JP3103445B2 - 超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュおよび地上コイル - Google Patents

超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュおよび地上コイル

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JP3103445B2 JP04288656A JP28865692A JP3103445B2 JP 3103445 B2 JP3103445 B2 JP 3103445B2 JP 04288656 A JP04288656 A JP 04288656A JP 28865692 A JP28865692 A JP 28865692A JP 3103445 B2 JP3103445 B2 JP 3103445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導磁気浮上式鉄道
の軌道に敷設された地上コイルに係り、特に固定用のボ
ルトの貫通孔に設けられるブッシュの構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように超電導磁気浮上式鉄道は、
軌道に連続的に敷設された地上コイルと車両に搭載され
た超電導コイルとの磁気力によって、車両が浮上,走行
する。地上コイルは、推進コイルと浮上コイルから成
り、現在、推進コイルは高電圧が印加されるためエポキ
シ樹脂でモールドされ、浮上コイルは低電圧が印加され
るため不飽和ポリエステルのSMC成形で製作されてい
る。
【0003】上記地上コイルは、ボルトを介して軌道の
側壁に締結される。そのボルト締結構成は、図21に示す
ようにスタッドボルト1を軌道の側壁2に埋設したイン
サート3にねじ込んでフランジ16を当接させ、スタッド
ボルト1の軸部1aに地上コイル4に設けた貫通孔4a
を貫通させ、平座金5,皿バネ6,平座金7を順次挿入
し、ナット8をねじ込むようにしたものである。
【0004】ところで、地上コイル4には、車両の走行
時推進力が作用するので、ボルト締結部には充分な強度
と耐久性が要求される。そこで、貫通孔4aに代えて図
22に示すような金属ブッシュ9を地上コイル4に埋設す
る案も検討されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしがら、地上コイ
ル4には、車両の走行時車両に搭載した超電導コイルか
らの電磁力、車両の通過時軌道がたわむことにより発生
する力、コイルの温度上昇に伴なう熱応力等の力が作用
する。例えば、推進コイルの場合、電磁力として車両を
推進させるための推力や鉛直方向の力および推進コイル
と直交する方向(案内方向)の力が推進コイルに作用す
る。このため、ボルト締結部には、これらの力が作用し
た場合でも変位しないように強固に軌道の側壁に固定さ
れていることが必要となる。ところが、地上コイル4の
通電時における自己発熱等の熱伸びに伴なう熱応力が非
常に大きいので、この熱伸びに対抗するように強固に締
結すると、地上コイル4の破壊を誘発する恐れがある。
【0006】そこで、上述したボルト締結構成において
は、電磁力では変位しないようにスタッドボルト1によ
り強固に締結し、熱伸びに対しては熱応力を開放させる
ため、スタッドボルト1と地上コイル4の間で滑べりを
可能とするように、図23に示すようにスタッドボルト1
の締付けトルクを上限と下限で管理する必要があった。
【0007】また、電磁力が作用するとスタッドボルト
1が貫通孔4aの内面に接触し、地上コイル4の貫通孔
4aの周囲に大きな応力が発生し、貫通孔4a周りから
地上コイル4が破壊する恐れがある。
【0008】さらに、地上コイル4に金属ブッシュ9を
埋設すると、車両の通過時、車両に搭載さている超電導
磁石が形成する磁場によって、渦電流が発生する。とこ
ろが、この渦電流は超電導磁石に対して磁気抗力となる
ので、走行抵抗を増加する要因となり好ましくはない。
【0009】そこで、本発明の目的は、トルク管理を容
易とし、渦電流の発生を抑え、外力により貫通孔周りか
らの破壊が発生するのを防止し、熱伸びを容易に吸収
し、軌道の側壁や地上コイル自身の平面管理を容易とし
た超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュおよび
地上コイルを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、非磁性金属,セラミックス,FRP等で形
成され中心にボルト貫通孔を有する内殻体と、この内殻
