JP3100829B2 - 光温度分布センサ - Google Patents
光温度分布センサInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバに光パルス
を入射した場合に発生する後方散乱光を測定して光ファ
イバ上の物理量の分布を測定する光温度分布センサに係
り、特にアンチストークスとストークスの受信端におけ
る光強度を等しくさせるためのメカニカルなフィルタ機
構を排除し、電気的に測定時の雑音の影響をなくしてア
ンチストークスとストークスの測定時の光パルスのピー
クパワーを高速かつ安定に制御でき、さらに光パルスの
制御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定でき
るようにした光温度分布センサに関するものである。
を入射した場合に発生する後方散乱光を測定して光ファ
イバ上の物理量の分布を測定する光温度分布センサに係
り、特にアンチストークスとストークスの受信端におけ
る光強度を等しくさせるためのメカニカルなフィルタ機
構を排除し、電気的に測定時の雑音の影響をなくしてア
ンチストークスとストークスの測定時の光パルスのピー
クパワーを高速かつ安定に制御でき、さらに光パルスの
制御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定でき
るようにした光温度分布センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、光ファイバに光パルスを入射した
場合に発生する後方散乱光を測定して光ファイバ上の物
理量の分布を測定する、いわゆる光温度分布センサが多
く用いられてきている。
場合に発生する後方散乱光を測定して光ファイバ上の物
理量の分布を測定する、いわゆる光温度分布センサが多
く用いられてきている。
【0003】この種の光温度分布センサの基本構成とし
ては、光パルスを発生するための発光手段を有する光パ
ルサーと、光パルスを光ファイバに導くための分岐装置
と、被測定対象に敷設され、その物理量を検知するセン
サ光ケーブルと、センサ光ケーブルで発生し、分岐装置
を通過してくる後方散乱光を電気信号に変換する光電気
変換部と、分岐装置と光電気変換部との間に配置され、
後方散乱光から必要なスペクトルであるアンチストーク
スラマン散乱光とストークスラマン散乱光とを抽出する
光学フィルタと、後方散乱信号をアナログ/デジタル変
換(AD変換)して平均処理を行なうデジタルアベレー
ジャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号を処
理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デジタ
ルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部とから
構成されている。
ては、光パルスを発生するための発光手段を有する光パ
ルサーと、光パルスを光ファイバに導くための分岐装置
と、被測定対象に敷設され、その物理量を検知するセン
サ光ケーブルと、センサ光ケーブルで発生し、分岐装置
を通過してくる後方散乱光を電気信号に変換する光電気
変換部と、分岐装置と光電気変換部との間に配置され、
後方散乱光から必要なスペクトルであるアンチストーク
スラマン散乱光とストークスラマン散乱光とを抽出する
光学フィルタと、後方散乱信号をアナログ/デジタル変
換(AD変換)して平均処理を行なうデジタルアベレー
ジャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号を処
理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デジタ
ルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部とから
構成されている。
【0004】光パルサーは、信号処理制御部により制御
され、所定の回数だけ光パルスを発射する。また、デジ
タルアベレージャ部は、光パルスの発射に同期して検出
される後方散乱光を同期加算し、不要な雑音成分を除去
する。そして、雑音を除去された信号は、信号処理制御
部にて温度分布信号に変換する。
され、所定の回数だけ光パルスを発射する。また、デジ
タルアベレージャ部は、光パルスの発射に同期して検出
される後方散乱光を同期加算し、不要な雑音成分を除去
する。そして、雑音を除去された信号は、信号処理制御
部にて温度分布信号に変換する。
【0005】ところで、このような光温度分布センサで
使用される光源は、非常にパルス幅の小さい(例えば1
0ns)大電流パルスで駆動される。一般には、高電圧
電源を低いインピーダンスでスイッチングするため、光
パルスのピークパワーを制御することが非常に困難であ
る。
使用される光源は、非常にパルス幅の小さい(例えば1
0ns)大電流パルスで駆動される。一般には、高電圧
電源を低いインピーダンスでスイッチングするため、光
パルスのピークパワーを制御することが非常に困難であ
る。
【0006】また、温度測定では、アンチストークスラ
マン散乱とストークスラマン散乱の2種類の散乱光の測
定を行なう必要があるが、独立した光電気変換部を使用
すると、増幅率の差や特性、雑音の影響の差等が生じ
て、測定上の誤差となる。
マン散乱とストークスラマン散乱の2種類の散乱光の測
定を行なう必要があるが、独立した光電気変換部を使用
すると、増幅率の差や特性、雑音の影響の差等が生じ
て、測定上の誤差となる。
【0007】そこで、このような問題を解決するために
は、同一の光電気変換部で行なうと、演算により光電気
変換部の影響も補償することができる。特に、補償の精
度を良くするためには、光電気変換部の増幅率を変えず
に、アンチストークスラマン散乱とストークスラマン散
乱の強度を等しくする必要があることは、本発明者が既
に提案済みである。
は、同一の光電気変換部で行なうと、演算により光電気
変換部の影響も補償することができる。特に、補償の精
度を良くするためには、光電気変換部の増幅率を変えず
に、アンチストークスラマン散乱とストークスラマン散
乱の強度を等しくする必要があることは、本発明者が既
に提案済みである。
【0008】しかしながら、このことを実現するために
は、前記光学フィルタに、アンチストークスとストーク
スとの切り替えを行なう機能だけでなく、透過率の制御
を行なう機能も要求されるため、光学フィルタの機構部
分が複雑で、かつ高価なものにならざるを得ない。ま
た、メカニカルな機構を設けるため、制御、駆動部分に
非常に高精度なものが要求されるため、寿命、安定性を
確保するのも容易なことではない。
は、前記光学フィルタに、アンチストークスとストーク
スとの切り替えを行なう機能だけでなく、透過率の制御
を行なう機能も要求されるため、光学フィルタの機構部
分が複雑で、かつ高価なものにならざるを得ない。ま
