JP3100501U - 切換スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 加圧ヘッドが接触片上を円滑に滑動し、組立てが容易な切換スイッチの提供。【解決手段】 座体1の上部にボタン2を軸着し、座体1の底部に送電線端子4,5を固定し、送電線端子4,5間に接触片3を設け、ボタン2の下面に、ボールホルダ23と、その先端部内に回動自在に嵌合された金属製のボール24とから成る加圧ヘッド、及びこれを接触片3に向けて付勢するバネ22を設置し、ボタン2の揺動操作により、ボール24が接触片3上を滑動し、接触片3が送電線端子5に接離して電気回路を開閉する。
【選択図】     図1

Description

 本考案は、電気回路の開閉を切り換える切換スイッチに関する。
 各種電気製品には、電源の導通を制御するために切換スイッチが設置されており、この切換スイッチを切換操作することにより電源回路を開閉するようになっている。
 一般的な切換スイッチは、図7に示すように、座体Aの上部にボタンBを軸着し、座体Aの底部に送電線導電片D,Eを固定してある。座体Aの底部中央の固定された導電片Dには、接触片Cの中央部両側に形成された切欠C1が係合され、導電片Dと接触片Cとが電気的に接続されている。
 ボタンBの下面中央部には中空柱B1を形成し、中空柱B1内にバネB2を収納し、中空柱B1の先端には、接触片Cに接触する中空の加圧ヘッドB3を摺動可能に設置してある。また、バネB2が加圧ヘッドB3内に挿入されて、該加圧ヘッドB3を接触片Cに向けて押圧している。
 ボタンB内に通電状態であることを示すランプFを設置した場合は、ランプFと、バネB2及び加圧ヘッドB3を接続して送電経路を構成する。また、座体Aの底部にアース導電片Hを固定し、ボタンBの底部にアース導電片Gと接触するバネGを設け、このバネをランプFに接続してアース経路を構成する。
 そして、ボタンBの両端寄りを押圧操作してボタンBを揺動させ、これにより中空柱B1を回動させて、その先端に設置された加圧ヘッドB3をバネB2で押圧しながら接触片Cに対して滑動させる。
 加圧ヘッドB3が接触片Cの先端寄りを押圧すると、接触片Cの先端部下面に設けられた接触突起C2が導電片Eに接触して、切換スイッチが閉じると共に、ランプFが点灯して通電状態にあることを示す。
 さらに、加圧ヘッドB3の先端部が接触片Cに対して、接触状態を維持したまま滑らかに移動するように、多くの場合は、加圧ヘッドB3の先端部表面にグリースIを塗布してある。
 しかし、上記従来の切換スイッチでは、加圧ヘッドB3の先端が直接接触片Cに押し付けられて滑動するので、加圧ヘッドB3に加わる抵抗が大きく、加圧ヘッドB3の半球状の先端部が摩耗しやすい。
 また、中空柱B1の先端から加圧ヘッドB3が突出する隅部にグリースIが溜まりやすく、加圧ヘッドB3の先端表面にグリースIを留めておけないので、長期間に亘って潤滑効果を維持することができない。さらに、スイッチを閉じたときに、加圧ヘッドB3及び接触片Cの温度が上昇して、グリースIが溶融し流失されてしまうため、潤滑効果が失われる虞もある。
 これは、図8に示すように、中実の加圧ヘッドB4を用いた場合にも、同じ様な問題が生ずる。
 また、図9に示すように、中空柱B1の先端に、金属製のボールB5より成る加圧ヘッドを嵌め込み、ボールB5の突出した表面にグリースを塗布した切換スイッチも知られている。
 しかし、このものは、ボールB5が接触すると簡単に中空柱B1から脱落してしまうだけでなく、バネB2を圧縮しながらボールB5を中空柱B1へ押し込む工程においても、バネB2に押されて脱出しやすいので、組立が面倒で作業に時間がかかる。
 本考案が解決しようとする課題は、加圧ヘッドが接触片上を円滑に滑動することができ、容易に組み立てることが可能な切換スイッチを提供することにある。
 本考案の切換スイッチは、座体の上部にボタンを軸着し、前記座体の底部に一対の送電線端子を固定すると共に、これら送電線端子間に接触片を設け、前記ボタンの下面に中空柱を設け、該中空柱内に、前記接触片に当接する加圧ヘッド及び該加圧ヘッドを接触片に向けて付勢するバネを設置し、前記ボタンを揺動操作することにより、前記加圧ヘッドが接触片上を滑動し、該接触片が一方の送電線端子に接離して電気回路を開閉するものであって、前記加圧ヘッドは、筒状又は柱状のボールホルダと、該ボールホルダの先端部内に回動自在に嵌合されて、前記接触片に当接する金属製のボールとから成る。
 本考案によれば、ボールホルダの先端部に嵌合したボールが、回動しながら接触片上を円滑に滑動するので、切換操作をスムーズに行えると共に、加圧ヘッドの摩耗を最小限に抑えることができ、また、ボールはボールホルダに支持されて脱出し難いので、組立が容易である。
 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
 図1乃至図3は、本考案の実施例1を示す。
 図1に示すように、本考案に係る切換スイッチの基本的構造は従来のものとほぼ同様であり、上面が開口した略箱形の座体1と、中央部が座体1の上部に軸着されたボタン2と、座体1内部において、ボタン2の下方に設置された接触片3と、座体1の底部に固定された送電線端子4,5及びアース端子8と、ボタン2の内部に設置され、ボタン2を透過して発光するランプ7とを備える。
 図2及び図3に示すように、座体1の底部中央には送電線端子4が、底部一側には送電線端子5が、底部多側にはアース端子8がそれぞれ固定される。