体の外周に一体に設けられ、弾性を有する材料で軸方向
に沿って直径が異なる部分を有するように形成されて非
磁性金属,セラミックス,FRP等により成る中間体を
埋設した弾性体で構成したものである。
【0011】
【作用】上記したように内殻を非磁性金属,セラミック
ス,FRP等で形成した内殻体とし、外殻を地上コイル
の熱伸び方向に対して比較的軟らかく、地上コイルの案
内方向に比較的硬くなるような方向性を持つ弾性体で形
成することにより、地上コイルの熱伸びはこの弾性体で
吸収させ、案内方向の外力による地上コイルの振動を吸
収させることができる。
【0012】また、軌道の側壁の地上コイル取付面およ
び地上コイル自身の取付面に若干不整があり平面度を所
望に確保できないような場合でも、地上コイルをボルト
で締結する際弾性体内で吸収することができる。
【0013】したがって、従来必要としていたボルトと
ブッシュ間を熱伸びに対し滑らせるためのボルト締付け
トルクの上限管理が不要となり、電磁力に対して変位し
ないようにするためのボルト締付けトルクの下限管理の
みを行えばよいことになり、ボルト締付けトルクの管理
が容易となる。
【0014】さらに、平面度の不整をある程度弾性体内
で吸収することができ、地上コイルを軌道の側壁に固定
する際の平面調整が容易となり、取付工事が容易とな
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例を示す縦断面図、図2
は、本発明の一実施例の斜視図である。
【0016】図1および図2において、10は地上コイル
の厚さに対応した軸方向長さを有する地上コイル用ブッ
シュ、11A,11Bは地上コイル用ブッシュ10を構成する
ブッシュ単体で、同構造のものである。以下、ブッシュ
単体11Aについて説明する。
【0017】ブッシュ単体11Aは、非磁性金属またはセ
ラミックスから形成された内殻体12と、この内殻体12の
外周側に一体に成形されたゴム部13と、非磁性金属で中
空の裁頭円錐状に形成されゴム部13に埋設され中間金属
体14とから構成されている。ここで、内殻体12は、中心
にスタッドボルトの貫通孔12aを設け、外周には軸方向
の一半部に貫通孔12aと同心の円周部12bと他半部にこ
の円周部12bに連らなるラッパ状円周部12cを形成して
いる。また、ゴム部13は、内殻体12の外周に対し肉厚が
ほぼ等しくなるようにし、外周には軸方向の一半部に貫
通孔12aと同心の円周部13aと他半部にこの円周部13a
に連らなるラッパ状円周部13bを形成している。さら
に、中間金属体14は、貫通孔12aを中心とし、内殻体12
のラッパ状円周部12cと平行するように形成して裁頭円
錐状としたもので、適宜間隔をもって2層がゴム部13に
埋設されている。
【0018】一方、地上コイルには、図3に示すように
複数箇所に貫通孔4bが設けられているが、この貫通孔
4bは図4(図3のA−A断面図)に示すように地上コ
イル用ブッシュ10の挿入に対応した形状をしており、こ
の貫通孔4bに地上コイル用ブッシュ10が挿入される。
なお、軌道の側壁に固定するスタッドボルトは、この地
上コイル用ブッシュ10の貫通孔12aを貫通する。
【0019】次に、以上のように構成された実施例の作
用を説明する。地上コイル4の通電による熱伸びは、図
3に示すX,Z方向に比較的大きくなるが、この熱伸び
はゴム部13で吸収される。また、ゴム部13に中間金属体
14を埋設することにより、ゴム部13の自由面積を小さく
し、軸方向のゴム部13のばね定数が大きくなるので、案
内方向(Y方向)に発生する電磁力による地上コイル4
の振動を低減することが可能となる。さらに、地上コイ
ル4を軌道の側壁に固定するときのスタッドボルトに挿
入する平座金は、内殻体12の側面に当接し地上コイル4
の側面には当接しないので、従来のように熱伸びの際の
滑りによる損傷がない。
【0020】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、種々変形に実施できる。
【0021】図5は、本発明の他の実施例(以下、第2
実施例という)を示す縦断面図であり、上述した第1実
施例に対し、一対のブッシュ単体をねじで連結する構成
が相違する。すなわち、同図において、地上コイル用ブ
ッシュ15は、ブッシュ単体16Aと16Bから構成されてい
る。ブッシュ単体16Aは、上述したブッシュ単体11Aの
内殻体12とねじ部以外をほぼ同形状に非磁性金属または
セラミックスから形成され貫通孔17aを設けた内殻体17
と、この内殻体17の外周側に肉厚がほぼ等しくなるよう
に一体に成形されたゴム部18と、上述したブッシュ単体
11Aの中間金属体14とほぼ同形状に非磁性金属から中空
の裁頭円錐状に形成され、ゴム部18に埋設された中間金