た、メカニカルな機構を設けるため、制御、駆動部分に
非常に高精度なものが要求されるため、寿命、安定性を
確保するのも容易なことではない。
【0009】一方、ラマン散乱を使用した温度測定の場
合には、アンチストークスとストークス散乱光を10万
回程度測定する必要があり、両者の測定時間のずれも被
測定対象の温度変化によっては、測定時間中の平均温度
を正確に測定できない可能性がおおいにある。
合には、アンチストークスとストークス散乱光を10万
回程度測定する必要があり、両者の測定時間のずれも被
測定対象の温度変化によっては、測定時間中の平均温度
を正確に測定できない可能性がおおいにある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
光温度分布センサにおいては、測定時の雑音の影響によ
りアンチストークスとストークスの測定時の光パルスの
ピークパワーを高速かつ安定に制御することが困難であ
り、さらに測定時間中の平均温度を正確に測定すること
が困難であるという問題があった。
光温度分布センサにおいては、測定時の雑音の影響によ
りアンチストークスとストークスの測定時の光パルスの
ピークパワーを高速かつ安定に制御することが困難であ
り、さらに測定時間中の平均温度を正確に測定すること
が困難であるという問題があった。
【0011】本発明の第1の目的は、アンチストークス
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めのメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的に測定
時の雑音の影響をなくしてアンチストークスとストーク
スの測定時の光パルスのピークパワーを高速かつ安定に
制御することが可能な光温度分布センサを提供すること
にある。さらに、本発明の第2の目的は、光パルスの制
御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定するこ
とが可能な光温度分布センサを提供することにある。
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めのメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的に測定
時の雑音の影響をなくしてアンチストークスとストーク
スの測定時の光パルスのピークパワーを高速かつ安定に
制御することが可能な光温度分布センサを提供すること
にある。さらに、本発明の第2の目的は、光パルスの制
御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定するこ
とが可能な光温度分布センサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、光パルスを発生するための発光手段を有する光パ
ルサーと、光パルサーからの光パルスを光ファイバに導
くための分岐装置と、被測定対象に敷設され、その物理
量を検知するセンサ光ケーブルと、センサ光ケーブルで
発生し、分岐装置を通過してくる後方散乱光を電気信号
に変換する光電気変換部と、分岐装置と光電気変換部と
の間に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルであ
るアンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散
乱光とを抽出する光学フィルタと、後方散乱信号をアナ
ログ/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルアベ
レージャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号
を処理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デ
ジタルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部と
から構成される光温度分布センサにおいて、まず、請求
項1に係る発明では、上記光パルサーとして、発光手段
の駆動エネルギーを少なくとも1パルス分だけ蓄積する
エネルギー蓄積部と、発光手段への注入を制御するスイ
ッチング回路とを有し、エネルギー蓄積部へのエネルギ
ーの充電時間を制御することにより、発光手段の駆動エ
ネルギーを少なくとも1パルス毎に制御する光パルサー
を備えて成る。
めに、光パルスを発生するための発光手段を有する光パ
ルサーと、光パルサーからの光パルスを光ファイバに導
くための分岐装置と、被測定対象に敷設され、その物理
量を検知するセンサ光ケーブルと、センサ光ケーブルで
発生し、分岐装置を通過してくる後方散乱光を電気信号
に変換する光電気変換部と、分岐装置と光電気変換部と
の間に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルであ
るアンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散
乱光とを抽出する光学フィルタと、後方散乱信号をアナ
ログ/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルアベ
レージャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号
を処理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デ
ジタルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部と
から構成される光温度分布センサにおいて、まず、請求
項1に係る発明では、上記光パルサーとして、発光手段
の駆動エネルギーを少なくとも1パルス分だけ蓄積する
エネルギー蓄積部と、発光手段への注入を制御するスイ
ッチング回路とを有し、エネルギー蓄積部へのエネルギ
ーの充電時間を制御することにより、発光手段の駆動エ
ネルギーを少なくとも1パルス毎に制御する光パルサー
を備えて成る。
【0013】また、請求項2に係る発明では、フィルタ
本体を駆動手段で回転させることにより、光学フィルタ
の透過特性を時間的に切り替える機構と、光学フィルタ
の特性切り替えを検出する切り替え検出装置と、光学フ
ィルタの特性切り替えを被測定対象の温度変化より十分
高速で行ない、切り替え検出装置からの出力信号に従っ
て光パルサーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時
間を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、アン
チストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光の
