JP3100703B2 - 磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記憶装置

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JP3100703B2
JP3100703B2 JP03282883A JP28288391A JP3100703B2 JP 3100703 B2 JP3100703 B2 JP 3100703B2 JP 03282883 A JP03282883 A JP 03282883A JP 28288391 A JP28288391 A JP 28288391A JP 3100703 B2 JP3100703 B2 JP 3100703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録方式を利用し
た情報記憶装置に係り、特に記録再生分離型ヘッドとロ
−タリ−アクチュエ−タとを組み合わせて磁気記録、再
生を行う際のヘッドの感磁部のずれと、クロストークを
防止するのに好適で超高密度記録が可能な磁気記憶装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記憶装置において、情報の記録と再
生に、記録再生分離型ヘッドを用いた従来技術は、例え
ば アイ・イー・イー・イー,トランザクシヨンオン
マグネチックス,エム エー ジー26,(1990
年)第1689頁{Ching Tsang et. al."GIGABIT DENS
ITY RECORDING USING DUAL-ELEMENT MR/INDUCTIVE HEAD
S ON THIN-FILM DISKS" IEEE, Trans. Magnetics, MAG-
26, 1990, p1689}に記載されている。この記録再生分
離型ヘッドは、記録部に誘導型素子、再生部には磁気抵
抗効果型素子を用いており、記録素子のトラック幅は
3.0μm、再生素子のトラック幅は2μmで、記録素
子と再生素子は9μm程度も離れており、記録したトラ
ックからの再生ヘッド感磁部のずれ、あるいはクロスト
ークが生じるなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとく、従来
技術により記録再生分離型ヘッドとロータリーアクチュ
エータとを組み合わせて磁気記憶装置を構成すると、磁
気ディスク上におけるヘッドの位置によっては、ロータ
リーアクチュエータのヨー角(偏角)の影響により、記
録したトラックから再生ヘッドの感磁部がずれて再生出
力が減少したり、また隣接したトラックからのクロスト
ークが生じるなどの問題があった。したがって、記録再
生分離型ヘッドとロータリーアクチュエータとを組み合
わせた磁気記憶装置においては、以下に示す技術課題が
解決されなければ、高密度記録に対応できる信頼性の高
い磁気記憶装置を実現することができなかった。 (1)記録したトラックからの再生ヘッド感磁部のずれ
の防止。 (2)隣接トラックからのクロストークの防止。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消するものであって、記録再生分離型ヘッドと
ロータリーアクチュエータとを組み合わせた磁気記憶装
置において、ヘッドの感磁部のずれ、およびクロストー
クを防止するのに好適な手段を備えた、真に高密度記録
を達成することができる磁気記憶装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、記録ビット方向に対する記録素子と再生素
子との間隔、記録素子あるいは再生素子からアクチュエ
−タの回転中心までの距離、アジマス損失などを考慮し
た上で、記録トラック幅、再生トラック幅、およびアク
チュエ−タの送り角度などを規定するものである。
【0006】本発明の磁気記憶装置は、ヨー角(偏角)
の最大値をθmaxに設定したロータリーアクチュエータ
と、記録ビット方向における感度関数が最大値を示す記
録素子と再生素子との位置を、記録ビット方向に対して
一定の距離δだけ離れて配置し、記録素子と再生素子の
トラック幅方向に対する感度関数の中心位置が記録ビッ
ト方向に対して一致しており、かつロータリーアクチュ
エータの支点から記録素子までの距離が、再生素子まで
の距離よりも短くなるように設定した記録再生分離型ヘ
ッドを備え、ヨー角が0(ゼロ)度の状態で記録された
データ記録媒体上でのトラック幅をWTとするとき、再
生用ヘッドのトラック幅RTを、 RT=WT+2δ・tan(θmax) となるように規定するものである。なお、ヨー角の最大
値θmaxは、ロータリーアクチュエータの回転中心を支
点として、記録再生分離型ヘッドのギャップ中心が、磁
気ディスクのデータ記録領域をディスクの半径方向に移
動する最大の偏角(ヨー角)であって、ディスクの大き
さ、およびディスク駆動装置により、あらかじめ設定の
値にフォーマッティングされるものである。そして、記
録ビット方向に対する記録ヘッドの感度関数の最大位置