属体19で構成され、内殻体17にはねじ部17bを形成して
いる。
【0022】一方、ブッシュ単体16Bは、上述したブッ
シュ単体11Aの内殻体12とねじ孔部以外をほぼ同形状に
非磁性金属またはセラミックスから形成され、中心に貫
通孔20a(貫通孔17aと同径)を設けた内殻体20と、こ
の内殻体20の外周側に肉厚が等しくなるように一体に成
形されたゴム部21と、上述したブッシュ単体11Aの中間
金属体14とほぼ同形状に非磁性金属から形成されゴム部
21に埋設された中間金属体22で構成され、内殻体20には
ブッシュ単体16Aの内殻体17に設けたねじ部17bがねじ
込まれるねじ孔部20bを形成している。
【0023】なお、以上のように構成されたブッシュ単
体16Aと16Bは、それぞれ地上コイルに設けた貫通孔の
異なる側から挿入し、この後、一方を固定して他方を回
転させることにより両者のねじ部17bとねじ孔部20bで
連結し一体とする。
【0024】図6は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第3実施例という)を示す縦断面図であり、上
述した第1実施例に対し、ゴム部に中空部を設けた構成
が相違する。すなわち、同図において、地上コイル用ブ
ッシュ25は、同形状のブッシュ単体26Aと26Bから構成
されている。ブッシュ単体26Aは、上述したブッシュ単
体11Aの内殻体12とほぼ同形状に非磁性金属またはセラ
ミックスから形成され中心に貫通孔27aを設けた内殻体
27と、この内殻体27の外周側に肉厚がほぼ等しくなるよ
うに一体に成形され、図7(図6のB−B断面図)に示
すような中空部28aを中心に対し対称位置に設けたゴム
部28と、上述したブッシュ単体11Aの中間金属体14とほ
ぼ同形状に非磁性金属から中空の裁頭円錐状に形成さ
れ、ゴム部28に埋設された中間金属体29で構成されてい
る。
【0025】通電によるコイルの熱伸びは、図3で示し
たX,Z方向で発生するが、取付位置の関係からZ方向
よりX方向の方が大きい。したがって、X方向のゴム部
28のばね定数はZ方向に比べて小さくなる必要がある。
そこで、対称位置とした中空部28a,28bの方向をX方
向に合わせて地上コイル4に取付けることにより、X方
向のばね定数を小さくすることができる。
【0026】図8は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第4実施例という)を示す縦断面図であり、上
述した第1実施例に対し、ゴム部に埋設する中間金属体
の形状が相違する。すなわち、同図において、地上コイ
ル用ブッシュ30は、同形状のブッシュ単体31Aと31Bか
ら構成されている。ブッシュ単体31Aは、上述したブッ
シュ単体11Aの内殻体12とほぼ同形状に非磁性金属また
はセラミックスから形成され中心に貫通孔32aを設けた
内殻体32と、この内殻体32の外周側に肉厚がほぼ等しく
なるように一体に成形されたゴム部33と、非磁性金属で
貫通孔32aの中心と同心で中空の裁頭円錐状に形成さ
れ、さらに側面で見た形状を図9(図8の側面図)に示
すように円弧状としたものを、中心に対し対称となる位
置でゴム部33に埋設した中間金属体34で構成されてい
る。
【0027】このように構成することにより、ゴム部33
のX,Z方向のばね定数は、X方向に比べて大きくな
り、上述した第3実施例と同様の効果が得られる。
【0028】なお、上述した第3実施例と第4実施例を
一体にしたような構成としてもよい。すなわち、ゴム部
には第3実施例における中空部28aを形成し、中間金属
体を第4実施例における中間金属体34とするものであ
る。
【0029】図10は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第5実施例という)を示す斜視図である。同図
において、地上コイル用ブッシュ35は、同形状としたブ
ッシュ単体36Aと36Bで構成されている。ブッシュ単体
36Aは、セラミックスから外周を裁頭円錐状に形成さ
れ、かつ中心に貫通孔32aを設けた内殻体37と、この内
殻体37の外周側に外周が裁頭円錐状(円殻体37の外周よ
り角度がやや小さい)となるように一体に成形した設け
たゴム部38から構成されている。このように構成された
地上コイル用ブッシュ35は、図11に示すように地上コイ
ル4に設けられた8箇所の貫通孔に挿入される。
【0030】次に、以上の構成による第5実施例の作用
を説明する。車両走行時には、内殻体37のスタッドボル
ト締付面(ハッチングを施こした面)39に渦電流回路が
形成される。ところが、内殻体37がセラミックスで形成
され、この内殻体37の外側はゴム部38で構成されている
