JP3102597B2 - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
ポリカーボネートの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エステル交換法による
ポリカーボネートの製造方法に関する。
ポリカーボネートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】ポリカーボネート樹脂
は、従来、ホスゲンとビスヒドロキシ化合物を用いて界
面重合法で製造されている。しかし、ホスゲンは毒性が
強く製造上多くの問題点を有している。ホスゲンを使用
しない製造法としては、エステル交換反応を利用した溶
融重縮合が知られており、この方法に関して、各種の触
媒が提案されている。例えば、KBH4(特開平2−1
28336号)、BeO(特開昭63−179926
号)、フェニルリン酸(特開昭58−173125
号)、電子供与性リン化合物(特開平3−54223
号)などが開示されている。また、特開平3−2524
21号では予備重合を経由してから、重縮合を行う方法
が開示されている。本発明者らは、先に、特定のリン化
合物を触媒として用いることで、高分子量の、分子量分
布の狭い、低着色ポリカーボネートを製造できることを
提案した(特願平3−336402号)。
は、従来、ホスゲンとビスヒドロキシ化合物を用いて界
面重合法で製造されている。しかし、ホスゲンは毒性が
強く製造上多くの問題点を有している。ホスゲンを使用
しない製造法としては、エステル交換反応を利用した溶
融重縮合が知られており、この方法に関して、各種の触
媒が提案されている。例えば、KBH4(特開平2−1
28336号)、BeO(特開昭63−179926
号)、フェニルリン酸(特開昭58−173125
号)、電子供与性リン化合物(特開平3−54223
号)などが開示されている。また、特開平3−2524
21号では予備重合を経由してから、重縮合を行う方法
が開示されている。本発明者らは、先に、特定のリン化
合物を触媒として用いることで、高分子量の、分子量分
布の狭い、低着色ポリカーボネートを製造できることを
提案した(特願平3−336402号)。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、特定のリン化合物の触
媒の存在下にビスヒドロキシ化合物とビスアリールカー
ボネートとを溶融重縮合させた後、引続き、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属を含有する触媒を用いて重縮
合させることにより、高分子量の、分子量分布の狭い、
熱安定性に優れたポリカーボネートの製造方法を提供す
ることにある。
媒の存在下にビスヒドロキシ化合物とビスアリールカー
ボネートとを溶融重縮合させた後、引続き、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属を含有する触媒を用いて重縮
合させることにより、高分子量の、分子量分布の狭い、
熱安定性に優れたポリカーボネートの製造方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下式のリン化
合物の触媒の存在下にピスヒドロキシ化合物とビスアリ
ールカーボネートとを溶融重縮合させた後、引続き、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属を含有する触媒を用
いて重縮合させることを特徴とするポリカーボネートの
製造方法
合物の触媒の存在下にピスヒドロキシ化合物とビスアリ
ールカーボネートとを溶融重縮合させた後、引続き、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属を含有する触媒を用
いて重縮合させることを特徴とするポリカーボネートの
製造方法
【化1】 (式中、R1,R2,R3は炭素数1〜25のアルキル
基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数1〜25のア
ルキルオキシ基、あるいは炭素数6〜25のアリールオ
キシ基を示す。)を提供する。
基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数1〜25のア
ルキルオキシ基、あるいは炭素数6〜25のアリールオ
キシ基を示す。)を提供する。
【0005】本発明において、使用するビスヒドロキシ
化合物としては、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタ
ン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)フェニルメチルメタン、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキサ
イド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が