から、ロータリーアクチュエータの支点までの距離をr
とし、{WT+2δ・tan(θmax)}/2=αと置き、
ヘッドの位置決め精度を±σとした場合に、ヘッドを隣
のトラックへ移動させる際のロータリーアクチュエータ
の送り角θ′は、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)≧2σ を満足するように規定するものである。また、上記の磁
気記憶装置において、ヘッドを隣のトラックへ移動させ
る際のロータリーアクチュエータの送り角θ′が、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−
(WT/2)<2σを満足し、再生トラックの隣接トラ
ックとの重なり量βを、 β=|δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−α・cos
θ′−(WT/2)−2σ|とし、かつ記録波長をλと
した時のアジマス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23(dB…デシベル) を満足するロータリアクチュエータの送り角θ′に規定
するものである。
【0007】本発明の磁気記憶装置は、ヨー角の最大値
がθmaxに設定されたロータリーアクチュエータと、記
録ビット方向における感度関数が最大値を示す記録素子
と再生素子との位置が、記録ビット方向に対して一定の
距離δだけ離れて配置され、記録素子と再生素子のトラ
ック幅方向に対する感度関数の中心位置が記録ビット方
向に対して一致しており、かつロータリーアクチュエー
タの支点から再生素子までの距離が、記録素子までの距
離よりも短くなるように設定された記録再生分離型ヘッ
ドを少なくとも備えた磁気記憶装置であって、再生ヘッ
ドのトラック幅をRTとした場合に、記録ヘッドのトラ
ック幅WTは、 WT≦RT+2δ・tan(θmax) により規定するものである。そして、記録ビット方向に
対する再生ヘッドの感度関数の最大位置からロータリー
アクチュエータの支点までの距離をrとし、ヘッドの位
置決め精度を±σとした場合に、ヘッドを隣のトラック
へ移動させる際のロータリーアクチュエータの送り角
θ′は、 rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)≧2σ を満足させるものである。また、ヘッドを隣のトラック
へ移動させる際のロータリーアクチュエータの送り角
θ′が、 rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)<
2σを満足し、再生トラックの隣接トラックとの重なり
量βを、 β=|δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−RTcos
θ′−(WT/2)−2σ|とし、かつ記録波長をλと
した時のアジマス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23(dB) を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′とす
るものである。
【0008】本発明の磁気記憶装置は、ヨー角の最大値
がθmaxに設定されたロータリーアクチュエータと、記
録ビット方向に対する感度関数が最大値を示す記録素子
と再生素子との位置が、記録ビット方向に対して一定の
距離δだけ離れて配置され、記録素子と再生素子のトラ
ック幅方向に対する感度関数の中心位置が記録ビット方
向に対して一致しており、かつロータリーアクチュエー
タの支点から再生素子までの距離が、記録素子までの距
離よりも短くなるように設定された記録再生分離型ヘッ
ドを少なくとも備えた磁気記憶装置であって、ヨー角0
度の状態で記録されたデータの記録媒体上でのトラック
幅をWTとした場合に、再生用ヘッドのトラック幅RT
は、 RT=WT+2δ・tan(θmax) で規定されるものである。そして、記録ビット方向に対
する再生ヘッドの感度関数の最大位置からロータリーア
クチュエータの支点までの距離をrとし、{WT+2δ
tan(θmax)}/2=αと置き、ヘッドの位置決め精度
を±σとした場合に、ヘッドを隣のトラックへ移動させ
る際のロータリーアクチュエータの送り角θ′は、 rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)≧2σ を満足するものである。また、ヘッドを隣のトラックへ
移動させる際のロータリーアクチュエータの送り角
(θ′)が、 rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−〕(WT/2)
<2σを満足し、再生トラックの隣接トラックとの重な
り量βを、 β=|rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/
2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした時のアジマ