測定を交互に繰り返す制御手段とを備えて成る。
本体を駆動手段で回転させることにより、光学フィルタ
の透過特性を時間的に切り替える機構と、光学フィルタ
の特性切り替えを検出する切り替え検出装置と、光学フ
ィルタの特性切り替えを被測定対象の温度変化より十分
高速で行ない、切り替え検出装置からの出力信号に従っ
て光パルサーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時
間を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、アン
チストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光の
測定を交互に繰り返す制御手段とを備えて成る。
【0014】さらに、請求項3に係る発明では、上記光
パルサーとして、発光手段の駆動エネルギーを少なくと
も1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部と、発光手
段への注入を制御するスイッチング回路とを有し、エネ
ルギー蓄積部へのエネルギーの充電時間を制御すること
により、発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス毎に制御する光パルサーを備え、さらに、フィルタ本
体を駆動手段で回転させることにより、光学フィルタの
透過特性を時間的に切り替える機構と、光学フィルタの
特性切り替えを検出する切り替え検出装置と、光学フィ
ルタの特性切り替えを被測定対象の温度変化より十分高
速で行ない、切り替え検出装置からの出力信号に従って
光パルサーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時間
を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、アンチ
ストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光の測
定を交互に繰り返す制御手段とを備えて成る。
パルサーとして、発光手段の駆動エネルギーを少なくと
も1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部と、発光手
段への注入を制御するスイッチング回路とを有し、エネ
ルギー蓄積部へのエネルギーの充電時間を制御すること
により、発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス毎に制御する光パルサーを備え、さらに、フィルタ本
体を駆動手段で回転させることにより、光学フィルタの
透過特性を時間的に切り替える機構と、光学フィルタの
特性切り替えを検出する切り替え検出装置と、光学フィ
ルタの特性切り替えを被測定対象の温度変化より十分高
速で行ない、切り替え検出装置からの出力信号に従って
光パルサーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時間
を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、アンチ
ストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光の測
定を交互に繰り返す制御手段とを備えて成る。
【0015】
【作用】従って、まず、請求項1に係る発明の光温度分
布センサにおいては、発光手段の駆動エネルギーを少な
くとも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部を備え
て、このエネルギー蓄積部へのエネルギーの充填時間を
制御することにより、光源の駆動エネルギーを1パルス
毎に制御することが可能となるため、アンチストークス
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めの前述のメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的
に測定時の雑音の影響をなくして、アンチストークスと
ストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速か
つ安定に制御することができる。
布センサにおいては、発光手段の駆動エネルギーを少な
くとも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部を備え
て、このエネルギー蓄積部へのエネルギーの充填時間を
制御することにより、光源の駆動エネルギーを1パルス
毎に制御することが可能となるため、アンチストークス
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めの前述のメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的
に測定時の雑音の影響をなくして、アンチストークスと
ストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速か
つ安定に制御することができる。
【0016】また、請求項2に係る発明の光温度分布セ
ンサにおいては、上記パルス制御法を用いて、アンチス
トークスとストークス散乱光の測定を被測定対象の温度
変化時間に対して十分小さい時間で測定が終わる測定回
数毎に分散させて交互に測定することにより、測定時間
中の平均温度を精度よく測定することができる。
ンサにおいては、上記パルス制御法を用いて、アンチス
トークスとストークス散乱光の測定を被測定対象の温度
変化時間に対して十分小さい時間で測定が終わる測定回
数毎に分散させて交互に測定することにより、測定時間
中の平均温度を精度よく測定することができる。
【0017】さらに、請求項3に係る発明の光温度分布
センサにおいては、発光手段の駆動エネルギーを少なく
とも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部を備え
て、このエネルギー蓄積部へのエネルギーの充填時間を
制御することにより、光源の駆動エネルギーを1パルス
毎に制御することが可能となるため、アンチストークス
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めの前述のメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的
に測定時の雑音の影響をなくして、アンチストークスと
ストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速か
つ安定に制御することができ、また上記パルス制御法を
用いて、アンチストークスとストークス散乱光の測定を
被測定対象の温度変化時間に対して十分小さい時間で測
定が終わる測定回数毎に分散させて交互に測定すること