ので、図22に示す金属ブッシュ9を挿入した場合に比べ
て渦電流回路の面積が小さく、また、セラミックは固有
抵抗値が104 Ωと大きいため、渦電流は殆ど0となり、
車両に搭載されている超電導磁石に対する磁気抗力の発
生を防止することができる。一方、地上コイルの熱伸び
は、上述した各実施例と同様にゴム部38で吸収すること
ができる。
【0031】図12は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第6実施例という)を示す斜視図である。この
第6実施例は、上述した第5実施例に対し、内殻体の材
質および形状が一部相違している。すなわち、同図にお
いて、地上コイル用ブッシュ40は、同形状としたブッシ
ュ単体41Aと41Bで構成されている。ブッシュ単体41A
は、上述したブッシュ単体36Aの内殻体37とほぼ同形状
にステンレスで形成されて中心に貫通孔42aを設け、か
つ軸方向に沿ったスリット42bを設けた内殻体42と、こ
の内殻体42の外周に上述したブッシュ単体36Aのゴム部
38とほぼ同形状で一体に成形したゴム部43から構成され
ている。この第6実施例では、渦電流回路の長さが長く
なり、渦電流による損失も抑えられるので、上述した第
5実施例と同様の効果が得られる。なお、同図のハッチ
ングを施こした部分は、渦電流発生面を示す。
【0032】図13は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第7実施例という)を示す縦断面図であり、図
14は、その平面図を示す。図13および図14において、地
上コイル用ブッシュ45は、例えばステンレスのような非
磁性金属より円筒状に形成された内殻体46と、この内殻
体46の外周に加硫接着等により強固に接着され、かつ外
周が裁頭円錐状に形成されたゴム部47とから構成され、
内殻体46の軸方向長さをゴム部47より長くしている。
【0033】したがって、図15に示すように裁頭円錐状
の貫通孔を設けた地上コイル(推進コイル)4は、地上
コイル用ブッシュ45を挿入し、この地上コイル用ブッシ
ュ45に平座金48,49およびばね座金50を挿入したスタッ
ドボルト1を貫通してナット8で締結する。地上コイル
用ブッシュ45は、中心部に非磁性金属の内殻体46を有し
ており、この内殻体46の内側に締結しようとするスタッ
ドボルト1が貫通する構造となっている。スタッドボル
ト1は内殻体46に圧縮力を作用する。しかしながら、地
上コイル(推進コイル)4には大きな荷重は作用しな
い。このようにして締結した地上コイル(推進コイル)
4には、次のような外力が作用する。すなわち、電磁
力,熱応力,取付面の高さ不整による外力である。一
方、屋外で使用されるために外部環境因子を考慮しなけ
ればならない。
【0034】電磁力は、案内,推進,浮上の3方向の成
分に分けて考えられる。車両に搭載した超電導磁石がク
エンチ現象などのために異常な事態となったときは、一
個の取付部に対して案内力は 2.6kN、推進力は 1.5kN、
浮上力は 2.5kN程作用する。案内力の作用では地上コイ
ル用ブッシュ45のゴム部47は、筒形ゴムと同様にせん断
力が作用する。しかして、地上コイル(推進コイル)4
はこの案内力で案内方向に動く。さらに、浮上力や推進
力が作用すると、地上コイル用ブッシュ45のゴム部47を
圧縮する。ゴム部47の高さは内殻体46の高さより小さく
なっており、この高さの差により生じる空間部がゴム部
47の変形を可能にしている。なお、熱膨脹により取付部
に作用する大きな力はゴム部47の弾性変形で吸収するこ
とができる。
【0035】また、図16は、2層の地上コイル(推進コ
イル)4を地上コイル用ブッシュ45を用いて締結してい
る状態を示す。ゴム部47は、外周が裁頭円錐形をしてい
るので、2層の地上コイル(推進コイル)4に互いに反
発する向きに力が作用しても、ゴム部47と絶縁層をエポ
キシ樹脂とした地上コイル(推進コイル)4は互いには
まりあう方向であるため充分に接触している。一方、案
内力が互いに引き合う向きに作用するときは、相互の地
上コイル(推進コイル)4押し合うこととなり、ゴム部
47と地上コイル(推進コイル)4の貫通孔の内面は接触
を保持している。
【0036】図17は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第8実施例という)を示す縦断面図でありる。
同図17において、地上コイル用ブッシュ55は、例えばス
テンレスのような非磁性金属またはFRPのような樹脂
で形成され、軸方向に沿って両端にフランジ56a,56a
を設けた円筒状の内殻体56と、この内殻体56と同軸で、
かつフランジ56aの外径より内径を大きくした円筒状の