ス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23(dB) を満足するロータリアクチュエータの送り角θ′に規定
するものである。
【0009】本発明の磁気記憶装置は、ヨー角の最大値
がθmaxに設定されたロータリーアクチュエータと、記
録ビット方向に対する感度関数が最大値を示す記録素子
と再生素子の位置が、記録ビット方向に対して一定の距
離δだけ離れて配置され、記録素子と再生素子のトラッ
ク幅方向に対する感度関数の中心位置が記録ビット方向
に対して一致しており、かつロータリーアクチュエータ
の支点から記録素子までの距離が、再生素子までの距離
よりも短くなるように設定された記録再生分離型ヘッド
を少なくとも備えた磁気記憶装置であつて、再生ヘッド
のトラック幅をRTとした場合に、記録ヘッドのトラッ
ク幅WTは、 WT≦RT+2δ・tan(θmax) で規定するものである。そして、記録ビット方向に対す
る記録ヘッドの感度関数の最大位置からロータリーアク
チュエータの支点までの距離をrとし、ヘッドの位置決
め精度を±σとした場合に、ヘッドを隣のトラックへ移
動させる際のロータリーアクチュエータの送り角θ′
は、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ/2)−RTcosθ′−(WT/2)≧2σ を満足するものである。
【0010】また、ヘッドを隣のトラックへ移動させる
際のロータリーアクチエータの送り角θ′が、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)<2σを 満足し、再生トラックの隣接トラックとの重なり量β
を、 β=|rθ′cos〕(θ′/2)−RTcosθ′−(WT
/2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした時のアジ
マス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23(dB) を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′とす
るものである。
【0011】本発明の磁気記憶装置において、磁気ヘッ
ドが信号を再生する際のディスク上における位置は、信
号を記録した位置と一致することが好ましい。また、磁
気ヘッドのディスク上における位置決めは、磁気信号以
外の信号を用いて行うことにより、磁気ヘッドの記録位
置と再生位置とを一致させることもできる。また、磁気
ヘッドのディスク上における位置決めは、記録ヘッドお
よび再生ヘッドのうち、トラック幅の狭い方のヘッドに
より検出される磁気的な位置信号を用いて行うことによ
り、信号を記録した際の位置と再生する際の位置とを一
致させることもできる。また、磁気ヘッドのディスク上
における位置決めは、記録ヘッドおよび再生ヘッドのう
ち、トラック幅の広い方のヘッドにより検出される磁気
的な位置信号を用いて行うが、アクチュエータのヨー角
に伴ってヘッド位置をオフセットさせることにより、信
号を記録した際の位置と再生する際の位置とを一致させ
ることができる。
【0012】
【作用】例えば図4に示すように、記録素子のトラック
幅(WT)14が再生素子のトラック幅(RT)15よ
りも小さい場合、ロ−タリ−アクチュエ−タのヨ−角θ
が最大値(θ=θmax)に達した時、再生素子のトラッ
ク端部が記録トラックに掛っていれば(図4中の1
6)、再生出力を低下させることなく信号を検出するこ
とができる。この条件を満足する再生素子のトラック幅
RTは、記録ビット方向に対する記録素子と再生素子と
の間隔をδとすると、
【0013】
【数1】
【0014】で表わされる。なお、θ′maxは、ロータ
リーアクチュエータの回転中心を支点として、ロータリ
ーアクチュエータのロードアームの先端部に設けられて
いる記録再生分離型ヘッドのギャップ中心が、磁気ディ
スクのデータ領域をディスクの半径方向に移動する最大
の偏角(ヨー角)を示すもので、ディスクの大きさ、デ
ィスクの駆動装置により特定の値に設定されるものであ
る。しかしこの場合、ヘッドを隣のトラックに移動させ
るためのロ−タリ−アクチュエ−タの送り角θ′が小さ
過ぎると、再生トラックの一部が隣のトラックと重な
り、隣接トラックに書き込まれている情報も同時に読み
込んでしまう(図4中の17)といったクロストークの
問題が生じる。また、時には図5に示すように、再生素
子のトラック幅端部が記録トラックからずれてしまい再
生出力が減少するという問題が起こる(図5中の1
8)。このような問題を起こさないためのロ−タリ−ア
クチュエ−タの送り角θ′は、ロ−タリ−アクチュエ−
タの支点までの距離をr、{WT+δ・tan(θmax)}/
2=αと置き、ヘッドの位置決め精度を±σ(μm)と
した場合に、
【0015】
【数2】
【0016】を満足させる必要がある。ただし、再生ト
ラックが隣接トラックとβだけ重なっていても、記録波
長をλとした時のアジマス損失Lbが23dB以上確保
されていれば、すなわち
【0017】
【数3】
