JP3099885B2 - フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物 - Google Patents
フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物Info
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- JP3099885B2 JP3099885B2 JP33858889A JP33858889A JP3099885B2 JP 3099885 B2 JP3099885 B2 JP 3099885B2 JP 33858889 A JP33858889 A JP 33858889A JP 33858889 A JP33858889 A JP 33858889A JP 3099885 B2 JP3099885 B2 JP 3099885B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種の記録材料あるいは調光材料として有
用な新規なフォトクロミック化合物、および当該フォト
クロミック化合物によるフォトクロミック組成物に関す
るものである。
用な新規なフォトクロミック化合物、および当該フォト
クロミック化合物によるフォトクロミック組成物に関す
るものである。
従来、種々のフォトクロミック性有機化合物が知られ
ているが、発色作用の繰り返し耐久性が比較的良好なも
のとしてスピロオキサジン化合物が知られており、例え
ば特公昭45−28892号公報、特公昭49−48631号公報、特
開昭55−36284号公報、特開昭60−53586号公報、特開昭
61−53288号公報および特開昭61−263982号公報に1,3,3
−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナ
フト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕およびその誘導体
が開示されている。
ているが、発色作用の繰り返し耐久性が比較的良好なも
のとしてスピロオキサジン化合物が知られており、例え
ば特公昭45−28892号公報、特公昭49−48631号公報、特
開昭55−36284号公報、特開昭60−53586号公報、特開昭
61−53288号公報および特開昭61−263982号公報に1,3,3
−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナ
フト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕およびその誘導体
が開示されている。
しかしながら、従来のスピロオキサジン化合物よりな
るフォトクロミック化合物は、発色性が不十分であり、
特に室温またはそれ以上の高温下における発色の程度が
あまり大きくないという問題点があり、また耐候性が不
十分で良好な発色作用の繰り返し耐久性が長期間にわた
って得られないという問題点がある。
るフォトクロミック化合物は、発色性が不十分であり、
特に室温またはそれ以上の高温下における発色の程度が
あまり大きくないという問題点があり、また耐候性が不
十分で良好な発色作用の繰り返し耐久性が長期間にわた
って得られないという問題点がある。
本発明は以上の問題点を解決し、室温またはそれ以上
の高温下においても十分に優れた発色性を有するフォト
クロミック化合物を提供することを目的とし、更に当該
フォトクロミック化合物を含有し、しかも十分に高い耐
候性を得ることができるフォトクロミック組成物を提供
することを目的とする。
の高温下においても十分に優れた発色性を有するフォト
クロミック化合物を提供することを目的とし、更に当該
フォトクロミック化合物を含有し、しかも十分に高い耐
候性を得ることができるフォトクロミック組成物を提供
することを目的とする。
本発明のフォトクロミック化合物は、下記一般式
(I)で表わされるスピロオキサジン化合物よりなるこ
とを特徴とする。
(I)で表わされるスピロオキサジン化合物よりなるこ
とを特徴とする。
一般式(I) (式中、Xはシクロヘキシルメチル基またはシクロヘキ
シルエチル基を示し、R1およびR2は各々炭素数1〜3の
アルキル基を示し、R3およびR4は各々水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、シアノ基
または置換された若しくは無置換のアミノ基を示し、Y
およびZの一方は窒素原子を示し他方はメチン基を示
し、nは1〜4の整数であってその値が2以上のときの
R3の各々は同一であっても異なっていてもよい。) また本発明のフォトクロミック組成物は、上記一般式
(I)で表わされるスピロオキサジン化合物よりなるフ
ォトクロミック化合物と、ヒンダードアミン系化合物よ
りなる光安定剤とを含有してなることを特徴とする。
シルエチル基を示し、R1およびR2は各々炭素数1〜3の
アルキル基を示し、R3およびR4は各々水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、シアノ基
または置換された若しくは無置換のアミノ基を示し、Y
およびZの一方は窒素原子を示し他方はメチン基を示
し、nは1〜4の整数であってその値が2以上のときの
R3の各々は同一であっても異なっていてもよい。) また本発明のフォトクロミック組成物は、上記一般式
(I)で表わされるスピロオキサジン化合物よりなるフ
ォトクロミック化合物と、ヒンダードアミン系化合物よ
りなる光安定剤とを含有してなることを特徴とする。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、上記一般式(I)におけるYがメ
チン基であってZが窒素原子である下記一般式(II)で
表わされるスピロオキサジン化合物、またはYが窒素原
子であってZがメチン基である下記一般式(III)で表
わされるスピロオキサジン化合物をフォトクロミック化
合物として用いる。
チン基であってZが窒素原子である下記一般式(II)で
表わされるスピロオキサジン化合物、またはYが窒素原
子であってZがメチン基である下記一般式(III)で表
わされるスピロオキサジン化合物をフォトクロミック化
合物として用いる。
