JP3103039B2 - ロングドレン型潤滑油組成物 - Google Patents

ロングドレン型潤滑油組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性、酸化安
定性及び清浄性に優れたロングドレン型の潤滑油組成物
に関し、特に、内燃機関用ロングドレン型潤滑油組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業用機械、自動車にはその用途に
応じて鉱油系及び合成油系の各種潤滑油が用いられてい
る。これらの潤滑油は、いずれも使用時間と共に空気中
の酸素によって酸化されたり、高温部に接触して熱分解
されたりして劣化していく。劣化が進むと潤滑油本来の
性能が失われ、新油に交換せざるを得なくなる。このオ
イル交換時期をできるだけ長くすること(ロングドレン
化)は、保守管理の省力化、省資源、環境汚染防止の観
点から重要である。
【0003】エンジン油を例にとれば、エンジン油のロ
ングドレン化には酸化防止剤、清浄剤等の添加剤配合技
術も重要であるが、エンジン油の約80質量%以上を占
める基油の酸化安定性、熱安定性が大きな影響を及ぼす
ので、酸化安定性、熱安定性に優れた基油の選択が重要
なポイントとなる。
【0004】一般のエンジン油には鉱油系基油が使用さ
れているが、一部の高級油種にはポリアルファオレフィ
ン、ジエステル等の合成油系基油が用いられ、ロングド
レン型のエンジン油として市販されている。しかし、ポ
リアルファオレフィン、ジエステル等の合成油系基油を
用いた現状のエンジン油は、酸化安定性、熱安定性、清
浄性からみてロングドレン型エンジン油として十分では
ない。
【0005】更に最近では、自動車の排気ガス浄化触媒
の被毒の問題から蒸発性の低いエンジン油が求められて
いる。
【0006】基油の酸化安定性、熱安定性への影響は、
エンジン油に比べ基油の割合が多い作動油等の工業用潤
滑油においては更に重要であり、産業機械メーカーから
常にロングドレン型の潤滑油が求められている。
【0007】例えば、作動油においては機械部品の定期
点検よりも短い期間でオイル交換を行っており、機械部
品の点検期間に合ったロングドレン型の作動油を使用す
ることだけでもメンテナンス費用の節減となる。
【0008】本発明者らは、特公平8−26335号公
報において、下記一般式1で表されるピロメリット酸エ
ステルを基油中に含有するロングドレン型潤滑油組成物
を提案した。
【0009】
【化1】 (R1、R2、R3、R4は、いずれも炭素数10以下の直
鎖又は分枝アルキル基。)
【0010】上記公告公報に開示されたロングドレン型
潤滑油組成物は、従来使用されている鉱油系や合成油系
基油の潤滑油よりも酸化安定性、熱安定性、清浄性が優
れているばかりでなく、最近とみに環境問題の観点から
要求されている低蒸発性を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記公告公報において
は、上記一般式1で表されるピロメリット酸エステルに
ついて、エステル原料となるアルコールには格別の制限
は記載されていない。しかし、その後本発明者等の研究
によって、ピロメリット酸エステルのあるものは、流動
点試験では低い値を示すものの、低温下で長期間保存す
ると、場合によっては凝固することもあることが判明し
た。特に、外気温度の影響を受ける内燃機関用潤滑油の
場合には、厳寒時でも流動性が高く、低温始動性に優れ
ていることが必要である。
【0012】本発明の目的は、酸化安定性、熱安定性、
清浄性に優れた性能を持つ上記公告公報で提案したロン
グドレン型潤滑油組成物を改良し、より低温始動性が良
好なロングドレン型潤滑油組成物を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために実験と検討を重ねた結果、驚くべきこ
とに、エステル原料として特定範囲の2種以上の混合ア
ルコールを使用したピロメリット酸エステルを基油とし
て用いる場合には、より良好な低温始動性を示すことを
見出だし、本発明を完成した。本明細書において「アル
コールを2種以上」とは、「炭素数の異なる種類のアル
コールを2種以上」の意義である。
【0014】本発明は、ピロメリット酸と炭素数6〜9
のアルコールを2種以上混合したアルコールとを反応さ