【0018】であれば、上記のクロスト−クの問題は起
こらない。このようにロ−タリ−アクチュエ−タの送り
角θ′は、記録再生分離型ヘッドの物理的な構造と、ア
ジマス損失とを考慮した上で決定する必要がある。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。本発明の磁気記憶装置の構成の
一例を図1に示す。図は、媒体対向面から見たヘッド磁
極部分の構造を示すもので、記録素子として上部磁極1
および下部磁極2のトラック幅が記録トラック幅WTと
等しく、ギャップ長Gが0.4μm、上部、下部磁極
1、2の厚みが共に2μmの誘導型記録素子を用いてい
る。この記録ヘッドを用いた場合、ヘッド媒体間の磁気
的な間隙が0.07μm以下であれば、媒体に書き込ま
れるトラック幅はWTと等しくなる。一方、再生素子に
は感磁部の幅、すなわち再生トラック幅がRT、シ−ル
ド間隔Sが0.3μm、上部および下部シ−ルド層3、
4の厚みが、それぞれ1μmの両側シ−ルド型の磁気抵
抗効果型素子を用いた。この磁気抵抗効果型ヘッドは、
シャントバイアス型であり、磁気抵抗効果型素子とシャ
ント膜との積層膜の中心部、すなわちリ−ド線6により
覆われていない領域が感磁部5である。また、記録ヘッ
ドと再生ヘッドとの間には厚さ約2μmの絶縁層が形成
されている。したがって、再生ヘッドの感磁部5の中心
から記録ヘッドのギャップ中心までの距離、すなわち記
録素子と再生素子との距離δは5.35μmである。な
お、磁気抵抗効果型ヘッドのトラック幅方向に対する磁
気的な中心位置と誘導型記録ヘッドのトラック中心位置
とは一致している。この記録再生分離型ヘッドを、図2
に示すごとく、3.5インチ径の磁気ディスク7と組合
せて磁気記憶装置を構成した。磁気ヘッド11のトラッ
ク間の移動は、ロ−タリ−アクチュエ−タ8を用いて行
った。ここで、ロ−タリ−アクチュエ−タの回転中心9
は、記録ヘッド11のギャップ中心から45(mm)の
位置に設定されている。なお、記録再生分離型ヘッド
は、記録素子が再生素子よりもロ−タリ−アクチュエ−
タ8の回転中心9に近くなるように、ロ−ドア−ム13
に固定されている。磁気ディスクは、内径が26mmか
ら42mmまでの範囲をデ−タ記録領域10に設定して
いる。したがって、ロータリーアクチュエータのヨ−角
θの最大値θmaxは10.08°となる。なお、本実施
例においては記録素子のトラック幅WTを1μmに設定
した。この場合における再生素子のトラックRT(μ
m)は、
【0020】
【数1】
【0021】で表わせる。ここで、WT、δ、θmaxに
上記の値を(式1)に代入すると、再生素子のトラック
幅RTは、2.902μmが得られる。次に、ロ−タリ
−アクチュエ−タ8の送り角(隣のトラックに移動する
際のヨー角)θ′を規定する必要がある。この送り角
θ′は、隣接トラックの重なりを考慮した次に示す(式
2)で規定される。
【0022】
【数2】
【0023】ここで、rは、記録ヘッドのギャップ中心
位置からロ−タリ−アクチュエ−タの支点までの距離、
α={WT+2δ・tan(θmax)}/2、σは、ヘッドの
位置決め精度を表わす。本実施例では、記録素子(ヘッ
ド)のトラック幅が1μmと非常に狭く、かつ記録ヘッ
ドのギャップ中心位置からロ−タリ−アクチュエ−タ8
の支点までの距離が比較的長いので、隣接トラック間の
アジマス損失Lbは,ほぼ0dB(デシベル)である。
したがって、ロ−タリ−アクチュエ−タ8の送り角θ′
は上記の式(2)により規定されることになる。しか
し、再生トラックが隣接トラックとβだけ重なっていて
も、記録波長をλとした時のアジマス損失Lbが23d
B以上確保されていれば、すなわち次に示す(式3)を
満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′に設定
することで、再生ヘッド感磁部のずれ、およびクロスト
ークが防止できる。
【0024】
【数3】
【0025】図3に、WT=1μm、RT=2.902
μmとした場合に、ロ−タリ−アクチュエ−タの送り角
θ′により、最小隣接トラック間隔(μm)がどのよう
に変化するのかを、記録素子と再生素子間の距離δ(μ
m)を変えて計算により求めた結果を示す。最小隣接ト
ラック間隔が負の値を示す領域は、再生ヘッドが隣の記
録トラックに重なっている領域であるが、図3の結果か
ら、記録素子と再生素子間の距離δを小さくするほど、
ロータリーアクチュエータの送り角θ′を小さく設定で
きることが分かる。なお、本実施例では、トラック幅の
より狭い記録ヘッドにより検出されるヘッド位置に関す
る磁気信号を基にして、ディスク上におけるヘッドの位
置決めを行った。この場合ヘッドの位置決め精度σは、
σ=±0.1μmを実現することができた。したがつ
て、送り角θ′は最小隣接トラック間隔が0.2μm
(=2σ)以上になるように設定する必要がある。図3
の結果から、δが3.0μmの場合には、送り角θ′が
0.00221°以上であれば、クロスト−クの無い記
録再生が可能であり、ディスクの内径が26mmから4
2mmまでのデ−タ記録領域に、9122本のデ−タト