一般式(II) 一般式(III) 上記一般式(II)および一般式(III)におけるX、R
1〜R4およびnの定義は一般式(I)と同様である。
1〜R4およびnの定義は一般式(I)と同様である。
上記一般式(II)で表わされるスピロオキサジン化合
物の具体例としては、 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3−エチル−3−メチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,4−トリメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,
4)ベンゾオキサジン〕、 5−tert−ブチル−1−シクロヘキシルメチル−3,3,4
−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピ
リド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−メトキシ−1−シクロヘキシルメチル−3,3,4−ト
リメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3−エチル−3−
メチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 その他を挙げることができ、また上記一般式(III)で
表わされるスピロオキサジン化合物の具体例としては、 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3−メチル−3−エチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,4,5−テトラメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−シアノ−1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−
f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,2′−トリメチルスピ
ロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−イソプロピル−1−(β−シクロヘキシルエチル)
−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−
ピリド(3,4−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 その他を挙げることができるが、勿論これらに限定され
るものではない。
物の具体例としては、 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3−エチル−3−メチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,4−トリメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,
4)ベンゾオキサジン〕、 5−tert−ブチル−1−シクロヘキシルメチル−3,3,4
−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピ
リド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−メトキシ−1−シクロヘキシルメチル−3,3,4−ト
リメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3−エチル−3−
メチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 その他を挙げることができ、また上記一般式(III)で
表わされるスピロオキサジン化合物の具体例としては、 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕、 1−(β−シクロヘキシルエチル)−3,3−ジメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3−メチル−3−エチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,4,5−テトラメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−シアノ−1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−
f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−シクロヘキシルメチル−3,3,2′−トリメチルスピ
ロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)
(1,4)ベンゾオキサジン〕、 5−イソプロピル−1−(β−シクロヘキシルエチル)
−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−
ピリド(3,4−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 その他を挙げることができるが、勿論これらに限定され
るものではない。
上記のスピロオキサジン化合物は、例えば1−シクロ
ヘキシルメチル−3,3−ジメチル−2−メチレンインド
リンや1−(β−シクロヘキシルエチル)−3.3−ジメ
チル−2−メチレンインドリンおよびこれらに種々の置
換基を導入した化合物などと、対応するニトロソ化合物
とを反応させることによって合成することができる。上
記ニトロソ化合物としては、一般式(II)で表わされる
スピロオキサジン化合物の場合には、例えば5−ニトロ
ソ−6−キノリノール誘導体などが用いられ、また一般
式(III)で表わされるスピロオキサジン化合物の場合
には、例えば8−ニトロソ−7−イソキノリノール誘導
体などが用いられる。
ヘキシルメチル−3,3−ジメチル−2−メチレンインド
リンや1−(β−シクロヘキシルエチル)−3.3−ジメ
チル−2−メチレンインドリンおよびこれらに種々の置