により、測定時間中の平均温度を精度よく測定すること
ができる。
センサにおいては、発光手段の駆動エネルギーを少なく
とも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部を備え
て、このエネルギー蓄積部へのエネルギーの充填時間を
制御することにより、光源の駆動エネルギーを1パルス
毎に制御することが可能となるため、アンチストークス
とストークスの受信端における光強度を等しくさせるた
めの前述のメカニカルなフィルタ機構を排除し、電気的
に測定時の雑音の影響をなくして、アンチストークスと
ストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速か
つ安定に制御することができ、また上記パルス制御法を
用いて、アンチストークスとストークス散乱光の測定を
被測定対象の温度変化時間に対して十分小さい時間で測
定が終わる測定回数毎に分散させて交互に測定すること
により、測定時間中の平均温度を精度よく測定すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は、本発明による光温度分布
センサの全体構成例を示すブロック図である。
して詳細に説明する。図1は、本発明による光温度分布
センサの全体構成例を示すブロック図である。
【0019】すなわち、本実施例の光温度分布センサ
は、図1に示すように、光パルサー1と、分岐装置であ
る方向性結合器2と、センサ光ケーブル3と、光電気変
換部4と、光学フィルタ5と、デジタルアベレージャ部
6と、信号処理制御部7と、表示部8とから構成してい
る。
は、図1に示すように、光パルサー1と、分岐装置であ
る方向性結合器2と、センサ光ケーブル3と、光電気変
換部4と、光学フィルタ5と、デジタルアベレージャ部
6と、信号処理制御部7と、表示部8とから構成してい
る。
【0020】ここで、光パルサー1は、発光デバイス1
1と、エネルギー蓄積回路12と、スイッチング回路1
3と、高圧電源14と、タイマー回路15と、スイッチ
ング制御部16とからなっている。
1と、エネルギー蓄積回路12と、スイッチング回路1
3と、高圧電源14と、タイマー回路15と、スイッチ
ング制御部16とからなっている。
【0021】発光デバイス11は、光パルスを発生する
ためのものである。また、エネルギー蓄積回路12は、
発光デバイス11の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス分だけ蓄積するものである。さらに、スイッチング回
路13は、発光デバイス11への注入を制御するもので
ある。一方、高圧電源14は、エネルギー蓄積回路12
用の電源である。また、タイマー回路15は、信号処理
制御部7からある一定周期でスタート信号が入力される
と、一定時間後に計数終了パルスを出力するものであ
る。さらに、スイッチング制御部16は、タイマー回路
15からの計数終了パルスに基づいて、スイッチング回
路13をオンオフ制御する、すなわちエネルギー蓄積回
路12へのエネルギーの充電時間を制御することによ
り、発光デバイス11の駆動エネルギーを少なくとも1
パルス毎に制御するものである。
ためのものである。また、エネルギー蓄積回路12は、
発光デバイス11の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス分だけ蓄積するものである。さらに、スイッチング回
路13は、発光デバイス11への注入を制御するもので
ある。一方、高圧電源14は、エネルギー蓄積回路12
用の電源である。また、タイマー回路15は、信号処理
制御部7からある一定周期でスタート信号が入力される
と、一定時間後に計数終了パルスを出力するものであ
る。さらに、スイッチング制御部16は、タイマー回路
15からの計数終了パルスに基づいて、スイッチング回
路13をオンオフ制御する、すなわちエネルギー蓄積回
路12へのエネルギーの充電時間を制御することによ
り、発光デバイス11の駆動エネルギーを少なくとも1
パルス毎に制御するものである。
【0022】一方、方向性結合器2は、光パルサー1か
らの光パルスを光ファイバ9に導くためのものである。
また、センサ光ケーブル3は、被測定対象に敷設され、
その物理量を検知するものである。
らの光パルスを光ファイバ9に導くためのものである。
また、センサ光ケーブル3は、被測定対象に敷設され、
その物理量を検知するものである。
【0023】さらに、光電気変換部4は、例えば受光素
子41と増幅回路42とからなり、センサ光ケーブル3
で発生し、方向性結合器2を通過してくる後方散乱光を
電気信号に変換するものである。
子41と増幅回路42とからなり、センサ光ケーブル3
で発生し、方向性結合器2を通過してくる後方散乱光を
電気信号に変換するものである。
【0024】さらにまた、光学フィルタ5は、方向性結
合器2と光電気変換部4との間に配置され、後方散乱光
から必要なスペクトルであるアンチストークスラマン散
乱光とストークスラマン散乱光とを抽出するものであ
る。
合器2と光電気変換部4との間に配置され、後方散乱光
から必要なスペクトルであるアンチストークスラマン散
乱光とストークスラマン散乱光とを抽出するものであ
る。
【0025】すなわち、この光学フィルタ5は、図3
(a)(b)にその構成例を示すように、少なくとも2
分割されている回転可能なフィルタ基板(本体)51
を、駆動手段であるモーター52により回転させること
により、光学フィルタ5の透過特性を時間的に切り替え
る機構と、フィルタ基板51上に設けられたマーカー5
3を例えばフォトインタラプタで読み取ることにより、
光学フィルタ5の特性切り替えを検出する切り替え検出
装置54とを有し、光学フィルタ5の特性切り替えを被
測定対象の温度変化より十分高速で行ない、切り替え検
出装置54からの出力信号(切り替え)に従って、光パ
ルサー1のエネルギー蓄積回路12へのエネルギー充電
時間を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、ア
ンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光
の測定を交互に繰り返すようにしている。
(a)(b)にその構成例を示すように、少なくとも2
分割されている回転可能なフィルタ基板(本体)51
を、駆動手段であるモーター52により回転させること
により、光学フィルタ5の透過特性を時間的に切り替え
る機構と、フィルタ基板51上に設けられたマーカー5
3を例えばフォトインタラプタで読み取ることにより、
光学フィルタ5の特性切り替えを検出する切り替え検出
装置54とを有し、光学フィルタ5の特性切り替えを被
測定対象の温度変化より十分高速で行ない、切り替え検
出装置54からの出力信号(切り替え)に従って、光パ
ルサー1のエネルギー蓄積回路12へのエネルギー充電
時間を変化させて光パルスのピークパワーを制御し、ア
ンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光
の測定を交互に繰り返すようにしている。
【0026】一方、デジタルアベレージャ部6は、後方
散乱信号をアナログ/デジタル変換して平均処理を行な
うものである。また、信号処理制御部7は、デジタルア
ベレージャ部6からの出力信号を処理して温度分布を算
出すると共に、光パルサー1、デジタルアベレージャ部
6の制御を行なうものである。
散乱信号をアナログ/デジタル変換して平均処理を行な
うものである。また、信号処理制御部7は、デジタルア
ベレージャ部6からの出力信号を処理して温度分布を算
出すると共に、光パルサー1、デジタルアベレージャ部
6の制御を行なうものである。
【0027】さらに、表示部8は、信号処理制御部7か
らの処理結果である温度分布を表示するためのものであ
る。次に、以上のように構成した本実施例の光温度分布
センサの作用について説明する。
らの処理結果である温度分布を表示するためのものであ
る。次に、以上のように構成した本実施例の光温度分布
センサの作用について説明する。
【0028】(a)まず、光パルスのピークパワーの制
御について、図2に示す基本動作タイムチャートを用い
て述べる。なお、図2において、波形Aはスイッチング
回路制御信号、波形Bはエネルギー蓄積回路12の電圧
波形、波形Cは発光デバイス11の駆動電流である。
御について、図2に示す基本動作タイムチャートを用い
て述べる。なお、図2において、波形Aはスイッチング
回路制御信号、波形Bはエネルギー蓄積回路12の電圧
波形、波形Cは発光デバイス11の駆動電流である。
【0029】まず、十分なエネルギーをエネルギー蓄積
回路12に充電した後、スイッチング回路制御信号Aを
アクティブとすると、スイッチング回路13はクローズ
となり、エネルギー蓄積回路12に充電されたエネルギ
ーは、発光デバイス11に駆動電流として印加される。
回路12に充電した後、スイッチング回路制御信号Aを
アクティブとすると、スイッチング回路13はクローズ
となり、エネルギー蓄積回路12に充電されたエネルギ
ーは、発光デバイス11に駆動電流として印加される。
【0030】この駆動電流が続く間、発光デバイス11
は光パルスを出力する。この時の出力波形は、エネルギ
ー蓄積回路12とスイッチング回路13の構成によって
様々である。本実施例では、高圧電源14とエネルギー
蓄積回路12との間に電流制限抵抗Rを設けて、かつス
イッチング回路制御信号をタイムチャートAに示すよう
に発生する。
は光パルスを出力する。この時の出力波形は、エネルギ
ー蓄積回路12とスイッチング回路13の構成によって
様々である。本実施例では、高圧電源14とエネルギー
蓄積回路12との間に電流制限抵抗Rを設けて、かつス
イッチング回路制御信号をタイムチャートAに示すよう
に発生する。
【0031】すなわち、スイッチング回路制御信号Aが
アクティブの時は、電流制限抵抗Rもスイッチング回路
13によりエネルギー蓄積回路12に充電ができなくな
る。従って、本実施例では、エネルギーの蓄積が開始さ
れるのは、スイッチング回路制御信号Aがノンアクティ
ブになった時点からとなる。
アクティブの時は、電流制限抵抗Rもスイッチング回路
13によりエネルギー蓄積回路12に充電ができなくな
る。従って、本実施例では、エネルギーの蓄積が開始さ
れるのは、スイッチング回路制御信号Aがノンアクティ
ブになった時点からとなる。
【0032】また、充電に要する時間は、電流制限抵抗
Rとエネルギー蓄積回路12の等価的な容量との積であ
る時定数によって特徴づけられる。一方、スイッチング
回路制御信号Aは、信号処理制御部7からのスタート信
号でアクティブとなる。また、このスタート信号は、同
時にタイマー回路15もスタートさせる。このタイマー
回路15は、信号処理制御部7から書き込まれた設定値
を計数し、終了するとスイッチング制御部16に終了パ
ルスを送出し、スイッチング回路制御信号Aをノンアク
ティブとする。
Rとエネルギー蓄積回路12の等価的な容量との積であ
る時定数によって特徴づけられる。一方、スイッチング
回路制御信号Aは、信号処理制御部7からのスタート信
号でアクティブとなる。また、このスタート信号は、同
時にタイマー回路15もスタートさせる。このタイマー
回路15は、信号処理制御部7から書き込まれた設定値
を計数し、終了するとスイッチング制御部16に終了パ
ルスを送出し、スイッチング回路制御信号Aをノンアク
ティブとする。
【0033】この時、タイマー回路15に書き込む値を
変えて、タイムチャートD,Eに示すように、ノンアク
ティブとなるタイミングをずらし、エネルギー蓄積回路
12への充電スタート時間を変えることにより、次にス
イッチング回路制御信号Aがアクティブになる時の充電
エネルギーを調節することができる。
変えて、タイムチャートD,Eに示すように、ノンアク
ティブとなるタイミングをずらし、エネルギー蓄積回路
12への充電スタート時間を変えることにより、次にス
イッチング回路制御信号Aがアクティブになる時の充電
エネルギーを調節することができる。
【0034】例えば、タイムチャートEに示すように遅
れて充電が始まり、エネルギー蓄積回路12の電圧が高
圧電源14の電圧に満たないうちに次のパルス発生を行
なうと、その時の充電電圧に応じた発光デバイス11の
駆動電流となり、光パルスのピークパワーを調整するこ
とができる。
れて充電が始まり、エネルギー蓄積回路12の電圧が高
圧電源14の電圧に満たないうちに次のパルス発生を行
なうと、その時の充電電圧に応じた発光デバイス11の
駆動電流となり、光パルスのピークパワーを調整するこ
とができる。
【0035】よって、以上のような制御を行なうことに
より、制御信号のパルス幅を変化させるだけで光パルス
のピークパワーを調整できるため、信号処理制御部7か
ら制御信号をソフトウェアによりポートを介して発生さ
せるようにしてもよい。
より、制御信号のパルス幅を変化させるだけで光パルス
のピークパワーを調整できるため、信号処理制御部7か
ら制御信号をソフトウェアによりポートを介して発生さ
せるようにしてもよい。
【0036】(b)次に、上記パワー制御による実際の
測定法について述べる。センサ光ケーブル3で発生した
後方散乱光は、方向性結合器2により光学フィルタ5に
導かれる。この光学フィルタ5の機能は、フィルタリン
グにより、2種類のラマン散乱光、すなわちアンチスト
ークス光とストークス光とを分離することである。本実
施例では、少なくとも2分割されている回転可能なフィ
ルタ基板51を使用する。フィルタ基板51がモーター
52により回転することによって、透過する光がアンチ
ストークス光とストークス光とに交互に選別される。
測定法について述べる。センサ光ケーブル3で発生した
後方散乱光は、方向性結合器2により光学フィルタ5に
導かれる。この光学フィルタ5の機能は、フィルタリン