せて得られるピロメリット酸エステルを、全基油中の5
〜100質量%含むことを特徴とする。本発明の実施態
様としては、内燃機関用潤滑油、特にエンジン油の調製
材源として用いることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、基油中に下記一般式2
で表されるピロメリット酸エステルを配合することを必
須要件とする。
【0016】
【化2】 (R1、R2、R3、R4は、いずれも炭素数6〜9の2種
以上のアルコールを原料とする直鎖又は分枝アルキル
基。)
【0017】上記一般式2中のR1〜R4は、いずれも直
鎖アルキル基である場合、いずれも分枝アルキル基であ
る場合、その一部が直鎖アルキル基で一部が分枝アルキ
ル基である場合のいずれでも良い。
【0018】上記一般式2で表されるピロメリット酸エ
ステルは、ピロメリット酸と、炭素数6〜9のアルコー
ルを2種以上混合したアルコールとをエステル化反応又
はエステル交換反応して得られるピロメリット酸エステ
ルである。このピロメリット酸エステルは、製造方法に
格別の限定はなく、公知のエステル化反応又はエステル
交換反応によって得られる。
【0019】エステル原料となるアルコールは、炭素数
が6〜9のものを2種以上混合したものであり、その種
類は問わない。中でも炭素数8、9のアルコールが好ま
しく、例えば、n−オクタノール、2−エチルヘキサノ
ール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2
−ヘプタノール、2−プロピルペンタノール、2,4,
4−トリメチルペンタノール、n−ノニルアルコール、
2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3−エチル−
2,2−ジメチル−3−ペンタノール、3,5,5−ト
リメチルヘキサノールが挙げられる。特に、2−エチル
ヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノールが
好ましい。
【0020】エステル原料となるアルコールの炭素数が
6〜9の場合は、本発明の目的とする潤滑油組成物の基
油として最適な動粘度のものが得られる。炭素数が9を
超える場合は、ピロメリット酸エステルの動粘度が高く
なりすぎたり、固化する場合があるため、好ましくな
い。
【0021】エステル原料アルコールが2種以上の混合
アルコールであるピロメリット酸エステルを用いると、
エステル原料アルコールが1種の場合に比べて、低温流
動性が向上し、低温始動性が良好となる。このメカニズ
ムは明らかではない。
【0022】本発明で用いるピロメリット酸エステル
は、上記一般式2におけるR1〜R4がいずれも直鎖アル
キル基のピロメリット酸エステルといずれも分枝アルキ
ル基のピロメリット酸エステルとを混合した場合や、上
記一般式2におけるR1〜R4の一部が直鎖アルキル基で
一部が分枝アルキル基のピロメリット酸エステルを使用
する場合を包含する。
【0023】上記ピロメリット酸エステルの配合割合
は、基油全量に対して5〜100質量%である。特に、
15質量%以上含むことが好ましい。ピロメリット酸エ
ステルの全基油中の配合量が5質量%未満では熱安定
性、酸化安定性に効果がない。
【0024】なお、潤滑油組成物全量に対しては、ピロ
メリット酸エステルの配合割合は4質量%以上、特に1
2質量%以上であることが好ましい。
【0025】本発明の潤滑油組成物の基油としては、一
般式2で表されるピロメリット酸エステル以外の成分と
して、鉱油や合成油、または鉱油と合成油の混合物が使
用できる。合成油としては、例えば、ポリアルファオレ
フィン、ジエステルが挙げられる。
【0026】本発明をエンジン油用として用いる場合に
は、基油中の鉱油又は合成油は、100℃における動粘
度が1.5〜60mm/sであることが好ましい。
【0027】本発明の潤滑油組成物は、添加剤を配合せ
ずに使用することができる。
【0028】本発明の潤滑油組成物は、添加剤を配合し
て使用することもできる。添加剤を配合する場合は、本
発明の潤滑油組成物の用途、品質グレード等に応じて、
酸化防止剤(ジアルキルジチオりん酸亜鉛、ジアリルジ
チオりん酸亜鉛、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸
化防止剤等)、清浄分散剤(アルカリ土類金属スルフォ
ネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金
属フォスフォネート、こはく酸イミド、こはく酸エステ
ル、ベンジルアミン等)、粘度指数向上剤(分散型及び
非分散型ポリメタクリレート、分散型及び非分散型オレ
フィン共重合体、スチレンジエン共重合体、ポリイソブ
チレン等)、摩耗防止剤(ジアルキルジチオりん酸亜
鉛、ジアリルジチオりん酸亜鉛、りん酸エステル、硫黄
化合物等)、消泡剤(シリコーン等)、摩擦調整剤(有
機モリブデン化合物、エステル類、アミド等)、金属不
活性化剤(ベンゾトリアゾール等)、防錆剤(アルカリ
金属及びアルカリ土類金属スルフォネート、金属石鹸
等)等の潤滑油に通常使用される添加剤を配合すること
は差支えない。
【0029】これらの添加剤の添加量は、内燃機関用潤
滑油、工業用潤滑油など本発明の潤滑油組成物の用途、
品質グレード等によって異なり、限定的ではない。本発
明をエンジン油用として使用する場合は、これら添加剤
の本発明の潤滑油組成物中の割合は3質量%以上、特に
10〜25質量%程度であることが好ましい。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例について説
明する。但し、本発明は、実施例に限定されるものでは
ない。
【0031】実施例1の基油としたピロメリット酸エス
テルAは、エステル原料のアルコールとして2種のアル
コール(2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメ
チルヘキサノール)を混合したものを使用し、一般式2
におけるR1〜R4は一部が炭素数8の分枝アルキル基、
一部が炭素数9の分枝アルキル基である。2−エチルヘ
キサノールと3,5,5−トリメチルヘキサノールの混
合割合は1:1である。
【0032】比較例1の基油としたピロメリット酸エス
テルBは、エステル原料のアルコールとして1種のアル
コール(2−エチルヘキサノール)を使用し、一般式1
におけるR1〜R4はいずれも炭素数8の分枝アルキル基
である。
【0033】比較例2の基油であるポリアルファオレフ
ィンは、100℃における粘度が6mm/sのものを
使用した。比較例3の基油である鉱油は、150ニュー
トラル油を使用した。
【0034】実施例及び比較例に使用した添加剤とし
て、SG級パッケージ添加剤は、酸化防止剤、摩耗防止
剤、清浄分散剤、防錆剤、金属不活性化剤、消泡剤、摩
擦調整剤等の各種添加剤をパッケージ化したものであ
る。粘度指数向上剤は、分散型オレフィン共重合体を使
用した。
【0035】<低温保存試験>表1に、ピロメリット酸
エステルA及びピロメリット酸エステルBを温度5℃と
0℃の試験条件下にて保存試験を行った結果を示す。
【0036】
【表1】
【0037】ピロメリット酸エステルB(エステル原料
アルコールは1種単体)は、試験温度5℃の条件下では
10日目に凝固し、試験温度0℃の条件下では6日目に
凝固した。ピロメリット酸エステルBは、より低温にな
る程、凝固し易い結果を示した。
【0038】これに対して、ピロメリット酸エステルA
(エステル原料アルコールは2種混合)は、いずれの試
験温度条件下においても30日経過しても凝固しなかっ
た。
【0039】<低温粘度測定結果>表2に、実施例1
(基油は、ピロメリット酸エステルA70質量%及びポ
リアルファオレフィン30質量%)と比較例1(基油
は、ピロメリット酸エステルB70質量%及びポリアル
ファオレフィン30質量%)の低温粘度を測定した結果
を示す。
【0040】実施例1及び比較例1は、SG級油用パッ
ケージ添加剤や粘度指数向上剤を配合し、動粘度はエン
ジン油の粘度規格であるSAE.J300に規定されて
いる100℃にてSAE30のエンジン油に調整した。
【0041】試験温度−10〜−20℃におけるCCS
粘度及び試験温度−15〜−30℃におけるMRV粘度
の測定は、いずれもエンジン油の粘度規格であるSA
E.J300に規定されている測定法によった。
【0042】
【表2】
【0043】比較例1は、いずれの試験温度においても
凝固して測定不能となった。比較例1のエンジン油とし
ての使用は、夏期に限定される。
【0044】これに対して、実施例1は、優れた低温性