ラックを記録することができる。なお、δが5.35μ
mの場合は、θ′≧0.00274°となり、7357
本のデータトラックを記録することができる。また、δ
が9.0μmの場合は、θ′≧0.00356°とな
り、5663本のデータトラックを記録することができ
る。本実施例で用いた記録再生分離型ヘッドの記録素子
と再生素子間の距離δは、5.35μmであるので、送
り角θ′=0.00274°に設定して記録、再生実験
を行った。記録媒体は、磁性層の保磁力が160kA/
mで、膜厚が30nmのスパッタ媒体を用い、ヘッド媒
体間の磁気的な間隙は0.06μmに設定した。この結
果、線記録密度が127kFCIまではエラ−レ−トが
10~9以下の記録、再生が可能であることを確かめるこ
とができた。この場合、3.5インチ片面の記憶容量
は、982メガバイト、両面では1.96ギガバイトの
記憶が可能となる。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明の磁
気記憶装置によれば、記録したトラックからの再生ヘッ
ドの感磁部のずれ、および隣接トラックからのクロスト
−クを防止することができ、超高密度記録が可能な信頼
性の高い磁気記憶装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で例示した記録再生分離型ヘッ
ドの構成の一例を示す模式図。
【図2】本発明の実施例で例示した磁気ディスク装置の
構成の一例を示す模式図。
【図3】本発明の実施例で例示したロ−タリ−アクチュ
エ−タの送り角と最小隣接トラック間隔との関係を示す
グラフ。
【図4】従来のロ−タリ−アクチュエ−タと記録再生分
離型ヘッドを組合せて構成した磁気ディスク装置におけ
るクロストーク発生状態を示す説明図。
【図5】従来のロータリーアクチュエータと記録再生分
離型ヘッドを組合せて構成した磁気ディスク装置におけ
る再生ヘッドの感磁部のずれ状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…上部磁極、2…下部磁極、3…上部シ−ルド層、4
…下部シ−ルド層、5…感磁部、6…リ−ド線、7…磁
気ディスク、8…ロ−タリ−アクチュエ−タ、9…回転
中心、10…デ−タ記録領域、11…磁気ヘッド、12
…ディスク中心、13…ロ−ドア−ム、14…記録素子
のトラック幅、15…再生素子のトラック幅、16…再
生素子(ヘッド)のトラック幅端部が記録トラック端部
に重なっている部分、17…再生素子のトラック幅端部
が隣接の記録トラックに重なっている部分、18…再生
素子のトラック幅端部が記録トラックからずれている部
分、19…ロ−タリ−アクチュエ−タの動作方向、20
…ロ−タリ−アクチュエ−タの回転中心、21…記録ト
ラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−276110(JP,A) 特開 昭63−281201(JP,A) 特開 平4−205705(JP,A) 特開 平5−2704(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨ−角(偏角)の最大値がθmaxに設定さ
    れたロ−タリ−アクチュエ−タと、記録ビット方向に対
    する感度関数が最大値を示す記録素子と再生素子との位
    置が、記録ビット方向に対して一定の距離δだけ離れて
    配置され、記録素子と再生素子のトラック幅方向に対す
    る感度関数の中心位置が記録ビット方向に対して一致し
    ており、かつロ−タリ−アクチュエ−タの支点から記録
    素子までの距離が、再生素子までの距離よりも短くなる
    ように設定されてた記録再生分離型ヘッドを少なくとも
    備えた磁気記憶装置であって、ヨー角0(ゼロ)度の状
    態で記録されたデ−タ記録媒体上でのトラック幅をWT
    とした場合に、再生ヘッドのトラック幅RTを、 RT=WT+2δ・tan(θmax) で規定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気記憶装置において、記
    録ビット方向に対する記録ヘッドの感度関数の最大位置
    からロ−タリ−アクチュエ−タの支点までの距離をrと
    し、{WT+2δ・tan(θmax)}/2=αと置き、ヘッ
    ドの位置決め精度を±σとした場合に、ヘッドを隣のト
    ラックへ移動させる際のロ−タリ−アクチュエ−タの送
    り角θ′は、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)≧2σ を満足することを特徴とする磁気記憶装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の磁気記憶装
    置において、ヘッドを隣のトラックへ移動させる際のロ
    ータリーアクチュエータの送り角θ′が、δ・sinθ′+
    rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)<2