グにより、2種類のラマン散乱光、すなわちアンチスト
ークス光とストークス光とを分離することである。本実
施例では、少なくとも2分割されている回転可能なフィ
ルタ基板51を使用する。フィルタ基板51がモーター
52により回転することによって、透過する光がアンチ
ストークス光とストークス光とに交互に選別される。
【0037】同時に、光学フィルタ5はフィルタ基板5
1上に設けられたマーカー53を、例えばフォトインタ
ラプタで読み取る切り替え検出装置(切り替え検出装
置)54により、信号処理制御部7に選別されている散
乱光の種類に関する信号を伝送する。
1上に設けられたマーカー53を、例えばフォトインタ
ラプタで読み取る切り替え検出装置(切り替え検出装
置)54により、信号処理制御部7に選別されている散
乱光の種類に関する信号を伝送する。
【0038】被測定光が通過している光フィルタ5の種
類がアンチストークス側に変化すると、フィルタ切り替
え検出信号がアンチストークス測定となり、信号処理制
御部7はこの信号を受け取ると、タイマー回路15への
書き込み値をアンチストークス測定に適した値に変更し
て、次の測定からの光パルスのピークパワーを制御する
と共に、デジタルアベレージャ部6に加算平均されたス
トークス光の値を読み取って信号処理制御部7内の記憶
回路に記憶し、デジタルアベレージャ部6をリセットす
る。
類がアンチストークス側に変化すると、フィルタ切り替
え検出信号がアンチストークス測定となり、信号処理制
御部7はこの信号を受け取ると、タイマー回路15への
書き込み値をアンチストークス測定に適した値に変更し
て、次の測定からの光パルスのピークパワーを制御する
と共に、デジタルアベレージャ部6に加算平均されたス
トークス光の値を読み取って信号処理制御部7内の記憶
回路に記憶し、デジタルアベレージャ部6をリセットす
る。
【0039】以上の作業の終了後に、信号処理制御部7
は、次の光パルスを発光させるためのスタートパルス信
号をスイッチング制御部16に出力して、タイマー回路
15を動作させる。これにより、タイマー回路15のカ
ウント終了と共に、終了信号がスイッチング回路制御信
号Aをオフし、充電部であるエネルギー蓄積回路12
に、高圧電源14から電荷が蓄積されていく。そして、
フィルタの種類が変わるまで、かかる測定が継続され
る。
は、次の光パルスを発光させるためのスタートパルス信
号をスイッチング制御部16に出力して、タイマー回路
15を動作させる。これにより、タイマー回路15のカ
ウント終了と共に、終了信号がスイッチング回路制御信
号Aをオフし、充電部であるエネルギー蓄積回路12
に、高圧電源14から電荷が蓄積されていく。そして、
フィルタの種類が変わるまで、かかる測定が継続され
る。
【0040】上記のような手順を繰り返し、測定データ
はアンチストークスとストークスで交互に出力され、そ
れぞれ信号処理制御部7に記憶された前回までの加算平
均結果に、測定に必要な回数になるまで加えられて、最
終的な測定値が得られる。
はアンチストークスとストークスで交互に出力され、そ
れぞれ信号処理制御部7に記憶された前回までの加算平
均結果に、測定に必要な回数になるまで加えられて、最
終的な測定値が得られる。
【0041】上述したように、本実施例の光温度分布セ
ンサにおいては、光パルサー1の発光手段11の駆動エ
ネルギーを少なくとも1パルス分だけ蓄積するエネルギ
ー蓄積回路12を設け、このエネルギー蓄積回路12へ
のエネルギーの充填時間を制御することによって、光源
である光パルサー1の発光手段11の駆動エネルギーを
1パルス毎に制御すると共に、上記パルス制御法を用い
て、アンチストークスとストークス散乱光の測定を被測
定対象の温度変化時間に対して十分小さい時間で測定が
終わる測定回数毎に分散させて交互に測定するようにし
たものである。
ンサにおいては、光パルサー1の発光手段11の駆動エ
ネルギーを少なくとも1パルス分だけ蓄積するエネルギ
ー蓄積回路12を設け、このエネルギー蓄積回路12へ
のエネルギーの充填時間を制御することによって、光源
である光パルサー1の発光手段11の駆動エネルギーを
1パルス毎に制御すると共に、上記パルス制御法を用い
て、アンチストークスとストークス散乱光の測定を被測
定対象の温度変化時間に対して十分小さい時間で測定が
終わる測定回数毎に分散させて交互に測定するようにし
たものである。
【0042】従って、以下のような種々の効果が得られ
るものである。 (a)時間計数値の設定のみで実行できるため、制御が
難しい高圧電源とは異なって極めて細かい制御が容易に
行なえ、かつ基準電源等のアナログデバイスを必要とし
ないため安定性も向上させることが可能となる。
るものである。 (a)時間計数値の設定のみで実行できるため、制御が
難しい高圧電源とは異なって極めて細かい制御が容易に
行なえ、かつ基準電源等のアナログデバイスを必要とし
ないため安定性も向上させることが可能となる。
【0043】(b)制御値が光パルスの発生毎に設定可
能で、かつメカニカルな動作がないため、異なった測定
光の高速切り替えを安定に行なうことが可能となる。 (c)通常の光の入射位置で透過率の異なる光学フィル
タによる場合は、その設定分解能がパルスモーターのス
テップ数やギア等の部品に依存するため限界があるが、
本実施例の方式では、タイマー回路15のカウント値を
設定するのみで可変できるため、クロックの周波数を大
きくすることによって、その分解能を実際上は無制限に
高めることが可能となる。
能で、かつメカニカルな動作がないため、異なった測定
光の高速切り替えを安定に行なうことが可能となる。 (c)通常の光の入射位置で透過率の異なる光学フィル
タによる場合は、その設定分解能がパルスモーターのス
テップ数やギア等の部品に依存するため限界があるが、
本実施例の方式では、タイマー回路15のカウント値を
設定するのみで可変できるため、クロックの周波数を大
きくすることによって、その分解能を実際上は無制限に
高めることが可能となる。
【0044】(d)アンチストークスとストークス光の
測定時間間隔を小さくすることにより、両者の測定タイ
ミングで被測定対象の温度変化が無視することができ、
結果として得られる測定値の測定時間中の平均温度と見
なすことができる、すなわち測定時間中の平均温度を精
度よく測定することが可能となる。
測定時間間隔を小さくすることにより、両者の測定タイ
ミングで被測定対象の温度変化が無視することができ、
結果として得られる測定値の測定時間中の平均温度と見
なすことができる、すなわち測定時間中の平均温度を精
度よく測定することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
パルスを発生するための発光手段を有する光パルサー
と、光パルサーからの光パルスを光ファイバに導くため
の分岐装置と、被測定対象に敷設され、その物理量を検
知するセンサ光ケーブルと、センサ光ケーブルで発生