換基を導入した化合物などと、対応するニトロソ化合物
とを反応させることによって合成することができる。上
記ニトロソ化合物としては、一般式(II)で表わされる
スピロオキサジン化合物の場合には、例えば5−ニトロ
ソ−6−キノリノール誘導体などが用いられ、また一般
式(III)で表わされるスピロオキサジン化合物の場合
には、例えば8−ニトロソ−7−イソキノリノール誘導
体などが用いられる。
具体的な方法としては、インドリン化合物とニトロソ
化合物との両者をエチルアルコール、トルエンなどの適
当な溶媒に溶解し、これを窒素ガス雰囲気下にて融点還
流させることにより、反応させればよい。
化合物との両者をエチルアルコール、トルエンなどの適
当な溶媒に溶解し、これを窒素ガス雰囲気下にて融点還
流させることにより、反応させればよい。
なお、上記インドリン化合物は、フィッシャーのイン
ドール合成法によって合成した種々の置換基を有する2,
3,3−トリメチルインドレニンに、例えばシクロヘキシ
ルメチルブロマイド、シクロヘキシルメチルアイオダイ
ド、シクロヘキシルメチルトシレートなどのアルキル化
剤を用いて、1位にシクロヘキシルメチル基またはシク
ロヘキシルエチル基を導入し、その後、アルカリと処理
することによって調製することができる。また、前記の
インドリン化合物の代わりに、対応するインドリニウム
塩化合物を用いてもよい。また特開昭61−18783号公報
および特開昭61−165388号公報に示されるように、イン
ドリニウム塩の合成に続いて、生成するインドリニウム
塩を単離、精製することなしに上記のようなニトロソ化
合物と反応させることも可能である。これらの反応にお
いては、溶媒としてトリエチルアミンなどの塩基を加え
ることもできる。更にこの合成されたスピロオキサジン
化合物は、必要に応じて再結晶法、カラム分離法、活性
炭処理法などの手法によって精製することができる。
ドール合成法によって合成した種々の置換基を有する2,
3,3−トリメチルインドレニンに、例えばシクロヘキシ
ルメチルブロマイド、シクロヘキシルメチルアイオダイ
ド、シクロヘキシルメチルトシレートなどのアルキル化
剤を用いて、1位にシクロヘキシルメチル基またはシク
ロヘキシルエチル基を導入し、その後、アルカリと処理
することによって調製することができる。また、前記の
インドリン化合物の代わりに、対応するインドリニウム
塩化合物を用いてもよい。また特開昭61−18783号公報
および特開昭61−165388号公報に示されるように、イン
ドリニウム塩の合成に続いて、生成するインドリニウム
塩を単離、精製することなしに上記のようなニトロソ化
合物と反応させることも可能である。これらの反応にお
いては、溶媒としてトリエチルアミンなどの塩基を加え
ることもできる。更にこの合成されたスピロオキサジン
化合物は、必要に応じて再結晶法、カラム分離法、活性
炭処理法などの手法によって精製することができる。
本発明のフォトクロミック化合物は、これを固形媒体
中に含有させることにより、フォトクロミック作用を有
する物体として具現化される。
中に含有させることにより、フォトクロミック作用を有
する物体として具現化される。
ここに、固形媒体は、当該フォトクロミック化合物が
含有され得るものであれは特に限定されるものではな
い。従って、単なるバインダーであってもよいし、単独
で固有の機能を有する物品を構成する樹脂、例えば光学
材料を構成する樹脂であってもよい。
含有され得るものであれは特に限定されるものではな
い。従って、単なるバインダーであってもよいし、単独
で固有の機能を有する物品を構成する樹脂、例えば光学
材料を構成する樹脂であってもよい。
このような樹脂の具体例としては、ポリオール(アリ
ルカーボネート)、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン、ポリエ
チレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリビニ
ルブチラール、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、その他の樹脂を挙げることができる。
ルカーボネート)、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン、ポリエ
チレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリビニ
ルブチラール、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、その他の樹脂を挙げることができる。
このような樹脂よりなる固形媒体におけるフォトクロ
ミック化合物の割合は特に限定されるものではないが、
固形媒体に対して0.0001〜100重量%、好ましくは0.001
〜50重量%の範囲で使用される。
ミック化合物の割合は特に限定されるものではないが、
固形媒体に対して0.0001〜100重量%、好ましくは0.001
〜50重量%の範囲で使用される。
本発明のフォトクロミック化合物は、通常のフォトク
ロミック物質と同様にして利用することができる。従っ
て、例えば次のような方法を利用して実用に供すること
ができる。
ロミック物質と同様にして利用することができる。従っ
て、例えば次のような方法を利用して実用に供すること
ができる。
上記フォトクロミック化合物をバインダーに混合して
得られる混合物を材料とし、これを例えば流延法若しく
は溶融法などの手段により、フィルム状、板状、その他
の所望の形態に成形する方法。
得られる混合物を材料とし、これを例えば流延法若しく
は溶融法などの手段により、フィルム状、板状、その他
の所望の形態に成形する方法。
この方法によれば、それ自体がフォトクロミック作用
を有する固体物品を製作することができる。
を有する固体物品を製作することができる。
上記フォトクロミック化合物をバインダーと共に適当
な共通の溶剤に溶解し、得られる溶液を塗布液として、
例えば各種の光学材料よりなる基体に塗布し、その後当
該溶剤を除去することにより、前記基体上にフォトクロ
ミック層を形成する方法。
な共通の溶剤に溶解し、得られる溶液を塗布液として、
例えば各種の光学材料よりなる基体に塗布し、その後当
該溶剤を除去することにより、前記基体上にフォトクロ
ミック層を形成する方法。