能を示した。実施例1は、SAE粘度規格に照合すると
20Wに相当し、日本国内の場合は四季を通じてエンジ
ン油として使用できる。
【0045】<実験室試験>実施例1(基油は、ピロメ
リット酸エステルA70質量%及びポリアルファオレフ
ィン30質量%)、比較例1(基油は、ピロメリット酸
エステルB70質量%及びポリアルファオレフィン30
質量%)、比較例2(基油は、ポリアルファオレフィン
100質量%)及び比較例3(基油は、鉱油100質量
%)についてパネルコーキング試験、酸化安定性試験、
NOx−02吸収試験、SRV摩擦試験、蒸発性試験を
行った。
【0046】実施例及び比較例は、SG級油用パッケー
ジ添加剤や粘度指数向上剤を配合し、粘度番手をSAE
30のエンジン油に調整した。
【0047】表3に、パネルコーキング試験、酸化安定
性試験、NOx−02吸収試験、SRV摩擦試験、蒸発
性試験の試験結果を示す。
【0048】
【表3】
【0049】パネルコーキング試験は、エンジン油の熱
安定性及び高温清浄性を評価するために用いられる試験
である。
【0050】実施例1は、試験温度300℃及び325
℃のいずれにおいても比較例1とほぼ同等であり、比較
例2及び3よりも付着物重量が少なかった。実施例1
は、熱安定性、高温清浄性に優れていると評価される。
【0051】酸化安定性試験は、エンジン油の酸化安定
度の評価に用いられているJISK2514に規定され
ている潤滑油酸化安定度試験方法に従ったが、より条件
を厳しくするためJISに定められている試験時間を7
倍に延ばして評価を行った。
【0052】実施例1は、比較例1とほぼ同程度の結果
を示した。合成油系基油である比較例2と比べると、粘
度の上昇及び全酸価の増加が少なかった。また、鉱油系
基油である比較例3と比べると、明らかに良好な結果を
示した。
【0053】これらの点を総合評価すると、実施例1は
比較例1とほぼ同等であり、比較例2、3に比べて優れ
た酸化安定性を有していると評価される。
【0054】NOx−O2吸収試験は、NOxの存在下
で一定容量のO2を吸収するのに要する時間を測定する
ことによりエンジン油の酸化安定性を評価する試験であ
る。
【0055】実施例1は、いずれの比較例よりも吸収時
間が長かった。
【0056】実施例1は、優れた酸化安定性を有してい
ると評価される。
【0057】SRV摩擦試験は、往復動の摩擦試験であ
る。
【0058】実施例1は、比較例1と同等の結果を示
し、比較例2、3よりも摩擦係数が小さかった。
【0059】実施例1は、潤滑性能が良好であると評価
される。
【0060】蒸発性試験は、DIN 51581に規定
されているNOACK試験法を用いた。
【0061】実施例1は、比較例1とほぼ同程度の結果
を示した。合成油系基油である比較例2と比べると蒸発
量が少なく、鉱油系基油である比較例3と比べると更に
蒸発量が少なかった。
【0062】実施例1は、最近、環境問題の観点から要
求されている低蒸発性を有していると評価される。
【0063】<エンジン試験>実施例1及び比較例1〜
3について、国産のガソリンエンジンを使用した中低温
域のエンジン試験を実施した。
【0064】表4に試験条件を、表5に試験結果を示
す。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】このエンジン試験は実車での約2万Km走
行に相当し、オイルパンの油量も正規のエンジンの1/
2に減少させた厳しい試験である。
【0068】実施例1は、比較例1とほぼ同等の結果を
示した。合成油系基油である比較例2及び鉱油系基油で
ある比較例3と比べると、オイルパン等のオイルシステ
ムへのスラッジ堆積やピストンへのワニスが少なかっ
た。
【0069】表5から、実施例1は清浄性が優れてお
り、長期の使用が可能であることが分かる。
【0070】また、実施例1は、比較例2、3よりもカ
ム、ピストンリングの摩耗量が少なく、かつ使用油中の
鉄分も少ないため、比較例2、3よりも長期に亘って良
好な摩耗防止性能が持続することが分かる。
【0071】更に、試験終了後のオイル性状の分析結果
から、実施例1は、比較例2、3よりも粘度増加、ペン
タン不溶分が少なく、劣化が小さいため、比較例2、3
よりも長期の使用が可能であることが確認できた。
【0072】次に、実施例1で使用したピロメリット酸
