JP3099897B2 - 茶殻消臭剤 - Google Patents

茶殻消臭剤

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JP3099897B2 JP03047253A JP4725391A JP3099897B2 JP 3099897 B2 JP3099897 B2 JP 3099897B2 JP 03047253 A JP03047253 A JP 03047253A JP 4725391 A JP4725391 A JP 4725391A JP 3099897 B2 JP3099897 B2 JP 3099897B2
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tea shell
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孝宣 松浦
博文 大須
忠一 竹尾
隆巳 角田
年夫 川崎
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株式会社 伊藤園
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は茶殼、すなわち緑茶等の
不発酵茶、ウーロン茶等の半発酵茶若しくは紅茶等の発
酵茶の抽出残さを用いた消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】緑茶、ウーロン茶及び紅茶の抽出液には
消臭作用があることが知られており、抽出液そのもの或
いは抽出液を含有させた液状消臭剤が公知である。その
消臭作用については、茶葉中の多くの成分(ポリフェノ
ール類やアミノ酸および有機酸等)が関与しているとの
報告がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、茶の抽出液を
利用した消臭剤は、液状であるため食品等に用いる場合
は混合、配合の点で優れているが、室内、冷蔵庫、トイ
レあるいはエアフィルターなどに用いる場合はそれを何
かに含浸させるか、凝固剤を用いて固形にすることが必
要があり、用途、取扱い容易性、交換の簡便性等の点に
おいて解決されるべき課題であった。
【0004】一方、近年には茶類の缶ドリンク等が開発
され、多くの消費者に飲用されるようになり、生産量も
急激に増加しており、それに伴い茶葉の抽出後の残さで
ある茶殼が多量に発生するようになった。茶殼はこれま
で焼却等により処理されたきたが、その処理量が急激に
増加し、処理費用も高額になってきた。
【0005】本発明は、上記に着眼してなされたもので
あり、産業廃棄物としての茶殼を有効利用し、広用途に
使用でき、取扱いが容易で交換も簡便であり、何よりも
消臭効果を高めた茶殼消臭剤を提供せんとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、不発酵茶や半発酵茶、発酵茶の茶殼
乾燥物に悪臭物質であるメチルメルカプタンに対する強
い消臭力があること、及びその茶殼を炭化することによ
り、さらに消臭力が高まることを見出し、本発明に到達
したものである。
【0007】即ち、本発明は、緑茶等の不発酵茶、ウー
ロン茶等の半発酵茶若しくは紅茶等の発酵茶の抽出残さ
を乾燥させたものを消臭剤として用いることにより、茶
液そのものより消臭効果を高め、また、各抽出残さの炭
化物を用いることで、更に消臭効果を高めたことを特徴
とするものである。特に、半発酵茶若しくは発酵茶の抽
出残さの炭化物は消臭効果を最も高めることができる。
上記各茶は単独物でもよく、混合物とすることもでき
る。
【0008】例えば、緑茶の茶殼を鉄板上で黒変するま
で炒め、炭化した茶殼を粉末にする。同様にウーロン茶
及び紅茶についても行い、これを例えばシリコン栓付き
バイアル瓶を用いて、各種茶殼の炭化物のメチルメルカ
プタンに対する消臭効果を測定した。その結果、緑茶の
茶殼の炭化物では約87%と高い消臭効果がみられ、さ
らにウーロン茶及び紅茶の茶殼の炭化物では99%以上
の消臭率を示した。これらの結果から、緑茶の抽出残さ
の炭化物を用いることでメチルメルカプタンに対して極
めて高い消臭効果を示すこと、ウーロン茶及び紅茶等の
発酵茶の炭化物を用いればより一層消臭力が高まること
がわかった。
【0009】また、緑茶の茶殼を乾燥させて粉末にした
物は約77%の消臭率を示し、ウーロン茶、紅茶でも約
52%以上を示し、消臭効果があることがわかった。
【0010】前記に示した炭化工程だけでは炭化物に若
干のこげ臭が残る場合があるが、この場合は高圧・高温
下で水蒸気等を用いて乾留することにより、無臭の茶殼
炭化物を得ることができる。又、炭化工程において活性
化可能な温度で加熱処理し、常法に従って茶殼活性炭を
製造し、これを用いることで上記に増して更に消臭剤と
しての効果を高めることが可能である。
【0011】
【作用】茶抽出残さの乾燥物乃至炭化物がメチルメルカ
プタン等の臭い物質を効率的に吸収し、消臭作用を発揮