この方法によれば、フォトクロミック層を有するレン
ズなどの光学材料を製造することができる。
ズなどの光学材料を製造することができる。
上記の方法における溶液をキャスティングする方
法。
法。
この方法によれば、フォトクロミック性フィルムを好
適に形成することができる。
適に形成することができる。
上記またはの方法において、溶剤の代わりに適当
な分散媒を用い、上記フォトクロミック化合物をバイン
ダーと共に当該分散媒に分散させて分散液を得、これを
用いる方法。
な分散媒を用い、上記フォトクロミック化合物をバイン
ダーと共に当該分散媒に分散させて分散液を得、これを
用いる方法。
上記からまでの方法において、バインダーの一部
または全部の代わりに、重合してバインダーとなる重合
性単量体を用い、形成されるフォトクロミック性物品、
層またはフィルムなどを更に重合処理する方法。
または全部の代わりに、重合してバインダーとなる重合
性単量体を用い、形成されるフォトクロミック性物品、
層またはフィルムなどを更に重合処理する方法。
この方法によれば、フォトクロミック作用を有する重
合体よりなる物品、層またはフィルムなどを得ることが
できる。従って、例えば重合して光学材料を与える単量
体組成物に上記フォトクロミック化合物を添加し、これ
を注型重合用容器内に充填して重合処理することによ
り、直接的にフォトクロミック作用を有するレンズなど
の光学材料を製造することができる。
合体よりなる物品、層またはフィルムなどを得ることが
できる。従って、例えば重合して光学材料を与える単量
体組成物に上記フォトクロミック化合物を添加し、これ
を注型重合用容器内に充填して重合処理することによ
り、直接的にフォトクロミック作用を有するレンズなど
の光学材料を製造することができる。
本発明のフォトクロミック化合物の適用においては、
酸化防止剤、不要な短波長領域の光成分を遮断するため
の紫外線吸収剤、光安定剤、その他の添加剤を添加する
ことも可能である。
酸化防止剤、不要な短波長領域の光成分を遮断するため
の紫外線吸収剤、光安定剤、その他の添加剤を添加する
ことも可能である。
本発明においては、特にヒンダードアミン系化合物よ
りなる光安定剤を、上記のフォトクロミック化合物と組
合せて用いる。このフォトクロミック組成物によれば、
得られるフォトクロミック性光学材料の耐候性を向上さ
せることができ、良好な発色作用の繰り返し耐久性を長
期間にわたって得ることができる。このような光安定剤
としては、 ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、 ジ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ブ
チル(3′,5′−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)マロネート、 1−{2−〔3−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロ
キシェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−4−〔3
−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、 ポリ{〔6−((1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミ
ノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔1,6−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノヘキ
サメチレン〕}、 ポリ{〔6−(モルフォリノ)−S−トリアジン−2,4
−ジイル〕〔1,6−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)アミノ〕ヘキサメチレン}、 4−ビドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリ
ジネタノールとのジメチルサクシネートポリマー、 その他の市販品を有用に用いることができる。
りなる光安定剤を、上記のフォトクロミック化合物と組
合せて用いる。このフォトクロミック組成物によれば、
得られるフォトクロミック性光学材料の耐候性を向上さ
せることができ、良好な発色作用の繰り返し耐久性を長
期間にわたって得ることができる。このような光安定剤
としては、 ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、 ジ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ブ
チル(3′,5′−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)マロネート、 1−{2−〔3−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロ
キシェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−4−〔3
−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、 ポリ{〔6−((1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミ
ノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔1,6−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノヘキ
サメチレン〕}、 ポリ{〔6−(モルフォリノ)−S−トリアジン−2,4
−ジイル〕〔1,6−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)アミノ〕ヘキサメチレン}、 4−ビドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリ
ジネタノールとのジメチルサクシネートポリマー、 その他の市販品を有用に用いることができる。
このヒンダードアミン系化合物よりなる光安定剤は、
