナ22を使用することにより、一対の筒状部20、20から一対の支持棒12、12を容易に取出すことができる。よって、たとえば、怪我人、患者あるいは寝たきり老人等をシート14に乗せたままでも、その者に苦痛を与えることなくシート14ごと診察台等に移すことができる。
シート14から一対の支持棒12、12を取出す方法として、一対の支持棒12、12を一対の筒状部20、20から引き抜く方法が考えられる。このように比較的長い支持棒12、12を引き抜く作業をするためには、その作業をするためのスペースが必要であるため容易にはできない。しかしながら、この担架10では、各筒状部20を各ファスナ22で開閉することができるので、省スペースで容易に一対の支持棒12、12を取出すことができる。
また、この担架10では、一対のファスナ22、22がシート14の両側に配置されているので、シート14に患者等を乗せたままでも、容易に、各ファスナ22で各筒状部20を開閉することができ、シート14を着脱することができる。
さらに、この担架10は、一対の支持棒12、12がアルミニウム製であり、全体の重量がたとえば5kgと軽量であるので、運搬しやすい。
また、この担架10では、シート14が防水加工が施されたポリエステルからなるので、シート14を洗濯してもシート14が収縮せず、洗濯後のシート14でも容易に着脱することができる。
図4はこの考案にかかる担架の他の例を示す斜視図であり、図5はその担架からシートを外した状態を示す斜視図であり、図6はその担架に用いられる支持棒等を示す図解図である。図4に示す担架110は、図1に示す担架10と比べて、各支持棒12が、連結される棒状のオス部12aおよびメス部12bからなるとともに、各メス部12bに連結部材としての連結アーム24が設けられている。
各支持棒12のオス部12aおよびメス部12bは、それぞれ、アルミニウム製のパイプにより形成されている。これらのオス部12aおよびメス部12bの一端部には、たとえばゴムからなる把持部16がそれぞれ形成される。
オス部12aの他端部には、やや細いスライド部12cが形成されている。スライド部12cの側面には、突起部12dが形成されている。突起部12dは、スライド部12cの内側に設けたバネ(図示せず)を用いて外側に付勢され、内側に押している間は内側にへこむように形成されている。
メス部12bの他端部には、スライド部12cを挿入するための開口部12eが形成されている。開口部12eの端部には、オス部12aとメス部12bを連結する際に手早く連結できるようにするために、開口部12eの内径を部分的に外側にやや広げた印部12fが形成されている。また、オス部12aがメス部12bと連結したときにメス部12bから抜けにくくするために、開口部12eには、突起部12dに対応する固定孔12gが形成されている。この固定孔12gは、印部12fからメス部12bの長手方向に所定の間隔を隔てた部分に形成される。
各連結アーム24は、O字形の保持部26、棒状のアーム部28およびU字形の支持部30から構成されている。保持部26は、支持棒12のメス部12bにおける把持部16側に取外しが可能な状態で取付けられる。アーム部28は、一端部が保持部26に対して支持棒12に沿う方向に回動可能な状態で接続される。そして、アーム部28の他端部には、支持部30の湾曲部の外側における中心部が溶接等により接続される。この支持部30は、他方の支持棒12のオス部12aに嵌め込み可能に形成されている。各連結アーム24の全長は、たとえば630mmである。
この担架110では、上述の担架10と同様の効果を奏するとともに、次の効果も奏する。
すなわち、この担架110では、一対の支持棒12、12に各連結アーム24を架けわたすことにより、一対の支持棒12、12を所定の間隔に固定した担架を確保することができる。よって、患者等の重みによる担架110のシート14の沈み込みが減少することにより、安定した運搬が可能となる。加えて、一対の支持棒12、12は、それぞれ、2本に分離できることにより、担架110をコンパクトに収納することができる。さらに、各連結アーム24を各支持棒12に沿わせるように回動できるという点でも、担架110をコンパクトに収納することができる。
図7はこの考案にかかる担架のさらに他の例を示す斜視図であり、図8はその担架からシートを外した状態を示す斜視図であり、図9はその担架に用いられる車輪部を示す図解図であり、図10はその担架に用いられる脚部を示す図解図である。図7に示す担架210は、図4に示す担架110と比べて、車輪部32と脚部34とを備えたものである。
車輪部32は、互いに平行に所定の間隔を隔てて配置される一対の支え棒36、36を含む。それらの支え棒36、36は、連結手段としての連結棒38を介して接続される。それぞれの支え棒36の下端部には、車輪としてストッパー付きのキャスタ40がそれぞれ取付けられている。また、それぞれの支え棒36の上端部には、一対の支持棒12、12に取付けるためのO字形の取付け部42がそれぞれ設けられている。取付け部42は、上クランプ42a、下クランプ42b、蝶番42c、蝶ネジ42dおよびナット42eから構成されている。そして、車輪部32は、一対の支持棒12、12のそれぞれの一端側部分に各取付け部42で取外しが可能な状態で取付けられている。