 接触片3は下方に凸に湾曲しており、その一端部下面に接触突起32が設けられる。また、接触片3の中央部両側に切欠31が形成され、切欠31を送電線端子4と係合することにより、接触片3と送電線端子4とが接続されている。
 さらに、ボタン2の下面他端部とアース端子8との間にはバネ6が介在され、バネ6の上端がランプ7に接続されると共に、バネ6の下端がアース端子8に接続されている。
 ボタン2の下面中央部には中空柱21が下方に向けて設けられ、この中空柱21内に、接触片3に当接する加圧ヘッド及び該加圧ヘッドを接触片3に向けて付勢するバネ22が収納される。
 加圧ヘッドは、両端が開口した筒形のボールホルダ23と、ボールホルダ23の先端部内に回動可能に嵌合された金属製のボール24とから成る。
 ボールホルダ23は中空柱21に摺動可能に嵌合され、ボールホルダ23の内部に挿入されたバネ22の下部がボール24に接続されている。
 ボールホルダ23の下端部は、先端の径が細くなるように狭窄しており、ボール24の下部がボールホルダ23の下端の開口部231から突出するが、ボール24がボールホルダ23から脱出することはない。
 そして、ボールホルダ23の開口部231から突出したボール24が、バネ22に押されて接触片3に圧接され、ボタン2の揺動に伴って接触片3上を滑動する。
 また、ボールホルダ23の内部にはグリースが充填され、開口部231とボール24との隙間からにじみ出て、ボール24の滑動を円滑にしている。
 図3に示すように、ボタン2を押して揺動させると、中空柱21が回動し、中空柱21の先端と接触片3との距離の変化に対応して、加圧ヘッドのボールホルダ23が中空柱21内を摺動し、その先端に突出したボール24が、接触片3に対してバネ22により押圧されながら、回転しつつ滑動する。
 そして、加圧ヘッドのボール24が接触片3の他端寄りを押圧すると、接触片3の接触突起32が送電線端子5から離れる。
 この切換スイッチでは、ボール24がボールホルダ23に支持された状態で中空柱21内に設置されるので、ボタン2を座体1へ組み込む際に、脱出する心配がない。
 図4は、実施例2を示す。
 ボールホルダ23の開口部231よりもやや上方に、中心方向へ陥没した環状支持溝232が形成される。環状支持溝232を形成した部分の内径は、ボール24の直径よりもやや小さく形成されており、これにより、ボール24が開口部231と環状支持溝232で位置決めされて、この位置で回動するようになっている。
 また、バネ22の下端は環状支持溝232に当接し、ボール24に接触していないので、ボール24はいっそうスムーズに回転する。
 その他の構成は、実施例1とほぼ同様なので、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
 図5は、実施例3を示す。
 ボールホルダ25は、中実の柱状とし、その先端面にボール係合穴251を形成する。
 ボール係合穴251の内周面は略球状であって、ボール24の半径よりもやや大きい深さを有し、ボール24をボール係合穴251に無理嵌めして嵌合すると、ボール24はその位置で位置決めされて回動するようになっている。
 また、バネ22はボールホルダ23の上面に当接している。
 その他の構成は、実施例1及び実施例2とほぼ同様である。
 図6は、実施例4を示す。
 中実柱状のボールホルダ25の中心軸に沿って、ボール係合穴251に達する潤滑剤通路252を形成し、潤滑剤通路252にグリースを注入してある。グリースは潤滑剤通路252からボール係合穴251ににじみ出て、ボール24の回転が円滑となる。
 その他の構成は、実施例3とほぼ同様である。
 なお、実施例1乃至実施例4において、ランプ7は設置しなくても良い。この場合、当然、バネ6及びアース端子8は除去する。
実施例1を示す切換スイッチの分解斜視図。 実施例1を示す切換スイッチの閉成状態の断面図。 実施例1を示す切換スイッチの動作時の断面図。 実施例2を示す切換スイッチの断面図。 実施例3を示す切換スイッチの断面図。 実施例4を示す切換スイッチの断面図。 第1の従来例を示す切換スイッチの分解斜視図。 第2の従来例を示す切換スイッチの分解斜視図。 第3の従来例を示す切換スイッチの分解斜視図。
符号の説明
 1 座体
 2 ボタン
 21 中空柱
 22 バネ
 23 ボールホルダ
 231 開口部
 232 環状支持溝
 24 ボール
 25 ボールホルダ
 251 ボール係合穴
 252 潤滑剤通路
 3 接触片
 31 切欠
 32 接触突起
 4 送電線端子
 5 送電線端子
 6 バネ
 7 ランプ
 8 アース端子

Claims (1)

  1.  座体の上部にボタンを軸着し、前記座体の底部に一対の送電線端子を固定すると共に、これら送電線端子間に接触片を設け、前記ボタンの下面に中空柱を設け、該中空柱内に、前記接触片に当接する加圧ヘッド及び該加圧ヘッドを接触片に向けて付勢するバネを設置し、前記ボタンを揺動操作することにより、前記加圧ヘッドが接触片上を滑動し、該接触片が一方の送電線端子に接離して電気回路を開閉する切換スイッチにおいて、前記加圧ヘッドは、筒状又は柱状のボールホルダと、該ボールホルダの先端部内に回動自在に嵌合されて、前記接触片に当接する金属製のボールとから成ることを特徴とした切換スイッチ。
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