挙げられる。さらには、これらのビスヒドロキシ化合物
を主成分として、その一部をヒドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル等のフェノール性水酸基を2個含有
する芳香族化合物で置き換えたものでも良い。
化合物としては、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタ
ン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)フェニルメチルメタン、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキサ
イド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が
挙げられる。さらには、これらのビスヒドロキシ化合物
を主成分として、その一部をヒドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル等のフェノール性水酸基を2個含有
する芳香族化合物で置き換えたものでも良い。
【0006】本発明において、使用するビスアリールカ
ーボネートとしては、ジフェニルカーボネート、ビス
(p−クロルフェニル)カーボネート、ビス(o−クロ
ルフェニル)カーボネート、ビス(p−ニトロフェニ
ル)カーボネート、ビス(o−ニトロフェニル)カーボ
ネート、ジトリルカーボネートなどの非置換及び核置換
基をもつジアリールカーボネートなどが挙げられる。
ーボネートとしては、ジフェニルカーボネート、ビス
(p−クロルフェニル)カーボネート、ビス(o−クロ
ルフェニル)カーボネート、ビス(p−ニトロフェニ
ル)カーボネート、ビス(o−ニトロフェニル)カーボ
ネート、ジトリルカーボネートなどの非置換及び核置換
基をもつジアリールカーボネートなどが挙げられる。
【0007】ビスアリールカーボネートの使用量は、理
論的には、ビスヒドロキシ化合物1モルに対して1モル
で良いが、モルバランスの崩れるのを防止するため1〜
1.1モルを使用する。
論的には、ビスヒドロキシ化合物1モルに対して1モル
で良いが、モルバランスの崩れるのを防止するため1〜
1.1モルを使用する。
【0008】本発明において、触媒として使用するリン
化合物としては、トリフェニルホスフェート、トリ−p
−トリルホスフェート、トリ−o−トリルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリ−n−プロピルホス
フェート、トリイソプロピルホスフェート、トリ−n−
ブチルホスフェートなどのホスフェート類、および、ト
リフェニルホスフィンオキサイド、トリ−p−トリルホ
スフィンオキサイド、トリ−o−トリルホスフィンオキ
サイド、トリエチルホスフィンオキサイド、トリ−n−
プロピルホスフィンオキサイド、トリイソプロピルホス
フィンオキサイド、トリ−n−ブチルホスフィンオキサ
イドなどが挙げられる。
化合物としては、トリフェニルホスフェート、トリ−p
−トリルホスフェート、トリ−o−トリルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリ−n−プロピルホス
フェート、トリイソプロピルホスフェート、トリ−n−
ブチルホスフェートなどのホスフェート類、および、ト
リフェニルホスフィンオキサイド、トリ−p−トリルホ
スフィンオキサイド、トリ−o−トリルホスフィンオキ
サイド、トリエチルホスフィンオキサイド、トリ−n−
プロピルホスフィンオキサイド、トリイソプロピルホス
フィンオキサイド、トリ−n−ブチルホスフィンオキサ
イドなどが挙げられる。
【0009】リン化合物の使用量は、ビスヒドロキシ化
合物に対して、50〜20,000ppm、好ましく
は、100〜5,000ppmである。使用量が、50
ppm未満では反応が遅くなり、20,000ppmを
越えると製造ポリマー中への残存量が増大するため好ま
しくない。
合物に対して、50〜20,000ppm、好ましく
は、100〜5,000ppmである。使用量が、50
ppm未満では反応が遅くなり、20,000ppmを
越えると製造ポリマー中への残存量が増大するため好ま
しくない。
【0010】リン化合物の添加は、反応の開始時でも、
昇温してモノマーの均一溶液とした時点でもよい。不活
性な溶媒、例えば、フェノール、トルエンなどに溶解さ
せて添加することもできる。反応の進行に伴いモノオキ
シ化合物が遊離するので徐々に温度を上げて、反応系を
減圧にして、ポリマーの分子量を増大させる。反応温度
は150〜300℃、及び、反応時間は、1〜10hr
が好ましい。重量平均分子量で、5000〜30000
(GPC測定によるポリスチレン換算による)に達した
時点で、不活性ガスを系内に導入し、常圧に戻す(以
下、この段階で得られたポリマーをプレポリマーと称す
る)。プレポリマーの分子量は、重量平均分子量は50