固形媒体に対して0.01〜50重量%、好ましくは0.01〜30
重量%の範囲となる割合で使用される。
固形媒体に対して0.01〜50重量%、好ましくは0.01〜30
重量%の範囲となる割合で使用される。
また一重項酸素消光剤を添加することは、当該一重項
酸素消光剤がスピロオキサジン化合物の発色機構におけ
る酸素による悪影響を抑制するので、スピロオキサジン
化合物の発色状態の繰り返し耐久性を向上させる上で有
効である。
酸素消光剤がスピロオキサジン化合物の発色機構におけ
る酸素による悪影響を抑制するので、スピロオキサジン
化合物の発色状態の繰り返し耐久性を向上させる上で有
効である。
このような一重項酸素消光剤の具体例としては、β−
カロテン、種々のシッフ塩基Ni(II)錯体、1,4−ジア
ザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、トリエチルアミンなど
のアミン類、並びにフェノール類などを挙げることがで
きる。これらのうち、一重項酸素消光係数が多少小さく
なるが可視域に吸収を有しない点から、アミン類やフェ
ノール類を好ましく用いることができる。この一重項酸
素消光剤の添加量が多いほど望ましく、前記固形媒体に
対して0.1〜100重量%、好ましくは0.5〜50重量%の範
囲で使用される。
カロテン、種々のシッフ塩基Ni(II)錯体、1,4−ジア
ザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、トリエチルアミンなど
のアミン類、並びにフェノール類などを挙げることがで
きる。これらのうち、一重項酸素消光係数が多少小さく
なるが可視域に吸収を有しない点から、アミン類やフェ
ノール類を好ましく用いることができる。この一重項酸
素消光剤の添加量が多いほど望ましく、前記固形媒体に
対して0.1〜100重量%、好ましくは0.5〜50重量%の範
囲で使用される。
本発明のフォトクロミック化合物は、特定の化学的構
造を有するスピロオキサジン化合物よりなるものである
ため、その特異性により、後述する実施例の説明からも
明らかなように、室温またはそれ以上の高温下において
優れた発色性を有し、また本発明のフォトクロミック組
成物によれば、十分に高い耐候性を得ることができ、良
好な発色作用の繰り返し耐久性を長期間にわたって得る
ことができる。
造を有するスピロオキサジン化合物よりなるものである
ため、その特異性により、後述する実施例の説明からも
明らかなように、室温またはそれ以上の高温下において
優れた発色性を有し、また本発明のフォトクロミック組
成物によれば、十分に高い耐候性を得ることができ、良
好な発色作用の繰り返し耐久性を長期間にわたって得る
ことができる。
従って、本発明のフォトクロミック化合物またはフォ
トクロミック組成物は、以上のような特性を利用して、
各種のディスプレイ、メモリー、調光レンズ、調光フィ
ルター、光量計などの光学機器用の光学材料、その他に
好適に利用することができる。
トクロミック組成物は、以上のような特性を利用して、
各種のディスプレイ、メモリー、調光レンズ、調光フィ
ルター、光量計などの光学機器用の光学材料、その他に
好適に利用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明が
これらによって限定されるものではない。なお、各実施
例および比較例における光線透過率の測定は、当該光線
透過率の変化が最大になる波長の光線によって行った。
これらによって限定されるものではない。なお、各実施
例および比較例における光線透過率の測定は、当該光線
透過率の変化が最大になる波長の光線によって行った。
実施例1 〔合成例〕 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕の合成 1−シクロヘキシルメチル−2,3,3−トリメチルイン
ドレニウムブロマイド6.37gと、トリエチルアミン4.0g
とをトルエン250mlに溶解し、これを窒素ガス雰囲気下
にて温度50℃で1時間撹拌し、室温まで冷却した後、5
−ニトロソ−6−キノリノール3.13gを加え、窒素ガス
雰囲気下にて8時間反応させた。
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕の合成 1−シクロヘキシルメチル−2,3,3−トリメチルイン
ドレニウムブロマイド6.37gと、トリエチルアミン4.0g
とをトルエン250mlに溶解し、これを窒素ガス雰囲気下
にて温度50℃で1時間撹拌し、室温まで冷却した後、5
−ニトロソ−6−キノリノール3.13gを加え、窒素ガス
雰囲気下にて8時間反応させた。
反応終了後溶液を放冷し、不溶分を濾別した後濃縮
し、黒褐色の粘稠な液体を得た。この液体について、シ
リカゲルを担体とし酢酸エチルとヘキサンとの混合物を
展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより分離操
作を行った。そして、展開溶媒を留去した後、得られた
固体をアセトンとヘキサンとの混合溶媒により再結晶法
で精製して1.5gの淡黄色粉末を得た。
し、黒褐色の粘稠な液体を得た。この液体について、シ
リカゲルを担体とし酢酸エチルとヘキサンとの混合物を
展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより分離操
作を行った。そして、展開溶媒を留去した後、得られた
固体をアセトンとヘキサンとの混合溶媒により再結晶法
で精製して1.5gの淡黄色粉末を得た。
この化合物は、核磁気共鳴分光(NMR)スペクトル、
赤外線吸収スペクトルおよびCHN元素分析により、1−
シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベン
ゾオキサジン〕と同定された。
赤外線吸収スペクトルおよびCHN元素分析により、1−
シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベン
ゾオキサジン〕と同定された。
なお元素分析の結果は、炭素78.84重量%、水素7.20
重量%、窒素10.25重量%であって計算値の炭素78.80重
量%、水素7.10重量%、窒素10.21重量%とほぼ一致
し、またNMRスペクトルは、重クロロホルム中で0.5〜2.