外殻体57と、内殻体56と外殻体57に一体に強固に接触さ
れているゴム部58で構成されている。このように構成さ
れた、第8実施例は、全ての外力をゴム部58のみで支持
することになる。
【0037】図18は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第9実施例という)を示す斜視図であり、同図
において、地上コイル用ブッシュ60は、例えばステンレ
スのような非磁性金属またはFRPのような樹脂で円筒
状に形成された内殻体61と、この内殻体61の外周に強固
に接着され、外周を裁頭円錐状とし、かつ外周に複数の
溝62aを設けたゴム部62で構成される。
【0038】以上のように構成された地上コイル用ブッ
シュ60は、地上コイルに作用する浮上力,推進力、さら
には熱応力により生じる地上コイル(推進コイル)4の
平面に沿った方向の力を緩衝するために、ゴム部62に溝
62aを設けたものである。
【0039】なお、図19に示すように上述した地上コイ
ル用ブッシュ45を、1個の地上コイル(推進コイル)4
に2個挿入して締結用ボルト64で軌道の側壁2に締結す
るようにしてもよい。この場合は、案内力に関して軌道
に押しつける方向にも、軌道から引き剥す方向にも効果
がある。
【0040】図20は、本発明のさらに異なる他の実施例
(以下、第10実施例という)の要部を示す断面図であ
る。この第10実施例は、地上コイル用ブッシュを一体に
埋設した地上コイルである。同図20において、地上コイ
ル65は、従来とほぼ同様の構成とした地上コイル本体66
と、この地上コイル本体66の複数箇所に一体注型で埋設
されたブッシュ67で構成される。ここで、ブッシュ67
は、非磁性金属で形成され、中心孔68aを有し、外周中
央部に両側の外周部68cより外径を大きくし、かつ両側
の外周部6cと斜面68dで連結するようにした大径外周
部68bを有する内殻体68と、この内殻体68の外周に対し
てほぼ等しい肉厚となるような形状として一体に強固に
接着されたゴム部69と、非磁性金属から形成され、内殻
体68の貫通孔68aを中心とし、内殻体68の斜面68dにほ
ぼ平行する中空の中空裁頭円錐状とした中間金属体70か
ら構成され、中間金属体70は適宜間隔をもって2層が埋
設されている。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
磁性金属,セラミックス,FRP等で形成され中心にボ
ルト貫通孔を有する内殻体と、この内殻体の外周に一体
に設けられ、非磁性金属,セラミックス,FRP等で軸
方向に沿って直径が異なる部分を有するように形成した
中間体を埋設した弾性体で構成しているので、ボルトに
よる軌道の側壁への固定時にトルク管理が容易となり、
渦電流の発生を抑制し、外力によりボルト貫通孔周りか
らの破壊を防止し、熱伸びを容易に吸収し、軌道の側壁
や地上コイル自身の平面管理を容易にした超電導磁気浮
上式鉄道の地上コイル用ブッシュおよび地上コイルを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図。
【図2】本発明の一実施例の斜視図。
【図3】本発明の一実施例を挿入した地上コイルの斜視
図。
【図4】図3のA−A断面図。
【図5】本発明の他の実施例(第2実施例)を示す縦断
面図。
【図6】本発明のさらに異なる他の実施例(第3実施
例)を示す縦断面図。
【図7】図3のB−B断面図。
【図8】本発明のさらい異なる他の実施例(第4実施
例)を示す縦断面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】本発明のさらに異なる他の実施例(第5実施
例)を示す斜視図。
【図11】図10に示す地上コイル用ブッシュを挿入した
地上コイルを一部切断して示す斜視図。
【図12】本発明のさらに異なる他の実施例(第6実施
例)を示す斜視図。
【図13】本発明のさらに異なる他の実施例(第7実施
例)を示す縦断面図。
【図14】図13の上面図。
【図15】図13に示す地上コイル用ブッシュを挿入した
地上コイルの部分断面図。
【図16】図13に示す地上コイル用ブッシュを挿入し積
層した地上コイルの部分断面図。
【図17】本発明のさらに異なる他の実施例(第8実施
例)を示す縦断面図。
【図18】本発明のさらに異なる他の実施例(第9実施
例)を示す斜視図。
【図19】図13に示す地上コイル用ブッシュを2個挿入
した地上コイルの部分断面図。
【図20】本発明のさらに異なる他の実施例(第11実施
例)を示す断面図。
【図21】従来の地上コイルを軌道の側壁に固定した状
態を示す断面図。
【図22】従来の地上コイルに挿入を検討されていた地