し、分岐装置を通過してくる後方散乱光を電気信号に変
換する光電気変換部と、分岐装置と光電気変換部との間
に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルであるア
ンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光
とを抽出する光学フィルタと、後方散乱信号をアナログ
/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルアベレー
ジャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号を処
理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デジタ
ルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部とから
構成される光温度分布センサにおいて、上記光パルサー
として、発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部と、発光手段への注
入を制御するスイッチング回路とを有し、エネルギー蓄
積部へのエネルギーの充電時間を制御することにより、
発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パルス毎に制
御する光パルサーを備え、さらに、フィルタ本体を駆動
手段で回転させることにより、光学フィルタの透過特性
を時間的に切り替える機構と、光学フィルタの特性切り
替えを検出する切り替え検出装置と、光学フィルタの特
性切り替えを被測定対象の温度変化より十分高速で行な
い、切り替え検出装置からの出力信号に従って光パルサ
ーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時間を変化さ
せて光パルスのピークパワーを制御し、アンチストーク
スラマン散乱光とストークスラマン散乱光の測定を交互
に繰り返す制御手段とを備えるようにしたので、アンチ
ストークスとストークスの受信端における光強度を等し
くさせるためのメカニカルなフィルタ機構を排除し、電
気的に測定時の雑音の影響をなくしてアンチストークス
とストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速
かつ安定に制御することが可能であり、さらに光パルス
の制御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定す
ることが可能な光温度分布センサが提供できる。
パルスを発生するための発光手段を有する光パルサー
と、光パルサーからの光パルスを光ファイバに導くため
の分岐装置と、被測定対象に敷設され、その物理量を検
知するセンサ光ケーブルと、センサ光ケーブルで発生
し、分岐装置を通過してくる後方散乱光を電気信号に変
換する光電気変換部と、分岐装置と光電気変換部との間
に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルであるア
ンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱光
とを抽出する光学フィルタと、後方散乱信号をアナログ
/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルアベレー
ジャ部と、デジタルアベレージャ部からの出力信号を処
理して温度分布を算出すると共に、光パルサー、デジタ
ルアベレージャ部の制御を行なう信号処理制御部とから
構成される光温度分布センサにおいて、上記光パルサー
として、発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パル
ス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部と、発光手段への注
入を制御するスイッチング回路とを有し、エネルギー蓄
積部へのエネルギーの充電時間を制御することにより、
発光手段の駆動エネルギーを少なくとも1パルス毎に制
御する光パルサーを備え、さらに、フィルタ本体を駆動
手段で回転させることにより、光学フィルタの透過特性
を時間的に切り替える機構と、光学フィルタの特性切り
替えを検出する切り替え検出装置と、光学フィルタの特
性切り替えを被測定対象の温度変化より十分高速で行な
い、切り替え検出装置からの出力信号に従って光パルサ
ーのエネルギー蓄積部へのエネルギー充電時間を変化さ
せて光パルスのピークパワーを制御し、アンチストーク
スラマン散乱光とストークスラマン散乱光の測定を交互
に繰り返す制御手段とを備えるようにしたので、アンチ
ストークスとストークスの受信端における光強度を等し
くさせるためのメカニカルなフィルタ機構を排除し、電
気的に測定時の雑音の影響をなくしてアンチストークス
とストークスの測定時の光パルスのピークパワーを高速
かつ安定に制御することが可能であり、さらに光パルス
の制御を用いて測定時間中の平均温度を精度よく測定す
ることが可能な光温度分布センサが提供できる。
【図1】本発明による光温度分布センサの一実施例を示
すブロック図。
すブロック図。
【図2】同実施例における光パルスのピークパワー制御
の動作を説明するためのタイミングチャート図。
の動作を説明するためのタイミングチャート図。
【図3】同実施例における光学フィルタの構成例を示す
概要図。
概要図。
1…光パルサー、11…発光デバイス、12…エネルギ
ー蓄積回路、13…スイッチング回路、14…高圧電
源、15…タイマー回路、16…スイッチング制御部、
2…方向性結合器、3…センサ光ケーブル、4…光電気
変換部、41…受光素子、42…増幅回路、5…光学フ
ィルタ、51…フィルタ基板(本体)、52…モータ
ー、53…マーカー、54…切り替え検出装置、6…デ
ジタルアベレージャ部、7…信号処理制御部、8…表示
部。
ー蓄積回路、13…スイッチング回路、14…高圧電
源、15…タイマー回路、16…スイッチング制御部、
2…方向性結合器、3…センサ光ケーブル、4…光電気
変換部、41…受光素子、42…増幅回路、5…光学フ
ィルタ、51…フィルタ基板(本体)、52…モータ
ー、53…マーカー、54…切り替え検出装置、6…デ
ジタルアベレージャ部、7…信号処理制御部、8…表示
部。
Claims (3)
- 【請求項1】 光パルスを発生するための発光手段を有
する光パルサーと、前記光パルサーからの光パルスを光
ファイバに導くための分岐装置と、被測定対象に敷設さ
れ、その物理量を検知するセンサ光ケーブルと、前記セ
ンサ光ケーブルで発生し、前記分岐装置を通過してくる
後方散乱光を電気信号に変換する光電気変換部と、前記
分岐装置と光電気変換部との間に配置され、後方散乱光
から必要なスペクトルであるアンチストークスラマン散