    σを満足し、再生トラックの隣接トラックとの重なり量
    βを、 β=|δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′
    −(WT/2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした
    時のアジマス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23 を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′に規
    定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  4. 【請求項4】ヨ−角の最大値がθmaxに設定されたロ−
    タリ−アクチュエ−タと、記録ビット方向に対する感度
    関数が最大値を示す記録素子と再生素子との位置が、記
    録ビット方向に対して一定の距離δだけ離れて配置さ
    れ、記録素子と再生素子のトラック幅方向に対する感度
    関数の中心位置がビット方向に対して一致しており、か
    つロ−タリ−アクチュエ−タの支点から再生素子までの
    距離が、記録素子までの距離よりも短くなるように設定
    された記録再生分離型ヘッドを少なくとも備えた磁気記
    憶装置であって、再生ヘッドのトラック幅をRTとした
    場合に、記録ヘッドのトラック幅WTを、 WT≦RT+2δ・tan(θmax) で規定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の磁気記憶装置において、記
    録ビット方向に対する再生ヘッドの感度関数の最大位置
    からロ−タリ−アクチュエ−タの支点までの距離をrと
    し、ヘッドの位置決め精度を±σとした場合に、ヘッド
    を隣のトラックへ移動させる際のロ−タリ−アクチュエ
    −タの送り角θ′は、 rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)≧2σ を満足することを特徴とする磁気記憶装置。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5記載の磁気記憶装
    置において、ヘッドを隣のトラックへ移動させる際のロ
    ータリーアクチュエータの送り角θ′が、 rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)<2
    σを満足し、再生トラックの隣接トラックとの重なり量
    βを、 β=|δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′
    −(WT/2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした
    時のアジマス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23 を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′に規
    定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  7. 【請求項7】ヨ−角の最大値がθmaxに設定されたロ−
    タリ−アクチュエ−タ、および記録ビット方向に対する
    感度関数が最大値を示す記録素子と再生素子との位置
    が、記録ビット方向に対して一定の距離δだけ離れて配
    置され、かつ記録素子と再生素子のトラック幅方向に対
    する感度関数の中心位置はビット方向に対して一致して
    おり、かつロ−タリ−アクチュエ−タの支点から再生素
    子までの距離が、記録素子までの距離よりも短くなるよ
    うに設定された記録再生分離型ヘッドを少なくとも備え
    た磁気記憶装置であつて、ヨー角0(ゼロ)度の状態で
    記録されたデ−タの記録媒体上でのトラック幅をWTと
    した場合に、再生用ヘッドのトラック幅RTは、 RT=WT+2δ・tan(θmax) で規定されることを特徴とする磁気記憶装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の磁気記憶装置において、記
    録ビット方向に対する再生ヘッドの感度関数の最大位置
    からロ−タリ−アクチュエ−タの支点までの距離をrと
    し、{WT+2δ・tan(θmax)}/2=αと置き、ヘッ
    ドの位置決め精度を±σとした場合に、ヘッドを隣のト
    ラックへ移動させる際のロ−タリ−アクチュエ−タの送
    り角θ′は、 rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)≧2σ を満足することを特徴とする磁気記憶装置。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8記載の磁気記憶装