上コイル用ブッシュの一部を切断して示す斜視図。
【図23】従来の地上コイルを軌道の側壁に固定する際
の軸力とボルト締付トルクとの関係を示す線図。
【符号の説明】
1…スタッドボルト、2…側壁、4…地上コイル、10,
15,25,30,35,40,45,55,60…地上コイル用ブッシ
ュ、11A,11B,16A,16B,26A,26B,31A,31
B,36A,36B,41A,41B…ブッシュ単体、12,17,
20,27,32,37,42,46,56,61…内殻体、12a,17
a,27a,32a,37a,42a,68a…貫通孔、13,18,
21,28,33,38,43,47,58,62…ゴム部、14,19,2
2,29,34…中間金属体、17b…ねじ部、20b…ねじ孔
部、28a…中空部、48,49…平座金、50…ばね座金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01F 7/22 A (72)発明者 小山 充彦 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 矢野 利行 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 平5−58281(JP,A) 特開 平3−178506(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 13/03 - 13/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性金属で形成され中心にボルト貫通
    孔を設けた内殻体と、この内殻体の外周に一体に設けら
    れ、弾性を有する材料で軸方向に沿って直径が異なる部
    分を有するように形成されて非磁性金属またはセラミッ
    クスより成る中間体を埋設した弾性体で構成したことを
    特徴とする超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシ
    ュ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導磁気浮上式鉄道の
    地上コイル用ブッシュにおいて、軸方向に沿って分割し
    たブッシュ単体を、挿通するボルトまたは機械的結合手
    段により固定するようにしたことを特徴とする超電導磁
    気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超電導磁気浮上式鉄道の
    地上コイル用ブッシュにおいて、前記弾性体を前記地上
    コイル装着時に通電時に地上コイルが膨脹する方向に中
    空部を形成したことを特徴とする超電導磁気浮上式鉄道
    の地上コイル用ブッシュ。
  4. 【請求項4】 中心にボルト貫通孔を有する内殻体と、
    この内殻体の外周に一体に設けられた弾性を有する外殻
    体から成り、前記内殻体をセラミックスで形成したこと
    を特徴とする超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッ
    シュ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超電導磁気浮上式鉄道の
    地上コイル用ブッシュにおいて、内殻体をステンレスで
    形成し、かつスリットを設けたことを特徴とする超電導
    磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュ。
  6. 【請求項6】 非磁性金属またはFRPで形成され中心
    にボルト貫通孔を設けた内殻体と、この内殻体の外周に
    一体に設けられ、弾性を有する材料で軸方向に沿って直
    径が異なるように形成された弾性体から成り、この弾性
    体の軸方向長さを前記内殻体より短かくしたことを特徴
    とする超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル用ブッシュ。
  7. 【請求項7】 ボルトを介して地上構造物に固定するボ
    ルト取付部を有する超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル
    において、前記ボルト取付部に軸方向変位ばね定数を大
    きくなるように構成したブッシュを埋設したことを特徴
    とする超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル。
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