脚部34は、互いに平行に所定の間隔を隔てて配置される一対の支え棒44、44を含む。それらの支え棒44、44は、連結手段としての連結棒46を介して接続される。それぞれの支え棒44の下端部には、ゴムからなる滑止め48がそれぞれ取付けられている。また、それぞれの支え棒44の上端部には、一対の支持棒12、12に取付けられるためのO字形の取付け部50がそれぞれ設けられている。ここで、連結棒46は、連結棒38と同様に形成されている。また、取付け部50は、取付け部42と同様に形成されている。そして、脚部34は、一対の支持棒12、12のそれぞれの他端側部分に各取付け部50で取外し可能な状態で取付けられている。
また、この担架210が水平な平面に置かれた場合、その平面と一対の支持棒12、12が平行となるように、車輪部32の長さないし高さと脚部34の長さないし高さが決定される。この場合、平面から一対の支持棒12、12までの長さないし高さは、たとえば、330mmである。
この担架210は、上述の担架110と同様の効果を奏するとともに、次の効果も奏する。
図11に示すように、この担架210を用いると、車輪部32を備えていることにより、たとえば怪我人や患者等の運搬が一人でも可能となる。また、脚部34を備えていることにより、緩斜面などにこの担架を置いたときに、脚部34がブレーキの役割をすることとなる。
また、この担架210では、車輪部32および脚部34が取外し可能であることにより、車輪部および脚部を有するにもかかわらず全体をコンパクトに収納できる。
なお、上述の各担架10、110、210では、それぞれ、一対の支持棒12、12がアルミニウムで形成されているが、この考案では、一対の支持棒はアルミニウムの代わりにステンレス、プラスチック、木などで形成されてもよい。
また、上述の各担架10、110、210では、それぞれ、ファスナ22が筒状部20においてシート部18が形成される側の部分とは反対側の部分に形成されているが、この考案では、ファスナは、筒状部においてシート部が形成される側の部分に一端から他端にわたって形成されてもよく、あるいは、筒状部において他の部分に一端から他端にわたって形成されてもよい。
さらに、上述の各担架110、210では、それぞれ、連結部材として、アーム部28の両端に保持部26および支持部30を設けた連結アーム24が用いられているが、連結部材としては、棒状のもののみであるいは板状のもののみで構成されてもよい。
この考案にかかる担架は、たとえば病人や怪我人等を乗せて運ぶ用具として用いられる。
この考案にかかる担架の一例を示す斜視図である。 図1に示す担架のファスナの取付け状態等を示す図解図である。 図1に示す担架の分解斜視図である。 この考案にかかる担架の他の例を示す斜視図である。 図4に示す担架からシートを外した状態を示す斜視図である。 図4に示す担架に用いられる支持棒等を示す図解図である。 この考案にかかる担架のさらに他の例を示す斜視図である。 図7に示す担架からシートを外した状態を示す斜視図である。 図7に示す担架に用いられる車輪部を示す図解図である。 図7に示す担架に用いられる脚部を示す図解図である。 図7に示す担架の使用例を示す図解図である。 従来の担架の一例を示す図解図である。
符号の説明
10、110、210 担架
12 支持棒
14 シート
16 把持部
18 シート部
20 筒状部
22 ファスナ
24 連結アーム
26 保持部
28 アーム部
30 支持部
32 車輪部
34 脚部
36、44 支え棒
38、46 連結棒
40 キャスタ
42、50 取付け部
48 滑止め

Claims (6)

  1. 互いに平行に距離を隔てて配置される一対の支持棒、および
    前記一対の支持棒に設けられるシートを有し、
    前記シートは、長方形状のシート部および前記シート部の幅方向における両端部に設けられた一対の筒状部を有し、
    前記一対の筒状部の内部に前記一対の支持棒の中間部分がそれぞれ配置されることにより、前記一対の支持棒に前記シートが設けられる担架であって、
    前記シート部の長手方向における前記一対の筒状部の一端から他端にわたって、前記筒状部を開閉するためのファスナがそれぞれ設けられた、担架。
  2. 前記ファスナは、前記筒状部において前記シート部が設けられた部分とは反対側の部分に設けられた、請求項1に記載の担架。
  3. 前記一対の支持棒に架けられる連結部材を有する、請求項1または請求項2に記載の担架。
  4. 前記連結部材は、一端が前記一対の支持棒の一方に回動可能に支持され、他端が前記一対の支持棒の他方に嵌め込み可能に形成される連結アームを含む、請求項3に記載の担架。
  5. 前記一対の支持棒の長手方向における一端側部分に設けられる車輪部を有する、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の担架。
  6. 前記一対の支持棒の長手方向における他端側部分に設けられる脚部を有する、請求項5に記載の担架。
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