00〜30000が好ましい。分子量が5000未満で
は、未反応のビスヒドロキシ化合物がプレポリマー中に
多く存在し、アルカリ金属、アルカリ土類金属触媒を添
加した際に、着色物質が生成しやすくなる。また、分子
量が30000を越えるとと、プレポリマーの溶融粘度
が高くなり、触媒の均一混合が困難になる。本発明で
は、上記のプレポリマーにアルカリ金属またはアルカリ
土類金属を含有する触媒を添加して重縮合を進める。こ
こで使用する触媒は、この分野で用いられるものであれ
ば、特に限定されないが、具体例として、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウムなどの水酸化物、リチウムメチラート、ナトリウム
エチラート、カリウムエチラート、カルシウムエチラー
トなどのアルコラート、リチウムフェノキシド、ナトリ
ウムフェノキシド、マグネシウムフェノキシドなどのア
リールオキシド、酢酸リチウム、酢酸カリウム、酢酸カ
ルシウム、安息香酸ナトリウムなどの有機酸塩、次亜り
ん酸ナトリウム、亜りん酸カリウム、りん酸カルシウム
などの次亜りん酸塩、亜りん酸塩、りん酸塩を挙げるこ
とができる。これらの触媒の添加量は、プレポリマーの
重量相当に対して、0.01〜100ppmである。使
用量が、0.01ppm未満では反応が遅くなり、10
0ppmを越えると製造ポリマー中への残存量が増大す
るため好ましくない。前記のプレポリマーの合成と同様
な方法で、重縮合を進めることができるが、重合物の溶
融粘度が高くなるので、重合装置として、特別の攪拌装
置、例えば、薄膜蒸発機、セルフクリーニング式二軸リ
アクターなどが好適である。これらの触媒の添加法は、
そのまま反応系に加えてもよいが、触媒を均一に分散さ
せるために、少量の溶媒の共存下に加えることもでき
る。プレポリマーの溶融下に、例えば、200〜300
℃にて、触媒を添加し、常圧にて不活性ガス雰囲気のも
とで、10〜60分間、十分混合、分散させた後、反応
系内を減圧にして反応を完結させる。
昇温してモノマーの均一溶液とした時点でもよい。不活
性な溶媒、例えば、フェノール、トルエンなどに溶解さ
せて添加することもできる。反応の進行に伴いモノオキ
シ化合物が遊離するので徐々に温度を上げて、反応系を
減圧にして、ポリマーの分子量を増大させる。反応温度
は150〜300℃、及び、反応時間は、1〜10hr
が好ましい。重量平均分子量で、5000〜30000
(GPC測定によるポリスチレン換算による)に達した
時点で、不活性ガスを系内に導入し、常圧に戻す(以
下、この段階で得られたポリマーをプレポリマーと称す
る)。プレポリマーの分子量は、重量平均分子量は50
00〜30000が好ましい。分子量が5000未満で
は、未反応のビスヒドロキシ化合物がプレポリマー中に
多く存在し、アルカリ金属、アルカリ土類金属触媒を添
加した際に、着色物質が生成しやすくなる。また、分子
量が30000を越えるとと、プレポリマーの溶融粘度
が高くなり、触媒の均一混合が困難になる。本発明で
は、上記のプレポリマーにアルカリ金属またはアルカリ
土類金属を含有する触媒を添加して重縮合を進める。こ
こで使用する触媒は、この分野で用いられるものであれ
ば、特に限定されないが、具体例として、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウムなどの水酸化物、リチウムメチラート、ナトリウム
エチラート、カリウムエチラート、カルシウムエチラー
トなどのアルコラート、リチウムフェノキシド、ナトリ
ウムフェノキシド、マグネシウムフェノキシドなどのア
リールオキシド、酢酸リチウム、酢酸カリウム、酢酸カ
ルシウム、安息香酸ナトリウムなどの有機酸塩、次亜り
ん酸ナトリウム、亜りん酸カリウム、りん酸カルシウム
などの次亜りん酸塩、亜りん酸塩、りん酸塩を挙げるこ
とができる。これらの触媒の添加量は、プレポリマーの
重量相当に対して、0.01〜100ppmである。使
用量が、0.01ppm未満では反応が遅くなり、10
0ppmを越えると製造ポリマー中への残存量が増大す
るため好ましくない。前記のプレポリマーの合成と同様
な方法で、重縮合を進めることができるが、重合物の溶
融粘度が高くなるので、重合装置として、特別の攪拌装
置、例えば、薄膜蒸発機、セルフクリーニング式二軸リ
アクターなどが好適である。これらの触媒の添加法は、
そのまま反応系に加えてもよいが、触媒を均一に分散さ
せるために、少量の溶媒の共存下に加えることもでき
る。プレポリマーの溶融下に、例えば、200〜300
℃にて、触媒を添加し、常圧にて不活性ガス雰囲気のも
とで、10〜60分間、十分混合、分散させた後、反応
系内を減圧にして反応を完結させる。
【0011】
【発明の効果】本発明により、毒性の強いホスゲンを用
いることなく、高分子量の、分子量分布の狭い、強靭で
ほぼ無色透明なポリカーボネートを製造することができ
る。
いることなく、高分子量の、分子量分布の狭い、強靭で
ほぼ無色透明なポリカーボネートを製造することができ