2ppm(17H)、3.0ppm(2H)、6.6〜9.0ppm(10H)であ
った。
重量%、窒素10.25重量%であって計算値の炭素78.80重
量%、水素7.10重量%、窒素10.21重量%とほぼ一致
し、またNMRスペクトルは、重クロロホルム中で0.5〜2.
2ppm(17H)、3.0ppm(2H)、6.6〜9.0ppm(10H)であ
った。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート26.97重量部
と、イソホロンジイソシアナート23.03重量部と、2−
エチルヘキシルメタクリレート50重量部とに、酸化防止
剤として2,6−ジtert−ブチル−p−クレゾール5重量
部と、ウレタン化触媒であるジラウリン酸ジ−n−ブチ
ルスズ0.05重量部とを添加して、60℃で3時間ウレタン
化反応を行った。
と、イソホロンジイソシアナート23.03重量部と、2−
エチルヘキシルメタクリレート50重量部とに、酸化防止
剤として2,6−ジtert−ブチル−p−クレゾール5重量
部と、ウレタン化触媒であるジラウリン酸ジ−n−ブチ
ルスズ0.05重量部とを添加して、60℃で3時間ウレタン
化反応を行った。
このようにして得られたウレタ単量体組成物に、光安
定剤としてヒンダードアミン系化合物であるビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート「サ
ノールLS−770」(三共(株)製)0.5重量部と、1−シ
クロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリ
ン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾ
オキサジン〕0.05重量部とを添加して混合し、これに重
合開始剤としてtetr−ブチルパーオキシピバレート1重
量部を添加し、フォトクロミック組成物を含有する単量
体組成物溶液を得た。
定剤としてヒンダードアミン系化合物であるビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート「サ
ノールLS−770」(三共(株)製)0.5重量部と、1−シ
クロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリ
ン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾ
オキサジン〕0.05重量部とを添加して混合し、これに重
合開始剤としてtetr−ブチルパーオキシピバレート1重
量部を添加し、フォトクロミック組成物を含有する単量
体組成物溶液を得た。
この単量体組成物溶液をレンズ製作用のガラスモール
ド中に注入し、50℃で10時間、60℃で5時間、80℃で2
時間、100℃で1時間と徐々に重合温度を上げて重合を
行い、中心厚さが1.3mmのやや青色を帯びたレンズを製
作した。
ド中に注入し、50℃で10時間、60℃で5時間、80℃で2
時間、100℃で1時間と徐々に重合温度を上げて重合を
行い、中心厚さが1.3mmのやや青色を帯びたレンズを製
作した。
このレンズに紫外線を照射すると発色し、これによる
波長610nmの光線の透過率の変化は、室温において、紫
外線照射前には90%であり、紫外線照射時間が5分間を
経過したときには43%と大幅に低下した。その後、当該
レンズを暗所に置いたところ、前記光線の透過率は短時
間で元の状態に戻った。
波長610nmの光線の透過率の変化は、室温において、紫
外線照射前には90%であり、紫外線照射時間が5分間を
経過したときには43%と大幅に低下した。その後、当該
レンズを暗所に置いたところ、前記光線の透過率は短時
間で元の状態に戻った。
更にこのレンズを、ウェザーメーター「アトラス・ウ
ェザオメータCi35型」(東洋精機製作所製)により600
時間処理して促進劣化処理を行い、その後、上記と同様
にして紫外線照射を行って波長610nmの光線の透過率を
測定したところ、紫外線照射前には86%であり、紫外線
照射時間が5分間を経過したときには60%に低下した。
ェザオメータCi35型」(東洋精機製作所製)により600
時間処理して促進劣化処理を行い、その後、上記と同様
にして紫外線照射を行って波長610nmの光線の透過率を
測定したところ、紫外線照射前には86%であり、紫外線
照射時間が5分間を経過したときには60%に低下した。
そして、以上の紫外線照射による透過率の変化の大き
さを「呈色能」として求め、かつ促進劣化処理前の呈色
能の値に対する促進劣化処理後の呈色能の値の割合を
「残存率」として求めた。
さを「呈色能」として求め、かつ促進劣化処理前の呈色
能の値に対する促進劣化処理後の呈色能の値の割合を
「残存率」として求めた。
結果は第1表に示すとおりである。第1表において
は、紫外線照射の前後における透過率の測定値をそれぞ
れa%およびb%とするとき、これを「a/b」のように
表わし、また呈色能の値cを「(c)」のように表わ
す。ここに、呈色能の値はc=b−aである。
は、紫外線照射の前後における透過率の測定値をそれぞ
れa%およびb%とするとき、これを「a/b」のように
表わし、また呈色能の値cを「(c)」のように表わ
す。ここに、呈色能の値はc=b−aである。
実施例2 〔合成例〕 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔イ
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕の合成 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチル−2−メ
チレンインドリン5.11gと、8−ニトロソ−7−イソキ