する。
【0012】
【発明の効果】本発明により、緑茶、ウーロン茶及び紅
茶に代表される茶の抽出残さを消臭剤として利用するこ
とが可能になると共に、従来の抽出液を利用したものに
比して極めて高い消臭効果を奏し得る。
【0013】特に、近年、茶類の缶ドリンク等の製造に
より、産業廃棄物として大量の茶殼が発生し、その処理
に多大な費用を費やしていたが、消臭剤としての利用が
可能になったため、茶殼の処理費用の削減・回収が可能
となり、産業廃棄物の有効利用という点で環境問題等に
対しても大きな効果を与え得る。
【0014】また、茶殼乾燥物及びその炭化物を粉末
化、適当な大きさに造粒することにより、これらの充
填、包装等の取換或いは交換作業を容易にし、トイレや
台所などの様々な場所で消臭剤として利用することがで
き、用途が拡大できる。
【0015】
【実施例】(実施例1) 100ppmに調整したメチルメルカプタン・ベンゼン
溶液を15ml容量のバイアル瓶に50μl入れシリコ
ン栓で密栓する。このヘッドスペース部分を茶殼等のサ
ンプルの入ったバイアル瓶にそれぞれガスタイトシリン
ジにて2ml注入する。25℃で20分間静置した後、
ヘッドスペース部分をガスタイトシリンジにて5ml取
り、ガスクロマトグラフィーに直接導入し、消臭率を測
定した。サンプルは緑茶を用い、緑茶50gを500g
の沸騰水で10分間静置して抽出し茶殼を得た。この茶
殼を70℃の熱風で2時間乾燥し茶殼乾燥物を得た。さ
らに、この茶殼乾燥物を約200℃の鉄板上で40分間
茶殼が完全に黒変するまで炒め、茶殼炭化物を得た。原
料茶(緑茶)、茶殼乾燥物、及び茶殼炭化物はそれぞれ
粉砕機で1分間粉砕後、サンプルとして用いた。また、
各サンプルはそれぞれ0.5g用いた。結果は表1の通
りで、抽出残さの乾燥物に強い消臭効果がみられたが、
その炭化物では更に強い消臭効果がみられた。
【0016】
【表1】
【0017】なお、表中のメチルメルカプタン値はガス
クロマトグラム上のピーク面積であり、消臭率%は、次
式によって求めたものである。 {(C−S)/C}×100 C:対照区(空のバイアル瓶)のメチルメルカプタンの
ピーク面積 S:サンプルの入ったバイアル瓶のメチルメルカプタン
のピーク面積 以下の各表共に同様である。
【0018】(実施例2) 実施例1と同様の方法によりウーロン茶について調べ
た。抽出残さの乾燥物でも強い消臭力がみられたが、炭
化物においては更に強く、ほぼ完全に消臭した。
【0019】
【表2】
【0020】(実施例3) 実施例1および2と同様の方法により紅茶について調べ
た。抽出残さでも強い消臭力がみられたが、炭化物にお
いては更に強く、ほぼ完全に消臭した。
【0021】
【表3】
【0022】なお、各実施例において茶殼乾燥物、茶殼
炭化物と対比して茶粉末を示したが、茶粉末の消臭力は
従来公知に液状消臭剤よりも強いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 隆巳 静岡県榛原郡相良町女神21番地 株式会 社伊藤園研究所内 (72)発明者 川崎 年夫 静岡県榛原郡相良町女神21番地 株式会 社伊藤園研究所内 (56)参考文献 特開 昭51−137685(JP,A) 特開 昭63−194718(JP,A) 特開 平2−207840(JP,A) 特開 昭58−205490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/01 B01D 53/00 - 53/96 B01J 20/00 - 20/34 A24D 3/00 - 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶抽出残さの炭化物を成分素材としてな
    ることを特徴とする茶殻消臭剤。
  2. 【請求項2】 不発酵茶、半発酵茶若しくは発酵茶の単
    独若しくは混合物を成分素材としてなる請求項1に記載
    の茶殻消臭剤。
JP03047253A 1991-01-25 1991-01-25 茶殻消臭剤 Expired - Lifetime JP3099897B2 (ja)

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JP2007098152A (ja) * 1997-04-09 2007-04-19 Daiki:Kk 衛生用紙
JP3514636B2 (ja) * 1998-08-21 2004-03-31 株式会社大貴 衛生シーツ及びその製造方法
JP2002371494A (ja) * 2002-03-11 2002-12-26 Daiki:Kk 衛生用紙
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JP5334096B2 (ja) * 2008-07-17 2013-11-06 株式会社大貴 衛生用紙及びその製造方法
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