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 (測定方法)本発明における実施例で示されている各物
性値は、以下の方法で測定した。 (1)分子量;東ソー社製GPC装置SC−8010シ
ステムを用い、ポリスチレン換算による、重量平均分子
量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。 (2)ガラス転移温度(Tg);セイコー電子工業製S
SC−5200型DSC装置を用い、変曲点温度より測
定した。 (3)熱分解温度;セイコー電子工業製SSC−520
0型TGA装置を用い、試料を窒素中、10℃/分で昇
温し、3%重量減を示す温度(T3)を測定した。
性値は、以下の方法で測定した。 (1)分子量;東ソー社製GPC装置SC−8010シ
ステムを用い、ポリスチレン換算による、重量平均分子
量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。 (2)ガラス転移温度(Tg);セイコー電子工業製S
SC−5200型DSC装置を用い、変曲点温度より測
定した。 (3)熱分解温度;セイコー電子工業製SSC−520
0型TGA装置を用い、試料を窒素中、10℃/分で昇
温し、3%重量減を示す温度(T3)を測定した。
【0013】実施例1 (プレポリマーの製造)2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAと記
す)228.3g(1モル)とジフェニルカーボネート
(以下、DPCと記す)227.1g(1.06モル)
をSUS316製1L反応槽に加え、窒素置換後、窒素
雰囲気下で、150℃に加熱した。両モノマーが均一溶
液になった時点で、トリフェニルホスフェート110m
g(ビスフェノールAに対して440ppm)を含むト
ルエン溶液5mlを反応槽に添加した。50分かけて2
25℃に昇温し、昇温後系内を100Torrの減圧に
保った。その後、反応温度を270℃まで4時間かけて
昇温し、系内の減圧度も徐々に上昇させながら、生成す
るフェノールを留去した。さらに、3Torrにて、2
70℃で1.5時間反応させ、生成するフェノールを留
去した。その後、窒素ガスを導入して、反応槽の底部の
穴から生成したプレポリマーを押し出した。得られたプ
レポリマーの重量平均分子量は、27000でほぼ無色
透明であった。 (重縮合)上記のプレポリマー26.0gをSUS31
6製100ml反応槽に採り、窒素置換後、窒素雰囲気
下で、260℃に加熱した。プレポリマーが流動状態に
なったのを確認した時点で、酢酸カリウム0.065m
gを含むトリエチレングリコールジメチルエーテル/メ
タノール混合液(10:1容積比)0.5mlを加えた
(カリウム添加量は、プレポリマーに対して、1pp
m)。その後、反応温度を270℃に上昇させ、30分
間攪拌した。系内の減圧度を10分間かけて上昇させた
後、0.1Torrにて、1.5時間反応させ、生成す
るフェノールを留去した。得られたポリカーボネート
は、25.7gであり、強靭でほぼ無色透明であった。
ポリカーボネートの物性値を表1に示した。
シフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAと記
す)228.3g(1モル)とジフェニルカーボネート
(以下、DPCと記す)227.1g(1.06モル)
をSUS316製1L反応槽に加え、窒素置換後、窒素
雰囲気下で、150℃に加熱した。両モノマーが均一溶
液になった時点で、トリフェニルホスフェート110m
g(ビスフェノールAに対して440ppm)を含むト
ルエン溶液5mlを反応槽に添加した。50分かけて2
25℃に昇温し、昇温後系内を100Torrの減圧に
保った。その後、反応温度を270℃まで4時間かけて
昇温し、系内の減圧度も徐々に上昇させながら、生成す
るフェノールを留去した。さらに、3Torrにて、2
70℃で1.5時間反応させ、生成するフェノールを留
去した。その後、窒素ガスを導入して、反応槽の底部の
穴から生成したプレポリマーを押し出した。得られたプ
レポリマーの重量平均分子量は、27000でほぼ無色
透明であった。 (重縮合)上記のプレポリマー26.0gをSUS31
6製100ml反応槽に採り、窒素置換後、窒素雰囲気
下で、260℃に加熱した。プレポリマーが流動状態に
なったのを確認した時点で、酢酸カリウム0.065m
gを含むトリエチレングリコールジメチルエーテル/メ
タノール混合液(10:1容積比)0.5mlを加えた
(カリウム添加量は、プレポリマーに対して、1pp
m)。その後、反応温度を270℃に上昇させ、30分
間攪拌した。系内の減圧度を10分間かけて上昇させた
後、0.1Torrにて、1.5時間反応させ、生成す
るフェノールを留去した。得られたポリカーボネート
は、25.7gであり、強靭でほぼ無色透明であった。
ポリカーボネートの物性値を表1に示した。
【0013】実施例2 実施例1のプレポリマー24.0g、酢酸カリウム0.
030mgを含むトリエチレングリコールジメチルエー
テル/メタノール混合液(10:1容積比)0.5ml
(カリウム添加量は、プレポリマーに対して、0.5p
pm)を用いた以外は、実施例1と同様な条件で重縮合
を行い、23.7gの強靭でほぼ無色透明なポリカーボ
ネートを得た。物性値を表1に示した。
030mgを含むトリエチレングリコールジメチルエー
テル/メタノール混合液(10:1容積比)0.5ml
(カリウム添加量は、プレポリマーに対して、0.5p
pm)を用いた以外は、実施例1と同様な条件で重縮合
を行い、23.7gの強靭でほぼ無色透明なポリカーボ
ネートを得た。物性値を表1に示した。
【0014】実施例3 実施例1のプレポリマー26.0g、o−フェニルフェ
ノールナトリウム・四水塩0.60mgを含むトリエチ
レングリコールジメチルエーテル/メタノール混合液
(10:1容積比)0.5ml(ナトリウム添加量は、
プレポリマーに対して、2ppm)を用いた以外は、実
施例1と同様な条件で重縮合を行い、25.7gの強靭
でほぼ無色透明なポリカーボネートを得た。物性値を表
1に示した。
ノールナトリウム・四水塩0.60mgを含むトリエチ
レングリコールジメチルエーテル/メタノール混合液
(10:1容積比)0.5ml(ナトリウム添加量は、
プレポリマーに対して、2ppm)を用いた以外は、実
施例1と同様な条件で重縮合を行い、25.7gの強靭
でほぼ無色透明なポリカーボネートを得た。物性値を表
1に示した。
【0015】実施例4 実施例1のプレポリマー25.0g、次亜りん酸ナトリ
ウム・一水塩0.23mgを含むトリエチレングリコー
ルジメチルエーテル/メタノール混合液(10:1容積
比)0.5ml(ナトリウム添加量は、プレポリマーに
対して、2ppm)を用いた以外は、実施例1と同様な
条件で重縮合を行い、24.7gの強靭でほぼ無色透明
なポリカーボネートを得た。物性値を表1に示した。
ウム・一水塩0.23mgを含むトリエチレングリコー
ルジメチルエーテル/メタノール混合液(10:1容積
比)0.5ml(ナトリウム添加量は、プレポリマーに
対して、2ppm)を用いた以外は、実施例1と同様な
条件で重縮合を行い、24.7gの強靭でほぼ無色透明
なポリカーボネートを得た。物性値を表1に示した。
【0016】比較例 実施例1のプレポリマー25.0gを用い、アルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属触媒を添加することなく、
実施例1と同様にして重縮合をおこなった。得られたポ
リカーボネートは、24.7gであり、強靭でほぼ無色
透明であったが、実施例と比較すると分子量が低かっ
た。物性値を表1に示した。
属あるいはアルカリ土類金属触媒を添加することなく、
実施例1と同様にして重縮合をおこなった。得られたポ
リカーボネートは、24.7gであり、強靭でほぼ無色
透明であったが、実施例と比較すると分子量が低かっ
た。物性値を表1に示した。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/30
Claims (1)
- 【請求項1】下式のリン化合物の触媒の存在下にビスヒ
ドロキシ化合物とビスアリールカーボネートとを溶融重
縮合させた後、引続き、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属を含有する触媒を用いて重縮合させることを特徴
とするポリカーボネートの製造方法。 【化1】 (式中、R1,R2,R3は炭素数1〜25のアルキル
基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数1〜25のア
ルキルオキシ基、あるいは炭素数6〜25のアリールオ
キシ基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04113896A JP3102597B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ポリカーボネートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04113896A JP3102597B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ポリカーボネートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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