ノリノール3.48gとをトルエン200mlに溶解し、これを窒
素ガス雰囲気下にて6時間沸点還流して反応させた。
ンドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)
ベンゾオキサジン〕の合成 1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチル−2−メ
チレンインドリン5.11gと、8−ニトロソ−7−イソキ
ノリノール3.48gとをトルエン200mlに溶解し、これを窒
素ガス雰囲気下にて6時間沸点還流して反応させた。
反応終了後溶液を放冷し、不溶分を濾別した後濃縮
し、黒褐色の粘稠な液体を得た。この液体よりヘキサン
可溶成分を抽出し、濃縮を行った後メタノールにより再
結晶法で精製して2.5gの淡黄色粉末を得た。
し、黒褐色の粘稠な液体を得た。この液体よりヘキサン
可溶成分を抽出し、濃縮を行った後メタノールにより再
結晶法で精製して2.5gの淡黄色粉末を得た。
この化合物は、NMRスペクトル、赤外線吸収スペクト
ルおよびCHN元素分析により、1−シクロヘキシルメチ
ル−3,3−ジメシルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)
−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕と同定
された。
ルおよびCHN元素分析により、1−シクロヘキシルメチ
ル−3,3−ジメシルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)
−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕と同定
された。
なお元素分析の結果は、炭素78.78重量%、水素7.16
重量%、窒素10.35重量%であって計算値の炭素78.80重
量%、水素7.10重量%、窒素10.21重量%とほぼ一致
し、またNMRスペクトルは、重クロロホルム中で0.5〜2.
2ppm(17H)、3.0ppm(2H)、6.5〜10.0ppm(10H)であ
った。
重量%、窒素10.35重量%であって計算値の炭素78.80重
量%、水素7.10重量%、窒素10.21重量%とほぼ一致
し、またNMRスペクトルは、重クロロホルム中で0.5〜2.
2ppm(17H)、3.0ppm(2H)、6.5〜10.0ppm(10H)であ
った。
1−シクロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,
4)ベンゾオキサジン〕0.05重量部の代わりに1−シク
ロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)(1,4)ベンゾオ
キサジン〕0.05重量部を用いたこと以外は、実施例1と
全く同様にして、中心厚さが1.3mmのやや青緑色を帯び
たレンズを製作した。
〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,
4)ベンゾオキサジン〕0.05重量部の代わりに1−シク
ロヘキシルメチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ピリド(3,4−f)(1,4)ベンゾオ
キサジン〕0.05重量部を用いたこと以外は、実施例1と
全く同様にして、中心厚さが1.3mmのやや青緑色を帯び
たレンズを製作した。
このレンズに紫外線を照射すると発色し、これによる
波長617nmの光線の透過率の変化は、室温において、紫
外線照射前には89%であり、紫外線照射時間が5分間を
経過したときには34%と大幅に低下した。その後、当該
レンズを暗所に置いたところ、前記光線の透過率は短時
間で元の状態に戻った。
波長617nmの光線の透過率の変化は、室温において、紫
外線照射前には89%であり、紫外線照射時間が5分間を
経過したときには34%と大幅に低下した。その後、当該
レンズを暗所に置いたところ、前記光線の透過率は短時
間で元の状態に戻った。
更にこのレンズについて、実施例1と同様にしてウェ
ザーメーターによる促進劣化処理を行い、その後、上記
と同様にして紫外線照射を行って波長617nmの光線の透
過率で測定したところ、紫外線照射前には83%であり、
紫外線照射時間が5分間を経過したときには51%に低下
した。
ザーメーターによる促進劣化処理を行い、その後、上記
と同様にして紫外線照射を行って波長617nmの光線の透
過率で測定したところ、紫外線照射前には83%であり、
紫外線照射時間が5分間を経過したときには51%に低下
した。
また、これらの結果から、実施例1と同様にして呈色
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
比較例1 実施例1における1−シクロヘキシルメチル−3,3−
ジメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕の代わりに、1
位の置換基がメチル基である化合物を用いたこと以外は
実施例1と全く同様にしてレンズを製作し、このレンズ
について同様の発色テストを行って5分間の紫外線照射
の前後におけるピーク波長の光線の透過率を測定した。
また、ウェザーメーターによる600時間の促進劣化処理
を行った後に同様の発色テストを行って5分間の紫外線
照射の前後におけるピーク波長の光線の透過率を測定し
た。
ジメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕の代わりに、1
位の置換基がメチル基である化合物を用いたこと以外は
実施例1と全く同様にしてレンズを製作し、このレンズ
について同様の発色テストを行って5分間の紫外線照射