乱光とストークスラマン散乱光とを抽出する光学フィル
タと、前記後方散乱信号をアナログ/デジタル変換して
平均処理を行なうデジタルアベレージャ部と、前記デジ
タルアベレージャ部からの出力信号を処理して温度分布
を算出すると共に、前記光パルサー、デジタルアベレー
ジャ部の制御を行なう信号処理制御部とから構成される
光温度分布センサにおいて、 前記光パルサーとして、前記発光手段の駆動エネルギー
を少なくとも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部
と、前記発光手段への注入を制御するスイッチング回路
とを有し、前記エネルギー蓄積部へのエネルギーの充電
時間を制御することにより、前記発光手段の駆動エネル
ギーを少なくとも1パルス毎に制御する光パルサーを備
えて成ることを特徴とする光温度分布センサ。 - 【請求項2】 光パルスを発生するための発光手段を有
する光パルサーと、前記光パルサーからの光パルスを光
ファイバに導くための分岐装置と、被測定対象に敷設さ
れ、その物理量を検知するセンサ光ケーブルと、前記セ
ンサ光ケーブルで発生する後方散乱光を電気信号に変換
する光電気変換部と、前記分岐装置と光電気変換部との
間に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルである
アンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱
光とを抽出する光学フィルタと、前記後方散乱信号をア
ナログ/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルア
ベレージャ部と、前記デジタルアベレージャ部からの出
力信号を処理して温度分布を算出すると共に、前記光パ
ルサー、デジタルアベレージャ部の制御を行なう信号処
理制御部とから構成される光温度分布センサにおいて、 フィルタ本体を駆動手段で回転させることにより、前記
光学フィルタの透過特性を時間的に切り替える機構と、 前記光学フィルタの特性切り替えを検出する切り替え検
出装置と、 前記光学フィルタの特性切り替えを被測定対象の温度変
化より十分高速で行ない、前記切り替え検出装置からの
出力信号に従って前記光パルサーのエネルギー蓄積部へ
のエネルギー充電時間を変化させて光パルスのピークパ
ワーを制御し、アンチストークスラマン散乱光とストー
クスラマン散乱光の測定を交互に繰り返す制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする光温度分布センサ。 - 【請求項3】 光パルスを発生するための発光手段を有
する光パルサーと、前記光パルサーからの光パルスを光
ファイバに導くための分岐装置と、被測定対象に敷設さ
れ、その物理量を検知するセンサ光ケーブルと、前記セ
ンサ光ケーブルで発生する後方散乱光を電気信号に変換
する光電気変換部と、前記分岐装置と光電気変換部との
間に配置され、後方散乱光から必要なスペクトルである
アンチストークスラマン散乱光とストークスラマン散乱
光とを抽出する光学フィルタと、前記後方散乱信号をア
ナログ/デジタル変換して平均処理を行なうデジタルア
ベレージャ部と、前記デジタルアベレージャ部からの出
力信号を処理して温度分布を算出すると共に、前記光パ
ルサー、デジタルアベレージャ部の制御を行なう信号処
理制御部とから構成される光温度分布センサにおいて、 前記光パルサーとして、前記発光手段の駆動エネルギー
を少なくとも1パルス分だけ蓄積するエネルギー蓄積部
と、前記発光手段への注入を制御するスイッチング回路
とを有し、前記エネルギー蓄積部へのエネルギーの充電
時間を制御することにより、前記発光手段の駆動エネル
ギーを少なくとも1パルス毎に制御する光パルサーを備
え、 さらに、フィルタ本体を駆動手段で回転させることによ
り、前記光学フィルタの透過特性を時間的に切り替える
機構と、 前記光学フィルタの特性切り替えを検出する切り替え検
出装置と、 前記光学フィルタの特性切り替えを被測定対象の温度変
化より十分高速で行ない、前記切り替え検出装置からの
出力信号に従って前記光パルサーのエネルギー蓄積部へ
のエネルギー充電時間を変化させて光パルスのピークパ
ワーを制御し、アンチストークスラマン散乱光とストー
クスラマン散乱光の測定を交互に繰り返す制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする光温度分布センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06091150A JP3100829B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 光温度分布センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06091150A JP3100829B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 光温度分布センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07294344A JPH07294344A (ja) | 1995-11-10 |
JP3100829B2 true JP3100829B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=14018495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06091150A Expired - Fee Related JP3100829B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 光温度分布センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3100829B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4784344B2 (ja) * | 2006-03-06 | 2011-10-05 | 横河電機株式会社 | 光ファイバ分布型温度測定装置 |
JP4910867B2 (ja) * | 2006-05-31 | 2012-04-04 | 日立電線株式会社 | 光ファイバ式温度センサ装置 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP06091150A patent/JP3100829B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07294344A (ja) | 1995-11-10 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |