JP3102430U - 透水性コンクリート - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の透水性コンクリートでは、強度が十分ではなく、特に地盤が軟弱な場合や、負荷がかかる部分での使用には耐久性が良くないという問題があった。そこで、必要な透水係数、圧縮強度及び曲げ強度を維持しながら、舗装表面の亀裂・破損防止に著しい効果を有し、さらに、酸性雨を中和する作用をもつ透水性コンクリートを開発した。
【解決手段】透水性コンクリート1は、骨材として用いる砕石の粒径別配合比率を最も適切なものとすると共に、消石灰を混練することにより、酸性雨を中和させて地中に透過させている。また、透水性コンクリートの破損防止を図るために、透水性コンクリートの中層部に補強材3を敷設している。さらに、透水性コンクリートの表面に、天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物2を被覆することにより、表面の亀裂・破損防止を図っている。
【選択図】図2
【解決手段】透水性コンクリート1は、骨材として用いる砕石の粒径別配合比率を最も適切なものとすると共に、消石灰を混練することにより、酸性雨を中和させて地中に透過させている。また、透水性コンクリートの破損防止を図るために、透水性コンクリートの中層部に補強材3を敷設している。さらに、透水性コンクリートの表面に、天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物2を被覆することにより、表面の亀裂・破損防止を図っている。
【選択図】図2
Description
この考案は,骨材とセメントとを主成分とする透水性コンクリート及びその舗装方法に関するものである。
従来、透水性コンクリートは舗装材として用いると、水溜まりができ難いなどの利点を有するので、歩道舗装等に便用されている。これまで、透水性の舗装材としてはセメント系、アスファルト系など種々のものが存在する。しかし、透水性アスファルトは、透水性及び含水性が劣り、日照りによってアスファルトが流動化して空間率が減少して目詰まりし、透水性及び強度が低下する等の問題があり満足できるものではなかった。一方、透水性コンクリートにおいては、十分な透水性と強度とを兼ね備えたものは実用化が難しいとされていた。
これらの問題を解決するものとして、より改良された透水性コンクリートの開発が行われており、例えば、セメントコンクリート混合物1立方メートルあたり、300〜400kgのポルトランドセメント、セメント1重量部に対して0.008〜0.04重量部のバインダーと0.3〜0.4重量部の水、及び残部をなす10:90〜15:85の重量比の砂と7号砕石よりなる骨材を混練し、得られた混合物を流しまたは注型し、そして硬化させる工程よりなることを特徴とする透水性セメントコンクリート構築物を製造する方法が開示されている。(特許文献1参照)。
また、1立方メートルの透水性コンクリートを形成するに際し、ポルトランドセメント300〜400重量部、6号乃至7号の乾燥砕石骨材1400〜1600重量部、水溶性又は水分散性セメント用混和剤粉末0.5〜5重量部からなる透水性舗装用組成物が開示されている。(特許文献2参照)。
また、セメント、骨材、及び水を混合し、その混合物に溶解する繊維状固形物を添加・混練して混合材料とし、その混合材料を打設し固化させてなる透水性コンクリートが開示されている。(特許文献3参照)。
しかしながら、上記従来の透水性コンクリートや組成物では、強度が十分ではなく、特に地盤が軟弱な場合や、負荷がかかる部分での使用には耐久性が良くないという問題があった。そこで、配合原料、配合量などについて種々のテストを行って、透水性コンクリートの改良に努めた結果、前記従来の透水係数、圧縮強度及ぴ曲げ強度を維持しながら、舗装表面の亀裂・破損防止に著しい効果を有すると共に、酸性雨を中和する作用をもつ透水性コンクリートの開発をして、その目的を達成することができた。
上記目的を達成するため、本考案の透水性コンクリートは、骨材として用いる砕石の粒径別配合比率を最も適切なものとすると共に、消石灰を混練することにより、酸性雨を中和させて地中に透過させている。また、透水性コンクリートの破損防止を図るために、透水性コンクリートの中層部に補強材を敷設している。さらに、透水性コンクリートの表面に、天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物を被覆することにより、表面の亀裂・破損防止を図っている。
本考案による透水性コンクリートを用いれば、十分な透水性と強度を備え、かつ表面の亀裂・破損防止ができるため、実用に適した舗装が可能となる。また、本透水性コンクリートには消石灰を混練しているので、従来品に比べ、施工上造形し易くて表面の仕上がりも平滑性に優れたものとなった。そして、酸性雨を透過させた場合に、セメントのみからなる試験片を透過した場合よりもphの向上が認められ、地球環境の保護に貢献することができる。
以下、図面に基づいて本考案の詳細を説明する。図1は、本考案の第1実施形態を示す断面図であり、図2は第2実施形態を示す断面図である。図1および図2において、1は透水性コンクリート、2は天然砕石と透水性樹脂の混合物、3は補強材、4は基礎砕石である。セメントは、ポルトランドセメントとし、1立方メートルの透水性コンクリートを形成するために300kgを用い、これに水90kgと減水剤3kg,消石灰15kgを加える。
本考案の透水性コンクリートに用いる骨材には砕石を用い、1立方メートルの透水性コンクリートを形成するために1500kgの砕石を使用する。砕石は粒径2mm以上から3mm未満、3mm以上から7mm未満、及び7mm以上から8mm未満の3種類に分別し、2mm以上から3mm未満の砕石を20%以上、より好ましくは25%〜35%含み、7mm以上から8mm未満の砕石を20%以上、より好ましくは25%〜35%含み、3mm以上から7mm未満の砕石を残量として含むものとしている。
セメント、骨材、水、減水剤及び消石灰を施工場所においてミキサー等で混練し、得られた透水性コンクリートを、基礎砕石(粒径7mm〜13mm)で形成した路盤又は路床上に、所望厚さ(通常は199mm程度)より更に20%余分に盛る。該透水性コンクリートの表面にコンパネを置き、平面ランマーで締め固めて木ゴテでたたき仕上げする。
前記透水性コンクリートの表面に、天然砕石(粒径3mm〜4mm)と透水性樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を混練して、得られた混合物を約10mm被覆する。透水性コンクリートの硬化には約72時間必要であるため、水分保護のためにシート養生を行う。
透水性コンクリートの亀裂を防止するためには補強材を用いる。まず、セメント、骨材、水、減水剤及び消石灰を施工場所においてミキサー等で混練して、得られた透水性コンクリートを、基礎砕石(粒径7mm〜13mm)で形成した路盤又は路床上に、所望厚さ(通常は100mm程度)の60%程度の厚さに盛り、表面をほぼ平面に均した後、補強材として、例えば、線径4.5mmで網目100mmx100mmの金網を敷設し、更にその上部に透水性コンクリートを所望厚さ(通常は100mm程度)の60%程度の厚さに盛り、該透水性コンクリートの表面にコンパネを置き、平面ランマーで締め固めて木ゴテでたたき仕上げる。したがって、金網は透水性コンクリート層のほぼ中央部に位置することになる。
以下の組成に調合した透水性コンクリートを製造し、従来の組成の透水性コンクリートと比較した。第1実施例では、骨材としては砕石を用い、粒径別配合比率は、2mm以上3mm未満を30%、3mm以上7mm未満を40%、7mm以上8mm未満を30%とした。そして全体の構成比率は、透水性コンクリート1立方メートル当り、骨材1500kg、セメント300kg、水90kg、減水剤3kg及び消石灰5kgである。本透水性コンクリートの上層部には、天然砕石(粒径3mm〜4mm)と透水性エポキシ樹脂とを混練して得られた混合物を10mm程度の厚さ被覆した。第2実施例では、骨材としては砕石を用い、粒径別配合比率は、2mm以上3mm未満を30%、3mm以上7mm未満を40%、7mm以上8mm未満を30%とした。そして全体の構成比率は、透水性コンクリート1立方メートル当り、骨材1500kg、セメント300kg、水90kg、減水剤3kg及び消石灰5kgである。本透水性コンクリートの中層部に金網を敷設すると共に、本透水性コンクリートの上層部には天然砕石(粒径3mm〜4mm)と透水性エポキシ樹脂とを混練して得られた混合物を10mm程度の厚さ被覆した。次に比較従来製品としては、平均粒径5mm〜7mmの骨材(砕石1500kg、セメント300kg、水90kg、減水剤3kgを混練した透水性コンクリートとした。
前記配合のものにつき、以下に述べる試験を実施するためのテストピースを、通常のコンクリート成型法によって作成した。試験は、いずれも30日程度の養生期間を経てから行った。前記の透水性コンクリートについて、曲げ試験、圧縮試験、透水性試験を実施した。曲げ試験はJIS A1106−1976「コンクリートの曲げ試験方法」により行い、圧縮試験はJIS A 1108「コンクリートの圧縮試験方法」により、また透水性試験については、JIS A1218「土の透水試験方法」により、いずれも3〜5件のサンプルについて行った。
上記試験結果によれば、本考案製品は、曲げ強度27〜32kgf/cm2,圧縮強度197〜234kgf/cm2、透水係数3.8x10−2cm/秒であり、従来製品に比べ遜色のないものである。また、本考案製品は消石灰を添加しているので、酸性雨を透過させた場合に、セメントのみからなる試験片を透過した場合よりもphの向上が認められ、ph8.8〜9.0が得られた。更に、表面に天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物を被覆しているので、表面の亀裂・破損は全く生じなかった。
本考案の透水性コンクリートには、以上の組成の他、適宜増粘剤などの添加物を適当量添加して用いてよい。前記より明らかなように、本考案にかかる透水性コンクリートは、舗装材としてだけでなく、水を貯留することが不都合となる施設の構造や壁などに、また、雨水を地下水として還元することが好ましい施設、装置などにも適用できる。
この考案は,骨材とセメントとを主成分とする透水性コンクリート及びその舗装方法に関するものであり、施工場所としては、電力会社の送電線鉄塔敷地内、歩道、駐車場、運動場、或は交通車道等に適用できる。
1 透水性コンクリート
2 天然砕石と透水エポキシ樹脂の混合物
3 補強材
4 基礎砕石
2 天然砕石と透水エポキシ樹脂の混合物
3 補強材
4 基礎砕石
Claims (2)
- セメント、骨材、水、減水剤及び消石灰を混練し、得られた混合物を路盤又は路床に打設した後、該打設面の表面に、天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物を被覆したことを特徴とする透水性コンクリート。
- セメント、骨材、水、減水剤及び消石灰を混練し、得られた混合物を路盤又は路床に打設し、その上面に補強材を敷設し、更にその上から前記混合物を打設した後、該打設面の表面に、天然砕石と透水性樹脂を混練して得られた混合物を被覆したことを特徴とする透水性コンクリート。
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JP2003273333U JP3102430U (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 透水性コンクリート |
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JP2020200740A (ja) * | 2019-06-13 | 2020-12-17 | 大林道路株式会社 | 透水コンクリート舗装の舗装構造及び施工方法 |
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2003
- 2003-12-22 JP JP2003273333U patent/JP3102430U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2020200740A (ja) * | 2019-06-13 | 2020-12-17 | 大林道路株式会社 | 透水コンクリート舗装の舗装構造及び施工方法 |
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