の前後におけるピーク波長の光線の透過率を測定した。
また、ウェザーメーターによる600時間の促進劣化処理
を行った後に同様の発色テストを行って5分間の紫外線
照射の前後におけるピーク波長の光線の透過率を測定し
た。
また、これらの結果から、実施例1と同様にして呈色
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
比較例2 実施例2における1−シクロヘキシルメチル−3,3−
ジメシルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,4−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕の代わりに、1
位の置換基がメチル基である化合物を用いたこと以外は
実施例2と全く同様にしてレンズを製作し、このレンズ
について比較例1と全く同様のテストを行って透過率を
測定した。
ジメシルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ピリド
(3,4−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕の代わりに、1
位の置換基がメチル基である化合物を用いたこと以外は
実施例2と全く同様にしてレンズを製作し、このレンズ
について比較例1と全く同様のテストを行って透過率を
測定した。
また、これらの結果から、実施例1と同様にして呈色
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
能および残存率を求めた。結果は第1表に示すとおりで
ある。
第1表において、実施例1と比較例1、並びに実施例
2と比較例2とを比較することにより、本発明のフォト
クロミック化合物が室温またはそれ以上の高温下におい
て非常に優れた発色性を有することが明らかであり、ま
た、当該フォトクロミック化合物と特定の光安定剤とが
組合せられることにより、更に十分に高い耐候性が得ら
れて良好な発色作用の繰り返し耐久性が長期間にわたっ
て得られることが明らかである。
2と比較例2とを比較することにより、本発明のフォト
クロミック化合物が室温またはそれ以上の高温下におい
て非常に優れた発色性を有することが明らかであり、ま
た、当該フォトクロミック化合物と特定の光安定剤とが
組合せられることにより、更に十分に高い耐候性が得ら
れて良好な発色作用の繰り返し耐久性が長期間にわたっ
て得られることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−30488(JP,A) 特開 昭63−267783(JP,A) 特開 昭63−234084(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 498/20 C09K 9/02 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表わされるスピロオキ
サジン化合物よりなることを特徴とするフォトクロミッ
ク化合物。 一般式(I) (式中、Xはシクロヘキシルメチル基またはシクロヘキ
シルエチル基を示し、R1およびR2は各々炭素数1〜3の
アルキル基を示し、R3およびR4は各々水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、シアノ基
または置換された若しくは無置換のアミノ基を示し、Y
およびZの一方は窒素原子を示し他方はメチン基を示
し、nは1〜4の整数であってその値が2以上のときの
R3の各々は同一であっても異なっていてもよい。) - 【請求項2】請求項1に記載のフォトクロミック化合物
と、ヒンダードアミン系化合物よりなる光安定剤とを含
有してなることを特徴とするフォトクロミック組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33858889A JP3099885B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33858889A JP3099885B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03200792A JPH03200792A (ja) | 1991-09-02 |
JP3099885B2 true JP3099885B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=18319588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33858889A Expired - Fee Related JP3099885B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3099885B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013146813A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | リンテック株式会社 | 粘着剤組成物、及び粘着シート |
-
1989
- 1989-12-28 JP JP33858889A patent/JP3099885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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---|---|---|---|
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