エステルAに代え、エステル原料のアルコールとしてn
−ヘキサノールと2−エチルヘキサノールの2種を1:
1の割合で混合したものを使用し、一般式2におけるR
1〜R4の一部が炭素数6の直鎖アルキル基で一部が炭素
数8の分枝アルキル基であるピロメリット酸エステルを
基油に用いて、上記と同じ試験を行ったところ、実施例
1と同等の効果が得られた。
【0073】また、実施例1で使用したピロメリット酸
エステルAに代え、エステル原料のアルコールとして3
種のアルコール(n−オクタノール、2−エチルヘキサ
ノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール)を1:
1:1の割合で混合したものを使用し、一般式2におけ
るR1〜R4の一部が炭素数8の直鎖アルキル基、一部が
炭素数8の分枝アルキル基、一部が炭素数9の分枝アル
キル基であるピロメリット酸エステルを基油に用いて、
上記と同じ試験を行ったところ、実施例1と同等の効果
が得られた。
【0074】
【発明の効果】本発明は、本発明者らが前記公告公報で
提案したロングドレン型潤滑油組成物の低温始動性を改
良した発明である。
【0075】本発明は、前記公告公報に開示されたロン
グドレン型潤滑油組成物と同様に、熱安定性、酸化安定
性、清浄性及び最近とみに環境問題の観点から要求され
ている低蒸発性に優れた性能を維持しつつ、より良好な
低温始動性を持つ。このため、本発明のロングドレン型
潤滑油組成物は、日本国内の場合、四季を通じて使用す
ることができる。
【0076】また、本発明による潤滑油組成物の使用に
よって、エンジン油や工業用潤滑油の長期使用(ロング
ドレン化)が可能であり、各分野において潤滑油保守管
理の省力化、メンテナンス費用の節減が図られ、更には
省資源、環境汚染防止に貢献する効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 40:25 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 129/68 - 129/84 C10N 40:25 WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピロメリット酸と炭素数6〜9のアルコー
    ルを2種以上混合したアルコールとを反応させて得られ
    るピロメリット酸エステルを、全基油中の5〜100質
    量%含むことを特徴とするロングドレン型潤滑油組成
    物。
  2. 【請求項2】炭素数6〜9のアルコールを2種以上混合
    したアルコールが、n−オクタノール、2−エチルヘキ
    サノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル
    −2−ヘプタノール、2−プロピルペンタノール、2,
    4,4−トリメチルペンタノール、n−ノニルアルコー
    ル、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3−エチル
    −2,2−ジメチル−3−ペンタノール、3,5,5−
    トリメチルヘキサノール、n−ヘキサノールから選ばれ
    るアルコールを2種以上混合したアルコールであること
    を特徴とする請求項1記載のロングドレン型潤滑油組成
    物。
  3. 【請求項3】炭素数6〜9のアルコールを2種以上混合
    したアルコールの1種が、2−エチルヘキサノールであ
    ることを特徴とする請求項1記載のロングドレン型潤滑
    油組成物。
  4. 【請求項4】炭素数6〜9のアルコールを2種以上混合
    したアルコールが、n−オクタノール、3,5,5−ト
    リメチルヘキサノール、n−ヘキサノールから選ばれる
    少なくとも1種のアルコールと2−エチルヘキサノール
    を混合したアルコールであることを特徴とする請求項1
    記載のロングドレン型潤滑油組成物。
  5. 【請求項5】潤滑油組成物が内燃機関用潤滑油組成物で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    ロングドレン型潤滑油組成物。
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