    置において、ヘッドを隣のトラックへ移動させる際のロ
    ータリーアクチュエータの送り角θ′が、 rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/2)<2
    σを満足し、 再生トラックの隣接トラックとの重なり量βを、 β=|rθ′cos(θ′/2)−α・cosθ′−(WT/
    2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした場合のアジ
    マス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23 を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′に規
    定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  10. 【請求項10】ヨ−角の最大値がθmaxに設定されたロ
    −タリ−アクチュエ−タと、記録ビット方向に対する感
    度関数が最大値を示す記録素子と再生素子との位置が、
    記録ビット方向に対して一定の距離δだけ離れて配置さ
    れ、記録素子と再生素子のトラック幅方向に対する感度
    関数の中心位置が記録ビット方向に対して一致してお
    り、かつロ−タリ−アクチュエ−タの支点から記録素子
    までの距離が、再生素子までの距離よりも短くなるよう
    に設定された記録再生分離型ヘッドとを少なくとも備え
    た磁気記憶装置であって、再生ヘッドのトラック幅をR
    Tとした場合に、記録用ヘッドのトラック幅WTを、 WT≦RT+2δ・tan(θmax) で規定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の磁気記憶装置におい
    て、記録ビット方向に対する記録ヘッドの感度関数の最
    大位置からロ−タリ−アクチュエ−タの支点までの距離
    をrとし、ヘッドの位置決め精度を±σとした場合に、
    ヘッドを隣のトラックへ移動させる際のロ−タリ−アク
    チュエ−タのおくり角θ′は、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/2)≧2σ を満足することを特徴とする磁気記憶装置。
  12. 【請求項12】請求項10または請求項11記載の磁気
    記憶装置において、ヘッドを隣のトラックへ移動させる
    際のロータリーアクチュエータの送り角θ′が、 δ・sinθ′+rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−
    (WT/2)<2σを満足し、再生トラックの隣接トラ
    ックとの重なり量βを、 β=|rθ′cos(θ′/2)−RTcosθ′−(WT/
    2)−2σ|とし、かつ記録波長をλとした時のアジマ
    ス損失Lbが、 Lb=−20log[sin{(πβtanθ′)/λ}/{(πβtanθ′)/λ}] ≧23 を満足するロータリーアクチュエータの送り角θ′に規
    定したことを特徴とする磁気記憶装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし請求項11のいずれか1
    項に記載の磁気記憶装置において、磁気ヘッドが信号を
    再生する際のディスク上における位置と、信号を記録し
    た位置とを一致させる手段を有することを特徴とする磁
    気記憶装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の磁気記憶装置におい
    て、磁気ヘッドのディスク上における位置決めは、磁気
    信号以外の信号を用いて行うことにより、磁気ヘッドの
    記録位置と再生位置とを一致させる手段を有することを
    特徴とする磁気記憶装置。
  15. 【請求項15】請求項13記載の磁気記憶装置におい
    て、磁気ヘッドのディスク上における位置決めは、記録
    ヘッドおよび再生ヘッドのうちトラック幅の狭い方のヘ
    ッドにより検出される磁気的な位置信号を用いて行うこ
    とにより、信号を記録した際の位置と再生する際の位置
    とを一致させる手段を有することを特徴とする磁気記憶
    装置。
  16. 【請求項16】請求項13記載の磁気記憶装置におい
    て、磁気ヘッドのディスク上における位置決めは、記録
    ヘッドおよび再生ヘッドのうちのトラック幅の広い方の
    ヘッドにより検出される磁気的な位置信号を用いて行
    い、アクチュエ−タのヨ−角に伴ってヘッド位置をオフ
    セットすることにより、信号を記録した際の位置と再生
    する際の位置とを一致させる手段を有することを特徴と
    する磁気記憶装置。
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